ギャラリーフェイク

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<p><strong>ギャラリーフェイク</strong></p> <p>・part25-156(途中まで)</p> <p>・part41-50~62</p> <hr /><dl><dt>156 :<a href="mailto:sage"><b>名無しさん@お腹いっぱい。</b></a>:2006/09/09(土) 15:42:22 ID:zg8ikajV0</dt> <dd>ギャラリーフェイクの人ですが、とりあえず1話の半分が出来たのでそこまで投下します。<br /> やりながらメモしてるので時間かかる上にわかりにくいことを先にお詫びしますorz<br /><br /></dd> <dt>157 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク・チャプター1</b></a>:2006/09/09(土) 15:46:34 ID:zg8ikajV0</dt> <dd>Chapter1 日陰に咲くひまわり<br /><br /> ある一室でゴッホの代表作「ひまわり」を前に会話する男女二人。<br /> しかしその「ひまわり」は素人目には判断出来ないほど見事な贋作であった。<br /> 男から「館長さん」と呼ばれる女性は、贋作である「ひまわり」のタッチに心当たりがあった…<br /><br /> ある日のこと、知り合いである三田村館長の勤務する高田美術館で盗難事件が発生したことを新聞で知る。<br /> どうやら海外の美術館に作品を貸し出したところ、返却後に贋作にすり替えられたらしい。<br /> 何を盗まれたのかは新聞では知ることができなかった。<br /><br /> その時、ギャラリーに高倉刑事が訪れる。<br /> 高田美術館がらみで来たと予想するフジタ、逆に情報を引き出そうとする。<br /><br /> 強引に署まで連行しようとする高倉。<br /> しかし逮捕状が無いと民間人を逮捕することは出来ないと拒否するフジタ、逆に逮捕しようとした理由を聞き出そうとする。<br /> どうやら今回の盗難事件にフジタが関わっていると思っているようだ。<br /> 朝刊に記事が載る前からこの事を知っているんじゃないかと言う高倉に、事件は今朝の朝刊で初めて知ったと言い返す。<br /> そのまま会話を続けるうちに、高倉の話から盗品の正体がゴッホの「ひまわり」であることに気がつく。<br /> どうやらすり替えられた贋作は、最近までギャラリーフェイクに置いてあったものだった。<br /> とりあえず高倉のメンツを守るために警察に任意同行と言う事で向かうことにする。<br /><br /> 舞台は警察署へ。<br /> そこで贋作の「ひまわり」を確認することに。<br /> やはり「ひまわり」はギャラリーフェイクで扱っていたものであった。<br /> その贋作「ひまわり」は世界的に有名な贋作家のものであった。<br /> 贋作「ひまわり」の作者の贋作展を開いた際に展示し、終了後に売り払ったはずのものが何故ここにあるのか。<br /> 思案する中、高倉から質問を受けることに。<br /> 贋作展終了後ギャラリーから高田美術展に直接移ったんじゃないかと聞かれたものの、すぐに売ったと説明する。<br /> 贋作を売ったのは2週間前だと教えると、「ひまわり」が近代美術館から戻ってきたのが1週間前だと聞くことが出来た。<br /> 続いて贋作を売った相手について質問され、売った相手は海外のバイヤーだったと返答する。<br /><br /></dd> <dt>158 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク・チャプター1</b></a>:2006/09/09(土) 15:48:47 ID:zg8ikajV0</dt> <dd>夜遅くまで事情聴取は続き、今晩はここに泊まれと言う高倉。<br /> 拒否するものの、無実の確証が無いフジタを帰す訳には行かないと言われる。<br /> そこで今までの情報から、自分が無実だと証明することに。<br /><br /> まず、時間的に無関係だと言う証明をすることに。<br /> 贋作を売ったのが2週間前で、真作が海外から戻ってきたのが1週間前。<br /> 日本にいるフジタにはすり替えに介入することが出来ないはず。<br /> また、贋作は海外のバイヤーに売ったのだから日本ですり替えを行うのは不可能だと説明する。<br /> つまり、時間的にも場所的にもフジタにはすり替えは不可能だと言うことである。<br /> フジタと犯人がグルじゃないのかと勘ぐる高倉に、自分の店に置いてあった有名な贋作家の作品であり、高田美術館の館長を騙せる筈が無いと断言する。<br /> すると高倉は個人的に信用したとして、心当たりがあったら連絡することを条件に帰る事を認めてくれるのであった。<br /><br /> ギャラリーに戻るなり、サラに顧客名簿を用意してくれと頼むフジタ。<br /> すると、サラからお客さんがギャラリーで待っていると言われる。<br /> ギャラリーに向かうと、高田美術館館長の三田村小夜子がいた。<br /> どうやら三田村も今回の事件でフジタに聞きたいことがあったらしい。<br /><br /> そこで今回の事件の鍵である「ひまわり」の贋作の作者について話をする。<br /> 贋作者の名はオット・ヴァッカー、1927年にドイツの展覧会に出展された一枚のゴッホ。<br /> その真贋についてひょっとしたことから疑問が生まれた。<br /> そのゴッホの出展者こそオット・ヴァッカー…このひょっとした疑問から彼の扱った35点のゴッホの真贋が問われることに。<br /> その中に美術界の権威の鑑定書のついた作品まであったりもする。<br /> 捜査するうちに、ヴァッカーの弟の家から書きかけのゴッホが発見された。<br /> この事でヴァッカーは贋作業に関わっていたことが明らかになったものの、彼の作品の真贋は科学調査されるまで結論がつかなかったらしい。<br /><br /> 今回の事件ですり替えに使用された贋作「ひまわり」、それもヴァッカーの作品の一枚であった。<br /> ヴァッカーの作品は絵の具を早く乾燥させるために樹脂を多用するため、絵の具が剥離しやすい。<br /> すり替えられた贋作「ひまわり」の絵の具も剥離しており、その修復をしたのはフジタでは無いかと質問する三田村。<br /> フジタは修復したことは認めるものの、事件とは無関係だと説明し情報を聞き出そうとする。<br /><br /> 盗まれた「ひまわり」は、3ヶ月前からニューヨークの近代美術館に貸し出されていた。<br /> 先週「ひまわり」が返却されたのだが、その時にはすでにすり替えられていたようだ。<br /> また、貸し出し時には何も異常がなかったということも確認できた。<br /><br /> 再度、事件に関係してないか聞いてくる三田村だが、彼女はこの事件に関してフジタは無関係だと思っているようだ。<br /> フジタは「ひまわり」を悪用はしないと断言する三田村の言葉に、サラは昔のことを思い出す…<br /><br /> それはサラがギャラリーフェイクで働き始めるよりずっと前の出来事。<br /> 突然の戦争にサラは全てを失い、たった一枚の絵を持って祖国を脱出することに。<br /> その絵とはゴッホの「ひまわり」…贋作ではあったが、サラにとっては心の支えであった。<br /> しかし、その絵は傷ついたサラを看病してくれた人に騙し取られどこかに売られてしまった。<br /> しばらくして、サラはその「ひまわり」と高田美術館で再会することになる。<br /> その時、その「ひまわり」の前でサラとフジタは初めて出会ったらしい。<br /> 嘘の来歴で塗り固められ、真作として高田美術館に売り払われていたサラの贋作の「ひまわり」。<br /> フジタは真作の「ひまわり」を調達し、サラの贋作のひまわりを取り戻してくれたらしい。<br /> 心の支えを取り戻してくれたフジタに恩返しするために、サラはギャラリーフェイクで働くことにした…<br /><br /> 時間も遅くなり、そろそろ美術館に戻らなきゃならないと言う三田村。<br /> 疑っていたことを詫びると共に、フジタの情報網をあてにさせてくれとお願いする三田村に快く返答するフジタ。<br /> 高慢な三田村があそこまで消沈している姿を見て協力する気になったらしい。<br /> その後は自分の「ひまわり」の話をフジタに聞くサラと、サラの話を聞かずに色々思案するフジタの漫才を見ながら次のシーンへ…<br /><br /></dd> <dt>159 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク・チャプター1</b></a>:2006/09/09(土) 15:51:01 ID:zg8ikajV0</dt> <dd>とりあえず今回はここまでです。<br /> 仕事がえらく忙しくなって今も会社からの投稿ですが、<br /> 何とか最後までやりきるのでお付き合いをどうぞよろしく・・・<br /><br /> そういやキャラ紹介ってあったほうがいいのかな?<br /><br /><hr /></dd> </dl><dl><dt>50 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:06:22 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>PSPのギャラリーフェイク行きます。<br /> こまめにセーブしてないためストーリーの確認ができず、<br /> 細部で間違ってる場所もあるかもしれません。<br /> また原作の漫画を全部は読破してないので<br /> 人物紹介で間違いがあるかもしれません。<br /><br /> 主要人物紹介<br /><br /> 藤田玲司<br /> 贋作専門アートギャラリー『ギャラリーフェイク』のオーナー。<br /> 表の世界に出せない真作を裏の世界で売りさばくという裏の面も持つ。<br /> 美術に関する能力は技術・知識共に幅広いジャンルにおいて超一流。<br /> 昔はメトロポリタン美術館のキュレーター<br /> (美術品の保全・修復等を行う美術館の専門職)であり、<br /> プロフェッサーと呼ばれるほどの腕前だったが<br /> 美術品の横流しを告発しようとしたために<br /> 真犯人である同僚に罪を着せられ孤立し、退職し日本に帰国するはめになった。<br /> その後贋作商売の師匠、菱沼の元で修行を積むが<br /> 彼の商売のやりかたに納得できず、独立し現在に至る。<br /> 裏社会で真作を売買するくらいだから100億単位の資産を持っているはずだが、<br /> なぜかボロアパートに住んでいたり趣味がパチンコだったりと庶民的な面も。<br /> 体力はかなり低く、山奥や密林に眠るお宝の元へ行く時はいつもヒイヒイ言ってる。<br /><br /> サラ<br /> 某国の王族である褐色の少女。クーデターで国を追われ、<br /> その時にだまし取られた家族の思い出の品である贋作のひまわり(ゴッホ作)を<br /> 藤田に取り戻してもらって以来、ギャラリーフェイクで働いている。<br /> 美術の知識は今の所素人に毛の生えた程度だが<br /> 美を見抜く眼力は時に藤田をも唸らせる程。<br /> 藤田と仲良くする女性に嫉妬するかわいい面もある。<br /><br /> 三田村小夜子<br /> 高田美術館館長。美術界から真作として扱われる贋作を一掃し<br /> 健全化することを使命とする、少々お堅い感じの女性。<br /> 藤田が表の世界に戻って来ることを切望している。