アルトネリコ2 世界に響く少女たちの創造詩(メタファリカ)
2009/10/16 wiki直接編集2010/04/02、03、05 PHASE1のクローシェ分岐を追加、その他の表現を修正
※これを読む前に 前作とストーリーの繋がりはほとんどありませんが、前作の内容を知っているとより楽しめます。 年表を見ると一応前作の二年後になっています。 この作品の舞台は前作と設定の一部が共通するだけの別世界ですので、前作の常識はほとんど通用しません。 (てか世界設定が無駄に複雑すぎですが着いてきて下さい…)用語集レーヴァテイル…詩魔法が使える種族のこと。全員が女性。初めは普通の女の子として生まれてくるが、 年頃(10代前半?)になるとレーヴァテイルになる素質があるかどうかわかる。 レーヴァテイルだとわかると「延命剤」が支給される。 レーヴァテイルは三ヶ月毎に延命剤を投与しないと死んでしまう。 また、大昔のレーヴァテイルは延命剤を投与しなくても長い間生き続けられたという。詩魔法…「詩(うた)」、「ヒュムノス」とも呼ばれる。この世界の魔法。 ヒュムノスという特殊な言語で書かれた歌である。レーヴァテイルしか使用することが出来ない。ヒュムネクリスタル…ヒュムノスが封じられたクリスタル。 ヒュムネクリスタルを使いレーヴァテイルにダウンロードすることにより、ヒュムノスが謳えるようになる。謳う(うたう)…詩魔法を使うことを「詩を謳う」という。普通の歌は「歌う」「唄う」と書く。紡ぐ…作り出す、あるいは創造すること。メタファルス…この世界のこと。「メタ・ファルス」と中点が入ることもある。 雲海の上に突き出した塔の上にある都市「パスタリア」と、 それを取り囲むような浮遊大陸「リム」とで構成されている。人口100万人らしい。メタファリカ…メタファルスの民が信じている伝説。 いつの日にか「御子(みこ)」と呼ばれるレーヴァテイルが詩を謳い、 理想郷である新しい大陸「メタファリカ」を紡ぐという。メタファリカとは理想郷の意味でもあり、また、 大陸を紡ぐという詩の名前でもある。大鐘堂(だいしょうどう)…メタファルスを統括する政権。 パスタリアに本部があり、直接指揮を執る「教皇」と 神の声を聴く「御子」と呼ばれるレーヴァテイルがコンビを組んで政治を行っている。 20年前クーデターが起こり教皇は追放され、現在は「総統」が君臨している。パスタリア…上下に長い都市。移動手段としてエレベータが発達している。 上部には大鐘堂の本部「大鐘堂宮殿」がある。中部に市街地や居住区、下部は治安の悪い旧市街となっている。リム…パスタリアを取り巻くように浮いている三日月形の人工の大陸。 移動手段としては軌道車(列車)が発達している。 基部は7つのプレートが一つに連結されている構造になっていて、そこに土を盛って人々が暮らしている。 最近は浮力を失って崩れ落ちている場所が目立つようになってきており、穴だらけである。 リムに住む人は崩落の危険といつも隣り合わせで生活している。それゆえ、メタファリカの早期実現が待ち望まれている。I.P.D.…インフェル・ピラ・ディペンデンスの略。レーヴァテイルのみが感染する恐ろしい伝染病、またはその感染者のこと。 感染し発症したレーヴァテイルは暴走し、周りの人々を襲うようになり非常に危険。 発症したレーヴァテイルを保護し、隔離するのは大鐘堂の役目の一つ。インフェル・ピラ…今から400年前に作られたという、空に浮かぶ謎の球体。現在では使い方がわからなくなっているらしい。神…この世界の神は信仰の対象ではない。天上(ぶっちゃけ宇宙空間)に実在するらしい。 神が世界を紡いでいるので、神無くしてはこの世界は存在し得ないらしい。神聖政府軍…先代教皇の孫「皇子(おうじ)」を擁する反乱分子。大鐘堂に抵抗している。 最近は神の使いを味方に引き入れたという噂がある。ダイブ…レーヴァテイルの心の中に入ること。 レーヴァテイルは心の中に「コスモスフィア」という精神世界を持っている。 「ダイブ屋」という施設で、パートナーはレーヴァテイルにダイブする。 パートナーがコスモスフィアで行動を起こすことにより、レーヴァテイルは新しい詩魔法を紡ぐことが出来る。ダイバーズセラピ…ダイブの仕組みを応用した接客業。 客はレーヴァテイルにダイブすることにより心の癒しを得られる。 パスタリアでは禁止されている。いかがわしいと白い目で見られることもあるが、結構稼げるらしい。テレモ…古代のロストテクノロジーによる通信機。テレビor電話or携帯電話のようなもの。登場人物クロア・バーテル…18歳。この物語の主人公。幼いときに両親を失い、それ以来ルカの家に居候する。 大きくなるにつれ、メタファリカに憧れるようになり、パスタリアに移住し大鐘堂の騎士隊に入隊する。 余談だが街で買い物したりするときは普段着姿になるが、そのときメガネを着用している。瑠珈(ルカ)・トゥルーリーワース…19歳。レーヴァテイル。クロアの幼馴染。ダイバーズセラピを生業としている。 クロアとは公認のカップルである。明るくさっぱりとした性格。クローシェ・レーテル・パスタリエ…17歳。大鐘堂の御子。当然レーヴァテイル。 幼い頃から御子として育てられているせいか、わがままで気位が高い。ココナ・バーテル…11歳。クロアの義理の妹。昔、I.P.D.の暴走に巻き込まれて家族を失ったところをクロアに拾われ、 以来クロアと共にパスタリアで暮らしている。戦闘能力が高く、クロアと一緒に出撃することもある。レグリス・ブランシェスカ…大鐘堂の騎士隊の隊長。聆紗(レイシャ)・トゥルーリーワース…ルカの母。夫を亡くしてから女手ひとつでルカを育てる。 最近ルカとの関係がギクシャクしている。アマリエ・ジェラード…レンジャー稼業のおねえさん。スープという黄色い謎生物と共に行動している。瞬(シュン)…神の使いを自称するデジタル生命体。前作に出てきたウイルスに酷似した、狼のような姿をしている。アルフマン・ウラノス…大鐘堂の総統。20年前クーデターを起こし大鐘堂の実権を握った。ドクター・ラウドネス…謎の老人。大鐘堂に所属し、参謀のような役割を果たしている。タルガーナ…前教皇の孫、つまり皇子。神聖政府軍のトップ。チェスター・ル・ウィノア…謎の男。アマリエと知り合いらしい。ジャクリ…ラウドネスと行動を共にする黒い鎧を着た謎の人物。メタファルス。この世界の人々は700年の昔から理想郷「メタファリカ」を夢見てきた。今まで何度かメタファリカは実現されようとしたが、その度に神によって阻止された。だが最近、そんな神に反逆しようとする者が現れた。メタファルスの歴史は動き出そうとしている――。PHASE1 PASTALIAパスタリアの上層にある、大鐘堂の本拠地、「大鐘堂宮殿」。そのバルコニーの上に立ち、大鐘堂の御子クローシェが演説をしている。「メタファルスの民よ!今こそ立ち上がるのだ!神に従う時代は終わったのだ。我々大鐘堂は、この神に支配された世界からの脱却を宣言する。神に頼らず自らの力でメタファリカを目指すのだ!」クーデターが起こり、アルフマンが総統になって20年。アルフマン政権はついに神へ宣戦布告した。一方その頃、パスタリアの市街地。白い鎧を着た大鐘堂騎士たちの中にクロアの姿があった。クロアは他の騎士と違って、パートナーとなるレーヴァテイルを連れていない。騎士達は暴走したI.P.D.の少女を取り囲み、力ずくで抑えて連れて行った。少女の母親が泣き叫んでいる。クロアはメタファリカに憧れて騎士隊に入った。だが、任務といえば毎日毎日I.P.D.の保護ばかり。気分のいい任務ではない。ため息をつきながらクロアは帰宅する。家ではココナが元気いっぱいに出迎えてくれた。くつろぐ間も無く、テレモに通信が入った。レグリス隊長からだ。「大規模なI.P.D.感染が確認された。場所はラクシャク保養地だ。すぐに向かってくれ」ラクシャク保養地には今、御子のクローシェが滞在している。すぐに助けなければ。クロアはココナを連れて出動した。リム最大の都市、ラクシャク。その郊外に保養地はある。森の中に古びた建物が建っている。騎士隊は森の中に入っていった。クロアたちは建物の中に入ってクローシェを保護することに。奥の部屋にたどり着くと、クローシェとレグリスがレーヴァテイルたちとにらみ合っていた。レグリスは、ここは自分ひとりで持ちこたえるからと、クローシェをクロアに託した。「次の満月の日、『みくりの森』の炭焼き小屋で会おう」レグリスはそう言い残した。クロアたちはクローシェを連れて逃げた。逃げる途中で青い鎧を着た騎士たちに囲まれてしまった。青い鎧は神聖政府軍だ。I.P.D.の暴走に紛れてクローシェの命を狙っているらしい。「クローシェ様、謳えますか?」「馬鹿にしないで頂戴。こう見えてもわたくしは…」言い終わらないうちに戦闘開始。クロアとココナは前衛で物理攻撃、クローシェは後衛で魔法を使う、という配置で騎士たちを倒した。クロアたちはひとまずラクシャクへ行き、軌道車に乗ろうとしたが、駅は神聖政府軍の騎士が占領していた。だがクローシェはそれに気付かず行こうとする。「今出て行ったら捕まります!」クロアはクローシェを引き止めた。そこへ女が通りかかった。「もしかして、クロア?」幼馴染のルカだった。顔を合わせるのは久しぶりだ。「久しぶりすぎてクロアの顔まともに見られない…」赤面するルカとクロア。「そちらの方は…?」クローシェに言われてルカは自己紹介する。「ルカ・トゥルーリーワースです。