デビル メイ クライ

「デビル メイ クライ」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

デビル メイ クライ - (2012/12/10 (月) 15:17:03) のソース

<p><strong>デビル メイ クライ</strong><br />
part3-502~504・530・537~538、part5-456~459・474・476~477・504~506・569~573、part8-157~167</p>
<hr /><dl><dt><a>502</a><font size="+0"><b>デビルメイクライ</b></font><font color="#808080" size="2">04/02/08 18:50 ID:btZM3qM6</font></dt>
<dd>二千年前、魔族が人間界に侵攻を始めるなか、正義の心に目覚めて悪魔の陣営を離反し<br />
巨大な軍勢にひとり立ち向かった魔剣士スパーダ<br />
スパーダは魔帝ムンドゥスを倒し眠りにつかせた<br />
スパーダと人間の間に生まれた主人公ダンテは現代において復活したムンドゥスに殺された<br />
母と双子の兄の仇を討つ為、便利屋「デビルメイクライ」を開き、魔族が関わってると思われ<br />
るヤバイ仕事を請け負っていた<br /><br /><a name="a503"></a></dd>
<dt><a>503</a><font size="+0"><b>デビルメイクライ</b></font><font color="#808080" size="2">04/02/08 19:20 ID:btZM3qM6</font></dt>
<dd>ダンテ:悪魔が恐れる男。現代に蘇った魔剣士の戦闘スタイルは銃&剣<br />
とかいいつつ篭手なんかも使う<br />
デビルトリガーを発動させることにより雷の魔人アラストルや炎の魔人<br />
イフリートに変身できる<br />
トリッシュ:魔界の人間界侵攻阻止を依頼してきた謎の美女<br />
死んだ母にそっくりだが、人間とは思えない力をもつ<br />
ネロ・アンジェロ:ダンテと同じ剣技を使う謎の剣士<br />
ダンテを執拗に狙う<br />
使用武器<br />
フォースエッジ:スパーダの形見の剣。デビルトリガーは発動できない。弱い<br />
エボニー&アイボリー:ダンテ自作の2丁拳銃<br />
アラストル:雷の力を帯びた剣<br />
あとはショットガン、水中で使用するニードルガン、グレネードガン、デビルトリガー<br />
ゲージを消費して使用する魔界の兵器ナイトメアβなど<br />
剣・篭手と銃は同時に装備できます<br /><br /><br /><br /><br /><a name="a504"></a></dd>
<dt><a>504</a><font size="+0"><b>デビルメイクライ</b></font><font color="#808080" size="2">04/02/08 19:22 ID:btZM3qM6</font></dt>
<dd>忘れてた<br />
イフリート:炎の篭手<br /><br /></dd>
<dt><a>530</a><font size="+0"><b>デビルメイクライ</b></font><font color="#808080" size="2">04/02/11 11:55 ID:o/0POyai</font></dt>
<dd>バイクで店に突っ込んできたトリッシュは有無を言わさずに襲い掛かってくる<br />
奪ったフォースエッジで胸を貫いたあげくにバイクを投げつけた<br />
するとダンテは「剣?ハハ!銃をくらいな!!」なんて言いながらエボニー&アイボリーで<br />
バイクを押し返し胸から剣を抜いた(これくらいじゃ死なないらしい)<br />
ダンテの実力を確かめたトリッシュは魔界の人間界侵攻阻止を依頼する<br />
待ちに待った依頼であり、トリッシュの容姿にも心惹かれるものがあるので承諾し、ともに<br />
魔界の扉が開きかけているマレット島へ向かった<br /><br /></dd>
<dt><a>537</a><font size="+0"><b>デビルメイクライ</b></font><font color="#808080" size="2">04/02/11 14:45 ID:o/0POyai</font></dt>
<dd>マレット島に着いたふたりは別行動をとることになる(このへんの事情は忘れた<br />
古城に入ったダンテが探索してるとマリオネットがいきなり動き出して襲い掛かってきた<br />
のであっけなくぶっとばす(基本的に敵は弱いです。ボタン連打でもスタイリッシュになぎ<br />
倒してくれる。中・大ボス以外で死ぬことはまずない。)<br />
大剣がつきたてられているレリーフをしらべるとその剣は意志をもってるかのように動き<br />
だし、ダンテの心臓を貫く(またか)<br />
当然のように剣を引っこ抜いたダンテはアラストルの使用者と認められた。デビルトリガー<br />
が発動可能になる。はさみで攻撃してくる仮面野郎(ザコです)をぶっ倒しつつ奥に進む<br /><br /><a name="a538"></a></dd>
<dt><a>538</a><font size="+0"><b>デビルメイクライ</b></font><font color="#808080" size="2">04/02/11 15:00 ID:o/0POyai</font></dt>
<dd>デビルトリガーについて<br />
アラストルを装備してると雷の魔人、イフリートなら炎の魔人に変身する<br />
発動には一定量のデビルトリガーゲージが必要で、使用中は徐々に消費されていき0<br />
になると元に戻る。あと強力な技を使うと消費スピードが速くなる<br />
発動中の変化<br />
専用の技が使える<br />
剣(篭手)のダメージが二倍になる<br />
銃攻撃は溜めなくても強力になる(忘れてたけど銃は溜め撃ちができる)<br />
受けるダメージが減る<br />
攻撃されてものけぞらなくなる<br />
敵の防御を無効化する<br />
体力が徐々に回復する など 一言で言えば鬼です<br /><br /></dd>
<dt><a>456</a><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/23 08:30 ID:zReNzMpe</font></dt>
<dd><br />
ダンテは祭壇で手に入れた「裁きの宝杖」を隠し扉にはめ込んだ。<br />
扉に彫られた死をつかさどる裁判官のレリーフが完成し、重たげな音と共に左右に分かれていく。<br />
足を踏み入れたそこは大聖堂だった。<br />
荘厳なオルガンの響きの中、奥にしつらえられた祭壇で浮遊する「獅子のプレート」に手を伸ばす。<br />
と、プレートに掘り込まれた文字が目に入った。<br />
"試練の道を進まぬものに  獅子の誇りを得ることかなわず”<br />
不意にプレートから一条の光が放たれ、背後の扉の封印を破る。<br />
“道を戻り、汝が勇猛さで奈落の底から帰りたまえ さすれば獅子の誇りを授からん”<br />
大聖堂から伸びた空中回廊を進んだ先に記されていた言葉に従って、進んだ道を後戻ったダンテは、<br />
途中で落雷に打たれ、砕けた回廊もろとも海の底へと叩き落される。<br />
海中のダンテに巨大な頭骸骨の群れが襲い掛かる。悪魔「サルガッソー」。獅子の課した試練だった。<br /><br /><a name="a457"></a></dd>
<dt><a>457</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/23 08:42
ID:zReNzMpe</font></dt>
<dd>群れなす悪魔を打ち破り、大聖堂へと戻る。<br />