<br /><br /> 知念護人(ちねんもりひと)<br /> 文化省の役人で、国宝級のお宝を発見し国宝や指定文化財に指定して<br /> 国で保護することを使命とする国宝Gメン。<br /> 藤田とお宝発見を競い合うことが多い。<br /><br /> カルロス<br /> 美術品窃盗団のボス。気さくな性格であり、女性をナンパするのが趣味だったり<br /> 家族サービスでオペラ鑑賞に行ったりする、貫禄のある裏社会の顔役。<br /> あまりに有名で高価なお宝はリスクが大きいので普段は狙わないという、<br /> 慎重な面もある。藤田とはよく取引をし、ただのビジネスライクな付き合いではない。<br /><br /></dd> <dt>51 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:07:02 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第一章:日陰に咲くひまわり<br /><br /> いつものようにギャラリーフェイクで仕事をしている藤田とサラ。<br /> そこへブリキ玩具コレクターのの高倉警部補が来て、署までご同行願うと言ってくる。<br /> ある程度話を聞いた藤田は、とりあえず署まで任意同行することに。<br /> 高田美術館が外国の展覧会のために貸し出した真作の『ひまわり(ゴッホ作)』が<br /> 高田美術館に帰ってきた時には藤田が贋作と明示した上で外国に売ったひまわりに<br /> すり替えられていたという。<br /> いろんな状況証拠を用いて、<br /> 自分がひまわりをすり替えて盗むことに手を貸したわけではなく、<br /> 贋作として売ったひまわりを勝手に使われただけだと説得する藤田。<br /> 一応納得した高倉警部補と三田村館長だったが、<br /> 藤田は、自分の作った贋作が使われたのは事実であり、<br /> このままでは立場が悪いと言うことで、真相究明に乗り出すことにした。<br /><br /> 美術品運送を生業とする徳川運送の社長に頼んで運搬の時に撮る写真を見せてもらい<br /> それを鑑定することですり替えられた場所や時期を特定していく。<br /> 次に美術品窃盗団のボスのカルロスに話を聞いてみると、なにやら歯切れが悪そうだ。<br /> そこを指摘すると、カルロスの元部下で独立した窃盗団が<br /> そのひまわりのすりかえ事件に関わっているという証言を得る。<br /> 絵を盗んで儲けたいならわざわざ贋作とすり替える必要はない、<br /> 藤田の絵をすり替えに使ったのは藤田に恨みを持つ者が復讐するためではないか、<br /> そう考えた藤田は恨みを持っていそうな元贋作師匠の菱沼に電話をする。<br /> しかし菱沼は確かに窃盗団に話しを持ちかけられたが断ったと言う。<br /><br /> それを一応信じた藤田は他に恨んでいそうな人物を考えてみるが思いつかない。<br /> そんな折、カルロスからブラックマーケットでひまわりが出品されると聞く。<br /> 信用第一のブラックマーケットの事だから真作に違いない。<br /> 藤田がサラと二人で海外のブラックマーケット会場へ行くと、<br /> 藤田のメトロポリタン美術館時代の同僚、ビルと遭遇する。<br /> こいつは藤田がメトロポリタンを去った理由を作った旧敵であり、<br /> ビルもその後とあるオークションでやりこめられて藤田を恨んでいた。<br /> カルロスに頼んで相手の資金を調べて貰うと、ビルは4500万ドルあった。<br /> しかし藤田は4000万ドルしか無い。<br /> そこで、カルロスに頼んで部下を使い、ビルに対して<br /> 藤田は5500万ドルもっているという偽情報を流して貰うことで<br /> ひまわりを落札することに成功した。<br /> 帰り道にビルは藤田達に銃を突きつけてひまわりをよこすよう脅すが、<br /> それを見越していた藤田はカルロスにあらかじめ見張ってくれるよう頼んであり、<br /> カルロスがナンパしてたせいで遅れたためピンチだったがなんとか助かる。<br /> こうしてビルはブラックマーケットで不祥事を起こした罰としてボコられた上に<br /> 裏の美術界から追放されてしまう。<br /> 藤田は三田村にひまわりの真作を渡し、身の潔白を証明したのだった。<br /><br /></dd> <dt>52 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:08:05 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第二章:ナポレオンの宝剣<br /><br /> 藤田はとある古物商から古びた宝剣を買い付ける。<br /> 古びてはいるが、この宝剣はよほどの権力者でないと持てないような<br /> 格式高い物だと見抜き、とりあえずギャラリーフェイク内に展示する。<br /> それを見かけた女宝石泥棒のフェイツイ(原作ではフェイツェイとなっている)に、<br /> フランスの大物政治家が、そのナポレオンの宝剣を<br /> 柄の部分から取り外されたリージェントダイヤとセットで欲しがっている、<br /> リージェントダイヤを譲って貰うよう持ち主と交渉して<br /> 宝剣を完成させてみてはどうかと儲け話を持ちかけてくる。<br /><br /> 早速フランスへ飛んで依頼人に会ってみると、<br /> 依頼人の大物政治家ローベルはスーツも家の内装もセンスの悪い男だった。<br /> 話を聞いてみると、<br /> リージェントダイヤの持ち主には別の宝石商が以前交渉したが、<br /> 相手方を思いやってちゃんとした交渉をしても駄目だったという。<br /> とりあえず一度行ってみようとダイヤの持ち主の家に行くと、<br /> そこにはナポレオンの妻ジョゼフィーヌの住んでいたマルメゾン宮殿を思わせる家と<br /> 一風変わったバラ園があった。<br /> このバラ園にあるのは品種改良されたモダンローズではなく、<br /> バラの原種に近いオールドローズなのだ。まるでジョゼフィーヌのバラ園である。<br /> サラが珍しそうにバラを見ていると、お嬢ちゃん気に入ったのねえと<br /> 人の良さそうな老婆が話しかけてくる。この人がダイヤの持ち主らしい。<br /> 応接間で待っているとサラが本棚を勝手に調べるので止めようとすると<br /> 一冊の本が落ちたので広い、ふと開いてみた藤田は驚く。<br /> これはジョゼフィーヌが植物画家ルドゥーテに描かせたバラ図譜、<br /> それも世界に5冊しか無い特に貴重なタイプなのだ。<br /><br /> 老婆が執事と一緒に来たので、交渉を開始する藤田。<br /> 事前にこの老婆が財政的に困っているという情報をつかんでいた藤田は<br /> ちゃんと高額で買い取るとか美術品を所望なら他のものを見繕ってもいいと<br /> 紳士的に交渉していくが、執事がお前らなどと取引するものかと怒ってくる。<br /> 話を聞いてみると、前任の交渉役だった宝石商はダイヤをよこせと脅迫し、<br /> それでも断ると家から1枚のイタリアの宗教画が無くなり、<br /> その直後に「ダイヤもそのように盗まれたら困るでしょう?」と言ってきたのだ。<br /> 藤田は、この家がマルメゾン宮殿を思わせる作りであること、<br /> バラ園にオールドローズが咲いていること、貴重なバラ図譜があることから、<br /> 老婆がジョゼフィーヌゆかりの者であることを見抜き、老婆も認める。<br /> ジョゼフィーヌの遺品であることがダイヤを手放したくない理由ですかと聞くと、<br /> 老婆は、それよりも今は亡き私の主人の遺品であることが理由なのだと言う。<br /> 藤田は依頼主に話を聞くために一旦引き返す。<br /><br /><br /></dd> <dt>53 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:08:37 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>子供の使いじゃないんだぞと怒るローベルに対し前任者が脅迫したと詰め寄ると<br /> 一旦はしらを切るが、結局は脅迫させていたことを認めた。<br /> その理由は、ローベルが選挙期間中である事と関係あると藤田は見抜く。<br /> フランスの右翼議員であるローベルは完成されたナポレオンの宝剣を手に入れ、<br /> その威光で自らを持ち上げ選挙に勝とうというのだ。<br /> ちなみに、イタリアの宗教画を盗んだ犯人は前任の宝石商ではないらしい。<br /> 偶然盗まれたので脅迫の材料にしたということだ。<br /> 世間に知らしめるためのダイヤだから盗んでくるわけにはいかない、<br /> しかしなんとしてでも手に入れなければならず手段は問わないつもりだと<br /> ダイヤを手に入れるための執念を藤田に見せるローベル。<br /> ローベルの好きにしてやるわけにはいかないと思った藤田は<br /> フェイツイに電話をして、意味ありげなセリフを言う。<br /> 「俺がダイヤを渡した後でダイヤに何かあっても俺の責任じゃないよな?」<br /><br /> 再び老婆に会いに行った藤田達はローベルのダイヤへの執念を話し、<br /> 危険だから譲って欲しい、しかし後で必ず返すと説得する。<br /> 執事は聞く耳を持たないし老婆も懐疑的だったが、<br /> サラが藤田の美に対する態度は真剣です、信じて下さいと説得する。<br /> サラを気に入っていた老婆は、藤田は信用できないけど<br /> 藤田を信用するサラを信用しましょうと、ダイヤを貸してくれた。<br /><br /> こうして完成されたナポレオンの宝剣をマスコミに公開したローベルは<br /> これで話題になって選挙に勝てると喜んでいたが、<br /> ある日宝剣が盗まれてしまう。<br /> 国宝を無くしては選挙民に申し訳が立たんと青くなるローベルだった。<br /><br /> その頃なぜかナポレオンの宝剣を持っていた藤田は老婆の元へ赴き、<br /> ダイヤを宝剣とセットで返却した。藤田いわく宝剣は借りたダイヤの利子らしい。<br /> 老婆は帰り際にサラにバラの花束を、藤田に以前出てきた貴重なバラ図譜を渡し、<br /> 執事も今回はありがとうございましたと礼を言ってきた。<br /> こうして、ナポレオンが離婚後も愛し続けたジョゼフィーヌのゆかりの家に、<br /> ナポレオンの宝剣が完成され戻ってきたことにロマンを感じる藤田とサラだった。<br /><br /></dd> <dt>54 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:09:17 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第三章:消えた黄金仏<br /><br /> ギャラリーフェイクにやってきた国宝Gメン知念は、<br /> 山奥の寺にある木彫りの仏像の修復を依頼してくる。<br /> 山奥までヒイコラ言いながら歩いていき、寺の住職に面会し、<br /> 修復は不要と思っている住職に美術のプロとして修復の必要性を説明し、<br /> 修復の許可を得る。<br /> そんな時、住職の息子が来て、<br /> こんなボロ寺は潰して山一帯をリゾートにすればいいと言って住職を怒らせる。<br /> 修復をするために宿泊していると、息子が部下と共に木彫りの仏像を<br /> ガソリンで焼いてしまおうとするが、犯行の様子ををカメラで撮り、<br /> 偽物の拳銃で脅すと退散していった。<br /> 住職曰く、妻が一人で寺を出て行ってしまい、後に病死した時、<br /> 葬式は当時妻が住んでいた地域の寺で行うことになり、<br /> この寺で葬式をすることができなかった。