ペルソナ4
・要約版:要約スレpart2-803・詳細版:part42-223~228、part44-239,242,258~261、part46-50~55,63~65,156~157,2009/09/26 wiki直接編集803 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/16(土) 21:32:49 ID:RUhJE2yeOペルソナ4 概要主人公は親の都合で田舎町に住む叔父の世話になるその町では連続殺人事件と「マヨナカテレビ」が噂になっていた主人公は深夜に起こるマヨナカテレビを試しテレビの中に引き込まれたその空間は普通の人が入ると自らの鏡面存在「シャドウ」に殺されてしまうだが主人公はシャドウの存在を乗り越え、それに対抗する力「ペルソナ」を手に入れる殺人事件の被害者はこの空間に落とされたと確信し、主人公は被害者を助け仲間を増やしていく犯人の男を捕らえるが、彼も被害者を助けようとしており、テレビの中が安全だと勘違いしていた真犯人を突きとめ、これを倒し事件を解決する仲間達は主人公、犯人、真犯人だけが特殊な能力を得たのは何故かと推理し、イザナミという超存在に辿り着くイザナミは外来者だった三人は波乱をおこすと考え、事件の舞台を造り人の存在を試していた主人公達はその力に圧倒されるが、この町で築いた絆が伊邪那岐大神を発現し、イザナミを倒すイザナミは主人公達の力を認めて消え去り、全てを終えた主人公は町をでる仲間達は別れを惜しみ、離れていても絆は変わらない誓い合う223 :ペルソナ4◆iN8Okbnucw:2008/11/11(火) 17:59:44 ID:pLju9cC/0主要登場人物・主人公…デフォ名なし。この春から高校2年生。 初期ペルソナ:イザナギ 使用武器:両手剣(日本刀、バットetc.)・花村陽介…クラスメイト。大型百貨店「ジュネス」の店長の息子。 ペルソナ:ジライヤ→スサノオ 使用武器:二刀流の短刀(くない、包丁etc.)・里中千枝…クラスメイト。カンフーマニア。 ペルソナ:トモエ(巴御前)→スズカゴンゲン(瀬織津比売命) 使用武器:靴(蹴り攻撃)・天城雪子…クラスメイト。老舗旅館の娘で千枝とは昔からの親友。 ペルソナ:コノハナサクヤ→アマテラス 使用武器:扇・巽完二…高校1年の後輩。噂になっている不良少年。 ペルソナ:タケミカヅチ→ロクテンマオウ(織田信長) 使用武器:板状のものを鈍器として使用(盾、パイプ椅子etc.)・久慈川りせ…人気絶頂のアイドル。 ペルソナ:ヒミコ→カンゼオン サポート担当。・白鐘直斗…県庁から派遣された凄腕少年探偵。 ペルソナ:スクナヒコナ→ヤマトタケル 使用武器:銃・クマ…テレビの世界の住人。自称ぷりちーな熊(?)の着ぐるみ。 ペルソナ:キントキドウジ(金太郎)→カムイ 使用武器:爪・堂島遼太郎…主人公の叔父(母親の弟)。稲羽署の刑事。妻をひき逃げ事故で失ってから娘と二人暮し。・堂島菜々子…堂島の娘(従姉妹)。小学1年生。・足立透…堂島と組んでいる若い刑事。・山野真由美…地方局のニュースキャスター。・生田目太郎…市議会議員秘書だったが山野との不倫が発覚して失脚。妻とは別居中。・柊みすず…生田目の妻。演歌歌手。・小西早紀…八十神高校3年生。陽介の想い人。用語・マヨナカテレビ:雨の日の午前0時にテレビを見ると運命の人が映るという噂・シャドウ:人の抑圧された本能や欲望が変化したモノ・ペルソナ:人格の鎧。いわゆるスタンド。タロットカードに象徴されるのはシリーズ通してのお約束。224 :ペルソナ4◆iN8Okbnucw:2008/11/11(火) 18:00:15 ID:pLju9cC/0Chapter 1 ~プロローグ~2011年4月11日主人公は両親の急な海外出張が決まり、その間叔父の元へ預けられることになった叔父「堂島」とその娘「菜々子」との挨拶もそこそこにこれから1年間過ごすことになる家へと向かう途中、ガソリンスタンドに立ち寄り馴れ馴れしい店員の歓迎を受ける彼が言う通り、稲羽市はお世辞にも都会とは言えない寂れた田舎町都会から越してきた自分は馴染めるのだろうか…?そんな不安からか、気分が悪くなってしまった主人公は早々に休むことにするその夜、彼は不思議な夢を見る霧に覆われた不思議な世界どこからか声が聞こえる「真実はいつも霧の中だ。人は自分に都合の良い物だけしか見ようとしない。真実を知りたければ捕まえてごらんよ」ぼんやりと人影が見えるが、意識はそこで途切れ、目が覚めた主人公は八十神(やそがみ)高等学校へと向かうするとクラスメイトの「里中千枝」、「天城雪子」から二つの噂を聞かされる「市議会議員秘書の生田目との不倫でクビになったアナウンサーがこの町に来ているらしい」「雨の日の午前0時、何も映っていないテレビを見ると運命の相手が映るという『マヨナカテレビ』」三人で下校していると、パトカーが止まる物々しい場所に通りかかった殺人事件らしいが、捜査に来ていた堂島に諭されその場を後にする翌日、テレビニュースは昨日の事件を報道していた被害者は噂のアナウンサー「山野真由美」不気味な事件に学校もその話で持ちきりだった嫌な雰囲気を振り払うように「花村陽介」が「マヨナカテレビ」の話題を出すこれをきっかけに陽介、千枝、雪子と仲良くなった主人公は陽介の父親が経営する大型デパート、ジュネスのフードコートで歓迎を受ける。そこで働いていたのは陽介の想い人、3年生の「小西早紀」だった。様々な人と知り合い、少し町に馴染んできた主人公はその夜、マヨナカテレビの噂を思い出す。おあつらえ向きに外は雨。時刻は間もなく午前0時だ。物は試しとテレビを見ると、そこに女性の姿が映し出された。何か酷く怯え、苦しんでいるように見える…。助けを求める女性の仕草に、主人公は思わず手を伸ばして画面に触れた。すると水面を触れるかの如く、手が沈み込んでしまった。しかし自室の小さなテレビに主人公の身体は入らず、手を引き抜き事なきを得た。225 :ペルソナ4◆iN8Okbnucw:2008/11/11(火) 18:00:56 ID:pLju9cC/0翌日、陽介、千枝と共にジュネスへ向かう。家電売り場に並ぶ大きなテレビ。この大きさなら全身が入るかもしれない…。テレビに触れてみると、昨夜同様、画面の中に沈んでいく。それを見た陽介と千枝が騒いでいるうちに、三人はテレビの中へ吸い込まれてしまう。気がつくとそこは、どこかのスタジオのような広場だった。漂う霧のせいで視界が不明瞭だ。出口らしき物は無く、どこから来たかも分からない。捜索を始め、行き着いた先はアパートらしき一室だった。そこには演歌歌手「柊みすず」の顔が切り取られたポスター、そして首吊り台があった。もしやここは生田目の不倫相手、山野真由美の部屋なのでは…?不気味な様子に気圧され、広場へと戻ると、妙な着ぐるみと出会う。「またこの世界に人が来てるクマ?ほらほら、早く帰るクマ!」着ぐるみはレトロなテレビをどこからとも無く出現させ、三人をテレビの中へと押し込める。気付くと、ジュネスの家電売り場へと戻っていた…。226 :ペルソナ4◆iN8Okbnucw:2008/11/11(火) 18:02:05 ID:pLju9cC/0Chapter 2 ~陽介編~翌日、朝のニュースで再び殺人事件が起きたことを知る。