弟切草

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<p><strong>弟切草</strong><br /> &gt;&gt;18-216~221・250~255・257~262・267~274</p> <hr width="100%" size="2" /><p> </p> <dl><dt><a>216</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:30:45ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>弟切草はその性質上選択肢により同じような場面でも細やかに展開が変化します。<br /> ここに書かれているのはそれらのうちの一例です。<br /> また、弟切草はPS版にて多くの選択肢と多数の細やかな展開が追加されています。<br /> 1番新しい記憶がPS版のものの方なのでPS版固有のものも混じっているかもしれませんが<br /> ご了承ください。<br /><br /><br /> 夏の夕暮れ時、公平(PS版の主人公デフォルト名。SFC版には決まった名前はない)と<br /> 恋人の奈美はデートの帰りに車で山道を走っていた。<br /> ふと奈美は車の窓の外に咲いている見慣れぬ花に目を止める。それは弟切草であった。<br /> 公平は奈美に弟切草の由来を語った。<br /><br /> 昔、ある鷹匠の兄弟がいた。この家には代々鷹の傷に効く秘伝の特効薬が伝わっていたが、<br /> あるとき弟がその秘密を他人に洩らしてしまった。<br /> これを知った兄は逆上し、弟を斬り殺した。その弟の血がかかった草こそ、弟切草であった。<br /> 弟切草の葉を透かしてみると、そのときかかった血(に見える斑点)が見えるのだという。<br /><br /> 恐ろしい話だと言う奈美に公平は弟切草の花言葉を言おうとするが、度忘れしてしまう。<br /> そうしているうちに、周囲の風景は見知らぬものに変わっていた。道に迷ってしまったのだ。<br /> そこに突然対向車が現れ、公平は慌ててブレーキを踏むが何故か効かない。<br /> 何とか対向車を避けて停止することが出来たものの、今度は突然の落雷により近くの大木が<br /> 真っ二つに裂け、車に向って倒れてきた。慌てて車から逃げ出す2人。<br /> 間一髪で脱出に間に合ったものの、車はぺしゃんこになってしまった。<br /><br /> (最初の書き出しはランダムで3パターン用意されており、最初の選択肢も違う。<br /> ただし、選択肢後はすぐに同じ展開に合流する)<br /><br /><a name="a217"></a></dd> <dt><a>217</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:31:17ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>このままでは帰れない。運の悪いことに雨も降り出した。ここにいても仕方がないと<br /> 歩き出した2人の前に、辺り一面の弟切草畑とその奥に佇む一軒の洋館が姿を現した。<br /> その洋館は、何故かうっすらと輝いているように見えた。<br /> 2人は雨宿りをさせてもらおうと入り口の門を開けて庭へと足を踏み入れる。<br /> その庭も弟切草畑となっており、庭の途中まで進んだ2人の前に突如蛇の大群が現れる。<br /> 蛇に追われて玄関の前にやってきた2人だがドアは開かない。後ろには蛇が迫っている。<br /> 一か八かでドアに体当たりをしたり窓を割ったりと様々な方法で洋館の中に入ると、<br /> 室内はシンと静まり返っていた。誰かいないかと声をかけるが返事はない。<br /> 玄関ホールには暖炉や鎧、一際目を引く巨大な水槽などが置いてあった。水槽の水は<br /> 濁っていて中はわからない。公平は奈美が止めるのも聞かずに水槽を覗き込もうとした。<br /> すると突然水槽からナイフが飛び出してきた。慌てて水槽から離れる2人。<br /> 今度は頭上から物音が聞こえてきた。もしかしたら家の人かもしれないと考えた2人は<br /> 2階へと上がり、とある部屋のドアが閉ざされるところを目撃する。<br /> その部屋に誰かいるかもしれないと思った2人は意を決してドアを開けた。<br /> 部屋には小さなスタンドの明かりがついているだけで薄暗く、人の気配はない。<br /> ふいに背後でドアが閉まり、轟いた雷鳴が一瞬だけ部屋の中を照らし出した。<br /> 部屋の中には車椅子に腰掛けた老婆……ではなく、ミイラがいたのだ。<br /> 次の瞬間、館内は停電してしまう。2人の背後で軋む車椅子の車輪の音。<br /> 驚いた2人は慌てて部屋を飛び出し1階まで駆け下りていった。<br /> 明かりはすぐに復旧したが、玄関ホールから鎧が消えてしまっていた。<br /><br /><a name="a218"></a></dd> <dt><a>218</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:32:22ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>あのミイラは本物だったのだろうか。鎧は何処へ消えたのか。誰かの悪戯じゃないのか。<br /> 少し落ち着いた2人はそれを確かめに再び2階へ向った。<br /> ミイラの部屋には車椅子もミイラもなかった。その代わりに赤い日記帳の存在に気づく。<br /> パラパラとめくると最後の日付は6年前、そしてそのページには血がついていた。<br /> 気味が悪くなった2人は館から出ようとするが、ドアの外には先程の蛇が大量に蠢いていた。<br /> 仕方なく館に戻る2人。<br /> 館から出られないのであれば自分たちを襲う怪異の正体をはっきりさせておこうと2人は<br /> 館の中を探索し始める。<br /> 勝手に鳴り出す回線の繋がっていない黒電話、廊下で光る目玉とすすり泣く女性の声、<br /> 小動物の残骸が食い散らかされた台所、思い出した弟切草の花言葉「復讐」……<br /> あちこちの部屋で奇妙な現象や気味の悪い物品を見ながら館の探索を続けた公平は、<br /> 2階のとある部屋を開けようとして奈美に止められる。悪い予感がするというのだ。<br /> 公平はそれでも部屋に入ろうとするが、そこはドアに釘が打ちつけてある開かずの間だった。<br /> その部屋を諦め、少々空腹になった2人は食堂にて何か食べ物を探そうとした。<br /> そこへふいに女性の悲鳴が聞こえてきた。どうやら外かららしい。<br /> 2人は裏口から降りしきる雨の中を外に出て、近くの温室へと向った。<br /> 温室でも弟切草が栽培されていた。中には誰の姿も見当たらない。館の中に戻ろうとしたとき、<br /> 風でドアが揺れて悲鳴のような音が聞こえた。悲鳴の正体は温室のドアだったのだ。<br /> しかし奈美はそのドアに釘付けになっていた。<br /><br /> そこには、赤く、大きく、「奈美」と書かれていたのだ。<br /><br /><a name="a219"></a></dd> <dt><a>219</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:33:23ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>館に戻った公平は、ショックを受けている奈美に明るい声で風呂を借りようと言い出した。<br /> 雨で濡れてしまったから、と奈美を連れて浴室に行きまずは洗面台で手を洗う。<br /> 蛇口から出てきたのは赤い水だったが、その正体は単なる錆。気を取り直して石鹸を<br /> 探そうと洗面台の下の収納場所を開けると、薬品のようなものがごちゃごちゃと置かれていた。<br /> それらは全て、火傷の薬であった。<br /> 手を洗い、まずは先に奈美が入るが、突然悲鳴を上げた。いきなりお湯が高温になったのだ。<br /> 地下のボイラー室を見に行った公平は設定が100度になっていることに驚きつつ40度まで<br /> 下げて戻ってくる。奈美はもう上がっており、公平が入る番となった。<br /> しかし立て付けの悪かったのを無理矢理閉めたために戸が開かなくなってしまった。<br /> その上止めたはずのシャワーから熱湯が噴出し、たまらず公平は戸のガラスを割って脱出した。<br /> 服を着て廊下へと出ると、浴室の外で待っているはずの奈美の姿が見当たらない。<br /> 慌てて探しに行くと、階段付近でドレスを着た奈美を発見するが一瞬で消えてしまった。<br /> 2階へ行くととある部屋から明かりが洩れており、そこに本物の奈美の姿があった。<br /> その部屋には西洋風の人形が2つ並べられていた。それを見て奈美は懐かしいと呟く。<br /> その懐かしさはかつて人形遊びをしたことではなく、その人形自体と部屋への懐かしさだった。<br /> さらに館の中を巡り、ピアノホールの絵画などを見ていくうちに奈美は自分がかつてこの館に<br /> 母とナオミという少女と3人で住んでいたことを思い出す。幼い頃に奈美は養女に出されたのだ。<br /> その証拠は「ナミ」と「ナオミ」と刻まれた背比べの跡であった。<br /> 混乱状態に陥った奈美は何処かへと走っていってしまう。追いかける公平。<br /> 奈美に追いついた公平は、奈美の思い出した記憶が真実である決定的証拠を見せられる。<br /> それは奈美によく似ている、双子の少女が写った写真であった……。<br /><br /> (奈美が記憶を取り戻した前後で話の結末がほぼ確定。ただしピンクのしおり後は<br /> まだ変化する余地がある場合も存在する)<br /><br /><a name="a220"></a></dd> <dt><a>220</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:34:18ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>*【~編】は話の分類上つけた仮タイトルです。<br /> 【火傷編】<br /> 奈美の双子の姉であるナオミは、幼き奈美の過ちにより起きた火事で顔に火傷を負っていた。<br /> その火傷のせいで長年化け物呼ばわりされ続けてきたナオミは原因である奈美を恨んでいたのだ。<br /> ナオミの青い日記には、火傷のせいで心を病んでいくナオミの様子がありありと書かれていた。<br /> あのミイラの正体は、狂ったナオミにより閉じ込められ餓死した母親の成れの果てだったのだ。<br /> ナオミに閉じ込められ殺されかけた公平だったが、何とか脱出し奈美を探す。<br /> 奈美、そしてナオミは食堂にいた。ミイラの姿もある。奈美は気を失って椅子に縛られており、<br /> ナオミは手にナイフを持っていた。<br /> しかし「ナオミ」は自分こそが奈美だという。ナオミに襲われたので、仕方なく縛ったのだと。<br /> 泣きながら訴える「ナオミ」を見て、公平はどちらが奈美かわからなくなってしまう。<br /> ナオミならば火傷の跡があるはずだと、公平は縛られている方の額を確かめようとした。<br /> そのとき、鋭いナイフが背後から一閃する。やはりこちらがナオミだったのだ。<br /><br /> (実はどちらを選んでも選んだ方が奈美)<br /><br /> ナオミを何とか撃退し、奈美の縄を解いて食堂を飛び出した2人であったが、ボイラーの<br /> 爆発により館は炎に包まれてしまった。玄関ホールは炎に包まれ、正面突破は不可能。<br /> 炎で分断された2人は、仕方がなく別々に脱出を試みる。<br /> 「もし何があってもぜったいに私を忘れないでね」<br /> 奈美はそう叫んで公平と別れた。<br /> 先に脱出したのは公平であった。いつまで経っても出てこない奈美に焦っていると、<br /> 漸く奈美が出てきた。しかし、意識を失ってしまっている。<br /> 公平は奈美を連れて急いで館から離れた。公平の目の前で館が崩れ落ちていく。そのとき……。<br /><br /> 「公平ーっ!」<br /><br /> 館の中から、聞き覚えのある叫び声が聞こえた。馬鹿な、奈美はここにいるはず……。<br /> そして公平はある恐ろしいことに思い当たる。<br /> その公平の目の前で奈美がむくりと起き上がり、前髪を掻き上げた。<br /><br /> そこには……。<br /><br /><br /> (SFC版ではランダムで名前の後に「さん」「君」などの敬称がつく。<br /> 呼び捨てのときもあるが、ここで「どん」だった場合は台無しである)<br /><br /><a name="a221"></a></dd> <dt><a>221</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:35:55ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>以上、弟切草のメインストーリーと言える火傷編までです。<br /> 他の話、ピンクのしおり、PS版追加要素についてはまた後日投下します。<br /><br /></dd> <dt><a>250</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/07(水) 23:58:45ID:qot/bHqF</font></dt> <dd>【ぼくの海編】<br /> 廊下の濡れた足跡を追った先の部屋にて奈美と合流した公平は、青いナオミの日記を発見する。<br /> 奈美とナオミには直樹という弟がいた。ナオミは病気の直樹の面倒をたった1人で看ていたのだ。<br /> 直樹は病気が治らないのであればいっそ自分を殺して楽にしてほしいと姉に訴えていた。<br /> 「ぼくの海に沈めて。ぼくが死んだらぼくのからだをぼくの海に沈めて」<br /> その直樹の遺言に従い、ナオミは直樹の遺体を「直樹の海」に沈めたのだという。<br /><br /> その真相を探ろうとした公平は開かずの間を開けようとしてナオミに気絶させられる。<br /> 気がつくと公平は車椅子に縛り付けられていた。その車椅子をナオミが押している。<br /> 公平を奈美と間違えているナオミは、一緒に「直樹の海」に行こうと言い出した。