英雄伝説IV 朱紅い雫(PC98シリーズ版)

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英雄伝説IV 朱紅い雫(PC98シリーズ版) - (2010/04/30 (金) 03:41:54) のソース

<p><strong>英雄伝説IV 朱紅い雫(PC98シリーズ版)</strong><br />
&gt;&gt;12-153~156・158-159・161・174~175・177~182・185</p>
<hr width="100%" size="2" /><p> </p>
<dl><dt><a>153</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/09
12:42:16ID:F1ELuRI2</font></dt>
<dd>2つの神の間で揺れ動く人間たちの大地,エル・フィルディン。<br />
それは『神々の争い』から残る根深き因縁。<br />
人を守りし神として正神殿にまつられるバルドゥス。<br />
邪神として破壊的な改革を好む者たちの象徴となったオクトゥム。<br /><br />
8年前のある日…<br />
正神殿のカテドラールを邪宗教徒たちが襲撃した。<br />
大聖堂で暮らしていた孤児の兄妹アヴィンとアイメルは<br />
最高導師エスペリウスから<br />
それぞれにバルドゥスの神宝カベッサとクエルポを託された。<br />
その日から,<br />
幼き兄妹の逃亡の旅が始まった。<br /><br />
賢者ガウェインと女神官オレシアの計らいにより<br />
混乱の中を何とか脱出した兄妹だが<br />
神宝を狙う邪宗教徒の追跡から逃れるため<br />
兄妹は互いの場所も伝えず,<br />
離れ離れに別れて暮らさねばならなくなった。<br /><br />
アヴィンはノトス山脈の山頂,<br />
見晴らし小屋と呼ばれる賢者レミュラスの家へ…<br />
そして,妹のアイメルはオレシアに連れられて何処かへ…<br /><br />
やがて,8年が過ぎ…<br />
アヴィンが17才になった年、<br />
レミュラスは老衰により息を引き取る。<br />
レミュラスは死の間際,知人である賢者ディナーケンが<br />
アイメルの消息を知っていると言い残した。<br /><br />
アヴィンは友人のマイルと共に<br />
アイメルを探す旅に出ることを決意した。<br />
だが,それはベリアス卿の率いる邪宗教徒たちの目に<br />
再び曝されることでもあった。<br />
邪宗教徒たちは,<br />
今もアヴィンたちが持つバルドゥスの神宝を探して<br />
捜査の網を広げていた。<br /><br /><br /><a name="a154"></a></dd>
<dt><a>154</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/09
13:32:30ID:F1ELuRI2</font></dt>
<dd>註:所定のオープンシナリオ(サブシナリオ)を全部書くのは面倒じゃ。というか、全部覚えてない。<br />
知りたい人はグーグルとかで検索してくれ。<br /><br />
ウルト村を出た二人はシープ街道を使って王都フィルディンへ向かう。<br />
王都フィルディンに着いたアヴィンたちは、旅費を稼ぐため斡旋所の依頼をこなしながら、他の冒険者と親交を<br />
深める。<br /><br />
フィルディンを出た二人は、賢者ディナーケンが住むプレアウッドを目指してチブリ街道へ。<br />
街道では、一人の女の子がモンスターに襲われていた。助けられた女の子はシャノンと名乗り、ご馳走したいので後で村に来て欲しいと頼まれる。<br />
この時より、マイルの女難の日々が始まる。<br /><br />
シャノンを家に送り届けた二人は、チブリ村を出てブレアウッドへ向かう、森の奥にある賢者の館で、賢者の館で修行している<br />
チブリ村のシェンナから応対を受ける。シェンナに「お引取り下さい」と言われた二人は、渋々森へ戻ろうとするが、館を出ようとした所で突然彼女に引き止められる。<br />
招かれた館の中には、ディナーケンの助手を名乗るルティスとバスターという一組のペアがいた。<br />
ルティスとバスターはオクトゥムの信徒で、アヴィンが持つ神宝を狙っていた。人質にしたディナーケンをネタに<br />
神宝を渡せと迫る二人だが、ディナーケンの愛犬カーンの乱入で、失敗する。賢者ディナーケンは<br />
ベネキア修道院に妹のアイメルはいるので訪ねよ、とアヴィンに話すと、院長であるオレシアに紹介状を書くのであった。<br /><br /><br /><br /><a name="a155"></a></dd>
<dt><a>155</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/09
13:46:14ID:F1ELuRI2</font></dt>
<dd> チブリ村のシャノンの家でご馳走でもてなされた後、フィルディンへ戻りボルンへ向かう二人。<br />
ボルンにたどり着いたアヴィンを待っていたのは、シャノンを人質に待ち伏せていたオクトゥム教団のルティスだった。<br />
どうやら、マイルのことを忘れられないシャノンはマイルを追いかけてきたらしい。<br />
打つ手無しの状況で、ルティスの仲間バスターがあわてて駆けつける。同じオクトゥム教徒のボルゲイドが、ルティスたちを差し置いて<br />
動き出したため、アヴィンたちに構っていられる状況ではなくなったらしい。アヴィンたちは後回しにし、<br />
