Innocent Noise

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<p><strong>Innocent Noise</strong></p> <p>part44-167~180</p> <hr /><dl><dt>167 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:13:08 ID:G2h6yef1P</dt> <dd>酷く間が空きましたがサイコシリーズの続きを<br /> 以降の話は今の携帯が対応してませんので誰かお願いします……<br /> ※Sinまでのあらすじ把握推奨。<br /><br /> ◆登場人物<br /> 三島遥:警部補。未来を視る力を持つ<br /> 相田衛:史学士。遥の幼なじみ<br /> 羽生光治:警部。遥の同期で上司<br /> 鳥越潤一:警視正。遥の上司。衛の父<br /><br /> 高科満:東進大研究員。日枝図書館の被害者<br /> 井出昇平:警備員。高科の発見者<br /> 三田村:警備員。同上<br /> 深町信也:東進大院生。閲覧室利用者<br /> 笹本聖子:陽明大院生。同上<br /><br /> 水沼新一:GSバイト。日比谷公園の自殺者<br /> 立木君江:食堂給仕。水沼の自殺の目撃者。<br /> 遠藤恵子:水沼の恋人。<br /><br /> 御神楽要:氷室神社神主。遺体発見者。<br /> 牧原圭吾:朝霞医大学生。<br /> 峰村:朝霞医大生。牧原の友人。<br /><br /> 羽崎静:ルポライター。関西弁。<br /> 内藤凛:朝霞医大OB。<br /> 宇都木桂:弁護士。<br /> 三笠:MMORPG管理者。<br /> 南雲麗香:朝霞高校2年。<br /><br /></dd> <dt>168 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:15:33 ID:G2h6yef1P</dt> <dd>◆Day1 5/18<br /> 16:00―東京拘置所<br /> 羽生に釘を刺されながら遥が扉を潜るとその向こうには衛が居た。<br /> 機嫌の悪い遥を前に衛は自分が日枝図書館で起きた殺人事件の容疑者だと淡々と答えた。<br /> 日中には検察行き―そうなれば有罪は確定も同然という状況に遥は声を荒げるが、衛はあと27時間もあると余裕だ。<br /> 衛は遥が現場に足を運んだ上で衛を頼って着たと察し、捜査状況を話すよう促した。<br /><br /> ―4時間前<br /> 12:00―日枝図書館<br /> 遥は捜査から外されているにも関わらず現場にいた。死因は本で殴られた事による脳挫傷。<br /> 警備員2名が前日19:30の巡回時に発見。凶器は拭き取られ被害者以外の指紋はない。<br /> 閲覧室への出入はIDカードにより記録されており、カード無しでは入室出来ない。<br /> 容疑者は隣の閲覧室を利用していた衛。動機は今の所無し。<br /> 現場は建物の6Fでカーテンのある窓は開かない。卓上には凶器の哲学書が広げられていた。<br /> 検死による死亡推定時刻は18:00~19:00。被害者は女癖が悪く評判も良くない。<br /> カードの履歴によると18:15に途中退館し18:45に再入館した形跡があった。<br /> 第一発見者の井出はもう暑い初夏の時分に几帳面に手袋をしていた。<br /> 18:30の一度目の巡回で消えていた灯りが点いていた為、不審に思い、机に臥せている被害者を発見した。<br /> もう一人の発見者である三田村は、眠れず煽ったという前日の酒が残っていた。<br /> 巡回は二人組で扉の窓から確認するという。時刻は井出に呼ばれ、被害者を発見した時に確認した為間違いない。<br /><br /> 衛の居た部屋は現場の隣室、その隣が深町、廊下を挟んで現場の反対が笹本。<br /> 部屋の作りはどれも同じ正方形。覗き窓からは机周辺がはっきり見えた。<br /> 衛の部屋の卓上には魔女狩りや拷問に関する本が広げられていた。<br /> 深町は14:00~18:02にレポート作成の為利用。被害者が同窓とは知らなかった。<br /> 笹本は15:30~17:30に学位論文作成の為利用。被害者と面識があった。<br /> 現場に戻った遥はそこだけ机がずれている事に気づく。捜査に行き詰まった遥は未来視を使用―トイレで館長と話す遥。<br /> トイレのゴミ箱から糸屑の付いたガムテープを発見する。鏡は四隅をガムテープで止められていた。<br /> 三田村によると一昨日からこの状態だという。