Ruina 廃都の物語

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<p><strong>Ruina 廃都の物語</strong></p> <p>part46-23~26,32~36,44~48</p> <hr /><dl><dt>23 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/26(火) 19:06:22 ID:RFiJRLCV0</dt> <dd>◇世界の略歴◇<br /> 神話の時代<br /> ↓<br /> 大河の中流域に人類初の統一国家、アルケア帝国が築かれる<br /> ↓<br /> アルケア帝国が滅びる<br /> ↓<br /> 遊牧民が邪神を奉じる魔国マルディリアを建国<br /> この国の王は魔王と呼ばれる<br /> ↓<br /> 大河西部の周辺諸国が同盟を結び、マルディリアに抗戦<br /> 英雄との戦いにおいて魔王が戦死した事により<br /> 西方諸国は統一を果たし、大シーウァ王国を名乗る<br /> ↓<br /> 王族間の諍いによって大シーウァ王国が三つに分裂<br /> 西シーウァ、ネス公国、エルパディア公国の三国家の時代となる ←今ここ<br /><br /> ◇用語◇<br /> ホルム:物語の舞台となる辺境の町。ネス公国の西部にある伯爵領。<br /> アークフィア:この世界で主に信仰されている、河川と豊饒の女神。<br /> 大河:世界を東西に横断する巨大な河。アークフィアの化身だと考えられている。<br /> 大河神殿:アークフィア信仰の神殿。総本山の大神殿は西シーウァ沖の島に存在。<br /> アルケア帝国:大河流域世界を初めて統一し、繁栄の限りを極めた国家。<br />        タイタス十六世の治世に長雨による大洪水が起こって滅亡した。<br /> タイタス一世:古代アルケア帝国の初代皇帝。<br />        アークフィアに愛され、数々の偉業を成し遂げたと伝えられる。<br /> 輝きのイーテリオ:アークフィアがタイタス一世に授けた秘宝。星を鍛えて宝珠となしたもの。<br />          伝承では戦争の際に砕け、その後四つの装飾品に加工し直された。<br /> 夜種:太古の魔術師が造り出した魔性の存在。いわゆる魔物。<br /><br /> ◇主な登場人物◇<br /> 主人公:大河の畔で拾われた出自不明の孤児。ゲーム開始時に性別と生い立ちが選べる。<br /><br /> パリス:ホルムに住む若者。主人公の悪友にして兄貴分。<br /> ネル:雑貨屋の娘で主人公の幼馴染。魔法に憧れる怪力少女。<br /> ラバン:隻腕の剣士。気のいい老人だが、実は複雑な過去持ち。<br /> キレハ:旧マルディリア地方出身の遊牧民。ツンデレ獣属性。<br /> シーフォン:高慢で口の悪い魔術師。厨二病。<br /> テレージャ:西シーウァ王国から来た巫女。学問オタ。<br /> アルソン:ネス公国大公の甥。騎士。愛と正義の人。<br /> 竜人(エンダ):竜王の転生体。野生児。<br /> フラン:伯爵家に仕えるメイド忍者。<br /> メロダーク:寡黙で陰気な傭兵。その正体は大河神殿から派遣された密偵。<br /><br /> チュナ:パリスの妹(血は繋がっていない)真面目でしっかり者。<br /> テオル:ネス公国公子。野心家。アルソンとは顔馴染み。<br /><br /></dd> <dt>24 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/26(火) 19:08:01 ID:RFiJRLCV0</dt> <dd>【1】滝の洞窟<br /> ある夜、主人公は誰かに導かれるようにして町外れの森で洞窟の入り口を発見する。<br /> 昔馴染みのパリス、ネル、ラバンを巻き込んで洞窟の探索を進めていくと、<br /> 奥の地底湖に漆黒の建造物が建っていた。<br /> 建造物は墓石か石碑のようで、表面には古代文字で、<br /> 「我らの都と、皇帝の栄光を守護したまえ。アーガデウムよ、とこしえに栄えよ」<br /> と刻まれている。<br /><br /> 洞窟を探索し終え町に戻ったその晩、何やら外が騒がしい。<br /> 家を出て確認してみると、洞窟から湧き出た夜種たちが町を襲っていた。<br /> そこに慌てた様子でパリスがやってくる。<br /> 話を聞くと、妹のチュナが大きな翼の生えた怪物にさらわれたというのだ。