<br /> 何とかポケットのライターで縄を解いた公平は、ナオミに奈美は渡さないと叫ぶ。<br /> 「おまえはだれだ……!」<br /> ナオミは車椅子ごと公平を階段から突き落とした。何とか命は助かった公平は奈美を探す。<br /> 開かずの間にて奈美たちの母親のミイラの膝にナオミの日記が置いてあるのを発見した公平は、<br /> その最後に「母さん、奈美と一緒に直樹の海に行きます」と書き足されていることに気づく。<br /> 「直樹の海」。それはあの水槽ではないだろうか。<br /> そう思った瞬間に大音響と共に部屋が揺れる。ボイラーが爆発を始めたのだ。<br /> 急いで水槽へと向った公平はその中に奈美が沈んでいるのを発見、水槽を割って奈美を救助する。<br /> 水槽からは他にも小動物の骨が流れ出てきた。ナオミの姿は何処にもない。<br /> こうなったら奈美を抱えて逃げようと思った公平は目を疑う。奈美の姿がないのだ。<br /> もしかしたら意識を取り戻して自力で逃げたのかもしれないと思った公平は裏口から脱出する。<br /> 外に出たときに館の中に人影のようなものが見え、一瞬奈美ではないかと焦った公平であったが<br /> 奈美は公平の足元にいた。あれはナオミなのだ。<br /> 館が崩れ落ちていく中、奈美は目を覚ます。弟のことを気にする奈美に公平は言った。<br /> 弟など、本当はいなかったのだ。その証拠に「直樹の海」にあったのは小動物の骨だけだった。<br /> 全ては幼き奈美の過失による火事で心を病んだナオミの妄想だったのだ。<br /> そして館はナオミの妄想ごと全て崩れ落ちていった……。<br /><br /> (火傷編の派生。たった1つの選択肢からしか来れないので最初に見ないと割と忘れやすい)<br /><br /><a name="a251"></a></dd> <dt><a>251</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/07(水) 23:59:45ID:qot/bHqF</font></dt> <dd>【双子編】<br /> 公平は屋敷の裏庭のテラスで双子の女たちの霊を見る。奈美はナオミと共に消えてしまった。<br /> 「私たちがお母さんを殺したのよ」と、だから罰してもらわなければならないのだと言って。<br /> 館には恐ろしい呪いがかけられていたのだ。この館のかつての持ち主は、双子の娘に殺された。<br /> その怨念が、必ず双子の娘を産み、その娘に殺されるという呪いとなったのだという。<br /> 奈美もナオミもその呪いには逆らえず、母親を殺したのだ。<br /><br /> しかし館に残る新聞記事の切抜きなどにより公平はそれが間違いであることを知る。<br /> 呪いの真相は、必ず双子の娘を産みその娘を自らの手で殺してしまうというものであった。<br /> 公平は館の呪力により館の壁にされ、そこで過去の情景を見る。<br /> 奈美とナオミを殺しそうになり、何とか呪いに逆らおうとする2人の母親。<br /> 養子に出された奈美、養子に出されたが戻ってきてしまったナオミ。<br /> 母親はナオミを殺そうとしたが、ナオミは階段から転落死してしまった。<br /> 母親に殺されなかったことをナオミは侘び、奈美を連れて今度こそ母に殺されるからと約束する。<br /> そこで時間は現在に戻る。呪いの儀式は今まさに実行されようとしていた。<br /> 奈美たちの母親のミイラは呪いに何とか抗おうとしている。<br /> 奈美とナオミは何かにとり憑かれたかのように動かない。公平は叫ぶがどうにもならない。<br /> だが母の愛が呪いに勝った。それと同時にボイラーの爆発。<br /> 壁から解放された公平は奈美を連れて逃げる。崩れ落ちた館から、2つの光が。<br /> 「ありがとう……それから、さようなら」<br /> 奈美は天に昇っていく母とナオミの魂に別れを告げた。<br /><br /><a name="a252"></a></dd> <dt><a>252</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 00:00:21ID:qot/bHqF</font></dt> <dd>【ライラック編】<br /> 公平を見た奈美は、「誰なの!?」と叫んで逃げてしまう。<br /> 洗面所の鏡で自分の顔を見た公平は、自分が白髪の老人になってしまっていることに気づく。<br /> そしてその顔は、公平の父親とそっくりであった。<br /> 何とか奈美に自分が公平であることを信じてもらい、ミイラの部屋にあった日記を見る。<br /> そこには夫を亡くした後の、奈美の母親ととある男性との恋の物語が綴られていた。<br /> しかしその日記はふいに途絶え、奈美の母親はミイラになってしまった。<br /> 実は、奈美の母親と恋に落ちた男性こそ公平の父親だったのだ。<br /> ふらりと家を出て行った公平の父親は、ある日唐突に帰ってきた。そして死んだのだという。<br /> 奈美の母親は公平を死んだ公平の父親の身代わりにしようとしていたのだ。<br /> 突然奈美の口から見知らぬ中年女性の声が発せられる。奈美の母親が乗り移ったのだ。<br /> 奈美の母親の手により、公平の目の前で奈美はミイラになってしまう。<br /> それでも奈美を愛している公平を見た奈美の母親は、奈美を連れ去ってしまう。<br /> 気がつくとナオミの部屋にいた公平。ナオミもすでに死者であり、霊としてそこにいた。<br /> 「ここにいて、あなたを母に渡したくはない」<br /> ナオミはそう言うが、奈美を助けるために公平は開かずの間へと乗り込むことを決意する。<br /> そんな公平を見たナオミは去っていく。<br /> 「私だって……あなたを」。去り際にそう言い残して。<br /> 開かずの間にミイラになった奈美がいた。奈美を返せという公平。<br /> 公平を公平の父親と見ている奈美の母親は、2人でミイラになって永遠に愛し合おうとする。<br /> しかし、奈美を返せという思いが勝り、2人は気づくと元の姿に戻っていた。<br /> そこへボイラーの爆発。逃げようとする2人だが煙に巻かれ気を失ってしまう。<br /> 気がつくと2人は館の外に倒れていた。館はすでに焼け落ちている。<br /> 2人は互いがここまで連れてきたとばかり思っていたが、それは違った。ナオミだったのだ。<br /> よく見ると庭一面の弟切草が淡い紫色の花に変わっている。<br /> ナオミの部屋にも一輪だけ飾ってあったそれは、ライラックであった。<br /> 恋の1つもせずに死んでしまったナオミ。恋に溺れてミイラになった奈美の母親。<br /> 花言葉があるの、と奈美は言う。<br /><br /> ライラックの花言葉、それは……「初恋の痛み」。<br /><br /><br /> (SFC版のファーストプレイに見られるのは火傷編・ぼくの海編・双子編・ライラック編のみ。<br /> どれか1つを最後まで見れば選択肢が増え、更なる話が追加される)<br /><br /><a name="a253"></a></dd> <dt><a>253</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 00:00:58ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【シャドウ編】<br /> 幼い頃に養女に出された奈美。その後1人残されたナオミの身に奇妙な現象が起き始めた。<br /> それは自閉症によるポルターガイスト現象だった。<br /> ナオミの超常現象が酷くなるにつれ、ナオミの自閉症も激しくなっていったという。<br /> そして6年前、ナオミはある日ミイラになってしまった。<br /> ミイラの間にあった赤い日記にはそこまでが書かれていた。<br /> 公平はそれが「シャドウ」の仕業だと考える。本人の知らない意識……潜在意識のまた<br /> 奥底にある「自我」が超常現象を引き起こしていたのだと。<br /> 公平はナオミがミイラになったのは、「シャドウ」の暴走だと結論付けた。<br /> では母親はどうなったのか? 日記は母親のもので6年前で途切れている。<br /> すると突然館が僅かに揺れた。そこで公平は、母親は館と同化してしまったことに気づく。<br /> それを肯定するかのように、また館が揺れた。<br /> 「はい」は1回、「いいえ」は2回揺れることで2人は母親と会話をする。<br /> しかし、奈美の「お母さんはお姉さんのシャドウのせいで館になってしまったのね?」という<br /> 質問に対しては沈黙を保ち、かと思うと酷い勢いで揺れ始めた。何かに怯えているかのように。<br /> そしてそれきり館は沈黙したままになってしまった。<br /> 廊下に出た2人に鎧が襲い掛かる。鎧のターゲットは公平に絞られていた。<br /> 鎧によって気絶させられた公平は食堂のテーブルの上に括り付けられる。そこへ現れたナオミの<br /> ミイラに殺されるとばかり思っていた公平だが、ナオミは公平の拘束を解いただけだった。<br /> ナオミ、そして館の母の導きで公平は真実を知る。「シャドウ」はナオミのものではなく、<br /> 1人だけ家族と引き離された奈美のものだったのだ。<br /> その事実を知った奈美は公平に別れを告げる。もう「シャドウ」を抑えられないのだ。<br /> 公平は1人館の外へと出され、奈美の「シャドウ」は暴走を始める。<br /><br /> (PS版ではここでの選択肢により奈美を見捨てるエンディングになる。下のものとは別扱い。<br /> SFC版はどちらも奈美を助けに戻る)<br /><br /> 奈美の「シャドウ」により炎上する館に戻った公平は「シャドウ」に必死に呼びかける。<br /> と、そこへナオミのミイラと館からそれぞれ飛び出してきた光が「シャドウ」にぶつかっていく。<br /> 2つの光により奈美から「シャドウ」が分離し、「シャドウ」は消滅した。<br /> しかし館はもう限界だった。2つの光により館の外に出される公平と奈美。<br /> 焼け落ちる館から2つの光が飛び出し去っていく。<br /> それを見て奈美は、「シャドウ」から解放してくれた母と姉に感謝するのだった。<br /><br /><a name="a254"></a></dd> <dt><a>254</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 00:01:31ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【怪魚編】<br /> 館内には謎の巨大な怪魚がうろついていた。あの巨大水槽はこの怪魚のためのものだったのだ。<br /> ミイラが持っていた日記には、13年前の交通事故のことが書かれていた。<br /> 奈美の母親の運転する車が事故を起こし、奈美の弟・直樹は動けない身体になってしまったのだ。<br /> 病弱だった母親に代わり弟の世話はナオミが行っていたという。<br /> しかしその日記は直樹が12歳になったところでぷつりと途絶えてしまっていた。<br /> 直樹はしきりに魚になりたがっていたのだという。玄関ホールの巨大な水槽と、館内をうろつく<br /> 謎の怪魚と何か関係があるのだろうか?<br /> 奈美の前に現れたナオミは、弟のためだと奈美にナイフを向けた。だが、どうしても出来ないと<br /> 言って去っていってしまう。<br /> 真相を探るべく訪れた書斎で、公平は「悪魔の書」を発見する。そこには人間を魚にする秘術が<br /> 書かれていた。<br /> あの怪魚は魚になることを望んだ直樹の成れの果てだったのだ。秘術は成功し直樹は怪魚に<br /> なったのだが、理性がなくなってしまっていた。ナオミは何とか弟を人間に戻そうとして奈美を<br /> この館に呼び寄せたのである。<br /> 直樹を元に戻すには、奈美とナオミの血が必要だった。しかし久しぶりに会った妹をどうしても<br /> 傷つけることが出来なかったナオミは自分の血だけで元に戻す儀式を決行した。<br /> 結果は最悪だった。不完全な儀式は僅かに残っていた直樹の理性をも奪ってしまったのだ。<br /><br /> 身も心も化け物と化した直樹は、その妖力でナオミと奈美、そして公平を水槽の真上に浮かせた。<br /> 巨大水槽には硫酸が入っており、少しでも触れれば一巻の終わり。ナオミと奈美は必死に直樹に<br /> 呼びかけるが、直樹は聞かなかった。<br /> そしてついに3人の身体が水槽へと落下するその直前に、何処からかミイラの乗った車椅子が<br /> 水槽めがけて突進してきた。水槽は割れ、硫酸が零れ出てミイラは跡形もなく消滅した。<br /> そこへ3人が落ちたが、割れた水槽には硫酸は残ったおらず無事だった。<br /> 硫酸で解けた床により出来た小さな硫酸の池で直樹は悶えていた。<br /> 公平たちの見ている前でボロボロと身体が崩れ落ち、中から美少年が姿を現した。<br /> 童話ならばここで美少年の呪いは解けて目覚めるのだが、直樹が目覚めることはなかった。<br /> ナオミは硫酸にも構わずに直樹の身体を抱きしめた。驚いたことに硫酸はただの水になっていた。<br /> そこへボイラーの爆発。奈美はナオミに一緒に逃げようと言うが、ナオミは断った。<br /> 公平はナオミに未練を持つ奈美を引き摺って館を脱出する。<br /> 爆発する館を見守っていた2人は、空に星を見つける。<br /> 2人はいつまでも星空を見上げていた……。<br /><br /> (SFC版ではこのエンディングを見ることでギャグ選択肢が解放される)<br /><br /><a name="a255"></a></dd> <dt><a>255</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 00:05:25ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>以上、ギャグ選択肢解放直前までです。<br /> 食欲の権化編・モンスター一家編及びピンクのしおり後は後日投下します。<br /><br /> この残りの3編、ややこしいことに1回見た後でもう1度エンディングを見ると<br /> 選択肢が追加され少しだけエンディングに追加があるというシステムになっています。<br /> ひとまず本来の最初のエンディングを紹介し、追加については後述します。