Dishonored

「Dishonored」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

Dishonored」(2017/10/11 (水) 21:05:03) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

<p><strong>Dishonored</strong></p> <p>part71-61~79</p> <hr /><p>61ゲーム好き名無しさん2017/03/29(水) 21:28:14.84ID:28u648Ts0<br /> お返事ありがとうございます。ではお言葉に甘えて</p> <p> </p> <p>少し前に2が出たDishonored、行きます<br /> 始めに、このゲームはステージクリア制ではありますが、各ステージが非常に自由度が高く、<br /> 場合によっては紹介したストーリー以外の展開になること、<br /> またサブイベント等はストーリーの根幹に関わるもの以外は省略させていただいていることをお断りしておきます</p> <p> </p> <p>62Dishonored(無印):プロローグ2017/03/29(水) 21:33:16.21ID:28u648Ts0<br /> 舞台となるのは鯨油(※)を利用した動力機関で一大機械文明を築き上げたダンウォールという都市。<br /> 女王の護衛官である主人公のコルヴォ・アッターノが帰還するところから物語は始まる。<br /> コルヴォは都市を悩ませる疫病の解決策を求めて海外に派遣されていたのだ。</p> <p> </p> <p>「こんな時でなければそばにいてほしかった。でもあなたが一番信頼できるから……」</p> <p> </p> <p>そんな女王の言葉に送り出されたコルヴォだったが、交渉に赴いた周辺諸島はみな協力を渋り、芳しい収穫を得ることはできなかった。<br /> 衛兵隊のジェフ・カーノー大佐の案内で王宮にたどり着いたコルヴォは、彼を慕うエミリー王女の出迎えを受ける。<br /> 彼女と遊んでやる傍ら、国内最大勢力を誇る宗教組織『大衆の大修道院』をまとめるキャンベル上級監督官や、天才科学者としての顔も持つ<br /> 王室医師ソコロフと挨拶をかわしたコルヴォは、直属の上官である王室間諜のハイラム・バローズが女王と話し込んでいる場面と遭遇する。<br /> 疫病感染者の治療にも尽力すべきと主張する女王と、感染者は即隔離、排除することで疫病を封じ込めようとするバローズ。<br /> 加熱する議論はコルヴォの登場に一時中断する。</p> <p> </p> <p>救援が得られなかったことを知り、顔を曇らせるジェサミン女王。しかしコルヴォの帰還にはエミリーと一緒に喜んでくれた。<br /> ところが次の瞬間、三人は防護服に身を包んだ謎の一団の襲撃を受ける。<br /> 立哨しているはずの衛兵は現れず孤立無援の中、それでも善戦したコルヴォだったが、<br /> 瞬間移動や念動力といった超能力を駆使する相手には力及ばず、目の前でジェサミンは凶刃に捉われ、エミリーも拉致されてしまう。<br /> ようやく衛兵を伴って現れたバローズは、衛兵を遠ざけ、暗殺者の侵入を手引きした共謀者だとしてコルヴォを糾弾、<br /> 釈明の余地も与えぬまま収監を命じたのだった。</p> <p> </p> <p>※現実の鯨油とは異なり、非常に揮発性の高い可燃性の光る液体。鯨自体も現実のそれとは大きく異なる姿をしています</p> <p> </p> <p>63Dishonored :第一章 失われた名誉2017/03/29(水) 21:39:09.63ID:28u648Ts0<br /> コールドリッジ刑務所に収監されて半年、公開処刑を翌日に控えたコルヴォは激しい取り調べを受けていた。<br /> 同席していたキャンベルとバローズは、何事にも犠牲が必要だと語り、女王殺害の罪を認めれば楽に死なせてやるとうそぶく。<br /> ようやく解放され、独房に戻ったコルヴォのもとに差し入れが届けられる。<br /> 盆に乗せられたパンの下には独房のカギと、友人を名乗る人物からの手紙が隠されていた。</p> <p> </p> <p>手紙に記された手筈に従い、警備の目を潜り抜けて刑務所内を進むコルヴォ。<br /> 散々世話になった取調室から爆薬を拝借、門を吹き飛ばして脱出し、そのまま飛び込んだ川伝いに下水道に潜り込む。<br /> 下水道内は地上の弾圧を逃れて隠れ住んでいた人々があちこちに罠を仕掛け、<br /> 疫病の犠牲者を餌に殖え続けるネズミ(※)の群れであふれ返る危険きわまる場所。<br /> おまけにコルヴォの脱走は既に知れ渡っており、衛兵隊が網を張っている有様。<br /> 謎の協力者の導きで隠された武器を調達し、地下道を抜けてたどり着いた海岸で待っていたのはサミュエルという船乗り。<br /> 彼もまたコルヴォの無実を知る味方であるという。</p> <p> </p> <p>※疫病のそもそもの発生源。単独だと無害ですが群れると狂暴化し、武装した兵士すら食い殺します</p> <p> </p> <p><br /> ふたりが向かったのはハブロック提督なる海軍将校が所有する『ハウンドピッツ・パブ』。