ラクシャクでダイバーズセラピをやってます」「ダイバーズセラピですって?なんて破廉恥な…」ダイバーズセラピはパスタリアでは禁止されている。クローシェは怪訝な顔をした。「そうだ、ルカ、クローシェ様をルカの家で少しの間だけかくまってくれないか?」軌道車が使えないのでクロアはそう提案したが、クローシェは嫌なようだ。「こんな下賎な者の家になど行きたくありません。クロア、貴方は今のわたくしでは弱すぎると言いたいのですね。分かりました。わたくしにダイブなさい!」なんだか変な成り行きでクロアはクローシェにダイブすることになった。ダイブ屋に行ってクローシェのコスモスフィアにダイブし、詩を紡ぐ。多少のトラブルもあったが無事にダイブを終了した。クローシェの怒りもおさまったようなので、クロアたちはルカの家に行くことにした。ルカの案内で森の中を歩いて、ミント区と呼ばれる田舎町に着いた。ルカの家に入るとレイシャが出迎えてくれた。レイシャに事情を話すと協力してくれるという。ルカはレイシャを無視して2階へ上がってしまった。どうやらルカとレイシャの仲は上手くいってないらしい。クロアも2階に上がってルカと話をしてみることにした。「レイシャさんと上手くいってないのか?」「あの人が私のことを嫌ってるの。だから、仕方ないんだ」しばらくルカの家に滞在し、満月の日が来た。みくりの森の炭焼き小屋へ。レグリスが待っていた。レグリスが言うには、最近、神聖政府軍は神の使いを味方に引き入れたという噂があるという。そのとき突然クローシェが苦しみだした。「いかん。これは延命剤の期限が切れたのかも知れん」レグリスは大きい結晶を取り出し、クロアに渡した。初めて手にする延命剤。その大きさに戸惑うクロア。「入れるには痛みを伴う。出来る限り、優しく入れて差し上げろ」クローシェとクロアをその場に残し、レグリスたちは離れた。「貴方、痛くしたら、後で承知しませんわよ」横たえられたクローシェは言った。「はい。出来る限りのことはします。それじゃ、入れますよ…」レーヴァテイルは身体のどこかにインストールポイントというものを持っている。そこから延命剤を入れるのだ。クローシェのインストールポイントは左腕の内側だ。クロアは精一杯やっているのだが、なにぶん初めてなので下手だった。クローシェは痛さのあまり悲鳴を上げた。ともあれ延命剤は何とかクローシェの中に収まった。そろそろ行こうかというところで神聖政府軍の奴らが現れた。今日は狼のような外見の「神の使い」もいる。「お前ら、何故クローシェ様のお命を狙う?」「それは、あなたがこの世界に破滅をもたらす、血塗られた御子だからですよ、クローシェ様」神の使いはそう答えた。クロアたちは神聖政府軍の奴らを倒して逃げた。ルカの家に戻る途中で、女が倒れているのを発見した。「お腹空いた~」彼女はレンジャー稼業をしているアマリエだと名乗った。傍らにはスープというぬいぐるみのような謎の生物がいる。アマリエに食料を渡してやると猛烈な勢いで食べて、立ち直った。「ねえ、良かったらあたしも連れて行ってくれないかな?これでも弓には自身あるの」特に断る理由もないので連れて行くことにした。「お、お前は…?」ルカの家に着くなり、レグリスは声を上げた。レイシャとレグリスは旧知の仲で、レイシャの亡き夫はレグリスの先輩なのだそうだ。夜。みんなが寝静まった頃、レイシャとレグリスは二人きりで話をした。「先輩は…?」「あの人は死にましたわ。今から15年前に娘たちをかばって…」「ルカだったかな。あれがあのときの…。大きくなったな」「そうよ、エナ宮殿で託された娘よ。あなたたちは、今でもあの子を探しているのでしょう?連れて行くなら連れて行って。ルカのことで悩むのはもう疲れたのよ」その会話をこっそり聞いていたルカ。ふたりのところへ飛び出す。「何よそれ。わたし、お荷物だったの?どおりでいままで素っ気なかったわけだよね。私、お母さんに嫌われてたんだ。そりゃ、他人の子だもんね」レイシャは弁解しようとしたが、ルカは耳を貸さずに2階へ上がってしまった。2階でアマリエと話をするルカ。「わたし、明日の始発でエナ宮殿へ行く」エナ宮殿だったらよく知っているというので、アマリエも一緒に行くことになった。翌朝、ルカとアマリエがいなくなったので慌てるクロアたち。ルカはエナ宮殿に行ったかも知れないとレイシャが言うので、クロアたちは追いかけることになった。軌道車に乗り、ミント区からラクシャクを通過してさらに進んだところに古い町、エナがある。エナの外れに廃墟と化した宮殿がある。その宮殿は、先代の御子アーシェが命を落とした場所だった。エナ宮殿の壁画の前に立っているルカとアマリエ。「すごい、この壁画」その壁画にはヒュムノスが刻まれていた。レーヴァテイルでないアマリエは読めないというので、ルカが声に出して読んだ。するとルカの耳にどこからか声が聞こえてくる。「やっと会えたよー。改めて、初めまして。ボクはインフェル・スフィア・プラトマイネ」喋っているのはなんとスープだ。ルカはスープが言っていることが解るようになった。ルカにすっかり懐いているスープを見て、アマリエはスープをルカに託すことにした。そんなことに感動する間も無く、二人の前にヘッドギアを装着した謎の男が現れた。「17年前、当時の御子アーシェは殺された。クローシェはそのとき行方不明になる。それから5年後、クローシェは騎士に保護されているのを発見され、大鐘堂に還った。だがしかし、そのとき既に御子はすり替えられていた…。というのは、推理を飛躍させすぎでしょうか?初めまして、お会いできて光栄です。神の加護受けし御子よ。私はチェスターと申します。以後、お見知りおきを」チェスターと名乗る男はルカを御子と呼んだ。そしてチェスターは、神を倒すと主張する大鐘堂は間違っているから、大鐘堂を潰すと言った。どうやらチェスターは神聖政府軍の人らしい。「ルカ様、どうか我々に力をお貸し下さい」「ごめんなさい。私、何がなんなのか…」チェスターの協力要請をルカは断った。「それではまた日を改めて伺うとしましょう」チェスターは去っていった。しばらくしてクロアたちが駆けつけてきた。「さあ、帰ろう。ルカが無事でよかった」一同はエナの宿屋まで行くことになった。途中の道に人だかりがある。「ちょっと寄ってみようよ」少し高いところに金髪の若い男が立って演説している。彼はタルガーナ皇子だ。傍らにはチェスターがいる。「今の政権は神を冒涜している。神との戦争などもってのほかである!」「あいつは…。昔、俺と同じ剣術の師匠に弟子入りしていた門下生さ。あいつ、本当に皇子だったんだな…」かつての友人、タルガーナの変わった姿を見て驚いているクロア。宿屋で休んだ後、軌道車に乗ってミント区のルカの家に帰る。ルカは一人になりたいと言ってラクシャクで途中下車した。その夜、レイシャの手伝いをすると言ってクローシェは台所に立った。レイシャはクローシェにルカの話をする。「私はただ、あの子を愛しすぎてしまった。手放したくないのよ。…昔、ルカには妹がいたわ。レイカって名前の妹。でも、レイカはI.P.D.を発症して、大鐘堂へ連れて行かれてしまった…。そのとき、レイカをかばって夫は殺されたの。クロアの両親も、レイカが殺してしまったようなものですから。昔に戻りたい。何の心配も無かったあの頃に」”ねんねころりや 夜空の月よ 何処(いずこ)へ行く~♪”レイシャは歌った。ヒュムノスでない、普通の歌だ。「その歌は…?」「これは、先代の御子アーシェ様から授かった歌よ。そして、ルカが小さい頃に毎晩聞かせてあげていた歌」「ただいま…」そのときルカが帰ってきた。レイシャと顔を合わせるや否や、ルカは言う。「どうしてわたしが本当の子供じゃないって黙ってたの?」沈黙するレイシャ。「もういい。あなたと一緒にはいられない。わたし、これから一人で生活するから!」ルカは家を飛び出していってしまった。クローシェは後を追いかけ、ルカに声をかける。「ルカ、少しはレイシャさんのお話、聞いてあげたら?レイシャさん、あなたが大事だから黙ってたって。本当は、あなたのことが好きで仕方がないのよ」「もうやめて、放っておいて!あなたには関係ないことでしょ!クローシェ様にわたしたちの何が分かるの?それでなくても、身分や階級が違いますよね。そんな人にわたしの気持ちは分かりませんよ」「それはそうかもしれないけど、あなたには、肉親がいるでしょう?いくら身分が高くても、孤独では幸せになれないわ…」クローシェは寂しそうに言った。「ほしい物は何でも手に入る、我がままし放題、そんなあなたに、こんな貧乏家族の気持ち、分かって欲しくないよ!第一、あなたには悩みなんて無いでしょ?」「ふざけないで!あなただけが不幸みたいな顔しないで頂戴!わたくしだって、毎日悩みだらけよ。相談できる相手はいない、いつも自分で決断し、責任を取らなければいけない。あなたにこの辛さ、分かる?」「もういい。正義面して深入りしてこないで!」そのとき、突然クローシェは苦しみ出し、地面に倒れた。ルカの家に運ばれたクローシェ。レグリスは首を傾げる。「延命剤を入れたばかりなのに…。やはり、アレか?」レグリスは、少々危険だがクローシェをパスタリアまで連れて行こうと言った。「ルカ!あなたは絶対に行ってはダメ」いざ出発しようというとき、レイシャはルカを引きとめようとした。「どうしていつも母さんはわたしを止めようとするの?」「あなたのことが心配だからよ」「もういいよ。心配なんて要らないから、わたしの好きにさせてよ。それに、クロアがいるから大丈夫だよ。さよなら…」ルカは家を後にした。