被害者は先の事件の第一発見者、小西先輩だった。この事実に悲しみ、同時に怒りを燃やす陽介は、テレビの世界が関係していると睨む。引き止める千枝の声も聞かず、主人公と二人でテレビの中へと向かうことになる。前回と同じスタジオのような広場で、再び着ぐるみと出会う。「クマ」と名乗る着ぐるみによると、最近この世界へ人が落ちてきて困っているという。陽介の読みは正しく、殺人事件の被害者二人はこの世界で殺されていた。陽介は犯人をとっちめると言い、クマもこの世界を静かにして欲しいと主人公に頼む。そう言うクマは自分では何もしないのだろうか?主人公が軽く触れてみると、クマは簡単に倒れてしまった。弱すぎる。陽介はクマの頭の部分を外してみると、クマの中は空洞になっていた。クマは一体何者なのだろうか。謎が深まった。クマの鼻を頼りに捜索をすると、異常な雰囲気が漂う稲羽中央通り商店街に行き着く。外観はそっくり同じだが、人の気配がない…。これがこの世界の現実だとクマは言う。小西先輩の実家へ向かうと、謎の怪物が襲い掛かる。成すすべなく敗れるかと思ったその時、「我は汝、汝は我」という声が主人公の頭の中に響いた。気付くと手には一枚のタロットカードがあり、「ペルソナ」と呟き握りつぶす。ペルソナが発現し、謎の怪物を一掃するのだった。こうして主人公はペルソナ能力を得た。家へ入るとどこからか声が聞こえた。「酒屋の娘なのにジュネスでアルバイトなんて…」「この商店街を潰す気なのかしら?」そして想い人の言葉が響く。「店長の息子だからって仲良くしてあげたら勘違いして、 あーあ、実家も商店街もジュネスも全部面倒…」想い人の本音と中傷に項垂れる陽介。これが小西先輩の現実なのだ。するとどこからか人影が表れる。「悲しいなぁ…可哀想だよなぁ…俺…」その姿は陽介そのもの。もう一人の陽介が楽しそうに言う。「何もかもウザいと思ってんのは自分の方だっての…」「誰だ!?お、俺は…そんなこと思ってない!」「いつまでカッコつけてる気だよ?こんな田舎暮らしも退屈だろ? 小西先輩のために来た?何か面白い物があるかもしれない、ってのが本心だもんな。 この町で殺人事件が起きた時、面白くなったって思っただろ?」容赦なく浴びせられる本心に、動揺する陽介は叫ぶ。「違う!こんなヤツ俺じゃない!黙れよ!」その言葉を聴いたもう一人の陽介が口元を歪めて笑った。「そうさ、俺はもうお前なんかじゃない!だから全部、ぶっ壊してやるよ!」もう一人の陽介は黒い炎に包まれ、怪物へ姿を変えた。主人公は再びペルソナ能力を発現させ、これを倒した。227 :ペルソナ4◆iN8Okbnucw:2008/11/11(火) 18:02:59 ID:pLju9cC/0それでも「自分ではない」と否定する陽介をクマが諭す「あれは元々ヨースケの中に居たモノクマ…ヨースケが認めなかったら、 さっきみたいに暴走するしかないクマよ…」主人公とクマの説得に、陽介が呟く。「俺はお前で…お前は俺か…全部ひっくるめて俺ってことだよな…」自分自身と向き合える強い心が「力」へと変わり、陽介はもう一人の自分、困難に立ち向かうための人格の鎧、ペルソナを手に入れた。広場に戻った一行は状況を確認する。・先ほどの怪物は「シャドウ」。人の心の闇から生まれた本能のようなモノ。・テレビの中では、陽介のようにもうひとりの自分と向き合うことになり、 シャドウを上手く受け入れることができれば、それは力になる。・テレビの中の世界で霧が晴れると現実では霧が発生、 その時シャドウが暴走し、テレビの中の人は殺される。クマからの頼みもあり、陽介と主人公は次に誰かが投げ込まれたら助け出すこと、そして投げ込まれる前に犯人を捕まえることを約束する。二人は先日と同じように、クマが出したテレビを使って現実世界へ戻った。259 :ペルソナ4:2009/03/07(土) 12:14:53 ID:KxQeOqv70Chapter 3 ~千枝、雪子編~テレビのニュースで、雪子の実家である旅館と雪子が取り上げられる。その夜のマヨナカテレビには着物姿の女性が映った。数日後、マヨナカテレビを見ると、鮮明な映像で雪子が映っていた。お姫様のようなドレス姿で、王子様を探すため逆ナンをするらしい。雪子を探して、主人公、陽介、千枝の三人はテレビの中に入る。雪子の気配を頼りにクマの案内で連れてこられたのは、マヨナカテレビで映っていた城だった。千枝は一人で城に入ってしまい、後を追いかけた主人公たちが見たのは、千枝に守ってもらう価値が無いという雪子の心の声を聞いて動揺する千枝の姿だった。そこに現れた千枝のシャドウは、美人で人気のある雪子が自分に頼る姿はたまらなかったと心の底を暴く。千枝はこれを否定し、シャドウは異形の姿へと変身、ペルソナを得た陽介と共にそれを倒す。千枝は二人の説得でシャドウを受け入れ、ペルソナを手に入れる。疲労している千枝を案じ、広場に戻る。すると陽介は、主人公が一番強く、冷静に導いてくれるという理由でリーダーになるよう頼む。それに千枝とクマも賛成し、「自称特別捜査隊(特捜隊)」が結成された。ジュネスのフードコートは「特捜本部」となり、テレビに入る前の集合場所となった。再び城に向かう特捜隊一同。最上階には雪子とシャドウがいた。シャドウは、跡継ぎの女将という決められた将来を嫌い、どこかに連れて行ってくれる王子様を探していると言う。陽介、千枝と同じように、雪子の否定の言葉を受けて変身したシャドウを特捜隊が迎え撃つ。激戦の末にシャドウを倒し、雪子はシャドウを受け入れる。こうして雪子もペルソナを手に入れた。心身の消耗が激しい雪子を慮り、一旦解散する。主人公は家に帰ると、堂島が部下の「足立」を連れていた。この4月から堂島と組んでいるらしい。その日は賑やかな夕食となった。回復した雪子に誘拐された状況を聞くが、誰かが訪ねてきてから記憶にないらしい。しかし、誰かがテレビの中に人を入れていることは間違いない。一同は被害者の共通点を考え、手がかりとしてマヨナカテレビが挙がる。雪子と同様にテレビに入れられる前でも被害者が映るため、誘拐される前に被害者を守ることも可能なはずである。そう考え、次のマヨナカテレビに注意することにする。雪子も仲間になり、特捜隊はまた一歩前進する。ゴールデンウィークを迎えるが堂島は休みが取れず、主人公達は菜々子も連れて遊ぶことにする。それ以降、菜々子は主人公を「お兄ちゃん」と呼び、本当の兄のように慕うようになった。52 :ペルソナ4:2009/03/29(日) 11:35:39 ID:qo0s4KW80Chapter 4 ~完二編~5月某日テレビにはニュースのカメラに向かって悪態をつく不良少年が出ていた。マヨナカテレビを見ると、テレビに出ていた不良少年、商店街にある染物屋「巽屋」の息子「巽完二」が映っていた。翌日、雪子は完二の母親と面識があったため、それを頼りに巽屋に向かう。そこでは完二が小柄な少年と話をしていた。盗み聞きをするが見つかってしまい、一同はその場から逃げた。今後は完二と巽屋を張りこむことにして解散する。その夜、マヨナカテレビを確認すると、雪子と同様に鮮明な映像が映し出されていた。完二らしき人物がふんどし姿でサウナの入り口に立っている。性別の壁を越えた崇高な愛を求め、後ろの施設に突入すると言い残し、完二は姿を消した。