息子はそれを恨んでいるという。<br /> そんな複雑な親子だったが、山の急斜面を落ちてしまい怪我をした息子を<br /> 住職さんが「子供を憎む親がいるか!」と背負って帰り介抱することで和解した。<br /><br /> 木彫りの仏像を修復する藤田達だが、<br /> あの知念がこの仏像を修復させるには裏があると読んだ藤田は寺の文献を調べる。<br /> すると、木彫りの仏像の中には小さな黄金の仏像があると判明する。<br /> これが知念の手に渡れば国宝と認定して寺から取り上げてしまうと思った藤田は、<br /> 黄金でできているが頭が少し残ってるだけのボロボロの仏像を<br /> 修復に必要な道具と偽って運び入れ、<br /> 修復作業の途中で木彫りの仏像の木の粉が飛び散り知念が目をつぶったスキに<br /> 入れ替えることで、黄金仏は長い年月でボロボロになり木の粉と一緒になり<br /> 飛び散ってしまったと説明し、知念を諦めさせた。<br /> 結局住職は、この黄金仏を公開して参拝客を集めるようなことはせず、<br /> 昔これを作った人がそうしたように、くりぬいた木の中に入れ、<br /> 木の中でこの地を見守ってもらうことにした。<br /> 昔、この黄金仏の制作者は木をくりぬいてその中に黄金仏を入れた。<br /> その木はくりぬかれた傷は木の成長で塞がり、木の中に黄金仏は閉じこめられた。<br /> そしてその木で木彫りの仏像が彫られたのだ。<br /> 黄金仏で儲けないならどうやって寺を守ろうかと考える住職だったが、<br /> 息子が、昔ここから盗んでいった別の仏像を返すから<br /> それを売ってはどうかと提案する。<br /> 藤田は、その時にはギャラリーフェイクにお任せを、と言うのであった。<br /><br /></dd> <dt>55 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:09:49 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第四章:不合の一対<br /><br /> 藤田は、葛飾北斎にただならぬ思い入れを持つ大手スーパー副社長、轟に呼ばれる。<br /> 葛飾北斎が作ったというカルタを買ったから鑑定してくれというのだ。<br /> 鑑定していった藤田は、1枚だけ別のカルタの札が混じっていることに気づく。<br /> このカルタは上方カルタといわれる種類のものだが、<br /> 江戸カルタという別種類のカルタの札が入っているのだ。<br /> とりあえず専門の機材で鑑定してみようということで預かることにする。<br /> 調べていると三田村館長から、轟にそのカルタを売っていた美術商は<br /> 偽物を高く売る詐欺師だと分かり逮捕されたと連絡を受ける。<br /> 落ち込む轟だったが、<br /> 美術商が偽物だったとしても商品まで偽物とは限らないと元気づける藤田。<br /> さらに調べていくと本物だと分かり、<br /> こうなったら一枚だけ入っていた江戸カルタの正体も知りたくなった藤田。<br /> 文献を探していくと、葛飾北斎と交流のあったシーボルトが<br /> 葛飾北斎に二組のカルタの制作を依頼していたことが判明する。<br /> なぜ二組か、藤田は思い当たる節があった。<br /> シーボルトは帰国時に日本地図を持ち出そうとしたために国外追放処分となり、<br /> 一生妻と離ればなれになってしまったのだ。<br /> そのため、二人を繋ぐ品としてカルタを依頼し、<br /> お互いを忘れないために、札を一枚ずつ交換したのではないか、ということだ。<br /> ということは、もう片方のカルタは国外にあるということになる。<br /> 手始めに知り合いの外国人美術商に連絡を入れると、<br /> 地方の名士からまとめて売られた美術品の中にカルタが一つあったという。<br /> 様子を口頭で教えて貰うと、特徴が合致している。<br /> 実際に行ってその目で確かめてみると、いきなりの大当たりだった。<br /> しかしこれらの美術品はまとめてオークションにかけられることが決定されていた。<br /> だが藤田はそれらの美術品の状態が悪いことに目をつけ、<br /> それらを全部修復するのと引き替えにカルタを手に入れることに成功した。<br /> しかし帰国すると、2つのカルタは国宝Gメンの知念に指定文化財とされてしまい、<br /> 今度高田美術館で開催される葛飾北斎展に出品出来なくなってしまった。<br /> 知念に聞かれた轟が、三田村館長にも相談せずその場で返事をしてしまったという。<br /> 藤田は知念に轟の葛飾北斎へのこだわりを説き、<br /> 指定文化財の調査までは数ヶ月かかるだろうから葛飾北斎展が終わるまでは<br /> 待って欲しいと説得し、知念も受け入れた。<br /> こうして葛飾北斎展でシーボルト夫妻の2つのカルタは再会し、<br /> 轟も三田村館長も満足そうだった。<br /><br /></dd> <dt>56 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:10:15 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第五章:ダブルフェイク<br /><br /> 怪しげな政治家の梶は、普段から献金として公表する必要が無いとか<br /> 贈与税の面で得だとかいう理由で、献金の代わりに美術品を受け取っていた。<br /> そんな梶が今回受け取ったのはセザンヌ作の『果物籠のある静物』。<br /> 梶は今回これを売り、それを全額チャリティーに寄付するという。<br /> 梶はそんな一品を呼び寄せた三田村館長に見せつけご満悦だった。<br /> 「ワシは本来コレクションを貸し出したりしないのですが、<br /> 三田村館長ほどの美人相手でしたら考えてしまいますなあ~」<br /> とエロオヤジ全開の梶だったが、藤田が訪れたことで機嫌が悪くなる。<br /> 藤田は、普段はコレクションの貸し出しすら渋るあなたが<br /> 今回売ってチャリティーに寄付するとは意外ですなあと言うと<br /> 梶は普段からワシはそういう気前のいい人間だからねと言ってくる。<br /> しかし藤田は今回梶がこうする理由を見抜いていた。<br /> 献金代わりにこの作品を受け取ったのをマスコミにかぎつけられた梶は、<br /> いつも通りコレクションしておくわけにはいかず、<br /> 仕方なく手放し全額寄付することで体面を取り繕おうというのだ。<br /> それを指摘され梶が怒ると、藤田は何をするわけでもなく去っていった。<br /><br /> だが、輸送中の『果物籠の静物』を乗せた車が大型車に追突され、<br /> 作品が燃えてしまうという事故が発生した。<br /> 三田村館長は一応藤田に燃えかすを鑑定して真贋を見抜いて欲しいと依頼する。<br /> 藤田は鑑定を始めるが、すぐにこれは贋作だと結論づける。<br /> 何しろこの贋作、少し前に藤田が依頼され作成し、<br /> ニューヨークで売ってきた物なのだ。<br /> そしてサラは、その商談の時、梶らしき人物を見かけた事を思い出す。<br /> 全ては一つの線で繋がった。贋作を買い付けて真作とすり替えて贋作を事故で焼き、<br /> その美術保険の保険金を全額寄付することで<br /> 作品を手元に置いたまま評判も上げようということなのだ。<br /> 梶が自宅で『果物籠のある静物』を嬉しそうに鑑賞しながらちょいと手で触ると<br /> 絵がどんどんと剥がれていき、剥がれた下から、へのへのもへじが出てくる。<br /> これが贋作ということは、ワシは真作を焼いてしまったのかと慌てる梶を、<br /> 高倉警部補は保険金詐欺の容疑で逮捕するのだった。<br /><br /> 結局真作は焼かれてしまったのかとサラは悲しんでいたが、<br /> そこへカルロスは一枚の絵を持ってくる。<br /> それはまさしく真作の『果物籠の静物』だった。そう、贋作は2つあったのだ。<br /> 大物の所に忍び込んだのに一つの獲物をすり替えるだけという依頼内容を<br /> 惜しく思うカルロスだったが、藤田は数年後に釈放されたら<br /> 改めてコレクション丸ごと盗めばいいさと言うのであった。<br /><br /></dd> <dt>57 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:11:13 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第六章:ニュルンベルクの十字架<br /><br /> 三田村館長の紹介で外国へ飛び依頼人に会いに行く藤田達。<br /> 話によるとデューラーの作品のスケッチが新しく見つかったので、<br /> これを手がかりにその作品の完成品を探して欲しいということらしい。<br /> そのスケッチには十字架が描かれておりその中央にはイエスもいた。<br /> 完成品があるかどうかは分からないが探してみることにして<br /> デューラーハウスで文献を調べたりすると、<br /> デューラーが友人にその作品を渡した可能性があることがわかる。<br /> しかしそれ以上の手がかりがつかめないので、<br /> 日本にもどってギャラリーフェイクの仕事をしながら<br /> 情報を集めることにした。<br /><br /> しかし1ヶ月経っても情報がまったく入ってこないので、<br /> これは見方を変えるべきだろうということで、スケッチを見やすくするため、<br /> スケッチを持ち主の許可を得た上で洗浄してみた。<br /> すると、懐中時計の部品である龍頭が見つかる。<br /> 時計かも知れないと言うことで、時計職人の千手の元へ行く二人。<br /> 話を聞いて情報をまとめると、時計の本場はスイス、<br /> そして時計を最後に所持したカルヴァンも晩年はスイスに住んだ、<br /> ということでスイスが怪しいと踏み、三人でスイスへ行くことにした。<br /><br /></dd> <dt>58 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:11:36 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>スイスでカルヴァンの所有物が所蔵されているという教会に行き、<br /> 十字架型の時計について牧師に聞いてみたが、<br /> やけに非協力的な態度で、そんな物はないとつっぱねられる。<br /> 他の場所で書物を見ると、カルヴァンの死から数年後に<br /> 例の教会で例の十字架を見かけたという昔の日記を発見する。<br /> あそこにあるのは確かなのに、なぜ隠すのか?<br /> 藤田はそれを理解し、再び教会へ行って牧師に突きつける。<br /> 当時、プロテスタント達は偶像破壊運動の真っ最中で、<br /> プロテスタントの主要人物たるカルヴァンがイエスの絵の入った物を<br /> 持っているなどあってはいけないことだったのだ。<br /> カルヴァンは贈り物を壊すのは忍びなかったし<br /> 偶像破壊運動はやりすぎだとおもったが運動が大規模で口出しできないので<br /> 隠し持つことにしたのだ。<br /> そして死後その十字架型時計が発見された<br /> その時には偶像破壊運動も下火になっていたので、<br /> 歴代の神父達は現代までずっと教会に隠し持つことにしたのだった。