リムとパスタリアとを繋いでいる、巨大な歯車がいくつも並んでいる場所、通称「鉄板砂漠」。クロアたちは鉄板砂漠を歩いて渡っていく。途中でココナが急に立ち止まった。「どうした?ココナ」「サミシイ…コワイ…キライ…ミンナ、キエロ!」この症状は…間違いない。ココナはI.P.D.を発症している。I.P.D.の反応を察知した大鐘堂の飛空挺がやってきて、降りて来た騎士たちがココナを取り囲む。クロアは一人で騎士たちに抵抗したが、倒されてしまう。一同は飛空挺に乗せられた。飛空挺の倉庫に引きこもって落ち込んでいるクロアの元へアマリエが来て、クロアを励ます。「しょげている暇があったら、今自分で出来ることを考えたら?」その言葉でとりあえず立ち直ったクロアはレグリスの元へ行った。レグリスが言うには、今、大鐘堂宮殿では神の使いを自称する狼が暴れているとのこと。きっとクローシェのことを「血塗られた御子」と呼んだ奴だ。飛空挺はパスタリアに着いた。クロアたちは大鐘堂宮殿に突入する。謁見の間では大鐘堂の総統アルフマンと神の使いが睨み合っていた。「お前は一体何者なんだ?」「僕は神から遣わされた者だ。17年前、貴様が行った御子暗殺、許される行為ではないぞ」御子アーシェを暗殺したのはアルフマンなのかと皆はショックを受けた。だがアルフマンは悪びれる様子も無く、神の使いに言い返す。「いつまでも過去のことをネチネチ言ってんじゃねーよ、神の犬が!俺は、神とやらに薬漬けにされたこの世界を再生しようとしているんだよ。大陸を創らせない、この世界を良くしようともしない、そんな奴が神を気取ってるのが許せねぇ!」「何も知らないのによくそんなことを言えたものだ。これで終わりではないぞ」神の使いは消えた。神の使いは去り、クローシェも無事に宮殿に送り届けることができ、とりあえず一件落着。アルフマンが言うには、近々「御子誕生祭」が執り行われる予定らしい。つまりクローシェの誕生祝いだ。クロアとルカはクローシェの自室に呼ばれた。クローシェは少し休んだら元気になったらしい。「あの、わたし、クローシェ様と誕生日が同じ日なんです」興奮気味に話すルカにクローシェは素っ気無く答える。「それで?たまにはあることじゃないかしら?」「そ、そうですよね…」クローシェは深々と頭を下げた。「短い間だったけど、お世話になりました」クローシェはこれから、御子の職務に戻るのだ。ルカはせっかくパスタリアに来たんだからと、いろいろと見て回るという。自宅に帰ったクロアだが、もう出迎えてくれるココナはいない。しばらくして、ルカのことが心配になってきたクロアはルカを探すことにした。アマリエと会ったのでルカのことを聞いてみると、ルカは昇降機に乗ろうとしていたとのこと。ファンシーショップで、お忍びで買い物に来ていたクローシェに会った。みんなにはひた隠しに隠していることだが、クローシェは可愛いものが大好きなのだった。クロアはクローシェにルカを探していることを告げると、クローシェも一緒に付いてくることになった。クロアたちはやっとルカを見つけた。ルカは下層へ向かう昇降機に乗ろうとしている。「ルカ、君は何をしようとしてるんだ?」「わたしの妹、レイカの手がかりがスラムにあるかも知れないから。スラムには、たくさんのI.P.D.が住んでいるって聞いたから…」スラムは治安の悪い危険な場所だ。クロアたちもルカについていくことになった。昇降機に乗って下層へ。ルカの言うとおり、スラムにはたくさんのI.P.D.が隠れ住んでいた。レイカのことを聞いて回ったが有力な情報は得られなかった。「レイニちゃんが再発したわ!」突然悲鳴が上がった。行ってみると、一人のI.P.D.が暴走していた。クロアたちは彼女を取り押さえた。「この子、わたしが治せるかやってみたい!きっと、ダイバーズセラピの技術を応用すれば…」ルカがそんなことを言い出した。「ダメだ。パスタリアではダイバーズセラピは禁止されている」クロアは止めようとしたが、クローシェはルカの必死さに胸を打たれて、自分が責任を取ると言った。結局レイニを昇降機に乗せ市街地へ運ぶことに。ダイブ屋に行って、ルカはレイニに治療を施す。治療とはI.P.D.と対話し、心を癒すことだ。なんとかレイニの心を癒すことに成功。目論見通りに、I.P.D.の症状を押さえ込むことに成功した。念のため、レイニにレイカのことを尋ねる。「レイカって確か…。I.P.D.ラボの病室で名前、見たことある!」I.P.D.ラボとはパスタリアの下にある研究施設のことだ。レイニは大喜びで帰っていった。クローシェは宮殿へ帰っていった。ルカはクロアと一緒にクロアの家へ行った。「クロア…どうしよう。わたし、もうすぐあの日なの…」ルカはそう言った。「あの日、って?」突然テレモが鳴り出して、その話はそこで中断された。クロアは大鐘堂宮殿に呼び出され、誕生祭の準備に借り出された。そして、御子誕生祭当日。ルカは賓客として宮殿に招かれ、控え室で待たされていた。そこへ堅苦しい挨拶会を終えたクローシェがやってきた。「お世話になったお礼よ」クローシェからルカへ誕生日プレゼント。それは月をかたどったネックレスだった。ルカは大喜びで身に着けた。クローシェが部屋を出て行ってしばらくした後、アマリエとチェスターがやってきた。どうやらアマリエは神聖政府軍の手の者らしい。「お久しぶりですね、ルカ様。僕は以前、I.P.D.ラボで働いていたことがあります。あなたに協力してもいいのですが、その代わり、あなたにもご協力頂きたいのです。いかがでしょう?」I.P.D.ラボに行きたかったルカにとっては渡りに船だった。バルコニーに立ち、集まった民衆に向かって演説するクローシェ。どこからともなく声が聞こえてくる。「国民よ、目を覚ませ!700年の間、我々は神とともに生きてきた。その神を敵視するこの悪辣な政治…。そして血塗られた御子!」「な、何ですって!誰なの!姿を現しなさい!」怒り出すクローシェ。「国民よ、ここに、由緒正しき神の御子のお披露目を行う」現れたのは、白い着物に白い頭巾姿のルカだった。「ルカ…?どういう意味?」次いでチェスターも現れ、ルカを指して言う。「彼女こそ、33代目御子、クローシェ・レーテル・パスタリエである」バルコニーの上は大混乱。チェスターは取り押さえられた。いつもの服に着替えたルカとクローシェは控え室にいた。「ちょっとあなた、どういうつもりなの?」「わたしはただ、言われた通りにしただけ」「二人とも、大丈夫か」そこへクロアとアマリエがやってきた。「今からI.P.D.ラボに行こう。場所ならアマリエが知ってるから」アマリエは神聖政府軍の一員だと告白した。クロアたちは昇降機を乗り継いでI.P.D.ラボへ降りる。そこには、I.P.D.の症状も治まって元気な様子のココナが閉じ込められていた。ココナを助けてさらに奥へ。レイカの名前が付いた病室があったが、どうやらもうレイカは殺されているらしく、そこにはいなかった。「そこまでだ」レグリス率いる大鐘堂騎士隊が背後に迫っていた。「アマリエ、貴様は神聖政府軍のスパイだったんだな」「あたしはただ、貴方たちが許せなかっただけ。貴方たちは、I.P.D.を減らすふりをしながら、逆に増やしている。神と戦争をするための兵隊を作るためにね」アマリエの言葉に驚くクロア。「隊長、それは本当のことなのですか?」レグリスは答えない。ルカはクローシェを振り返って言う。「クローシェ様、全部知ってたんですよね?セラピを禁止して、I.P.D.を飼い殺しにして…。あなたはわたしの妹を…レイカを殺したのよ!裏切り者!少しでもあなたを信じたわたしがバカだった!」「あなたにわたくしに何が分かるというの?あなたにこの苦しみが分かるものですか!だいたいあなた、本当の御子と言われてもてはやされて、ずいぶん態度が変わったんじゃなくて?」「わたしはただ、あなたにわたしの気持ちを少しでも分かってほしかっただけなのに…。クローシェ様なんて、大っ嫌い!」ルカはクローシェからもらった月のネックレスを投げ捨てた。結局捕まったクロアたち。クロアはルカと同じ牢屋に入れられた。「ルカ、元気出せよ。なあ、俺、ルカのために何がしてやれる?」クロアの優しい言葉をルカは撥ね付ける。「もう止めよう。もう疲れちゃった。貴方のこと、好きでもなんでもないの。妹に会うために、クロアのこと、利用してたの」大鐘堂の関係者であるクロアに近付けば、パスタリアに行くことも出来る。「そんな…いくら幼馴染でもやっていいことと悪いことがあるだろ!」そのときルカが苦しみだした。「言ったでしょ?あの日だって。クロアったら、わたしのこと、何にも分かってないんだね」あの日とは延命剤を入れる日のことだった。クロアはルカから延命剤を受け取った。ルカは上着を脱いで下着姿になり、クロアの前に立った。ルカのインストールポイントはわき腹だ。クロアはルカを抱き寄せて、入れていく。ルカはうめき声一つ漏らさなかった。「終わりだ。痛くなかったか?」「もちろん、痛かったよ。でも、痛くても叫んだりしないよ。もしかしてクロアって、叫んだら興奮するタイプ?」「…俺がルカに入れてやるのも多分これが最後だ。早く本当の恋人を見つけろよ」しばらく気まずい沈黙が続いた後、ルカは牢屋から出され、連れて行かれた。それから少し経った後、今度はクロアがレグリスの元に呼ばれた。レグリスは、クローシェを護衛することを条件にクロアの身を自由にすると言った。「その条件が嫌なら、黙って宮殿から出て行け」それからクロアはひと気のない場所でアマリエと神の使いに会った。