プレートを手に入れたダンテ。と、その時。彼の背で、アラストルがかすかな雷光を発する。<br />
次いで背後で膨れ上がった殺気に気付いたダンテが振り返ると同時に、<br />
天井のステンドグラスをブチ破り、巨大な蜘蛛が降ってきた。魔王の腹心、悪魔「ファントム」だった。<br />
「なんだこのチビは?大きな闘気を感じたが…ただの人間か!」<br />
小山のような大蜘蛛の言葉を、ダンテは微塵も臆することなく鼻先で笑い飛ばした。<br />
「なんだ、化け物? 筋肉以外にもちゃんと中身は詰まってんのか?」<br />
あざ笑いながらファントムの太い脚を、確かめるように手の甲でとんとん、と叩く。<br />
「ほざいたな虫ケラ…叩き潰してやるわ!」<br />
高々と振り上げられた、灼熱のマグマを内に抱く脚を、ダンテはそれよりも高い跳躍で鮮やかにかわす。<br />
そして闘いが始まった。<br /><br />
耳をつんざくような恨みの叫びが響く。敗れた悪魔は自らの熱で床に穴を穿ち、逃げさった。<br />
中庭で獅子の像にかけられた封印を、獅子のプレートによって解き、現われた門番―黒猫の姿をした<br />
影の悪魔、シャドウ―を倒す。封印の解かれた東塔、城主の寝室に置かれた憂鬱な顔をした女性の像。<br />
胸元に開いたスリットに塔の最上部で入手した儀式用の剣「死の宣告」を差しこむと、像がくわえていた<br />
装飾品「憂鬱なる魂」がぽろりと落ちた。<br />
床に転がった「憂鬱なる魂」を拾おうと身をかがめるダンテ。その時、再びアラストルがかすかな音を立てた。<br /><br /><a name="a458"></a></dd>
<dt><a>458</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/23 08:53
ID:zReNzMpe</font></dt>
<dd>魔剣の警告に顔を上げ立ち上がる。辺りを見回すが誰もいない。<br />
油断なく見回しながらあとずさるダンテの背後に置かれた鏡。<br />
彼の背中を映すはずの鏡の中に、何故かこちら向きの彼がいる。<br />
振り向いたダンテの目に、鏡から踏み出そうとする影が映った。<br /><br />
ゆっくりと後ろに下がるダンテと対を成すように、もう一人の彼が悠然と歩み寄ってくる。<br />
唖然と見守るダンテの前で、鏡像のダンテは漆黒の甲冑に身を包んだ魔剣士へと姿を変えた。<br />
「掃き溜めのゴミにしちゃ、ガッツありそうだな」<br />
剣を抜いた悪魔「ネロアンジェロ」に語りかけたダンテに相手は答えず、開いた窓を示すと、<br />
バルコニーから夕暮れの空へ飛び出した。<br /><br />
中庭で二人の剣が激しくぶつかり合う。<br />
弾かれて膝を突いたネロアンジェロに好機とみたダンテは切りかかった。<br />
だが相手はひらりと宙を飛んでかわし、アラストルはむなしく空を切っただけだった。<br />
背後に着地した魔剣士の蹴りに剣を飛ばされ、素手で打ちあうが、不意をうたれたせいで数打も持たない。<br />
回し蹴りで壁に叩きつけられ、崩れ落ちたところを掴み上げられて再び壁に叩きつけられた。<br />
吊り上げられて苦悶にあえぐ胸元から何かが滑りでる。<br />
それ―ダンテの胸で輝くアミュレット―を目にした途端、ダンテを壁に貼り付けにして、<br />
残酷な笑みを浮かべていたネロアンジェロの様子が激変した。<br />
触れてはいけないものにでも触れたようにダンテを放り出し、頭を抱えて荒い息をつく。<br />
苦悶するその姿が青い炎に包まれ、魔剣士はいずこかの空へと消え去った。<br /><br /><a name="a459"></a></dd>
<dt><a>459</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビル人</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/23 08:55
ID:zReNzMpe</font></dt>
<dd>ここまででミッション3:灼熱の破壊者(DESTROYER OF ARDOR)<br />
ミッション4:漆黒の騎士(BLACK KNIGHT)です</dd>
<dd><a>474</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(4)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/24 08:37
ID:oFTc6wWD</font></dd>
<dd>東塔を一息に駆け下りる。「憂鬱なる魂」を使い、地下通路への扉を開いたダンテは次々と襲い掛かる魔物を<br />
退け、新たな鍵「陽光の導き」を手にした。途端に強力な脱力感に襲われるダンテ。時間と共に体力を奪う鍵に<br />
さいなまれつつも再び襲い来たファントムをなんとか退け、城主の寝室へと帰還する。<br />
手にした鍵を陽光のレリーフにはめ込むと、錆び付いた音を立てて隠し扉が開いた。ホールを真下に望みながら<br />
崩れ落ちた渡り廊下を飛び越え、錬金術の間を抜けるとホールの屋上に出た。<br /><br />
ステンドグラスの床を通り過ぎ、開いた鉄格子に近づく。<br />
しかし格子に辿り着く寸前、ダンテの目の前で鉄の扉は轟音を立てて落ちた。<br />
一歩、二歩とあとずさる背後で、いやという程聞きなれた、重い足音が響く。<br />
はっとして振り返ればうんざりするくらい見慣れた脚が、城壁を乗り越えるところだった。<br /><br /></dd>
<dt><a>476</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(5)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/24 08:43
ID:oFTc6wWD</font></dt>
<dd>「休み時間は終わったぜ、坊や!…ガキの遊びはもうやめだ。やりたい放題やってやる!」<br />
地鳴りと共に飛び降りてきた悪魔は、背中に巻き込んでいた長い尾をゆっくりとほどいていく。<br />
憤怒に煮えたぎったファントムの言葉に、ダンテが怯むことは全くなかった。<br />
それどころか寧ろ嬉々として両腕を広げ、眼前に叩きつけられた蠍の尾に向かって挑発しさえしてみせる。<br />
「やれよ、マジな遊びをしようぜ!」<br />
そして、死闘の幕が切って落とされた。<br /><br />
戦いは意外な方向で決着した。<br />
雲突く巨体の重みに耐え切れなくなったステンドグラスが破れ、ファントムは階下に向かって落下する。<br />
疲弊しきった魔王の腹心に止めを刺したのは、魔狩人の一撃ではなく、槍を掲げたホールの騎士像だった。<br />
貫かれた腹からマグマを噴き出させ、ぜいぜいとあえぎながらファントムが問う。<br />
「お前、ただの人間ではないな?…何者だ」<br />
ダンテは答えず、丸く穴を開けたホールの穴からただ冷然と見下ろすのみだ。<br />
が、次の瞬間、その背後に映る「なにか」をみたファントムの声が震えだした。<br />
「まさか…伝説の魔剣士スパーダ…!?そんなバカな」<br />
勝者はにやりと笑い、初めて己の名を敗者に告げた。<br />
「鋭いな。その息子ダンテだ」<br />
断末魔の絶叫を聞きながら、嘲笑交じりの別れのキスを投げる。<br />
「ネンネしな」<br />
ファントムは絶命し、亡骸は瞬く間に灰となって消えた。<br /><br /><a name="a477"></a></dd>
<dt><a>477</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(6)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/24 08:49