<br /> 藤田は、今では宗教の価値も変わっており責める物は居ない、<br /> 大切な芸術品を勝手な理由で隠し通すのは<br /> バーミヤン遺跡を破壊した者達と変わらない、<br /> 教会が隠し持っていたことを責められるのが嫌なら、<br /> どこかで所蔵されていて今まで気づかれなかったとか、<br /> ブラックマーケットに長い間あったのが表の世界に出てきたとか、<br /> もっともらしい理由をつけることで教会が言及されないようにする、<br /> だから頼むから時計を公表してくれと頼む。<br /> 納得した神父はその時計を出し、三人で修復作業に入った。<br /><br /> こうして再び表の世界に出た十字架型時計。<br /> 裏の世界の住人である藤田は千手に時計の発見や修復の手柄を譲った。<br /> それをちょっと残念に思うサラだったが、<br /> 藤田は時計のスケッチを手に入れられて上機嫌だった。<br /><br /></dd> <dt>59 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:12:09 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第七章:岩窟の聖母(前編)<br /><br /> 三田村館長の藤田への依頼は、ロンドンのナショナルギャラリーのにある、<br /> ダヴィンチが描いた『岩窟の聖母』の修復作業だった。<br /> ナショナルギャラリーに盗みに入った美術品泥棒が、<br /> 逃走の際に火薬を使い、よりによってその作品がひどく焼かれてしまったのだ。<br /> 藤田はこの依頼の裏に、三田村館長の、藤田にこの依頼で表の世界に戻り<br /> その才能を存分にふるって貰いたい、という意図を感じ取っていた。<br /> だが、むげに断る訳にもいかず、<br /> とりあえずナショナルギャラリーの館長と面接をすることに。<br /> 最初は『岩窟の聖母』に関する知識などを聞かれ、<br /> 次に修復の技術について聞かれ、<br /> 最後に何が必要かという話題になったときに、<br /> 修復には技術や知識だけではなく、作者の魂の輝き、作りたかったもの、<br /> 表現したかったことを感じ取ることが必要だと言うと、<br /> よく言ってくれた、それでこそ修復を頼める、と館長に修理を依頼される。<br /><br /> こうなったらやるしかないし、やりごたえもあると、乗り気になった藤田。<br /> 藤田はその間サラは日本に戻りギャラリーフェイクの番をしてなさいと言うが<br /> 藤田と一緒に居たいサラは、その間はロンドンで藤田が必要な画材を買ったり<br /> ギャラリーフェイクで売るための美術品を仕入れるという。<br /> ならばこの時期ならばバーモンジーの骨董市はどうだと勧める藤田。<br /> そこへ、リザ(エリザベート)がやってくる。<br /> この子はあのモナリザの子孫の候補である女の子で、<br /> 父親は藤田かもしれないのだ。<br /> 今は声楽の勉強のためロンドンに滞在しているのだ。<br /><br /> そんなわけでバーモンジーの骨董市へ来た二人。<br /> 露天で男に声をかけられ、このウェッジウッド初代の皿、<br /> 25000でいかがかなと声をかけられる。<br /> しかしサラはそれなりに勉強した知識で、この皿は30年前の物だと見抜く。<br /> 嘘つきだと言いふらされたくなければ安く売るよう求め、<br /> 最低でも3000が売値の皿を2000で買うのに成功した二人だった。<br /> だが、帰り道で二人は、仮面を被った謎の誘拐犯達に誘拐されてしまった。<br /> 倉庫に閉じこめられた後逃げ出そうとする二人だったが、<br /> リザは脱出に成功したものの、サラは逃げられず捕まってしまった。<br /><br /></dd> <dt>60 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:12:57 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第八章:岩窟の聖母(後編)<br /><br /> リザは急いで藤田にこの事を話す。<br /> 藤田はわずかな情報から、誘拐犯の二人の正体を突き止める。<br /> 一人は第一章でやりこめたビル。そしてもう一人は、<br /> 以前リザを苦しめ、リザの母親を殺し、そしてとっくに死んだはずの、<br /> モナリザの子孫を名乗る男ダヴァロスだったのだ。<br /> 数日後誘拐犯から電話が来て、藤田が一人で誘拐犯と会うことになる。<br /><br /> 二週間以内に、以前俺たちが手に入れ損ねた上に焼いてしまった、<br /> お前が修復している『岩窟の聖母』を完成させ持ってこい、<br /> ホテルはもちろん美術館にも俺の手下がいる、下手なまねはするなよ、<br /> と言われた藤田は、修復作業を急いで進めつつ、犯人について考える。<br /> ビルは表と裏両方の美術の世界から追われた身、<br /> ダヴァロスは既に死んだとされている身、<br /> どちらもホテルや美術館に大量の部下を配置して<br /> こちらをいつも見張る程の力はないはず、<br /> つまり奴らの裏に黒幕がいるのだと気づく。<br /> そしてその黒幕は以前からイタリアの美術品をイタリアに集めていた。<br /> 熱心なイタリア主義者なのだろうか?<br /><br /> しかしそれを知っても仕方がないのでサラを助けるための準備を進める。<br /> まずは『岩窟の聖母』を持って行く際に、発覚をなるべく送らせるため<br /> よく似た贋作の『岩窟の聖母』を手に入れる必要があるが、<br /> 今から人を雇って作らせる時間的余裕は無い、<br /> しかし人脈をある程度持っている藤田でも、<br /> 美術品の贋作を高度に取り扱う業者は思いつかなかった。<br /> 試しにブラックマーケットにも電話をしてみるが、<br /> 信用第一なので真作しか扱わない、贋作を探して売ることもできないし、<br /> 贋作業者を捜して仲介することすらできないと丁重に断られてしまう。<br /> 八方塞がりな藤田だったが、贋作の師匠の菱沼を思い出す。<br /> 電話して用件を伝えると、<br /> 敵対関係にもかかわらず条件に合う贋作を売ってくれた。<br /> 次に修復中の真作と贋作を入れ替える方法だが、<br /> カルロスに協力してもらい、<br /> 急遽発見した腐食について調査するという名目で、<br /> 変装したカルロスが持ってきた検査用の機械と偽った物に真作を入れ、<br /> 機械の中で贋作と入れ替えた。<br /><br /></dd> <dt>61 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:13:51 ID:lTaSPJT00</dt> <dd><br /> こうして藤田は全てを投げ打ってでもサラを助けるため、<br /> 『岩窟の聖母』の真作を持って一人で取引現場に訪れた。<br /> あのお方の話を聞いてもらおうということで、<br /> 通信ではあるが、黒幕が姿を表す。その名も『シエナの枢機卿』。<br /> 藤田は本物の聖職者ではなく、名乗っているだけだと考える。<br /> その枢機卿は、イタリアの美術が世界各国の野蛮な国々にあるのは我慢ならん、<br /> イタリアの美はイタリアにあるべきだ!と主張し、<br /> 我々の仲間にならないか?もちろんサラも一緒に迎え入れてやる、と言う。<br /> そんな枢機卿に藤田は、<br /> 「俺が嫌いな人種は3つある、<br /> 一つ、権力をふるって他人を恫喝する輩、<br /> 二つ、自分は安全な所に居ながら悪事を企むような輩、<br /> 三つ、全ての美を独占しようなどと考える不遜な輩!<br /> 三つ全てに合致するようなお前の言うことなど聞くものか!」と啖呵を切る。<br /> 残念だよ藤田君、後は任せると言い、通信を切る枢機卿。<br /> 銃を持った二人やその部下に囲まれ絶体絶命のピンチな藤田とサラ。<br /> まず藤田は、ダヴァロスはともかくビルは美術商としての欲があると考え、<br /> 俺たちを殺したということにして見逃してくれたら<br /> ギャラリーフェイクの金庫にある美術品をやる。<br /> それがこの鍵だ、電子キーだから壊れやすく投げてはやれない、<br /> こっちへ取りに来てくれと、まんまとビルをおびき寄せ、<br /> 銃を突きつけることに成功する。しかし隙を見て逃げられ、失敗に終わる。<br /> 次にもうすぐ警察が来るぞとハッタリをかますが、思いっきり見破られる。<br /> と思いきや、藤田の知り会いの美術商や三田村館長、リザ達が来てくれた。<br /> こんな女子供や優男が警察なものかよと笑う誘拐犯達だったが、<br /> その隙をついてカルロスが助けに来てくれた。<br /> しかしその時、取引現場の廃屋に火がつき、急速に火が回り、<br /> 藤田とサラ、そしてダヴァロスが二階に取り残される。<br /> 「その王族の女はお前の資金源だったろうが、<br /> お前に最後に死をもたらす不幸の女だったな!」と笑うダヴァロス。<br /> それに対し藤田は、「サラは俺にとって美の救済者であり、<br /> 裏の美術界ですさんでいったかもしれない俺を救ってくれた救済の光だ!」<br /> と、柄にもない熱血なセリフを叫ぶ藤田。<br /> この高さだ、窓から飛んでも助かるまいと<br /> 藤田の死を確信するダヴァロスだったが、<br /> 幸運をもたらしてくれたサラが居れば大丈夫だと二階から二人でダイブする。<br /> 結局はサラの下敷きになった藤田がちょっと痛かったくらいで済んだ。<br /> 無謀さに驚くダヴァロスに廃屋の一部が落ちてきて、ダヴァロスは潰された。<br /><br /></dd> <dt>62 :<a href="mailto:sage"><b>ギャラリーフェイク</b></a>:2008/08/23(土) 01:14:54 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>こうしてサラを無事に助けた藤田は<br /> 『岩窟の聖母』を元に戻そうとするが、館長はすでに気づいていた。<br /> しかし事情を知った館長は、それを許してくれた。<br /> だが、今回の藤田の行動は広く知られ評判を落としてしまい、<br /> 藤田が表の美術界へ復帰する道は遠のいてしまったと三田村館長は落胆する。<br /> この事件の後、藤田とサラは勉強、仕入れ、そして観光など、<br /> いろんな目的で世界を巡ることにして、暫くギャラリーフェイクを休店する。<br /> 別れの挨拶に来た三田村館長に、お土産たくさん持ってくるねと言うサラ。<br /> そして二人は旅立つのであった。<br /><br /> ギャラリーフェイク。そこは美術界の掃きだめだと、人は言う。<br /> しかし別の人は、真の美に出会える奇跡の店だと言う。<br /> もし真の美に出会いたいのであれば、<br /> 東京のとある埠頭にあるアートギャラリー、ギャラリーフェイクへ行くといい。<br /> 二人の美の守り手が、出迎えてくれることだろう。<br /><br /> ~ギャラリーフェイク END~<br /><br /><br /> このゲームは相手のセリフに手持ちの情報をぶつけて先へ進むという<br /> 逆転裁判に似たシステムがありますが、<br /> 爽快感が無く、攻略が分かりづらいところもあるので、<br /> 実質的には読みにくい一本道のノベルゲームといったところです。<br /> ただ第三章以外のストーリーは全てゲームオリジナルで<br /> その質も悪くありません。いわゆる「ファンなら買い」というやつです。<br /> 以上、ギャラリーフェイクを終わります。<br /><br /></dd> </dl>