<br /> 女王が逝去、王女も行方不明の現在、ダンウォールはバローズが執政伯爵を名乗り、実権をほしいままにしていた。<br /> ハブロックは貴族のトレバー・ペンドルトン伯爵らと共謀し、バローズ政権を倒し、エミリーを担ぎ上げることで王政を取り戻そうとしていると語り、コルヴォに協力を仰ぐ。<br /> 持ち前の戦闘能力を生かし、邪魔者を実力で排除するのがコルヴォに求められた役目だ。<br /> さらにペンドルトンはピエロという男を紹介する。ソコロフと並ぶほどの科学者にして発明家であり、武器や装備の面からコルヴォを援助するという。<br /> ピエロはコルヴォに髑髏を模したようなマスクを授ける。光学装置や集音機能を備えた代物で、今後はこのマスクで正体を隠して暗躍することになる。</p> <p> </p> <p>王権支持派の面々との顔合わせも済ませ、パブの最上階にあてがわれた自室で横になったコルヴォは、夢の中でアウトサイダーと名乗る青年と出会う。<br /> ダンウォールが築かれる遥か昔、この地で広く信奉されていた存在で、魔法として知られる高次元の力を司る“何か”だ。</p> <p> </p> <p>「これからお前は時代の中心となるだろう」</p> <p> </p> <p>そう語るアウトサイダーは、コルヴォの左手にルーン文字を刻みつけ、異能の力を授けた。<br /> 離れた場所に瞬時に跳躍し、暴風のごとき衝撃波を巻き起こし、他の生物に憑依して意のままに操ることさえ可能にする驚異の力だ。</p> <p> </p> <p>目を覚ましたコルヴォは、夢の中で授かったのと同じルーンが左手に刻まれていることに気付く。さらに夢で見たような魔法の力が備わっていることも。</p> <p> </p> <p>なぜアウトサイダーがコルヴォに白羽の矢を立てたかは定かではない。</p> <p>アウトサイダーは善でも悪でもない。人間が授けた力をどのように使おうと彼らは何ら干渉することはなく、<br /> また強すぎる力に振り回され、身を持ち崩した者も過去に数多い。<br /> 今後この力をどのように用いることになるのかはコルヴォ次第である。</p> <p> </p> <p>64Dishonored:第二章 キャンベル上級監督官(1)2017/03/29(水) 21:45:49.74ID:28u648Ts0<br /> 手始めに、ハブロック達はバローズの側近であるキャンベル上級監督官の排除を画策する。<br /> 国内最大を誇る宗教勢力『民衆の大修道院』のトップに君臨するキャンベルは汚職と腐敗にまみれた悪党だが、バローズと共謀してコルヴォを陥れた張本人でもある。<br /> 出立の直前、コルヴォはハブロックに仕えるカリスタ・カーノーという女性に呼び止められる。<br /> カリスタの叔父のジェフ・カーノー大佐は不正を嫌う高潔な人物だが、ゆえにキャンベルに睨まれ、命を狙われているらしい。<br /> 是非にでも彼を守ってほしいと頼まれたコルヴォはサミュエルのボートに乗って出発した。</p> <p> </p> <p>疫病に見舞われたダンウォールは徹底した隔離政策が執られ、あちこちにバリケードが設置されている。<br /> 要所には衛兵隊のほかに、通りかかった生物を瞬時に焼き尽くす『光の壁』が設置され、修道院まではそうたやすくはたどり着けない。<br /> 大通りから外れた路地に入れば、そこは遺体の山が片づける者もないまま放置され、生存者たちが疫病予防薬であるエリクサーを奪い合う無法地帯。<br /> そこでコルヴォは悪党たちに絡まれているグラニー・ラグスという老女を助ける。<br /> 盲目で言動も怪しいが、アウトサイダーによれば彼女もコルヴォと同じ超常の力を使う魔女であり、かつては時の権力者たちが彼女を巡って相争ったほどの実力者だという。<br /> グラニーはコルヴォに取引を持ちかける。<br /> 最近彼女と事あるごとに争っているボトルストリート・ギャングは、正規品を薄めた粗悪なエリクサーの販売で富を得ている。<br /> そのエリクサーの精製装置をだめにしてギャング団に一泡吹かせることができれば、コルヴォの魔力を強化してくれるというのだ。</p> <p> </p> <p>大通りに面した医師の邸宅に忍び込み、標本から疫病に汚染されたネズミの内臓を調達したコルヴォは、そこで興味深いレポートを発見する。<br /> 疫病を媒介するネズミは別の大陸からやってきた種だが、疫病それ自体は辿ってみるとダンウォールの貧民街の内部から発生しているというのだ。<br /> これが意味するものははたして……</p> <p> </p> <p>続いてボトル通りに戻ってきたコルヴォは、今度はギャングたちの根城であるウイスキーの蒸留所に侵入し、ネズミの内臓片手にエリクサー精製装置を目指す。<br /> が、正規品の配給が不足している現状にあっては、たとえギャングの粗悪品であってもこの薬を頼りにしている人間は多い。