<br /><br /></dd> <dt><a>257</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:42:34ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【食欲の権化編】<br /> 奈美の父親は戦時中に物をロクに食べられなかったことの反動で、家族の分の食べ物も奪ってまで<br /> 自分の食欲を満たそうとしていたという。奈美の弟の直樹はそのせいで栄養失調になり、最後まで<br /> 何か食べたいと訴えて死んでいった。その横で父親はキャベツを丸かじりにしていたのだ。<br /> 館に宿る妖力により、直樹は怪魚として復活した。そして次々に家族を食べ始めたのだ。<br /> 食べ物を横取りにした父親を何も食べられぬ鎧に、母親は水分のないカラカラのミイラに、<br /> 大好きだった姉のナオミは美しいゴーストとして館の妖力で復活した。今まで見て来た鎧やミイラは<br /> 皆奈美の家族の成れの果てだったのだ。<br /> そして直樹には1つ心残りがあった。最後の家族である奈美を食べられなかったことだ。<br /> 直樹は奈美を恋人の公平共々食べようとしていた。弟に食べられてあげてと言い出す奈美。<br /> 逃げ出すことはどうしても出来なかった。ならば奈美と一緒ならばと承諾する公平。<br /> 食堂にて巨大な皿の上に裸で乗せられた2人はハチミツ、シロップ、シュガー、みりんたっぷりに<br /> 味付けされる。いよいよ食べられる……。<br /> だがそのとき、毎度おなじみのボイラー爆発。炎に包まれる館、そして直樹。<br /> 2人は裸のまま館を脱出し、館が崩れ落ちるところを見届ける。<br /><br /> (食べられる場面で必ず裸にされる。どうやって帰ったのかは不明)<br /><br /><a name="a258"></a></dd> <dt><a>258</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:43:03ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【モンスター一家編】<br /> 奈美の家は「イギリスのドラキュラ伯爵とフランケンシュタイン男爵、それにヨーロッパの魔女と<br /> エジプトのミイラの血が流れている」という公平曰くフクザツな家系だった。<br /> 奈美の父親は鎧、母親はミイラ、弟の直樹は怪魚で姉はコウモリに変身するバンパイヤなのだ。<br /> そしてバンパイヤであるナオミと双子である奈美も、また……。<br /> 奈美の父親は人間のミニ生首をコレクションしていた。<br /> 公平のこともそのコレクションに加えるつもりなのだ。首は父親のコレクション、血はナオミが吸い、<br /><br /> 身体の肉は直樹が食べ、残った骨は母親がお抹茶にしていただくという徹底振りである。<br /> 逃げようとしてもどうしても逃げられない公平は、父親への質問で茶を濁す。<br /> ミニ生首の作り方は簡単で、人間の生首をとある秘伝の薬に漬けることで小さく縮むのだという。<br /> その薬の原料は弟切草ではないかと問うと、何故か全員が黙ってしまった。<br /> そしてついに公平の首がはねられるときが来た。覚悟を決めた公平は奈美に別れを告げる。<br /> ミニ生首になっても、時々は出して見て欲しいと。<br /> それを聞いた奈美は公平に、もう1度秘伝の薬の原料は弟切草かと問えと言う。<br /> 「ところでお父さん、その薬の原料は弟切草ですよね?」<br /> さりげなくそう聞いた公平に、奈美以外の全員がそうだよ、と答えた。<br /> その瞬間、公平の首を切り落とすための剣が宙へと舞い上がり、次々に奈美の家族の首を切り落とし<br /> ミニ生首にしていった。<br /> あの弟切草の伝説と同様に、薬の原料のことはバラしてはいけなかったのだ。<br /> 剣の妖力により爆発炎上する館。脱出しようとする公平に、奈美は自分は行けないと言う。<br /> 家族をミニ生首にしてしまったのだから、という奈美を引き摺り、火の中を掻い潜って公平は<br /> 館から脱出した。<br /> そして、例え妖怪であっても奈美のことを愛すると誓う公平だった。<br /><br /> (ピンクのしおり後は上記2つの話が選択肢で錯綜。食べられる場面でミニ生首の話になったり、<br /> ミニ生首から逃げたら直樹に食われることになったり。PS版だと最初から錯綜している)<br /><br /><a name="a259"></a></dd> <dt><a>259</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:44:01ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【ピンクのしおり】<br /> SFC版では今までの8つの話を全て読む。かつ、【火傷編】を2回見ることが条件。<br /> 【火傷編】はとある3つの選択肢の中の2つ(残りはぼくの海編)から行くことができ、<br /> それぞれ微妙に展開が違う。その両方を見ることが必要。なお結末は同じ。<br /> PS版では8つの話を全て読み、【シャドウ編】の2つの結末を見ることが条件。<br /> すなわち、PS版特有の逃亡エンドと通常エンドの両方を見る必要がある。【火傷編】は1回でいい。<br /><br /> ピンクのしおり後は各選択肢にふざけていたりちょっとエッチな内容のものが追加される。<br /> 例)停電の場面。何処からか物音が……<br /> 「音が気になって注意を向けた」「波が闇に呑まれた気がして大声を上げた」などの中に、<br /> 「奈美をさがそうと、いやらしい手つきであたりをまさぐった」が追加。<br /><br /> 例)黒電話が鳴り始めた場面。<br /> 「電話にはデンワ」「テレフォンにもデンワ」などど言っている中に、<br /> 「妙にこの電話はなまめかしい」が追加。<br /><br /> また、選択肢後の展開も、草むらの中に黒子がいたり、ミイラのところで怪魚が出てきて<br /> 「怪魚はマダでしょ!」(PS版ではこの後鎧が出て「ヨロイもマダでしょ!」)と奈美に<br /> つっこまれたりと、全体的にギャグが多くなってくる。<br /><br /> 【ピンク後のシナリオ】<br /> 奈美の姉・ナオミはとある青年実業家と恋に落ちたが、遊び人の青年に捨てられてしまった。<br /> よくある話だ、と思う公平。<br /> そしてナオミは憎悪のあまり相手を殺してしまい、館の壁に塗りこめてしまった。<br /> それはよくはない話だ、と思う公平。<br /> ナオミも自殺し、館は怨念の塊となっていた。そこへ現れたのが例の青年に瓜二つの公平と、<br /> ナオミの双子の妹である奈美のカップルだったのだ。<br /> 青年の人魂は奈美に、ナオミの人魂は公平に纏わりつき、2人を自分の物にしようとする。<br /> 人魂の齎す快楽に身を捩りつつ必死に抗おうとする2人。そのうち毎回のごとく炎上する館、<br /> 公平と奈美は車椅子のミイラこと奈美の母親の力で館の外へと逃がされる。<br /> 2人は2階の窓にそのミイラの姿を見たが、すぐにそれは炎に呑みこまれてしまった。<br /> 全てが終わった後弟切草畑は白い花畑に変わり、辺りに蛍が舞う。蛍は天へと昇り星になった。<br /><br /> (何の脈絡もなく食欲の権化とモンスター一家からエンディングだけ来ることが出来るのが特徴)<br /><br /><a name="a260"></a></dd> <dt><a>260</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:45:22ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【追加エンディング】<br /> SFC版では食欲の権化編・モンスター一家編・ピンク後のシナリオを1回見た後、また同じ話を<br /> 見るとエンディング後に選択肢が追加されます。<br /> さらに、3編で共通した追加エンディングにたどり着くこともあり、その場合はどれか1編で<br /> そのエンディングを見ていれば他のエンディングからでもその後に更に追加された展開を見る<br /> ことが出来ます。<br /><br /> PS版ではこれの代わりに「多重階層エンディング」というものが存在しますがかなりややこしいので<br /> まとめて後述します。<br /><br /> 食欲の権化編・モンスター一家編エンディング後<br /> 1)2人にスポットライトが浴びせられる。見ると奈美の家族たちが拍手をしている。<br />   なんと、全ては奈美の家族が公平を試すために仕組んだことだったのだ!<br /><br /> →これを見た後に再度選択肢追加<br />  1A)奈美の家族に祝福され終了。<br />  1B)公平の評価は残念ながらギリギリ不合格だった。そのため追試としてもう1回<br />     やることに……。<br /><br /> 2)全てが終わった後、突然奈美に血を吸われる公平(例えそれが権化編からの続きでも)。<br />   意識が朦朧としていく……。<br /><br /> →これを見た後に再度選択肢追加<br />  2A)ドラキュラになって奈美の血を吸い返すことだけを考えた公平。<br />     気がつくとスポットライトを浴びせられ……(以下、1)と同展開)<br />  2B)なんで奈美はドラキュラになったのか考える公平。<br />     2人はコウモリに変身し、夜空へと去っていく。<br /><br /><a name="a261"></a></dd> <dt><a>261</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:46:26ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>ピンクシナリオエンディング後<br /><br /> 追加される選択肢でBを選ぶとスポットライトの展開になる。<br /> 以下、Aを選んだ場合。<br /><br /> 丘の上に誰かがいる、それは奈美の家族であった。<br /> 全てはイタズラ好きな奈美の家族が仕掛けた大掛かりなイタズラだったのである……。<br /><br /> →これを1回見た後に選択肢もなく追加<br /> 突然現れた奈美の祖父。祖父は公平に合格点の70点を与える。<br /> そして2人は、2人だけのシアワセ時間の再開をする……。<br /><br /> →これを見た後に再度選択肢追加<br /> Bを選ぶと採点違いで追試の展開になる。<br /> 以下、Aを選んだ場合。<br /><br /> 合格点70点は間違いであった。公平の本当の店は、文句なしの100点だったのだ。<br /> 公平は奈美の家族に祝福され、素晴らしい時間をプレゼントされる。<br /><br /> →これを1回見た後に選択肢もなく追加<br /><br /> 【翌朝の帰り道編】<br /> 奈美の家族と楽しい一夜を過ごした2人は、発明家の奈美の祖父に直してもらった車で<br /> 帰路に着く。<br /> その途中、丘の上で2人は、奈美の父親と、母親と、ナオミと、直樹と、そして祖父の、<br /> 数年前に崖崩れで亡くなったという小さな墓を見つけるのだった……。<br /><br /><a name="a262"></a></dd> <dt><a>262</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:47:31ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>以上で弟切草SFC版は全て終了です。<br /> SFC版ではエンディングスタッフロール時に、【火傷編】の場合は炎のグラフィックが、<br /> 【翌朝の帰り道編】では幽体のグラフィックが重ねられています。<br /> また、【翌朝の帰り道編】はスタッフロールの最後が「終」ではなく「完」になっており、<br /> これこそが弟切草の「真のエンディング」になっています。<br /><br /> SFC版は終わりですが、PS版の方も残りは奈美編の解説と「多重階層エンディング」だけなので、<br /> 後日おまけとして投下させていただきます。<br /><br /></dd> <dt><a>267</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:25:08ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【奈美編】<br /> PS版では1度クリアすると随所の「奈美」の文字が緑色に変わり、ここから奈美視点に<br /> ザッピング出来るようになっています。<br /> 奈美編だけのシナリオというものは存在しませんが、公平と離れていたときの奈美の行動が<br /> いくつかわかるようになっています。<br /> とはいえ全体的に「?」となる箇所の方が多く、アレはなんだったんだろうと思う描写ばかりです。<br /> 実は、奈美編には後述の「多重階層エンディング」の伏線が多く張られているのです。<br /><br /> 以下はその例です。<br /><br /> 【火傷編・奈美視点】<br /> 公平とはぐれた奈美はとある部屋にて信じられないものを目にする。それはナオミの日記だった。<br /> 心を病んだナオミの前に現れた1人の青年。山登りで足を踏み外して怪我をしているところを<br /> ナオミが助けたその青年は、ナオミに今度来るときに妹である奈美を連れてくると約束していた。<br /> ……そう、それこそが公平だったのだ。<br /> 邪魔者である奈美の殺害をすることを誓うという公平の言葉もそこには綴られていた。<br /> これは事実なのか? それとも……。<br /> (火傷編の多重階層エンディングにて真相が発覚する)<br /><br /> 【浴室にて】<br /> 公平より先にシャワーを浴びていた奈美だが、突然お湯が熱くなってしまう。<br /> 公平がボイラーを見に行った後、奈美は浴室の床に何かが落ちていることに気づく。<br /> 拾い上げてみると、それは魚の鱗だった……。