<p><strong>ギャラリーフェイク</strong></p> <p>・part25-156~159(途中まで)</p> <p>・part41-50~62</p> <hr /><dl><dt>156 :<a href="mailto:sage"><strong>名無しさん@お腹いっぱい。</strong></a>:2006/09/09(土) 15:42:22 ID:zg8ikajV0</dt> <dd>ギャラリーフェイクの人ですが、とりあえず1話の半分が出来たのでそこまで投下します。<br /> やりながらメモしてるので時間かかる上にわかりにくいことを先にお詫びしますorz<br /><br /></dd> <dt>157 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク・チャプター1</strong></a>:2006/09/09(土) 15:46:34 ID:zg8ikajV0</dt> <dd>Chapter1 日陰に咲くひまわり<br /><br /> ある一室でゴッホの代表作「ひまわり」を前に会話する男女二人。<br /> しかしその「ひまわり」は素人目には判断出来ないほど見事な贋作であった。<br /> 男から「館長さん」と呼ばれる女性は、贋作である「ひまわり」のタッチに心当たりがあった…<br /><br /> ある日のこと、知り合いである三田村館長の勤務する高田美術館で盗難事件が発生したことを新聞で知る。<br /> どうやら海外の美術館に作品を貸し出したところ、返却後に贋作にすり替えられたらしい。<br /> 何を盗まれたのかは新聞では知ることができなかった。<br /><br /> その時、ギャラリーに高倉刑事が訪れる。<br /> 高田美術館がらみで来たと予想するフジタ、逆に情報を引き出そうとする。<br /><br /> 強引に署まで連行しようとする高倉。<br /> しかし逮捕状が無いと民間人を逮捕することは出来ないと拒否するフジタ、逆に逮捕しようとした理由を聞き出そうとする。<br /> どうやら今回の盗難事件にフジタが関わっていると思っているようだ。<br /> 朝刊に記事が載る前からこの事を知っているんじゃないかと言う高倉に、事件は今朝の朝刊で初めて知ったと言い返す。<br /> そのまま会話を続けるうちに、高倉の話から盗品の正体がゴッホの「ひまわり」であることに気がつく。<br /> どうやらすり替えられた贋作は、最近までギャラリーフェイクに置いてあったものだった。<br /> とりあえず高倉のメンツを守るために警察に任意同行と言う事で向かうことにする。<br /><br /> 舞台は警察署へ。<br /> そこで贋作の「ひまわり」を確認することに。<br /> やはり「ひまわり」はギャラリーフェイクで扱っていたものであった。<br /> その贋作「ひまわり」は世界的に有名な贋作家のものであった。<br /> 贋作「ひまわり」の作者の贋作展を開いた際に展示し、終了後に売り払ったはずのものが何故ここにあるのか。<br /> 思案する中、高倉から質問を受けることに。<br /> 贋作展終了後ギャラリーから高田美術展に直接移ったんじゃないかと聞かれたものの、すぐに売ったと説明する。<br /> 贋作を売ったのは2週間前だと教えると、「ひまわり」が近代美術館から戻ってきたのが1週間前だと聞くことが出来た。<br /> 続いて贋作を売った相手について質問され、売った相手は海外のバイヤーだったと返答する。<br /><br /></dd> <dt>158 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク・チャプター1</strong></a>:2006/09/09(土) 15:48:47 ID:zg8ikajV0</dt> <dd>夜遅くまで事情聴取は続き、今晩はここに泊まれと言う高倉。<br /> 拒否するものの、無実の確証が無いフジタを帰す訳には行かないと言われる。<br /> そこで今までの情報から、自分が無実だと証明することに。<br /><br /> まず、時間的に無関係だと言う証明をすることに。<br /> 贋作を売ったのが2週間前で、真作が海外から戻ってきたのが1週間前。<br /> 日本にいるフジタにはすり替えに介入することが出来ないはず。<br /> また、贋作は海外のバイヤーに売ったのだから日本ですり替えを行うのは不可能だと説明する。<br /> つまり、時間的にも場所的にもフジタにはすり替えは不可能だと言うことである。<br /> フジタと犯人がグルじゃないのかと勘ぐる高倉に、自分の店に置いてあった有名な贋作家の作品であり、高田美術館の館長を騙せる筈が無いと断言する。<br /> すると高倉は個人的に信用したとして、心当たりがあったら連絡することを条件に帰る事を認めてくれるのであった。<br /><br /> ギャラリーに戻るなり、サラに顧客名簿を用意してくれと頼むフジタ。<br /> すると、サラからお客さんがギャラリーで待っていると言われる。<br /> ギャラリーに向かうと、高田美術館館長の三田村小夜子がいた。<br /> どうやら三田村も今回の事件でフジタに聞きたいことがあったらしい。<br /><br /> そこで今回の事件の鍵である「ひまわり」の贋作の作者について話をする。<br /> 贋作者の名はオット・ヴァッカー、1927年にドイツの展覧会に出展された一枚のゴッホ。<br /> その真贋についてひょっとしたことから疑問が生まれた。<br /> そのゴッホの出展者こそオット・ヴァッカー…このひょっとした疑問から彼の扱った35点のゴッホの真贋が問われることに。<br /> その中に美術界の権威の鑑定書のついた作品まであったりもする。<br /> 捜査するうちに、ヴァッカーの弟の家から書きかけのゴッホが発見された。<br /> この事でヴァッカーは贋作業に関わっていたことが明らかになったものの、彼の作品の真贋は科学調査されるまで結論がつかなかったらしい。<br /><br /> 今回の事件ですり替えに使用された贋作「ひまわり」、それもヴァッカーの作品の一枚であった。<br /> ヴァッカーの作品は絵の具を早く乾燥させるために樹脂を多用するため、絵の具が剥離しやすい。<br /> すり替えられた贋作「ひまわり」の絵の具も剥離しており、その修復をしたのはフジタでは無いかと質問する三田村。<br /> フジタは修復したことは認めるものの、事件とは無関係だと説明し情報を聞き出そうとする。<br /><br /> 盗まれた「ひまわり」は、3ヶ月前からニューヨークの近代美術館に貸し出されていた。<br /> 先週「ひまわり」が返却されたのだが、その時にはすでにすり替えられていたようだ。<br /> また、貸し出し時には何も異常がなかったということも確認できた。<br /><br /> 再度、事件に関係してないか聞いてくる三田村だが、彼女はこの事件に関してフジタは無関係だと思っているようだ。<br /> フジタは「ひまわり」を悪用はしないと断言する三田村の言葉に、サラは昔のことを思い出す…<br /><br /> それはサラがギャラリーフェイクで働き始めるよりずっと前の出来事。<br /> 突然の戦争にサラは全てを失い、たった一枚の絵を持って祖国を脱出することに。<br /> その絵とはゴッホの「ひまわり」…贋作ではあったが、サラにとっては心の支えであった。<br /> しかし、その絵は傷ついたサラを看病してくれた人に騙し取られどこかに売られてしまった。<br /> しばらくして、サラはその「ひまわり」と高田美術館で再会することになる。<br /> その時、その「ひまわり」の前でサラとフジタは初めて出会ったらしい。<br /> 嘘の来歴で塗り固められ、真作として高田美術館に売り払われていたサラの贋作の「ひまわり」。<br /> フジタは真作の「ひまわり」を調達し、サラの贋作のひまわりを取り戻してくれたらしい。<br /> 心の支えを取り戻してくれたフジタに恩返しするために、サラはギャラリーフェイクで働くことにした…<br /><br /> 時間も遅くなり、そろそろ美術館に戻らなきゃならないと言う三田村。<br /> 疑っていたことを詫びると共に、フジタの情報網をあてにさせてくれとお願いする三田村に快く返答するフジタ。<br /> 高慢な三田村があそこまで消沈している姿を見て協力する気になったらしい。<br /> その後は自分の「ひまわり」の話をフジタに聞くサラと、サラの話を聞かずに色々思案するフジタの漫才を見ながら次のシーンへ…<br /><br /></dd> <dt>159 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク・チャプター1</strong></a>:2006/09/09(土) 15:51:01 ID:zg8ikajV0</dt> <dd>とりあえず今回はここまでです。<br /> 仕事がえらく忙しくなって今も会社からの投稿ですが、<br /> 何とか最後までやりきるのでお付き合いをどうぞよろしく・・・<br /><br /> そういやキャラ紹介ってあったほうがいいのかな?<br /><br /><hr /></dd> </dl><dl><dt>50 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:06:22 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>PSPのギャラリーフェイク行きます。<br /> こまめにセーブしてないためストーリーの確認ができず、<br /> 細部で間違ってる場所もあるかもしれません。<br /> また原作の漫画を全部は読破してないので<br /> 人物紹介で間違いがあるかもしれません。<br /><br /> 主要人物紹介<br /><br /> 藤田玲司<br /> 贋作専門アートギャラリー『ギャラリーフェイク』のオーナー。<br /> 表の世界に出せない真作を裏の世界で売りさばくという裏の面も持つ。<br /> 美術に関する能力は技術・知識共に幅広いジャンルにおいて超一流。<br /> 昔はメトロポリタン美術館のキュレーター<br /> (美術品の保全・修復等を行う美術館の専門職)であり、<br /> プロフェッサーと呼ばれるほどの腕前だったが<br /> 美術品の横流しを告発しようとしたために<br /> 真犯人である同僚に罪を着せられ孤立し、退職し日本に帰国するはめになった。<br /> その後贋作商売の師匠、菱沼の元で修行を積むが<br /> 彼の商売のやりかたに納得できず、独立し現在に至る。<br /> 裏社会で真作を売買するくらいだから100億単位の資産を持っているはずだが、<br /> なぜかボロアパートに住んでいたり趣味がパチンコだったりと庶民的な面も。<br /> 体力はかなり低く、山奥や密林に眠るお宝の元へ行く時はいつもヒイヒイ言ってる。<br /><br /> サラ<br /> 某国の王族である褐色の少女。クーデターで国を追われ、<br /> その時にだまし取られた家族の思い出の品である贋作のひまわり(ゴッホ作)を<br /> 藤田に取り戻してもらって以来、ギャラリーフェイクで働いている。<br /> 美術の知識は今の所素人に毛の生えた程度だが<br /> 美を見抜く眼力は時に藤田をも唸らせる程。<br /> 藤田と仲良くする女性に嫉妬するかわいい面もある。<br /><br /> 三田村小夜子<br /> 高田美術館館長。美術界から真作として扱われる贋作を一掃し<br /> 健全化することを使命とする、少々お堅い感じの女性。<br /> 藤田が表の世界に戻って来ることを切望している。<br /><br /> 知念護人(ちねんもりひと)<br /> 文化省の役人で、国宝級のお宝を発見し国宝や指定文化財に指定して<br /> 国で保護することを使命とする国宝Gメン。