<br /> ラバンやネルとも合流しつつ広場へと向かうと、意識を失ったチュナと怪鳥に似た夜種が現れる。<br /> 怪鳥はチュナを地面に落とし、狂ったような甲高い声で歌いながら襲い掛かってきた。<br /><br /> 撃退すると、虫の息ながらそれは語る。<br /> この地に呪いをかける。<br /> 選ばれた子らは石と化し、畑には毒の穂が実り、家畜は異形の仔を生み、戦士は互いに争う。<br /> 呪いを解きたけば、奈落へと向かい始祖のくびきを砕け……と。<br /><br /> その後、領主の兵が町に残る夜種たちを追い払ったが、<br /> 怪鳥の予言どおり、ホルムは様々な凶事に見舞われ始めた。<br /> 町外れの森には夜種の残党が潜み、疫病が流行り始め、眠ったまま目を覚まさない子供が続出する。<br /> そして凶事が広がり始めて一ヶ月後……。<br /> 怪異の原因が森で発見された洞窟にあると検討をつけた大公は、<br /> 探索者を募り、原因を突き止めた者に褒賞を出すと決める。<br /> かくして、盗人に傭兵に冒険者、世界中からホルムにお宝目当ての無法者が流れてくる中、<br /> 主人公もまた探索者の一人として洞窟へと向かう事になるのだった。<br /> (ここでシーフォン、フラン、アルソン、テレージャ、メロダークを仲間に出来るようになる)<br /><br /></dd> <dt>25 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/26(火) 19:09:22 ID:RFiJRLCV0</dt> <dd>【2】龍の塔<br /> 以前見つけた漆黒の建造物にハシゴが掛けられ、階下に降りられるようになっていた。<br /> 探索を続ける途中、主人公たちはひょんな事からキレハという女性と出会う。<br /> 同じ探索者らしい彼女を地上まで護衛すると、以後仲間にする事が可能に。<br /><br /> 更に地下へと進むと、開けた広い空間に出た。<br /> そこには何か巨大生物の骨らしきものが点在していて、下方には地底湖が広がっている。<br /> 地底湖の中央には小島があった。<br /> 島には夜種が集まっており、その中心に黒馬に跨った黒い影が佇んでいる。<br /> 影は夜種たちに「竜の仔を探せ」と命令していた。<br /> 主人公たちの存在に気がついた影――魔将ナムリスが襲い掛かって来るが、なぜかこちらの攻撃が殆ど通じない。<br /> これではとても勝ち目がないと、ひとまず逃げ出す主人公。<br /><br /> 追ってくる夜種をかわしながら探索を続け、小島の西に竜の頭蓋骨に似た岩を発見する。<br /> 船を使って岩に近づくと、主人公の頭の中に何者かが語りかけてきた。<br /> 声の主は原初の時代から存在する竜王であり、かつて人間の手でこの遺跡に封じられたらしい。<br /> 竜王は封印から逃れるため転生を行い新たな卵へと宿ったが、<br /> 名がない竜は真の力を得る事ができず、故に生まれる事ができないでいるそうだ。<br /> 竜王は主人公に新たな名前をつけてほしいと頼み、名付けの術を授けてくれる。<br /><br /> 言われたとおりに竜の卵を探し出して名付けの術を使うと、卵が砕け裸の子供が現れた。<br /> 竜の仔(以下エンダ)は主人公について来るつもりらしい。<br /> エンダを仲間に加えて魔将ナムリスに再戦すると、今度はあっさり倒せる。<br /> どうやらナムリスは人には倒せない(=人外なら倒せる)存在だったようだ。<br /> ナムリスを倒した後で竜の頭蓋骨を調べると「青金石のフィーア」という装飾品が手に入る。<br /><br /></dd> <dt>26 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/26(火) 19:10:15 ID:RFiJRLCV0</dt> <dd>【3】宮殿<br /> 一旦地上へと戻り、生まれたばかりのエンダを大河神殿の預ける事に。<br /> その足で領主館へ向かうと、ネスの公子であるテオルと知り合う。<br /> 彼はこれから遺跡探索を直に監督する役目にあたるらしい。<br /><br /> ナムリスが居た島を経由して先に進むと、今度は彫金で飾られた廊下にたどり着いた。<br /> ほんの少し前まで人が住んでいたような痕跡のあるその遺跡は、<br /> 腐敗しつつある亡者や死霊が闊歩していてホラーな雰囲気だ。