<br /> (怪魚編の多重階層エンディングの伏線になっている)<br /><br /> 他にも宙を舞うウェディングドレス(ライラック編の多重階層以下略)や剣で公平を殺す<br /> 幻影を見る(双子編の以下略)など、随所に存在しています。<br /><br /><a name="a268"></a></dd> <dt><a>268</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:25:44ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>*ここから先はややこしさが増しています。<br />  条件などは読み飛ばして結構です。<br /><br /> 【多重階層エンディング】<br /> 解放条件:ピンクシナリオを含めた全てのシナリオを見る。<br /> 基本構造:SFC版の追加エンディングのように、エンディングを見るたびに選択肢や展開が<br />      追加されていきます。<br /><br /> 【食欲の権化編及びモンスター一家編】<br />  基本的に若干の選択肢の違いはありますがSFC版の追加エンディングとほぼ同じです。<br />  ただし、追試になった場合、「最初から」「途中から」「1番いいところから」<br /> それぞれ実際にやりなおすことになります。<br />  また、公平と奈美がコウモリになった後、もう1度見るとさらに選択肢が追加されます。<br />  ここでAならばスポットライトの展開に、Bの場合はイタズラ好きの家族の展開になります。<br />  このスポットライトとイタズラ好き家族はほぼ全ての多重階層エンディングに登場します。<br /><br /> 【ピンクシナリオ】<br />  SFC版エンディングとほぼ同じで、イタズラ好きの家族→シアワセ時間→プレゼントと増えて<br /> いきます。<br />  ただし、プレゼントの後の【翌朝の帰り道編】は全ての多重階層エンディングを見ていないと<br /> 追加されません。<br /><br /><a name="a269"></a></dd> <dt><a>269</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:26:36ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【シャドウ編】<br />  多重階層エンディング解放後、PS版特有の逃亡エンディングが消滅。通常と同じに。<br />  エンディング後に選択肢が追加されます。Aはスポットライト、Cはイタズラです。<br /><br /> →Bを選んだ場合。<br /><br />  奈美の前に双子の人形が現れる。その人形の片方の胸には血がついていた。<br />  そこで奈美は真実の記憶を取り戻す。昔、母の運転する車の中でふざけていた奈美とナオミ。<br /> 奈美はペーパーナイフでナオミの胸を刺してしまう。それに驚いた母親は運転を誤り、車は<br /> 崖下へと転落してしまった。そこで母と姉は死んだのだという。<br />  それでは今まで起きた一連の出来事はなんだったのか。混乱しつつも公平は奈美に希望を<br /> 持とうと言う。<br />  →以後、スポットライトへ。<br /><br /> *全ての多重階層エンディングを見ていた場合、スポットライトの前に選択肢が追加されます。<br />  Bの希望を持とうだとスポットライトに、Aの済んだことは忘れようだとそのまま直接<br /> 【翌朝の帰り道編】に続きます。<br /><br /><br /> 【怪魚編】<br />  まずはエンディングにほんの少し追加があります。<br />  実はPS版では最初はSFC版のように星空を見上げないで館が燃え落ちた時点で終わります。<br />  多重階層エンディング解放後にまず星空を見上げるところまでが追加され、さらにもう1回<br /> 見ることで選択肢が追加。Aの場合は毎度のごとくスポットライトへと続きます。<br /><br /> →Bを選んだ場合。<br /><br />  弟の直樹のことを思う奈美。ふと気づくと、足元に魚の鱗が落ちている。<br />  よく見るとその鱗は、奈美の身体から剥がれ落ちたものだった。<br />  奈美は公平に言う。「ちょっと泳いでいかない?」と……。<br /><br /> (この話は不可解なままここで終わり、以後の追加はありません)<br /><br /><br /> 【ライラック編】<br />  多重階層解放後の選択肢で、Aの「結婚しよう」だとスポットライトへ。Bの「婚約しよう」<br /> は別の選択肢が待っています。次の選択肢でAの「信じよう」だとこれまたスポットライトに。<br /><br /> →Bを選んだ場合。<br /><br />  今回の事件で公平が自分のことを嫌いになったと思い込んだ奈美は公平の言葉に耳を貸さずに<br /> 走り去ってしまう。<br />  そんな奈美の前に風に乗って現れたウェディングドレス。着る人のない悲しみのドレスを見た<br /> 奈美はそれを身に纏い、首を吊ってしまう……。<br /><br />  →もう1回見ると公平が助けに入りイタズラ好き家族に話が続いていきます。<br /><br /><a name="a270"></a></dd> <dt><a>270</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:27:14ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【双子編】<br />  多重階層解放後の選択肢で、Cの「キスしちゃえ」だとスポットライトへ。<br /><br /> →A「私は公平の愛を待った」を選んだ場合。<br /><br />  気がつくと何故か奈美は鎧の中にいた。その手には今まで多くの双子の血を吸った呪われた剣が<br /> 握られている。<br />  そして奈美は、前に幻覚で見た光景そのままに公平をその剣で殺してしまう……。<br /><br />  →もう1回見ると、全ては家族のイタズラであったことが判明(イタズラ好き~とは別口)。<br />   その後の選択肢でAを選んだ場合はスポットライトへ。<br /><br />   →Bを選んだ場合。<br /><br />    奈美曰くキスよりももっといいこと。それは、一晩に及ぶ家族の紹介だった。<br /><br />    *多重階層をすべて見た後は【翌朝の帰り道編】が追加される。<br /><br /> →B「ぼくは奈美の愛を待った」を選んだ場合。<br /><br />  館の呪いは完全には消滅していなかった。その呪いは再び奈美にかけられてしまう。<br />  このままでは双子を産み自分の手で殺してしまうと怯える奈美。<br />  公平は2人で力をあわせれば呪いなんて平気だ、と奈美を励ました。<br /><br />  →もう1回見ると選択肢が追加。A、Dはスポットライト、B、Cは奈美が呪いの剣で<br />  公平を殺す展開に。<br /><br /><a name="a271"></a></dd> <dt><a>271</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:28:47ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【ぼくの海編】<br />  多重階層解放後、選択肢が追加。<br /><br /> →A「こんなことで終わって良いのだろうか……」を選択。<br /><br />  →次の選択肢でA「ぼくは思った~」を選択。<br /><br />   公平の前に直樹の幽霊が現れる。直樹は公平を迎えに来たのだという。<br />   1番最初、ブレーキが利かなくなったとき。あのときすでに公平は死んでいたのだ。<br />   今まで公平がこの世に留まっていたのは、奈美を守るためだったのだ……。<br /><br />  →次の選択肢でB「私は思った~」を選択。<br /><br />   奈美の前に直樹の幽霊(以下略)。上のやつの奈美版です。<br /><br />  →次の選択肢でCを選択するとスポットライトへ。<br /><br /> →B「こんなことで終わらせてはイケない……」を選択。<br /><br />  燃える館から助けを呼ぶ声が聞こえてくる。それは直樹だった。<br />  ナオミの妄想はあくまでも直樹を水槽に沈めたことであり、本物の直樹は生きていたのだ……。<br /><br />  →もう1回見ると以下の展開が追加。<br /><br />   直樹を見殺しにしたことで気に病む奈美。公平は奈美の一生に責任をとろうとする……。<br /><br />   →もう1回見ると選択肢が追加。選択肢自体は違いますが、それぞれAだと公平すでに死亡、<br />    Bだと奈美がすでに死亡、Cだとスポットライトという「最初にA」と同じ展開です。<br /><br /> *さらに「公平すでに死亡」と「奈美すでに死亡」を両方見た上でどちらかをもう1回見ると。<br /><br />  公平も奈美もブレーキが効かなくなった車が木にぶつかった時点で死亡していた。<br />  しかし、互いのことを思うあまりに死に気づかず、互いのためにこの世に留まっていたのだ。<br />  全てを悟った2人の霊魂は天へと昇って行く……。<br /><br /> (この話はここで終わります)<br /><br /><a name="a272"></a></dd> <dt><a>272</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:29:43ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【火傷編】<br />  そこには……の後に選択肢が追加。B「声を失った」だとスポットライトへ。<br /><br /> →A「息を呑んだ」を選択。<br /><br />  公平が連れてきたのはナオミの方だった。半狂乱になった公平は燃え盛る館に飛びこもうと<br /> するが、ナオミに止められる。<br />  ……実は、全ては仕組まれたことだったのだ。奈美が生きていることに感動する公平。<br /><br />  →奈美視点の選択肢で、A「公平はそっと私をはなした」を選択。<br /><br />   何故か公平の様子がおかしい。その手には刃物が握られている。<br />   奈美が館の中で見つけたナオミの日記。奈美を連れてきて殺害するという公平の誓いは、<br />  真実だったのである。<br />   そして公平はナオミへの誓い通り、邪魔者である奈美を殺害する……。<br /><br />   →もう1回見ると。<br /><br />    実はそれはドッキリカメラだったのだ。奈美の祖父と意気投合した公平は、<br />   公平へのドッキリと見せかけて奈美に2重のドッキリを仕掛けたのだった。<br /><br />  →奈美視点の選択肢で、B「公平はやっと私をはなした」を選択。<br /><br />   その後の選択肢でAを選ぶとしつこくスポットライト。Bだと家族の紹介へ。<br /><br /> *全多重階層エンディング後、「公平はやっと~」の後に選択肢追加。<br />  そこでA「私はそっと唇を近づけた」を選ぶと上記の展開、<br /> B「ぼくはそっと唇を近づけた」だとそのまま【翌朝の帰り道編】へ。<br /><br /><a name="a273"></a></dd> <dt><a>273</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:31:00ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【金のしおり】<br />  【翌朝の帰り道編】以外の全ての多重階層エンディングを見た上で、【翌朝の帰り道編】を<br /> 見ることにより金のしおりになる。意味はない。<br />  つまり、「完」を見れば金になる。それだけ。<br /><br /> まとめ。<br />  大分ややこしい話になっていますが、多重階層エンディングを全て最後まで読み解いた場合、<br /> 【奈美に鱗が】【2人とも死んでいた】【追試】【ドッキリカメラ】【翌朝の帰り道】<br /> (ただ、ドッキリカメラはその後家族の紹介などに続いたような気もします)の5つが<br /> 最終的なエンディングとなります。無論、「完」は【翌朝の帰り道編】だけです。<br /><br /><a name="a274"></a></dd> <dt><a>274</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:32:18ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd> 以上で弟切草は終了です。少々読みにくくなってしまいましたがこのエンディングの性質上<br /> こうするしかありませんでした。ご了承ください。<br />  あと、ストーリー、特に多重階層関係の少々の記憶違いは見逃してください……。<br />  ちなみにSFC版には金のしおりはありません。PS版だけです。<br /><br /> 余談。<br />  【火傷編】【ぼくの海編】はたった1箇所の選択肢からしか行けないのにも関わらず、<br /> 多重階層エンディングを埋めるためには何度も見なければいけません。そこへの選択肢に<br /> 到達するには、悲鳴の聞こえた辺りで温室へ行く必要があります(必ずではないですが)。<br />  また、ちょっとしたことですぐ本筋を外れるので温室以降の選択肢をメモしていないと<br /> つらいところ。<br /><br /> 余談2。<br />  モンスター一家編の途中で食欲の権化編に行き、何故か吸血鬼の奈美に噛まれ、でもそれは<br /> 妄想でスポットライトを浴び、100点満点を貰ったかと思うと翌朝お墓を見つける……<br /> こうなると最早わけがわからなくなります。<br />  1番スマートな「完」は、【火傷編】にて奈美をやっと離した上で公平から唇を近づけて<br /> 翌朝の帰り道、というルートかと思われます。</dd> </dl>