<br /> 藤田とお宝発見を競い合うことが多い。<br /><br /> カルロス<br /> 美術品窃盗団のボス。気さくな性格であり、女性をナンパするのが趣味だったり<br /> 家族サービスでオペラ鑑賞に行ったりする、貫禄のある裏社会の顔役。<br /> あまりに有名で高価なお宝はリスクが大きいので普段は狙わないという、<br /> 慎重な面もある。藤田とはよく取引をし、ただのビジネスライクな付き合いではない。<br /><br /></dd> <dt>51 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:07:02 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第一章:日陰に咲くひまわり<br /><br /> いつものようにギャラリーフェイクで仕事をしている藤田とサラ。<br /> そこへブリキ玩具コレクターのの高倉警部補が来て、署までご同行願うと言ってくる。<br /> ある程度話を聞いた藤田は、とりあえず署まで任意同行することに。<br /> 高田美術館が外国の展覧会のために貸し出した真作の『ひまわり(ゴッホ作)』が<br /> 高田美術館に帰ってきた時には藤田が贋作と明示した上で外国に売ったひまわりに<br /> すり替えられていたという。<br /> いろんな状況証拠を用いて、<br /> 自分がひまわりをすり替えて盗むことに手を貸したわけではなく、<br /> 贋作として売ったひまわりを勝手に使われただけだと説得する藤田。<br /> 一応納得した高倉警部補と三田村館長だったが、<br /> 藤田は、自分の作った贋作が使われたのは事実であり、<br /> このままでは立場が悪いと言うことで、真相究明に乗り出すことにした。<br /><br /> 美術品運送を生業とする徳川運送の社長に頼んで運搬の時に撮る写真を見せてもらい<br /> それを鑑定することですり替えられた場所や時期を特定していく。<br /> 次に美術品窃盗団のボスのカルロスに話を聞いてみると、なにやら歯切れが悪そうだ。<br /> そこを指摘すると、カルロスの元部下で独立した窃盗団が<br /> そのひまわりのすりかえ事件に関わっているという証言を得る。<br /> 絵を盗んで儲けたいならわざわざ贋作とすり替える必要はない、<br /> 藤田の絵をすり替えに使ったのは藤田に恨みを持つ者が復讐するためではないか、<br /> そう考えた藤田は恨みを持っていそうな元贋作師匠の菱沼に電話をする。<br /> しかし菱沼は確かに窃盗団に話しを持ちかけられたが断ったと言う。<br /><br /> それを一応信じた藤田は他に恨んでいそうな人物を考えてみるが思いつかない。<br /> そんな折、カルロスからブラックマーケットでひまわりが出品されると聞く。<br /> 信用第一のブラックマーケットの事だから真作に違いない。<br /> 藤田がサラと二人で海外のブラックマーケット会場へ行くと、<br /> 藤田のメトロポリタン美術館時代の同僚、ビルと遭遇する。<br /> こいつは藤田がメトロポリタンを去った理由を作った旧敵であり、<br /> ビルもその後とあるオークションでやりこめられて藤田を恨んでいた。<br /> カルロスに頼んで相手の資金を調べて貰うと、ビルは4500万ドルあった。<br /> しかし藤田は4000万ドルしか無い。<br /> そこで、カルロスに頼んで部下を使い、ビルに対して<br /> 藤田は5500万ドルもっているという偽情報を流して貰うことで<br /> ひまわりを落札することに成功した。<br /> 帰り道にビルは藤田達に銃を突きつけてひまわりをよこすよう脅すが、<br /> それを見越していた藤田はカルロスにあらかじめ見張ってくれるよう頼んであり、<br /> カルロスがナンパしてたせいで遅れたためピンチだったがなんとか助かる。<br /> こうしてビルはブラックマーケットで不祥事を起こした罰としてボコられた上に<br /> 裏の美術界から追放されてしまう。<br /> 藤田は三田村にひまわりの真作を渡し、身の潔白を証明したのだった。<br /><br /></dd> <dt>52 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:08:05 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第二章:ナポレオンの宝剣<br /><br /> 藤田はとある古物商から古びた宝剣を買い付ける。<br /> 古びてはいるが、この宝剣はよほどの権力者でないと持てないような<br /> 格式高い物だと見抜き、とりあえずギャラリーフェイク内に展示する。<br /> それを見かけた女宝石泥棒のフェイツイ(原作ではフェイツェイとなっている)に、<br /> フランスの大物政治家が、そのナポレオンの宝剣を<br /> 柄の部分から取り外されたリージェントダイヤとセットで欲しがっている、<br /> リージェントダイヤを譲って貰うよう持ち主と交渉して<br /> 宝剣を完成させてみてはどうかと儲け話を持ちかけてくる。<br /><br /> 早速フランスへ飛んで依頼人に会ってみると、<br /> 依頼人の大物政治家ローベルはスーツも家の内装もセンスの悪い男だった。<br /> 話を聞いてみると、<br /> リージェントダイヤの持ち主には別の宝石商が以前交渉したが、<br /> 相手方を思いやってちゃんとした交渉をしても駄目だったという。<br /> とりあえず一度行ってみようとダイヤの持ち主の家に行くと、<br /> そこにはナポレオンの妻ジョゼフィーヌの住んでいたマルメゾン宮殿を思わせる家と<br /> 一風変わったバラ園があった。<br /> このバラ園にあるのは品種改良されたモダンローズではなく、<br /> バラの原種に近いオールドローズなのだ。まるでジョゼフィーヌのバラ園である。<br /> サラが珍しそうにバラを見ていると、お嬢ちゃん気に入ったのねえと<br /> 人の良さそうな老婆が話しかけてくる。この人がダイヤの持ち主らしい。<br /> 応接間で待っているとサラが本棚を勝手に調べるので止めようとすると<br /> 一冊の本が落ちたので広い、ふと開いてみた藤田は驚く。<br /> これはジョゼフィーヌが植物画家ルドゥーテに描かせたバラ図譜、<br /> それも世界に5冊しか無い特に貴重なタイプなのだ。<br /><br /> 老婆が執事と一緒に来たので、交渉を開始する藤田。<br /> 事前にこの老婆が財政的に困っているという情報をつかんでいた藤田は<br /> ちゃんと高額で買い取るとか美術品を所望なら他のものを見繕ってもいいと<br /> 紳士的に交渉していくが、執事がお前らなどと取引するものかと怒ってくる。<br /> 話を聞いてみると、前任の交渉役だった宝石商はダイヤをよこせと脅迫し、<br /> それでも断ると家から1枚のイタリアの宗教画が無くなり、<br /> その直後に「ダイヤもそのように盗まれたら困るでしょう?」と言ってきたのだ。<br /> 藤田は、この家がマルメゾン宮殿を思わせる作りであること、<br /> バラ園にオールドローズが咲いていること、貴重なバラ図譜があることから、<br /> 老婆がジョゼフィーヌゆかりの者であることを見抜き、老婆も認める。<br /> ジョゼフィーヌの遺品であることがダイヤを手放したくない理由ですかと聞くと、<br /> 老婆は、それよりも今は亡き私の主人の遺品であることが理由なのだと言う。<br /> 藤田は依頼主に話を聞くために一旦引き返す。<br /><br /><br /></dd> <dt>53 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:08:37 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>子供の使いじゃないんだぞと怒るローベルに対し前任者が脅迫したと詰め寄ると<br /> 一旦はしらを切るが、結局は脅迫させていたことを認めた。<br /> その理由は、ローベルが選挙期間中である事と関係あると藤田は見抜く。<br /> フランスの右翼議員であるローベルは完成されたナポレオンの宝剣を手に入れ、<br /> その威光で自らを持ち上げ選挙に勝とうというのだ。<br /> ちなみに、イタリアの宗教画を盗んだ犯人は前任の宝石商ではないらしい。<br /> 偶然盗まれたので脅迫の材料にしたということだ。<br /> 世間に知らしめるためのダイヤだから盗んでくるわけにはいかない、<br /> しかしなんとしてでも手に入れなければならず手段は問わないつもりだと<br /> ダイヤを手に入れるための執念を藤田に見せるローベル。<br /> ローベルの好きにしてやるわけにはいかないと思った藤田は<br /> フェイツイに電話をして、意味ありげなセリフを言う。<br /> 「俺がダイヤを渡した後でダイヤに何かあっても俺の責任じゃないよな?」<br /><br /> 再び老婆に会いに行った藤田達はローベルのダイヤへの執念を話し、<br /> 危険だから譲って欲しい、しかし後で必ず返すと説得する。<br /> 執事は聞く耳を持たないし老婆も懐疑的だったが、<br /> サラが藤田の美に対する態度は真剣です、信じて下さいと説得する。<br /> サラを気に入っていた老婆は、藤田は信用できないけど<br /> 藤田を信用するサラを信用しましょうと、ダイヤを貸してくれた。<br /><br /> こうして完成されたナポレオンの宝剣をマスコミに公開したローベルは<br /> これで話題になって選挙に勝てると喜んでいたが、<br /> ある日宝剣が盗まれてしまう。<br /> 国宝を無くしては選挙民に申し訳が立たんと青くなるローベルだった。<br /><br /> その頃なぜかナポレオンの宝剣を持っていた藤田は老婆の元へ赴き、<br /> ダイヤを宝剣とセットで返却した。藤田いわく宝剣は借りたダイヤの利子らしい。<br /> 老婆は帰り際にサラにバラの花束を、藤田に以前出てきた貴重なバラ図譜を渡し、<br /> 執事も今回はありがとうございましたと礼を言ってきた。<br /> こうして、ナポレオンが離婚後も愛し続けたジョゼフィーヌのゆかりの家に、<br /> ナポレオンの宝剣が完成され戻ってきたことにロマンを感じる藤田とサラだった。<br /><br /></dd> <dt>54 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:09:17 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第三章:消えた黄金仏<br /><br /> ギャラリーフェイクにやってきた国宝Gメン知念は、<br /> 山奥の寺にある木彫りの仏像の修復を依頼してくる。<br /> 山奥までヒイコラ言いながら歩いていき、寺の住職に面会し、<br /> 修復は不要と思っている住職に美術のプロとして修復の必要性を説明し、<br /> 修復の許可を得る。<br /> そんな時、住職の息子が来て、<br /> こんなボロ寺は潰して山一帯をリゾートにすればいいと言って住職を怒らせる。<br /> 修復をするために宿泊していると、息子が部下と共に木彫りの仏像を<br /> ガソリンで焼いてしまおうとするが、犯行の様子ををカメラで撮り、<br /> 偽物の拳銃で脅すと退散していった。<br /> 住職曰く、妻が一人で寺を出て行ってしまい、後に病死した時、<br /> 葬式は当時妻が住んでいた地域の寺で行うことになり、<br /> この寺で葬式をすることができなかった。息子はそれを恨んでいるという。