<br /> 彼らが何も知らずに汚染源と化したエリクサーを口にすれば、街にはさらに感染者が溢れかえることになるだろう……</p> <p> </p> <p>65Dishonored:第二章 キャンベル上級監督官(2)2017/03/29(水) 21:49:01.28ID:28u648Ts0<br /> 蒸留所を後にし、修道院に向かうと、前庭でさらし者になっている男を発見する。<br /> テーグ・マーティン。キャンベルの部下でありながら王政支持者であったことがばれ、拘束されているのだ。<br /> ハブロックは彼を味方に引き入れようと考えているようだ。<br /> 驚いたことにマーティンは突然現れて見張りを倒した仮面の男の正体見抜いており、協力を申し出る。<br /> マーティンいわく、キャンベルは黒の手帳とも呼ばれる日記を肌身離さず持ち歩いており、<br /> 彼の不正の証拠やエミリーの居場所も掴めるはずだ。<br /> さらに今夜、キャンベルはカーノーと会う手筈になっており、そこで彼を毒殺するつもりのようだ。</p> <p> </p> <p>アウトサイダーの魔法を異端視し、その使い手を弾圧することを掲げた修道院の監督官たちは、コルヴォの能力を封じる設備を備えている。<br /> 警備の目を盗み、オフィスに忍び込むと、折よくキャンベルがカーノーを出迎えたところだった。<br /> 先回りすると、応接室のテーブルには酒瓶とグラスがふたつ。<br /> 片方は毒入りで、おそらくそちらのグラスにカーノーが手をつけるよう仕向け、葬るつもりなのだろう。<br /> グラスを取り換え、逆にキャンベルを毒殺してもいいだろうが、そうすれば今度はカーノーに疑いの目が向くことになりかねない。<br /> 一計を案じたコルヴォは、グラスをふたつとも壊してしまうことにした。</p> <p> </p> <p>ほどなくカーノーと世間話に興じながら入ってきたキャンベルだったが、グラスが何者かに割られてしまっていることを知ると不手際を詫び、<br /> 今度はとっておきのコレクションを披露すると言い出した。<br /> そうしてやって来た地下の隠し部屋はひと目で高級と分かる調度品や絵画が所狭しと並べられ、<br /> さらには娼婦を連れ込んだ形跡まである。<br /> およそ戒律と秩序を旨とする聖職者にあるまじき放蕩ぶりだが、カーノーは表向きは気付かないふりの大人の対応。<br /> 絵画に見とれるカーノーの背後で、キャンベルが刃を抜き放つ。が、ふたりを密かに尾行していたコルヴォの腕がキャンベルの喉に絡むほうが速かった。<br /> さらに異常に気付いたカーノーが振り向くより早くこちらも気絶させ、首尾よく黒の手帳も手にしたコルヴォ。<br /> このままキャンベルにとどめを刺してもいいのだが、道中立ち聞きした監督官たちの話を思い出す。<br /> 重大な異端者や破戒者に対しては特別な烙印が施され、また烙印を刻まれた者は元の身分にかかわらず破門され、<br /> 社会的なあらゆる権利や保護から切り離される羽目になるというものだ。</p> <p> </p> <p>キャンベルを審問室に運び込み、問題の烙印を探し出したコルヴォは、真っ赤に熱したそれを容赦なくキャンベルの顔面に押し付けた。<br /> すさまじい絶叫を上げて飛び起きたのも一瞬、直後に激痛のためか再び失神したキャンベルをそのままに、今度はカーノーを担いでオフィスを後にする。<br /> 権勢と富をほしいままにしていたのが一転、目を覚ました時にはもはや人としてすら扱われなくなったと知ったキャンベルの胸中はいかばかりか。<br /> カーノーを道端のゴミ箱に隠し、闇夜に紛れて逃走したコルヴォにはもはや関係のないことだった。</p> <p> </p> <p>66Dishonored: 第三章 悦楽の館(1)2017/03/29(水) 21:55:31.12ID:28u648Ts0<br /> キャンベルの破門を告げる市内放送が響き渡る中、コルヴォは次なるターゲットについて聞かされる。<br /> カスティス・ペンドルトン伯爵とモーガン・ペンドルトン伯爵。<br /> 王政支持派のトレバー・ペンドルトンの兄たちだが、彼ら自身はバローズの盟友だ。<br /> 有力貴族である彼らの発言力は強く、バローズ執政伯爵は彼らの助力によって議会内で高い支持率を保っていた。<br /> 彼らを排除し、弟のトレバーがペンドルトン家の票田を握れば、バローズ政権の地盤を揺らがせるのみならず、王政支持派の権力も強まる。<br /> また、キャンベルの黒の手帳から、エミリーの監禁にペンドルトン兄弟が噛んでいることも判明していた。<br /> ペンドルトン兄弟はここ数か月、ゴールデンキャットという娼館に入り浸っているという。エミリーの手がかりがそこにある可能性は高い。<br /> とはいえ、気になるのはトレバーの心だ。曲がりなりにも実の兄たちを手にかけるのだ。<br /> 彼の部屋からは傲慢でわがままな兄たちに幼いころからいじめ抜かれた苦い思いを綴ったメモが見つかるが……</p> <p> </p> <p>大通りは前回に増して厳重な警備態勢が敷かれていた。<br /> 路地に入ったコルヴォは、そこでボトルストリート・ギャングのならず者に声をかけられる。<br /> 彼の案内で引き合わされたスラック・ジョーはギャング団のボス。