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第6話 「クロノアヒーローズ」<br>
<hr size="2" width="100%">
<br>
場所:神界…天空寺院、大巫女の間<br>
<br>
カイ「イシター様の神殿に…物質界から?」<br>
大巫女「そうです…さらに、そこに敵の襲撃があったと聞いています」<br>
カイ「そんな…!物質界は、すべての世界の中で、最も次元の壁が厚いはず…!」<br>
大巫女「…その壁に亀裂が入った事は事実です。<br>
『時の狭間』すら開放されてしまった今…考えられない事ではありません。<br>
先程お話した"魂喰らいの邪剣"の件も含め…<br>
それはあなたもわかっているはずですよ、カイ」<br>
カイ「………」<br>
<br>
その時、慌てて大広間に入ってくるクロノアとガンツ。<br>
<br>
クロノア「お~い!ロロッ!」<br>
ロロ「クロノアさん!?どうしたんですか?そんなに慌てて…」<br>
ガンツ「どうしたもこうしたもねえッ!<br>
ヤベェぜ、幻獣の軍団がこっちに向かって来てやがる!」<br>
クロノア「見た事もない奴もいるんだ!<br>
幻獣なのかどうかもわかんないけど…とにかく大巫女様!<br>
ロロやカイさん達と、安全な所へ!」<br>
大巫女「天空寺院の最深部…ここが一番安全な場所です。<br>
ここまで敵がやって来たならば…もうおしまいでしょう」<br>
ガンツ「ちっ、なんでそんなに余裕あンだよ」<br>
ロロ「ちょっとガンツさん!大巫女様に向かって失礼です!」<br>
大巫女「カイ…あなたはロロを連れて、ここを脱出なさい。<br>
黄金の騎士の元へ戻るのです」<br>
ロロ「お、大巫女様!?」<br>
大巫女「あの"魂喰いの邪剣"を悪魔の手に渡してはなりません。<br>
たとえ…この天空寺院が敵の手に落ちたとしても…!<br>
物質界からの侵入者の件もあります…時間がありません」<br>
ガンツ「(魂喰いの邪剣だぁ?<br>
それに…物質界なんて、そうカンタンに繋がる世界でもなかろォに)」<br>
カイ「…わかりました」<br>
大巫女「クロノアさん…あなたも」<br>
クロノア「冗談でしょ、大巫女様。…ロロ、うまく逃げてよ?」<br>
ロロ「クロノアさんっ!?」<br>
ガンツ「けっ、オレもやるぜ。<br>
誰かを守るためとか、正義のためだなんてのはガラじゃねェが、<br>
尻尾を巻くのだけはナシだ」<br>
クロノア「…ごめん、ガンツ」<br>
ガンツ「言ったろ。オレぁ尻尾巻きたくねェだけだ。行くぜ!」<br>
クロノア「うん!行こう!」<br>
<br>
カイ「クロノア君、ガンツ君…どうか無事で。さあ、ロロちゃん」<br>
ロロ「わ、私は…行きません!<br>
クロノアさん達が外で戦っているのに…私だけ逃げられません!」<br>
大巫女「ロロ…」<br>
ロロ「カイさん、私だって巫女です!<br>
…ま、まだ全然見習いですけど、大巫女様を守って見せます!だから…!」<br>
カイ「…大巫女様、戻ります。ロロちゃん、ここはお願いね」<br>
ロロ「はい…っ!」<br>
大巫女「ふふふ…ロロは昔のあなたに似ていますね。<br>
一人であの塔に挑んだ時のあなたも、今の彼女のような顔としていましたよ」<br>
ロロ「え?」<br>
カイ「そ、それは言わないでください…あの時…<br>
結局私は石にされてしまったわけですし…。<br>
では、私も行きます…!<br>
皆さん、どうかご無事で…。女神イシター様のご加護があらん事を」<br>
<br>
<br>
同時刻…イシターの神殿。<br>
<br>
零児「5つの世界…?」<br>
イシター「そうです。この世界が『神界』。そして先ほどの悪魔達は『魔界』の者です。<br>
それに加えて『幻想界』、『魍魎界』…<br>
そしてあなた達がいらした『物質界』…<br>
"次元の壁"を隔てて、これらの世界は極めて近い次元に存在しているのです」<br>