<p><strong>弟切草</strong><br /> &gt;&gt;18-216~221・250~255・257~262・267~274</p> <hr width="100%" size="2" /><p> </p> <dl><dt><a>216</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:30:45ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>弟切草はその性質上選択肢により同じような場面でも細やかに展開が変化します。<br /> ここに書かれているのはそれらのうちの一例です。<br /> また、弟切草はPS版にて多くの選択肢と多数の細やかな展開が追加されています。<br /> 1番新しい記憶がPS版のものの方なのでPS版固有のものも混じっているかもしれませんが<br /> ご了承ください。<br /><br /><br /> 夏の夕暮れ時、公平(PS版の主人公デフォルト名。SFC版には決まった名前はない)と<br /> 恋人の奈美はデートの帰りに車で山道を走っていた。<br /> ふと奈美は車の窓の外に咲いている見慣れぬ花に目を止める。それは弟切草であった。<br /> 公平は奈美に弟切草の由来を語った。<br /><br /> 昔、ある鷹匠の兄弟がいた。この家には代々鷹の傷に効く秘伝の特効薬が伝わっていたが、<br /> あるとき弟がその秘密を他人に洩らしてしまった。<br /> これを知った兄は逆上し、弟を斬り殺した。その弟の血がかかった草こそ、弟切草であった。<br /> 弟切草の葉を透かしてみると、そのときかかった血(に見える斑点)が見えるのだという。<br /><br /> 恐ろしい話だと言う奈美に公平は弟切草の花言葉を言おうとするが、度忘れしてしまう。<br /> そうしているうちに、周囲の風景は見知らぬものに変わっていた。道に迷ってしまったのだ。<br /> そこに突然対向車が現れ、公平は慌ててブレーキを踏むが何故か効かない。<br /> 何とか対向車を避けて停止することが出来たものの、今度は突然の落雷により近くの大木が<br /> 真っ二つに裂け、車に向って倒れてきた。慌てて車から逃げ出す2人。<br /> 間一髪で脱出に間に合ったものの、車はぺしゃんこになってしまった。<br /><br /> (最初の書き出しはランダムで3パターン用意されており、最初の選択肢も違う。<br /> ただし、選択肢後はすぐに同じ展開に合流する)<br /><br /><a name="a217"></a></dd> <dt><a>217</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:31:17ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>このままでは帰れない。運の悪いことに雨も降り出した。ここにいても仕方がないと<br /> 歩き出した2人の前に、辺り一面の弟切草畑とその奥に佇む一軒の洋館が姿を現した。<br /> その洋館は、何故かうっすらと輝いているように見えた。<br /> 2人は雨宿りをさせてもらおうと入り口の門を開けて庭へと足を踏み入れる。<br /> その庭も弟切草畑となっており、庭の途中まで進んだ2人の前に突如蛇の大群が現れる。<br /> 蛇に追われて玄関の前にやってきた2人だがドアは開かない。後ろには蛇が迫っている。<br /> 一か八かでドアに体当たりをしたり窓を割ったりと様々な方法で洋館の中に入ると、<br /> 室内はシンと静まり返っていた。誰かいないかと声をかけるが返事はない。<br /> 玄関ホールには暖炉や鎧、一際目を引く巨大な水槽などが置いてあった。水槽の水は<br /> 濁っていて中はわからない。公平は奈美が止めるのも聞かずに水槽を覗き込もうとした。<br /> すると突然水槽からナイフが飛び出してきた。慌てて水槽から離れる2人。<br /> 今度は頭上から物音が聞こえてきた。もしかしたら家の人かもしれないと考えた2人は<br /> 2階へと上がり、とある部屋のドアが閉ざされるところを目撃する。<br /> その部屋に誰かいるかもしれないと思った2人は意を決してドアを開けた。<br /> 部屋には小さなスタンドの明かりがついているだけで薄暗く、人の気配はない。<br /> ふいに背後でドアが閉まり、轟いた雷鳴が一瞬だけ部屋の中を照らし出した。<br /> 部屋の中には車椅子に腰掛けた老婆……ではなく、ミイラがいたのだ。<br /> 次の瞬間、館内は停電してしまう。2人の背後で軋む車椅子の車輪の音。<br /> 驚いた2人は慌てて部屋を飛び出し1階まで駆け下りていった。<br /> 明かりはすぐに復旧したが、玄関ホールから鎧が消えてしまっていた。<br /><br /><a name="a218"></a></dd> <dt><a>218</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:32:22ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>あのミイラは本物だったのだろうか。鎧は何処へ消えたのか。誰かの悪戯じゃないのか。<br /> 少し落ち着いた2人はそれを確かめに再び2階へ向った。<br /> ミイラの部屋には車椅子もミイラもなかった。その代わりに赤い日記帳の存在に気づく。<br /> パラパラとめくると最後の日付は6年前、そしてそのページには血がついていた。<br /> 気味が悪くなった2人は館から出ようとするが、ドアの外には先程の蛇が大量に蠢いていた。<br /> 仕方なく館に戻る2人。<br /> 館から出られないのであれば自分たちを襲う怪異の正体をはっきりさせておこうと2人は<br /> 館の中を探索し始める。<br /> 勝手に鳴り出す回線の繋がっていない黒電話、廊下で光る目玉とすすり泣く女性の声、<br /> 小動物の残骸が食い散らかされた台所、思い出した弟切草の花言葉「復讐」……<br /> あちこちの部屋で奇妙な現象や気味の悪い物品を見ながら館の探索を続けた公平は、<br /> 2階のとある部屋を開けようとして奈美に止められる。悪い予感がするというのだ。<br /> 公平はそれでも部屋に入ろうとするが、そこはドアに釘が打ちつけてある開かずの間だった。<br /> その部屋を諦め、少々空腹になった2人は食堂にて何か食べ物を探そうとした。<br /> そこへふいに女性の悲鳴が聞こえてきた。どうやら外かららしい。<br /> 2人は裏口から降りしきる雨の中を外に出て、近くの温室へと向った。<br /> 温室でも弟切草が栽培されていた。中には誰の姿も見当たらない。館の中に戻ろうとしたとき、<br /> 風でドアが揺れて悲鳴のような音が聞こえた。悲鳴の正体は温室のドアだったのだ。<br /> しかし奈美はそのドアに釘付けになっていた。<br /><br /> そこには、赤く、大きく、「奈美」と書かれていたのだ。<br /><br /><a name="a219"></a></dd> <dt><a>219</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:33:23ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>館に戻った公平は、ショックを受けている奈美に明るい声で風呂を借りようと言い出した。<br /> 雨で濡れてしまったから、と奈美を連れて浴室に行きまずは洗面台で手を洗う。<br /> 蛇口から出てきたのは赤い水だったが、その正体は単なる錆。気を取り直して石鹸を<br /> 探そうと洗面台の下の収納場所を開けると、薬品のようなものがごちゃごちゃと置かれていた。<br /> それらは全て、火傷の薬であった。<br /> 手を洗い、まずは先に奈美が入るが、突然悲鳴を上げた。いきなりお湯が高温になったのだ。<br /> 地下のボイラー室を見に行った公平は設定が100度になっていることに驚きつつ40度まで<br /> 下げて戻ってくる。奈美はもう上がっており、公平が入る番となった。<br /> しかし立て付けの悪かったのを無理矢理閉めたために戸が開かなくなってしまった。<br /> その上止めたはずのシャワーから熱湯が噴出し、たまらず公平は戸のガラスを割って脱出した。<br /> 服を着て廊下へと出ると、浴室の外で待っているはずの奈美の姿が見当たらない。<br /> 慌てて探しに行くと、階段付近でドレスを着た奈美を発見するが一瞬で消えてしまった。<br /> 2階へ行くととある部屋から明かりが洩れており、そこに本物の奈美の姿があった。<br /> その部屋には西洋風の人形が2つ並べられていた。それを見て奈美は懐かしいと呟く。<br /> その懐かしさはかつて人形遊びをしたことではなく、その人形自体と部屋への懐かしさだった。<br /> さらに館の中を巡り、ピアノホールの絵画などを見ていくうちに奈美は自分がかつてこの館に<br /> 母とナオミという少女と3人で住んでいたことを思い出す。幼い頃に奈美は養女に出されたのだ。<br /> その証拠は「ナミ」と「ナオミ」と刻まれた背比べの跡であった。<br /> 混乱状態に陥った奈美は何処かへと走っていってしまう。追いかける公平。<br /> 奈美に追いついた公平は、奈美の思い出した記憶が真実である決定的証拠を見せられる。<br /> それは奈美によく似ている、双子の少女が写った写真であった……。<br /><br /> (奈美が記憶を取り戻した前後で話の結末がほぼ確定。ただしピンクのしおり後は<br /> まだ変化する余地がある場合も存在する)<br /><br /><a name="a220"></a></dd> <dt><a>220</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:34:18ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>*【~編】は話の分類上つけた仮タイトルです。<br /> 【火傷編】<br /> 奈美の双子の姉であるナオミは、幼き奈美の過ちにより起きた火事で顔に火傷を負っていた。<br /> その火傷のせいで長年化け物呼ばわりされ続けてきたナオミは原因である奈美を恨んでいたのだ。<br /> ナオミの青い日記には、火傷のせいで心を病んでいくナオミの様子がありありと書かれていた。<br /> あのミイラの正体は、狂ったナオミにより閉じ込められ餓死した母親の成れの果てだったのだ。<br /> ナオミに閉じ込められ殺されかけた公平だったが、何とか脱出し奈美を探す。<br /> 奈美、そしてナオミは食堂にいた。ミイラの姿もある。奈美は気を失って椅子に縛られており、<br /> ナオミは手にナイフを持っていた。<br /> しかし「ナオミ」は自分こそが奈美だという。ナオミに襲われたので、仕方なく縛ったのだと。<br /> 泣きながら訴える「ナオミ」を見て、公平はどちらが奈美かわからなくなってしまう。<br /> ナオミならば火傷の跡があるはずだと、公平は縛られている方の額を確かめようとした。<br /> そのとき、鋭いナイフが背後から一閃する。やはりこちらがナオミだったのだ。<br /><br /> (実はどちらを選んでも選んだ方が奈美)<br /><br /> ナオミを何とか撃退し、奈美の縄を解いて食堂を飛び出した2人であったが、ボイラーの<br /> 爆発により館は炎に包まれてしまった。玄関ホールは炎に包まれ、正面突破は不可能。<br /> 炎で分断された2人は、仕方がなく別々に脱出を試みる。<br /> 「もし何があってもぜったいに私を忘れないでね」<br /> 奈美はそう叫んで公平と別れた。<br /> 先に脱出したのは公平であった。いつまで経っても出てこない奈美に焦っていると、<br /> 漸く奈美が出てきた。しかし、意識を失ってしまっている。<br /> 公平は奈美を連れて急いで館から離れた。公平の目の前で館が崩れ落ちていく。そのとき……。<br /><br /> 「公平ーっ!」<br /><br /> 館の中から、聞き覚えのある叫び声が聞こえた。馬鹿な、奈美はここにいるはず……。<br /> そして公平はある恐ろしいことに思い当たる。<br /> その公平の目の前で奈美がむくりと起き上がり、前髪を掻き上げた。<br /><br /> そこには……。<br /><br /><br /> (SFC版ではランダムで名前の後に「さん」「君」などの敬称がつく。<br /> 呼び捨てのときもあるが、ここで「どん」だった場合は台無しである)<br /><br /><a name="a221"></a></dd> <dt><a>221</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/06(火) 21:35:55ID:2UUwI6IO</font></dt> <dd>以上、弟切草のメインストーリーと言える火傷編までです。<br /> 他の話、ピンクのしおり、PS版追加要素についてはまた後日投下します。<br /><br /></dd> <dt><a>250</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/07(水) 23:58:45ID:qot/bHqF</font></dt> <dd>【ぼくの海編】<br /> 廊下の濡れた足跡を追った先の部屋にて奈美と合流した公平は、青いナオミの日記を発見する。<br /> 奈美とナオミには直樹という弟がいた。ナオミは病気の直樹の面倒をたった1人で看ていたのだ。<br /> 直樹は病気が治らないのであればいっそ自分を殺して楽にしてほしいと姉に訴えていた。<br /> 「ぼくの海に沈めて。ぼくが死んだらぼくのからだをぼくの海に沈めて」<br /> その直樹の遺言に従い、ナオミは直樹の遺体を「直樹の海」に沈めたのだという。<br /><br /> その真相を探ろうとした公平は開かずの間を開けようとしてナオミに気絶させられる。<br /> 気がつくと公平は車椅子に縛り付けられていた。その車椅子をナオミが押している。<br /> 公平を奈美と間違えているナオミは、一緒に「直樹の海」に行こうと言い出した。<br /> 何とかポケットのライターで縄を解いた公平は、ナオミに奈美は渡さないと叫ぶ。<br /> 「おまえはだれだ……!」<br /> ナオミは車椅子ごと公平を階段から突き落とした。何とか命は助かった公平は奈美を探す。