ベネキア修道院へ向かうルティスとバスター。<br />
人質にされた緊張感から気絶したシャノンをボルンの住人にあずけて、アヴィンとマイルはベネキア修道院へ<br />
急ぐことにした。<br /><br />
修道院へ行くには、ボルンからニューボルンを経由する必要がある。<br />
ピト山道を抜けてボレアス橋を越えてニューボルンに着いた二人は、一路修道院へ向かう。<br /><br />
・アルチェム<br />
ニューボルンで仲間に出来る彼女は数少ない白魔法使い。技能力値が低いので、攻撃を当てにくく、レベル上げに苦労するキャラ。<br />
アヴィンを白魔法使いにしていない場合、中盤における回復手段がアイテム以外に無いため、否が応でも使わざるを得ない状況に陥るという、非常に悲しい現実があるが、<br />
PC98とPSにおいてアヴィンを最強にしたいとこだわる場合、彼を風の精霊使いにする必要があるので、どれが<br />
いいとは一概に言えない。むしろ、非常にバランスの悪いこのゲームを恨むべきだろう。<br /><br />
ベネキア修道院に着いたアヴィンたち。しかし、修道院は何者かに襲撃を受けた後だった。アヴィンたちは賢者ディナーケンよりいただいた紹介状を見せたので中へ入ることが出来た。<br /><br />
オレシアは、アイメルは先日から使者として聖都ヴァルクドへ旅立ったばかりと語る。<br />
アイメルは、アヴィンと同じく神宝の一つを持つ。それを結界の強いヴァルクドへと運ぶ目的だ。<br />
アヴィンは、自分が持つ神宝カベッサもヴァルクドに届けた方がいいと考え、アイメルと合流するべく<br />
バロアの港へ行くことにした。<br /><br /><br /><a name="a156"></a></dd>
<dt><a>156</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/09
13:57:19ID:F1ELuRI2</font></dt>
<dd> ニューボルンを出て製鉄の町ギアへたどり着いたアヴィンたち。ふとしたことから、<br />
溶鉱炉のチェックの仕事を引き受ることになった。五つの溶鉱炉を見回り、仕事料として500ロゼもらうことができる。<br />
ギアの町からバロアの港へ向かおうとすると、急に呼び止められる。邪宗教徒がギアの溶鉱炉設備を渡せと<br />
迫り、アヴィンたちはそれを食い止めることになる。<br /><br />
溶鉱炉を守ろうとしていた鉱夫のルカは実はルティスの弟で、ボルゲイドから攻撃を受ける。間一髪でルカの救出に成功するアヴィン。<br />
そこにルティスが現れる。目的のためには手段を講じないボルゲイドのやり方に怒りを露にするが、<br />
アヴィンは、「あんたたちの、いつものやりかたさ」とルティスを冷たくあしらう。<br /><br />
ギアを離れ、バロアの港を目指すアヴィンとマイルがティア橋を渡ろうとしたとき、二人の前に盗賊が立ちはだかる。<br />
彼等は、通行料として2000ロゼを請求してきた。請求を断ると、問答無用で戦いとなるので、これを撃退しよう。<br />
山賊はかなりの強さを持つので、オープンシナリオに頼らずたどり着いたプレイヤーはまず勝てない。<br />
特にHPが145あるヤツはかなり素早く、こちらの攻撃が当たりにくい。ここで、山賊を普通に倒せるのなら、<br />
この後(バロア~セータ~聖都~四つの神宝探し)の展開が楽になるペースを掴んできている証拠となる。<br />
逆に、苦戦するようだと、後々の苦労が目に見えているため、絶対にどこかでレベル上げする必要がある。<br />
そもそも、このゲーム、最初のアヴィンの選択次第でアヴィンが弱くなるか強くなるかがはっきりするので、<br />
最初から既に公平ではない。<br /><br /></dd>
<dt><a>158</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/09
15:25:09ID:F1ELuRI2</font></dt>
<dd><br />
いよいよアイメル追跡の旅も終わろうとしていた。聖都ヴァルクドへの神宝返還の旅でもあり、<br />
引き裂かれた兄妹の絆を取り戻す旅でもあった。港へ行くと、船に乗り込むアイメルらしき後姿を見つけるも、<br />
そこで船は出航してしまい、アヴィンは妹と再会することができなかった。逸る心を抑えて次の船を待ち乗り込む。<br />
しかし、アヴィンの乗った船は、先発の船に追いついてしまった。アイメルの乗った船は海賊船に襲われていたのだ。<br />
アヴィンは、船をぶつけて海賊を撃退すると提言。乗組員も同僚を救うため、それを了承。<br />
乗り込んだ船で甲板の海賊を撃退したアヴィンとマイルは、アイメルとシャノンを人質に取った海賊の首領と遭遇するが、<br />
辛くも海賊たちを撃退。アイメルとアヴィンは洋上で8年ぶりの再会を果たした。<br />
ヴァルクドへ行き、神宝であるカベッサとクェルポを一緒に届ける旅をすることになった。<br />
「残りの四つの神宝も探してヴァルクドに預けようか?」とマイルが提案するが、アヴィンは「これからのことは<br />
後で考えよう」と親友の提案に乗り気ではない。アヴィンとアイメルは、正教徒と邪宗教徒の争いに巻き込まれ<br />
離れ離れとなった。神宝のことにはもう、関わりたくは無いのだ。そうと察したマイルは「悪いことを言った」と謝った。<br />
しかし、妹を人質に取られているのに躊躇無く襲いかかるアヴィンってどうよ?<br /><br />
