プロローグ4「Ghouls & Ghosts」

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プロローグ4「Ghouls & Ghosts」<br> <hr size="2" width="100%"> <br> 場所:神界…イシターの神殿<br> <br> イシター「本当に…1人で行くのですか?」<br> ワルキューレ「はい。今回の件がどれほど危険なものか…十分にわかっているつもりです」<br> イシター「ならば、なぜ"従者"の同行を…」<br> ワルキューレ「お言葉ですが、イシター様…"彼"には守るべき家族がいます<br>       『幻の薬』『時の鍵』『黄金の種』…あらゆる事件において、<br>        彼は家族を省みず、戦ってくれました」<br> イシター「………」<br> ワルキューレ「これ以上…クリノを戦いに巻き込みたくはありません」<br> イシター「ですが、今あらゆる世界で生じている事象…あなただけの力で終息させる事は<br>      不可能なのではありませんか?」<br> ワルキューレ「申し訳ありません、イシター様…。<br>        それでも…彼を巻き込みたくはありません」<br> イシター「………」<br> ワルキューレ「…サンドラ族の族長には、、その旨をすでに伝えてあります。<br>        もしこの言いつけを破れば…その者は反逆者としての<br>        汚名を着る事になるでしょう」<br> イシター「これで…いいのですか?」<br> ワルキューレ「………ありがとうございます」<br> イシター「『黄金の騎士』、<br>      そして『白銀の騎士』…せめてその二人の尽力を仰ぐべきではありませんか?」<br> ワルキューレ「…彼らの戦いも、あの時…終わりました。<br>        今ある彼らの穏やかな生活を、忌まわしい記憶によって<br>        脅かしたくはありません…。<br>        このまま何事も無く終わらせられれば…それが一番いいと思います」<br> イシター「………」<br> ワルキューレ「では…参ります」<br> イシター「………。<br>      (ワルキューレ…あなたほどの戦死でも…わかっていないようですね…。<br>      人の身でありながら、"あの戦い"を駆け抜けた男達のことを…。<br>      そしてなにより…あのサンドラ族の若者の事を…)」<br> <br> <br> 場所:魔界…デミトリの城、中央ホール<br> <br> デミトリ「………。<br>      …………。<br>      ……………。<br>      退屈極まりない、そうは思わんかね?」<br> ???「そうね、その意見には賛成だわ」<br> デミトリ「何をしに来た、モリガン」<br> モリガン「ふふ…ご挨拶ね。レディが殿方の寝室にまで足を運んだのよ?<br>      やさしく接するのが紳士のたしなみじゃなくって…?」<br> デミトリ「決着をつけに来たのか」<br> モリガン「さあ?当ててご覧なさいな」<br> デミトリ「フン…当たり外れなど関係ない。さあ、アーンスランドの主よ、この私と戦え。<br>      魔界最強を賭けて…闇を統べる資格を賭けて!」<br> モリガン「あ~あ、やめやめ」<br> デミトリ「ぬ…」<br> モリガン「楽しみは取っておくタイプなのよ、私は。<br>      …でなければ、退屈で死んでしまうわ。<br>      それに…今のあなたは少しもそそられないもの。楽しみにもならないわ」<br> デミトリ「貴様…いい加減に…」<br> モリガン「だったら、この場で私を引き裂いたらいかが?それであなたはこの魔界の王。<br>      …あら、その前にエンマを始末しないといけないわね」<br> デミトリ「…そんな貴様に勝ったとて、意味がない…!」<br> モリガン「ふふ、そうよね。…そこがつまらないと言ってるのよ。<br>      わからないでしょうけどね、今のあなたには」<br> デミトリ「…くだらん」<br> モリガン「うふふ…あまりからかっても可哀想だし、少し楽しいお話をしましょうか。<br>      …悪魔ドルアーガ…知っているわよね?」<br> デミトリ「かつて、人間どもに『時の狭間』へ追いやられた悪魔か。<br>      ふん、そいつがどうかしたと…」<br> モリガン「んもう、話は最後まで聞いて。<br>      …それから魔王ゾウナ、魔王アスタロト、邪剣ソウルエッジ…」<br> デミトリ「待て。そいつらは過去、すべて『時の狭間に』…<br>      …そうか『時の狭間』…!」<br> モリガン「そう、開いたのよ。都合の悪いものすべてを押し込めた、パンドラの箱がね」<br> デミトリ「クク…ハハハ…」<br> モリガン「ふふふ…でしょう?面白い…すごく面白くなりそうだと思わない?うふふ…」<br> デミトリ「ならば、"あの村"も再び現れるという事か。<br>      フフフ…フハハハハハ!」<br> <br> <br> 場所:魔界-魔界村…エントランス<br> <br> ワルキューレ「はぁはぁ…。これで…最後の1体…!<br>      いつまでも、こんな所で足止めをされているわけには…」<br> <br> モンスターの増援により足止めを喰うワルキューレ。<br> ワルキューレ「く…また…!このまま消耗戦になってしまえば、私の方が不利…。<br>      …彼がいてくれれば…。いえ…それは私が決めた事」<br> モンスターを数体倒し突破口切り開き駆け抜けるが、同じ場所に戻ってきてしまう。<br> ワルキューレ「え…!?そんな…!同じ場所!?なんてこと…。<br>      空間が歪められている…!入り込む事さえできないなんて…これが…魔界村…!<br>      …どこかに空間のほころびがあるはず。そこを見つけなければ…!」<br> <br> 再び戦闘を続けていると、敵の増援にドルアーガの塔内のモンスターも出現する。