<br /> 床には転々と赤黒い血痕が残り、至る所に不気味な血文字で『見ているよ』と書かれている。<br /> 不穏な空気の漂う部屋を調べながら情報を集めていくと<br /> どうやらここはアルケア帝国の遺跡で、「皇帝」と呼ばれる存在が死霊たちを支配している事が分かる。<br /> また、皇帝は自らの子を嬰児のうちに殺したり、人間を異形化する研究を行っていたり、<br /> かなりの恐怖政治を強いていた事も分かった。<br /><br /> 宮殿を彷徨う9人の罪人を倒して王座へと向かうと、<br /> ミイラ化し、死霊と化した皇帝――タイタス十六世が襲い掛かってくる。<br /> 撃破すると、彼は「我の夢の外側には、更に大きな悪夢がある」と、<br /> 何やら意味深な言葉を吐きながら風化していってしまう。<br /><br /> 遺跡の主たる皇帝が倒された事はすぐに町中の噂となった。<br /> しかし夜種たちは未だに洞窟から沸き続け、チュナを初めとする子供たちは未だ眠ったまま。<br /> 寧ろホルムの町は遺跡から発掘される希少品に目をつけた商人で溢れ、<br /> 探索者たちを集めた当初の目的が摩り替わっていく。<br /> また、一方でテオルは、古帝国に眠る強大な力に感化されつつあった…。<br /><br /></dd> <dt>32 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/27(水) 20:21:43 ID:yt4tUitm0</dt> <dd>続きいきます。<br /><br /> 【4】妖精の塔<br /> 宮殿の北西を進み、濃密な霧の漂う森に辿りついた。<br /> 入り組んだ木々を越えて進んでいると、羽根の生えた小妖精や妖精族の若者たちに遭遇する。<br /> どうやらここは妖精の国らしい。<br /> 方向を惑わす霧に難儀しながらも奥を目指して進むと、<br /> 森を越えた先に一本の大樹が聳え立っているのを発見する。<br /> 大樹の幹には銀色に輝く建物が建っていて、地下にも関わらず、上空には満天の星空が広がっている。<br /> 幹に沿って登って行くと、大樹の先端に美しい館があった。<br /> 館の奥には妖精王ユールフィンデが住んでいて、主人公たちを客人として迎え入れてくれる。<br /><br /> 彼の話によると、ここに住む妖精たちは古き種族の生き残りであり、<br /> かつて人との戦いに敗れて地下へと封じられたらしい。<br /> 彼らを封じたのは、一人の人族の王。<br /> 王は四つの古き種族にそれぞれに力ある秘石を与え、その魔力によって束縛し、自らを守る結界とした。<br /> この結界により王の都は永遠のものとなり、地下深くに沈んだ後も滅びる事がないのだという。<br /> ユールフィンデは自らを縛る秘石の支配から逃れるため、主人公に戦いを挑んでくる。<br /><br /> 魔性に侵され、蜘蛛のような夜種と化した彼を倒すと<br /> 彼が持っていた「翡翠のシルハ」を入手できる。<br /><br /></dd> <dt>33 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/27(水) 20:23:04 ID:yt4tUitm0</dt> <dd>【5】大廃墟~古代都市<br /> 宮殿の南にある門を進むと今度は大空洞が広がっている。<br /> 廃墟と瓦礫が散乱するそこは、まるで地中に落とされた都市のようだ。<br /> 街路を西へと進んでいくと、黒い石柱――オべリクスが建っているのを発見する。<br /> オベリクスの根元はすみれ色に輝いていて、その中に小さな人影が閉じ込められている事に気がついた。<br /> 主人公がオベリクスに触れると不意に周囲の景色が歪み――…<br /><br /> 次に気がついた時、どういうわけか彼らは見知らぬ都市の街角に立っていた。<br /> 空は青く、日差しが強い。<br /> 周囲の人々は簡素なシャツと帯を組み合わせただけの軽装で、明らかに主人公達は浮いている。<br /> 戸惑いながらも見慣れぬ街路を歩いていると、兵士に追われている少年と知り合う。<br /> この都市では今、狂った皇帝が"適正"のある子供を集めては怪しげな研究に使っていて、<br /> 少年自身も"適正"があったため、逃げ出して隠れ家に住んでいるようだ。<br /> 話を聞いているうちに日が暮れ、行くあてもない主人公達は少年の隠れ家に泊まる事に。<br /><br /> ……目を覚ますと、最初の廃墟へと戻っていた。