翌日、特捜隊はテレビに入りクマに完二を探してもらう。着いた場所は昨夜の映像と同じ、蒸気が充満するサウナだった。最深部には完二とシャドウが対峙していた。幼いころから家庭的な趣味を持つ完二は女性から馬鹿にされ続け同性の方が気楽だとシャドウは言う。完二はそれを否定しシャドウは怪物へと変容した。一行はシャドウを倒し、自分自身の気持ちを受け入れた完二のシャドウはペルソナへ変化する。完二は心身の疲労が大きく、その日は解散した。復調した完二から話を聞くが、雪子同様、誰かが家を訪ね、気付くとテレビの中だったらしい。完二も特捜隊に加わり、特捜本部で話し合っていると、完二は自宅の周りにいた不審な男から取り上げたというメモを出した。そこには被害者がテレビに映った日付があった。山野アナ、小西先輩、雪子、完二…4人とも事件の前にテレビで報道されており、これが共通点のようだ。犯人の目的は依然として不明だが、被害者をより正確に察知できるため、テレビ報道にも注目することにした。54 :ゲーム好き名無しさん:2009/03/29(日) 17:40:02 ID:IGSK4F4E0乙です。要するにゲイなの?>>54いや、幼少期から趣味の裁縫が男らしくないと馬鹿にされ続けて女性が苦手になった。63 :ゲーム好き名無しさん:2009/05/31(日) 01:47:18 ID:9MUnc9Aw0Chapter 5 ~りせ編~6月某日テレビでは芸能人の記者会見が行われていた。人気アイドルの「久慈川りせ」が休業し、祖母の住むこの町に来るらしい。雪子の旅館と縁のあるマル久豆腐店が祖母の家のようだ。その夜、マヨナカテレビには水着姿のりせが映った。数日後、雪子と完二同様、マヨナカテレビは鮮明な映像に変わり、りせがストリップを行うと言う。特捜隊はテレビの中へ行くと、クマが自分の正体が不明なことに思い悩んでいた。そんなクマを励ましつつ、りせがいるであろうストリップ劇場に着いた。奥へ進むと、りせとシャドウがいた。シャドウは芸能人の「りせちー」ではない本当の自分を見せつけたいと煽り、りせはこれを否定、それによりシャドウは怪物の姿へと変化する。攻撃を封じるシャドウに苦戦するが、なんとかこれを倒す。りせは自分自身の思いと向き合い、ペルソナを手に入れた。りせを連れ外の世界に戻ろうとするが、クマの様子がおかしい。自分の存在に悩んでいたクマにとって、りせの言葉は理解しがたいものだった。クマの混乱は、何者かの干渉によってシャドウに具現化された。真実を追求することの無意味さ、クマはカラッポの存在だと語るシャドウを否定し、巨大化した怪物が襲いかかる。ペルソナを得たりせのサポートにより、シャドウを撃退。クマは正体のわからない自分を受け入れ、仲間たちと同様にペルソナを手に入れた。今後一緒に戦えるよう鍛える、というクマを残し解散する。家に帰ると珍しく酔っぱらった堂島が足立に連れられ帰宅していた。特別捜査員として送られてきた若い探偵が気に入らないらしく、警察側も進展のない状況に業を煮やしているようだ。156 :ペルソナ4:2009/06/06(土) 18:41:15 ID:hrrNNp1Y0Chapter 6 ~久保編~7月某日3人目の犠牲者が発見される。犠牲者は主人公達の担任教師だった。発見された状況はこれまでの被害者と似ているが、テレビの報道にもマヨナカテレビにも出なかったことに特捜隊は動揺する。クマに相談をしに向かうが、テレビの中には誰もいなかったと言い、教師は現実の世界で殺されたいう結論になった。するとクマは突然、現実の世界に出て暑いと言って頭を外し、中から金髪碧眼、非の打ち所の無い美少年が姿を現した。カラッポの身体の中に突然人が生えてきたという。ますますクマの正体がわからなくなった。回復したりせに、誘拐された時の状況を聞くが、やはり彼女も記憶がなかった。進展はなかったものの、特捜隊にクマとりせが加わり、りせは八十神高校の1年に転入、クマはジュネスの住込みアルバイトになった。翌日、特捜本部に完二と会っていた少年「白鐘直斗」が現れ、容疑者が判明し後は逮捕するだけだと言った。直斗は堂島が話していた特別捜査協力員の探偵だった。容疑者は高校生の少年らしく、なぜそれを教えるのかと尋ねるが応じず、そのまま帰ってしまう。突然もたらされた情報にどうすることもできず、そのまま解散となった。157 :ペルソナ4:2009/06/06(土) 18:42:19 ID:hrrNNp1Y0数日後、マヨナカテレビに見知らぬ少年の姿が映る。すでに少年はテレビの中にいるようで、捕まえてごらん、と挑発しマヨナカテレビは終了する。特捜本部に集合し、昨夜映ったのは警察が追っている少年「久保美津雄」だという結論になった。久保を追ってテレビの中を捜索すると、ゲームのようなドット絵で作られたダンジョンに着く。その奥には久保とシャドウがいた。僕は無だ、というシャドウを久保は頑なに認めず、シャドウは怪物へ変容する。シャドウを倒し、久保にこれまでの殺人事件について尋ねる。彼は笑いながら、世間の注目を集めるために殺したと言い、シャドウは同化することなく消滅する。身勝手な理由に怒りとやるせなさを感じ、久保は警察に連行された。事件は解決、特捜隊も解散となり、寂しさを切り替えるため、一同は堂島宅で打ち上げを開く。そんな中、クマはテレビの世界を平和にするという約束が果たされたことを実感し帰らなければいけないと悲しみの表情を見せるが、菜々子は自分と遊んでほしいと願う。その約束のおかげで帰らなくてよくなったとクマは元気を取り戻し、一同楽しく打ち上げを過ごし、遊び、アルバイト、宿題、何の憂いもなく夏休みを終える。
Chapter 7 ~直斗編~2学期が始まると、白鐘直斗が八十神高校の1年に転校してきた。主人公達は事件とどう関わっているのかと尋ねられるが、うっかり口走ったペルソナやテレビの話を直斗は信じていないようだった。数日後、テレビに「探偵王子」という触れ込みで直斗がインタビューを受け、久保の逮捕には違和感が残るとコメントした。翌日、直斗は「確証が持てればいいのですが」と言って立ち去り、それ以来行方不明になってしまった。数日後、マヨナカテレビには白衣を着た直斗が映り、手術台の前で改造手術を受けると言った。テレビの中を捜索すると、昭和の匂いがする特撮のような秘密基地に辿り着いた。奥の手術室には白衣を着たシャドウと直斗がいた。シャドウは、事件を解決しても子供という理由で認められず大人の男性になりたいと話した。直斗はシャドウを拒絶し、シャドウは姿を変えて暴走した。一同はシャドウを倒し、直斗はシャドウと向き合う。「そもそも男じゃないのに」と言うシャドウの言葉に一同は唖然とする。直斗は探偵として認められたい一心で男性のふりをしていたのだ。女であることは変えようがないと思い直し、直斗はペルソナを得た。その夜、主人公が帰宅すると堂島と足立が待っていた。行方不明だった直斗が見つかったと言う足立に、主人公は冷静に答える。その様子に堂島は疑問を抱くが、足立は狭い町だから噂が広まるのが早いと言い、主人公はその場をなんとか切り抜ける。回復した直斗は特捜隊に加わり、一同は特捜本部に集まった。直斗も同様の手口でさらわれたという。久保は模倣犯に過ぎないことが分かったが、犯人の出方を待つしかなく、その日は解散となった。数日後、堂島宅へ主人公宛で封筒が届く。中には「コレイジョウ タスケルナ」とだけ書かれた紙が入っていた。犯人は主人公を知っているらしく、これを堂島から隠すことにした。