<br /> そんな複雑な親子だったが、山の急斜面を落ちてしまい怪我をした息子を<br /> 住職さんが「子供を憎む親がいるか!」と背負って帰り介抱することで和解した。<br /><br /> 木彫りの仏像を修復する藤田達だが、<br /> あの知念がこの仏像を修復させるには裏があると読んだ藤田は寺の文献を調べる。<br /> すると、木彫りの仏像の中には小さな黄金の仏像があると判明する。<br /> これが知念の手に渡れば国宝と認定して寺から取り上げてしまうと思った藤田は、<br /> 黄金でできているが頭が少し残ってるだけのボロボロの仏像を<br /> 修復に必要な道具と偽って運び入れ、<br /> 修復作業の途中で木彫りの仏像の木の粉が飛び散り知念が目をつぶったスキに<br /> 入れ替えることで、黄金仏は長い年月でボロボロになり木の粉と一緒になり<br /> 飛び散ってしまったと説明し、知念を諦めさせた。<br /> 結局住職は、この黄金仏を公開して参拝客を集めるようなことはせず、<br /> 昔これを作った人がそうしたように、くりぬいた木の中に入れ、<br /> 木の中でこの地を見守ってもらうことにした。<br /> 昔、この黄金仏の制作者は木をくりぬいてその中に黄金仏を入れた。<br /> その木はくりぬかれた傷は木の成長で塞がり、木の中に黄金仏は閉じこめられた。<br /> そしてその木で木彫りの仏像が彫られたのだ。<br /> 黄金仏で儲けないならどうやって寺を守ろうかと考える住職だったが、<br /> 息子が、昔ここから盗んでいった別の仏像を返すから<br /> それを売ってはどうかと提案する。<br /> 藤田は、その時にはギャラリーフェイクにお任せを、と言うのであった。<br /><br /></dd> <dt>55 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:09:49 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第四章:不合の一対<br /><br /> 藤田は、葛飾北斎にただならぬ思い入れを持つ大手スーパー副社長、轟に呼ばれる。<br /> 葛飾北斎が作ったというカルタを買ったから鑑定してくれというのだ。<br /> 鑑定していった藤田は、1枚だけ別のカルタの札が混じっていることに気づく。<br /> このカルタは上方カルタといわれる種類のものだが、<br /> 江戸カルタという別種類のカルタの札が入っているのだ。<br /> とりあえず専門の機材で鑑定してみようということで預かることにする。<br /> 調べていると三田村館長から、轟にそのカルタを売っていた美術商は<br /> 偽物を高く売る詐欺師だと分かり逮捕されたと連絡を受ける。<br /> 落ち込む轟だったが、<br /> 美術商が偽物だったとしても商品まで偽物とは限らないと元気づける藤田。<br /> さらに調べていくと本物だと分かり、<br /> こうなったら一枚だけ入っていた江戸カルタの正体も知りたくなった藤田。<br /> 文献を探していくと、葛飾北斎と交流のあったシーボルトが<br /> 葛飾北斎に二組のカルタの制作を依頼していたことが判明する。<br /> なぜ二組か、藤田は思い当たる節があった。<br /> シーボルトは帰国時に日本地図を持ち出そうとしたために国外追放処分となり、<br /> 一生妻と離ればなれになってしまったのだ。<br /> そのため、二人を繋ぐ品としてカルタを依頼し、<br /> お互いを忘れないために、札を一枚ずつ交換したのではないか、ということだ。<br /> ということは、もう片方のカルタは国外にあるということになる。<br /> 手始めに知り合いの外国人美術商に連絡を入れると、<br /> 地方の名士からまとめて売られた美術品の中にカルタが一つあったという。<br /> 様子を口頭で教えて貰うと、特徴が合致している。<br /> 実際に行ってその目で確かめてみると、いきなりの大当たりだった。<br /> しかしこれらの美術品はまとめてオークションにかけられることが決定されていた。<br /> だが藤田はそれらの美術品の状態が悪いことに目をつけ、<br /> それらを全部修復するのと引き替えにカルタを手に入れることに成功した。<br /> しかし帰国すると、2つのカルタは国宝Gメンの知念に指定文化財とされてしまい、<br /> 今度高田美術館で開催される葛飾北斎展に出品出来なくなってしまった。<br /> 知念に聞かれた轟が、三田村館長にも相談せずその場で返事をしてしまったという。<br /> 藤田は知念に轟の葛飾北斎へのこだわりを説き、<br /> 指定文化財の調査までは数ヶ月かかるだろうから葛飾北斎展が終わるまでは<br /> 待って欲しいと説得し、知念も受け入れた。<br /> こうして葛飾北斎展でシーボルト夫妻の2つのカルタは再会し、<br /> 轟も三田村館長も満足そうだった。<br /><br /></dd> <dt>56 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:10:15 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第五章:ダブルフェイク<br /><br /> 怪しげな政治家の梶は、普段から献金として公表する必要が無いとか<br /> 贈与税の面で得だとかいう理由で、献金の代わりに美術品を受け取っていた。<br /> そんな梶が今回受け取ったのはセザンヌ作の『果物籠のある静物』。<br /> 梶は今回これを売り、それを全額チャリティーに寄付するという。<br /> 梶はそんな一品を呼び寄せた三田村館長に見せつけご満悦だった。<br /> 「ワシは本来コレクションを貸し出したりしないのですが、<br /> 三田村館長ほどの美人相手でしたら考えてしまいますなあ~」<br /> とエロオヤジ全開の梶だったが、藤田が訪れたことで機嫌が悪くなる。<br /> 藤田は、普段はコレクションの貸し出しすら渋るあなたが<br /> 今回売ってチャリティーに寄付するとは意外ですなあと言うと<br /> 梶は普段からワシはそういう気前のいい人間だからねと言ってくる。<br /> しかし藤田は今回梶がこうする理由を見抜いていた。<br /> 献金代わりにこの作品を受け取ったのをマスコミにかぎつけられた梶は、<br /> いつも通りコレクションしておくわけにはいかず、<br /> 仕方なく手放し全額寄付することで体面を取り繕おうというのだ。<br /> それを指摘され梶が怒ると、藤田は何をするわけでもなく去っていった。<br /><br /> だが、輸送中の『果物籠の静物』を乗せた車が大型車に追突され、<br /> 作品が燃えてしまうという事故が発生した。<br /> 三田村館長は一応藤田に燃えかすを鑑定して真贋を見抜いて欲しいと依頼する。<br /> 藤田は鑑定を始めるが、すぐにこれは贋作だと結論づける。<br /> 何しろこの贋作、少し前に藤田が依頼され作成し、<br /> ニューヨークで売ってきた物なのだ。<br /> そしてサラは、その商談の時、梶らしき人物を見かけた事を思い出す。<br /> 全ては一つの線で繋がった。贋作を買い付けて真作とすり替えて贋作を事故で焼き、<br /> その美術保険の保険金を全額寄付することで<br /> 作品を手元に置いたまま評判も上げようということなのだ。<br /> 梶が自宅で『果物籠のある静物』を嬉しそうに鑑賞しながらちょいと手で触ると<br /> 絵がどんどんと剥がれていき、剥がれた下から、へのへのもへじが出てくる。<br /> これが贋作ということは、ワシは真作を焼いてしまったのかと慌てる梶を、<br /> 高倉警部補は保険金詐欺の容疑で逮捕するのだった。<br /><br /> 結局真作は焼かれてしまったのかとサラは悲しんでいたが、<br /> そこへカルロスは一枚の絵を持ってくる。<br /> それはまさしく真作の『果物籠の静物』だった。そう、贋作は2つあったのだ。<br /> 大物の所に忍び込んだのに一つの獲物をすり替えるだけという依頼内容を<br /> 惜しく思うカルロスだったが、藤田は数年後に釈放されたら<br /> 改めてコレクション丸ごと盗めばいいさと言うのであった。<br /><br /></dd> <dt>57 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:11:13 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第六章:ニュルンベルクの十字架<br /><br /> 三田村館長の紹介で外国へ飛び依頼人に会いに行く藤田達。<br /> 話によるとデューラーの作品のスケッチが新しく見つかったので、<br /> これを手がかりにその作品の完成品を探して欲しいということらしい。<br /> そのスケッチには十字架が描かれておりその中央にはイエスもいた。<br /> 完成品があるかどうかは分からないが探してみることにして<br /> デューラーハウスで文献を調べたりすると、<br /> デューラーが友人にその作品を渡した可能性があることがわかる。<br /> しかしそれ以上の手がかりがつかめないので、<br /> 日本にもどってギャラリーフェイクの仕事をしながら<br /> 情報を集めることにした。<br /><br /> しかし1ヶ月経っても情報がまったく入ってこないので、<br /> これは見方を変えるべきだろうということで、スケッチを見やすくするため、<br /> スケッチを持ち主の許可を得た上で洗浄してみた。<br /> すると、懐中時計の部品である龍頭が見つかる。<br /> 時計かも知れないと言うことで、時計職人の千手の元へ行く二人。<br /> 話を聞いて情報をまとめると、時計の本場はスイス、<br /> そして時計を最後に所持したカルヴァンも晩年はスイスに住んだ、<br /> ということでスイスが怪しいと踏み、三人でスイスへ行くことにした。<br /><br /></dd> <dt>58 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:11:36 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>スイスでカルヴァンの所有物が所蔵されているという教会に行き、<br /> 十字架型の時計について牧師に聞いてみたが、<br /> やけに非協力的な態度で、そんな物はないとつっぱねられる。<br /> 他の場所で書物を見ると、カルヴァンの死から数年後に<br /> 例の教会で例の十字架を見かけたという昔の日記を発見する。<br /> あそこにあるのは確かなのに、なぜ隠すのか?<br /> 藤田はそれを理解し、再び教会へ行って牧師に突きつける。<br /> 当時、プロテスタント達は偶像破壊運動の真っ最中で、<br /> プロテスタントの主要人物たるカルヴァンがイエスの絵の入った物を<br /> 持っているなどあってはいけないことだったのだ。<br /> カルヴァンは贈り物を壊すのは忍びなかったし<br /> 偶像破壊運動はやりすぎだとおもったが運動が大規模で口出しできないので<br /> 隠し持つことにしたのだ。<br /> そして死後その十字架型時計が発見された<br /> その時には偶像破壊運動も下火になっていたので、<br /> 歴代の神父達は現代までずっと教会に隠し持つことにしたのだった。