ID:oFTc6wWD</font></dt>
<dd>さして面白くもなさげに鼻を鳴らし、ダンテがその場を立ち去ったあと。誰もいないホールに佇む影があった。<br />
「ファントムが負けた…まさかこれ程とは…」<br />
呆然と首を振った影は、長い金髪をなびかせてその場を立ち去った。<br /><br />
前庭で手に入れた「三叉の矛」は城の跳ね橋を上げるための装置の一部だった。<br />
機械に矛を差し込むと巻き上げ機が作動し、外界との間に長い橋が掛かる。<br />
ダンテを渡した橋は何事もなかったかのように元の位置に収まった。<br />
コロシアム前広場で地中から現われた悪魔「ブレイド」をほふり、入場門前庭へ。<br />
空中に浮かぶ台座を見つけ、足場を上り詰めたダンテは台座にゆれる炎が、頭の中に語りかける声を聞いた。<br />
“我が名はイフリート  我を目覚めさせる愚かなる者よ  地獄の業火をその身をもって知れ”<br />
炎は弾け、目にも止まらぬ速さで宙を駆け巡る。<br />
爆発と共にダンテの腕をくわえ込んだ炎は、竜の意匠を施した篭手へと姿を変えていた。<br /><br />
辺りに荒々しい雄たけびが響き渡る。<br />
ダンテは高熱を発する篭手を無理やりにねじ伏せ、その力を手に入れた。<br />
コロシアム前広場に戻ったダンテの頭上に赤い稲光が走る。<br />
一転俄かにかき曇った空を振り仰げば、渦を巻く黒雲の中から長い尾をもつ巨大な鷲が現われるところだった。<br />
外壁に降り立った悪魔「グリフォン」。彼もまた魔王の腹心だった。<br />
「貴様か。ムンドゥス様に楯突くスパーダの息子というのは」<br />
傲然と問うグリフォンにダンテはふざけたように軽やかなステップを踏んでみせる。<br />
「消えな、トリ頭。それとも痛い目見るか?」<br />
怒りに猛り立った叫びが広場に響いた。<br /><br /><a>504</a><font color="#8080FF" size="2">age</font><font color="#808080" size="2">04/03/25 10:07 ID:apzDB6f5</font></dd>
<dd><br />
空から地から、ダンテを攻め立てたグリフォンもまた、悪魔狩人の前に屈し、逃げ去らざるを得なかった。<br />
置き土産代わりの赤い稲妻が消えぬ内に炎を宿したダンテの拳が閃き、広場の門が開かれる。<br />
霧にかすむ渓谷を、漂う不思議な明かりを頼りに抜け、植物の生い茂る、巨大な温室庭園へ辿り着いた。<br />
庭園で手に入れた「純潔の証」を水上回廊の祭壇に捧げる。<br />
封印の解けた「聖杯」を手に取った途端、背後で扉がふさがれ、頭上に稲光が閃いた。<br />
運命にも似た予感を感じながらゆっくりと振り返る。<br />
回廊に現われた魔剣士が大剣を掲げ、ダンテとの対決を待っていた。<br /><br />
二度目の対決で膝を折ったのは、最初の対決での勝者だった。<br />
辛くも勝利したダンテを後に、魔剣士は稲妻と共に消え去った。<br />
「聖杯」を「騎士像」の前に掲げ、地下水脈への道を開く。地下の洞窟に浮かんだ幽霊船。<br />
船守りを倒し、出航する。<br />
復讐に猛り現われたグリフォンとの再戦を制し、船長室で入手した「ヘルメスの杖」を手に<br />
激戦の衝撃で沈没した船内から脱出。打ち寄せられた島の裏手から滝壺を抜けると、古城の外壁に出た。<br /><br /><a name="a505"></a></dd>
<dt><a>505</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(8)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/25 10:11
ID:apzDB6f5</font></dt>
<dd>裏門の鍵を開け、コロシアム前広場へ。途中で手に入れた「小さな楯の紋章」と引き換えに闘技場の扉を開く。<br />
「対なる二槍」を得る。地下の小部屋から出たダンテを、闇夜が包んだ。<br />
悪魔狩人の血を求めて集まってきた魔物たちを「魔光石」の明かりが照らす。<br />
闘技場の中央に書かれた巨大な魔方陣が、ダンテの中に不思議な声を響かせる。<br />
“コロシアムに生贄を捧げよ  贄の儀は運命の輪へと道を繋ぐ”<br />
漆黒の夜空にそれよりなお黒い暗雲がたちこめ、激しい雨が降り出した。<br />
雷雲の中に、それを裂こうとうごめく影がある。<br />
度重なる敗北に誇りを砕かれ、最早退く事の出来なくなったグリフォンだった。<br /><br />
片翼を折り砕かれた巨体が魔法陣の上で地響きを立てる。<br />
石柱に心臓を貫かれ、生贄として大地に捧げられた巨鳥は、それでもなお敵に向かってあがき続けた。<br />
「偉大なる我らが主よ。我に力を与え給え、この者を倒す力を!」<br />
虚空に溶けるかと思われたグリフォンの叫びは、しかし暗雲の中に稲光を呼び、激しい渦を巻き起こした。<br />
渦の中に現われたものをみて、ダンテの表情がありありと、劇的なまでにこわばる。<br />
「おお、ムンドゥス様」<br />
渦の中、浮かぶ赤い三つ目にグリフォンは嬉しげに語りかけたが、その期待は無残に打ち砕かれた。<br />
苛烈きわまる雷の鞭が放たれ、凄惨な絶叫が上がる。<br />
無慈悲な主の制裁が、戦う力を失った哀れな下僕を跡形もなく焼き尽くした。<br /><br /><a name="a506"></a></dd>
<dt><a>506</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(9)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/25 10:17
ID:apzDB6f5</font></dt>
<dd>「あの、三つ目…」<br />
呆然と呟く背後に電光が瞬き、トリッシュが現われた。<br />
「勝ったの?大したものね」「ムンドゥス」<br />
今のダンテの耳に、しかし賞賛の言葉は届かなかった。<br />
硬く握りこんだ拳の内には、母の形見、赤いアミュレットが光っている。<br />
「汚ねぇ事しやがる。自分の仲間を虫ケラのように!」<br />
さっきまでの敵にかける言葉とも思えず、面食らうトリッシュ。不審げに瞬く瞳の前で、ダンテは小さく俯いた。<br />
「俺の母親と兄弟のときもそうだった…母の話を思い出す。弱者のために戦った―勇気ある父の話を」<br />
振り返った瞳には強い決意が宿っていた。<br />
「父の名に誓って、奴に死を!」<br /><br /><a>569</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(10)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/28 05:19
ID:LJ/eq2HS</font></dd>
<dd>前回までのあらすじ:悪魔は何時間水に潜ってても平気。(ちなみに水中では主観視点。ガンコンゲーみたいな)<br />
後(7)の一行目分りにくいですね。<br />
片側だけに炎がともった扉のもう片方をイフリートで殴ると扉が開く。そういうしかけ。</dd>
<dd><br />
一条の雷光と共に、無言で姿を消すトリッシュ。ダンテは城の前庭へと戻った。<br />
上がったままの吊り橋を対岸に望みつつ、グリフォンの魂を贄として手に入れた「運命の輪」を<br />
足元の石碑にはめ込む。直後、輪から放たれた閃光が橋のたもとを撃ち、吊り橋はダンテの前で<br />
地響きを立てて横たわった。<br />
暗闇に浮かび上がる夜の古城に再び足を踏み入れたダンテ。<br />