Chapter 8 ~菜々子編~11月某日久々のマヨナカテレビはいつにも増して不鮮明だった。最近は政治家が町に来た事以外、目ぼしいニュースもなかった。翌日、またしても主人公宛に手紙が届く。「コンドコソ ヤメナイト ダイジナヒトガ イレラレテ コロサレルヨ」それを見た堂島は主人公を問い詰めるが、黙秘を通す。不安がる菜々子を置いて主人公は稲羽署へ連行された。一室に連れてこられた主人公は堂島と足立の取り調べに負け、テレビの世界のことを話す。案の定信じてもらえず、落胆した二人は主人公を軟禁したまま部屋を出ていった。部屋にあったテレビでマヨナカテレビを見ると、なんとそこには菜々子が映っていた。すると特捜隊一行が部屋に押し入り、菜々子が行方不明になったと言う。マヨナカテレビに菜々子が映ったのは、学校を訪問した政治家が菜々子を褒めていたからだった。特捜隊の話によると、家の扉はこじ開けられた跡がなく、菜々子が自分で開けたようだ。犯人は菜々子が警戒しない人、そして大柄な完二も入ってしまうテレビを犯行に使っている。特捜隊は宅配業者が犯人だと推理する。足立曰く、山野殺害の参考人の生田目は実家の運送業をしているという。錯乱した堂島は一人で捜索に向かい、足立と主人公達はその後を追った。堂島は走行していた生田目のトラックを強引に止めるが、彼は車を乗り捨て逃走してしまう。予想通り荷台には大型テレビが積まれており、運転席には日記帳が残されていた。日記にはこれまでの被害者、報道されなかった特捜隊のメンバーの名前が書かれており、久保が殺害した担任教師は書かれていなかった。怪我を負った堂島を病院に送り、主人公達はテレビの中へ向かった。捜索すると、雲の上に浮かぶ、天国のような神殿に着いた。母親を亡くした悲しみをごまかす菜々子の声を聞きながら進むと、奥では生田目が菜々子を羽交い絞めにしていた。目的はテレビに映った人を救うことだという。生田目の隙を突いて菜々子を救出するが、生田目は怪物へと変身した。激闘の末これを倒すが、元の姿に戻った生田目は意識を失っており、病院へ搬送された。菜々子も運ばれるが原因不明の重体で面会謝絶だという。
Chapter 9 ~真犯人編~12月某日警察の捜査が進むが、テレビの件は証拠にできず、生田目の立件が難しくなってしまう。一方、町では先月末から霧に包まれていた。これのせいか体調を崩す人が増えているという。ある日、菜々子の容体が急変し病院へ向かう。一同は見守ることしかできず、治療の甲斐なく菜々子は息を引き取った。やるせない怒りがこみ上げ、同じ病院に搬送された生田目の病室へ向かう。生田目は暗い部屋でうずくまり震えていた。怒りをぶつけるが、生田目は首を横に振りばかりだった。突如マヨナカテレビが映り、テレビの中の生田目はこれからも「救済」を続けると言い、主人公達を挑発する。陽介は生田目をテレビに落とそうと提案するが、主人公はそれを止める。自分達は生田目のことを誤解してるんじゃないのか…?一同は冷静に考え直し、病室を後にする。その途中、菜々子が息を吹き返す。突然の奇跡に一同は泣いて喜んだ。ふと気付くと、クマの姿が見えない。先に帰ったのだろうか。>これからは主人公の口から語ってもらいます。>その方が筆者が書きやすいからです。>マンガやドラマCDはチェックしてませんので主人公のキャラが違うかも知れませんが悪しからず。12月4日(日) 曇り玄関のチャイムの音で目を覚ます。陽介だった。「クマがいないんだ!探したんだけど、どこにも…」急いで仕度して特捜本部に行く。テレビの中も探しているらしい。「霧がすごくて…。ごめん、力になれなくて」りせの探知能力をもってしてもクマは見つからない。「クマくんのことは気になりますが、今は事件のことを考え直してみましょう」直斗の提案に従い、みんなはいつもの場所に座る。生田目は近々、他の病院に搬送されるので、話を聞くなら急がなければならないらしい。「考えたんだけど、やっぱスッキリしない。あいつの言う救済って、どういう意味なんだ?」陽介の発言に、みんな考え込んでしまった。死による救済、か?死ぬことで救われる?「気になってたことがあるの。生田目は、私たちを見て、僕が救った奴らだ、って言ってた。死を救済だと思ってるなら、生きてる私たちを見て、そんなこと言わないんじゃないかな」確かに、雪子の言う通りだ。なら、本当に、救うつもりでテレビに入れていたのだろうか。そうすると、最初の2件、山野アナと小西先輩の件は、本当に生田目がやったことなのか?そうだ、脅迫状。生田目が犯人なら、脅迫状も生田目が書いたものだろう。「コレイジョウ タスケルナ」「コンドコソ ヤメナイト ダイジナヒトガ イレラレテ コロサレルヨ」文面はこうだった。生田目が犯人だとすると、「助けるな」、「入れられて殺されるよ」と書いてあるのは変だ。やっぱり、生田目は脅迫状を書いてないんじゃないだろうか。すると、山野アナと小西先輩を殺したのは、生田目じゃないのでは?「やはり、もう一度生田目に会って、話を聞く必要がありますね」直斗はそう言うが、どうやって生田目に会うんだ?警護も強化されてるだろうし。「僕に考えがあります」病院のロビーに不審物を置いて騒ぎを起こし、警護の人が出払ったスキを突いてみんなで生田目の病室に入った。生田目は今日は落ち着いているようだ。「僕らが知りたいのは真実です。話してください、全てを」直斗の言葉に生田目はうなずき、話し始めた。この町の実家に帰っていた生田目は、4月10日の夜、マヨナカテレビを見た。山野アナが映った。山野アナは助けを求めているように見えた。思わず手を伸ばして画面に触れると、手が画面の中にもぐった。…おれの時と似ている。次の日、山野アナが遺体で見つかった。生田目は、マヨナカテレビには助けを求めている人が映るのでは、と思った。4月12日、マヨナカテレビに小西先輩が映った。次の日、生田目は、小西先輩を呼び出して、気をつけるようにと警告した。だが、その日の夜もマヨナカテレビに小西先輩が映った。おれがマヨナカテレビを初めて見た日だ。翌日、小西先輩の遺体が発見される。警告しても無駄だと思った生田目は、自分でやるしかないと思った。雪子を、完二を、りせを、直斗を、殺されるのを防ぐために、誘拐して、テレビに入れた。そして、菜々子をテレビに入れた生田目は、自分もテレビの中に入った。そのとき、生田目は初めて、自分がしてきたことに疑問を持った。テレビの中に入ったが最後、自力で出ることは出来ないことに気付いたのだ。菜々子を羽交い絞めにしたことや、おれ達と戦ったことはよく覚えていないらしく、気がついたら病院のベッドの上だったという。「向こうの世界を聖域だと信じ込んで、ヒーロー気取りだったんだよ。僕は、映ったものをまるで疑わず、信じたいように信じてしまった。自分の頭で考えなかった。だから、守れなかったんだね…。全て、僕の責任だ」生田目は深く反省してるようだった。これで、決まりだ。山野アナと小西先輩を殺したのは、別の誰かだ。12月5日(月) 曇り今日は創立記念日で学校が休みだ。みんなで「別の誰か」を探すことになった。町の人に聞き込みをして、山野アナと小西先輩の件に関しての情報を集める。