神の使いはルカと一緒に神聖政府軍に来ないかと言って去っていった。(ここでルカかクローシェか選ぶことになるのですが、ルカを選ばせていただきます。以降、特に注意書きが無い場合はルカを選んだ前提で進めます。また、選ばなかったヒロインはその時点でヒロイン候補から外れ、コスモスフィアのレベル5から先へ行けなくなるので注意してください。)分岐・ルカ編クロアはルカとココナと共に神聖政府軍に参加することになった。神の使いは「シュン」と名乗った。シュンとアマリエに、エナにある神聖政府軍の本拠地に案内された。そこでクロアはタルガーナと少し思い出話をした。やはり彼はかつての友人に間違いなかった。ルカは「神の加護受けし御子」と呼ばれて祭り上げられていた。作戦会議が始まった。タルガーナは騎士たちに説明した。I.P.D.とは、空に浮かぶインフェル・ピラという謎の装置に依存するレーヴァテイルのことだ。依存というのは別の言い方をすると精神的に繋がっているということだ。昔、インフェル・ピラと繋がっていたI.P.D.たちは超常的な強さを誇っていたという。だがインフェル・ピラは神の怒りに触れ、壊されてしまった。壊れたインフェル・ピラは誤動作するようになった。それがI.P.D.が暴走してしまう原因なのだ。インフェル・ピラの機能を完全停止させるヒュムノス「ハイバネーション」を手に入れて、ルカがそれを謳うことにより、I.P.D.たちを救うこと。これが今回の作戦だ。クロアたちは、リムに聳えるコンダクター・アクティベーションという白い塔に、ヒュムネクリスタル「ハイバネーション」を探しに行くことになった。(クローシェを選ぶと、インフェル・ピラを兵器として利用可能にするヒュムノス「レプレキア」のヒュムネクリスタルを探すことになります)コンダクター・アクティベーションに行くために軌道車に乗る。車内でルカはクロアに言う。「ねえ、クロア。もう一度『初めまして』からお願い出来るかな?」クロアはうなずいた。コンダクター・アクティベーションを上り、ヒュムネクリスタルを手に入れ、帰ろうとしたところで、シュンが現れて言う。「数時間後に、神との大戦争が始まる。さあ、行くぞ!」クロアたちは大鐘堂宮殿に直行することになった。分岐・クローシェ編
近年起こっていたI.P.D.暴走の続発はアルフマン政権の自作自演であり、保護したI.P.D.たちは神と戦うための戦力として人体実験の材料にされ、また利用されていた。 クローシェは正統な御子ではなく、先代の御子はアルフマンによって亡き者にされその娘はルカとして市井に紛れていた。これだけのことを知ってなお、クロアは大鐘堂の騎士として残ると決意していた。アルフマンはこれらの陰謀について全く悪びれないのだが、クロアのことについては「お前は馬鹿か!?」と呆れを隠せなかったようだ。 レグリスが取り成してくれたこともあって、クロアは国家反逆者として処刑されずに済んだのだが、「貴様は大鐘堂のイヌだ! 死してなおクローシェを護るのだ!」とアルフマンから改めて厳命されることとなった。元よりアルフマンのことはクロアの意中になく、むしろクローシェをこそ信じて残った以上言わずもがなでもあったが。なお、ココナも当然クロアとともに残ることになった。さて、神との戦争に向けて準備をするアルフマン。中でもクロアたちには最重要任務が下された。それは、「インフェル・ピラ」の封印を解くことだった。ラウドネスに言わせれば、インフェル・ピラとは、神と互角に戦いうるただひとつの兵器であった。神の怒りに触れてその機能は停止していたが、「レプレキア」というヒュムノスを謳えば再起動させることができると言うのだ。 そして、そのレプレキアのクリスタルはラクシャク保養地に保管されており、一行はクローシェと共にその地へ赴くことになったのだ。実は、クロアが処刑されずに済んだのはクローシェの嘆願によるところも大きかった。クロア自身には、わざわざ呼びつけて「貴方の力は必要としていない」とか「どうしてもと言うならそばに置かないでもないけど、それならば貴方は私の犬よ」とか言っていたのだが、後にレグリスからクロアはそれを聞くことに。 また、ココナは大鐘堂の陰謀を知って以降クローシェを疑ったこともあったが、直接彼女に質問し、I.P.D.を増やすことは彼女の発案でもないし賛成してもいないことを知ると改めてクローシェを信じるようになった。ついでにお互いゲロッゴ(ファンシーグッズ)好きだと知ってより意気投合もした。先回りしていた神の使い、本名「シュン」による妨害こそあったものの、クリスタルは無事に入手できた。残念ながらダウンロードするシーンは描かれない。しかしパスタリアに帰還して早々、クロアはクローシェに連れ出され、お忍びでファンシーショップへ行く羽目になる。帰りに公園に立ち寄ったクロアは、この公園がクローシェの発案によって建造されたこと、理想郷の姿を一瞬でも人々に思い起こさせるために造られたことを知る。クローシェが真にメタファリカに懸けていることを知り、クロアは改めてクローシェをお守りしようと心に誓うのだった。しかし同時に、公園のカップルに影響されすぎたクローシェにより、手違いでペンギンの餌を食わされる羽目にもなった(動物の餌なものだからほとんど味がしないらしい)。そして、神への宣戦布告が間近に迫っていた。(ここで分岐は一応終わりです)大鐘堂宮殿で演説するクローシェ。周りにはI.P.D.たちがいる。「いよいよこの日が来た。我々はインフェル・ピラを起動することに成功した。この鍛え抜かれたレーヴァテイルと共に、神と戦うことを宣言する!」そこへルカが駆けつける。「待って、クローシェ様。神との戦争なんて、おかしいよ」だがクローシェは構わずI.P.D.たちと共に「レプレキア」を謳い始めた。レプレキアは一緒に謳うI.P.D.の人数がが多ければ多いほど威力が増すのだ。ルカも負けじと「ハイバネーション」を謳おうとした。そのときルカの脳裏に、苦しんでいる緑髪の少女のビジョンが浮かんだ。「ダメ…謳えない…。謳おうとすると、息が苦しくなって…」ルカが謳えないうちにクローシェは謳い終わり、レプレキアは発動した。インフェル・ピラは赤い矢じりのような形態に変わり、天上に向けてビームが発射される。すると、天上から、神を護るガーディアン(ロボットのことです)が降りて来た。「400年の沈黙を破り、ついにやってくれましたね、血塗られた御子さま」ガーディアンはクローシェに言った。「この世界の秩序のために消去させていただきます」カーディアンはクローシェに襲い掛かろうとしたが、ジャクリが身を挺してガーディアンを押さえ込んだ。ジャクリはラウドネスに言う。「早く御子にメタファリカを謳わせて!」「クローシェ様、ルカ様、わしについて来なされ」ラウドネスはクローシェとルカを連れて宮殿を上っていった。クロアたちもラウドネスを追って宮殿を上る。宮殿の上、パスタリアの頂上は鐘撞き堂、通称「メタファリカの丘」と呼ばれる場所がある。巨大なアーチには鐘が吊るされていて、その下に二人のレーヴァテイルが謳っている像が立っている。ラウドネスはルカとクローシェに説明する。メタファリカを謳うには、あの像が示すとおり、神の加護受けし御子、別名「焔(ほむら)の御子」と、愛の種子賜りし御子、別名「澪(みお)の御子」の二人が必要なのだという。ルカが焔、クローシェが澪の御子だ。しかしクロア一行も説明するラウドネスも、二人の御子の間に存在するスープの石像には気づかない。ラウドネスはルカとクローシェにヒュムネクリスタルを使い、メタファリカをダウンロードした。そして二人は、背中合わせになり手を繋いで、メタファリカを謳った。「これ以上謳うなら一人残らず食い殺す!」とシュンが血相変えて飛んできたり、苦しむ少女のイメージが再びルカを襲ったりするが、2人は構わず謳い続けた。辺りは光に包まれて何も見えなくなった。光が収まると、ルカが倒れているのが見えた。上空に巨大なテーブルといった風情の大陸が現れていた。クローシェはルカに駆け寄る。「嘘…心臓の鼓動が聞こえない…」悲しみに暮れるクロア。「こんなのがメタファリカなのか?メタファリカは誰かの犠牲の上にしか成り立たないのか?ルカ…。これからルカのこと、ずっと大切にしていこうと思っていたのに…」(クローシェを選ぶと当然クローシェが死にますし、紡がれた大陸の見た目も違います。 クローシェルートの場合は、PHASE3までの「ルカ」と「クローシェ」を入れ替えて読んでください。これでほぼ問題ないです)だが、御子の像に刻まれた碑文には「2人の御子の想いが重なったとき、誰の犠牲もなくメタファリカの地は生まれる」とも書いてあった。しかし、その碑文の意味が分かる者は、今この場には誰もいなかった。ルカの遺体はリムにある、歴代の御子や教皇が葬られているという建物「約束の丘」に運ばれることになった。そこには400年前の二人の御子、インフェルとネネシャが眠っているという部屋もあった。クロアたちは空いた部屋を見つけ、祭壇にルカを横たえ、そこで一晩を明かすことになった。スープと戯れていたクローシェは、いつの間にかスープを枕にして眠ってしまった。翌朝、クローシェはみんなに言う。「みんな聞いて!ルカはまだ生きてるかもしれないわよ」クローシェが言うには、ルカが夢の中に現れて、自分はまだ生きている、これから現政権を粛清すると言っていたという。「たぶん今のルカは、魂だけが抜け出た状態だと思うの」約束の丘を出たクロアたちは唖然とする。あの変なテーブルのような大陸から魔物が飛び出して、大鐘堂を攻撃している。