マイルには可哀想だが、船に同乗していたシャノンも一緒に旅についていくことになってしまった。<br />
セータの港に着き、アイメルとシャノンを宿に預け、二人はオクトゥム信徒の情報収集に励む。<br />
そんなとき、街の出口で街道に獣車が捨ててあることを聞いたアヴィンは、それを使って<br />
一気に追撃を振り切ろうと計画する。マイルは怪しいと訝しむが、根拠が無いため強引なアヴィンに押し切られてしまった。<br /><br />
街道の半ばでアヴィン一行は、ルティスとバスターの襲撃を受ける。互いに獣車を操っての体当たりで相手の獣車を<br />
妨害するアヴィンとバスター。このままでは逃げられるとルティスが危惧するなか、バスターがあっさりとそれを否定する。<br />
マイルが危惧したとおり、アヴィン達の乗る獣車には仕掛けが施されていた。車輪のシャフトが一本抜いてあるため、ヴァルクドに<br />
辿り着く前にアヴィンの駆る獣車は分解する。バスターはそれを早めるため、アヴィンを煽って体当たりを繰り返している。<br />
ルティスは、「そんな卑怯なことは認めない!」とバスターの手綱捌きを妨害するが、振りきろうと足を早めたアヴィンの<br />
獣車から片側の車輪が弾け飛び、バランスを狂わせた彼の獣車は岩壁に激突した。地上に投げされるアヴィン、アイメル、マイル、シャノン、<br />
そして、二つの神宝。なおも、バスターを止めようとするルティスに向けて<br />
バスターは、「理想を掲げる前に偉くならないといけないんだよ!」と反論、ルティスを押しのけて<br />
アヴィンから神宝を奪う。そのとき、テレポートの轟音と共に、オクトゥム神官のボルゲイドが現れる。<br />
「神宝を渡しなさい」とバスターに迫るボルゲイド。バスターは「手柄の横取りをするんじゃねー。これは俺様の手柄だ」と<br />
暗にお前が手を引けと主張するが、そんなバスターの態度を嘲笑したボルゲイドは、一撃でバスターを消し炭に変える。<br /><br /><br /><a name="a159"></a></dd>
<dt><a>159</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/09
16:06:35ID:F1ELuRI2</font></dt>
<dd> バスターを魔法で消し炭に変えたボルゲイドが神宝を拾おうとしたとき、人を事も無げに扱うオクトゥム信徒の<br />
やり方に、とうとう我慢できなくなったルティスが立ちはだかる。前々から事ある毎に自分にたてつくルティスが気に入らなかった<br />
ボルゲイドは、これ幸いとルティスに致死性の高い呪いをかけて行動不能にしてしまう。ようやく立ち上がったアヴィン達が<br />
呪いを受け手倒れたルティスをかばうように立ちはだかる。仲間すら冷酷に殺すボルゲイドに敵意を向けるアヴィンだが、<br />
そんな彼を嘲笑うようにボルゲイドの魔法がアイメルを襲う。<br />
親友の妹に迫る命の危機を察したマイルがアイメルの前に身を投げるように飛び出す。<br />
彼女の代わりにボルゲイドの魔法を受け止めて岩壁に叩きつけられたマイルは、血反吐を吐いて仰向けに倒れ込んだ。<br />
即死だった。仲間の死を悼む間もなく、兄妹をボルゲイドの魔法が襲う。最後まで抵抗するアヴィンだったが、<br />
ボルゲイドに一矢報いることもできずに気を失ってしまう。<br /><br />
止めとばかりにアヴィンたちを襲う強烈な電撃。そのとき、突如姿を現した旅の魔道士ミッシェルがボルゲイドの魔法を遮った。<br />
目的達成を間近に横槍を入れられて怒り狂ったボルゲイドは、ミッシェルに攻撃を仕掛けるが、彼の魔法で強制的にその場からワープさせられてしまった。<br />
マイルとルティスの容態を観るミッシェルだったが、いくら彼でも、解呪と死者をよみがえらせる事は専門外だった。<br />
「事情も分からずにこの世界での争いに介入すべきではないですね。僕にもしなければならない自分の用がある。<br />
ここはガウェインに知らせて僕は旅立とう」<br />
非情な判断を下してミッシェルはその場を離れた。<br /><br />
しばらくして、意識を取り戻したシャノンは、息絶えたマイルを見て絶句する。そのままマイルを抱えてどこかへ<br />
行くシャノン。アヴィン達が気付いた時、シャノンとマイルの姿は消えていた。呪いにうなされるルティスは<br />
「もう、オクトゥムもオクトゥム信徒も信じない。人を導くはずが、傷つけて殺しあう。そんなことはもう嫌だ。神宝は勝手に持っていきなさい」<br />
と自暴自棄になっていた。兄妹に、傷ついて呪いにうなされる彼女を置いていく事は出来なかった。<br /><br /></dd>
<dt><a>161</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/09
16:47:55ID:F1ELuRI2</font></dt>
<dd> ミッシェルからの知らせを受けた賢者ガウェインがその場に駆けつけ、アヴィンたちを介抱する。<br /><br />
バルドゥスの結界内に運ばれたことで、オクトゥムの影響から離れたルティスの容態は安静に向かいつつあった。<br />
安心した二人は、祭壇にいる最高導師にカベッサとクエルポを渡しに行く。<br />
「オクトゥム神を崇める者達が神宝を狙うのは何故なのでしょう?」と尋ねたアヴィンは、<br />
「バルドゥス神の肉体は、オクトゥム神の封印と引き換えになっており、ヴァルドゥスの神宝を利用すれば、<br />
オクトゥムを復活させることもできる」とクロワールから教えられる。<br /><br />