<br /><br /></dd> <dt>169 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:18:55 ID:G2h6yef1P</dt> <dd>16:25―東京拘置所<br /> 話を聞いた衛は安易に未来視を使った事を咎めるが、遥から得た情報から真相を導く。<br /> 犯行は衝動的、発見が早かった事から死亡推定時刻に間違いはない。<br /> それを18:30~19:00だと答える遥に衛は警備の証言による犯行時間だと正す。<br /> 部屋が正方形であることから、鏡を用い机をずらしカーテンを壁に貼れば被害者を隠す事が出来る。<br /> 被害者の出入りの記録はカードを拝借する事で可能。導ける真犯人は―井出。<br /> 三田村はアリバイを危うくする「井手に呼ばれた」という発言をした事から犯人ではない。<br /> そして被害者の物以外出なかった指紋。拭き取られたのではなく指紋を残さない―手袋をしていた証拠。<br /> 物証が無いと詰め寄る遥に衛はトイレで見つけたガムテープに指紋のある可能を提示、もし無くてもカマをかけられる。<br /><br /> 結局独りで解決してしまった事に悪態をつく遥に、衛は未来視の謎を口にする―何故そんな光景が見えたのか。<br /> 衛を遮るように現れた羽生。面会時間の超過を咎められるかと身構えた遥に羽生は井手がトイレで首を吊ったと告げる。<br /> 遺書に残された自白。2人の関係を茶化す羽生に衛は自殺の理由を問うがノイローゼだろうと返された。<br /> 「心が蝕まれる」と言う文面を気にする衛。その言葉に感じた遥の嫌な予感は翌朝現実となって現れた。<br /> 日比谷公園で見つかった自殺体―これが連続自殺事件の始まりに過ぎない事を、遥はまだ知らない。<br /><br /> *****<br /><br /> 黒いワゴン車と入れ替わりに入ってきた白い車。紫のスーツの女性は誘導通り車を停め―何かをひっかけたような音。<br /> 人を待つ彼女は電話口で宇津木と名乗る―電話の相手はその待ち人。所在を問うたその瞬間、車は爆発炎上した。<br /> 悲鳴と悪臭に包まれて炎上したその車の事は、翌朝千代田区の女弁護士の死亡事故として小さく紙面に載っただけだった。<br /><br /> ◆Day2 5/19<br /> 10:00-日比谷公園<br /> 検察への昨日の捜査説明に手間取った遥に羽生が悪態をつく。面倒を押し付けたのが見え見えで遥は噛みついた。<br /> 被害者の水沼は大きな銀杏にロープをかけて首を吊っていた。所持品はロープ・ハサミ・財布で中身は免許と2064円。<br /> ハサミに指紋は無く、ロープの切断面と一致した。死亡推定時刻は今朝8時で目撃証言と一致している。<br /> 死因は頸部骨折ではなく窒息死で、死ぬまでに数分を要する。立木はその瞬間を2階への階段の踊場から目撃した。<br /><br /></dd> <dt>170 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:22:00 ID:G2h6yef1P</dt> <dd>遺書は恵子という女性に宛てた物で彼女を殺してしまいそうで怖いという内容――昨日の井出の遺書との妙な符合。<br /> 水沼に井出との接点は無く、恵子という人物も捜査線上には浮かんでいない。<br /> 羽生は首を吊るには一苦労なこの巨木には、首かけ銀杏という曰く付きの字があると言った。<br /><br /> 人ごみの中に視線を感じた遥。視線の主らしき白銀のバイクスーツの女性は逃げるように立ち去った。<br /> 茂みから携帯を発見する。被害者のものだろうか?<br /> 自殺が濃厚だが遺書の文面が気にかかる。羽生にそう報告すると、先日青森まで勝手に飛んだ事(Sin参照)を咎められながらも、<br /> 井出の動機の裏付けと絡めてなら、と許可が出た。下心を疑う遥に羽生はどうせ遥は再捜査で減給だと毒づいた。<br /><br /> 13:23―日枝図書館<br /> 入口で駐車場側から飛び出して着た男とぶつかった遥。男は考え事をしていたと詫び、遥の擦り傷にハンカチを巻く。<br /> 久々に女性扱いされ、遥は自分の男運の無さを改めて嘆く―研究室で嚔をする衛。<br /> 落ちていた銀貨のペンダント―先程の男が落とした物だろうか?<br /><br /> 井出が死んでいた個室には、くっきりと足形が残っていた。気付けなかったことを悔やむ遥。<br /> 館長によると遺体発見は全ての捜査員が引き上げた15:45の直後―16:00前。潰してしまうべきだったと言う館長。<br /> 問い詰める遥に館長はこの棟が以前戦犯の収容所だったと言う。故に尽きない怪談の類と建物の妙な造り。<br /> 偶然と笑う遥は井出の交友を問うが、館長は三田村に聞けと言った。