大鐘堂の空飛ぶ戦艦が魔物と戦っている。夢の中のルカは、現政権を粛清すると言っていたから、恐らくあの大陸にルカの魂はある。クロアたちはパスタリアに帰ってアルフマンに会い、大陸への攻撃を止めるように言う。「あの大陸には焔の御子がいるんです」「だが攻撃を止める理由にはならんな。もう御子はいらねえんだよ。こんなクソみたいな大陸紡ぎやがって」そこでクロアは言う。「俺が大陸に行って様子を見て来ます」PHASE2 KAGARI_DAMA(クローシェを選んだ場合は SOLID_HEAVEN)大鐘堂の飛空挺に送ってもらい、クロアたちは大陸に降り立った。そこは人間が誰もいない、魔大陸と言うべき異様な場所だった。村らしい場所が見つかったので、宿屋に落ち着くことになった。クローシェが、クロアもルカに会ってみてはと提案するので、クロアとクローシェはスープを枕にして、並んで一緒に寝た。二人は夢の世界へ飛んだ。ルカが現れて、自分の魂は今、魔大陸の中心にある大地の心臓となっていると言う。だが今のままでは、魔大陸の奥へ行く道は閉ざされている。そこでこの夢の世界「インフェルスフィア」がある。ここはクローシェとルカがお互いを理解しあうための世界。インフェルスフィア内で、クローシェはルカの、一般庶民の苦労を知り、ルカはクローシェの孤独を知った。インフェルスフィアで行動を起こすとルカの心が開き、魔大陸で行ける場所が増える。新しく行けるようになった場所で、出された試練(ミニゲームです)をこなすと、インフェルスフィアでの行動範囲が広がる。これを繰り返して、ついに魔大陸の中心に着いた。そこには、殻に包まれた赤い宝石が浮かんでいた。あの宝石が大地の心臓だ。だが、このままでは手が届かない。どうしようかと思っていると、ジャクリが空を飛んで来た。黒い鎧が開いて、中から黒髪を長く伸ばした少女が出てきた。ジャクリは女の子、しかもレーヴァテイルだったのだ。ジャクリがヒュムノスを唱えると、大地の心臓はジャクリの手に引き寄せられた。「この子は貴方たちに取る権利はないわ。それじゃ御縁があったら会いましょ」ジャクリは捨て台詞を残し、再び黒い鎧の中に入って飛び去った。魔大陸は大地の心臓を失い、崩壊しようとしていた。逃げ出そうにも手段がない。危ないと思ったそのとき、神聖政府軍の飛空挺がクロアたちを助けた。「くそっ!ジャクリはどこへ行ったんだ」クローシェが、インフェルスフィアに行ってルカに聞くことになった。エナの郊外にある不気味な洋館。多数の野良猫が住み着いている、通称「猫屋敷」。今はそこにいると、インフェルスフィアのルカは言った。猫屋敷の地下室にジャクリはいた。ジャクリはいきなり大地の心臓をクロアに手渡して、言う。「ダメね。私が望んだ大地の心臓じゃなかった。だからもう必要ないの」用件は済んだはずなのに、クロアは立ち去らなかった。「まだなんか用?」「ジャクリ、俺たちに協力してくれ。本当の大陸を…緑の大地を創る方法を教えて欲しい」「私だってそんなこと知らないわよ」「少しだけでいい。俺たちの知らないことを知ってるはずだ」縋るようなクロアを見て、ジャクリは心を動かされたようだ。「仕方ないわね。私も人間に救われた身。その人たちへの恩返しと考えれば、採算は合うかしらね」こうしてジャクリはクロアたちに付いて行くことになった。約束の丘へ行き、ルカの身体に大地の心臓をかざす。しかしルカの体に生気が戻らない。ジャクリ曰く「ルカ自身に生きる気力が欠けていれば外側からどうこうしても生き返れない」という。ルカを取り戻すべく、クロアは単身インフェルスフィアへと飛び込む。ルカは大陸になっている間、魔物を送り込みこの世界を粛清しようとした。クローシェを殺そうともした。何よりも理想郷を台無しにしたのだとして、今更現実世界に帰ることは出来ないのだと言う。 それに対しクロアは「ルカが頑張っていたのはみんな知っているから責められはしない、そうだとしてもたった一人で抱え込まないでほしい」として帰ってくるように言う。 なおも答えを渋るルカに対し…※ルカのコスモスフィアレベル5を踏破済みの場合「俺はもうルカのことを好きになってしまった! もうルカと離れたくないんだ!」と言ってルカを抱きしめる。ひたすら慕情をぶつけて「帰ってきてくれ」と懇願する。※未踏破の場合「自分でもまだ解らないけど、本当にルカのことを好きになっているのかもしれない」と言いつつ、「一人ではどうしようもないことでも、みんなといれば本当のメタファリカへの道が見えるかもしれない」と理を説く。(どちらにしてもストーリーは進みますが、前者の展開になるとその時点で大陸化したヒロインのルートがほぼ確定します。ジャクリかココナのエピローグを見たいという場合は注意してください。また、これ以降も大陸化ヒロインのレベル5を踏破した場合告白イベントが発生し、エピローグがほぼ確定します。)「やっぱりダウンロードされてなかったんですか」よくよく話を聞いてみると、クローシェにはメタファリカがダウンロードされていなかったらしい。ルカは先代御子アーシェの本当の娘であり、本物の焔の御子だ。でも、クローシェは…。「メタファリカが謳えないんだもの。わたくしは御子ではないのでしょう」「いいえ、あなたは本物の御子よ。澪の御子としての洗礼を受けているわ」その証拠に、レプレキアが謳えるから、とジャクリは言った。澪の御子は超強力なI.P.D.でなければならないらしい。レプレキアを謳えるということはつまり、インフェル・ピラと繋がっているということだ。PHASE3 INFEL-PHIRA_DEPENDENCY以前ラウドネスはジャクリに、カナカナ突堤には何か秘密がある、と言っていたらしい。ということで、クロアたちはカナカナ突堤にやってきた。カナカナ突堤とは、リムを右回りに回った場合の最後尾に当たる、雲海の上に細い地面が突き出た場所だ。今は廃墟になっているが、昔はテル族と人間との混血の人たちが、ひっそり住んでいたという。テル族とはハーフドラゴンのような種族のことだ。そして、ここはアマリエとチェスターの出身地だった。下り階段の先には、地下シェルターのような、とても人が住めないような場所が広がっていた。「焔」と書いてあるシャッターの先の小部屋には、謎の装置が置いてあった。カプセルの中に緑髪の少女が横たわっている。カプセルには「フレリア」と刻まれている。「フレリアって、フレリア神のこと?」フレリア神。この世界の唯一にして無二の神。(タイトルロゴにデザインされているシルエットはフレリアです)そして彼女は、ルカがハイバネーションを謳おうとしたときにビジョンとして現れた。ルカは「神の声聞きし御子」なので、時々フレリアと同調してしまうらしい。「そんな…。神は天上にいるのでは?」動揺していたクロアたちは、チェスター率いる神聖政府軍によって囲まれてしまった。「抵抗はしないでください。400年前からの掟により、カナカナ突堤を覗いた者は極刑に処します」かつての知り合い、チェスターが余りにも変わってしまったので、アマリエは泣き叫んだ。「そんなことはどうでもいいの!どうして貴方があたしたちを殺そうとしているの?いつだってあたしのことを気にかけてくれて、いつだって真っ先に守ってくれていた…。その貴方が、どうして?」「済まない、アマリエ。僕はもう、君が知っている僕ではないんだ。僕はあれから様々なことを知った。I.P.D.のこと、この世界の真実…。そして、大鐘堂が400年に渡って遂行してきた計画、『アセンション』のことも」「アセンション計画」とは、この世界の人々が肉体を捨て、精神だけの状態になることによって、幸福が得られるという計画だ。精神だけの状態になるということは、永遠に眠り続けて、夢の世界で暮らすということ。「それって、死ぬことじゃないのか?」そして、PHASE1の終盤でルカが謳おうとした「ハイバネーション」とは、本来はアセンション計画の完遂に必要な詩だったのだ。もっとも、インフェル・ピラの持つ機能を停止させ、代わりに人々の魂を保管する場所に作り変える効果があるため、「インフェル・ピラを完全に止める詩」というのも嘘ではなかったのだが。結局捕まったクロアたちはパスタリアに連れて行かれて、牢屋に入れられた。ルカとクローシェは大鐘堂宮殿の謁見の間に通された。アルフマンが座っていた玉座に今はタルガーナが座っている。魔大陸が消えたときに、アルフマンは民衆を放って逃げ出していた。今、政権を執っているのは神聖政府軍だ。「ようこそ、麗しの御子君(ぎみ)。単刀直入に言います。あなた方には、新政権のための人柱となっていただきます。これは、民衆の気持ちを一つにするための儀式です」タルガーナは二人の御子に、神に背いた罪で処刑する、と言い渡した。バルコニーの上で、一本の柱を挟んで背中合わせになるように縛り付けられているルカとクローシェ。神の加護受けし御子だったルカは、もう一度ハイバネーションを謳えば助命すると言われていたのだが、それを蹴ったためクローシェもろとも処刑されようとしていた。 「これが神に背いた者の末路だ!」タルガーナが号令をかけた。執行人が槍を構える。そのとき、辺りは白い光に包まれた。ルカの脳裏にフレリアのビジョンが浮かんだ。ルカは神と繋がり、その力を解放する。白い光がおさまると、二人の御子の姿は消えていた。「逃がしたか。まあいい。今すぐアセンションを開始する」それからしばらく後。タルガーナは鐘撞き堂にいた。二人の御子の像の前には、フレリアが立っていた。