響子「この状況でも…やっぱり信じられないわ」<br>
レジーナ「いいえ、次元の壁は存在するわ。<br>
世界だけでなく、過去と未来という時間軸すら、<br>
そのあいまいな"壁"によって仕切られている…。<br>
そうじゃなくて?女神様」<br>
イシター「ええ…。『時空の壁』と『次元の壁』…性質は異なっていますが、<br>
"ほころび"一つできれば、行き来する事は可能です」<br>
フォンリン「レジーナ、それがアイビス島…『サードエナジー暴走事件』の真相なのね」<br>
<br>
KOS-MOS「シオン、これまでの情報をすべて真実とするならば…」<br>
シオン「ええ、私達の事も説明は付くわ。<br>
なぜそうなってしまったのか…までは皆目わからないけれど…」<br>
<br>
イシター「本来それらの壁は厚く…隣り合った世界が出会う事はほとんどありません。<br>
物質界…あなた達が属する世界は…特にです。<br>
しかし、時に次元の"ほころび"を通じ、物質界に入り込んでしまう魔物もいます。<br>
魔界…様々な悪魔達が住まう世界は、位置的に物質界と隣り合っているのです」<br>
零児「なるほど、それが俺達の組織が戦ってきた相手か」<br>
フェリシア「…まあ、あたしもそうなんだけどね」<br>
イシター「今、私達の世界でも様々な問題が起こっています。<br>
魔界の悪魔達の手によって、次元の壁がより不安定になってしまっているのです」<br>
シャオムゥ「…そこにきて、わしらの世界でも、その"壁"が大きく歪むという事件が<br>
起きた…っちゅうわけじゃな」<br>
イシター「物質界で起きた、大規模な"次元の歪み"の影響は、<br>
それぞれの世界を隔てる壁全体にも影響を及ぼしています。<br>
それによって…事態の収拾は、より困難な状況になっています。<br>
この世界を治めている私ですら、半分も把握できていないのですから…」<br>
<br>
さくら「あの…あたし達以外に、こっちの世界に飛んできちゃった人達っていませんか?」<br>
イシター「私が知る限りでは、あなた方だけです。ただ…」<br>
風間仁「ただ?」<br>
イシター「あなた…カザマ・ジンさん、とおっしゃいましたね?<br>
あなただけは、ご自分の力でここまで来られたようです」<br>
零児「(…やはり、この男は"次元封鎖"の影響で転移したわけではない?)」<br>
風間仁「え? …俺が? それはどういう…」<br>
イシター「私にもわかりません。ですが…心当たりはおありなのでは?」<br>
かりん「三島一八の事ではありませんの?」<br>
風間仁「ああ、どういうわけか知らないが…奴もこの世界に…そしてあんな姿で…」<br>
イシター「あの悪魔も、物質界から来たようです」<br>
風間仁「………。("悪魔"、か…)」<br>
イシター「来た、というよりは魔界の者に連れてこられた…と言う方が正しいでしょう」<br>
レイレイ「そうか…ザベルの奴だね」<br>
ブルース「あのゾンビ野郎…。そういや、仕事があるとか言ってたが…。<br>
どうやら拉致だったようだな」<br>
風間仁「(奴は俺を狙っていた…それと関係があるのか…?)」<br>
<br>
中村「う~ん、しかし解せませんなあ…では、あの空手着の彼らは一体どこへ?」<br>
イシター「可能性があるとすれば、この神界と対極にある世界…魔界でしょう」<br>
零児「魔界…敵の本拠地か。<br>
俺達の世界に戻るにしろ、その魔界に春麗刑事達を捜しに行くにしろ…<br>
その"ほころび"を通る事になるわけか」<br>
イシター「お察しの通りです。物質界を始めとした各世界と通じているのは<br>
この先にある『天空寺院』のみです」<br>
シャオムゥ「おお、ではとっととそこへ…」<br>
イシター「ですが…しばらく前から、<br>
寺院を治める大巫女と連絡が取れなくなっているのです」<br>
<br>
M.O.M.O.「テンクウジイン…ですか?」<br>