<br /><br /> 三田村を訪ね駐車場にやってきた遥。最近の井出に変わった様子は無いが、ボーっとしている事が増えたという。<br /> 交友関係は知らないがよく携帯をいじっていたらしい。井出は臆病で動機は心当たりも無いという。<br /> 壁際に供えられた花束に気付く遥。三田村によると一年程前にここで車の事故があったと井手に聞いたという。<br /> 嫌な予感に躊躇いつつも未来視を使う遥―逃げるバイクスーツの女が呟く「南と見せて北に逃げる」と言う言葉。<br /> 捜査を切り上げた遥は、問題に頻繁に巻き込まれる衛のクビを心配し大学へと足を向けた。<br /><br /></dd> <dt>171 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:24:34 ID:G2h6yef1P</dt> <dd>17:14―立帝大学<br /> 乱暴に開かれた扉に苦情を述べる衛。文句しか言わない衛に遥は心配してやったのにとキレる。<br /> 心配される覚えのない衛。遥が関わった時点で教授は諦めたらしい。寧ろ遥のクビを心配する。<br /> 返す言葉の無い遥は怒りに任せて帰ろうとするが、呼び止めた衛は謝罪ではなく捜査の進捗を問うた。<br /> 普段乗り気ではない衛のその態度に遥は疑問を持つが、気になる事があるという衛に協力を条件に情報を開示する事に。<br /> ついでに足の傷を見せつけるが心配するどころか女性扱いされて舞い上がった事まで言い当てられて遥はむっとした。<br /><br /> 改めて2通の遺書を提示する遥。衛もその奇妙な符合を気にする。<br /> 今の所互いに接点がない事、自殺に疑う余地は無い事―筆跡の一致、カードの履歴、館長のアリバイ、目撃者。<br /> 妙に事件を気にする衛。気にかけていたのは青森で夜斗―否、ディッシュが口にした「他人の体」「同調」と言う言葉。<br /> 考え込む衛を遥は心配する。隠し事を疑う遥を軽くいなし、衛は話始める。<br /> 遺書は死者の残した最後のシグナル。綴られている筈の想い。<br /> 衛はドッペルゲンガーについて語る。もう一人の自分に殺されるという伝承―水沼の遺書との符合。時にそれは二重人格を示す。<br /> フィクションじゃあるまいし、と言う遥に衛は海外での症例や当人が強く思い込んでしまうケースを提示。<br /> 遥の力自体がよっぽどフィクションだという衛に返す言葉は無かった。<br /><br /> 情報も少なく自殺に流行りがある事から衛は現状の推察は早計と判断。<br /> 遥に二人に共通して消息の掴めない日が無いか調べて欲しいと依頼しようとした瞬間、遥の携帯に着信が入る。<br /> 氷室神社で見つかった首吊り遺体。事件の関連を思い浮かべた遥を衛は咎めた。<br /> ここ1ヶ月の彼らの行動の調査を依頼する衛に別れを告げ遥は現場へと向かった。<br /><br /> 19:47―氷室神社<br /> 夜の境内は不気味な雰囲気が漂っていた。発見したのは神主で時刻は18:30。身元は今の所不明。<br /> 所持していた携帯は壊れていたが所有者を照会中。死亡推定時刻は18:00~18:30。死因は又も頸部骨折ではなく窒息。<br /> 鑑識によると勢いを着けず踏み切った場合に見られる傾向で、躊躇いがある場合に多いという。<br /> 井手の検死も行ったという鑑識官によると、彼の死因もまた窒息だったという。重なる死因。<br /><br /></dd> <dt>172 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:30:16 ID:G2h6yef1P</dt> <dd>争った痕跡や外傷が無く、薬物の類も検出されていないことから自殺と見られるが、遺書等は見つかっていない。<br /> 神主の御神楽によると、飼い犬の太郎丸が吠えた為木刀を手に飛び出した所、鳥居に下がった被害者を発見したという。<br /> 遺体は中肉中背二十代前半の男性。紅白の縄が傍らに置かれていた。本殿の物らしく、衝動的な自殺を思わせた。<br /> 所持品の煙草は軽めの量販品で残り数本、ライターは安物でオイルがきれかけている。<br /> 副道の奥の社には供物が地面に直接供えられていた。鳥居の横柱には擦ったような跡があるが踏み台が見当たらない。<br /> 警官は被害者が蹴飛ばしたのではないかと言い、事実離れた副道の脇から供物を供える高杯が見つかった。<br /><br /> 鑑識結果と踏み台のズレは気になるが、今の所死因以外の関連は無い。考え込む遥の目に今朝の女性が目に入る。<br /> 目が合った瞬間野次馬の中から飛び出した女性をとっさに遥は追う。