ヘルミーナとクルス ~リリーのアトリエ もう一つの物語~

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<p><strong>ヘルミーナとクルス ~リリーのアトリエ もう一つの物語~</strong></p> <p>part30-567~568,571,574~575</p> <hr> <dl> <dt>567 :<a href="mailto:sage"><b>ヘルミーナとクルス</b></a>:2007/06/18(月) 18:23:10 ID:ebUUoLWw0</dt> <dd>ヘルミーナは錬金術師の卵。ここ、ザールブルグでドルニエ先生、リリー先生とライバルのイングリドと、<br> 錬金術の勉強に励む毎日です。<br> ある日、ドルニエ先生の研究資料に興味深い事が書いてあるのを見つけたヘルミーナ。<br> 「生命の秘法」、そう書かれてあります。<br> 生命の秘法とは、何もない所から命を生み出す、つまり、ホムンクルスを作ることなのです。<br> 研究資料をこっそり持ち出し、アトリエの2階で試してみることに。<br> そして、小さい男の子が生まれました。<br> ヘルミーナは彼を、「クルス」と名づけ、妖精さんの服を着せました。<br> こうしてみると、誰もホムンクルスだと解らず、変わった妖精さんにしか見えません。<br> 「わたしは”ヘルミーナ”、あなたは”クルス”よ」<br> 『ヘルミーナ、クルス・・・』<br> 「よし、決めた!わたし、あなたを”育てる”」<br> 『ヘルミーナ、クルス、そだてる』<br> クルスと少しお話をしてみましたが、クルスはどうやら印象深い単語しか覚えられないようです。<br> ヘルミーナは、クルスを外へ連れ出すことにしました。<br> 冒険者のテオ、雑貨屋の店主ヴェルナー、旅芸人のイルマ、町娘エルザ・・・<br> クルスはヘルミーナの友達に会いました。<br> 夕方、クルス達はアトリエに帰ります。<br> 2階で今日の事をヘルミーナとお話ししていると、クルスは眠そうにしています。<br> ヘルミーナはクルスをそのまま寝かしつけました。<br> ホムンクルスには人間と同じように食事と睡眠が必要なのです。<br> 次の日、ヘルミーナは先生たちのお手伝いをしなければいけないらしく、<br> クルスに付いていてあげられないと言います。するとクルスは、ひとりでお出かけすると言いました。<br> ヘルミーナは不安でしたが、思い切って外出を許可しました。<br> 中央広場や職人通りを散歩したり、そこで会ったお友達と会話をしながら、<br> クルスは覚える単語を増やしていきます。<br> そして夜、寝る前にヘルミーナと会話をしたり、考えたりして、どんどん知識を増やしていきます。<br> そんな日々が何日も続きました。ある日、クルスは”キス”という単語を覚えました。<br> その夜、”キス”に興味津々な様子のクルスを見て、ヘルミーナは顔を真っ赤にしながらも<br> 「しょうがないわね、ちょっとこっちに来なさい」<br> と言ってそっとクルスにキスしました。誰にも言っちゃだめだからね、とクルスに念を押しました。<br> それから数日経ったある夜、ヘルミーナはとても疲れた様子をしていました。<br> 『ヘルミーナ、しんぱい・・・』<br> クルスはヘルミーナを心配しますが、ヘルミーナは、<br> 「クルスはわたしの助手なんだから、指図しないで」<br> と言って怒ってしまいました。<br> 次の日、ヘルミーナは体調を悪くして寝込んでしまいました。<br> ドルニエ先生は、ヘルミーナのためにフェニクス薬剤を作るといいます。<br> 自分は手が離せないから、と言って、クルスに、材料のアードラの羽根の調達を頼みました。<br> クルスはお金を握り締めて雑貨屋に向かいます。<br> ヴェルナーはアードラの羽根は今品切れ中で、テオに売ってしまったのが最後だと言います。<br> でも真剣なクルスを見て何かを悟ったらしく、テオから買い戻すからと言ってくれました。<br> クルスとヴェルナーはテオを探しました。そして、井戸の前でぼーっとしているテオを見つけました。<br> テオは、せっかく買ったアードラの羽根を井戸に落としてしまったと言います。<br> それを聞くと、クルスは井戸に飛び込み、アードラの羽根を拾いました。<br> テオはアードラの羽根をタダでクルスに譲ってあげることにしました。<br> アトリエに帰り、アードラの羽根をドルニエ先生に渡すと、フェニクス薬剤が出来上がりました。<br> ヘルミーナに飲ませると、ヘルミーナはすぐに回復しました。<br> ヘルミーナは、昨日の夜はひどいこと言ってごめん、とクルスに謝りました。