<br /> 藤田は、今では宗教の価値も変わっており責める物は居ない、<br /> 大切な芸術品を勝手な理由で隠し通すのは<br /> バーミヤン遺跡を破壊した者達と変わらない、<br /> 教会が隠し持っていたことを責められるのが嫌なら、<br /> どこかで所蔵されていて今まで気づかれなかったとか、<br /> ブラックマーケットに長い間あったのが表の世界に出てきたとか、<br /> もっともらしい理由をつけることで教会が言及されないようにする、<br /> だから頼むから時計を公表してくれと頼む。<br /> 納得した神父はその時計を出し、三人で修復作業に入った。<br /><br /> こうして再び表の世界に出た十字架型時計。<br /> 裏の世界の住人である藤田は千手に時計の発見や修復の手柄を譲った。<br /> それをちょっと残念に思うサラだったが、<br /> 藤田は時計のスケッチを手に入れられて上機嫌だった。<br /><br /></dd> <dt>59 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:12:09 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第七章:岩窟の聖母(前編)<br /><br /> 三田村館長の藤田への依頼は、ロンドンのナショナルギャラリーのにある、<br /> ダヴィンチが描いた『岩窟の聖母』の修復作業だった。<br /> ナショナルギャラリーに盗みに入った美術品泥棒が、<br /> 逃走の際に火薬を使い、よりによってその作品がひどく焼かれてしまったのだ。<br /> 藤田はこの依頼の裏に、三田村館長の、藤田にこの依頼で表の世界に戻り<br /> その才能を存分にふるって貰いたい、という意図を感じ取っていた。<br /> だが、むげに断る訳にもいかず、<br /> とりあえずナショナルギャラリーの館長と面接をすることに。<br /> 最初は『岩窟の聖母』に関する知識などを聞かれ、<br /> 次に修復の技術について聞かれ、<br /> 最後に何が必要かという話題になったときに、<br /> 修復には技術や知識だけではなく、作者の魂の輝き、作りたかったもの、<br /> 表現したかったことを感じ取ることが必要だと言うと、<br /> よく言ってくれた、それでこそ修復を頼める、と館長に修理を依頼される。<br /><br /> こうなったらやるしかないし、やりごたえもあると、乗り気になった藤田。<br /> 藤田はその間サラは日本に戻りギャラリーフェイクの番をしてなさいと言うが<br /> 藤田と一緒に居たいサラは、その間はロンドンで藤田が必要な画材を買ったり<br /> ギャラリーフェイクで売るための美術品を仕入れるという。<br /> ならばこの時期ならばバーモンジーの骨董市はどうだと勧める藤田。<br /> そこへ、リザ(エリザベート)がやってくる。<br /> この子はあのモナリザの子孫の候補である女の子で、<br /> 父親は藤田かもしれないのだ。<br /> 今は声楽の勉強のためロンドンに滞在しているのだ。<br /><br /> そんなわけでバーモンジーの骨董市へ来た二人。<br /> 露天で男に声をかけられ、このウェッジウッド初代の皿、<br /> 25000でいかがかなと声をかけられる。<br /> しかしサラはそれなりに勉強した知識で、この皿は30年前の物だと見抜く。<br /> 嘘つきだと言いふらされたくなければ安く売るよう求め、<br /> 最低でも3000が売値の皿を2000で買うのに成功した二人だった。<br /> だが、帰り道で二人は、仮面を被った謎の誘拐犯達に誘拐されてしまった。<br /> 倉庫に閉じこめられた後逃げ出そうとする二人だったが、<br /> リザは脱出に成功したものの、サラは逃げられず捕まってしまった。<br /><br /></dd> <dt>60 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:12:57 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>第八章:岩窟の聖母(後編)<br /><br /> リザは急いで藤田にこの事を話す。<br /> 藤田はわずかな情報から、誘拐犯の二人の正体を突き止める。<br /> 一人は第一章でやりこめたビル。そしてもう一人は、<br /> 以前リザを苦しめ、リザの母親を殺し、そしてとっくに死んだはずの、<br /> モナリザの子孫を名乗る男ダヴァロスだったのだ。<br /> 数日後誘拐犯から電話が来て、藤田が一人で誘拐犯と会うことになる。<br /><br /> 二週間以内に、以前俺たちが手に入れ損ねた上に焼いてしまった、<br /> お前が修復している『岩窟の聖母』を完成させ持ってこい、<br /> ホテルはもちろん美術館にも俺の手下がいる、下手なまねはするなよ、<br /> と言われた藤田は、修復作業を急いで進めつつ、犯人について考える。<br /> ビルは表と裏両方の美術の世界から追われた身、<br /> ダヴァロスは既に死んだとされている身、<br /> どちらもホテルや美術館に大量の部下を配置して<br /> こちらをいつも見張る程の力はないはず、<br /> つまり奴らの裏に黒幕がいるのだと気づく。<br /> そしてその黒幕は以前からイタリアの美術品をイタリアに集めていた。<br /> 熱心なイタリア主義者なのだろうか?<br /><br /> しかしそれを知っても仕方がないのでサラを助けるための準備を進める。<br /> まずは『岩窟の聖母』を持って行く際に、発覚をなるべく送らせるため<br /> よく似た贋作の『岩窟の聖母』を手に入れる必要があるが、<br /> 今から人を雇って作らせる時間的余裕は無い、<br /> しかし人脈をある程度持っている藤田でも、<br /> 美術品の贋作を高度に取り扱う業者は思いつかなかった。<br /> 試しにブラックマーケットにも電話をしてみるが、<br /> 信用第一なので真作しか扱わない、贋作を探して売ることもできないし、<br /> 贋作業者を捜して仲介することすらできないと丁重に断られてしまう。<br /> 八方塞がりな藤田だったが、贋作の師匠の菱沼を思い出す。<br /> 電話して用件を伝えると、<br /> 敵対関係にもかかわらず条件に合う贋作を売ってくれた。<br /> 次に修復中の真作と贋作を入れ替える方法だが、<br /> カルロスに協力してもらい、<br /> 急遽発見した腐食について調査するという名目で、<br /> 変装したカルロスが持ってきた検査用の機械と偽った物に真作を入れ、<br /> 機械の中で贋作と入れ替えた。<br /><br /></dd> <dt>61 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:13:51 ID:lTaSPJT00</dt> <dd><br /> こうして藤田は全てを投げ打ってでもサラを助けるため、<br /> 『岩窟の聖母』の真作を持って一人で取引現場に訪れた。<br /> あのお方の話を聞いてもらおうということで、<br /> 通信ではあるが、黒幕が姿を表す。その名も『シエナの枢機卿』。<br /> 藤田は本物の聖職者ではなく、名乗っているだけだと考える。<br /> その枢機卿は、イタリアの美術が世界各国の野蛮な国々にあるのは我慢ならん、<br /> イタリアの美はイタリアにあるべきだ!と主張し、<br /> 我々の仲間にならないか?もちろんサラも一緒に迎え入れてやる、と言う。<br /> そんな枢機卿に藤田は、<br /> 「俺が嫌いな人種は3つある、<br /> 一つ、権力をふるって他人を恫喝する輩、<br /> 二つ、自分は安全な所に居ながら悪事を企むような輩、<br /> 三つ、全ての美を独占しようなどと考える不遜な輩!<br /> 三つ全てに合致するようなお前の言うことなど聞くものか!」と啖呵を切る。<br /> 残念だよ藤田君、後は任せると言い、通信を切る枢機卿。<br /> 銃を持った二人やその部下に囲まれ絶体絶命のピンチな藤田とサラ。<br /> まず藤田は、ダヴァロスはともかくビルは美術商としての欲があると考え、<br /> 俺たちを殺したということにして見逃してくれたら<br /> ギャラリーフェイクの金庫にある美術品をやる。<br /> それがこの鍵だ、電子キーだから壊れやすく投げてはやれない、<br /> こっちへ取りに来てくれと、まんまとビルをおびき寄せ、<br /> 銃を突きつけることに成功する。しかし隙を見て逃げられ、失敗に終わる。<br /> 次にもうすぐ警察が来るぞとハッタリをかますが、思いっきり見破られる。<br /> と思いきや、藤田の知り会いの美術商や三田村館長、リザ達が来てくれた。<br /> こんな女子供や優男が警察なものかよと笑う誘拐犯達だったが、<br /> その隙をついてカルロスが助けに来てくれた。<br /> しかしその時、取引現場の廃屋に火がつき、急速に火が回り、<br /> 藤田とサラ、そしてダヴァロスが二階に取り残される。<br /> 「その王族の女はお前の資金源だったろうが、<br /> お前に最後に死をもたらす不幸の女だったな!」と笑うダヴァロス。<br /> それに対し藤田は、「サラは俺にとって美の救済者であり、<br /> 裏の美術界ですさんでいったかもしれない俺を救ってくれた救済の光だ!」<br /> と、柄にもない熱血なセリフを叫ぶ藤田。<br /> この高さだ、窓から飛んでも助かるまいと<br /> 藤田の死を確信するダヴァロスだったが、<br /> 幸運をもたらしてくれたサラが居れば大丈夫だと二階から二人でダイブする。<br /> 結局はサラの下敷きになった藤田がちょっと痛かったくらいで済んだ。<br /> 無謀さに驚くダヴァロスに廃屋の一部が落ちてきて、ダヴァロスは潰された。<br /><br /></dd> <dt>62 :<a href="mailto:sage"><strong>ギャラリーフェイク</strong></a>:2008/08/23(土) 01:14:54 ID:lTaSPJT00</dt> <dd>こうしてサラを無事に助けた藤田は<br /> 『岩窟の聖母』を元に戻そうとするが、館長はすでに気づいていた。<br /> しかし事情を知った館長は、それを許してくれた。<br /> だが、今回の藤田の行動は広く知られ評判を落としてしまい、<br /> 藤田が表の美術界へ復帰する道は遠のいてしまったと三田村館長は落胆する。<br /> この事件の後、藤田とサラは勉強、仕入れ、そして観光など、<br /> いろんな目的で世界を巡ることにして、暫くギャラリーフェイクを休店する。<br /> 別れの挨拶に来た三田村館長に、お土産たくさん持ってくるねと言うサラ。<br /> そして二人は旅立つのであった。<br /><br /> ギャラリーフェイク。そこは美術界の掃きだめだと、人は言う。<br /> しかし別の人は、真の美に出会える奇跡の店だと言う。<br /> もし真の美に出会いたいのであれば、<br /> 東京のとある埠頭にあるアートギャラリー、ギャラリーフェイクへ行くといい。<br /> 二人の美の守り手が、出迎えてくれることだろう。<br /><br /> ~ギャラリーフェイク END~<br /><br /><br /> このゲームは相手のセリフに手持ちの情報をぶつけて先へ進むという<br /> 逆転裁判に似たシステムがありますが、<br /> 爽快感が無く、攻略が分かりづらいところもあるので、<br /> 実質的には読みにくい一本道のノベルゲームといったところです。<br /> ただ第三章以外のストーリーは全てゲームオリジナルで<br /> その質も悪くありません。いわゆる「ファンなら買い」というやつです。<br /> 以上、ギャラリーフェイクを終わります。<br /><br /></dd> </dl>

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