シオン「オーミコ?」<br>
英雄「『寺院』という事は"巫女"を指すのでしょう。<br>
神に代わって神事を行う女性の事です」<br>
桃「ああ!コスプレによくある、巫女さんの事ですね」<br>
シャオムゥ「そういう認識なんかい!…まったく、最近の若いモンは!」<br>
キング「では、女神イシター。我々はその『天空寺院』に向かえばいいのですね?」<br>
イシター「…別世界の住人であるあなた方にご迷惑をかけたくはありませんが…<br>
今の私は、進むべき道を指し示す事しかできません」<br>
零児「十分です、女神イシター…。自分が天空寺院に行きます。<br>
俺達の世界で起こった次元の歪み…それを止められなかった責任は…」<br>
中村「我々にありますな」<br>
零児「…中村さん」<br>
桃「駄目ですよ、有栖さん。なんか…あれ以来余裕ないですよ?<br>
…私だって、悪魔に魅入られてしまったアマゾーナを助けたいんです。<br>
そのためだったら…怖いけど、一緒に戦います!」<br>
キング「いい心掛けだな、君は」<br>
フェリシア「そりゃそうよ。なんたって、あたしのパートナーだもん!<br>
…でも桃ちゃん、前々から言ってるけど、<br>
零児に余裕がないのは女がらみだからだよ」<br>
レイレイ「そ~そ」<br>
零児「…怒るぞ」<br>
フェリシア「いやん、もう怒ってるじゃん」<br>
レイレイ「て、手伝うからそんなに怒るなアル。<br>
それに、あの時はヘンな女のコ達も邪魔してきたし、しょーがなかったワケ」<br>
かりん「シャドルーの工作員に惑わされて、あの女を止められなかったのは事実ですわ。<br>
不覚を取ったまま、こんな所でのんびりとしているわけにはまいりません」<br>
さくら「リュウさん達も捜さないといけないし!」<br>
響子「では、私達もまいりましょう」<br>
英雄「そうですな。こういう時こそ、我々教師が奮迅せねばなりますまい」<br>
風間仁「俺も行かせてもらう。三島一八…奴の足取りを掴んでみせる」<br>
M.O.M.O.「シオンさん、私達は…」<br>
シオン「…元々別の世界から来ている私達に選択肢はないわ」<br>
KOS-MOS「了解しました、シオン」<br>
ブルース「政府機関の人間としちゃ、民間人は守らなけりゃならないからな」<br>
フォンリン「そうね。サラリーマンは教師、ミュージカルスターにプロレスラー、<br>
そして女子高生…。<br>
我々政府のエージェントが、彼らに守られるなんて事は、あってはならないわ」<br>
レジーナ「…肩書きだけ聞くと、すごい集団よね。<br>
あなたも特務の人間なんだから、がんばってよ?アリス」<br>
零児「ああ。…みんな、すまない。<br>
必ず元の世界に帰る方法を見つけてみせる。もう少し付き合ってくれ」<br>
シャオムゥ「ええ話や…。では皆の衆、がんばるのじゃぞ?<br>
ほれほれ、行ってこい!」<br>
零児「おまえは真っ先に来い。…では女神イシター、俺達はこれで」<br>
イシター「お気をつけて。私も、できる限り尽力をいたしましょう。<br>
あなた方の行く道に、光があらん事を」<br>
<br>
<br>
大巫女神殿…エントランス。<br>
敵を迎え撃つ為に大巫女神殿から出てきたクロノアとガンツ。<br>
<br>
クロノア「うわ~、いるいる!」<br>
ガンツ「けっ!ゾロゾロとガン首揃えやがって。<br>
…クロノア、限界まで粘って、オサラバするぞ」<br>
クロノア「え!? ちょっと待ってよ!ロロや大巫女様はどうすんのさ!」<br>
ガンツ「命あっての物種だ。さっき聞いたろ?<br>
物質界からも何か来てるらしい。先がよめねェんだよ。<br>
それにこンだけの数、オレ達だでどうにかできるとでも思ってンのかよ?」<br>
クロノア「さっきさ、尻尾を巻くのだけはナシ…とか言ってなかったっけ?」<br>
ガンツ「ヘッ、カッコよかったろ?」<br>
クロノア「そんな理由かよ!」<br>