城の内部は、以前とは全く異なる様相を呈していた。<br />
城内に満ちる瘴気の影響か、あちらこちらで扉が消え、迷うダンテの前に、その血をすすろうと<br />
更に強力な悪魔が立ち塞がる。玄関ホールの巨大な彫像が消えている事を不審に思いつつも、<br />
魔光石のかすかな明かりに照らされた廊下を進み、大聖堂へ。<br />
その中央には、以前にはなかった奇妙な水溜りがある。<br />
覗き込むと鏡のように透き通った水が、頭の中に声を響かせた。<br />
“魔への門を開かんとする者よ 青き霊石の力を借りよ”<br />
言葉の意味を反芻する間もなく、巨大な何かが水鏡の中からせり上がってくる。<br />
宙に飛び出したゲル状の物体が床一面に広がる。魔界の生物兵器、「ナイトメア」だった。<br /><br /><a name="a570"></a></dd>
<dt><a>570</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(11)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/28 05:24
ID:LJ/eq2HS</font></dt>
<dd>大聖堂の四方に配置された魔方陣を切りつけ、光を灯すとナイトメアの液状の身体を固定し、<br />
ダメージを与える事が出来る。気付いたダンテの剣が一閃、魔界の兵器は地面に熔け、消えた。<br />
砕けた空中回廊を飛び渡り、先端に描かれた杖のレリーフに、幽霊船で入手した「ヘルメスの杖」を<br />
掲げると空だった両脇の額の内が渦を巻き、その表面に二つの風景を映し出した。<br />
一見それは油絵のようだが、よく見ると表面が水のように波立っている。<br />
絵の中に飛び込んだダンテを禍々しい気を放つ古城の衛兵室が迎えた。<br />
螺旋階段を上り、古城の三階へ達したダンテは、そこに飾られた額の中で渦巻く油絵を再び目にする。<br />
迷う事無く飛び込むと、そこは月夜の闘技場。<br />
冷気を纏った悪魔「フロスト」が、研ぎ澄まされた爪を突きたてようと一斉に飛び掛ってきた。<br /><br />
闘技場を抜け、絶え間なく鳴り響くいかづちをBGMに、群れ集う悪魔を切り捨てながら進む。<br />
別れ道の一方は、巨大な博物館。<br />
“行く手を阻みし冥界の竜  剣で勇気の証を見せよ  竜は自らの炎で滅ぶだろう”<br />
傍らの石碑に目を留めたダンテの鼻先すれすれを、一抱えもある火の玉が行き過ぎ、壁で爆発する。<br />
目を凝らすと、奥には巨大な竜の化石が、再びあぎとに蓄えた炎を放とうと待ち構えていた。<br />
心得たダンテがアラストルを閃かせると、跳ね返された炎は竜を撃ち、ばらばらになった化石は<br />
再び眠りについた。<br />
“月の雫は鏡を渡りて珠となる  天上の道を知るものだけが珠玉の光を手に入れる”<br />
石碑にしるされたもう一つの文に従い、ハンドルを操作して鏡の向きを変える。<br />
月の光が走り、二階テラスに集められた光は銀に光る宝珠を生み出した。<br />
テラスへと向かう透明な道は稲光によってのみ姿を現す。<br />
きらめく雷光にあわせて足場を跳躍したダンテは、「月光水」を手に入れた。<br /><br />
別れ道のもう一方を塞ぐ扉に「月光水」をはめ込む。<br />
扉を開き、訪れた豪雷轟く謁見の間。<br />
静かに振り返り、床に刺していた大剣を抜く人影を見て、ダンテの頬が思わず緩む。<br />
敗北に怯まぬ相手に対するものか、それを我知らず喜んでしまう自分に向けたものか。<br />
苦笑にも似たその笑みは、最早復讐に燃える悪魔狩人のそれではなく、好敵手を得た男のものだった。<br />
「マジにガッツあるな。気に入ったぜ。…掃き溜めには勿体ねぇ」<br />
黒騎士は黙して答えず、一旦はダンテに向かって突きつけた剣を、再び床に突き立てると、<br />
何かを迎えるように天に向けて両腕を開いた。<br />
直後、黒い鎧から噴き出した魔力が、奔流となってダンテに向かう。<br />
押し流されかけるのをこらえて数歩を下がり、頭を庇っていた腕を下ろすと、<br />
そこには兜を脱ぎ、瞬く紫電の光に素顔をさらしたネロアンジェロの姿があった。<br /><br /><a name="a571"></a></dd>
<dt><a>571</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(12)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/28 05:32
ID:LJ/eq2HS</font></dt>
<dd>お互いが察していた。これが最後の戦いだということを。<br />
敗北した方がこの世から消える。<br />
厳然たる死の決着によってのみ、三度に渡るこの死闘の勝者が決定するのだ。<br />
雷光が閃き、炎が迸る。ダンテの銃弾は黒騎士の斬撃によって跳ね返され、<br />
空を切って飛来したネロアンジェロの魔力剣は、魔狩人の拳打に叩き落された。<br />
互いが互いの命を求め、持てる技全てをさらけだす。<br />
生死を賭した互角の戦いは、いつ果てるともなく続いた。<br /><br />
ダンテは宙を呆然と見上げ、一歩、また一歩と後ずさる。まるで自分の勝利が信じられぬかのように。<br />
視線の先には、ダンテの死に物狂いの一撃に甲冑を貫かれ、断末魔の苦痛に悶え苦しむ<br />
ネロアンジェロの姿があった。身をよじりながら高く浮かんだその体から、黒い魔力の嵐が吹き出し、<br />
次いで降り注いだ激しい閃光が、稲光を圧して辺り一面を真昼のごとく照らし出した。<br />
眩しさに一旦覆った手の平を目の前から下ろせば、もうそこに黒騎士の姿はなく、彼が消え去った虚空から<br />
落ちてきた何かが石畳を叩いて、ちりん、と鳴った。<br /><br />
床に膝を突き、拾い上げる。やや身を屈めたせいで、襟元からアミュレットが滑り出た。<br />
ダンテの胸で赤く光るそれは、握り締めた手の中のものと、同じデザイン。<br />
同じアミュレット。…二つに分かれた形見の、もう一つの片割れ。<br /><br />
“バージル、ダンテ、誕生日おめでとう”<br />
優しい母の声が耳元で響く。歓声を上げて母に駆け寄る子供たちの声。<br />
幸せだった幼い自分と、もう一人の笑い声。<br /><br />
剣を交えるたび、頭の奥で次第にふくらみ、大きくわだかまっていったもの。<br />
今それが、見開かれた目の奥で、一本の線となって繋がれる。<br />
自分と同じ太刀筋。自分と同じ身のこなし。自分と同じ…魔剣士スパーダの武術。<br />
疑問の全てが氷解し、ダンテは唇を硬く噛み締めた。<br /><br /><a name="a572"></a></dd>
<dt><a>572</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(13)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/28 05:35
ID:LJ/eq2HS</font></dt>
<dd>時を同じくして。ダンテの前から立ち去ったトリッシュは柔らかな白い光が溢れる神殿に佇んでいた。<br />
立ち並ぶ柱の最奥に座し、祀られているのは古城から姿を消したあの巨像である。<br />
「トリッシュよ、バージルが敗北した」<br />
ふいに巨像が口を開き、重々しい声を響かせる。<br />
「するべきことは分かっていよう。さあ、行け!」<br />
荘厳な神殿には似つかわしくない不気味な声に、しかし巨像を見上げたトリッシュはうやうやしく応じた。<br />
「仰せのままに」<br /><br />
新たに油絵が映し出したのは浸水した地下の牢獄。<br />