神宝を届けた者として返還式に出席して欲しいと請われ、二人は正神殿にとどまることになってしまった。<br />
返還式が始まったとき、大聖堂のステンドグラスを粉々に砕いてボルゲイドが登場する。<br />
「聖都の結界を破ることなどたやすい事だ」と息巻くボルゲイド。戦いを挑もうとしたアヴィンの前に、駆けつけてきた<br />
ルティスが加勢する。ルティスによって実体では無いことを見破られたボルゲイドは、腹いせにルティスに再び<br />
呪いをとばす。ボルゲイドがマドラムという暗殺者を呼び神宝を奪えと命令するが、<br />
マドラムはそれは契約に無いと跳ね返す。ボルゲイドは影なので、神宝を奪い取る事が出来ないのだ。<br />
そのとき、アヴィンの後ろにいたアイメルが、マドラムを見た途端、突然アヴィンの前に出てくる。<br />
正神殿の者か?というマドラムの問いにそうですと答えたアイメルはマドラムに斬られてしまう。<br />
アイメルを斬ったマドラムは、恐ろしい速さで大聖堂から地下水路を通って逃走する。<br />
後には、妹の死体を前に悲嘆にくれるアヴィンの姿が残された。<br /><br /></dd>
<dt><a>174</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/09
22:43:35ID:F1ELuRI2</font></dt>
<dd>マイルに続き、アイメルまでも失ったアヴィン。ルティスにかけられた呪いは、以前よりさらに強力なもののため、<br />
彼女は喋ることもできないほど衰弱している。このままヴァルクドにいても助からない。とはいえ、親友と妹を<br />
死なせて無気力になったアヴィンは、かつて敵だったルティスを助けるために動くことへ積極的な意味を<br />
見出せない。そんなアヴィンのもとへ、ガウェインがミッシェルという魔法使いを案内してきた。<br />
ミッシェルはアヴィンに真実の島へ行こうと提言する。そこにはあらゆる呪いを打ち消す泉があるらしい。<br />
「あなたの動き次第で助けることができる者がいるのに、自分の悲しみにくれているだけでは虚しいと思いませんか」という<br />
ミッシェルの非情な檄を受けてアヴィンは、真実の島へ行くことにした。<br />
真実の島で柊の葉を聖なる水に浸す。それで、ルティスの呪いを解呪することができるのだ。<br /><br />
ヴァルクドのキタにあるドークスの村で、村人から許可を得たアヴィンは、村の北の柊の森から<br />
柊の葉を手に入れる。真実の島はドークスから海を経由して入らなければならない。村人から小舟を<br />
借りたミッシェルとアヴィンは、ドークスに向けて漕ぎ出す。途中、嵐に見舞われる難航するが、<br />
ミッシェルがその魔法の力を使い嵐を沈め、風の精霊の力を借りて小舟を進ませる。<br />
桁外れの力を持つ彼にアヴィンは畏敬の念を抱く。<br /><br />
廃墟となった神殿湧き水に葉を浸した彼らは、神殿の奥で一枚の壁画を見る。<br />
二匹の竜が戦う絵、それは神々の戦いを現した図。バルドゥスとオクトゥム。ミッシェルに率直な<br />
意見を求められたアヴィンは、「どちらがどちらとも見て取れず、俺には両方とも邪悪に見えてくる」と言う。<br />
これは、後世の人間への警告かもしれませんね。ミッシェルはとりとめもないようにアヴィンに語った。<br /><br />
用を済ませて帰ろうとしたところで、ミッシェルが地下へ続く階段を発見する。<br />
階段を下りた先の部屋を見たミッシェルは興味深そうに部屋を調査する。ここは、ミッシェルの故郷にある<br />
”シャリネ”という施設によく似ているらしい。一定の条件がそろえば映像による託宣が得られるもの。<br />
託宣に対して懐疑的なアヴィンだったが、宣託を受けると云うことは、運命の選択肢を増やすことだと<br />
ミッシェルに言われて、参考がてらに映像を見ることに。ミッシェルが杖を掲げて魔力を放出すると、<br />
空間に水滴が落ちた後、アヴィンの前方に映像が映し出される。<br /><br />
神殿のようなところで札を貼り付けて瞑想する人、見晴らし小屋のカカシの前に立つ育ての親レミュラス老人という懐かしい光景、<br />
どこかの湖畔で神様がいるんだよと遊ぶ少女、寂しそうな墓地と、その中央に浮かぶ女性の姿。<br />
それが、これからのアヴィンの人生の助けになるかもしれないらしい。映像を見終えると二人は、<br />
ルティスの元へ戻ることにした。<br /><br /><br /><a name="a175"></a></dd>
<dt><a>175</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/09
23:24:20ID:F1ELuRI2</font></dt>
<dd> 岸辺に戻った二人が見た者は、停めておいた舟が流されていく光景だった。<br />
流したのは暗殺者のマドラム、アイメルを殺した男である。<br />
剣をかわすアヴィンとマドラムを見るミッシェルは、違和感を覚える。<br />
「マドラムの剣からアヴィンさんと同じ悲しみを感じる。いけない! 彼らはこれ以上戦いあってはならない」<br />
上空に飛び上がり剣ごとアヴィンに向けて落下しようとして、マドラムはミッシェルの結界に阻まれた。<br />
どちらかの死でしか決着がつかない戦いを抑えたミッシェルは、アヴィンを強引に引きずって海へ飛び込む。冷たい海流に流される<br />
アヴィンたちは、迎えに来たガウェインの船に救助された。これが、ミッシェルとトーマスの初めての出会いとなる。<br /><br />