「我らが神フレリアよ、今こそハイバネーションを」フレリアはヒュムノス「ハイバネーション」を謳った。空のインフェル・ピラが輝いているように見える。そのとき、牢屋を抜け出したクロアが鐘撞き堂にやってきた。「貴様か、クロア。見るがいい。ついに我々の理想郷、メタファリカが完成する」「肉体を失って、死んだようになって、何が理想郷なものか!」一触即発状態のタルガーナとクロア。突然ココナが力が入らないと言って倒れてしまった。「恐らくインフェル・ピラがハッキングされているのよ。インフェル・ピラと繋がっているI.P.D.たちは、心が侵食されてしまう…」ココナの症状を見てジャクリが言った。このままではココナの心は完全に失われてしまう。「止めろ!」クロアはフレリアに飛び掛ろうとしたが、バリアーのようなものに弾き飛ばされてしまった。「無駄だ。もう止められない。彼女たちI.P.D.の犠牲が、100万人のメタファルスの民を救うのだ。私だって辛いのだ。だから大鐘堂はI.P.D.の絶滅に力を注いできた。恨むならアルフマンを恨むんだな。彼がI.P.D.を増やし、犠牲を増やしたのだ」唇を噛むクロア。「あたし、心当たりがある。ラクラって知ってるわよね?たぶん、彼女がインフェル・ピラをハッキングしていると思う。ラクラへ行ってみましょう」アマリエの提案に従うことにした。その頃、ルカとクローシェは大鐘堂宮殿内を逃げ回っていた。ルカは鐘撞き堂でフレリアがハイバネーションを謳っているのを感知した。I.P.D.であるクローシェは突然歩けなくなってしまった。ルカはクローシェに肩を貸しながら、鐘撞き堂に向かった。ラクラとはI.P.D.ラボより更に下にある、I.P.D.の暴走を検知するシステムのことだ。クロアも行くのは初めてだ。「ラクラは…生身の女の子よ」クロアたちはエレベータを乗り継いでラクラに降りる。そこは丸い部屋で、中心にあるガラスの円柱のようなものの中に、顔に黒いヴェールを着けた女の子が入れられていた。その傍らにはチェスターがいる。「やっぱり、ソニアなの…?」黒いヴェールの女の子はソニアと言って、チェスターとアマリエと同じくカナカナ突堤出身だった。チェスターが言うには、インフェル・ピラをハッキングすることによって人々の心をインフェル・ピラに移動させ、そこで幸せに暮らすこと…それがアセンション、らしい。ハッキングをやめさせようと思ったがガラスの円柱は壊れそうもない。「くそ…どうすればいいんだ」「一時退却よ、クロア。私に考えがあるわ」考えがあるというジャクリに促され、クロアたちはパスタリアの市街地まで戻り、ダイブ屋に入る。「I.P.D.であるココナのコスモスフィアへダイブして、バイナリ野に行くのよ、クロア」バイナリ野とは、コスモスフィアの外側にある、いろいろなものと繋がっている所だ。I.P.D.であるココナのバイナリ野はインフェル・ピラの記憶領域に繋がり、さらにソニアの意識とも繋がっているはずだ。だがココナはまだ幼いので、コスモスフィアがしっかり形成されておらず、混沌とした状態のはずだ。そこへダイブするのはとても危険だ。それに、バイナリ野に行くにはコスモスフィアとの境目である境界門を破らなければならないが、境界門を破るとココナの精神は崩壊してしまうかも知れない。クロアはココナにダイブすることを躊躇った。「ねぇ、わたしを使って。どのみち、ココナは助からない。それなら、役に立ちたいの。お願い、ココナにダイブして…」ココナが弱々しい声でクロアに訴えた。「分かった」クロアとココナはダイブマシンに入った。クロアは混沌としたココナのコスモスフィアで境界門を探し、破った。その奥でソニアの意識と出会った。ソニアの意識はクロアを甘言で惑わそうとする。一方その頃、ルカはクローシェを助けながら鐘撞き堂にやってきた。「わたしが、いる」フレリアはルカを見て、そう言った。詩が、ハイバネーションが、止まった。「今だ!」ハイバネーションが止まると、ソニアの意識に隙が出来た。クロアはソニアの意識を打ち破り、インフェル・ピラのハッキングを止めた。ダイブから無事に戻ってきたクロアだったが、ココナは境界門を破られたせいなのか昏睡状態になっていた。意識を侵食されていた他のI.P.D.も眠りから覚めないでいた。 ココナをクロアの家に寝かせてから、クロアたちは再びラクラへと向かった。鐘撞き堂にて。タルガーナはルカに剣の切っ先を向ける。「わざわざ殺されに来てくれるとは、ご足労ありがとう。さあ!今のお前には何も出来まい。それとも、クローシェを捨てて逃げるか?」ルカは気を失っているクローシェをかばうように立った。「わたしがクローシェ様を守るんだから…!」「よくぞ言った、焔の御子よ」何処からともなくシュンが現れ、ルカとタルガーナの間に割って入った。「こんなときに、神の使いが何の用だ?」「申し訳ないがタルガーナ、神を返してもらおう。僕の使命はフレリアを守ることだ。さあ、ルカ、行け。ラクラでみんなが待っている」ラクラに駆けつけたクロアたちは驚いた。ラクラの中心にあったガラスの円柱は割れ、ソニアが倒れ、チェスターは傷ついていた。「ここは危険だ!すぐ離れなさい!」ソニアがインフェル・ピラのハッキングを止めると、怪物が出てきて暴れたのだという。その怪物がクロアたちの前に姿を現した。ジャクリは、この怪物はインフェル・ピラにあった人々の負の感情が集まったものだと言った。ジャクリがヒュムノス「ハーモニウス」を謳うと、怪物は消え去った。怪物の消えた後には熊のぬいぐるみが残されており、それには「おつかれさま。せかいはかわる」という、謎のメッセージが刻まれていた。「ソニア…君を助けられなかった…」チェスターは拳銃を取り出してこめかみに当てようとしたが、アマリエがそれを止めた。「バカ!死んでどうなるのよ!」「僕はもう生きている資格がない」「あたしはどうなるの?貴方のこと好きだったあたしは、どうなるの…」「アマリエ…済まない。君のことは妹としてしか見ることは出来ない」しばらくの沈黙の後、クロアが言う。「チェスター、俺たちにはあんたの協力が必要なんだ。ソニアさんやI.P.D.を助けるために、まだ出来ることがあるはずだ」「…分かりました。僕でよければ、力を貸しましょう」チェスターは、ヒュムノス「インプランタ」を謳えば、インフェル・ピラの記憶領域を復元させることが出来ると言った。それはすなわち、I.P.D.も元に戻るということだ。ヒュムネクリスタル「インプランタ」は、カナカナ突堤にあるという。「貴方たちが創り出そうとしている未来を、是非見せてください」クロアはチェスターに一緒に来ないかと誘ったが、チェスターはソニアの側にいると言った。後からやってきたルカたちと合流する。意識はあるが体調不良だというクローシェをクロアの家に置いて、クロアたちはカナカナ突堤へ向かった。例の地下シェルターのような所を進んで、今度は「澪」と書いてあるシャッターの先に、ヒュムネクリスタル「インプランタ」は封印されていた。カナカナ突堤に住んでいた人々は特殊な力があり、代々インフェル・ピラをメンテナンスする役目を果たしてきたそうだ。ソニアがラクラのシステムに組み込まれているのも、そのためだった。ヒュムネクリスタルは手に入った。あとはインフェル・ピラを使う権利がある、現政権のトップの許可を取らなければならない。クロアたちは大鐘堂宮殿に行き、タルガーナと会った。「タルガーナ殿下、インフェル・ピラを復元させてください。俺もメタファリカに掛けています。夢でしたから。アセンションではなく、メタファリカに」タルガーナはそれに是とも否とも答えなかった。「クロア、貴様に決闘を申し入れる。貴様が勝ったら、御子たちにこの政権を譲る。場所はサイコロ岬だ」サイコロ岬とは、クロアとタルガーナが幼い頃遊んでいた場所のことで、二人が勝手に付けた名前だった。口では偉そうなことを言いながら、タルガーナの本質は昔と変わってないことを認識したクロアだった。サイコロ岬で一対一の真剣勝負が始まった。二人の実力はほぼ互角だったが、僅差でクロアが勝った。クロアたちはパスタリアに帰った。インプランタはI.P.D.であるクローシェにしか謳えないので、クローシェに何とか頑張って鐘撞き堂に来てもらった。クロアがクローシェにインプランタをダウンロードし、クローシェは謳った。I.P.D.たちは息を吹き返した。ソニアもココナも無事なようだった。しばらくの後、クロアたちは大鐘堂宮殿でタルガーナと会った。「クローシェ様、ルカ様、私はあなた方に政権をを譲ります。どうか、この世界を救ってください」玉座から降りて、タルガーナは言った。その時、最後のけじめとして彼はクローシェたちから死を賜るつもりでいた。だがクローシェはタルガーナの携えていた剣に傷をつけるだけに留め、「教皇タルガーナは死んだ。これからは御子に仕える者として、己を捨てて忠節を尽くしなさい」と宣告したのである。直後、政権の引継ぎのために大量の仕事を押し付けられるというオチもついたが。PHASE4 TRUELYWAATH大鐘堂宮殿の一室に滞在しているフレリアとシュン。「ねえ、シュンちゃん、あそこの感覚が無くなった…」あそことはカナカナ突堤の辺りのことらしい。この世界は神そのものだ。フレリアは世界の全てが知覚できる。シュンは急いでクロアたちに、近々カナカナ突堤が陥落するかも知れないと告げた。予告通りにカナカナ突堤は落ちた。それから数日後。今度はエナ周辺から猫屋敷の辺りが落ちるとフレリアは言った。今度も、今は人が住んでいない場所なのが不幸中の幸いだ。