<br /> どうやらあの都市と大廃墟は、オベリクスと眠りによって行き来することが出来るらしい。<br /> 闘技場で優勝したり、魔将ダーマディウスを倒したりして都市と廃墟の探索を進めていく。<br /> やがて主人公たちが辿りついたのは、都市の中心にある聖塔だった。<br /> 奥で待っていたのは、ユリアと名乗る斎宮。…つまりは皇帝家の血を引く巫女。<br /> 彼女は、この都市が太古の昔に滅びたアルケア帝国の帝都アーガデウムで、<br /> 滅亡を恐れた皇帝の手によって、生と死の狭間にある「忘却界(リンボ)」へ町ごと移された事。<br /> そして人柱たち(=オベリクスに封じられた子供)の見る夢の力で、<br /> 滅びる直前の数日間を延々と繰り返している事を語ってくれる。<br /><br /> 大廃墟を出てホルムへ帰ると、仲間がまるで幽霊でも見たような顔で迎えてくれる。<br /> 話を聞くと、主人公たちが古代都市に閉じ込められている間、地上では半年もの時が過ぎていたらしい。<br /> その間に町の様子は大分様変わりしていた。<br /> 城壁近は流民や難民が住み着いて貧民街と化し、町中ではテオルの子飼いの騎士がのさばっている。<br /> そして何よりチュナ様子がおかしい。<br /> 眠り続ける彼女の身体は、大廃墟のオベリクスに似たすみれ色の水晶に覆われつつあるのだ……。<br /><br /></dd> <dt>34 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/27(水) 20:24:24 ID:yt4tUitm0</dt> <dd>【6】小人の塔<br /> 大廃墟の南東には小人族が住まう塔の国があった。<br /> 偶然にも知り合いになった王子のダリム曰く、<br /> この国では遠い昔から王権の象徴たる「ニルサの指輪」を巡り同族同士の争いが続いているらしい。<br /> 今も、ダリムの父王率いる編髭の一族と、王弟ミーベル率いる黒鉄の一族で戦争の真っ只中。<br /> なりゆきでダリムに協力して戦争に参加する事となった主人公は、<br /> 黒鉄の職人たちが作り上げた大砲や機兵の攻撃をかい潜り、やがてミーベルを追い詰める。<br /><br /> しかし一足遅く、王は殺され、指輪はミーベルの手に渡ってしまった。<br /> そのまま戦車に乗り込んで攻撃してくるミーベルを打ち倒すと、<br /> 彼は契約していた魔将ラァグを呼び出し、そのまま地下へと逃げ去っていく。<br /> ダリムによると、小人の国の最下層には火の魔神が住んでいて、<br /> 戦いを引き起こしているという古い伝説があったらしい。<br /> ダリムと主人公たちはミーベルとラァグを追って地下へ向かう。<br /> 再び地下でミーベルを追い詰めると、彼は指輪の魔力によって夜種と化し襲い掛かってきた。<br /> それを倒し、ついでに諸悪の根源たる魔将ラァグも退治する。<br /><br /> ダリムは残されたニルサの指輪を捨てようとミーベルの指から抜き取るが、<br /> まるで何かに魅入られたかのように自分の指にはめようとする。<br /> 声をかけると彼は正気に返ったようで、指輪を外の世界に捨てて欲しいと預けてくる。<br /> こうして主人公は小人たちの戦いを終わらせ「柘榴石のニルサ」を手に入れるのだった。<br /><br /> ホルムに戻った主人公は大河神殿でバルスムスという悪人顔の男に出会う。<br /> 彼は大神殿所属の神官で、神殿騎士の指揮官をやっているらしい。<br /><br /></dd> <dt>35 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/27(水) 20:25:23 ID:yt4tUitm0</dt> <dd>【7】巨人の塔<br /> その数日後、朝早くから町は騒然としていた。<br /> 突然西の国境を越えて、西シーウァ軍が侵入してきたのだという。<br /> テオルたち王国軍がそれに応戦している隙をつき、バルスムス率いる神殿軍がホルムに進軍してくる。<br /> 彼らは領主館を攻め落とし、間もなく西シーウァ軍と合流。町を占領する。<br /> 大河神殿には「世界の滅びるとき、アーガデウムがよみがえる」という予言が残されており、<br /> 神殿軍はこの予言の成就を阻止するため、西シーウァを焚きつけてホルムを押さえることにしたのだ。<br /> おかげで遺跡も封鎖されてしまうが、主人公たちは別の入り口を見つけ、そこから再び探索へと向かう。