重力の法則さえ狂った城の中を、ダンテは次々襲い来る悪魔を蹴散らしながら進む。<br />
その手に握られているのは父の形見、「フォースエッジ」。<br />
だがその刀身は禍々しい赤い瘴気を放つ、長槍とも大鎌ともつかぬ長大な剣へと姿を変えている。<br />
これこそが一つに重なったアミュレットの力により本来の姿に戻った魔剣「スパーダ」であった。<br /><br />
階段塔の最上部で発見した卵形の石「哲学者の卵」を内庭のかがり火に投じる。<br />
卵の変成を待つダンテの背後に、じわじわと染み出してくるものがあった。<br />
ナイトメアとの二度目の戦いが始まろうとしていた。<br /><br />
魔方陣の封印が解け、ゲル状に戻った敵を避けながらダンテは再度ナイトメアの肉体の固定を試みる。<br />
液状の時、この魔物に取り込まれれば、己の中の悪夢の空間に飛ばされ、いまだ精神の中に存在する、<br />
かつて倒したはずの難敵達と再び戦わねばならない。<br />
その厄介さは最初の戦いで、身に染みる程思い知らされていた。<br /><br />
不可思議な青い熾火により「哲学者の卵」が変化した「霊石エリキサ」を携えて、回廊先端の油絵から<br />
城主の寝室へと移動する。以前ネロアンジェロが中から現われた姿見。<br />
湧き出てくる闇の波動を感じながらも以前はどうすることも出来なかったそれが今、<br />
エリキサに反応して波打っている。<br />
ためらう事なく鏡の中へ足を踏み入れたダンテを、視界さえ歪む魔の気配が取り囲んだ。<br />
「“魔”は人の世の写し絵でもある。すなわち“魔”は鏡の中にある」<br />
あべこべの世界が放つ圧倒的な瘴気に押しつぶされかけながら、ダンテは城内で見つけた手記の事を<br />
思い出していた。つまり、あの鏡こそが魔界の入り口だったのだ。<br /><br /><a name="a573"></a></dd>
<dt><a>573</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(14)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/03/28 05:38
ID:LJ/eq2HS</font></dt>
<dd>城壁中庭にしつらえられた台座から、十二面体のオブジェ「賢者の石」を取り外す。<br />
途端にねじれた世界に狂った哄笑が響き渡った。<br />
掴みかかってきた悪魔「ノーバディ」の包囲網を破り、追いすがるのを叩き伏せ、<br />
何とか鏡のこちら側へと帰り着く事が出来た。しかしダンテは息をつく間もなく大聖堂を目指す。<br />
魔界との最終決着への道が、いまや遅しと彼を待ち受けていた。<br /><br />
先刻ここを覗いたときに脳裏に響いた声。大聖堂に滲む水は、エリキサを求めていたのだ。<br />
その証拠に、聖石に気付いた水“鏡”は、喜びにむせぶかのように波打って、<br />
あっという間にダンテをその内へと飲み込んでしまった。<br />
鏡の中、悪意と殺意の波動が渦巻く世界に再び足を踏み入れたダンテ。<br />
何か生き物の体内めいた奇妙な部屋。骨のような柱が取り巻く床には、虹色の液体がたゆたっている。<br />
これが、魔界の門だった。賢者の石を、眼窩のような台座にはめ込むと、虹色の液体は跡形もなく消え、<br />
門は来訪者を招き入れるように口を開けた。<br /><br />
脈打つ赤黒い血管が走る、気味の悪い洞窟を抜けると広い空間に出た。<br />
辺りを見回したダンテは低く感嘆の声を上げる。<br />
地面も床も、一面が禍々しい赤い呪文の羅列で覆われている。<br />
しかし彼が部屋の異様さに圧倒されて一帯を見渡していたのも、ほんの一時だった。<br />
「ダンテ!」弱弱しい声に弾かれたように振り向く。<br />
「ここよ、助けて!」倒れ伏したトリッシュが、救いを求めて白い腕を伸ばしていた。<br />
「トリッシュ!」駆け寄ろうとしたダンテの足は、数歩も行かない内に急ブレーキをかける。<br />
部屋中の呪文が邪悪な輝きを増し、床を削ってダンテを取り巻いた青い光は彼を閉じ込める堅牢な檻と化した。<br />
トリッシュとの間に壁を築かれ、その内に囚われた事を悟って焦りの色を見せるダンテの背後に、<br />
覚えのある殺気が滲み出す。「贄の儀式の間」が己の役割を果たそうとしていた。<br />
「トリッシュ!離れてろ!」<br />
身を転じ、三度現われたナイトメアを目にしたダンテは、いまだ倒れ伏したまま、不安げな様子のトリッシュを、<br />
結界越しに背後に庇い、不利な戦いに身を投じた。<br /><br /></dd>
<dt><a>157</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(15)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/05/10 08:58
ID:1lukNIBM</font></dt>
<dd>三度に渡るナイトメアとの戦い。またしても勝利はダンテの手中になるかと思われた。<br />
しかし魔方陣で固定された巨大な悪魔に向かって、とどめとばかりに剣を振り上げたその時、<br />
ダンテの全身を激しい稲妻が打ち据えた。<br />
予想もしていなかった背後からの不意打ちに、たまらず地面に倒れこむ。<br />
倒れ伏した彼に浴びせられた冷笑は、思いもしなかった相手の声だった。<br />
やっとのことで身を起こし、膝を突いたまま愕然と背後を振り返ると、<br />
冷ややかにこちらを見下ろす金髪の美女が霞む目に映った。<br />
「無様な姿だな!」<br />
「トリッシュ、まさか、お前?」<br />
ふらつきながらも何とか起き上がり、荒い息の下から問いかける声を障壁越しにもう一度あざ笑い、<br />
トリッシュはついさっきまで助けを求めてダンテへ伸ばしていた腕を、汚らわしげに彼へ向かって突きつけた。<br />
「甘えた人間め、その愚かさを悔いるがいい」<br />
広げた両腕に見る間に雷光が満ち、正体を現した魔帝の刺客は敵意もあらわにダンテへ挑みかかった。<br />
「お前は我々の計画に邪魔なのだ…死ね!」<br /><br />
激烈を極めた二対一の戦い。<br />
しかし彼を追い詰めた卑劣な悪魔の罠も、すんでのところでダンテを打ち負かすことはかなわなかった。<br />
核を貫かれたナイトメアがびくりと身を震わせ、その巨体はみるみる己の作り出したゲル状の海に沈んでいく。<br />
地響きが走り、ダンテを閉じ込めていた光の檻が消滅した。<br />
揺れは大きくなり、ゲルの海が激しく波打つ。<br />
ついで上がった断末魔の絶叫と共に、暴走したナイトメアの魔力が閃光となって一斉に解き放たれた。<br />
辺り一面をでたらめに荒れ狂う魔力の槍を、ダンテとトリッシュは慌てて身をよじり、何とかかわす。<br />
やがて力尽きたナイトメアは立ち上る黒煙の柱となって、消滅した。<br /><br /><a name="a158"></a></dd>
<dt><a>158</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(16)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/05/10 09:00
ID:1lukNIBM</font></dt>
<dd>伏せた地面から顔を上げて、ふと周囲に目をやったダンテは、慌ててがばりと跳ね起きる。<br />
衝撃にぼんやりと立ち尽くすトリッシュの頭上。<br />
閃光によって切り裂かれた巨大な柱が支えを失い、今まさに彼女に向かって崩れ落ちようとしていた。<br />
呆然と辺りを見回していたトリッシュは猛然と駆け寄ってくるダンテに気づき、身構える。<br />
しかし彼女も落ちかかってくるものの気配をすぐに感じ取って顔を上げた。<br />