彼はコルヴォの正体までは知らないが、<br /> キャンベルを倒したその能力は評価しており、頼みを聞いてくれれば手を貸してもいいと申し出てきた。<br /> なぜギャングがコルヴォに助力を求めるかといえば、なんでも偽エリクサーの精製装置が汚染されてしまったせいで<br /> 顧客のみならずギャング団内にも多数の感染者が発生し、人手不足に陥ってしまったらしいのだ。<br /> もっとも、その犯人は他でもないコルヴォなのだが、幸か不幸かそこまでは知られていないようだ。</p> <p> </p> <p>ギャング団はさる画商のアパートを狙っており、そこにある金庫の暗証番号を欲しがっている。<br /> 折しも件の画商はゴールデン・キャットに滞在しているので、彼から番号を聞き出すことができれば、<br /> ギャング団の力でペンドルトン兄弟を排除してくれるという。<br /> 件の画商は特殊な趣味の持ち主だというが……</p> <p> </p> <p>67ゲーム好き名無しさん2017/03/30(木) 06:07:46.71ID:Mn5wOKkN0<br /> Dishonordの書き込みをしている者です<br /> 恥ずかしながら規制を食らってしまった(埋め立てですかー、てやつ)<br /> 今は携帯から書き込んでますが、続きを投下するのは少し先になりそうです……</p> <p> </p> <p>68Dishonored: 第三章 悦楽の館(2)2017/03/30(木) 19:28:25.76ID:Mn5wOKkN0<br /> 大通りを抜けた先にある高級娼館ゴールデンキャットでは、ペンドルトン兄弟のみならず、<br /> 彼らの護衛なのか大勢の衛兵がたむろしていた。<br /> ほとんどが娼婦の色香とアルコールで骨抜きとはいえ、その視界をすり抜けていくのは<br /> 容易なことではなかったが、ついにある一室で例の美術商を発見する。<br /> 美術商は目隠しを打たれ、電気椅子に縛りつけられていたが、悪者に拘束されているわけではない様子。</p> <p> </p> <p>「おお、待ちわびたぞ!……ずいぶん足音が重いな。まさか太ったか?」</p> <p> </p> <p>部屋のドアを閉めると、何を勘違いしたかご機嫌な声が飛んできたが、コルヴォは無言で電気椅子のスイッチを入れた。<br /> 特殊な趣味の美術商は始めは大悦び、次はしつこく電気ショックを食らわせる間抜けな娼婦?を叱責し、<br /> それでもさらに電撃を受けたところでようやく異常に気付いたらしい。<br /> 震えながら心臓の持病があることを告げて命乞いする美術商から金庫の番号を聞き出したコルヴォは、<br /> 仕上げに鯨油缶が空になるまで電流を流し込むと風のごとく立ち去った。</p> <p> </p> <p>ペンドルトン兄弟はこれで一件落着、だがまだエミリーが残っている。<br /> 娼婦たちが話していた『ペンドルトン兄弟が連れてきた女の子』について調べるべく、コルヴォは女主人の部屋に乗り込む。<br /> 長年に渡って娼館を切り盛りし、酸いも甘いもかみ分けたマダム・プルーデンス。<br /> しかし喉に突き付けられた刃には流石に敵わず、エミリーの居場所を白状する。<br /> 娼婦たちの寝室の一角で膝を抱えていたエミリーは、髑髏の仮面に慄いたのも一瞬、<br /> その下から大好きなコルヴォの顔が現れるとすぐに笑顔を浮かべ、飛びついてきた。<br /> 最愛の王女をしっかりと抱きしめて応えるコルヴォ。<br /> ゴールデンキャットの裏口から脱出したふたりは路地を抜けてサミュエルのボートを目指すのだった。</p> <p> </p> <p>なお、この後スラックジョーに拉致されたペンドルトン兄弟は、舌を抜かれた身元不明の奴隷として、<br /> 彼ら自身が所有する鉱山に送り込まれたことを、コルヴォはのちに聞かされることになる。</p> <p> </p> <p>コルヴォに導かれてパブにやってきたエミリーを、新たにマーティンを加えた王政支持派の面々は丁重に出迎えた。<br /> これで未来の女王は手に入れた。次はバローズに反撃する番だ。</p> <p> </p> <p>ちなみに後日、コルヴォのもとにトレバーからの手紙が届けられる。<br /> いくら政敵で関係も険悪だったとはいえ実の兄、手にかけるのはかなり忸怩たる思いだったが、コルヴォは異なる道を示してくれた。<br /> どんな有様であったとしても、彼らは確かに生きている。<br /> ペンドルトンからの手紙には感謝の言葉とお金が同封されていた。</p> <p> </p> <p>69Dishonored: 第四章 王室医師2017/03/30(木) 21:19:25.83ID:Mn5wOKkN0<br /> 宗教、議会と順調にバローズ政権を切り崩していく王政支持派。<br /> 次は彼に潤沢な資金を提供している謎の愛人を始末し、さらにバローズを締め上げることになる。<br /> この愛人の正体を知っていると思われるのは王室医師のアントン・ソコロフ。<br /> 街で稼働している様々な鯨油駆動機械の設計や疫病予防用のエリクサーの開発を手掛けた天才科学者というだけでなく、<br /> 高名な画家としての顔も持つ彼は、過去にバローズの愛人の肖像画を手掛けたこともあるという。