だが、4月の事件のことを覚えてる人はほとんどいないかった。夜、商店街の中華料理店にみんな集まった。一日中歩き回ったが、大した情報は得られなかった。「この町のどこかに、犯人が…全ての条件を満たす人物が必ずいるはずです」直斗が言う。山野アナと小西先輩と両方に接点があって、しかも、脅迫状の内容から判断して、おれ達の行動を継続的に把握することが出来て、脅迫状を出すために、叔父さんの家に怪しまれずに近付くことが出来る人物。「ちょっと、考え直してきます」直斗が席を立って外に出た。おれも外に出た。陽介も付いて来た。あ…雪だ。どうりで冷えるはずだ。でも、考え事にはもってこいだ。何か、見落としていることがあるはずだ。手がかりはきっと、すでにある。犯人の条件をもう一度思い出してみる。叔父さんの家に怪しまれずに近付ける人はきっと、おれが知っている人だ。さらに、山野アナと小西先輩と両方に接点がある、という条件を満たす人となると、ほとんどの人は条件から外れる。まず特捜隊のメンバーは全員外れる。クマが怪しい気がするが動機も無いし4月の時点での犯行は不可能だ。叔父さんも残ったが、おれ達の行動は全く把握できてなかったはずだから、これは無い。最後に一人、残った。足立さんだ。足立さんとは、特捜本部で話し合ってるときとか、いろんな場面でおれ達と会っている。盗み聞きでもすれば、おれ達の行動は把握できる。…もちろん、それっぽい条件が揃っただけのことだ。確実な理由があるだけではない。だが、何かが引っかかる。陽介と直斗に、足立さんが怪しい、と伝えた。「確かに、警察関係者というのも、一つの考え方ですね」「でも、あの絵に描いたようなヘタレ刑事だぜ?」これ以上外にいると風邪をひいてしまいそうなので、店内に戻った。みんなに、足立さんが怪しいと伝える。「足立さん?だってあの人、山野アナの身辺警護を…」雪子が言った。これで足立さんと山野アナの接点が確実なものになった。また、足立さんは小西先輩を何度もしつこく事情聴取していたらしい。刑事という立場を利用すれば、証拠隠滅も簡単だろう。「すぐに確認しましょう」直斗は稲羽署に電話をかけて、足立さんの居場所を聞き出した。「足立刑事は生田目の搬送準備で病院にいるそうです」「あれ?君たち、何でこんなとこに?」みんなで病院に行くと、ロビーで足立さんに会った。そこへ叔父さんがやってきて、生田目はどこだ、と喚いた。足立さんは叔父さんに駆け寄った。「堂島さん、生田目はもう別の病院に搬送しましたよ。ほら、病室に戻って下さいよ」だが叔父さんは動こうとしない。「確かめたいことがあるんです。足立さんに」直斗が進み出て言う。後ろには叔父さん、前にはおれ達のキツい視線に挟まれて、足立さんはたじろいだ。―脅迫状を書いたのは、足立さんですか?「脅迫状?よく覚えてないけど…」「おい、覚えてないだ?俺は鑑識と組んで調べるようにって、お前に渡しただろ…忘れたのか」ごまかそうとした足立さんに叔父さんは言った。「最初に殺された二人は、実は生田目の仕業じゃないと、はっきり分かったんです。別の誰かが殺したんだ。足立さん…知りませんか?」直斗の言葉に、足立さんは動揺している。「な、何を言ってるのか、意味がよく…」「テメェが殺したんじゃないかって言ってんだよ!」完二が怒鳴ったが、足立さんはなおも、とぼけようとする。「バカ言っちゃいけないよ。そんなの、生田目が全部入れたに決まってるだろ!」え?今、何て?「全部…入れた?入れたって、何の話だ?お前、手口について何か知ってるのか?まさか、この前のテレビがどうとかって、あの話…」叔父さんは疑問を口にする。「そうか、今、分かりました。足立さん、過去のあなたの言動の何かが、ずっと引っかかっていたんです」追い討ちをかけるように、直斗が言う。「…堂島さんの事故現場で、僕が生田目の日記を読んだときのこと、覚えてますか?未遂で助かって、警察でも把握してなかった3件目以降の被害者の名前を読み上げたとき、足立さん、あなたはこう言ったんだ。すごい、そりゃ決まりだね、って。何が決まりなんですか?答えてください、足立刑事!」「し、知らないよ!」足立は走り去った。足立を追って、たどり着いた先は空き病室だった。だが、その中には誰もいなかった。この部屋には大きなテレビが置いてある。たぶん、テレビの中に入った、と思う。叔父さんがやってきて、おれ達に言う。「頼む、足立を見つけてくれ。このままって訳にはいかない」―分かってます。また、いつも通りにやろう。12月6日(火) 曇り放課後、みんなでテレビの中に入る。足立を探すため、りせが探知を始める。「…ダメ。何も見えない。こんなときにクマがいてくれたら…」その場にへたり込むりせ。今日はこれ以上は無理そうなので、特捜本部に引き上げる。クマのヤツ、ほんと、どこへ行ったんだろう…。重い空気が流れる。視線を感じて顔を上げると、物陰からこっちを見ている熊の着ぐるみが…!?何の前触れもなく、クマが現れた。クマは、放浪しているうちに忘れていた自分の正体を思い出したという。クマは、自分の正体はシャドウであることをみんなに語った。「こんなボクだけど、また、一緒に頑張らせて欲しいクマ」―もちろんだ。正体が何であろうと、関係ない。「お前がいないと、締まらねーんだよ。賑やかし、っつーか…」陽介が言う。みんなに笑顔が戻った。12月7日(水) 曇り気を取り直してもう一度、テレビの中で足立を探す。クマがやたらと張り切って、ついに足立がいる方角を突き止めた。確か、そっちは、初めてテレビに入ったときに行った所だ。あの山野アナの部屋とおぼしき場所に行く。そこに足立は待っていた。―山野真由美を殺したのか?「ああ、あれは、事故だよ。あの女、キーキー騒ぎやがって…」足立は悪びれる様子も無く、言った。ある夜、足立は天城屋旅館のロビーに山野アナを呼び出して、乱暴しようとした。山野アナの背後には大きなテレビがあった。二人はもみ合いになり、山野アナはテレビの中へ入ってしまった。足立はそのとき、自分の能力に気付いたという。―小西先輩を殺したのも、やっぱり、お前か?「ちょっと話を聞いただけだよ。で、ちょっと優しくしてやろうと思ったら、ガキのくせに、あいつ…」おれが稲羽署に連れて行かれたときに入れられた部屋に、小西先輩は連れてこられた。そこで足立はいかがわしいことをしようとしたが、小西先輩に抵抗された。怒った足立は小西先輩をテレビの中に入れた。あれは小さなテレビだったが、細身の小西先輩は難なく入ってしまった…。「テレビの中が危険だって知らなかったし、殺す気なんて無かったんだ。僕、なんか悪いこと、してる?」こいつ…!―生田目をたきつけたのも、お前なのか?「生田目のヤツは、小西早紀の死体が上がった後、夜中に警察に電話してきてさ…」生田目は、マヨナカテレビに雪子が映ったので、雪子を助けるようにと警察に電話した。その電話を受けたのが足立だった。足立は生田目に、助けたいなら自分でやれ、どこか見つからない場所にかくまったらどうか、と助言した。「僕はちょーっと背中を押してあげただけ。生田目は、まんまと勘違いしちゃって…。お前らが救えば救うほど、誘拐を繰り返す。お互い善意なのに、イタチごっこがもう止まらない…」足立はさもおかしそうに笑う。久保美津雄をテレビの中に入れたのも足立だ。