ガンツ「ギャーギャーうるせェな。命あっての物種だろォが。<br>
死んじまったら何にもならねェ。…オヤジみてえによ」<br>
クロノア「え? 今なんて…」<br>
ガンツ「なんでもねェよ。ケドよ、やれるトコまでやるって言った手前…<br>
そこまではやってやらあ…ッ!いくぜ、クロノア!」<br>
クロノア「ワッフゥ!ロロや大巫女様は…ボク達が守らなきゃ!」<br>
<br>
多数の敵を前に戦うクロノア、ガンツの前にさらに敵の増援が現れる。<br>
増援を指揮しているのは以前さくらを拉致しようとし、<br>
豪鬼に邪魔をされた毒爪のジャンガ。<br>
<br>
クロノア「うわぁ~!来た来たァ!」<br>
ガンツ「ケッ、早くも退きどきかよ。…ザマあねェ話だぜ」<br>
クロノア「ダメだって!ボク達がなんとかするんだ!ガンツ!」<br>
ガンツ「なんとかっつったってオメェ…」<br>
<br>
ジャンガ「なんでェ、進軍が遅れてるかと思やァ…、<br>
ガキどもがオモチャ振り回してるたァなァ」<br>
<br>
クロノア「な、なんだ、アイツ…」<br>
<br>
ジャンガ「…クソッ。ただでさえ遅れ気味のところケチつけやがって!<br>
クソッ、クソッ、クソッ!」<br>
<br>
ガンツ「……?」<br>
<br>
ジャンガ「…クソッ…。まァいい。相手はガキか。<br>
キキ…いたぶってやるのも面白ェかもしれねェなァ」<br>
<br>
ガンツ「…なんだ?なんだ…このざわつきは…?」<br>
<br>
ジャンガ「久しぶりに毒の爪を試すとするか。<br>
物質界でついたケチも払拭しとかねェといけねェしなァ」<br>
<br>
ガンツ「毒の爪…?毒の爪だとッ!?<br>
それにその帽子…その帽子のマーク!まさか…まさかてめェ…ッ!」<br>
クロノア「ちょっと、アイツ知ってんの?ガンツ」<br>
<br>
ジャンガ「あァ~ん?なんだァ?このガキ…さっきからガタガタとよォ」<br>
<br>
ガンツ「ジャンガ…ッ!」<br>
ジャンガ「ああ、いかにも"毒の爪のジャンガ"様だ。<br>
…で、ボーヤはどこのどなただい?」<br>
ガンツ「てめェ…よくもヌケヌケとォッ!」<br>
クロノア「ガンツ、わけわかんないよ!説明してよ、ねえ!」<br>
ガンツ「黙ってろ!ジャンガ、テメェだけは!」<br>
ジャンガ「キキキ…誰だか知らねェが、死体になっちまえばみんな同じだゼェーーーッ!」<br>
<br>
ジャンガを見て急に取り乱したガンツの理由も判らぬまま、戦い続ける。<br>
そこへ、イシター神殿から向かってきた零児達が到着する。<br>
<br>
零児「ここが天空寺院だな。…なるほど、連絡がつかなくなっていた理由はこれか」<br>
シャオムゥ「ふむ…あっちゃこっちゃで問題が起こっとるのう。ん?赤い…バイク?」<br>
<br>
クロノア「うわわ、また敵…!?あれ、違う?…なんか見慣れない人達が…」<br>
ガンツ「かまうンじゃねェッ、クロノア!<br>
オレはジャンガを殺やれればそれでいい!」<br>
<br>
レジーナ「取り込み中のようね」<br>
風間仁「…ちょっと待ってくれ。あれは…何ていう生き物なんだ?」<br>
シオン「…というか…着ぐるみなんでしょうか、あの二人」<br>
M.O.M.O.「フサフサですね」<br>
<br>
クロノア「ああっ!もしかして…物質界からの人!?」<br>
ワンダーモモ「う、うん…か、カワイイ…ナデたい…」<br>
レイレイ「いや、会話になってないアル」<br>
ベラボーマン「現実の世界…あなた方が言うところの『物質界』から来ました。<br>
大巫女さんという方にお会いしたのですが…」<br>
クロノア「お、大巫女様に…?」<br>
フォンリン「知っている…?あんた、関係者のようね」<br>
<br>
ジャンガ「ちィ!なんでえ、てめェらはよッ!」<br>
<br>
さくら「え? あっ! ああ~~っ! あのツメネコ!」<br>
ブルース「おいおい、知り合いかよ」<br>
<br>