<br /> 彼を捕え、愛人について尋問するという作戦のため、サミュエルのボートは超巨大可動橋カルドウィン橋を目指すことになる。</p> <p> </p> <p> 高層住宅が並ぶ地区にソコロフのアパートはある。やはり大勢の衛兵が闊歩する中、魔法と身体能力をフル活用して突き進む道中には拘束された市民の姿もちらほら。<br /> 感染者なのか、はたまたソコロフの研究の被験者なのか……<br /> アパート……といっても一棟まるまるソコロフの研究所になっているらしく、中は資料や実験道具でいっぱい。<br /> さらにいずれもソコロフの手になる保安装置や防犯装置でもいっぱい。<br /> それらをかいくぐり、ついにたどり着いたソコロフの長話を麻酔弾で遮る。</p> <p> </p> <p>パブに戻ってきたコルヴォは、ソコロフの身柄を仲間たちに任せ、自分は少し休息を取ることにした。<br /> 部屋に戻ったコルヴォを出迎えたのはエミリーが描いた絵。<br /> 母を失い、監禁されたショックで一時は塞ぎこんでいたものの、少しずつ明るさを取り戻しているようだ。<br /> カリスタらが教育係を務めているものの、時折授業をさぼるおてんばぶりを発揮しているらしい。</p> <p> </p> <p>気を取り直してソコロフの尋問を始めることにする。<br /> 檻の中から始めは挑発的な態度を取っていたソコロフ。<br /> が、さすがにネズミの群れを放たれると恥も外聞もなく逃げ惑った。<br /> が、肝心のバローズの愛人についてはよく知らないということだった。<br /> その愛人、名をボイル夫人というのだが、実は彼女にはふたりの姉妹がおり、おまけにソコロフが肖像画を描いた時、彼女は終始背中を向けていたため、三姉妹のうちの誰だったかまでは分からないのだ。</p> <p> </p> <p>コルヴォの次の標的はこのボイル夫人になりそうだった。</p> <p> </p> <p>70Dishonored:第五章 ボイル夫人最後のパーティー2017/03/30(木) 22:26:25.34ID:Mn5wOKkN0<br /> 資産家であるボイル夫人は折に触れては派手なパーティーを開催する。<br /> 享楽的な彼女たちの男遊びの場であると同時に、貧民たちに雇用を創出する場という側面ももつこのパーティーに潜入し、<br /> 三姉妹うちの誰がバローズの支援者なのか突き止めて消すことがコルヴォの次の任務だ。</p> <p> </p> <p>夜。ボイル邸から打ち上がる花火が見える川岸にコルヴォは上陸する。<br /> アウトサイダーが垣間見た未来では、問題のボイル夫人は今夜コルヴォの手にかかって死ぬか、<br /> どこかで惨めに薄汚れ、老いさらばえて孤独に生涯を終えるかのどちらからしいのだが……</p> <p> </p> <p>「どちらにせよ、今夜が彼女の最後のパーティーとなるのは確かだ」</p> <p> </p> <p>マスクを装着したコルヴォのおどろおどろしい姿も、仮面舞踏会では出席者と見なされるらしく、衛兵にも二つ返事で通してもらうことができた。<br /> 出席者名簿に堂々と『コルヴォ・アッターノ』と本名を記し、パーティー会場へと乗り込むコルヴォ。<br /> 市民が疫病と衛兵に怯え、明日すらままならない暮らしに耐える一方で、貴族たちは豪奢に飾られた料理に舌鼓を打ち、存分にお愉しみにふける。</p> <p> </p> <p>出席者たちはそれぞれ色違いの仮面で顔を隠したボイル三姉妹たちの正体を推理するゲームに興じており、コルヴォもそれに付き合う形で調査を開始する。<br /> 聞き込みをしていると、ひとりの貴族が声をかけてきた。<br /> どこか不格好な仮面を被ったブリスビー伯爵はコルヴォの目的を知っていると言い出す。<br /> ところが、標的のボイルに横恋慕する彼は、彼女を殺さないでほしいと懇願する。<br /> 代わりに自分にボイルの身柄を引き渡してくれれば、もう二度と表社会に出ることはないだろうからどのみち目的は果たせるはずだと空恐ろしいことを口にする。</p> <p> </p> <p>調査の末、ようやく標的のボイル夫人を洗い出したコルヴォは、彼女にアプローチを仕掛ける。<br /> 最初からコルヴォの物腰を気に入っていたらしいボイル夫人はあっさりと誘いに乗ってきた。<br /> 意気揚々とパーティーを抜け出したボイル夫人。ふたりっきりの寝室で、しかし彼女を待っていたのは麻酔弾の熱い接吻。<br /> 地下の水路で待っていたブリスビー伯爵は、コルヴォがボイル夫人を担いで現れると大喜びだった。<br /> 意識を失ったままのボイル夫人に愛の言葉をささやきながらボートで去っていく伯爵を見送ったコルヴォは踵を返した。<br /> ボイル夫人の不在に気付いた連中が騒ぎ始める前に引き上げる必要がある。</p> <p> </p> <p>71Dishonored:第六章 塔への帰還2017/03/30(木) 23:21:57.24ID:Mn5wOKkN0<br /> ついにハイラム・バローズ執政伯爵に手を下す時が来た。