<br /><br /> 大廃墟を南西に進むと、そこは見知らぬ荒野だった。<br /> 太陽が見えない空は白く輝き、粉雪まじりの風が彼方から吹いてくる。<br /> 歩き続けると、風化しかけた巨大な石像群を見つける。<br /> それは、かつて巨人と呼ばれた古き一族の成れの果てだった。<br /><br /> 更に進むと霧が晴れ、前方に白い雪を頂いた山が見えてくる。<br /> 麓に建つ寺院を経由して山頂まで登ると、どこからか声が聞こえてきた。<br /> 声はかつての名を忘れ、肉体を失ってしまった存在なのだと語る。<br /> 「私は皆の頭上にあるが、私が見えない者もいる。<br />  魚が水を泳ぐように、私の中を舞うものもいる。<br />  大地と大きさを競えば、勝れども劣ることはなく。<br />  日月と共にあるが、天を駆ける必要はない」<br /> 謎かけに答え、主人公は声の主の名前を当てる。――即ち、「空」と。<br /> すると雲と風が渦巻き、巨人族の王が姿を現した。<br /> 彼を倒すとその姿は再び大気に霧散し、かわりに上空から「琥珀のエルヤ」が落ちてくる。<br /><br /></dd> <dt>36 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/27(水) 20:27:06 ID:yt4tUitm0</dt> <dd>【8】墓所<br /> その日、町は騒がしかった。<br /> 話によると敗戦して都へ逃げ帰っていたテオルが、<br /> 再び軍を引き連れてホルムの近くまで戻ってきたらしい。<br /> アルソンはそれを好機と見、探索者たちで義勇軍を結成して神殿軍をかく乱しようと提案する。<br /> ホルム奪還のために主人公も義勇軍に参加して戦っていると、<br /> 突如として町の東側から雷鳴に似た轟音が響いた。<br /> それは、小人の国で見た戦車だった。テオルは遺跡内の技術を研究し、独自に再現していたのだ。<br /> 戦車は神殿軍の兵士たちを一方的に蹂躙し、西シーウァと神殿の軍を退ける。<br /> 翌日、勝利に調子づいたテオルは「アルケア帝国の復興」を宣言し、旗頭を掲げた。<br /> こうして……忘れられたはずの古帝国の名が、再び人々の間に蘇ったのである。<br /><br /> 大廃墟の中央部には地下へと到る階段があった。<br /> 階段を下りた先には未知の金属で作られた四重の扉があり、厳重に封印されている。<br /> しかし主人公が扉に近づくと、これまでに集めた<br /> 「青金石のフィーア」「翡翠のシルハ」「柘榴石のニルサ」「琥珀のエルヤ」が共鳴をはじめ、<br /> それに呼応するかのように封じられた扉が砕け散る。<br /> 開いた通路の先にあったのは濃密な瘴気が漂う墓所だった。<br /> 至るところに安置された棺の中にはタイタス二世~十五世、<br /> つまりは歴代の皇帝たちが眠っており、墓を暴くと主人公たちに襲い掛かってくる。<br /><br /> 更に下へと進むと、町のようなものが現れた。<br /> 広いドームの内側にへばりつくようにして、極小の建物が並んでいる。<br /> 地下都市を歩くと、そこには奇形の人々が住んでいた。<br /> 彼らの皮膚と髪は一様に白く、瞳は赤い。そして、皆が皆、主人公に似た面差しをしている。<br /> 「よくぞ帰られました。御子よ」<br /> 彼ら始祖帝の末子の一族であり、その血を永劫のものとするため近親同士で代を繋げていた。<br /> 全ては、始祖と同じ血を引き、始祖と似た生を歩み、限りなく始祖に近い御子を輩出という使命のため。<br /> タイタス一世はその御子の肉体を通じて、地上に蘇ろうとしているのだ。<br /> そして主人公こそ、身体に何の変異もなく生まれた美しい御子。<br /> ……つまりは、ここに居る異形の民こそが、主人公の本当の家族だったのである。<br /><br /></dd> <dt>44 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/28(木) 17:38:10 ID:+W2NYo2n0</dt> <dd>前回の分を読み直してみたら誤字脱字だらけでしたorz<br /> 適当に脳内補完お願いします。<br /> って事で、以下続き<br /><br /> 【9】墓所玄室<br /> 衝撃の事実を知りながらも、タイタスを倒すため最下層目指して探索を続ける。