久保は早々に自首してきたが、よくあるイタズラだと思われて相手にされず、足立の元へ通された。久保は諸岡殺しのみならず、最初の2件の殺人も自分がやったと言い張っていた。「まずいと思った。罪を被りたがるやつがいるなんて、想像してなかった」犯人が見つかれば、生田目が救済を止めてしまう。そうなっては面白くないので、久保をテレビに入れた。脅迫状を送ってきたのは、おれ達の気持ちを煽るためだった。「まるで遊びじゃねえかよ…。んな事で、人を…小西先輩を…。テメェ…許さねえ…!」怒りに震える陽介に足立は平然と答える。「許すとか許さないとか、どうでもいいよ。感じてないの?…霧が出て、あっちの世界はもうダメだって。この町は、今年の暮れ近く、霧の中に消える。僕はこっちの世界に居るから、僕を捕まえようってんなら、来ればいい」足立の姿は消えた。部屋の壁に穴が開いて、奥に行く道が出来ていた。この先に、足立はいる。12月某日現実世界の霧は日増しに濃くなっていく。今年の暮れ近く、というのが具体的に何日かは分からないが、その日までに足立を捕まえなければ、この町に破滅が訪れてしまう。テレビの中に入って、足立を追う。山野アナの部屋の奥には、迷路のような複雑に入り組んだ舗道が広がっていた。どことなく禍々しい雰囲気が漂っている。そこの最奥で、足立と会った。足立は長々と語った。要約すると、ちょっとした失敗でこんな田舎に飛ばされた足立は何もかもつまらなくなった、だから現実世界に破滅をもたらすことにした、と、まあこんな感じ。もちろん、おれ達は足立の主張などに耳を貸すつもりは無い。足立はペルソナ能力を発現させて、襲い掛かってきたので、倒す。あのペルソナは、イザナギに似てた気がする。「くそ…なんだよ、つまんねぇ」悪態をついて、足立は倒れた。と思ったら、また立ち上がった。「こちら側も、向こう側も、共に程なく、二度とは晴れぬ霧に閉ざされる。人に望まれた、穏やかななりし世界だ。平らかに一つとなった世界に、私が降りるのだ」こいつ、もう足立じゃない。―お前は、誰だ!「私は、アメノサギリ。霧を統べし者。人の意に喚び起こされし者」つまり、こいつが霧を生み出していたのだ。アメノサギリは語る。「最早、すべては時の問題。お前たちは、大衆の意思を煽り、熱狂させる、良い役者であった。…が、それも終わりだ。私は人を望みの前途へと導く者。人自らが、虚構と現(うつつ)との区別を否とした。心の平らかを望めど、現実では叶わぬゆえだ。そう、人自らが、破滅を望んだのだ。我が望みは人の望み。それゆえ私は、こちらの世界を膨張させると決めた。ここは、人の心の内にもとよりある、無意識の海に生まれた虚ろの森」テレビの中の世界は、人々の心の中の世界、らしい。「そのお前たちの力は、元をたどれば私がこの定めを招く先駆けとして授けたもの。虚ろの森を渡る力を会得せし者に、私はそれを授けた。だからお前たちは、この世界に触れ、良き働きを成した」これはたぶんペルソナ能力のことを言っているんだと思う。「人はありのままを見るのではない。見たいものを、見たいように見る。私はその後押しをしたに過ぎない。人々の見たいという心が集う世界。それが各々の望む通りに映る窓。人々は自ら進んで現実から離れ、より虚構を欲するようになる」マヨナカテレビに映るものは、人々が見たいと思ったものだ。だから、メディアで注目された人が映る。あの夜、生田目の病室で見たマヨナカテレビに映っていたのは、生田目の本心などではなかった。おれ達が生田目を犯人だと決め付けていたから、あんな風に映ったのだ。「そう、虚構を欲すれば欲するほど、人はますます現実を求めなくなる。そして、森はどこまでも拡がっていく。それがこの世界の膨張だ」人々は虚構を欲し、現実を否定した。だから、こいつは現実を霧に沈めて破滅させようとした。つまり、人々が破滅するのは自らが招いたこと。自業自得なんだ…。足立の身体を乗っ取ったアメノサギリは、周囲のシャドウを取り込んで巨大化した。それは棘がたくさん生えた巨大な球体になった。一つだけ付いている目がおれ達を睨む。「私に逆らうことはすなわち、人世(ひとよ)の望みに逆らうこと。さあ、全てを、甘き霧の中(うち)に…」こいつを倒せば、霧は晴れて、破滅は免れる。苦しい戦いになったが、倒すことができた。「なるほど、強い力だ。力は心が生み出すもの…。いいだろう、お前たちが帰る場所の霧を晴らそう」アメノサギリは何だか満足げに見える。「我が望みは人の望み。人が望む限り、私はいつでも現れよう。私はいつでもすぐ側に居る…」巨大な球体は消え、足立の姿に戻った。「何だよ、これで終わりか…?」足立にはまだ意識があるらしい。「別にいいよ。君らは君らで、考えたとおりに生きればいい。僕はもうダメそうだ。ここでシャドウに食われてやるさ」それはダメだ。生きて罪を償うよう、足立さんを説得する。「そうか…そうだな」足立さんを連れてテレビの外へ出る。ジュネスからの帰り道。見上げると、青空が広がっている。「私たち、今度こそ、ちゃんとできたんだ…」―うん。おれ達の、勝ちだ。決戦は終わった。元凶は退き、町を覆っていた霧は晴れた。12月25日(日) 晴れいつものフードコートにみんなで集まった。他愛ない話で盛り上がっていると、携帯電話が鳴った。叔父さんからだ。「おう、俺だ。実はな、菜々子が一時帰宅出来そうなんだ。俺の身体も、あとは通院で済みそうだしな。今日は菜々子と一緒に帰ろうと思う」みんなに叔父さんと菜々子が帰ってくることを伝えた。「菜々子ちゃんのために、みんなでクリスマスパーティーしよ!」「じゃあ、ケーキがいるね」女子たちはケーキを作る気らしい。「ちょ、待て、お前ら。ケーキは敷居が高いだろ」それは誤用だ、陽介。ハードルが高いというのが正しいんじゃないか。夜、叔父さんの家。菜々子は新しいコタツに喜んでいる。結局女子たちはケーキを作ることになった。オムライスの悪夢が脳裏をよぎったが、出来上がったケーキはおいしかった。「お前たちには礼を言わなければならんな」足立は素直に罪を認めていると、叔父さんは言う。「前に言ってた、テレビがどうのとかいう話が本当なら、足立の供述と繋がるんだが…。まあ、信じちゃいないがな」結局信じないのか…。叔父さんらしいけど。「菜々子もこうやって元気になってくれた。世の中ってのは、説明出来ない、不思議なこともあるもんだ」ああ。おれも、そう思う。そして、時は流れて…。この町に、再び巡ってきた春。3月20日(月) 晴れ明日は都会へ帰る日だ。みんなとお別れの挨拶を済ませる。最後にもう一度だけ、と思って、フードコートに行っていつもの席に座る。こうしていると、いろいろなことを思い出す。「あっ、来てたんだ。思い出の場所だもんね、特捜本部」一人、また一人と特捜隊のメンバーがやってきて、結局全員が集まってしまった。「長かったのか、短かったのか。でも、もう、こんな風に集まることもないんだね」なんだかしんみりしてしまう。「犯人捕まって、霧は晴れたけど、気になること、何気に解決してないよな。向こう側も、いまだに霧まみれだし、さ」確かに…。陽介の言葉に、みんなはうなずいた。「確か、アメノ…なんとかって怪物、言ってたよね。自分が力を授けた、って」虚ろの森を渡る力を会得せし者に、私はそれを授けた、と言っていた。