<br /> かつての王宮・ダンウォールタワーは、いまやバローズの手で高度に武装された要塞と化している。<br /> そこにコルヴォは戻ってきた。誇り高い王室護衛官ではなく、恐ろしい暗殺者として。</p> <p> </p> <p>これまで味方を次々失い、バローズ自身もかなり警戒しているらしい。<br /> 自身はどこかの部屋に隠れ、モニター越しに衛兵たちに檄を飛ばしている姿が見られる。<br /> そのモニターの前に立ち、おもむろにマスクを取るコルヴォ。<br /> 巷を騒がせる謎の暗殺者の正体が、かつて己が陥れたはずの部下だと知り、バローズは驚愕を露わにする。<br /> 大挙して押し寄せる衛兵たちからどうにか逃げおおせたコルヴォだったが、もとより厳重な警備はさらに強化されてしまった。<br /> 助けとなるものを求めてタワー内を探索すると、厳重に隠された録音用パンチカードが見つかる。<br /> ダウドという名の人物に送られる予定だったらしいパンチカードを手に、コルヴォが向かったのは放送室。<br /> そして、再生機にパンチカードを差し込むと、バローズの声がダンウォール中に響き渡った。</p> <p> </p> <p>貧困問題を解決するべく、貧民の一掃という手段を思いついたバローズは、疫病に感染したネズミを密かに貧民街に解き放った。<br /> ところが疫病は想像をはるかに超える勢いで拡大し、ついには有力者や貴族にまで被害が及び始める。<br /> やがて疫病の出所を突き止めるべく女王が調査に乗り出し、真実が明るみに出れば自身は破滅だ。<br /> やむを得ず暗殺者を差し向けて女王を排除、自ら執政伯爵の座に躍り出たバローズ。<br /> 手にした地位と権力で疫病と戦おうとした彼だったが、隔離をはじめとするあらゆる政策は失敗続き、<br /> いまだに病魔はダンウォールを蝕みつづけている。</p> <p> </p> <p>「決して失政ではなかった。うまくいってさえいれば……」</p> <p> </p> <p>そんな言葉が響き渡る中、バローズは衛兵隊に取り押さえられた。<br /> その様子を見届けたコルヴォは、こっそりとタワーを後にしたのだった。</p> <p> </p> <p>ついに執政伯爵を倒した王政支持派の面々は祝杯を上げる。<br /> とりわけ最大の功労者であるコルヴォには惜しみない賛辞と酒杯が贈られた。<br /> コルヴォの次の任務は、戴冠式に臨むエミリーを王室護衛官としてエスコートすること。<br /> それまではゆっくり休んでおこうと部屋に戻ってきたコルヴォだったが、どうも様子がおかしい。<br /> 長く過酷な戦いの疲れ?いや違う。<br /> 突然体の自由が利かなくなり、倒れたコルヴォ。<br /> 半死半生となった彼のもとに現れたのはハブロックにペンドルトン、マーティン。<br /> 王政支持派のリーダーたちはサミュエルに、コルヴォの死体を片づけるよう命じた。</p> <p> </p> <p>ひとり残ったサミュエルは、コルヴォの毒殺を命じられたと告白する。<br /> それでも機転を利かせ、気付かれぬように毒の量を減らしてくれていた。<br /> その後密かに運び出されたコルヴォは、意識を失ったままいかだに乗せられてどこへともなく流れていった。</p> <p> </p> <p>72ゲーム好き名無しさん2017/03/30(木) 23:30:20.83ID:Mn5wOKkN0<br /> 規制が怖いので今夜はここまで。もうしばらく続きます<br /> ちなみにキャンベルとカーノーの飲み物を混ぜてふたりとも毒殺したり、<br /> 自ら美術商のアパートに乗り込んでお宝を横取りしたりなんてことも普通にできます</p> <p> </p> <p>73Dishonored:第七章 浸水地区2017/03/31(金) 19:10:40.40ID:Qb95SCUa0<br /> コルヴォを乗せたいかだは、やがて浸水地区と呼ばれる地域に入り込んだ。<br /> かつてダンウォールでも有数の漁港だったが、ずさんな防潮堤管理が原因で大規模な水害を招いて以来、打ち捨てられているのだ。</p> <p> </p> <p>目を覚ました時、コルヴォは装備を奪われて独房に放り込まれていた。<br /> どうにか脱出し、ハブロックの手で自身に賞金が掛けられていたと知ったコルヴォは、パブに戻る道を探し始める。</p> <p> </p> <p>彼を捕えたのは“捕鯨員”。鯨の解体に用いられる防護服に身を包んだ腕利きの暗殺者集団だ。<br /> そんな彼らをまとめ上げるのはダウド。バローズの命令で女王を殺した張本人。<br /> 浸水地区を根城にする捕鯨員たちをかいくぐり、武器を取り戻したコルヴォは、崩壊した市街地でついにダウドと対峙する。<br /> コルヴォとは同郷であり、共に暗殺を生業とする闇の存在であり、さらに双方の背後にはアウトサイダーの影がちらつく。</p> <p> </p> <p>ふたりの剣が閃き、魔法が炸裂する。<br /> 鏡像のごとき一進一退の攻防はしかし、コルヴォが一枚上手だった。</p> <p> </p> <p>浸水地区を抜けた先で、コルヴォは山と積まれた死体を発見する。