<br /><br /> 墓所の壁画には輝きのイーテリオについての記載もあった。<br /> イーテリオは五つに砕け、フィーア、シルハ、ニルサ、エルヤの四つに加工し直されたが、<br /> 残りひとつの石は全知の力を秘めていたため、タイタス一世が秘密の庭に隠したと書かれている。<br /> 一旦宮殿に戻って中庭の池を調べると、遠い過去の情景が水面に浮かび上がってきた。<br /> それはイーテリオが砕け、再び鍛えられるまでの様子だった。<br /> 水の向こうでは、タイタス一世が残ったひとつの石を池に沈めている。<br /> 主人公がそこに手を伸ばすと過去と現在が交錯し、最後の秘石「月長石のユーヌム」を得ることができた。<br /><br /> 再び墓所へ潜り、やがて終点へとたどりつく。<br /> 遺跡の最下部には清浄な水を湛えた泉があった。<br /> 主人公は、そこではじめて自分の思考が鈍らされていた事に気がつく。<br /> 原因は秘石に込められた束縛の魔力のせいだろう。<br /> 泉に今まで集めた四つの秘石を投げ捨てると水面が輝き、そこから伸びてきた女の腕が石を受け取った。<br /> 「古き契約は清められた――」<br /> 周囲に響き渡る女神アークフィアの声に呼応するように、<br /> 手元に残った「月長石のユーヌム」が本来の力を取り戻し「イーテリオのかけら」に変化する。<br /><br /> 泉の東から墓所の中心部……タイタス一世の魂が眠る玄室へと入る。<br /> すると部屋の四方から闇が滲み出し、主人公へと語りかけてきた。<br /> これまで主人公が遭った苦難や犠牲は全てタイタス一世自身が仕組んだ事。<br /> 彼は帝国を再建し、旧世界と神々を滅ぼすため、主人公の肉体を明け渡せと要求してくる。<br /> 拒否すると、闇は強大な魔力を纏い長大な剣を携えた王の姿に変じ、襲い掛かってきた。<br /><br /></dd> <dt>45 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/28(木) 17:39:10 ID:+W2NYo2n0</dt> <dd>【10】アーガデウム<br /> タイタス一世を倒すと、彼は他にも手は打ってあると言い捨てて逃げてしまう。<br /> それを追いかけて町まで戻る。と、空からすみれ色の砂粒が雪のように降ってきた。<br /> 大河の上空を見上げると雲の合間に幻想的な都市が浮かんでいる。<br /> 幻の古代都市アーガデウムが、ついに人々の夢を介して地上に蘇ってしまったのだ。<br /><br /> 主人公たちがチュナの元に赴くと、彼女を取り込んだ水晶はすみれ色の光を放ち、<br /> そこから子供が合唱しているような、不思議な歌声が聞こえてくる。<br /> 水晶に触れると、大廃墟のオベリクスの時と同じように周囲の景色が歪み、<br /> 次に気がついた時、彼らはアーガデウムへと辿り着いていた。<br /><br /> そこにテオルの身体を乗っ取ったタイタス一世が現れる。<br /> 空中を浮遊しながら、まるで遊戯のように攻撃を仕掛けてくる彼を追い、<br /> 主人公たちはアーガデウムを駆け抜ける。<br /> 何度かの交戦の末、ついにタイタスに致命傷を与えた。<br /> 彼は傷ついたテオルの肉体を捨て都市の最上部へと逃げ込む。<br /><br /> 不意に、空に光がまたたいた。<br /> 見ると夜闇に染まりつつある天空に火花のようなものが集まっている。<br /> やがて現れたのは、雷光で人間の神経網を模した稲妻の巨人だった。<br /> タイタスは自らの意識と人格を雷によって複製し、数千年に渡って保存していたのである。<br /><br /> 天球が回転を始め、星の光が軌跡となって線を描く。<br /> 時空間は歪み、時は早鐘のように過ぎ去り、一瞬ごとに数日分の疲労を負う。<br /> 時を操るタイタスの術に、主人公はイーテリオのかけらで対抗した。<br /> するとアークフィアの力が流れ込み、タイタスの力と拮抗する。<br /> 女神の助力を受けながら繰り返された攻撃は稲妻を弱め、やがてとどめの一撃が自我の核を貫いた。<br /> 彼は滅びながら主人公に語る。<br /> 帝国の記憶は既に地上に蘇り、それは絶え間なく続く戦いを引き起こす。<br /> たとえ魂が滅びても、タイタス一世の存在は歴史の中で永遠になった……と。