だがその時は逃げ出すには既に遅く、無駄だと知りつつも咄嗟に腕で頭を庇う位しかできない。<br />
トリッシュの上げた絶望の悲鳴と共に岩塊は地面に激突し、粉々に砕けた。<br /><br />
もうもうと土煙の舞う中、トリッシュは薄目を開けた。<br />
崩れ落ちた岩の柱から自分を救ってくれた男が、彼女の体の上から身を起こす所だった。<br />
彼の行動に驚きながら自分もゆっくりと起き上がる。<br />
彼は服に付いた埃をぞんざいに払うと、後も見ずに立ち去ろうとした。<br />
「ダンテ!」<br />
背中にかけられた声にダンテは立ち止まった。<br />
「なぜ私を助けた?」<br />
横顔だけを向けて、一心に見つめる瞳をちらりと見やる。<br />
暫しの沈黙の後再び首を返し、彼はぽつりと呟いた。<br />
「母さんに似ていた」<br />
一旦言葉を切った後、次にその唇から漏れたのは冷え冷えとした悪魔狩人の言葉だった。<br />
「さあ消えな。次はこうは行かない」<br />
去っていく後姿をトリッシュは呆然と見守っていたがたまらなくなり立ち上がる。<br />
「ダンテ…」<br />
「寄るな悪魔!」<br />
駆け寄ろうとしたがその歩みはわずか数歩で押し留められた。<br />
「その顔を二度と見せるな」<br />
エボニーの照準をぴたりと彼女の眉間に合わせ、ダンテは噛み付くようにして言い募る。<br />
「魂の灯火が消えた、作り物の顔をな!」<br />
かける言葉もなく立ち尽くす彼女を燃えるような目で睨み付けた後、<br />
忌々しげにダンテは銃を下ろし、その場を後にした。<br /><br />
何事を思っているのか、無言で彼が消えた方を見つめているトリッシュ。その背後に赤い三つ目が瞬く。<br />
「失敗したな。掟は知っていよう」<br />
主の断罪の言葉にも、しかし彼女は依然として無言のままだった。<br /><br /><a name="a159"></a></dd>
<dt><a>159</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(17)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/05/10 09:02
ID:1lukNIBM</font></dt>
<dd>洞窟の中心の巨大な心臓。その動脈は奥の大扉に繋がっている。<br />
大扉脇の結晶に切りつけると先刻通り過ぎた、骨で覆われていた小扉の封印が解かれた。<br />
気を抜けば壁から生えた一面の触手に生気を絞りつくされかねない細道を抜け、溶岩の池にそそり立つ岸壁を登っていく。<br />
最奥部の紋章に切りつけると心臓が拍動を始め、それに従って眼下の大扉の封印が次々と解けていく。<br /><br />
足を踏み入れた禍々しい扉の向こうは、予想に反して神々しいとさえいえる白い神殿だった。<br />
…否、今までに通り過ぎてきた道程を考えるとその暖かさも静けさも、全てが邪悪な何かをかえってより強く想起させる。<br />
祭壇に鎮座する巨大な石像の前でダンテは足を止めた。<br />
あの古城からいかなる手段を用いてか姿を消したあの巨像。<br />
以前は気づかなかった禍々しい気配。歴戦を切り抜け、感覚が鋭敏さを増した今ならはっきりと分かる。<br />
その石の巨体に隠された何かが今まさに殻を破って現われんとしていた。<br /><br />
復讐に煮えたぎるダンテの視線を受け、石像が濁った声をごろごろと響かせた。<br />
「再びスパーダの血と対面か。昔を思い出す」<br />
ダンテの背に負った大剣…かつて自分を封印した魔剣士の手にあったその剣を目にしてか、<br />
懐古めいた魔帝の呟きにダンテは彼本来の皮肉に満ちた口調で応じる。<br />
「きっと結末も同じだぜ」<br />
「果たしてそうかな」<br />
低く忍び笑いを漏らした魔帝は、ダンテの背後へ向けて一条の光を走らせた。<br />
不審げに背後へ首を巡らせたダンテは、そこにあるものに気づくや息を呑んで身を転じる。<br />
「トリッシュ!」<br />
壁にはりつけにされた白い体。<br />
力無く垂れた頭はぴくりとも動かず、閉ざされた彼女の瞳がこちらを見ることはない。<br />
「動くな。瞬きしても――女を殺す」<br />
「…貴様!」<br />
血相を変えて魔帝を振り返るダンテ。その体を魔帝の放った赤い光の刃が貫いた。<br />
「ダンテ!」<br />
トリッシュが弾かれたように顔を上げる。彼女は気を失ってなどいなかった。<br />
もがき苦しむダンテを見つめるトリッシュの腕。<br />
厳重に戒められていると思われたその腕には何の拘束もされてはいない。<br />
またしても彼はその身に流れる血の為に罠にかかった。<br />
一度は彼女を救ったダンテの人としての心が、再び彼女の為に絶体絶命の窮地へと彼を追い込んだのだ。<br /><br /><a name="a160"></a></dd>
<dt><a>160</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(18)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/05/10 09:05
ID:1lukNIBM</font></dt>
<dd>「愚かな…それが人間の限界なのだ。スパーダの血も腐ったものだな」<br />
嘲笑と共に地響きが起こり、魔帝の額に魔力を秘めた光が収束していく。<br />
赤い刃に力を奪われ、憔悴しきって立つのもやっとのダンテにはそれを歯軋りしながら見ている事しかできない。<br />
「さあ、死ね!」<br />
勝利を確信した魔帝は光を解き放ち、それは一直線にダンテを襲う。<br />
しかし死の槍が彼を貫く寸前、何者かが彼をその軌道上から突き飛ばした。<br />
直後に光の凶刃がその痩躯を捕らえる。<br />
「トリッシュ!」<br />
愕然と見守るダンテの前で、彼の身代わりとなったトリッシュは全ての力を失い、大理石の床に崩れ落ちた。<br />
「トリッシュ、バカな!」<br />
よろめきながら起き上がり、ふらつく足で彼女のもとへと歩み寄る。<br />
背後の魔帝が忌々しげなうめきを上げた。<br />
「役立たずめ…邪魔をするとはとんだ失敗作だ」<br />
ダンテはその言葉には応えず、もう二度と動かない彼女を無言のまま見下ろしている。<br />
「戦意喪失か?では今こそ因縁の幕を引こう!」<br />
再び収束された死の光がダンテに向かって殺到する。<br />
微動だにしない無防備な背中が光線によってあわや切り裂かれる寸前、不意に彼は身を翻した。<br />
途端に光はあらぬ方向に弾かれ、壁の高所を焦がして虚しく消える。<br />
「いつまでも調子に乗るな」<br />
唸るように低い声を押し出した彼の体から、赤い魔力の霧が立ち上る。<br />
母を殺し、兄の命をもてあそび、そして今、母と同じ顔の女の命を奪った仇敵を見据える瞳は、<br />
内に秘めたその激情が噴き出したかのような濃い真紅に染まっていた。<br />
「出て来い、魔帝ムンドゥス!」<br /><br />
ダンテの声に呼応したように三度地響きが起こる。<br />
石の巨体に亀裂が走り、生じた隙間からまばゆい光がほとばしった。<br />
その身を覆っていた石の殻を振り落としながら姿なき「何か」が雄叫びを上げながら台座から立ち上がる。<br />
見上げるダンテの上に長く伸びた影がかかり、影がその背に畳んでいた翼を広げると<br />
純白に光る羽が螺旋を描いてはらはらと零れた。<br />
魔帝ムンドゥスはついに人間界に真の姿を降臨させた。<br />
ムンドゥスが翼を打ち振り両腕を力強く開くと、体から一息に闇が溢れ出し、<br />
ダンテは瞬く間にその内に飲み込まれた。<br /><br /><a name="a161"></a></dd>
<dt><a>161</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(19)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/05/10 09:07
ID:1lukNIBM</font></dt>
<dd>唇を引き結んでただじっとこちらを見上げているダンテに、ムンドゥスは指を突きつける。<br />
「その目だ。スパーダと同じ、危険な光が見える」<br />
「母の仇…」<br />
ダンテがぼそりと呟いた。顔を伏せたせいでその表情を窺い知ることはできない。<br />
「あんな生き物」<br />
ムンドゥスがあざ笑う。<br />
「母が欲しければ何人でも創造してやるぞ――トリッシュのようにな」<br />
「黙れ!」<br />
高笑いを上げながらムンドゥスが両翼を開いた。<br />
ただ一度の羽ばたきでその巨体は辺りを取り巻く星の海を切り裂き、はるかな空の高みまで上り詰める。<br />
魔帝の後を追うべくダンテは両足をたわめ、身を沈ませる。<br />
次の瞬間天高く飛び上がった彼は、全ての魔力を解き放った。<br />
赤い稲妻を放つ漆黒の体躯。背に広がるは六枚の禍々しい蝙蝠の翼。<br />
マレット島での数々の激戦はその身に眠っていた彼の真の力を引き出すに至っていた。<br />
今や伝説の魔剣士の正当な後継となった魔人と<br />
数千年の時を経て魔剣士の封印から目覚めた魔界の帝王。<br />
ここに伝説の戦いの幕が再び切って落とされようとしていた。<br /><br />
圧倒的な力を持った魔帝の攻撃を辛うじて避けながら、死力を尽くした攻撃を繰り出す。<br />
斬れども斬れどもムンドゥスの魔力は果てがないかのように思われた。<br />
だが果てしない戦いの末、幾度となく繰り出したダンテの斬撃は、ついに魔帝の力の最後の一欠けを削り取る。<br />
己をさいなむ死の苦痛から逃れようとでもするかのようにもがきながら宙へ舞い上がろうとするが、<br />
一打ちした途端に翼は粉々に砕け散った。<br />
絶望の叫びと共にムンドゥスは瓦礫となり、崩れ去っていった。<br /><br /><a name="a162"></a></dd>
<dt><a>162</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(20)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/05/10 09:11
ID:1lukNIBM</font></dt>
<dd>白い光が溢れる荘厳な神殿。大理石の床を踏みしめるダンテの靴音が響く。<br />
魔帝とのあの激闘が嘘のように、辺りはしんと静まり返って何事もなく変わらぬままだ。<br />
そう、床に横たわった彼女も。<br />
ダンテは跪き、トリッシュの体を抱き上げた。<br />
勿論彼女が目を開くことはなく、華奢なおとがいが力なくかくりと上向いた。<br />
「母さんも俺を守って死んだ。そして、お前も…」<br />
俯いて、漏れそうになる嗚咽をこらえる。<br />
「俺は、お前を…」<br />
擦れた声が震えるのを止められない。<br />
「お前を暗闇から救えなかった!」<br />
ダンテは天を振り仰いで慟哭した。辺りを覆う静寂の中に、悔恨の叫びが虚しくこだまする。<br />
零れ落ちた涙が冷たくなったトリッシュの頬を点々と濡らした。<br />
トリッシュを床の上にそっと横たえ、その胸元にアミュレットを置く。<br />
銀の鎖がしゃらりと音を立てた。<br />
「母さんの形見だ。お前に似合うぜ」<br />
立ち上がり、ダンテは背中の剣を抜く。<br />
眠っているかのように穏やかな顔の彼女の脇に、墓標代わりにスパーダを突き立てた。<br />
「親父も見守ってる…安らかにな」<br /><br />
鳴動を始めた魔界。襲い掛かる魔物を切り伏せながら駆け抜ける。<br />
主を失った結果、門の周辺が人間界と繋がった不安定な状態を維持できなくなり崩壊を始めたのだ。<br />
門を抜け、古城まで帰り着いてもなお不吉な揺れは激しさを増しこそすれ収まる気配はない。<br />
門が完全に消滅する前に早くこの島を離れなければ。<br />
道を急ぐダンテの足元が不意に崩れる。<br />
手がかりを求めて伸ばした腕は空を掴み、ダンテは暗闇の中へと落ちていった。<br /><br /><a name="a163"></a></dd>
<dt><a>163</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(21)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/05/10 09:15
ID:1lukNIBM</font></dt>
<dd>水柱が高々と上がる。地面にしたたか打ち付けられた頭を押さえて辺りを見回す。<br />
どうやら地下水路奥の広場のようだ。慌てて立ち上がる間にも人ほどもある岩が次々と落下し続け、<br />
とりわけ巨大な岩がよりにもよって唯一の出口を塞いでしまった。<br />
脱出口を探して視線をさまよわせるダンテはふと奥の一角に目を留めた。<br />
いまだ崩壊を続ける周囲の状況にも関らず、<br />
彼は息を呑んだまま何があるとも思えないただの壁を凝視している。<br />
…否、彼が食い入るように見つめ続けているのは壁ではなくその手前の中空。<br />
不意に宙に魔法陣が現われ、複雑な呪文がその表面に次々と映し出されていく。<br />
同時に膨れ上がる強大な魔の気配。<br />
最悪の予感が的中しようとしていた。<br /><br />
空間が歪み、閃光が視界を焼いた。<br />
虚空を力ずくで押し開き現われたのは、やはり彼に打ち負かされ消え去ったはずの魔帝だった。<br />
「魔界は開かれた。ダンテ、もう逃げられんぞ」<br />
下半身を無理やり開けた即席の門の外に今だ残したまま、ムンドゥスは<br />
よろめくように後ずさるダンテを押しつぶさんばかりに這い寄って行く。<br />
その体はあちこちが崩れ、露出した部分からは赤い体液がとめどなく流れ続けていた。<br />
だがダンテもまた度重なる激しい戦いの疲労がピークに達し、ただ立っているだけでもつらい状態だった。<br />
けれども彼は、この期に及んでなお道化た仕草で両手を広げ、<br />
ぐるりを見渡しながらふざけた軽口を叩いてみせる。<br />
「逃げるかよ。よく見な、もう出口なんかねぇ」<br />
苦笑混じりに言った後、一転彼は射抜くような視線を相手に向けて、指をはったと突きつけた。<br />
「だがお前も道連れだ!」<br /><br />
疲れきった体を叱咤して、必死の攻撃を次々と浴びせかける。<br />
しかし幾ら闘志があっても限界を超えた体がついて来ない。<br />
最早最後のあがきに等しい弱弱しい抵抗を、斬られるたびに外殻を破壊され、<br />
肉でできた無数の触手まみれの化け物と化したムンドゥスがあざ笑った。<br />
「どうした?その程度か、人間め!」<br />
汗まみれで息をつきながらダンテは首を振った。<br />
完全な八方塞がりだった<br />
ここで勝てたとしても地下広場から脱出する術はない。<br />
いやそれ以前に残されたこの僅かな体力で勝つ事ができるのか…?<br />
らしくもなく絶望しそうになった自分に気づいて小さく悪態を漏らしたその時、<br />
ふと辺りが奇妙な雰囲気に包まれていることに気が付いた。<br /><br /><a name="a164"></a></dd>