<br /> 溢れ出る血が川となって流れ落ちる山は、時折やって来るトロッコが投げ落していく死体によってさらに高く積み上がる。<br /> その片隅でコルヴォが出会った親子。<br /> 疫病に罹患した息子のほうは治療と称して家族のもとから引き離され、この地に“隔離”されてしまったのだ。<br /> 父親のほうはまだ無事だが、危険を冒して息子を捜しに来たのだろう。<br /> 息も絶え絶えに自らの不肖を詫びる息子を強く抱きしめる父親。<br /> たとえ不治の病に冒されていても、むしろだからこそ最後の時を愛する者のそばで過ごしたい。<br /> バローズの失政は、彼がこうした人々の気持ちに気付けなかったからかもしれない。<br /> その結果、盲目的な隔離の甲斐もなく感染者は増え続けている。<br /> 隠れる市民を武力で炙り出す衛兵たちを尻目に、コルヴォは下水道に潜り込んだ。</p> <p> </p> <p>74Dishonored: 第八章 王政支持派2017/03/31(金) 19:44:04.88ID:Qb95SCUa0<br /> 住民を容赦なく蹂躙する衛兵隊をかいくぐり、難民がたむろする下水道を抜け、<br /> ついにたどり着いたハウンドピッツ・パブは、すでに兵士たちによって制圧されていた。<br /> バローズの悪政を終わらせるべく立ち上がった王政支持派。<br /> 完全な正義感と愛国心で歩んできたはずの彼らの内心は、コルヴォの力で計画が進むにつれて次第に変化し始めていた。<br /> やがて権力に目がくらんだ彼らは、最後の仕上げとして関わった全員の口を封じた上で<br /> コルヴォをすべての悪事の張本人に仕立て上げ、自らはエミリーを保護した英雄として躍り出ることにしたのだ。<br /> 新たな摂政伯爵として君臨するために。</p> <p> </p> <p>パブの従業員を含むほぼ全員が殺されてしまっていたが、隣接するピエロの工房では、ピエロとソコロフがいまだに立て籠もっていた。<br /> 天才発明家同士、かつては半ば宿敵のように嫌い合っていたふたりだったが、いつの間にかすっかり意気投合、<br /> 工房の壁を揺らす砲撃音に怯えながらも熱心に議論を戦わせていた。<br /> そんなふたりが互いの知恵を補完し合って考案したのは、防衛用の電撃兵器を大幅にパワーアップした代物。<br /> コルヴォの協力でついに完成を見た装置は、大量の鯨油を与えられて起動準備を整えた。<br /> あとはスイッチひとつで地区内の衛兵だけを残らず焼き尽くすことも、出力を調整して気絶させるにとどめることも自由自在。<br /> 衛兵隊を無力化したコルヴォは、いち早く危険を察知して沖合に逃れていたサミュエルを呼び出し、<br /> 王政支持派が王女を連れて行ったというキングスパロー要塞に向かった。</p> <p> </p> <p>75Dishonored:最終章 最後に待つ光(低カオス時)2017/03/31(金) 20:26:34.26ID:Qb95SCUa0<br /> ※このゲームにはカオス度というパラメータが存在します。<br /> カオス度はコルヴォが手を下したり事故などで死者が増えることによって上昇し、<br /> ステージの様子や登場人物の態度が変化します</p> <p> </p> <p>キングスパロー要塞は、バローズの治世時代に灯台に隣接する形で記念碑的に築かれた一大要塞だ。<br /> かつての王政支持派たちはここでコルヴォ捕縛の報を待ちわびていることだろう。</p> <p> </p> <p>「王女様を助け出し、すべてを終わらせたら祝杯を上げよう」</p> <p> </p> <p>親友として共に戦い抜いてきたサミュエルの激励を背に上陸したコルヴォ。<br /> 少なくない人数の警備が敷かれていたが、影のごとく突き進むコルヴォに気付く者はない。<br /> 難なくたどり着いた灯台の最上階では、ハブロック提督がひとりグラスを傾けていた。<br /> その足元には動かなくなったマーティンとペンドルトン伯爵の姿。</p> <p> </p> <p>かつて志を同じくしたはずの三人は目の前にちらつく権力に取り憑かれ、ついには殺し合いまで起こしてしまった。<br /> 最後の生き残りとなって初めて目が覚めたハブロックはすっかり意気消沈し、コルヴォにエミリーを託す。<br /> 大喜びで飛びついてきたエミリーを、コルヴォは強く抱きしめるのだった。</p> <p> </p> <p>76Dishonored:エピローグ(低カオス時)2017/03/31(金) 20:58:41.23ID:Qb95SCUa0<br /> 紆余曲折を経て、エミリーはついに女王となった。<br /> 混迷を極めた時代にようやく現れた正当な統治者を、多くの人間がもろ手を上げて歓迎した。<br /> どんな時も正しいものを見極めようとし、たとえ剣を振り下ろせるときでもそうしなかった暗殺者、コルヴォ。<br /> 彼の導きによってエミリーの治世は栄華を極め、後の世に黄金時代と呼ばれるまでになる。