<br /> 開かずの間にて奈美たちの母親のミイラの膝にナオミの日記が置いてあるのを発見した公平は、<br /> その最後に「母さん、奈美と一緒に直樹の海に行きます」と書き足されていることに気づく。<br /> 「直樹の海」。それはあの水槽ではないだろうか。<br /> そう思った瞬間に大音響と共に部屋が揺れる。ボイラーが爆発を始めたのだ。<br /> 急いで水槽へと向った公平はその中に奈美が沈んでいるのを発見、水槽を割って奈美を救助する。<br /> 水槽からは他にも小動物の骨が流れ出てきた。ナオミの姿は何処にもない。<br /> こうなったら奈美を抱えて逃げようと思った公平は目を疑う。奈美の姿がないのだ。<br /> もしかしたら意識を取り戻して自力で逃げたのかもしれないと思った公平は裏口から脱出する。<br /> 外に出たときに館の中に人影のようなものが見え、一瞬奈美ではないかと焦った公平であったが<br /> 奈美は公平の足元にいた。あれはナオミなのだ。<br /> 館が崩れ落ちていく中、奈美は目を覚ます。弟のことを気にする奈美に公平は言った。<br /> 弟など、本当はいなかったのだ。その証拠に「直樹の海」にあったのは小動物の骨だけだった。<br /> 全ては幼き奈美の過失による火事で心を病んだナオミの妄想だったのだ。<br /> そして館はナオミの妄想ごと全て崩れ落ちていった……。<br /><br /> (火傷編の派生。たった1つの選択肢からしか来れないので最初に見ないと割と忘れやすい)<br /><br /><a name="a251"></a></dd> <dt><a>251</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/07(水) 23:59:45ID:qot/bHqF</font></dt> <dd>【双子編】<br /> 公平は屋敷の裏庭のテラスで双子の女性たちの霊を見る。奈美はナオミと共に消えてしまった。<br /> 「私たちがお母さんを殺したのよ」と、だから罰してもらわなければならないのだと言って。<br /> 館には恐ろしい呪いがかけられていたのだ。この館のかつての持ち主は、双子の娘に殺された。<br /> その怨念が、必ず双子の娘を産み、その娘に殺されるという呪いとなったのだという。<br /> 奈美もナオミもその呪いには逆らえず、母親を殺したのだ。<br /><br /> しかし館に残る新聞記事の切抜きなどにより公平はそれが間違いであることを知る。<br /> 呪いの真相は、必ず双子の娘を産みその娘を自らの手で殺してしまうというものであった。<br /> 公平は館の呪力により館の壁にされ、そこで過去の情景を見る。<br /> 奈美とナオミを殺しそうになり、何とか呪いに逆らおうとする2人の母親。<br /> 養子に出された奈美、養子に出されたが戻ってきてしまったナオミ。<br /> 母親はナオミを殺そうとしたが、ナオミは階段から転落死してしまった。<br /> 母親に殺されなかったことをナオミは侘び、奈美を連れて今度こそ母に殺されるからと約束する。<br /> そこで時間は現在に戻る。呪いの儀式は今まさに実行されようとしていた。<br /> 奈美たちの母親のミイラは呪いに何とか抗おうとしている。<br /> 奈美とナオミは何かにとり憑かれたかのように動かない。公平は叫ぶがどうにもならない。<br /> だが母の愛が呪いに勝った。それと同時にボイラーの爆発。<br /> 壁から解放された公平は奈美を連れて逃げる。崩れ落ちた館から、2つの光が。<br /> 「ありがとう……それから、さようなら」<br /> 奈美は天に昇っていく母とナオミの魂に別れを告げた。<br /><br /><a name="a252"></a></dd> <dt><a>252</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 00:00:21ID:qot/bHqF</font></dt> <dd>【ライラック編】<br /> 公平を見た奈美は、「誰なの!?」と叫んで逃げてしまう。<br /> 洗面所の鏡で自分の顔を見た公平は、自分が白髪の老人になってしまっていることに気づく。<br /> そしてその顔は、公平の父親とそっくりであった。<br /> 何とか奈美に自分が公平であることを信じてもらい、ミイラの部屋にあった日記を見る。<br /> そこには夫を亡くした後の、奈美の母親ととある男性との恋の物語が綴られていた。<br /> しかしその日記はふいに途絶え、奈美の母親はミイラになってしまった。<br /> 実は、奈美の母親と恋に落ちた男性こそ公平の父親だったのだ。<br /> ふらりと家を出て行った公平の父親は、ある日唐突に帰ってきた。そして死んだのだという。<br /> 奈美の母親は公平を死んだ公平の父親の身代わりにしようとしていたのだ。<br /> 突然奈美の口から見知らぬ中年女性の声が発せられる。奈美の母親が乗り移ったのだ。<br /> 奈美の母親の手により、公平の目の前で奈美はミイラになってしまう。<br /> それでも奈美を愛している公平を見た奈美の母親は、奈美を連れ去ってしまう。<br /> 気がつくとナオミの部屋にいた公平。ナオミもすでに死者であり、霊としてそこにいた。<br /> 「ここにいて、あなたを母に渡したくはない」<br /> ナオミはそう言うが、奈美を助けるために公平は開かずの間へと乗り込むことを決意する。<br /> そんな公平を見たナオミは去っていく。<br /> 「私だって……あなたを」。去り際にそう言い残して。<br /> 開かずの間にミイラになった奈美がいた。奈美を返せという公平。<br /> 公平を公平の父親と見ている奈美の母親は、2人でミイラになって永遠に愛し合おうとする。<br /> しかし、奈美を返せという思いが勝り、2人は気づくと元の姿に戻っていた。<br /> そこへボイラーの爆発。逃げようとする2人だが煙に巻かれ気を失ってしまう。<br /> 気がつくと2人は館の外に倒れていた。館はすでに焼け落ちている。<br /> 2人は互いがここまで連れてきたとばかり思っていたが、それは違った。ナオミだったのだ。<br /> よく見ると庭一面の弟切草が淡い紫色の花に変わっている。<br /> ナオミの部屋にも一輪だけ飾ってあったそれは、ライラックであった。<br /> 恋の1つもせずに死んでしまったナオミ。恋に溺れてミイラになった奈美の母親。<br /> 花言葉があるの、と奈美は言う。<br /><br /> ライラックの花言葉、それは……「初恋の痛み」。<br /><br /><br /> (SFC版のファーストプレイに見られるのは火傷編・ぼくの海編・双子編・ライラック編のみ。<br /> どれか1つを最後まで見れば選択肢が増え、更なる話が追加される)<br /><br /><a name="a253"></a></dd> <dt><a>253</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 00:00:58ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【シャドウ編】<br /> 幼い頃に養女に出された奈美。その後1人残されたナオミの身に奇妙な現象が起き始めた。<br /> それは自閉症によるポルターガイスト現象だった。<br /> ナオミの超常現象が酷くなるにつれ、ナオミの自閉症も激しくなっていったという。<br /> そして6年前、ナオミはある日ミイラになってしまった。<br /> ミイラの間にあった赤い日記にはそこまでが書かれていた。<br /> 公平はそれが「シャドウ」の仕業だと考える。本人の知らない意識……潜在意識のまた<br /> 奥底にある「自我」が超常現象を引き起こしていたのだと。<br /> 公平はナオミがミイラになったのは、「シャドウ」の暴走だと結論付けた。<br /> では母親はどうなったのか? 日記は母親のもので6年前で途切れている。<br /> すると突然館が僅かに揺れた。そこで公平は、母親は館と同化してしまったことに気づく。<br /> それを肯定するかのように、また館が揺れた。<br /> 「はい」は1回、「いいえ」は2回揺れることで2人は母親と会話をする。<br /> しかし、奈美の「お母さんはお姉さんのシャドウのせいで館になってしまったのね?」という<br /> 質問に対しては沈黙を保ち、かと思うと酷い勢いで揺れ始めた。何かに怯えているかのように。<br /> そしてそれきり館は沈黙したままになってしまった。<br /> 廊下に出た2人に鎧が襲い掛かる。鎧のターゲットは公平に絞られていた。<br /> 鎧によって気絶させられた公平は食堂のテーブルの上に括り付けられる。そこへ現れたナオミの<br /> ミイラに殺されるとばかり思っていた公平だが、ナオミは公平の拘束を解いただけだった。<br /> ナオミ、そして館の母の導きで公平は真実を知る。「シャドウ」はナオミのものではなく、<br /> 1人だけ家族と引き離された奈美のものだったのだ。<br /> その事実を知った奈美は公平に別れを告げる。もう「シャドウ」を抑えられないのだ。<br /> 公平は1人館の外へと出され、奈美の「シャドウ」は暴走を始める。<br /><br /> (PS版ではここでの選択肢により奈美を見捨てるエンディングになる。下のものとは別扱い。<br /> SFC版はどちらも奈美を助けに戻る)<br /><br /> 奈美の「シャドウ」により炎上する館に戻った公平は「シャドウ」に必死に呼びかける。<br /> と、そこへナオミのミイラと館からそれぞれ飛び出してきた光が「シャドウ」にぶつかっていく。<br /> 2つの光により奈美から「シャドウ」が分離し、「シャドウ」は消滅した。<br /> しかし館はもう限界だった。2つの光により館の外に出される公平と奈美。<br /> 焼け落ちる館から2つの光が飛び出し去っていく。<br /> それを見て奈美は、「シャドウ」から解放してくれた母と姉に感謝するのだった。<br /><br /><a name="a254"></a></dd> <dt><a>254</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 00:01:31ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【怪魚編】<br /> 館内には謎の巨大な怪魚がうろついていた。あの巨大水槽はこの怪魚のためのものだったのだ。<br /> ミイラが持っていた日記には、13年前の交通事故のことが書かれていた。<br /> 奈美の母親の運転する車が事故を起こし、奈美の弟・直樹は動けない身体になってしまったのだ。<br /> 病弱だった母親に代わり弟の世話はナオミが行っていたという。<br /> しかしその日記は直樹が12歳になったところでぷつりと途絶えてしまっていた。<br /> 直樹はしきりに魚になりたがっていたのだという。玄関ホールの巨大な水槽と、館内をうろつく<br /> 謎の怪魚と何か関係があるのだろうか?<br /> 奈美の前に現れたナオミは、弟のためだと奈美にナイフを向けた。だが、どうしても出来ないと<br /> 言って去っていってしまう。<br /> 真相を探るべく訪れた書斎で、公平は「悪魔の書」を発見する。そこには人間を魚にする秘術が<br /> 書かれていた。<br /> あの怪魚は魚になることを望んだ直樹の成れの果てだったのだ。秘術は成功し直樹は怪魚に<br /> なったのだが、理性がなくなってしまっていた。ナオミは何とか弟を人間に戻そうとして奈美を<br /> この館に呼び寄せたのである。<br /> 直樹を元に戻すには、奈美とナオミの血が必要だった。しかし久しぶりに会った妹をどうしても<br /> 傷つけることが出来なかったナオミは自分の血だけで元に戻す儀式を決行した。<br /> 結果は最悪だった。不完全な儀式は僅かに残っていた直樹の理性をも奪ってしまったのだ。<br /><br /> 身も心も化け物と化した直樹は、その妖力でナオミと奈美、そして公平を水槽の真上に浮かせた。<br /> 巨大水槽には硫酸が入っており、少しでも触れれば一巻の終わり。ナオミと奈美は必死に直樹に<br /> 呼びかけるが、直樹は聞かなかった。<br /> そしてついに3人の身体が水槽へと落下するその直前に、何処からかミイラの乗った車椅子が<br /> 水槽めがけて突進してきた。水槽は割れ、硫酸が零れ出てミイラは跡形もなく消滅した。<br /> そこへ3人が落ちたが、割れた水槽には硫酸は残ったおらず無事だった。<br /> 硫酸で解けた床により出来た小さな硫酸の池で直樹は悶えていた。<br /> 公平たちの見ている前でボロボロと身体が崩れ落ち、中から美少年が姿を現した。<br /> 童話ならばここで美少年の呪いは解けて目覚めるのだが、直樹が目覚めることはなかった。<br /> ナオミは硫酸にも構わずに直樹の身体を抱きしめた。驚いたことに硫酸はただの水になっていた。<br /> そこへボイラーの爆発。奈美はナオミに一緒に逃げようと言うが、ナオミは断った。<br /> 公平はナオミに未練を持つ奈美を引き摺って館を脱出する。<br /> 爆発する館を見守っていた2人は、空に星を見つける。<br /> 2人はいつまでも星空を見上げていた……。<br /><br /> (SFC版ではこのエンディングを見ることでギャグ選択肢が解放される)<br /><br /><a name="a255"></a></dd> <dt><a>255</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 00:05:25ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>以上、ギャグ選択肢解放直前までです。<br /> 食欲の権化編・モンスター一家編及びピンクのしおり後は後日投下します。<br /><br /> この残りの3編、ややこしいことに1回見た後でもう1度エンディングを見ると<br /> 選択肢が追加され少しだけエンディングに追加があるというシステムになっています。<br /> ひとまず本来の最初のエンディングを紹介し、追加については後述します。