<dt><a>164</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(22)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/05/10 09:21
ID:1lukNIBM</font></dt>
<dd>不思議な声が、どこからともなく語りかけてくる。<br /><br />
ダンテ…諦めないで。大丈夫よ…<br /><br />
優しい響き。聞き覚えがある声、いや、かつてはいつも聞いていたこの声は<br />
「な…?か、母さん?」<br />
愕然とダンテが問いかけるのと同時に、眩い光が明滅し、<br />
ダンテが振り向いたそこに空間を切って現われたのは…<br />
「私の力も使って!」<br />
「トリッシュ!」<br />
水音高く着地したトリッシュは素早く印を組むと、ダンテに向かって雷撃を放った。<br />
ダンテの体にまとわりついた雷撃は以前のように彼を打ち倒すことはなく、<br />
むしろ見る見るうちに新たな力が体中にみなぎってくるのを感じる。<br />
これなら…一つうなずいたダンテは魔帝に向かってエボニーとアイボリーを構える。<br />
持てる全ての魔力を銃に込め、トリガーを引く寸前、トリッシュが確信に満ちた表情で問いかけた。<br />
「合言葉は?」<br />
「ジャックポット!」<br />
掛け声と同時に二つの銃から弾丸が放たれた瞬間、ダンテは反動で大きくのけぞった。<br />
弾丸に込められた魔力が二筋の光となり、光は螺旋状に絡み合いながら一直線に魔帝を目指し、直撃した。<br />
凄まじい魔力の嵐に門の内側へ押し戻されながらムンドゥスが叫ぶ。<br />
「ダンテ、忘れるな…いつか必ず現世に蘇るぞ!」<br />
怨嗟の絶叫に応えてダンテは茶目っ気たっぷりな敬礼を返した。<br />
「あばよ。戻ってきたら――俺の息子によろしくな」<br />
優雅に腰を屈めて会釈をすると同時に扉は封印され、一条の稲妻を残して消え去った。<br /><br />
お互いに駆け寄ったダンテとトリッシュは硬く抱きしめあった。<br />
「ダンテ、私…」<br />
身を離したトリッシュが涙を拭いながら何か言おうとするが、言葉にならない。<br />
ダンテは真っ直ぐにトリッシュを見つめ、優しく囁いた。<br />
「トリッシュ…悪魔は泣かない。その涙は――人間の宝物だ」<br />
トリッシュはその言葉を反芻するようにしばらく沈黙していたが、やがて力なく首を振る。<br />
「でも手遅れよ」<br />
ダンテは顔を上げ、辺りをゆっくり見回した。揺れは激しくなり、次々と瓦礫が崩れ落ちる。<br />
脱出口はどこにもない。瓦礫に押しつぶされる悲惨な最後が刻一刻と近づいていた。<br />
しかしダンテは力強い声できっぱりと言う。<br />
「いや、間に合ってくれた」<br />
そう、彼は彼女のおかげで魔界の封印を守ることができた。それに…<br /><br /><a name="a165"></a></dd>
<dt><a>165</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビルメイクライ(23)</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/05/10 09:24
ID:1lukNIBM</font></dt>
<dd>不意にひときわ激しい揺れが起こり天井に大穴が開いた。<br />
穴の上から武器格納庫にあった、あの古い複葉機が降ってくる。<br />
ぼろぼろの赤い機体を前にして、ダンテがトリッシュに語りかけた。<br />
「そして俺たち人間は絶対に諦めない…行くぜ!」<br />
足を踏み出したダンテの後ろにうなずいたトリッシュが続く。<br />
プロペラが回転をはじめ、機銃が壁を破壊した。<br />
「飛ばすぜ!」<br />
ダンテは叫び、複葉機を離陸させた。<br /><br />
複雑に入り組んだ地下の洞窟の中を縫うように突っ切る。<br />
背後からは炎が迫り、行く手には張り出した鍾乳石が立ちふさがる。<br />
どちらにつかまっても命はない。自然操縦桿を握る手に力がこもった。<br /><br />
荒波が打ち寄せる岸壁。<br />
ダンテが操る複葉機が洞窟から飛び出すと同時に炎が噴き出す。<br />
それから数秒も置かないうちに島が崩壊し、<br />
ちっぽけな飛行機は怒涛の勢いで広がる噴煙にあっという間に飲み込まれてしまう。<br />
が、そう思ったのもつかの間、小気味いいほどの勢いでプロペラ機が煙を切り裂いて姿を現す。<br />
ダンテはちょっとした曲芸めいた飛行技術を披露しながら、子供じみたはしゃぎ声をあげた。<br />
眩しげに空を見上げながらトリッシュが言う。<br />
「青い空…綺麗だわ」<br />
「青空は誰の頭上にも平等に広がる」<br />
胸に手を置き、彼女は小さく一人ごちた。<br />
「空のように、心が晴れていくようだわ」<br />
ダンテがちらりと背後を振り返る。<br />
「忘れるな。魔界はいつかまた復活する」<br />
軽くなった心に重しを置くような彼の言葉に、<br />
後部座席から身を乗り出したトリッシュはウインクして微笑んだ。<br />
「心配ないわよ。伝説の魔剣士ダンテがいるもの。その相棒もね」<br />
赤い翼は海の上を太陽へ向かって真っ直ぐに飛んでいく。彼らは太陽の下へ帰るのだ。<br />
太陽の下、人間の世界に。<br /><br />
深夜。満月の下、都会の喧騒が天高くに向かって這い登る。<br />
どこか遠くからパトカーの音がかすかに聞こえる。<br />
全ての騒音を圧して唐突にけたたましいベルの音が響き渡った。<br />
どぎつい赤の電飾が瞬くダンテの店。看板の文字が真ん中の言葉だけ変わっている。<br />
「デビルネバークライ」<br />
デビルネバークライ(悪魔は泣かない)<br />
そう、ダンテがあの時、過去を悔いて泣くトリッシュに言った言葉だ。<br />
「依頼ね。場所は?」<br />
電話に出たのは男ではない。歌うように軽やかな女の声だった。<br />
「すぐ行くわ」<br />
どうやらかなり切羽詰っているらしい相手に女は頼もしげな答えを返した。<br />
女は電話を切ると、傍で聞いていたらしい相棒に事のあらましを説明する。<br />
「"合言葉"の客よ。ヤバそうね」<br />
「オーケイ、十分で片付けようぜ。クソどもをそれ以上生かしちゃおけねぇ」<br />
口の悪い返答をしながら扉を開けたダンテにトリッシュは<br />
「五分よ」<br />
と広げた手のひらを突きつける。ダンテはにやりと笑って両の拳を打ち合わせた。<br />
「ラクショー!」<br /><br /><a name="a166"></a></dd>
<dt><a>166</a><font size="+0"><b><a href="mailto:sage">デビル人</a></b></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">04/05/10 09:25
ID:1lukNIBM</font></dt>
<dd>以上ミソーン20:悪夢との対決(SHOWDOWN WITH NIGHTMARE)からミソーン23:母の導き(MOTHER'S GUIDE)及び<br />
エピローグでした。<br />
後小ネタ。ダンテマストダイ(最難モード)クリアした時だけマレット等脱出した直後の<br />
シーンでダンテが「If Devil May Cry is rocking,You'll never knocking,baby,Year!」<br />
と叫びます。意味は「デビルメイクライが良いと思ったらごちゃごちゃ文句言うんな!」<br />
だそうです</dd>
</dl><dl><dd>Devil May Cryに関係ないレスの一部、不快に感じられる言葉など削除、訂正済</dd>
</dl>