「要するに、ペルソナ能力を得た者に、テレビに入る力を授けた、ということでしょう」「あれ…そういえばキミ、何も無いうちから、もういきなりテレビに入れたよね?ってことは、キミだけ微妙に例外?」千枝の発言にハッとする。そうだ。おれは初めてマヨナカテレビを見たとき、テレビに入りそうになった。ペルソナを得たのはその数日後だ。「ってか、足立と生田目は?あの二人も、ペルソナよりも、テレビに入れる方が先だよね?」おれだけ例外…?そして、足立と生田目も…。そういえば今朝、足立からの手紙を受け取っていた。どうやら拘置所から出しているらしい。読んでみる。「実は一つ気になっていることがある。そもそものことの発端、マヨナカテレビについてだ。よく考えたら、この町に来てすぐに、誰かから教えられた気がする。生田目も、誰かから教えられたらしい。でも、それが誰だったか、思い出せないんだ」要約するとそんな内容だった。足立と生田目にマヨナカテレビのことを教えた奴、そいつが何か知っているに違いない。そういえば、この町に来てすぐ、おれの身にも何かが起こった気がする。みんなで手分けして調べることになった。この町に来たときのことを思い返してみる。駅に降りて、叔父さんと菜々子が迎えに来てくれて、叔父さんの車に乗った。途中でガソリンスタンドに寄って、馴れ馴れしい店員と話した…。雨が降り出してきた。あの店員は雨の日にはいつもいる。一人でガソリンスタンドに向かう。やはり店員は立っていた。男とも女ともつかない、中性的な面立ち。彼(彼女?)を目の前にして、全てを思い出した。あのとき、彼と握手をして、手が触れた瞬間、衝撃が走った(コントローラーが震えました)。その後気分が悪くなって、夜に変な夢を見た。強い目眩を感じ、しゃがみこんでしまう。彼は不敵な笑みを浮かべた。―おれに何をした?「力に目覚めるきっかけを与えただけです」―何故、おれにそんなことを?「君が外から来たからです。外から来るということは、それだけでこの世界を刺激しますからね」足立も、生田目も、去年の春にこの町に来たから、彼に選ばれたのだ。「中でも君は、こうしてわざわざやって来た。一体、何のためです?」―真実を知るためだ!「真実にたどり着いて、それが何になります?愚かな者ゆえの欲深き定めですかね」彼の姿が変わる。ガソリンスタンドの制服から、白い着物へと。「私はイザナミ。霧を統べたるアメノサギリは、私が産み落とせし影の一つ。フフ…あの場所で、待っていますよ」イザナミは突然消えた。イザナミを放置する限り、町はいつか必ず、霧に沈む…。この町に完全な平和を取り戻さなければならない。みんなを呼び集めてテレビの中に入った。霧が特に濃くなっている場所に、黄泉比良坂(よもつひらさか)はあった。初めてこの町に来た日に見た夢と同じ景色が広がっていた。あのときの声はイザナミのものだった。長い長い道を進んでようやくイザナミの元にたどり着いた。イザナミは語る。「絶望、虚無、そして希望…。外界より来(きた)る者たちから、私が選んだ3人の因子。その中でも君は、最大の素養を見せました。一人は事物を正しく見る目を持たず、力に目覚めることすら叶わなかった」生田目はペルソナ能力に目覚めなかったらしい。「一人は真実以外の物に身を委ね、目覚めた力を禍津(まがつ)へと堕とした」これは足立のことだ。「なのに君は、ここまで来てなお、真実を求めて戦えるというのか…。愚かな。どのみち真実など知ったとて、人は幸せにはならない。ならば、真実など元より何も無い世界に還すのが人のため。あるのはただ、深い霧だけ。永遠に続く、静寂という平穏。全ては人自身が選び、望んだこと。私はそれに従うまでだ」好き勝手言いやがる…。イザナミは人の願いを見極めるために、マヨナカテレビの仕組みを作った。そしてマヨナカテレビの噂を広める発端を作った。外の世界から来たおれ達3人を握手で歓迎し、力に目覚めるきっかけを与えた。そうして舞台と役者を用意した後は、ただ傍観していた。マヨナカテレビと人々の好奇心の相乗効果で、事態は悪い方向へ進んでしまった。一連の事件の本当の真相は、ただ、それだけ。「全ては君たちのため。君たち人間が望んだ世界を創るためだ。言ったはずだ。君たちの望みは霧に包まれた世界だと」―確かに、人間の大半はお前の思う通りかも知れない。―でも、おれ達はそんな風に生きるつもりは無い。おれ達はこれからも、真実を探していく。―未来は、おれ達が決める!「真実を知ることが全てじゃないんだ。なのに君たちは役者の分を超え、深く分け入り過ぎた。来るがいい、業深き人の子よ!」イザナミは伊邪那美大神となって襲い掛かってきた。いくらダメージを与えてもイザナミは倒れる気配が無い。人は神には勝てないのだろうか。イザナミは「幾千の呪言」という技でみんなを次々と倒していく。授業で教わったことがある。それは古事記に出てくる、絶対的な死をもたらす呪いの言葉だ。”あなたの国の人間を、一日に千人殺します。”絶対的な死に抗うことなど出来ず、おれは倒れた。おれの耳にみんなの励ます声が聞こえてきた。真の絆を結んだ(コミュランクがMAXになった)人たちの声が。叔父さん、特捜隊のみんな、クラスメイト、同じ部活の仲間、バイト先で会った人たち、そして、菜々子。みんなとの絆の力がひとつに集まり、「世界」になった。心の中のペルソナ「イザナギ」は「伊邪那岐大神」に転生した。おれは立ち上がった。この目で真実を見る。メガネを投げ捨てる。そして右手に力を込める。思えば、イザナミ、お前と握手したのもこの右手だし、テレビに触って力に気付いたのも、そしてカードが現れてペルソナ能力に目覚めたのも、この右手がきっかけだ。だが、おれはお前がくれたきっかけ以上のものを手に入れた。かけがえない仲間との絆、そしてこの「世界」を。あのときと同じように、右手に現れたカードを使い、伊邪那岐大神を喚ぶ。絶対的な死に打ち克つ言葉、「幾万の真言」を、イザナミにぶつける。”それならば私は、一日に千五百の産屋を建てよう。”「人の子よ、見事なり」イザナミの体は崩れ、消えて無くなった。テレビの中の世界…人々の心の世界から霧が晴れ、真の姿を現した。そこは花が咲き乱れ、美しい湖や草原が広がる世界だった。なんだか懐かしいような、誰の心の中にもある原風景とでも言うべき場所。これが、おれ達が勝ち取った世界だ。「クマ、思い出した。ずーっとずーっと昔、この世界はこういう場所だったんだ…」3月21日(火) 晴れ八十稲羽駅前にみんなが見送りに来てくれた。二度と会えなくなるわけではないので明るい雰囲気だ。とりあえずゴールデンウィークに会うことを約束した。クマは向こうの世界に帰るという。「あそこがクマの世界だって、胸を張って言えるから」予想通り泣き出した菜々子を慰める。「お前の部屋はそのままにしとくから、いつでも戻って来いよ」叔父さんはそう言ってくれた。おれを乗せた電車は走っていく。どんなに遠く離れていても、絆は消えはしない。キミも、みんなも、一人じゃない。ボクたちは、同じ世界で繋がっている。そう信じてるから。Fin※補足エンディングは5種類2月3日、病院で菜々子死亡後、生田目をどうするかで分岐・生田目をテレビに入れる(陽介の考えに賛同する)→菜々子死亡のままエンディング・生田目を放置する(陽介の説得に失敗する)→菜々子回復でエンディング・生田目のことを誤解していると気付く(陽介の説得に成功)→菜々子が回復し12月5日へ12月5日、犯人を推理する場面で分岐。