<br> 次の日、ヘルミーナはドルニエ先生に呼び出されました。<br> クルスがホムンクルスだとバレてしまったのです。<br> でも、ドルニエ先生はヘルミーナを素直に褒めました。<br> そして、ドルニエ先生は、生命の秘術は20日ぐらいしか持続しないと言います。<br> ヘルミーナはショックを受けましたが、何かクルスを延命させる方法があるはずだと、徹夜で調べました。<br> そして、エリキシル剤を調合すればあるいは、という結論に達しました。<br> リリー先生やイングリドも、エリキシル剤の調合に協力すると言います。<br> <br></dd> <dt>568 :<a href="mailto:sage"><b>ヘルミーナとクルス</b></a>:2007/06/18(月) 18:23:59 ID:ebUUoLWw0</dt> <dd>クルスは日に日に弱っていくようでした。<br> そして、クルスが生まれて19日目の朝がやってきました。<br> ヘルミーナは、今日は先生のお手伝いを休みにしてもらったので、<br> またふたりでお出かけしようとクルスに言います。<br> 中央広場でイルマに会いました。イルマはヘルミーナとクルスに、お気に入りの絵本の話をしてくれました。<br> 「むかしむかし、あるところにお姫様と樫の木の騎士がいました。<br>  お姫様はそっと騎士にキスすると、騎士は人間になりました・・・」<br> ヘルミーナはそのお話を悲しい顔で聞いていました。<br> 夕方になったのでふたりはアトリエに帰り、いつものように2階でお話しをします。<br> ヘルミーナは、実はエリキシル剤は間に合わなかった、材料になるフェニクス薬剤は使ってしまったし、<br> その材料のアードラの羽根も無い、と言います。<br> もう余命はいくばくもなく、今度眠りに就いたらきっと起きられないとクルスは感じていました。<br> クルスはこんなとき、何と言ったらいいかと一生懸命考えます。<br> 『クルス、おもいで、わすれない』<br> 思いついたのはこんな言葉でした。それを聞くと、ヘルミーナは涙を流しました。<br> 「うん、わたしも、クルスのこと、ずーっと忘れない」<br> そして、クルスは動かなくなりました。<br> クルスが動かなくなったのと同時刻に、どこかで産声がして、元気な男の子が生まれました。<br> 両親は男の子を「クルス」と名付けることにしました。それは「輝き」という意味でした。<br> <br> Fin<br> <br></dd> <dt>571 :<a href="mailto:sage"><b>名無しさん@お腹いっぱい。</b></a>:2007/06/18(月) 23:39:45 ID:rvVLWwey0</dt> <dd><a href="http://game12.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1175359277/569" target="_blank">&gt;&gt;569</a><br> 乙<br> <br> あの黒魔術な先生も<br> 昔はそんな子だったのか<br> <br></dd> <dt>574 :<a href="mailto:sage"><b>名無しさん@お腹いっぱい。</b></a>:2007/06/20(水) 08:14:24 ID:1kbFNF830</dt> <dd>&gt;571<br> リリーのときはほんっとに素直ないい子だったのに<br> …なんであんなんになったんだ。<br> <br></dd> <dt>575 :<a href="mailto:sage"><b>ヘルクル書いた人</b></a>:2007/06/20(水) 17:11:58 ID:5b1zao9C0</dt> <dd><a href="http://game12.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1175359277/574" target="_blank">&gt;&gt;574</a><br> クルスを勝手に作ってしまったこと、そして自分の不注意で助けられなかったことを深く反省して、<br> もうあんな悲劇は二度と起こさないようにと、自分に厳しくなった。<br> そしてあんなふうになってしまったと、そう解釈してください。<br> <br></dd> </dl>
<p><strong>ヘルミーナとクルス ~リリーのアトリエ もう一つの物語~</strong></p> <p>part30-567~568,571,574~575</p> <hr /><dl><dt>567 :<a href="mailto:sage"><b>ヘルミーナとクルス</b></a>:2007/06/18(月) 18:23:10 ID:ebUUoLWw0</dt> <dd>ヘルミーナは錬金術師の卵。ここ、ザールブルグでドルニエ先生、リリー先生とライバルのイングリドと、<br /> 錬金術の勉強に励む毎日です。<br /> ある日、ドルニエ先生の研究資料に興味深い事が書いてあるのを見つけたヘルミーナ。<br /> 「生命の秘法」、そう書かれてあります。<br /> 生命の秘法とは、何もない所から命を生み出す、つまり、ホムンクルスを作ることなのです。<br /> 研究資料をこっそり持ち出し、アトリエの2階で試してみることに。<br /> そして、小さい男の子が生まれました。<br /> ヘルミーナは彼を、「クルス」と名づけ、妖精さんの服を着せました。<br /> こうしてみると、誰もホムンクルスだと解らず、変わった妖精さんにしか見えません。<br /> 「わたしは”ヘルミーナ”、あなたは”クルス”よ」<br /> 『ヘルミーナ、クルス・・・』<br /> 「よし、決めた!わたし、あなたを”育てる”」<br /> 『ヘルミーナ、クルス、そだてる』<br /> クルスと少しお話をしてみましたが、クルスはどうやら印象深い単語しか覚えられないようです。<br /> ヘルミーナは、クルスを外へ連れ出すことにしました。<br /> 冒険者のテオ、雑貨屋の店主ヴェルナー、旅芸人のイルマ、町娘エルザ・・・<br /> クルスはヘルミーナの友達に会いました。<br /> 夕方、クルス達はアトリエに帰ります。<br /> 2階で今日の事をヘルミーナとお話ししていると、クルスは眠そうにしています。<br /> ヘルミーナはクルスをそのまま寝かしつけました。<br /> ホムンクルスには人間と同じように食事と睡眠が必要なのです。<br /> 次の日、ヘルミーナは先生たちのお手伝いをしなければいけないらしく、<br /> クルスに付いていてあげられないと言います。するとクルスは、ひとりでお出かけすると言いました。<br /> ヘルミーナは不安でしたが、思い切って外出を許可しました。<br /> 中央広場や職人通りを散歩したり、そこで会ったお友達と会話をしながら、<br /> クルスは覚える単語を増やしていきます。<br /> そして夜、寝る前にヘルミーナと会話をしたり、考えたりして、どんどん知識を増やしていきます。<br /> そんな日々が何日も続きました。ある日、クルスは”キス”という単語を覚えました。<br /> その夜、”キス”に興味津々な様子のクルスを見て、ヘルミーナは顔を真っ赤にしながらも<br /> 「しょうがないわね、ちょっとこっちに来なさい」<br /> と言ってそっとクルスにキスしました。誰にも言っちゃだめだからね、とクルスに念を押しました。<br /> それから数日経ったある夜、ヘルミーナはとても疲れた様子をしていました。<br /> 『ヘルミーナ、しんぱい・・・』<br /> クルスはヘルミーナを心配しますが、ヘルミーナは、<br /> 「クルスはわたしの助手なんだから、指図しないで」<br /> と言って怒ってしまいました。<br /> 次の日、ヘルミーナは体調を悪くして寝込んでしまいました。<br /> ドルニエ先生は、ヘルミーナのためにフェニクス薬剤を作るといいます。<br /> 自分は手が離せないから、と言って、クルスに、材料のアードラの羽根の調達を頼みました。<br /> クルスはお金を握り締めて雑貨屋に向かいます。<br /> ヴェルナーはアードラの羽根は今品切れ中で、テオに売ってしまったのが最後だと言います。<br /> でも真剣なクルスを見て何かを悟ったらしく、テオから買い戻すからと言ってくれました。<br /> クルスとヴェルナーはテオを探しました。そして、井戸の前でぼーっとしているテオを見つけました。<br /> テオは、せっかく買ったアードラの羽根を井戸に落としてしまったと言います。<br /> それを聞くと、クルスは井戸に飛び込み、アードラの羽根を拾いました。<br /> テオはアードラの羽根をタダでクルスに譲ってあげることにしました。<br /> アトリエに帰り、アードラの羽根をドルニエ先生に渡すと、フェニクス薬剤が出来上がりました。<br /> ヘルミーナに飲ませると、ヘルミーナはすぐに回復しました。<br /> ヘルミーナは、昨日の夜はひどいこと言ってごめん、とクルスに謝りました。<br /> 次の日、ヘルミーナはドルニエ先生に呼び出されました。<br /> クルスがホムンクルスだとバレてしまったのです。<br /> でも、ドルニエ先生はヘルミーナを素直に褒めました。<br /> そして、ドルニエ先生は、生命の秘術は20日ぐらいしか持続しないと言います。<br /> ヘルミーナはショックを受けましたが、何かクルスを延命させる方法があるはずだと、徹夜で調べました。<br /> そして、エリキシル剤を調合すればあるいは、という結論に達しました。<br /> リリー先生やイングリドも、エリキシル剤の調合に協力すると言います。<br /><br /></dd> <dt>568 :<a href="mailto:sage"><b>ヘルミーナとクルス</b></a>:2007/06/18(月) 18:23:59 ID:ebUUoLWw0</dt> <dd>クルスは日に日に弱っていくようでした。<br /> そして、クルスが生まれて19日目の朝がやってきました。<br /> ヘルミーナは、今日は先生のお手伝いを休みにしてもらったので、<br /> またふたりでお出かけしようとクルスに言います。<br /> 中央広場でイルマに会いました。イルマはヘルミーナとクルスに、お気に入りの絵本の話をしてくれました。<br /> 「むかしむかし、あるところにお姫様と樫の木の騎士がいました。<br />  お姫様はそっと騎士にキスすると、騎士は人間になりました・・・」<br /> ヘルミーナはそのお話を悲しい顔で聞いていました。<br /> 夕方になったのでふたりはアトリエに帰り、いつものように2階でお話しをします。<br /> ヘルミーナは、実はエリキシル剤は間に合わなかった、材料になるフェニクス薬剤は使ってしまったし、<br /> その材料のアードラの羽根も無い、と言います。<br /> もう余命はいくばくもなく、今度眠りに就いたらきっと起きられないとクルスは感じていました。<br /> クルスはこんなとき、何と言ったらいいかと一生懸命考えます。<br /> 『クルス、おもいで、わすれない』<br /> 思いついたのはこんな言葉でした。それを聞くと、ヘルミーナは涙を流しました。<br /> 「うん、わたしも、クルスのこと、ずーっと忘れない」<br /> そして、クルスは動かなくなりました。<br /> クルスが動かなくなったのと同時刻に、どこかで産声がして、元気な男の子が生まれました。<br /> 両親は男の子を「クルス」と名付けることにしました。それは「輝き」という意味でした。<br /><br /> Fin<br /><br /></dd> <dt>571 :<a href="mailto:sage"><b>名無しさん@お腹いっぱい。</b></a>:2007/06/18(月) 23:39:45 ID:rvVLWwey0</dt> <dd><a target="_blank" href="http://game12.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1175359277/569">&gt;&gt;569</a><br /> 乙<br /><br /> あの黒魔術な先生も<br /> 昔はそんな子だったのか<br /><br /></dd> <dt>574 :<a href="mailto:sage"><b>名無しさん@お腹いっぱい。</b></a>:2007/06/20(水) 08:14:24 ID:1kbFNF830</dt> <dd>&gt;571<br /> リリーのときはほんっとに素直ないい子だったのに<br /> …なんであんなんになったんだ。<br /><br /></dd> <dt>575 :<a href="mailto:sage"><b>ヘルクル書いた人</b></a>:2007/06/20(水) 17:11:58 ID:5b1zao9C0</dt> <dd><a target="_blank" href="http://game12.2ch.net/test/read.cgi/gamerpg/1175359277/574">&gt;&gt;574</a><br /> クルスを勝手に作ってしまったこと、そして自分の不注意で助けられなかったことを深く反省して、<br /> もうあんな悲劇は二度と起こさないようにと、自分に厳しくなった。<br /> そしてあんなふうになってしまったと、そう解釈してください。<br /> ちなみに、なぜホムンクルスがそこまで短命だったのかは、16日目のドルニエの台詞を参照</dd> </dl><p>「ホムンクルスという技術は無生物に生命を吹き込む付与魔術と基本は同じなんだが、生命力の根本が違ってね。</p> <p>ホムンクルスは何もないところから、命を精製するんだ。</p> <p>ただその分、生命力といったらいいのかな、とにかく体力の消耗がどうしても激しくなってしまうんだ。」</p> <p> </p>

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