<br /><br /></dd> <dt>46 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/28(木) 17:39:52 ID:+W2NYo2n0</dt> <dd>■グッドエンド(時間をかけずにラスボスを倒す)<br /> タイタスを倒すと共にアーガデウムは崩壊した。<br /><br /> そして一ヵ月後。主人公はホルムの町に居た。<br /> 役目を終えた探索者たちは次々に町を去り、<br /> パリスやネルは遺跡が発掘される以前の生活に戻っている。<br /> 目覚めたチュナはエンダに振り回されている状態で、その様子はすこぶる平和だ。<br /> また、タイタスが滅びたことで神殿とネス公国は和解。<br /> そうなっては西シーウァとの戦争続行も不可能となり、ホルムは平穏を取り戻したと言える。<br /><br /> 『人の生は、死の瞬間まで終わらない。<br />  どんな勇者でも、幸福な結末を迎えられるとは限らない。<br />  だが、物語は幸福に終わるのが常<br />  この物語もまた、勝利のひとときで区切り、結末としよう。<br /><br />  そして、物語は終わり、冒険は続く――』<br /><br /> 主人公は最も親しい仲間と共に歩む道を選び、一日を終えるのだった。<br /><br /></dd> <dt>47 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/28(木) 17:40:42 ID:+W2NYo2n0</dt> <dd>■トゥルーエンド(時間をかけてラスボスを倒す)<br /> タイタスを倒すも既に状況は手遅れだった。<br /> 天球の回転は止まらず膨大な時間が流れ、主人公は時の果てに取り残される。<br /> たとえ生きて帰還できたとしても、元の世界では長き月日が過ぎ去り、<br /> 親しき者が誰一人として生き残っていない、荒廃した大地となっていることだろう。<br /> タイタスは最期にそう予言する。<br /><br /> そして数百年の時が流れる。<br /> 目を覚ました主人公は大河の畔に居た。<br /> 起き上がって周囲を歩き回ると、とても古い、町の遺跡を見つける。<br /> 遺跡を進みながら主人公は気がついてしまった。この遺跡は、かつてホルムだった場所だ。<br /> 風化した故郷を目の当たりにし、予言どおり全てを失ってしまったことに絶望する主人公。<br /> しかしそこに、共にタイタス一世と戦った仲間がやって来る。彼らも生きていたらしい。<br /><br /> 河の上流には華やかな小都市があった。<br /> 不思議なことに、町の景色は見慣れぬもののようでいてどこか懐かしい。<br /> どうやら祭りの最中らしく、道は着飾った人々でごった返している。<br /> 話を聞くと、この祭りはかつてこの辺りの町を救った英雄を偲ぶためのものらしい。<br /> 地下から現れた魔物の親玉を倒すため空に登り、そのまま帰らなかった英雄たちを奉っているのだと…。<br /><br /> 『人の営みも、争いも、すべてを呑み込み尽くして河はある。<br />  どんなに多くの時を経ても、決して変わらないものがここにはあった。<br />  冒険はこれからもまだ続く。<br />  だが、今はひととき休み、ただ安らごう。<br /><br />  ――そして、物語の時代は終わり、遠く過ぎ去る』<br /><br /></dd> <dt>48 :<a href="mailto:sage"><b>Ruina 廃都の物語</b></a>:2009/05/28(木) 17:41:29 ID:+W2NYo2n0</dt> <dd>これで終了です<br /> 補足が欲しい部分があれば遠慮なく質問どうぞ<br /><br /> ちなみに細かいサブイベント等は大分省いて書いたんで、<br /> プレイのしかたによっては展開が微妙に異なってくる部分もあります<br /> (例えばラストでタイタス一世が乗り移る相手は、<br /> テオルじゃなくチュナやシーフォンというパターンもあり。<br /> ダリムを止めなかったり、タイタスを受け入れることもできる)<br /><br /> tk書き終わってからふと思ったんですが、<br /> 主人公の生い立ち毎にある固有イベントもまとめた方がいいですか?<br /> 本筋に関わってるのもあれば、ほぼ完全に独立したエピソードなのもありますが…<br /><br /></dd> </dl>

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