車に遮られた瞬間、遥は未来視の光景を思い出す。<br /> 似たような通りで見失うよりは先回り!遥は北西の開けた十字路で女性を待った。<br /> (ヒントを見ていない場合見失う)<br /><br /> 現れた女性は遥に気付かず捲かれた事をバカにする。姿を見せ詰め寄ると観念して羽崎静、ルポライターだと名乗った。<br /> 愛車の赤いバイクを人質に取られたような形になり渋々話し始める静。頼まれてある事故について調べているらしい。<br /> 逃げた理由を問うと、どうやら羽生から次邪魔したら逮捕だと脅されたらしい。遥は名乗りそのするつもりは無いと告げた。<br /> 静が調べている事故について訪ね、水沼と先程の被害者の関係を話し始めた時、遥の携帯が鳴る。<br /> 被害者の身元が判明し急いで戻る遥。連絡先として静から名刺を受け取った。静は連絡は午後にしてくれと言った。<br /><br /> 21:32―氷室神社<br /> 被害者は近くに住む牧原という学生と判明。警官に頼まれ遥は遺族への説明に向かう。<br /><br /> 扉を開けた遥は目を疑う―スプラッタ映画のように緋に染まった玄関で―頭を割られた二つの遺体が血溜りに浮かんでいた…<br /><br /> ◆Day3 5/20<br /> 10:02―捜査本部<br /> 鳥越に促され、遥は昨夜の経緯を説明する。被害者は牧原の両親で死因は撲殺。<br /> 鳥越は犯人が牧原の可能性を示唆し、それまでの遺書の内容に触れる。遥の行動力を皮肉混じりに評価しつつ報告の遅れに釘を刺した。<br /> 山積みの調書に溜め息をつきつつ、遥は捜査資料に手を伸ばす。<br /><br /></dd> <dt>173 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:33:46 ID:G2h6yef1P</dt> <dd>井手は借金の為2年前に離婚しており、図書館勤務は1年前から。所持品は財布と1059円、遺書と携帯のみ。<br /> 通話記録は会社のみでメールの履歴は無い。<br /> 水沼の死亡時刻は07:55~08:05。同棲相手は判明。勤務1年半で他に人付き合いは無い。<br /> 拾った携帯を提出し忘れていた遥は、水沼の物と判明してから混ぜておく事に決めた。<br /> 牧原は両親と同居で一浪。携帯の大量の通信履歴が添えられており、手配した鳥越からの皮肉が飛んだ。<br /> 鳥越に羽生が担当の筈の井手の事件調書が請求されていることを突っ込まれ、遥は逃げるように現場に向かう。<br /><br /> 11:18―牧原宅<br /> 惨状と化した現場に警官は感情を露わにする。両親の死因は後頭部殴打による脳挫傷。<br /> 凶器は階段から見つかった金属バットで、牧原の指紋だけが残っていた―やはり犯人は……?<br /> 白線が象るは廊下に俯せに倒れた父親、助けを求めるように階段に倒れた母親。潰れた時計の示す犯行時刻は17:55。<br /> 動機を求め遥は2Fへ。遺書の類は無かったようだ。最新ゲームと漫画が溢れた部屋は医大生らしさの欠片も無い。<br /> PCの電源は入っていたがロックされていて確認出来ない。手がかりを求め昼休みになった大学へ向かう。<br /><br /> 12:30―朝霞医大<br /> 牧原の知人を探す遥は昨朝の男を見付ける。ハンカチの礼を述べ、拾ったペンダントを差し出す。<br /> それはとても大切な物だったらしく、礼にと遥を構内の喫茶店へと誘った。<br /> (拾っていなければ再会しない)<br /><br /> 男は内藤凛と名乗り、女性のような名前だと自嘲した。遥も自己紹介するが可愛い名と誉められ赤面する。<br /> 内藤はここのOBで必要な資料を取りに来たと言う。医者ではなくペースメーカーの製造をしているそうだ。<br /> 後輩かと問う内藤に遥は調べ物にきただけだと否定した。見つめられ戸惑う遥。遥はペンダントの持ち主に似ているらしい。<br /> 内藤にとって姉のような―そしてもう鬼籍に入ってしまった女性。湿っぽい話をした事を詫びる内藤。<br /> 礼を口実に話がしたかっただけなのかもと言われ戸惑う遥。アラームに助けられて逃げるようにその場を去る。<br /> 内藤の言葉に動揺する自分を一喝し、捜査を再開する。<br /><br /> 牧原の知人である峰村にたどり着くが、特に変わった様子は無く、昨日も夕方までゲームをしていたと言う。<br /> 時刻は18時前―犯行の直前。携帯のMMORPGを一緒にやっていた牧原がキャラを放置して急に落ちたらしい。