宿屋に一泊した翌朝、ジャクリは姿を消していた。ジャクリを探してクロアたちは猫屋敷へ。ここは前にジャクリとラウドネスが住んでいた場所だった。クロアが思った通り、猫屋敷の中にジャクリはいた。ジャクリはクロアに説明する。ラウドネスとジャクリはある目的によって、この世界にあるという大地の心臓を入手するために、それぞれ別の世界…別の塔からやってきたのだという。ラウドネスはティリアの塔から、ジャクリはエオリアの塔から。そしてこの世界は、フレリアの塔。この塔の他に二つの塔が存在するのだ。エナ周辺と猫屋敷は崩落した。「大地を失った…。世界は終わりに近付いている。わたくしは、どうしたら…」思い悩むクローシェに、ルカはインフェルスフィアに行こうと誘った。インフェルスフィアにはまだ上層へ行ける道が残っていた。悩んでも始まらない、ならば今出来ることをしよう、と。今回はクロア抜きで、ルカとクローシェはスープを枕に並んで寝た。インフェルスフィアにスープが現れた。スープが言うには、インフェルスフィアとは400年前の澪の御子インフェルが創ったものだという。実はヒュムノス「メタファリカ」は、以前謳ったものの他にもう一つ存在する。二つのメタファリカはそれぞれ違う旋律だが、二人の御子が心を完全に合わせて謳えば、それは美しいハーモニーを生み出すという。インフェルスフィアは、二人の御子が心を合わせることが出来るように、お互いを理解し合えるようにと創り出された。ルカとクローシェの目の前に、懐かしい風景が現れた。草原で、まだ幼い姉妹が遊んでいる。ルカと、その妹のレイカだった。二人はレイシャが待つ家へ仲良く帰った。場面が飛んで、みくりの森の炭焼き小屋の前。I.P.D.が発症し暴走したレイカは、大鐘堂の騎士たちに連れて行かれてしまった。騎士たちに紛れてラウドネスもいた。またまた場面が飛んだ。レイカはI.P.D.ラボの一室に閉じ込められていた。そこへラウドネスがやって来て、言う。「今日からお前の名は、クローシェ・レーテル・パスタリエだ」スープは、これは紛れもなく、ルカとクローシェの記憶だと言う。二人はショックの余りインフェルスフィアから出てしまった。「クローシェ様がわたしの…嘘でしょ?」翌朝、クローシェが実はレイカだったとみんなに話すと、とにかくレイシャに会おうということになった。しかし14年ぶりになった実の親子…レイシャとクローシェの再会はどうしてもぎこちないものになり、ルカはルカで、本当の娘と再会したレイシャに何と言えばいいか分からずじまいだった。ともかく対になるメタファリカを手に入れるべくインフェルスフィアの最後の階層へ行こうとしたとき、ルカはどうしたことか倒れてしまう。彼女を助けるため、クロアたちはラクシャクのダイブ屋へルカを運ぶことにしたが、その隙を突いてレイシャの元にラウドネスが現れた。自分の言うことを聞かなければ娘がどうなるか分からないと脅され(たぶんブラフだが)、レイシャは彼について行くことになってしまった。ルカが倒れた原因は、ルカの中で眠っていた400年前の御子「ネネシャ」が目覚めかけ、生命力の消耗が激しくなっていたためだった。ルカのコスモスフィアに入ってとりあえずネネシャを黙らせてきたクロアはすかさず家に引き返すが、レイシャは居らず、代わりに「ムーンカルバートへ行く」という書置きが残されていた。 ムーンカルバートとはパスタリアにある地下道のような所だった。クロアたちはエレベーターに乗ってムーンカルバートに行った。さらに下層の方から、レイシャの歌が聞こえてくる。”ねんねころりや 夜空の月よ 何処へ行く~♪”歌を頼りに下層へ行くと、そこには子守唄を歌うレイシャとラウドネスがいた。そして大地の心臓が浮かんでいる。「来たか。だが、遅かったようだな。ネネシャの大地の心臓の封印は解かれたぞ!」封印を解くためにラウドネスはレイシャをここに連れてきたらしい。アルフマン失脚時に彼もほうほうの体で逃げたのだが、そこから独力で「大地の心臓」がある場所を突き止め、ここまでやって来たのだ。なんと言う執念であろうか。レイシャが歌い終わると、大地の心臓は殻から飛び出てきた。ラウドネスはそれを手に取ろうとした。「これでようやく、故郷へ帰ることが出来る…」そこへ突然ガーディアンがやってきて、ラウドネスを吹っ飛ばした。「大地の心臓は我々の神が回収します」ガーディアンのこの言い方からすると、我々の神とは、どうやらフレリアのことではないらしい。「これは私の本体。誰にも渡さない…!」大地の心臓に引き寄せられるように歩いていくルカに対し、ガーディアンは「もう鍵は必要ない」と言って始末しようとする。「ルカ、危ない!」レイシャはルカを庇って、撃たれ、倒れた。ガーディアンは大地の心臓を奪って去っていった。「お母さん、死んじゃやだよ…」レイシャの側で泣き崩れるルカ。「お母さん…死なないで!わたし、お母さんともっと話したい。やっと出会えたのに…」そう言ったクローシェ(レイカ)に対し、しかしレイシャは立派になったレイカの姿が見られただけで十分だったと語る。「私のかわいいレイカ、私はあなたの母親であることに誇りを持っています。ルカ、頼りない母親でごめんね。どうして私を助けに来たの?あなたに嫌われてると思ったのに…」「わたし、嫌いだなんて一度も言ったことないよ。わたしは、お母さんの子供だから」「二人とも、これからも仲良くやっていくのよ。私は二人の母親で、本当に幸せだった…」レイシャは静かに息を引き取った。レイシャの墓は、みくりの森の炭焼き小屋の前に作られた。「ルカ…気持ちはわかるけど、わたくしたちには立ち止まっている時間はないわ」泣いているルカにクローシェは言った。「そうね。わたし達が頑張らないと…」今ならインフェルスフィアに行ける。二人は一緒に寝た。スープが現れて言う。「おめでとう。あなたたちはついにインフェルスフィアを完了しました。ボクはインフェル・スフィア・プラトマイネ」ルカとクローシェがインフェルスフィアから出ると、スープはヒュムネクリスタル「メタファリカ」に姿を変えた。「お姉ちゃん、わたしにメタファリカをダウンロードしてください」ルカはクローシェにもう一つのメタファリカをダウンロードしてやった。詩がダウンロードされると、クローシェは詩の意味を理解することが出来た。インフェル・ピラを使ってI.P.D.の、そして世界中の人々の想いを集め、焔の御子に渡すこと。それが澪の御子の役目だった。PHASE5 METAFALICAムーンカルバートでガーディアンが言っていた「我々の神」とは何者なのだろうか?ガーディアンは天上から来ているようなので、天上にいるのだろう。それに、メタファリカが二つ揃ったのはいいが、このまま謳ったのでは、「我々の神」とやらに邪魔されてまた失敗するだろう。どうしても天上に行かなければならない。そこのところをシュンに聞いてみた。「フレリアは天上に帰れないのか?」シュンはフレリアを天上に連れて行きたいのはやまやまだが、手段が無いと言う。400年前には、天上まで続く塔があったが、神の怒りに触れて消されてしまった。だが、消されたと言っても封印されているだけだ。フレリアが封印を解きさえすればいいのだが、フレリアは下に居続けたせいでパワーが落ちていて、封印を解くことは出来ないという。「簡単に言おう。リムの半分を落とせば、塔は復活する」リムを浮かせているのはフレリアの力だ。リムの面積が半分になればそれだけパワーが節約できる。「わたくし、民衆に話してみます。大丈夫。想いを込めれば、分かってくれますわ」クローシェはテレモを使って、この世界の全員に向けて演説を始めた。「皆様、この好き日に、わたくしめの演説をご清聴いただき頂き、ありがとうございます。現在、この世界は窮地に瀕しています。わたくしたちの大地が消えていっております。その中で、わたくしたちが成すべき事は、何なのか、全員が幸せになるにはどうすべきなのか、日々、そのことを考えております。我々メタファルスの民にはメタファリカ伝説があります。そして幾度となくそれは試され、失敗してきました。ですが、わたくしは宣言します。必ずや理想郷メタファリカを紡ぎ出し、皆を幸せにすると。先日、ついにメタファリカを紡ぐ術(すべ)を見つけました。ですが、この詩を成功させるためには、皆さんのお力が必要なのです。皆さんの想い…理想郷メタファリカを創っていこうという想いの力が必要なのです。今こそ、我らメタファルスの民の真価が試されるとき、全ての民は団結し、そして理想郷メタファリカの創成を願うときなのです。わたくしはこれから、神の住まう地へ赴き、神と直接対話をして来ます。そして、メタファリカを謳うことの許しを得て来ます。ご清聴、ありがとうございました」その想いを証明するために、クローシェは最前に手に入れたもう1つのメタファリカを謳った。すると中空に浮かぶインフェル・ピラが、丸い殻のような状態から青く輝く結晶体のような姿へと変わった。そして演説を聴いていたI.P.D.たちの心に、大陸創造に全てを懸けようとするクローシェの想いが伝わったのである。実際にリムのどこを落とすかというと、やはり端の方、しかも人口が少ない場所になるだろう。というわけで約束の丘、ミント区、みくりの森を落とすことになった。ミント区の人間にはパスタリアへの市民権を発行すると言うが、区長は、落とすのは覚悟しているが、物の問題ではないとしてこの条件に渋い顔をする。ラクシャクの総代も、ミント区をひいきするならこっちをパスタリアに住まわせてくれと言って、話し合いがまとまらなくなってしまった。