・推理を3回間違える→エンディングへ・犯人を正しく推理する→足立と対決、3月20日へ3月20日・やり残したことはない→エンディング・やり残したことに気付きイザナミを倒す→エンディング種類によってメッセージが変化しますが3月21日に主人公が帰るというのは変わりません。攻略本にも書いてありましたが、自分が納得するエンディングが本当の真実です。といっても生田目を殺したり推理を間違えるエンディングは実質バッドエンドです。てかやっぱりイザナミを倒さないとダメでしょう。そんなに強くなかったし。※補足2コミュとはコミュニティの略で、これがいわゆる「絆の力」です。タロットカードの番号0~20に相応する21種類のコミュが存在します。(3フェスは22種類)たとえばペルソナ4では番号1の「魔術師」コミュは陽介コミュです。陽介と友達になったときに「魔術師」コミュは発生します。コミュを発生させた後は、放課後や休日などの自由時間に陽介と一緒に遊んだり悩みを聞いてあげたりするイベントを発生させ、陽介と仲良くなっていくと、「魔術師」コミュランクが上がっていきます。ランク10でMAXとなり、コミュの対象者との真の絆を得たことになります。ランクに応じてペルソナを生み出すときにボーナスがついたりして、間接的に主人公の力となります。1年間(といっても実質9ヶ月ほど)という限られた期間の中でどれだけ多くのコミュを発生させ、そしてランクを上げられるかが勝負の決め手です。コミュの対象が女子の場合恋人になるという展開もあります。(ちなみに恋人は複数作れます)RPGとは言いながら、この部分だけはもう育成型シミュレーションと言っても過言ではありません。3でも4でも、コミュランクがMAXになった人たちの絆の力をひとつに合わせて新たな力を得るイベントがあります。3では「宇宙(ユニバース)」、4では「世界」の力を得ます。両方とも、タロットカードの番号21を意味します。ペルソナ3フェスではアイギスのコミュである「永劫(アイオン)」コミュが追加されてますが、これはタロットカードの番号20です。(「宇宙」や「永劫」はトート・タロットという、一般のタロットカードとは解釈が違うものからの引用です。20は「審判」、21は「世界」の方がどう考えても一般的。)最後に。主人公がイザナギ役なら、真のイザナミ役はやっぱり菜々子ちゃんでしょう黄泉から連れ戻すイベントもあるし。んで増えていった仲間はイザナギの娘や息子の神々たち。…と考えるとマジ神話みたいで楽しい。最後には国ではなく「世界」を産んでしまうし。おまけバレを含む主要人物の補足とコミュを紹介。主人公…前作とうってかわって両親とも健在で兄弟がいてもおかしくない雰囲気。出生の秘密も無く、どこまでも等身大なところが好感持てます。ペルソナ能力は「ワイルド」(アルカナは0「愚者」)。他の仲間と違って彼だけは全てのアルカナ(ペルソナも、コミュも)を手にすることができ、それはやがて XXI「世界」へ至る。花村陽介…選択肢をうまく選ぶと陽介が小西先輩のことを想って泣くイベントが発生。そのとき主人公は陽介を抱きしめてなぐさめることが出来ます。コミュ:I「魔術師」主人公より半年早く、都会からこの町に引っ越してきた陽介は、都会への未練を断ち切れず、この町は何も無いつまらない場所だと思っていた。同じく都会からやってきた主人公もそんな風に考えていると陽介は思っていたが、主人公は違っていた。そんな主人公にどこか嫉妬していたと気付いた陽介はある日、川原に主人公を呼び出し俺を殴ってくれと頼み、二人は殴り合って友情を確かめる。里中千枝…何気なく言ったことが的を射ていて推理が進展する、といった展開が多い。コミュ:VII「戦車」川原での特訓に付き合う日々が続いたある日、千枝の中学時代の同級生の男子と出会い、何のために強くなろうとしているのか、と問いかけられるが千枝は何も考えていなかった。ある日、彼が不良に絡まれているのを助けるが、彼からは感謝されるどころか文句を言われる始末。自分の正義を人に押し付けていただけだと悟った千枝は、主人公や雪子を守るために強くなると決意する。天城雪子…ただのおとなしい子かと思ったらどっこい、妙なツボで笑い出して止まらなくなるという特性の持ち主。コミュ:II「女教皇」高校を卒業したら旅館を継がず、この町を出て行くという雪子。ある日、ワイドショーで旅館を面白おかしく報道するつもりだと言う取材が来るが、雪子はこれを追い払う。後日、雪子は旅館は自分の大切な場所だと気付き自分の意思で旅館を継ぐことを決める。巽完二…初めて直斗に会ったときに一目ぼれをしてしまい本人は無理に否定するが、直斗が女性だと分かり胸をおろす。コミュ:IV「皇帝」完二の父親は「男なら強くなれ」と言い遺し、彼は不良になって強くなったと思い込んでいたが、自分を貫くことが本当の強さだと気付く。子供に編みぐるみを作って感謝され、もう周りを気にして自分の趣味を恥ずかしがらないと言う。久慈川りせ…主人公に惚れ込み、戦闘中にも主人公をカッコいいと褒めてくれる。コミュ:VI「恋愛」休業したりせの穴を埋めるように、りせの後輩の人気は急上昇。そんな後輩に対し嫉妬しているりせは、ある日その原因に気付く。作られたキャラである「りせちー」が嫌で逃げ出したが、その「りせちー」も自分自身なのだ。りせは春になったら芸能界に復帰すると言う。白鐘直斗…女だということは攻略本にも載ってない最重要機密。コミュ:X「運命」「怪盗X」なる謎の人物から、直斗の元へ挑戦状が送られてくる。二人で怪盗Xが出す謎を解いていくが、それは児童向け探偵小説そのものだった。怪盗Xの正体は直斗の祖父だった。思いつめている直斗を童心に返すために仕組んでいたのだ。直斗は困っている人を助けるために探偵になったのだということを改めて心に刻む。クマ…主人公を「センセイ」と呼び敬う。レトロな着ぐるみで死語を使うため、やや古くに生まれたであろうと想像できる。コミュ:XVII「星」(メインストーリーと連動)ある時、一匹のシャドウに「自我」が生まれた。「自我」は人に好かれようとクマの着ぐるみを手に入れ、自分がシャドウであることを忘れた。ペルソナを得て存在意義を探し続けるクマは「存在」を手に入れ、人間となり現実世界に降り立った。発生順こそ特殊だが、主人公たちと同様人間であることに変わりは無いのだった。堂島遼太郎…堂島も菜々子も料理ができないため夕食はおかずを買ってくる。朝はトーストで菜々子が目玉焼きを作る。コミュ:V「法王」菜々子との間に距離感があるのは何故かと問うと、菜々子の扱いが分からないと言う。主人公の協力により、堂島は逃げるのを止め、菜々子と向かい合うことを決心した。主人公はその日から堂島と菜々子の本当の家族になった。堂島菜々子… このゲームの真(裏?)ヒロイン。コミュランクがMAXだとお兄ちゃんと結婚するなどと定番の台詞を言う。コミュ:VIII「正義」ある日菜々子は本当の家族とは何かと尋ねる。主人公は大好きな人のことだと教え、堂島も主人公も本当の家族だと言って喜んだ。そして父親も母親を亡くして寂しがっていたのだと気付き、父親との距離を縮める。
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