<br /><br /></dd> <dt>174 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:36:17 ID:G2h6yef1P</dt> <dd>キャラは端末に戻さなければ消えてしまう、牧原はLeomaと名付けたキャラを大切に育てていたらしい。<br /><br /> 14:25―牧原宅<br /> 牧原のPCにダメ元でパスを入力―LEOMA―ロックが解除された。いかがわしいゲームに紛れ日記らしきものを見付ける。<br /><br /> 「5/18―ニュースであの人の殺人の末の自殺を知る。人を殺めた人間はまた…だとすれば…いや、アレは事故だ。<br /> 昨日手に入れたこれを見せる時に、レイカとシンにも話をしてみよう。何だか頭がボーっとする。明日はさぼろう」<br /><br /> 日付からすると記事は井出の事件について。2人には面識があったのか?<br /> 静が水沼と牧原が関わった事故について口にしていた事を思い出し、彼女に連絡を取ることにした。<br /> 電話口の緊張感の無いやり取りに脱力しつつ、静がいるという赤坂駅で落ち合うことに。<br /> (名刺と爆発事故の知識がなければ接触不能)<br /><br /> 静は構内の喫茶店で待っていた。遅れた事を詫びる遥に空になった大量のパフェを示した。<br /> 関西人はちゃっかりしていると呆れる遥に、静は厳密に関西生まれではなく言葉も仕草も混じっていると言った。<br /> 急かすように話を促す。静が調べているのは昨年5/21に日枝図書館で起きた爆発事故。<br /> 事故を起こしたのは宇都木という弁護士で人に会う為に外出していたらしい。当時、原因は車の不良とされていた。<br /> オイル漏れにエンジンを吹かした為爆発、メーカーも酷く叩かれた。遥は事件と2人の関係を問う。<br /> 水沼は参考人として喚ばれていた。直前まで車を止めていた彼に何か不審物がないか確認したらしい。<br /> 牧原は目撃者としてインタビューを受け、また事故の写真を新聞社に売りつけていた。<br /> そして現場に勤務していた井出。出来過ぎた符合。静が掴んでいるのはここまでらしい。<br /> 女の苦労を愚痴りつつ、真相を掴んだら連絡する事を条件に、静から情報提供の約束を取り付ける。<br /> 静がここで何をしていたか聞くと、宇都木が担当していた事件を調べていたと言う。痴漢の弁護だったらしい。<br /> 静に別れを告げ、衛に頼まれた彼らの行動履歴を確認に向かう。<br /><br /> 図書館長によると井出に欠勤等はなく、寧ろシフトを詰めていたようだ。三田村曰く井出はPCは殆ど使えなかったらしい。<br /> 峰村によると牧村は単位の為にここ最近は殆ど休まず出席していたようだ。<br /> 捜査本部に戻ると水沼の恋人が着ていた。恵子はノイローゼの原因に心当たりは無いと言う。<br /><br /></dd> <dt>175 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:38:34 ID:G2h6yef1P</dt> <dd>当日は頭がボーっとすると言っていたようだが、遅くまで携帯でゲームをしていたせいではないかと言った。<br /> 水沼も行動が掴めない日は無かったようだ。嫌な予感がすると言う鳥越に単独行動について釘を刺される。<br /> 羽生と嫌みの応酬を交わし、遥は衛の所に報告に向かう。<br /><br /> 18:12―立帝大学<br /> 珍しく主のいない研究室。遥はこっそりPCを覗き見る。故人の母kirika―NG。好んで飲むmocha―NG。…もしかして?<br /> haruk…戻った衛の一喝で入力は遮られる。笑って誤魔化す遥に衛は呆れた表情を浮かべた。<br /><br /> 牧原も含め所在が掴めない事は無かったと言う遥。考え込む衛に先日の館の件かと問う。<br /> 驚く衛に付き合いの長さを口にし、奇妙な事件だが他人に意識を転送するだなんて現実離れしてるという遥。<br /> 衛は言う―現実を非現実が浸食している。考え過ぎる衛を咎めると、その脳天気さが羨ましいと皮肉が返った。<br /> 改めて事件を整理する。問題点は共通する死因と動機の無さ。<br /> (静と接触している場合のみ)そして一年前の事件―その概要を覚えていた衛に呆れる遥。<br /> 牧原の日記に井出との面識を疑える事に触れると衛は彼らの相互連絡の形跡を確認する。<br /> そんな物は無いと口にした遥にさらに念を押す。そういえば―遥はゲーム内のチャットに思い当たった。<br /> 水沼の携帯を取り出す遥に証拠品の持ち出しを咎めるが、始末書ものでもこれ以上減給しようが無いとお首にもかけない。<br /> データフォルダにXXXXXXというファイルを見つけるが画面には何も出ない。遥は徐に耳を近づけた。