<br> ワルキューレ「それでは、この先に…魔界村の中に…あの塔が!?<br>        そんな…そんな事って…!」<br> <br> ワルキューレ「はぁ…はぁ…。いけない…このままでは…」<br> <br> ???「ほう…先客がいるようだ」<br> ???「先を越されちゃったみたいねぇ」<br> ワルキューレ「!?誰です!」<br> <br> 現れたのはモリガンとデミトリ。<br> デミトリ「魔界村…か。ふん、本当に以前と変わらんな」<br> モリガン「改装くらいすればいいのにね。ガーデニングとか」<br> ワルキューレ「あなたがたは…」<br> モリガン「あら…これはこれは」<br> デミトリ「ほほう…まさかこんな場所でお会いしようとはな。<br>     女神イシター直属の『乙女の騎士』…ワルキューレ」<br> ワルキューレ「………」<br> モリガン「ふうん…"清純派"っていうのも、悪くないものね。…人気あるでしょ?あなた」<br> ワルキューレ「…あなた方も、魔界村の軍門に降ったのですか?<br>      デミトリ=マキシモフ、モリガン=アーンスランド」<br> デミトリ「…口の利き方に気をつけろ。<br>      悪魔どもの手にかかる前に、私が始末をつけてもいいのだぞ」<br> ワルキューレ「…かかって来るならば、私はかまいません」<br> モリガン「はいはい、そこまで。もう、生真面目なんだから…軽く流せばいいのよ。<br>      あなたも大人気ないわよ、デミデミ」<br> デミトリ「…おかしな呼び名を付けるな」<br> ワルキューレ「魔界村と無関係だというのならば…どうしてこちらに?」<br> モリガン「面白そうだったから…じゃ答えになってないかしら?<br>      少なくとも、刺激的な体験はできそうじゃなくて?」<br> ワルキューレ「…そんなに甘いものではありません」<br> デミトリ「ふん、この程度の連中にてこずるようでは、<br>      乙女の騎士の実力もたかが知れているようだな」<br> モリガン「あんまり気にしないでね、ワルちゃん。こいつ、言う事は大きいから」<br> デミトリ「…モリガン」<br> ワルキューレ「…奇妙な呼び方はやめてください」<br> モリガン「うふふ…さて、楽しみましょうか」<br> <br> デミトリ、モリガンが加わり、戦闘を再開する。<br> <br> モリガン「だいぶ数は減ったわね」<br> デミトリ「つまらん…」<br> ワルキューレ「………。<br>      (問題はどうやって先に進むか…やはりあの方の力を借りなければ…)」<br> モリガン「さてと…残りを片付けましょうか」<br> デミトリ「これでおしまいとは…他愛もない。夜はこれからだというのに」<br> ???「それはどうかな?」<br> デミトリ「なに…?」<br> <br> 形勢は逆転したかに見えるが、再び多数のモンスターが現れる。<br> <br> デミトリ「ぬぅ…」<br> モリガン「ちょっとちょっと…すごい数」<br> ワルキューレ「これが…本隊!?(やはり、半数近くがドルアーガの軍勢…。<br>     魔界村と…ドルアーガの塔…そんな恐ろしい事が!?)」<br> ???「騒がしいと思って来てみれば…なかなか豪華な顔ぶれだな。<br>     マキシモフ家、アーンスランド家の両当主…それから…」<br> ワルキューレ「あなたは…」<br> ???「乙女の騎士…ワルキューレとはな。<br>     む…?相棒の姿が見えないようだが…ついに命を落としたか?」<br> ワルキューレ「…そうさせないために、私一人なのです」<br> ???「なるほど、お優しい事だ。<br>     …だが、本当の戦士にとって、それはこの上ない屈辱だ。<br>     その男が、並みの戦士である事を祈るのだな」<br> ワルキューレ「………」<br> デミトリ「何の話をしている。<br>      だが、これだけの数…クク…ようやく面白くなってきたようだ」<br> モリガン「…多すぎるわよ、いくらなんでも。<br>      ちょっとまずいかもね…どうしたものかしら」<br> ???「…退くならば見逃す」<br> デミトリ「なに…!?」<br> ワルキューレ「…え…!?」<br> ???「…退くならば見逃す。来るならば容赦はせん」<br> モリガン「ふふ…どういう腹積もりなのかしらね」<br> ワルキューレ「…お心遣いに感謝します…"紋章に導かれし赤き魔物"よ」<br> ???「……!」<br> モリガン「…赤き魔物…?紋章…?」<br> ???「その呼び名…久しいぞ、乙女の騎士よ。…今の俺はジョーカー。<br>     魔界村討伐隊、『デモンズ・ブレイゾン』のレッドアリーマー・ジョーカーだ」<br> ワルキューレ「(デモンズ・ブレイゾン…やはり…!)…撤退します。<br>     デミトリ=マキシモフ、そしてモリガン=アーンスランド…ご協力に感謝します。<br>     あなた方もここから立ち去りなさい」<br> デミトリ「…この私に、敵に背を向けろというのか。乙女の騎士よ!」<br> ワルキューレ「勝利を得るために、ここを通り抜けるために…ある人物の力が必要になります。<br>     そしてあの"赤き魔物"…彼が私達を見逃すのも、それが理由でしょう」<br> レッドアリーマ「………」<br> ワルキューレ「再び戦わなければならない時が来ます。間違いなく…この場所で」<br> <br> 立ち去るワルキューレ。<br> モリガン「…ふう。なんか…興醒めしちゃったわ」<br> デミトリ「…つまらぬ」<br> デミトリ立ち去る。<br> アリーマ「おまえはどうする、アーンスランド家の当主よ」<br> モリガン「おいとまするわ。<br>      次は"彼"…お目当ての『白銀の騎士』を連れて来てあげようかしらね」<br> アリーマ「…楽しみにしている」<br> モリガン「ふふ…それじゃあね」<br> モリガンも立ち去る。<br> <br>

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