<br /><br /></dd> <dt><a>257</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:42:34ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【食欲の権化編】<br /> 奈美の父親は戦時中に物をロクに食べられなかったことの反動で、家族の分の食べ物も奪ってまで<br /> 自分の食欲を満たそうとしていたという。奈美の弟の直樹はそのせいで栄養失調になり、最後まで<br /> 何か食べたいと訴えて死んでいった。その横で父親はキャベツを丸かじりにしていたのだ。<br /> 館に宿る妖力により、直樹は怪魚として復活した。そして次々に家族を食べ始めたのだ。<br /> 食べ物を横取りにした父親を何も食べられぬ鎧に、母親は水分のないカラカラのミイラに、<br /> 大好きだった姉のナオミは美しいゴーストとして館の妖力で復活した。今まで見て来た鎧やミイラは<br /> 皆奈美の家族の成れの果てだったのだ。<br /> そして直樹には1つ心残りがあった。最後の家族である奈美を食べられなかったことだ。<br /> 直樹は奈美を恋人の公平共々食べようとしていた。弟に食べられてあげてと言い出す奈美。<br /> 逃げ出すことはどうしても出来なかった。ならば奈美と一緒ならばと承諾する公平。<br /> 食堂にて巨大な皿の上に裸で乗せられた2人はハチミツ、シロップ、シュガー、みりんたっぷりに<br /> 味付けされる。いよいよ食べられる……。<br /> だがそのとき、毎度おなじみのボイラー爆発。炎に包まれる館、そして直樹。<br /> 2人は裸のまま館を脱出し、館が崩れ落ちるところを見届ける。<br /><br /> (食べられる場面で必ず裸にされる。どうやって帰ったのかは不明)<br /><br /><a name="a258"></a></dd> <dt><a>258</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:43:03ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【モンスター一家編】<br /> 奈美の家は「イギリスのドラキュラ伯爵とフランケンシュタイン男爵、それにヨーロッパの魔女と<br /> エジプトのミイラの血が流れている」という公平曰くフクザツな家系だった。<br /> 奈美の父親は鎧、母親はミイラ、弟の直樹は怪魚で姉はコウモリに変身するバンパイヤなのだ。<br /> そしてバンパイヤであるナオミと双子である奈美も、また……。<br /> 奈美の父親は人間のミニ生首をコレクションしていた。<br /> 公平のこともそのコレクションに加えるつもりなのだ。首は父親のコレクション、血はナオミが吸い、<br /><br /> 身体の肉は直樹が食べ、残った骨は母親がお抹茶にしていただくという徹底振りである。<br /> 逃げようとしてもどうしても逃げられない公平は、父親への質問で茶を濁す。<br /> ミニ生首の作り方は簡単で、人間の生首をとある秘伝の薬に漬けることで小さく縮むのだという。<br /> その薬の原料は弟切草ではないかと問うと、何故か全員が黙ってしまった。<br /> そしてついに公平の首がはねられるときが来た。覚悟を決めた公平は奈美に別れを告げる。<br /> ミニ生首になっても、時々は出して見て欲しいと。<br /> それを聞いた奈美は公平に、もう1度秘伝の薬の原料は弟切草かと問えと言う。<br /> 「ところでお父さん、その薬の原料は弟切草ですよね?」<br /> さりげなくそう聞いた公平に、奈美以外の全員がそうだよ、と答えた。<br /> その瞬間、公平の首を切り落とすための剣が宙へと舞い上がり、次々に奈美の家族の首を切り落とし<br /> ミニ生首にしていった。<br /> あの弟切草の伝説と同様に、薬の原料のことはバラしてはいけなかったのだ。<br /> 剣の妖力により爆発炎上する館。脱出しようとする公平に、奈美は自分は行けないと言う。<br /> 家族をミニ生首にしてしまったのだから、という奈美を引き摺り、火の中を掻い潜って公平は<br /> 館から脱出した。<br /> そして、例え妖怪であっても奈美のことを愛すると誓う公平だった。<br /><br /> (ピンクのしおり後は上記2つの話が選択肢で錯綜。食べられる場面でミニ生首の話になったり、<br /> ミニ生首から逃げたら直樹に食われることになったり。PS版だと最初から錯綜している)<br /><br /><a name="a259"></a></dd> <dt><a>259</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:44:01ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【ピンクのしおり】<br /> SFC版では今までの8つの話を全て読む。かつ、【火傷編】を2回見ることが条件。<br /> 【火傷編】はとある3つの選択肢の中の2つ(残りはぼくの海編)から行くことができ、<br /> それぞれ微妙に展開が違う。その両方を見ることが必要。なお結末は同じ。<br /> PS版では8つの話を全て読み、【シャドウ編】の2つの結末を見ることが条件。<br /> すなわち、PS版特有の逃亡エンドと通常エンドの両方を見る必要がある。【火傷編】は1回でいい。<br /><br /> ピンクのしおり後は各選択肢にふざけていたりちょっとエッチな内容のものが追加される。<br /> 例)停電の場面。何処からか物音が……<br /> 「音が気になって注意を向けた」「波が闇に呑まれた気がして大声を上げた」などの中に、<br /> 「奈美をさがそうと、いやらしい手つきであたりをまさぐった」が追加。<br /><br /> 例)黒電話が鳴り始めた場面。<br /> 「電話にはデンワ」「テレフォンにもデンワ」などど言っている中に、<br /> 「妙にこの電話はなまめかしい」が追加。<br /><br /> また、選択肢後の展開も、草むらの中に黒子がいたり、ミイラのところで怪魚が出てきて<br /> 「怪魚はマダでしょ!」(PS版ではこの後鎧が出て「ヨロイもマダでしょ!」)と奈美に<br /> つっこまれたりと、全体的にギャグが多くなってくる。<br /><br /> 【ピンク後のシナリオ】<br /> 奈美の姉・ナオミはとある青年実業家と恋に落ちたが、遊び人の青年に捨てられてしまった。<br /> よくある話だ、と思う公平。<br /> そしてナオミは憎悪のあまり相手を殺してしまい、館の壁に塗りこめてしまった。<br /> それはよくはない話だ、と思う公平。<br /> ナオミも自殺し、館は怨念の塊となっていた。そこへ現れたのが例の青年に瓜二つの公平と、<br /> ナオミの双子の妹である奈美のカップルだったのだ。<br /> 青年の人魂は奈美に、ナオミの人魂は公平に纏わりつき、2人を自分の物にしようとする。<br /> 人魂の齎す快楽に身を捩りつつ必死に抗おうとする2人。そのうち毎回のごとく炎上する館、<br /> 公平と奈美は車椅子のミイラこと奈美の母親の力で館の外へと逃がされる。<br /> 2人は2階の窓にそのミイラの姿を見たが、すぐにそれは炎に呑みこまれてしまった。<br /> 全てが終わった後弟切草畑は白い花畑に変わり、辺りに蛍が舞う。蛍は天へと昇り星になった。<br /><br /> (何の脈絡もなく食欲の権化とモンスター一家からエンディングだけ来ることが出来るのが特徴)<br /><br /><a name="a260"></a></dd> <dt><a>260</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:45:22ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【追加エンディング】<br /> SFC版では食欲の権化編・モンスター一家編・ピンク後のシナリオを1回見た後、また同じ話を<br /> 見るとエンディング後に選択肢が追加されます。<br /> さらに、3編で共通した追加エンディングにたどり着くこともあり、その場合はどれか1編で<br /> そのエンディングを見ていれば他のエンディングからでもその後に更に追加された展開を見る<br /> ことが出来ます。<br /><br /> PS版ではこれの代わりに「多重階層エンディング」というものが存在しますがかなりややこしいので<br /> まとめて後述します。<br /><br /> 食欲の権化編・モンスター一家編エンディング後<br /> 1)2人にスポットライトが浴びせられる。見ると奈美の家族たちが拍手をしている。<br />   なんと、全ては奈美の家族が公平を試すために仕組んだことだったのだ!<br /><br /> →これを見た後に再度選択肢追加<br />  1A)奈美の家族に祝福され終了。<br />  1B)公平の評価は残念ながらギリギリ不合格だった。そのため追試としてもう1回<br />     やることに……。<br /><br /> 2)全てが終わった後、突然奈美に血を吸われる公平(例えそれが権化編からの続きでも)。<br />   意識が朦朧としていく……。<br /><br /> →これを見た後に再度選択肢追加<br />  2A)ドラキュラになって奈美の血を吸い返すことだけを考えた公平。<br />     気がつくとスポットライトを浴びせられ……(以下、1)と同展開)<br />  2B)なんで奈美はドラキュラになったのか考える公平。<br />     2人はコウモリに変身し、夜空へと去っていく。<br /><br /><a name="a261"></a></dd> <dt><a>261</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:46:26ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>ピンクシナリオエンディング後<br /><br /> 追加される選択肢でBを選ぶとスポットライトの展開になる。<br /> 以下、Aを選んだ場合。<br /><br /> 丘の上に誰かがいる、それは奈美の家族であった。<br /> 全てはイタズラ好きな奈美の家族が仕掛けた大掛かりなイタズラだったのである……。<br /><br /> →これを1回見た後に選択肢もなく追加<br /> 突然現れた奈美の祖父。祖父は公平に合格点の70点を与える。<br /> そして2人は、2人だけのシアワセ時間の再開をする……。<br /><br /> →これを見た後に再度選択肢追加<br /> Bを選ぶと採点違いで追試の展開になる。<br /> 以下、Aを選んだ場合。<br /><br /> 合格点70点は間違いであった。公平の本当の店は、文句なしの100点だったのだ。<br /> 公平は奈美の家族に祝福され、素晴らしい時間をプレゼントされる。<br /><br /> →これを1回見た後に選択肢もなく追加<br /><br /> 【翌朝の帰り道編】<br /> 奈美の家族と楽しい一夜を過ごした2人は、発明家の奈美の祖父に直してもらった車で<br /> 帰路に着く。<br /> その途中、丘の上で2人は、奈美の父親と、母親と、ナオミと、直樹と、そして祖父の、<br /> 数年前に崖崩れで亡くなったという小さな墓を見つけるのだった……。<br /><br /><a name="a262"></a></dd> <dt><a>262</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 14:47:31ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>以上で弟切草SFC版は全て終了です。<br /> SFC版ではエンディングスタッフロール時に、【火傷編】の場合は炎のグラフィックが、<br /> 【翌朝の帰り道編】では幽体のグラフィックが重ねられています。<br /> また、【翌朝の帰り道編】はスタッフロールの最後が「終」ではなく「完」になっており、<br /> これこそが弟切草の「真のエンディング」になっています。<br /><br /> SFC版は終わりですが、PS版の方も残りは奈美編の解説と「多重階層エンディング」だけなので、<br /> 後日おまけとして投下させていただきます。<br /><br /></dd> <dt><a>267</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:25:08ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【奈美編】<br /> PS版では1度クリアすると随所の「奈美」の文字が緑色に変わり、ここから奈美視点に<br /> ザッピング出来るようになっています。<br /> 奈美編だけのシナリオというものは存在しませんが、公平と離れていたときの奈美の行動が<br /> いくつかわかるようになっています。<br /> とはいえ全体的に「?」となる箇所の方が多く、アレはなんだったんだろうと思う描写ばかりです。<br /> 実は、奈美編には後述の「多重階層エンディング」の伏線が多く張られているのです。<br /><br /> 以下はその例です。<br /><br /> 【火傷編・奈美視点】<br /> 公平とはぐれた奈美はとある部屋にて信じられないものを目にする。それはナオミの日記だった。<br /> 心を病んだナオミの前に現れた1人の青年。山登りで足を踏み外して怪我をしているところを<br /> ナオミが助けたその青年は、ナオミに今度来るときに妹である奈美を連れてくると約束していた。<br /> ……そう、それこそが公平だったのだ。<br /> 邪魔者である奈美の殺害をすることを誓うという公平の言葉もそこには綴られていた。<br /> これは事実なのか? それとも……。<br /> (火傷編の多重階層エンディングにて真相が発覚する)<br /><br /> 【浴室にて】<br /> 公平より先にシャワーを浴びていた奈美だが、突然お湯が熱くなってしまう。<br /> 公平がボイラーを見に行った後、奈美は浴室の床に何かが落ちていることに気づく。<br /> 拾い上げてみると、それは魚の鱗だった……。<br /> (怪魚編の多重階層エンディングの伏線になっている)<br /><br /> 他にも宙を舞うウェディングドレス(ライラック編の多重階層以下略)や剣で公平を殺す<br /> 幻影を見る(双子編の以下略)など、随所に存在しています。