トーマスの船でヴァルクドに帰還したルティスの呪いが解けたのを見届けた後、ミッシェルはアヴィンに暇乞いを告げる。<br />
もっと一緒にいてほしいと望まれるが、ミッシェルは「トーマスさんのガガーブ越えの時には協力しに来ますよ。」<br />
とことなげもない。こうして、ミッシェルは去っていった。<br /><br />
それから数日。ルティスも動けるようになり、看病人の存在を必要しないようになった。若者二人に「これからどうする?」と尋ねるガウェイン。アヴィンは、真実の島で見た4つの光景を探しに旅に出ると答える。<br />
ルティスは、自分の信じた神の真実の姿を見たいと答え、そのためにアヴィンの旅に同行したいと申し出る。<br />
残りのバルドゥスの神宝は四。アヴィンの見た光景も四。偶然の一致とは思えないと。「勝手にしろ。」とアヴィンはルティスの同行を認めた。最高導師クロワールに旅立ちを報告に行くと、彼は、アヴィンに<br />
ガーデンヒル、キトの湖と、アヴィンが分からなかった託宣の地を言い当てる。ただ、最後の墓地だけは<br />
どこにあるのか判明せず、その調査をバルドゥス神殿が行うことになった。グロワールから<br />
神殿の「転移門」を利用することを許可されたアヴィンとルティスの二人はヴァルクドから旅立った。<br />
(ここからは最後の墓地を除いて自由選択。窓版には選択の自由がありません)<br /><br />
転移門を抜けてフィルディンに戻ったアヴィンは、レミュラスの見晴らし小屋に向かう途中で、ウルト村<br />
に立ち寄り、マイルの死を彼の両親に報告する。アヴィンを責めずに慰めるマイルの両親。アヴィンは、畑の隅に石を積んで<br />
マイルの墓を建てるのだった。<br /><br />
見晴らし小屋に戻ってきたアヴィンは、案山子の中にレミュラスの残した手紙と精霊窟を開く鍵を見つける。<br />
手紙には、北の柵から続くノトスの森の奥に精霊ネフティスのいる霊窟があると記されていた。そこには、<br />
バルドゥスの神宝が眠っていると。霊窟の奥でアヴィンを待っていたのは邪悪な姿に変貌した精霊、冥界の<br />
ネフティスがいた。蠍のような魔物になり果てたネフティスが、アヴィンに襲いかかる。からくも撃退することに<br />
成功したアヴィンは、正気を取り戻したネフティスから神宝を受け取った。<br /><br /></dd>
<dt><a>177</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/10
00:04:05ID:F1ELuRI2</font></dt>
<dd> ガーデンヒル。神々の箱庭。かつて、人はここで神によって作られたという。<br />
ここには、若返りのイドゥンがいる。そこに向かう途中、コルナ村が氷漬けになっているという話を聞いた<br />
アヴィンとルティスは、目的地を変更して一路コルナへ足を運ぶ。どうも、寒波は村の奥にある氷の神殿から<br />
発生しているらしい。氷の神殿で二人を迎えたのは精霊神ドゥルガー。配下の四精霊の声が届かないと<br />
嘆いたドゥルガーは、神殿を揺るがすと氷河を突き破って飛び立っていった。<br /><br />
険しい山を越えてガーデンヒルに着いたルティスとアヴィン。イドゥンのいる霊窟に入るには、イドゥンに仕える<br />
神官の協力が必要となる。ネフティスに仕える神官であったレミュラス老人はもうこの世にはいないが、<br />
この地に住まうイドゥンの神官は健在だった。修行のため瞑想に向かったと聞いたアヴィンとルティスは、<br />
瞑想する神官レイトルを見つけるが、彼は一向に目を覚まさない。困った彼らは、託宣に映った映像を<br />
思い起こす。瞑想に入ったレイトルを起こすには、彼が水路に流した護符をすくい上げて額を貼らなければならないのだ。<br />
護符を持っていくや、すぐさま目を覚ましたレイトルは、邪なる者の濁気に汚されたイドゥン神が助けを求めていると語り、<br />
二人を迷宮の入口まで案内するのだった。<br /><br />
イドゥンとの戦いに勝ち、神宝を取った二人は、バロアの転移門を通りヴァルクドに入り、そこからキトの村へ向かう。<br />
次の目的地にいるのは、黒き死のスコティア。キト村にはスコティアの巫女の血を引くセリーヌという女性がいた。<br />
彼女に乗り移ったスコティアの精神が、乗り移り、扉を開くクリスタルをアヴィンに託した。そこで、スコティアの念波は途絶え、<br />
セリーヌが意識を取り戻す。どうやら、スコティアの身にも異変が起きているらしい。<br />
霊窟の奥でオクトゥム信徒達の邪念で魔物へと変貌したスコティアがいた。邪念をうち破るためにスコティアを<br />
うち倒したアヴィンとルティスの二人に、正気を取り戻したスコティアは神宝を託した。残る神宝は一つ。<br /><br /><br /><br /><a name="a178"></a></dd>
<dt><a>178</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/10
00:45:08ID:pStGzoXi</font></dt>
<dd>三つの神宝を持ちヴァルクドへ戻った二人に、クロワールはガウェインから連絡が入ったと伝える。<br />
墓地の所在がとうとう判明したのだ。張り切るアヴィンはヴァルクドの南にあるブリザックの港町へ向かう。<br />
そこで再会したガウェインから、ザールの精霊窟を開けられる巫女ドミニクは、ボルゲイドにより既に<br />
死亡していると衝撃的な事実を明かされる。行き詰まってしまったアヴィンとだが、<br />