<br /> (※明確な説明はないが、ソコロフとピエロの共同研究によって疫病の治療法が発見されたような描写がある)<br /> そして時が過ぎ、コルヴォが世を去ったとき、エミリーは母の墓所のそばに彼を葬ることになる。<br /> エミリーにとって、コルヴォは単なる護衛官以上の存在だったのだ。</p> <p> </p> <p>「お別れだ、コルヴォ」</p> <p> </p> <p>コルヴォのもとに現れ、未来を予言したアウトサイダーは、最後にそう言い残して姿を消した。</p> <p> </p> <p>77Dishonored:最終章 最後に待つ光(高カオス時)2017/03/31(金) 21:29:56.85ID:Qb95SCUa0<br /> 「いろいろ嫌なものも見てきたが、お前さんが生きて戻ってきたことが最悪かもしれん」</p> <p> </p> <p>キングスパロー要塞への上陸直前、サミュエルがそんな言葉をこぼした。<br /> これまで王政復権のためと協力してきたが、行く先々で死体の山を<br /> 築き上げるコルヴォのやり方にすっかり嫌気がさしていたサミュエル。<br /> 誰が勝っても希望はないとでも思ったのか、空に向けて発砲し、衛兵を呼び寄せてしまう。<br /> そのまま去っていくボートを尻目に剣を抜くコルヴォ。だがやって来た敵は案外少ない。<br /> それもそのはず、要塞内では後の地位と権力をめぐってペンドルトンとマーティンが<br /> 衛兵隊を巻き込んで真っ二つに割れ、戦闘状態に陥っていたのだ。</p> <p> </p> <p>立ちふさがる敵をあるいは斬り捨て、あるいは撃ち抜き、またあるいは召喚したネズミの餌食にし。<br /> 死屍累々の地獄のごとき光景の中、さらなる死をまき散らしてコルヴォが駆ける。<br /> 眼前に迫る髑髏の仮面に、マーティンは殺されるくらいならと自ら喉を撃ち抜いた。<br /> ペンドルトンは既に深手を負っており、コルヴォに毒づきながら力尽きた。<br /> そしてたどり着いた灯台の屋上では、ハブロックがエミリーともみ合っていた。<br /> すっかり正気を失ったハブロックは、エミリーがすべての災厄の元凶だと思い込み、彼女を亡き者にしようとしていたのだ。<br /> コルヴォに気付き、制止の声を上げるハブロック。<br /> 下手に動けば、抱きかかえたエミリーもろとも身を投げるつもりだ……!</p> <p> </p> <p>78Dishonored:エピローグ(高カオス時)2017/03/31(金) 22:02:54.82ID:Qb95SCUa0<br /> *エミリー救出<br /> アウトサイダーの魔法とコルヴォの執念は、狂ったハブロックが敵うような物ではなかった。<br /> 瞬きする間も与えずに迫ったコルヴォの剣に貫かれ、ハブロックは真っ逆さまに落ちていった。</p> <p> </p> <p>みんな死んじゃった……全てが終わり、エミリーはコルヴォの腕の中で表情を曇らせる。<br /> が、次の瞬間、その顔には笑みが輝いていた。</p> <p> </p> <p>「でもいいわ。どうせみんな死刑にしたから!だって私は女王様だもの」</p> <p> </p> <p>その後、コルヴォのもとに現れたアウトサイダーが未来を予言する。<br /> 混迷の時代、疫病に蝕まれた街に生まれた女王、エミリー。彼女の治世は決して平坦なものではない。<br /> コルヴォの導きのもと、おびただしい血が流れたとしても、<br /> 幼すぎる女王が生き延びるには仕方のないことだったのかもしれない。<br /> やがて時が過ぎ、コルヴォが世を去った時、エミリーは母の墓所のそばに彼を葬るだろう。<br /> 歴史がどう評しようと、エミリーにとって彼は単なる護衛官以上の存在だったのだから。</p> <p> </p> <p><br /> *エミリー死亡<br /> コルヴォはエミリーを救うことができなかった。<br /> ハブロックとともに小さくなっていく姿に向かって手を伸ばし続けることしかできなかった。</p> <p> </p> <p>コルヴォのもとにアウトサイダーが現れ、語りかける。<br /> 正当な統治者を失い、疫病に侵され続けるダンウォールは、いまや自らを食いつぶすのを待つばかりとなった。<br /> もっとも、全ては最初から手遅れだったのだ。コルヴォがしたのは最後のひと押しに過ぎない。</p> <p> </p> <p>全てを失ったコルヴォはひとりダンウォールを去る。何を求めて?何から逃げて?<br /> 誰ひとり知る者はない。</p> <p> </p> <p>「実に楽しかったよ、コルヴォ」</p> <p> </p> <p>そう、アウトサイダーは笑うのだった。</p> <p> </p> <p>79Dishonored2017/03/31(金) 22:17:07.53ID:Qb95SCUa0<br /> 以上でおしまいです。長い間お貸しいただきありがとうございました<br /> ちなみにやたら出てくるアウトサイダーですが、ストーリーにはびっくりするほど絡んできません<br /> ひたすらナレーションに徹する便利キャラです</p> <p> </p>

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: