The Sexy Brutale
part71-448~454
448 名前:The Sexy Brutale(セクシー・ブルテイル) 1/7[] 投稿日:2018/06/06(水) 22:28:56.38 ID:vjtTFExn0 [1/7]2017年に発売されたPC(Steam)、PS4、ニンテンドースイッチ対応のミステリーパズルADV、『The Sexy Brutale(セクシー・ブルテイル)』投下します。曲の転調が事件に連動するよう計算されたBGMが特徴的な洋ゲーです。公式PV:https://www.youtube.com/watch?v=rtsFtDjRU-8
■■あらすじとある豪邸のパーティーで、ゲスト全員が同時多発的に殺害される事件が起こる。主人公はループする1日を繰り返しながら、一つ一つの事件を解決し真相を究明する。
■■用語■豪邸セクシー・ブルテイル英国の大富豪“侯爵”が所有する豪華絢爛な館。大庭園や時計台・鐘楼など豪奢な装飾が侯爵の財力を誇示し、館内のダンスホール、劇場、水族館、カジノ、バーなどの娯楽施設とそれを運営する完璧な使用人達がゲストを満足させる。
■仮面本作の舞台は仮面舞踏会、登場人物全員が個性あふれる仮面をつけている。これは作中では事件の象徴ともなっており、事件を解決することによって救助されたゲスト達はその時点で自ら仮面を外し、素顔を晒す。外された仮面は主人公に力を与え、ゲスト達の才能を再現できる。
449 名前:The Sexy Brutale(セクシー・ブルテイル) 2/7[sage] 投稿日:2018/06/06(水) 22:30:01.12 ID:vjtTFExn0 [2/7]■■登場人物■老齢の宣教師主人公。ゲストの一人で侯爵の親友。セクシー・ブルテイルの元オーナーで、今は聖職についている。パーティーの出席者全員から尊敬される人格者。
■血まみれの女全身の皮膚が焼け爛れて筋肉が露出した、謎の女。主人公に様々な助言を与え、ゲストを救うよう導く。
■ゲスト侯爵と親しい著名人たち。盲目の彫刻家や凄腕の開錠師、死者が見える霊能力者など才能・性格ともに一癖も二癖もある人物ばかり。
■使用人セクシー・ブルテイルを運営する完璧なスタッフたち。しかし今夜はなぜかゲストを殺害することに執着している。全員がトランプ柄の描かれた没個性な白仮面をつけている。
■侯爵セクシー・ブルテイルのオーナー。恐れを知らぬギャンブラーであり、芸術家であり、投資家。今夜はなぜか参加者に姿を見せることがない。
■黄金の仮面の男屋敷の各所で見かける、黒幕らしき謎の人物。
450 名前:The Sexy Brutale(セクシー・ブルテイル) 3/7[sage] 投稿日:2018/06/06(水) 22:30:45.52 ID:vjtTFExn0 [3/7]■■ストーリー■第1の事件
『行動開始よ、ご老体』
主人公(宣教師)は血まみれの女に起こされ、豪邸の一室で目を覚ます。そこで彼はゲストの一人である時計職人が使用人に射殺される現場に遭遇する。血まみれの女から「この世界は同じ1日をループしており、毎回惨劇が起こる」「惨劇に介入して全員を救って欲しい」と依頼された主人公は、ループする時間の中で使用人の凶器に細工し、時計職人を救助する。時計職人の仮面から「時計と接触することでループを操作する」という能力を得て、屋敷各地の時計を介してループの開始地点を乗り継いでいくことで新たな事件現場へと向かう。
■様々な事件ループした時間軸の中で主人公は様々な事件に遭遇する。とあるゲストは計算高い使用人の口車に乗って殺害され、とあるゲストは館に住み着いた大蜘蛛に食い殺され、とあるゲストは展示品に紛れたヴードゥーの悪魔に魅入られて自殺し、とあるゲストは屋敷に仕掛けられた防犯トラップで死んでしまった。
主人公は一つ一つの事件を阻止し、救助した彼らの仮面から新たな能力を得ていく。(なお時間がループしているので、既に救助したゲストも次の事件中はまた死亡する)
451 名前:The Sexy Brutale(セクシー・ブルテイル) 4/7[sage] 投稿日:2018/06/06(水) 22:32:41.63 ID:vjtTFExn0 [4/7]■黒幕との遭遇屋敷を探索する最中、何度も黄金の仮面の男の後姿を目撃する。ついに黄金の仮面の男が潜む時空の歪んだ地下牢にたどり着いた主人公は、世界がループしている原因は黄金の仮面の男の企みであることを知る。それは水槽に囚われた痩せこけた『王』を苦しめ続けるための拷問であった。
黄金の仮面の男は一日がループするたびに屋敷で惨劇を起こす。『王』はゲストの凄惨な死を目にするたびに血の涙を流し、ゲスト全員の死によって水槽いっぱいになった血の涙の力によってさらにもう一度世界をループさせる・・・黄金の仮面の男はこの拷問を既に数万回も繰り返しているという。主人公は黄金の仮面の男の攻撃から逃げながら、引き続き惨劇をとめる方法を探る。
■侯爵夫人さらに探索するうちに、庭園の片隅に建てられた、質素な装いの別宅を見つける。そこではお腹が大きくなった侯爵夫人が休息を取っており、もうすぐ生まれる新しい命と新生活に期待を寄せていた。侯爵夫人は主人公へ「侯爵は主人公のことを誰よりも尊敬している」「彼はいつか主人公のような人間になりたいと思っている」と告白する。
452 名前:The Sexy Brutale(セクシー・ブルテイル) 5/7[sage] 投稿日:2018/06/06(水) 22:33:32.45 ID:vjtTFExn0 [5/7]■最後の事件主人公は黄金の仮面の男の痕跡を元に、最後の事件現場である時計塔にたどり着く。時計塔には侯爵がおり、塔内にタイマー式の爆弾を仕掛けている最中だった。
侯爵は妻の妊娠を機に性格が丸くなり、平穏な生活を求めるようになった。今の彼にとって大豪邸「セクシー・ブルテイル」は金食い虫でしかなかったのだ。そこで侯爵は屋敷全体を賭けた保険金詐欺を思いつく。『パーティーを開き、ゲスト全員が屋敷の外へ出て行く時間帯に屋敷を焼失させる。著名な友人達と有能な使用人が侯爵のアリバイの証人となり、莫大な保険金が支払われる。その保険金で侯爵は妻と慎ましく穏やかな第二の人生を送ることができる』・・・はずだった。タイマーを誤り、予定よりも早く、まだゲスト全員がいる状態で火災を発生させてしまう侯爵。屋敷中の爆弾へ誘爆する惨劇を見た侯爵は、燃え盛る炎で苦しみながら時計塔から身を投げた。
血まみれの女と黄金の仮面の男と共に事件の一部始終を静観した主人公は、侯爵が爆弾を仕掛ける前に爆弾に細工をし、計画を阻止する。救助後の侯爵は細工に気付くと同時に、己のタイマー設定ミスにも気がつく。起こるかもしれなかった惨劇を想像し、自分の愚かさを思い知った侯爵は主人公に懺悔する。
そこで血まみれの女が仮面を外し・・・公爵夫人の顔で叫ぶ。「そう!彼はそんなつもりじゃなかった!誰も傷つけるつもりなんて無かったのよ!」
それに呼応して黄金の仮面の男が叫ぶ。「だが実行した!そして皆死んだ!“我々”に許される資格など無い!」
「もう“自分”を許してあげて」という血まみれの女の言葉に応えるように、先ほどまで主人公に懺悔していた侯爵は仮面を外し、その素顔を露わにする。次に黄金の仮面の男は仮面を外し、自分の正体が侯爵であると打ち明ける。そして主人公が仮面を外すと・・・その素顔は年老いた侯爵であった。さらに使用人たち全員も仮面を外し・・・その全てが侯爵の顔をしていた。