映像に映った墓地へ行けば何か起こるかもしれないとルティスに言われて、巫女の眠るカナピア島へトーマスの船で向かう。<br />
カナピア島は寂しげな場所だった。アヴィンは、そこでマドラムらしき男の話と、その男の恋人だった女の話を島民から聞かされるのだった。<br />
墓地の手前に立ったアヴィンとルティス、ガウェインの三人の前にマドラムが姿を現す。そこで、ガウェインの口からマドラムの過去が明かされる。<br /><br />
かつてマドラムはバルドゥスに仕える神官であり、ガウェインの弟子であった。<br />
ボルゲイドがカナピア島を襲った時、師であるガウェインとともに立ち向かったマドラムは目の前で恋人だったドミニクを呪い殺され、<br />
彼女を生き返らせたくば10人の正神殿の者の命を取れと脅迫を受けたのだった。マドラムはガウェインの静止する声を後にしながら、<br />
ボルゲイドに膝を屈した。彼が殺した正神殿の者はアイメルを含めて九人。「最後の十人目はアヴィン、お前だ」<br /><br />
止めに入るガウェインだったが、アヴィンとマドラムの戦いを止めることはできなかった。戦いに敗れたマドラムは、<br />
師に詫びると、「これで十人目だ」と自ら自刎して果てた。皮肉な事に、彼は正神殿の者を相手に殺生を重ねながら、正神殿の者としての<br />
心を失わずにいたのだ。ドミニクが蘇生した事がその証となる。生き返ったドミニクは、「あの人のことは何も言わないでください」と、<br />
アヴィンとガウェインから言葉を奪うと、ザールの巫女として精霊窟を開けた。<br />
最後の精霊、誕生のザールは、海亀の甲羅を鰭の手足、竜の頭部を持った魔物の姿に汚されていた。<br />
強烈な炎の息を吐き散らすザールを倒して呪いから解放したアヴィンは、最後の神宝を手にする。<br /><br /><br /><a name="a179"></a></dd>
<dt><a>179</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/10
01:22:18ID:pStGzoXi</font></dt>
<dd>註:四体の精霊を倒した後、氷の神殿からドゥルガーのテリトリーである冥府の霊窟に入れます。<br />
まぁ、何もないんですけど、ストーリーが好きな人は観たら得するかも?<br /><br />
ついに、神宝は全てそろった。神宝を全て目にしたグロワールは、アヴィンにカテドラールの大聖堂に神宝を<br />
全て持っていけば、バルドゥスの神体が蘇ると語る。<br />
カテドラールに続く橋はオクトゥム信徒の襲撃で壊され、陸づたいで向かうことはできない。<br />
「神々の戦いなんかどうでもいい。アイメル(妹)とマイル(親友)の仇を討つ!!」<br />
アヴィンは、ガウェイン、ルティスとともに、トーマスのプラネトス号で海からカテドラールに侵入する。<br />
神殿内にいたボルゲイドを倒したアヴィンの前に、ベリアスの襲撃で息絶えた大神官エスペリウスの霊体が<br />
現れる。彼の力で神宝は一つとなり、バルドゥスの神体とも言うべき神剣エリュシオンが誕生する。<br /><br />
ボルゲイドを倒したアヴィンは、カテドラールの地下でオクトゥム信徒のリーダー、ベリアスと対面する。<br />
神剣エリュシオンを構えて立ち向かうアヴィンに、ベリアスが用意した切り札は、マイルとシャノンの二人だった。<br />
ボルゲイドの魔法で息絶えたマイルを抱えたシャノンが頼ったのは、事もあろうにオクトゥム信徒を束ねるベリアスだった。<br />
ベリアスのオクトゥムの力でマイルは蘇ったが、彼の身体に戻ったのは虚ろな魂のみで喋ることも考えることもできない。<br />
魂をオクトゥムに委ね、意志も言葉もなく人形のようにただそこに立ち尽くすマイルと、許しを請いながら泣き崩れるシャノン。<br />
人質にされた二人を前にどうすることもできない三人だったが、そのとき、シャノンを押さえていた<br />
オクトゥム信徒の一人が手にした杖であっという間に、周りにいた仲間を叩きのめした。<br />
「何をする!」と驚愕するベリアスの前にフードを払って正体を見せたのは、ティラスイールへ帰っていったはずのミッシェルだった。<br />
唖然とする三人とベリアスを後目に、マイルとシャノンをオクトゥム信徒から引き離すミッシェル。<br />
形勢不利を察したベリアスは、さっと洞窟の奥へ引っ込んでしまった。<br />
「やはり、あそこまで関わっておきながら、これ以上関与しないというのもどうかと思いまして」<br />
ミッシェル・ド・ラップ・ヘブン。どこまでもマイペースな男だ。<br /><br />
マイルとシャノンをミッシェルに任せて、三人は洞窟へ入る。溶岩の上にそびえるオクトゥム神殿の前で<br />
三人に立ちふさがったのは、冥界の主にして、精霊の神であるドゥルガー。羽根の生えた巨大な蟻という<br />
姿で、三人に襲いかかる。ドゥルガーを倒した三人の前にオクトゥムの信徒達が建造した広大な神殿が広がる。<br />
神殿内で三人を待ちかまえていたベリアスは、戦いに敗れ息絶える前に、既にオクトゥム神は蘇ったと言い残して死んだ。<br /><br /><a name="a180"></a></dd>
<dt><a>180</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧版 朱紅い雫</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/10
01:55:29ID:pStGzoXi</font></dt>