<br /><br /><a name="a268"></a></dd> <dt><a>268</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:25:44ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>*ここから先はややこしさが増しています。<br />  条件などは読み飛ばして結構です。<br /><br /> 【多重階層エンディング】<br /> 解放条件:ピンクシナリオを含めた全てのシナリオを見る。<br /> 基本構造:SFC版の追加エンディングのように、エンディングを見るたびに選択肢や展開が<br />      追加されていきます。<br /><br /> 【食欲の権化編及びモンスター一家編】<br />  基本的に若干の選択肢の違いはありますがSFC版の追加エンディングとほぼ同じです。<br />  ただし、追試になった場合、「最初から」「途中から」「1番いいところから」<br /> それぞれ実際にやりなおすことになります。<br />  また、公平と奈美がコウモリになった後、もう1度見るとさらに選択肢が追加されます。<br />  ここでAならばスポットライトの展開に、Bの場合はイタズラ好きの家族の展開になります。<br />  このスポットライトとイタズラ好き家族はほぼ全ての多重階層エンディングに登場します。<br /><br /> 【ピンクシナリオ】<br />  SFC版エンディングとほぼ同じで、イタズラ好きの家族→シアワセ時間→プレゼントと増えて<br /> いきます。<br />  ただし、プレゼントの後の【翌朝の帰り道編】は全ての多重階層エンディングを見ていないと<br /> 追加されません。<br /><br /><a name="a269"></a></dd> <dt><a>269</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:26:36ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【シャドウ編】<br />  多重階層エンディング解放後、PS版特有の逃亡エンディングが消滅。通常と同じに。<br />  エンディング後に選択肢が追加されます。Aはスポットライト、Cはイタズラです。<br /><br /> →Bを選んだ場合。<br /><br />  奈美の前に双子の人形が現れる。その人形の片方の胸には血がついていた。<br />  そこで奈美は真実の記憶を取り戻す。昔、母の運転する車の中でふざけていた奈美とナオミ。<br /> 奈美はペーパーナイフでナオミの胸を刺してしまう。それに驚いた母親は運転を誤り、車は<br /> 崖下へと転落してしまった。そこで母と姉は死んだのだという。<br />  それでは今まで起きた一連の出来事はなんだったのか。混乱しつつも公平は奈美に希望を<br /> 持とうと言う。<br />  →以後、スポットライトへ。<br /><br /> *全ての多重階層エンディングを見ていた場合、スポットライトの前に選択肢が追加されます。<br />  Bの希望を持とうだとスポットライトに、Aの済んだことは忘れようだとそのまま直接<br /> 【翌朝の帰り道編】に続きます。<br /><br /><br /> 【怪魚編】<br />  まずはエンディングにほんの少し追加があります。<br />  実はPS版では最初はSFC版のように星空を見上げないで館が燃え落ちた時点で終わります。<br />  多重階層エンディング解放後にまず星空を見上げるところまでが追加され、さらにもう1回<br /> 見ることで選択肢が追加。Aの場合は毎度のごとくスポットライトへと続きます。<br /><br /> →Bを選んだ場合。<br /><br />  弟の直樹のことを思う奈美。ふと気づくと、足元に魚の鱗が落ちている。<br />  よく見るとその鱗は、奈美の身体から剥がれ落ちたものだった。<br />  奈美は公平に言う。「ちょっと泳いでいかない?」と……。<br /><br /> (この話は不可解なままここで終わり、以後の追加はありません)<br /><br /><br /> 【ライラック編】<br />  多重階層解放後の選択肢で、Aの「結婚しよう」だとスポットライトへ。Bの「婚約しよう」<br /> は別の選択肢が待っています。次の選択肢でAの「信じよう」だとこれまたスポットライトに。<br /><br /> →Bを選んだ場合。<br /><br />  今回の事件で公平が自分のことを嫌いになったと思い込んだ奈美は公平の言葉に耳を貸さずに<br /> 走り去ってしまう。<br />  そんな奈美の前に風に乗って現れたウェディングドレス。着る人のない悲しみのドレスを見た<br /> 奈美はそれを身に纏い、首を吊ってしまう……。<br /><br />  →もう1回見ると公平が助けに入りイタズラ好き家族に話が続いていきます。<br /><br /><a name="a270"></a></dd> <dt><a>270</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:27:14ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【双子編】<br />  多重階層解放後の選択肢で、Cの「キスしちゃえ」だとスポットライトへ。<br /><br /> →A「私は公平の愛を待った」を選んだ場合。<br /><br />  気がつくと何故か奈美は鎧の中にいた。その手には今まで多くの双子の血を吸った呪われた剣が<br /> 握られている。<br />  そして奈美は、前に幻覚で見た光景そのままに公平をその剣で殺してしまう……。<br /><br />  →もう1回見ると、全ては家族のイタズラであったことが判明(イタズラ好き~とは別口)。<br />   その後の選択肢でAを選んだ場合はスポットライトへ。<br /><br />   →Bを選んだ場合。<br /><br />    奈美曰くキスよりももっといいこと。それは、一晩に及ぶ家族の紹介だった。<br /><br />    *多重階層をすべて見た後は【翌朝の帰り道編】が追加される。<br /><br /> →B「ぼくは奈美の愛を待った」を選んだ場合。<br /><br />  館の呪いは完全には消滅していなかった。その呪いは再び奈美にかけられてしまう。<br />  このままでは双子を産み自分の手で殺してしまうと怯える奈美。<br />  公平は2人で力をあわせれば呪いなんて平気だ、と奈美を励ました。<br /><br />  →もう1回見ると選択肢が追加。A、Dはスポットライト、B、Cは奈美が呪いの剣で<br />  公平を殺す展開に。<br /><br /><a name="a271"></a></dd> <dt><a>271</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:28:47ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【ぼくの海編】<br />  多重階層解放後、選択肢が追加。<br /><br /> →A「こんなことで終わって良いのだろうか……」を選択。<br /><br />  →次の選択肢でA「ぼくは思った~」を選択。<br /><br />   公平の前に直樹の幽霊が現れる。直樹は公平を迎えに来たのだという。<br />   1番最初、ブレーキが利かなくなったとき。あのときすでに公平は死んでいたのだ。<br />   今まで公平がこの世に留まっていたのは、奈美を守るためだったのだ……。<br /><br />  →次の選択肢でB「私は思った~」を選択。<br /><br />   奈美の前に直樹の幽霊(以下略)。上のやつの奈美版です。<br /><br />  →次の選択肢でCを選択するとスポットライトへ。<br /><br /> →B「こんなことで終わらせてはイケない……」を選択。<br /><br />  燃える館から助けを呼ぶ声が聞こえてくる。それは直樹だった。<br />  ナオミの妄想はあくまでも直樹を水槽に沈めたことであり、本物の直樹は生きていたのだ……。<br /><br />  →もう1回見ると以下の展開が追加。<br /><br />   直樹を見殺しにしたことで気に病む奈美。公平は奈美の一生に責任をとろうとする……。<br /><br />   →もう1回見ると選択肢が追加。選択肢自体は違いますが、それぞれAだと公平すでに死亡、<br />    Bだと奈美がすでに死亡、Cだとスポットライトという「最初にA」と同じ展開です。<br /><br /> *さらに「公平すでに死亡」と「奈美すでに死亡」を両方見た上でどちらかをもう1回見ると。<br /><br />  公平も奈美もブレーキが効かなくなった車が木にぶつかった時点で死亡していた。<br />  しかし、互いのことを思うあまりに死に気づかず、互いのためにこの世に留まっていたのだ。<br />  全てを悟った2人の霊魂は天へと昇って行く……。<br /><br /> (この話はここで終わります)<br /><br /><a name="a272"></a></dd> <dt><a>272</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:29:43ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【火傷編】<br />  そこには……の後に選択肢が追加。B「声を失った」だとスポットライトへ。<br /><br /> →A「息を呑んだ」を選択。<br /><br />  公平が連れてきたのはナオミの方だった。半狂乱になった公平は燃え盛る館に飛びこもうと<br /> するが、ナオミに止められる。<br />  ……実は、全ては仕組まれたことだったのだ。奈美が生きていることに感動する公平。<br /><br />  →奈美視点の選択肢で、A「公平はそっと私をはなした」を選択。<br /><br />   何故か公平の様子がおかしい。その手には刃物が握られている。<br />   奈美が館の中で見つけたナオミの日記。奈美を連れてきて殺害するという公平の誓いは、<br />  真実だったのである。<br />   そして公平はナオミへの誓い通り、邪魔者である奈美を殺害する……。<br /><br />   →もう1回見ると。<br /><br />    実はそれはドッキリカメラだったのだ。奈美の祖父と意気投合した公平は、<br />   公平へのドッキリと見せかけて奈美に2重のドッキリを仕掛けたのだった。<br /><br />  →奈美視点の選択肢で、B「公平はやっと私をはなした」を選択。<br /><br />   その後の選択肢でAを選ぶとしつこくスポットライト。Bだと家族の紹介へ。<br /><br /> *全多重階層エンディング後、「公平はやっと~」の後に選択肢追加。<br />  そこでA「私はそっと唇を近づけた」を選ぶと上記の展開、<br /> B「ぼくはそっと唇を近づけた」だとそのまま【翌朝の帰り道編】へ。<br /><br /><a name="a273"></a></dd> <dt><a>273</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:31:00ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd>【金のしおり】<br />  【翌朝の帰り道編】以外の全ての多重階層エンディングを見た上で、【翌朝の帰り道編】を<br /> 見ることにより金のしおりになる。意味はない。<br />  つまり、「完」を見れば金になる。それだけ。<br /><br /> まとめ。<br />  大分ややこしい話になっていますが、多重階層エンディングを全て最後まで読み解いた場合、<br /> 【奈美に鱗が】【2人とも死んでいた】【追試】【ドッキリカメラ】【翌朝の帰り道】<br /> (ただ、ドッキリカメラはその後家族の紹介などに続いたような気もします)の5つが<br /> 最終的なエンディングとなります。無論、「完」は【翌朝の帰り道編】だけです。<br /><br /><a name="a274"></a></dd> <dt><a>274</a><font size="+0"><strong><a href="mailto:sage">弟切草PS版</a></strong></font><font color="#8080FF" size="2">sage</font><font color="#808080" size="2">2005/09/08(木) 22:32:18ID:c7HDh3Pu</font></dt> <dd> 以上で弟切草は終了です。少々読みにくくなってしまいましたがこのエンディングの性質上<br /> こうするしかありませんでした。ご了承ください。<br />  あと、ストーリー、特に多重階層関係の少々の記憶違いは見逃してください……。<br />  ちなみにSFC版には金のしおりはありません。PS版だけです。<br /><br /> 余談。<br />  【火傷編】【ぼくの海編】はたった1箇所の選択肢からしか行けないのにも関わらず、<br /> 多重階層エンディングを埋めるためには何度も見なければいけません。そこへの選択肢に<br /> 到達するには、悲鳴の聞こえた辺りで温室へ行く必要があります(必ずではないですが)。<br />  また、ちょっとしたことですぐ本筋を外れるので温室以降の選択肢をメモしていないと<br /> つらいところ。<br /><br /> 余談2。<br />  モンスター一家編の途中で食欲の権化編に行き、何故か吸血鬼の奈美に噛まれ、でもそれは<br /> 妄想でスポットライトを浴び、100点満点を貰ったかと思うと翌朝お墓を見つける……<br /> こうなると最早わけがわからなくなります。<br />  1番スマートな「完」は、【火傷編】にて奈美をやっと離した上で公平から唇を近づけて<br /> 翌朝の帰り道、というルートかと思われます。</dd> </dl>

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