453 名前:The Sexy Brutale(セクシー・ブルテイル) 6/7[sage] 投稿日:2018/06/06(水) 22:34:22.26 ID:vjtTFExn0 [6/7]■本当の事件これまで主人公が見てきたものは主人公自身も含めて全て、侯爵の妄想の産物だった。本当はこの日、大豪邸「セクシーブルテイル」では一つの事件しか起こらなかった。本当はこの日、ゲストは使用人に殺害されなかった。本当はこの日、ゲストは大蜘蛛に食い殺されなかった。本当はこの日、ゲストは悪魔の呪いでは死ななかった。本当はこの日、ゲストは屋敷のトラップでは死ななかった。彼らは全員、「侯爵が起した火災によって死亡した」のだった。
親しい友人達も、愛する妻も、もうすぐ生まれる新しい命も、全て自分の軽はずみな賭けによって失われてしまった。時計塔から身を投げたため皮肉にも瀕死で一命を取り留めた侯爵は治療を受け、投獄され、刑期を終えた後も墓地に通い、40年間にわたり終わらない妄想に囚われ続けた。
「『王』」「黄金の仮面の男」とは罪の意識と罰の意識が独立した人格であり、罪と罰を繰り返した末に「犠牲者は自傷を望んでいない」と悟った許しの人格が「血まみれの女」だった。
主人公が老宣教師の役を演じていたのは、侯爵が老宣教師と出会って以来の癖となっていた「もし(恩師にして親友であり、人生の目標である)老宣教師が自分の立場だったらどう解決するか?」という空想が血まみれの女の人格と結びつき、救済の人格を生み出したから。(侯爵は保険金詐欺の後ろめたさから、老宣教師をパーティーに呼んでいなかった)
454 名前:The Sexy Brutale(セクシー・ブルテイル) 7/7[sage] 投稿日:2018/06/06(水) 22:37:01.33 ID:vjtTFExn0 [7/7]■最後の選択血まみれの女と黄金の仮面の男は主人公に選択を促す。
血女「償いが十分でないという気持ちも分かる。けど自分の人生を生きて!皆を解放してあげて!」金男「時間を戻せ、パーティーを開け。皆ここにいるぞ!思い出を諦めなくてもいいんだ!」
主人公はループを操作する時計を手にし・・・血まみれの女の助言どおり、解放を選んだ。『王』の仮面の力を得た主人公は分身し、これまで救ってきた屋敷の全ての事件を同時に解決する。一つの周回内で全ての惨劇が回避されたことにより、ループの原動力である負の感情が溜まらなくなる。そして視界がホワイトアウトし・・・
『私はいつだってあなたの中にいるわ。たまになら帰ってきてもいいけど、長居はしないでね。ここからは残された人生で新しい思い出を紡ぐの。・・・行動開始よ、ご老体』
墓地で俯いている年老いた侯爵が、妄想から開放されて顔を上げるシーンが映る。
END
■■要約ある富豪が妻の妊娠を機に豪遊生活から脱却するため、館に火を放つ。しかし妻も友人も巻き込んだ大火災となり、富豪以外全員が死亡してしまう。罪と罰の意識で分裂した人格によって、悲劇が繰り返される妄想に囚われるが、最後は立ち止まるのではなく、妄想から開放されて前へ進んでいく。
■■アナザーEND隠しENDとして「悪魔と取引して惨劇を回避し、舞踏会を開く」というものがあります。しかし不自然に主人公を賞賛するゲスト達や、唯一無言で踊る侯爵夫人、どれだけ時間が経っても終わらない舞踏会・・・と空虚感あふれる演出になっています。終わりが訪れないため最後には結局、自分の手でその世界を終わらせることに・・・。
以上で投下完了です。
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