<br /><br /> 虚ろな目で立ち尽くす遥に声をかける衛―刹那、本の山に投げ飛ばされる。<br /> 音に思い当たった衛に正気を失った遥が咆哮と共に襲いかかる。間一髪かわすも攻撃は止まない。<br /> 本の山を振り払い衛を掴み上げ何度も本棚へとぶち当てる。反動を利用して衛は遥を抱き締め、呼びかけた。<br /> 衛の名を呼ぶと崩れ落ちるように倒れ込んだ。<br /><br /> ◆Day4―5/21<br /> 蝉の声。夏の残照。震える身は汗でぐっしょりと濡れている。気だるい四肢に吹く風が夏だというのに酷く肌寒い。<br /> 記憶を辿る。確か夏休みの宿題で衛と蝉を取りにきていた。そして折れた枝ごと池に落ちて――<br /><br /> ―懐かしい夢をみた。目覚めた遥は衛のベッドに寝ていることに気付く。見回すと衛は椅子の上で力尽きていた。<br /> また無理をして―頬に伸ばした手が掴まれ押し倒される。見当違いの抗議をする遥を見て、衛は遥を解放した。<br /><br /></dd> <dt>176 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:42:00 ID:G2h6yef1P</dt> <dd>10:21―立帝大学<br /> 純粋な雑音―脳にあり感情を司る松果体に超短波をあてる事で獣と化す。衛を傷付けた記憶のない遥。<br /> 三人の自殺の理由―もう一人の自分。死因が一致したのは極度の興奮の為筋肉が緊張していて頸椎が折れなかったから。<br /> 一連の自殺は巧妙に仕組まれた遠隔殺人だった。体調を問う衛に大したこと無いと返す遙。<br /> 被害者と同じ状態なのだと声を荒げる衛に、だとしたら治せるのは犯人だけだと反論する。<br /> 諦めた衛は監督役に同行を申し出る。素直に心配出来ない衛に呆れる遥。<br /> 衛が調べておいたゲームの開発元へと向かった<br /><br /> 12:08―某ゲーム会社<br /> 管理者の三笠に話を聞く。VF2は4人でパーティーを組む対戦型MMORPG。トラップ等を仕掛け相手チームを全滅させる。<br /> 三笠はチートアプリに頭を悩ませていた。データを自由に書き換えられる物で最近出回りだしたらしい。<br /> 衛がその名前を訪ねると、一番出回っているのはクロス6というX6つの物だという―遥が起動させたものと同じ。<br /> 牧原のキャラクターについて調べる。ショウ・シン・レイカというキャラと組んでいた事が解る。<br /> 登録された電話番号からショウ=井出、シン=水沼と判明。レイカを保護するため電話をかけた。<br /> 繋がらない電話。焦る遥に衛はレイカの名前と住所を割り出すよう指示。そんな暇はないと叫ぶ遥に衛は諫める。<br /> 手がかり無しにどうやって探す?彼らに他の接点は無いのか?<br /><br /> ○静と接触出来ていない<br /> だが、そんなものには思い当たらない。やむなく電話会社に確認を取る遥。<br /><br /> 13:39―某ゲーム会社<br /> 漸く届いた4人目の情報―南雲麗香。遥は急ぎ彼女の住所へ車を走らせる。しかし、その道中に齎された報。<br /> 麗香は図書館で犯人と思われる男と車内で爆死。被害者の繋がりを訴えたが、犯人無き今謎の殆どが闇の中。<br /> 迷宮入りする事件。全ては遅すぎた。<br /><br /> 5/29―16:24―立帝大学<br /> 悔やむ遥と慰める衛。謎の多い事件、惜しむらくは手がかりが少なすぎたこと。<br /> だが、それは次に生かせばいい。<br /> その事より、と衛は遥の体調を心配した。<br /><br /> ―Unfinished<br /><br /></dd> <dt>177 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:47:02 ID:GSxaOY9iO</dt> <dd>○静とコンタクトを取っている<br /> 被害者のもう一つの接点―一年前の事件の関係者。電話に出た静にレイカの番号を告げ関係者と照合してもらう。<br /> 流石に番号だけでは難しいという静にレイカという名を告げる。南雲麗香―痴漢事件の被害者との名前の一致。<br /> 静に住所と顔写真をメールしてもらう。可能性は強いが彼女がレイカである確証はない。<br /> 嫌な予感。電話会社に照会していてはきっと間に合わない、衛の制止を振り切って遥は未来視を使った。<br /><br /> ○未来視を3回以上使用<br /> 未来視が見せたのは意外な人物だった。遥はそのまま意識を失い…<br /> 三日後。漸く意識を取り戻した時には、既に事件は終わりを迎えていた。<br /> 麗香は図書館で焼死体で見つかり、一連の事件は証拠不十分で自殺で処理された。