ジャンガ「ああァ~ん?おお、生贄の姉ちゃんじゃねえかよッ!<br>
よォやくその気になったかよ。あぁ?」<br>
さくら「そんなわけないでしょ!」<br>
かりん「まだ痛い目に遭い足りないようですわね」<br>
ジャンガ「思い出させるンじゃねェッ!<br>
大体、あれはテメェじゃなくチョンマゲ頭の仕業だろォが!このドリル頭がッ!」<br>
かりん「ド、ドリ…ッ!」<br>
シャオムゥ「ああ~!なんかに似とると思ったら…。こりゃとんだドリル姫じゃのう!」<br>
かりん「あなた達…まとめてへし折りますわよ」<br>
英雄「仲間割れはそこまでにしてください。ジャンガ君といいましたね。<br>
…君がここにいるという事は、<br>
『眠り病』もこの世界の混乱と関係があるようですね」<br>
響子「今度こそ、ちゃんとしゃべってもらうわ」<br>
ジャンガ「テメェらもいんのかよ。相変らずのウザさだゼ…クソッ!」<br>
<br>
ガンツ「ヘッ。どこに行っても嫌われモンだな、てめェはよ」<br>
ジャンガ「あァン?このガキ…いい加減にしとけよォ…?」<br>
ガンツ「うるせェッ!仇はとらせてもらうぜ、裏切り者のジャンガッ!」<br>
クロノア「カタキ…!?」<br>
ジャンガ「仇ィ…?さっきから気になってたが、その銃…まさかオマエ…」<br>
ガンツ「こんな所で会えるとはな…!探したぜ、クソ野郎!」<br>
ジャンガ「キキキキ…。なるほどね、バッツの息子か。こりゃア面白い。<br>
オラ来いよ。お父ちゃんと同じトコロへ送ってやるからよォ!」<br>
ガンツ「野郎…絶対に…絶対に許さねえ…ッ!」<br>
クロノア「ガンツの仇…!?<br>
あ、ボクはクロノア!こっちのがガンツっていうんだ」<br>
零児「俺は有栖零児。…他のメンツの自己紹介は後回しだ。<br>
女神イシターに言われてここまで来た」<br>
シャオムゥ「(さすが零児…わけわからん生物とフツーに話しとるな)」<br>
クロノア「イシター様に?じゃあ…味方ってコトでいいんだよね?」<br>
KOS-MOS「はい。支援行動を開始します」<br>
フェリシア「同じフサフサ同士、がんばろう!ね!キングさん」<br>
キング「…私はフサフサしていない」<br>
<br>
ジャンガ「ケッ!色々と面倒臭ェコトになってきやがった。<br>
とはいえ…もう少し時間稼ぎしとかねェとな。…キキ」<br>
<br>
零児達はクロノア、ガンツの援護をし、ジャンガ部隊を追い込む。<br>
<br>
ジャンガ「こいつら…やりやがる」<br>
英雄「観念する事です!」<br>
ガンツ「へっ、ツキがなかったな。終わりにするぜ、ジャンガ!」<br>
響子「待って!そのネコちゃんには聞きたい事が…!」<br>
ガンツ「待てねェなッ!」<br>
フェリシア「お、落ち着いてってば!同じ猫耳のよしみで…」<br>
<br>
ジャンガ「キキ…いや、待ってもらわなくてケッコウだぜ」<br>
ブルース「なんだと…?」<br>
レイレイ「アイヤー!な、なんか来るアルよ!」<br>
<br>
零児達の背後に敵の増援が出現する。<br>
<br>
シオン「敵!?こっちから!?」<br>
ジャンガ「キキキ…遅ェぜ、てめぇら」<br>
キング「しまった、仕組まれていたのか!?」<br>
風間仁「こいつら…前に見た奴らと同じだ。<br>
後ろからきたという事は…そうだな、仕込みだろう」<br>
M.O.M.O.「と、とても大きい敵もいます…」<br>
レジーナ「恐竜…!?いえ、違う…植物のようにも見えるけど」<br>
フォンリン「他のは仮面みたいな奴か…」<br>
クロノア「え!?戦ったことあるの!?」<br>
零児「ああ、それもついさっきな。だが、これで敵の繋がりが見えてきたか」<br>
シャオムゥ「そうじゃな。え~と、つまり…その…なんじゃ」<br>
KOS-MOS「全然見えていないようですが」<br>
シャオムゥ「このアストロロボ!いちいちツッコむなっちゅうに!」<br>
ガンツ「ジャンガ、まさかこいつらを!?」<br>