<dd>(このあたりから、まるで覚えていないので箇条書き。ていうか、これを完全に書くために、あのえげつない<br />
ゲームをまた数年振りにプレイするのはもう嫌。勘弁してください。)<br /><br />
ついに蘇ったオクトゥム神。苛烈な攻撃にさらされながら、オクトゥム神を倒した三人だったが、<br />
「神は人間が思っているようなものではない。闇の力が弱まれば光が暴走する」<br />
と言い残して、オクトゥムが倒れたそのとき、神剣エリュシオンに異変が起こる。<br /><br />
「我が名はバルドゥス」<br />
光を発したエリュシオンは、バルドゥス本来の姿を取り戻していた。その姿はオクトゥムに勝るとも劣らない異形。<br />
半身、もう一人の自分とも言うべきオクトゥムを失い荒れ狂うバルドゥスはアヴィン達に襲いかかる。<br />
オクトゥム神との戦いから休み暇もなくバルドゥス神と戦う羽目になったアヴィン、ルティス、ガウェインの三名は、<br />
苦戦の末バルドゥス神をうち倒す。ついに、人は神の支配から解放されたのだった。<br /><br />
地上に戻ったアヴィンを待っていたのは、マイルの死に向かう姿だった。オクトゥムもなくバルドゥスもいない。<br />
マイルの魂をつなぎ止める者は残っていなかった。<br />
「僕は、もう一度アヴィンに会えただけでも、生きていて、良かったと思っているんだ」<br />
マイルは、再び死んだ。「お前は死ぬなー」と泣き叫ぶアヴィンの前に、消えゆくドゥルガーが現れて<br />
冥府の門を開く。「取り戻す!」と冥府の門に突っ込んだアヴィンは、朱紅い雫となってマイルの魂を連れ戻す。<br />
ついでに、妹のアイメルも蘇った。<br /><br />
(エンディング)<br />
アヴィンは、神々の去った後に残った剣エリュシオンを、エスペリウスに因んで「エスペランサー」と<br />
名付けてミッシェルに譲った。<br /><br />
ミッシェル 「行きましょうか。キャプテン・トーマス。」<br />
キャプテン・トーマス 「行きましょう。えーと…」<br />
ミッシェル 「ミッシェル・ド・ラップ・ヘブン。ラップで結構です。」<br />
キャプテン・トーマス 「じゃあ、ラップさん。出航だ!」<br />
ラップ 「アイアイサー!」<br />
ガガーブを越えることを目指してキャプテン・トーマスは、ミッシェルとともにブリザックから、長い航海に出た。<br /><br /><br /><a name="a181"></a></dd>
<dt><a>181</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧4冥府くだり</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/10
11:07:17ID:KytWESOC</font></dt>
<dd>
カテドラールの決戦の前に、アヴィンら一行はコルナの村に向かった。ドゥルガー不在のコルナの村は相変わらず凍りついたままだ。氷の神殿も以前同様凍りついたままだ。<br />
「本当に寒いところね。」<br />
「ドゥルガー神がここから離れるまでは、これ程じゃなかったな。」<br />
「四精霊が正気に戻ったのだから、ドゥルガー神も氷の神殿に戻っているんじゃないの?」<br />
「どうかな。だったら少しはこの寒さがおさまってもよさそうなものだが。」<br />
「それも、そうね。」<br />
アヴィンとルティスが話している内にドゥルガーの間に辿り着く。<br />
アヴィンは言った。<br />
「ドゥルガーは戻っていないようだな。」「以前、来たとき。ここでドゥルガー神に会った。四精霊の様子を見に行くと言い、ドゥルガー神はここから飛び出した。」<br />
ルティスは何かに気付いたようだ。「はっ・・・!?」四つの光が見える。<br />
「四精霊・・・?」アヴィンが言うと、四精霊は静かに言う。<br />
イドゥン「ドゥルガーはいない・・・」<br />
ネフティス「我々がここに来たときからいなかった・・・」<br />
ザール「お前には神宝を託した・・・」<br />
スコティア「覗いてみるがいい・・・」<br />
イドゥン「我ら冥界を司る精霊の力で・・・」<br /><br />
気付くとあたりは暗闇に包まれた洞窟のような空間にいる。<br />
アヴィンの頭の中に四精霊の声が聞こえた。<br />
イドゥン「ここは地上と冥界の境界・・・」<br />
ネフティス「お前の心に呼び出された魂がここに集う・・・」<br />
スコティア「死した者のさまよう霊窟・・・」<br />
ザール「お前が生きている理由がここにある・・・」<br /><br />
闇の中を進んでいくと二人の男女の人影が見える。<br />
「あ・・・ああ・・・?!」アヴィンの様子がおかしい。<br />
「アヴィン」「どうしたの・・・?!」ルティスは聞く。<br />
「見えないのか?」<br />
「あたしには、何も・・・。」<br />
「邪宗教徒に殺された・・・」「親父と・・・おふくろが・・・そこに・・・。」<br />
そのとき男女の人影は消える。<br />
「消えた。」<br />
「御両親はオクトゥム信徒に殺されたの?」<br />
「ずっと昔のことだ。」「俺たちは開拓民だった。」「カテドラールの近くを開拓していた俺たちのキャンプを邪宗教徒が襲ったんだ。」<br />
「・・・・・・・・。」ルティスは黙って聞いている。<br />
「皆殺しさ。」「俺は親父とおふくろに言われて、まだ、赤ん坊だったアイメルを抱いて必死で逃げた。」「奇跡的に逃げおおして、俺たちはカテドラールに拾われた。」<br /><br />