<br /> 衛の忠告を無視した事を悔やみながら、遥は今日も捜査に奔走する。もう一人の自分に怯えながら…<br /><br /> ―BAD END(Unfinished2)<br /><br /> ○未来視の使用が2回以下<br /> 最後の場所―日枝図書館の駐車場。衛に念の為彼女の家をあたるよう指示し、遥はその場所へと駆け出す。<br /> あの様子なら暫くは大丈夫、そう判断した衛は三笠に一年前のログを確認するよう求めた。<br /><br /> 16:20―日枝図書館<br /> 閉ざされた門、掲示板を確認すると今日は改修の為閉館のようだ。フライングかと疑う遥の耳に女性の悲鳴が届いた。<br /> 急いで声のした駐車場へ向かう。人違いだと騒ぐ麗香。<br /><br /> ○内藤と再会していない<br /> 構えた銃口の先には先日図書館でぶつかった男がいた。遥の素性に驚く男。麗香は助けを求めて喚く。<br /> 首筋にあてがわれたナイフ。男は彼らが桂を殺したと言った。桂―静の話していた事故で死んだ弁護士。<br /> 男はそれが事故ではなく仕組まれた殺人だと言う。喚く麗香を車に押し込むと給油口の蓋を開けた。<br /> それで彼女は救われない。遥の説得は男に届かない。火を付けたライターが給油口に投げ込まれ―遥の悲痛な叫び。<br /> 上がる爆炎。炎の袂で男は天を仰ぐように燃えていた。駆けつけた衛は動機を突き止めていたが、既に遅い。<br /> 彼をつなぎ止める何かがあればあるいは―だがそれも詮無き事。no pain no gain―この痛みを無駄にするなと衛は言った。<br /><br /> ―BAD END<br /><br /></dd> <dt>178 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:49:30 ID:GSxaOY9iO</dt> <dd>○内藤と再会している<br /> 遥の銃口の先にいたのは―内藤。遥の素性に絶句する内藤。構えたナイフは麗香の首筋に添えられれていた。<br /> 説得する遥。内藤は彼女達が桂を殺したという。宇都木桂―一年前の事故の被害者。<br /> あれは事故じゃないと内藤はいう。騒ぐ麗香に手をかけようとした時、かけつけた衛がそれが殺人教唆であったと告げた。<br /> 何故ここにいるのかと問う遥に、未来視など使わなくても現場には辿り着けると答える。特に怨恨による事件は。<br /> 制止する内藤に衛は自分は刑事ではないし止める気も無いと告げる。あの事故は彼女達には只のゲームに過ぎなかった。<br /> 衛はログに残っていた犯行計画を語り出す。<br /><br /> 一年前―日枝図書館<br /> 水沼は車止めに細い杭を打ち込むと、乗ってきた黒いワゴンを走らせた。入れ替わりに入ってきたのは桂の車。<br /> 井出がそれを奥の駐車場に誘導する。彼女が人を待つ間に水沼の仕掛けで漏れ出したオイルが広がった。<br /> 嘘であってほしい。そう願う彼女の元に着信が入る。彼女が電話に出た瞬間、崖上から吸いかけの煙草が投げられた。<br /> 炎上する車。叫ぶ人々。牧原は呟く―話が違う―中には誰も居ない筈だ―<br /><br /> 個々の作業が殺人に直結しない、罪の意識を持たない計画。だが内藤はそれを知ってしまった。<br /> 酔った勢いで牧原が話した武勇伝―罪にならない人の殺し方。彼らに罪の意識を教える為にあのアプリを作った。<br /> 自分は関係ないと叫ぶ麗香に衛は痴漢が作られた冤罪であったこと、桂がそれに気付いたのではと問う。<br /> 証拠が無いと言う麗香に彼女がかけた電話のログがあると言う。麗香はあれは公衆からかけたのだと宣言し―<br /> 口を滑らせた麗香は桂が既に館内に居ると勘違いしただけだと主張した。ナイフを振り上げる内藤。<br /> 尚も制止する遥に問いかける。彼らの非道を聞いてなぜ?これ以上罪を重ねてほしくない、そう遥は答えた。<br /> 遥には理不尽に大切な者を奪われた者の痛みは分からない、そう主張する内藤に無関係な高科や牧原の両親の命を奪った事実を突きつける。<br /> 復讐は内藤のエゴ、彼女はそんなもの望んでいない。そんな内藤の姿なんて―<br /> そして遥には解る、同じように理不尽に父親を失ったその痛みが。復讐になんて逃げないで、そう遥は訴えた。<br /> その姿が桂と重なる。泣き崩れた内藤の絶叫が、泣き出しそうな初夏の空に響いた。<br /><br /></dd> <dt>179 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 02:53:50 ID:GSxaOY9iO</dt> <dd>*epilogue*<br /> 遥は単独行動を羽生に咎められていた―それは全部もってかれたやっかみも多分に含まれていたが―<br /> 矛先は御し切れなかった衛にも向かうが、20年来の付き合いで既に匙を投げたと言い、それは上司の役目だと投げ返す。