ジャンガ「キキキ…ご名答。一気に大巫女の首を取らなきゃならねェンでな」<br>
クロノア「こいつらを大巫女様の所に!?そんな事させるもんか!」<br>
ベラボーマン「そういう事ですね。まだまだお付き合いしますよ、クロノア君」<br>
ワンダーモモ「そのかわり…あ、あとでナデナデしていい…?」<br>
クロノア「…い、いいけど」<br>
さくら「このツメネコ!君の思うようにはさせないよ!」<br>
かりん「その通り。…私を愚弄した罪は重いですわ」<br>
零児「各人の目的がどうにもバラバラだが…。俺達も大巫女とやらに用事がある。<br>
片付けさせてもらうぞ」<br>
ガンツ「ヘッ、まだまだオレにはツキがあるらしいぜ」<br>
クロノア「よぉ~し、やるぞぉ!」<br>
ジャンガ「キキキ…シーザスまで引っ張ってきたんだ。そうカンタンにはいかねェよ。<br>
(ケドよ…話じゃシーザスは2匹よこすって話じゃなかったか?<br>
おまけに…コイツら全員…なんかボロボロじゃねェかよ。<br>
ジョーカーの野郎…テキトーなコト言いやがって)」<br>
<br>
ガンツ「今度こそ最後だぜ、ジャンガ…!」<br>
ジャンガ「ふざけやがって…クソッ!」<br>
さくら「さあ、聞かせてもらうよ!イケニエがどうとか、君が何者かとかね!」<br>
ジャンガ「そいつァまた気が早ェなァ。まだまだ始まったばかりじゃねェか…。<br>
パーティはよ!」<br>
風間仁「パーティだと…!?一体何の事を言っているんだ!」<br>
ジャンガ「さァなァ。キキキ…じゃア、会場に先に行ってるゼ!<br>
もしかしたら…もォ終わっちまってるかもしれねぇケドなァ」<br>
<br>
不安な言葉を残し、退却しようとするジャンガ。<br>
<br>
ガンツ「待ちやがれェッ!」<br>
クロノア「パーティの…会場…?<br>
あッ!!まさか…まさか大巫女様の所の事ッ!?」<br>
シャオムゥ「…いかん!おそらく先行部隊がおるぞ、零児!」<br>
零児「ちっ、そういう事か…!敵を防ぐつもりが…逆に足止めを食わされていたのか!」<br>
クロノア「く…卑怯だぞ…!」<br>
ジャンガ「それが俺のチャームポイントさ。キキキ…」<br>
ガンツ「てめェ…!」<br>
ジャンガ「あばよ!バッツの馬鹿息子!」<br>
ガンツ「ジャンガァァァーッ!」<br>
クロノア「わわわっ!待ってよガンツ!」<br>
<br>
退却するジャンガ。クロノア、ガンツが後を追っていく。<br>
<br>
ブルース「おいっ!…駄目だ、すっ飛んでいっちまった…」<br>
フォンリン「どう見ても小動物なのに、バイクを運転できるなんて…やるわね」<br>
レジーナ「…ええ、しゃべってたしね」<br>
フェリシア「あれは、ああいう種族だと思うんだけど」<br>
レイレイ「ガロンがちっこくなったカンジ?」<br>
ワンダーモモ「ナデナデできませんでした…」<br>
KOS-MOS「残念がってる場合ではありません。早急に追跡すべきだと思われます。<br>
今回の件の計画性から推察すると、敵の罠が仕掛けられている可能性が<br>
高いと考えられます」<br>
シオン「そうね。あの剣幕じゃ、罠とかあっても気づかなさそうだし…」<br>
風間仁「だが、まだ敵は残ってるぞ」<br>
零児「ああ、挟撃は避けるべきだ。後ろから襲われても面白くない」<br>
シャオムゥ「そそ。散らかしたら片付けていかんとな」<br>
<br>
残存部隊を全滅させる。<br>
<br>
M.O.M.O.「ええと…周囲に敵の反応はありません」<br>
キング「うむ、今のが最後だったようだな」<br>
ベラボーマン「やれやれ…一息つきたいところですが…」<br>
かりん「そんな時間はございませんわ」<br>
英雄「その通りです。すぐにクロノア君達を追いましょう」<br>
響子「手遅れになる前に、急がないと」<br>
シャオムゥ「それしかないのう。ほれほれ、零児」<br>
零児「わかってる。いくぞ、みんな」<br>
<br>