そして静かに歩を進める。するとまたしても人影が。<br />
「バスター・・・!?」<br />
ルティスは裏切られたかつての仲間の姿に驚く。<br />
「・・・俺には見えない。」<br />
「・・・真っ暗だ・・・何も見えねぇ・・・。」「ここは・・・どこだ・・・?」「オレが何したってんだ・・・。」「いつだって・・・ボルゲイドの奴が喜ぶように・・・して、やったじゃ・・・ねえか・・・。」亡者は恨みの言葉を吐き散らす。<br />
「バスター・・・お前・・・。」ルティスが言うとバスターは消えた。(WIN版初回限定版についてくる特典、初期原案シナリオではバスターはルティスのことが、実は好きだったというような旨の内容になっていました。)<br /><br />
さらに進んでいくと次はアヴィンの育ての親であるレミュラスの姿が。<br />
「・・・じいさん」<br />
「どんな者にも、生まれて来たからには、それだけの理由がある。」<br />
「それを使命と呼ぶ者もいれば、運命と呼ぶ者もおる。だが、気にするな。悩み苦しむことはない。」「誰にでもあるものじゃ。」「このワシでさえ、人知れずネフティスの祠を見守ってきた。なあに、たいしたことはない。」「なるようにしか・・・ならん。」<br />
「じいさん・・・。」<br /><br /><a name="a182"></a></dd>
<dt><a>182</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">旧4冥府くだり</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/10
11:09:29ID:KytWESOC</font></dt>
<dd>闇の中を進んでいき、次の人影が見えたときアヴィンが言う。<br />
「・・・最高導師様。」<br />
「最高導師様・・・?」「ヴァルクドのクロワール様じゃないの?」事情を知らないルティスはアヴィンに問いかける。<br />
「いや、カテドラールが襲撃されたときに亡くなられた最高導師エスペリウス様だ。」<br />
「四精霊より神宝を託されたならば・・・カテドラールへ来い。わしはそこで待っておる。」というとエスペリウスの霊は消えた。<br /><br />
次の霊はアヴィンが直接死に関与した暗殺者マドラムだった。<br />
「生きていることを呪うがいい。」<br />
「マドラム!」ルティスが叫ぶ。<br />
「嘆くがいい。」<br />
「・・・・・・・・。」アヴィンは黙って聞いている。<br />
「しかし・・・生きていることは素晴らしい。」<br />
「だからこそ・・・生きているものが果たさねばならぬ事がある。」<br />
「・・・・・・・・。」アヴィンは相変わらず黙ったままだ。<br /><br />
どれだけ途方もない闇を進んだのだろうか。最後の霊はアイメルだった。<br />
「あっ・・・アイメル・・・!?」「アイメル!!」<br />
「お兄ちゃん・・・」<br />
「ここにいるぞ、アイメル!」<br />
アヴィンはアイメルの霊を必死に追うが追いつかない。<br />
「アイメルーっ!!」<br />
叫ぶとアイメルは消えてしまった。<br />
「・・・アイメル。」<br /><br />
ネフティス「人の想いは残る・・・」「今、目にしたのは死者たちの願いだ・・・」<br />
アヴィン「・・・・・・・・。」<br />
スコティア「お前たちが我々の祠に来る前・・・<br />
ザール「ドゥルガーは我々の様子を見にきた・・・」<br />
イドゥン「そして我々にかけられた呪いをドゥルガーは少しづつ自らの体に吸収した・・・」<br />
ネルティス「完全に我々の魂が魔獣化しなかったのはそのせいなのだ・・・」<br />
スコティア「ドゥルガーは身代わりになり、呪いに冒され、さまよっているのだ・・・」<br />
アヴィン「ドゥルガーがさまよっている・・・?」<br />
イドゥン「お前に託されたのは、6つに分かれたバルドゥスの御魂だけではない・・・」<br />
ネフティス「我々の本当の加護は別にある・・・」<br />
スコティア「しかし、その託したる力を得るには・・・」<br />
ザール「ドゥルガーの裁定が必要なのだ・・・」<br />
アヴィン「その力とは?」<br />
イドゥン「・・・願う力・・・」<br />
スコティア「お前がドゥルガーの裁定を受けるとき、冥府門は開かれるだろう・・・」<br />
アヴィン「冥府門・・・?」<br /><br />
気付いたときにはアヴィンら一行はドゥルガーの間に戻っていた。他に何も気配はない。<br /><br /></dd>
<dt><a>185</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">名無しさん@お腹いっぱい。</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">05/02/10 12:59:18
ID:KytWESOC</font></dt>
<dd>ついでに補足。<br />
WIN版の特典にある初期原案シナリオでは、<br />
最後にマイルが出てきて、曖昧なまま途中で消え、もしかしたら生きているのではないかという伏線を張っていた。<br />
初期原案のほうはうろ覚え。<br />
上記の冥府くだりのセリフは一字一句もらさず再現したつもり。<br />
ただ改行と改ページの部分のみ文脈に合わせて読点を打ったり打たなかったりしたが。</dd>
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