<br /> 好き放題の男性陣に遥は拳を震わせた。<br /> 連行される内藤に遥は声をかける。桂が一番望んでいたのは内藤の幸せだ、と。<br /> 内藤は礼を述べると、預かって欲しいと彼女の形見を差し出した。遥がそれを拾ったのはきっと偶然じゃない。<br /> きっと彼女が内藤を止める為にそうしたのだと、だから戻ってくるまで持っていてほしい。<br /> 告白ともとれる台詞に戸惑う遥と咳払いを挟む衛。内藤は慌てて償う事への誓いだと訂正する。<br /> 遥は衛のせいにしようとするが、赤い頬を指摘され、暑さを口実に顔を洗ってくると逃げ出した。<br /><br /> 遥が居なくなった所で改めて衛は内藤に確認する―あのアプリについて。<br /> 遥が開いてしまった件については、初回にしか作用が無い事、強いショックはあるが後遺症は無いことを確認。<br /> 元データは友人に貰ったFDでその死を期に処分した為残っていない。友人の名は―鴻神夜斗。<br /> 戻った遥は険しい表情に気付くが只のヤキモチと勘違いする。<br /><br /> 羽生に連行される内藤。口汚く罵る麗香に呆れる遥。衛は自主を勧めるがあの場で話を合わせただけだと歯牙にもかけない。<br /> 遥は憤るが衛に鳥越が動いていない以上今はまだ手出しできる段階ではないと制止される。<br /> 内藤はもういいと言った。麗香が悔いる事が無い限りきっと裁かれる。<br /> 笑い飛ばす麗香に苦い想いを噛み締める遥。しかし事件は終わらなかった。<br /> 遥は悔やむ。彼がこれを預けた事、残した言葉の真意に気付けなかった事。<br /><br /> 3日後―5/24<br /> 10:15―赤坂駅<br /> 遥は自殺による人身事故の捜査を行っていた。被害者はまだ女子高生。<br /> 所持品はMDに化粧ポーチに避妊具…教材の無い中身に呆れつつ鞄の底からパスケースを発見する。被害者は―<br /><br /> 14:30―立帝大学<br /> してやられた、それが衛の感想だった。<br /> 彼が獄中で自殺した報は直ぐに入った。看守が見つけた時点で首を吊っており自殺に間違いはない。<br /> 救えなかった、変えらなかった運命。彼が預けた物も償いたいといった言葉も嘘だったのか。<br /> それは分からないが、遥に会えた事で既に救われていたのではと衛は話す。<br /> 既に汚れていた自分は無理でも、せめてペンダントだけは彼女の元に。<br /><br /></dd> <dt>180 :<a href="mailto:sage"><b>InnocentNoise</b></a>:2009/02/22(日) 03:01:19 ID:GSxaOY9iO</dt> <dd>死海文書の一節<br /> ガブリエルの角笛が吹き鳴らされる時、罪深き盲目の羊達は行く当ても知らず、ただその音に従って絶望に堕ち…<br /> 捕らわれるべき者は捕らわれて行き、剣で殺される者は剣で殺される。<br /><br /> 殺し殺される事はかくも業の深い行為なのだと、人は皆罪深き盲目の羊なのだと、衛は言った。<br /> ならば、遥の手もまた血にまみれている―金島と鴻神の血で。どう償えばいい?<br /> 訪ねる遥にそれは自分の罪でもあると衛は答える。独りで背負わないで。<br /> 遥は少しの間衛の胸を借りた。<br /><br /> 泣き出しそうな空の下、誰も居ない駐車場を見下ろす女。<br /> 頼まれたヤマが終わった―夜斗に向け静は独り呟いた。<br /><br /> ―To be contineud……<br /><br /> *****<br /> 以上です<br /> 連投引っかかったので途中からID変わりましたがご容赦<br /><br /> でも続き書けないんで(ry<br /> 死海文書はキャリアによってはもう少し長いようなので以下に引用<br /><br /> ガブリエルの角笛が吹き鳴らされる時、罪深き盲目の羊達は行く当ても知らず、ただその音に従って絶望に墜ちるだろう。<br /> 耳ある者は聞け。<br /> 捕らわれるべき者は捕らわれて行き、剣で殺される者は剣で殺される。<br /> 彼女がした通りに彼女に仕返しせよ。<br /> 彼女の仕業に応じその倍を返せ。<br /> 彼女が注いだ杯にその倍の血を注げ。<br /><br /></dd> </dl>

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