そこでラクシャクに多数の知り合いがいるルカが、ラクシャクに行くことになった。実は歌手になるのが夢だったというルカは、ラクシャクの広場でヒュムノスではない普通の歌を歌った。歌い終わる頃には広場にすごい数の人々が集まってきていた。「あの、みんなに聞いてほしいことがあります。ラクシャクの人たちは、いつもわたしを暖かく迎えてくれます。だから、わたしもみんなのために、自分にしか出来ないことをやり遂げたい。わたしがクローシェ様と一緒にメタファリカを紡ぎます。みんなのために…みんなでこうして楽しく歌って暮らすために。だからお願いです。わたしたちに協力してください」頭を下げるルカ。ラクシャクの人々はルカの願いを聞き入れ、協力してくれることになった。また、ミント区やみくりの森は「自分達のメタファリカを造るのだ」といった熱情家たちが、理想を胸に営々と築き上げてきたところだった。一度はクローシェたちの案に難色を示したのは、そういった気持ちを少しでもいいから解ってほしかった、という面もあったのだ。ミント区とみくりの森が落ちるので、ルカとクローシェは最後にとルカの家に行き、そしてレイシャの墓の前でお参りをする。「そうだ、今日って、レイカちゃんの誕生日でしょ?」ルカはクローシェにプレゼントを渡した。今日はレイカの、クローシェの本当の誕生日だった。クローシェは箱を開けた。それは太陽のペンダントだった。「わたしも渡すものがあるの」クローシェがルカに渡したのは、以前ルカが投げ捨てた月のネックレスだった。あのとき、拾って持っていたらしい。「これからもよろしくね、お姉ちゃん」塔の封印を解くヒュムネクリスタル「ヴィーネ」は、パスタリアの遥か下、雲海すれすれのところにある、「ジャイロスタビライザ」というところにあるという。クロアたちはヒュムネクリスタル「ヴィーネ」を入手した。「ルカ、ヴィーネをフレリアに代わって謳ってくれないか」シュンからの依頼で、ヴィーネはルカにダウンロードされた。コンダクター・アクティベーションの屋上に上り、ルカがヴィーネを謳う。リムの半分が落ち、鐘撞き堂に天上まで延びる塔が出現した。フレリアとシュンを連れて鐘撞き堂に行き、塔の中をどんどん上っていく。ついに神が居るという場所、ソル・マルタへとやってきた。なんだかメカニカルで謎の装置がたくさんある場所だった。その奥の扉を開ける。「あーあ。来ちゃった」それはメガネをかけた少女だった。「私はインフェル。私の肉体はとっくに滅んだわ。でも心はインフェル・ピラのバイナリ野で生き続けていたの」インフェルは400年前の澪の御子だ。戸惑うクロアたちにインフェルは語りかける。「ねえ、見て。ついに見つけたの。私の大切なパートナーを」インフェルはあのとき奪った大地の心臓からネネシャを、400年前の焔の御子を蘇らせた。「私たちはこの世界の新しい神。この世界はどん底まで堕ちた。だから、新しい秩序をもって再構築すべきなのよ。ねえ、あなたはこの世界をどう思う?塔の上で細々と暮らす生活。毎日が不安じゃない?だから、物質を捨てて精神へと移行すべきなのよ。アセンションではなく、サブリメイションでね。精神へと移行すれば、人は一人で生きていけるようになる。そうすれば、他人と関わることもなく、傷つけあうこともなくなるわ」「違う!確かに、人は傷つけ合い、絶望する。でも、そこから立ち上がり、共に分かち合えたとき、最高の喜びと幸せを得るんだ。インフェル、ネネシャ、君たちだって、二人でいろんな思い出を作っただろ?その喜びは何物にも代えがたいはずだ。二人でいて得たものもたくさんあったはずだ」「それ以上に、失った物の方が大きかったわ。もう何も失いたくない。もう傷つくのはイヤなの。もういい。私たちが世界を創るんだから。貴方たちに選択権は無いんだから!」インフェルとネネシャは「サブリメイション」を謳い始める。インフェルとネネシャを倒し、サブリメイションを止めさせる。「インフェル、聞いてくれ。俺、この世界はまだ可能性があると思う。だから、少しだけ、人々がメタファリカを紡いでみるまで、待って欲しい」クロアが頼むと、インフェルは自棄気味に答える。「いいわ。やってみれば?」そのとき、大地の心臓は壊れ、ネネシャの姿が消えた。インフェルは悲しんだ。「ねえ、人はどうしてこんなに悲しい思いをしながら生きていかなくちゃならないの?貴方たちの紡ぐメタファリカは、悲しみの無い世界なの?」「そんな物は創れない」「それじゃ、何故そんな世界を欲するの?」「それは生きてることを実感できるから。好きな人もいれば、嫌いな人もいる。楽しいこともあれば、争い事もある。恋もすれば、裏切られもする。でも、だからこそ生きていると実感できる。自分が生きている意味って、自分一人じゃ見出せない。だから、俺は生きる、この世界と共に」インフェルは視線を逸らしながら言う。「…早く行きなさいよ。どんなメタファリカが出来るのか、ここから高見の見物をさせてもらうわ」「ありがとう、インフェル」クロアたちが出てていった後、残ったフレリアはインフェルに話しかけた。「いいの?メタファリカが出来たら、インフェルちゃん、消えちゃうんだよ?」「分かってるわよ。私がインフェル・ピラを設計したんだから」クロアたちは鐘撞き堂まで戻ってきた。今こそメタファリカを謳うときだ。あのときのように、ルカとクローシェは背中合わせに手を繋いだ。「お姉ちゃん」「レイカちゃん」「一緒に創ろう。最高の世界を」厳かにメタファリカが謳われる。世界中の人々はその旋律に想いを込めた。インフェル・ピラを中心にするようにして、今度こそ本当の緑の大地、メタファリカは紡がれた。「やるじゃない、設計者を越えるなんて。この世界をよろしくね」インフェルの姿は消えた。その後、クローシェとルカは二人で協力し、政権を執った。クローシェは、大鐘堂宮殿内で執務に追われる毎日。ルカは街に出てダイバーズセラピを続け、さらに歌手を目指して歌の練習もやっているらしい。夜は二人でクローシェの自室で眠る。「私たち、世界一仲良しの姉妹だね!」メタファリカの中心部。ルカやネネシャのものとは比べ物にならないほどの巨大な大地の心臓が浮かんでいた。それを眺めているジャクリとココナ。「ねえ、ココナ、聞いて。大地の心臓は、この星全体を救えるかも知れない物なの。私は違う世界からこの世界にやってきた。その目的は、大陸創造の理論を知ることだった」この惑星は「アルシエル」という名前で、この星の中心には大昔、大地の心臓があったという。だが、700年前に大惨事が起き、大地の心臓は粉々に砕かれてしまった。それ以降、大地は汚染され、草一本も生えない不毛の土地になった。「でも、この星に住む人々全員が心を合わせれば、この星を救えるかも知れない。メタファルスの人々の想いが、メタファリカを生んだように」ジャクリは短くヒュムノスを唱えて、大地の心臓の一部を取り出した。「ココナ、頼みがあるの。これを持って、ティリアの塔へ行って欲しいの。そしてそこにいる私の知り合いハーヴェスターシャに会い、これを渡して欲しい」ジャクリが言うには、適任はココナしかいないらしい。ティリアの塔は管理が徹底していて、外部の人間が入り込むのは難しい。だが、レーヴァテイルなら、比較的自由に行動出来る。ココナはI.P.D.だから、レーヴァテイルの素質がある。それに、ココナは戦闘能力が高い。危険な目に遭ったとしても一人で対処できるだろう。本来ならジャクリが行くべきなのだが、ジャクリはエオリアの塔に帰らなければならないらしい。「お願い、協力して…」(ココナエンド)ココナはティリアの塔に行く決意を固め、家に帰ってそのことをクロアに話した。「わたし、旅に出る。この星のこと、もっとたくさん知りたいの。それに、この星のどこかに、この星全体を救う鍵があったら、すごくない?何年かかるか分からないけど、必ず帰って来るから…」家を出ようとするココナを、クロアは後ろから抱きしめた。「ああ。必ず帰って来い。俺、いつまでも待ってるから…」「うん。行って来ます!」おしまい。おまけ ジャクリエンド クロアはジャクリを呼び出した。 「これから俺の気持ちを見せる」 そう言ってクロアは「こころ語り」を謳った。 それはヒュムノス語の歌詞だったが詩魔法ではなかった。 途中からジャクリも自分の想いを乗せて一緒に謳った。 「驚いたわ。ヒュムノスなんて」 「このために勉強したんだ」 エオリアの塔へ帰るというジャクリにクロアは付いて行くことになった。※ルカエンドとクローシェエンドは割愛。 あの仲が良さそうな二人の姿を見たら割り込むことなど出来ません。 ココナエンドが真のエンディングだと勝手に思ってるのでこんな感じにさせて頂きました。 っていうか移動がダル過ぎてやり直す気が起きませんごめんなさいorz※前作を知っている方はお分かりかも知れませんが エオリアの塔とは前作の舞台です。 そしてジャクリは前作のミュールです。証拠としてハーモニウスを謳ってます。 (他にもいろいろと証拠はあるんですが長くなるんで割愛) ティリアの塔は次回作の舞台だと思いますが、ココナの扱いはどうなるんでしょ?アルトネリコ2 超ざっくり年表700年前 大惨事が起き大地が汚染され人々が塔に避難する。400年前 インフェルとネネシャが御子になる。インフェルがインフェル・ピラを作る。 メタファリカを謳うも失敗。神の怒りに触れインフェル・ピラは壊され、塔は封印される。20年前 クーデターが起こり、アルフマンが総統となる。17年前 先代御子アーシェがエナ宮殿でアルフマンに殺される。 一人娘のルカ(本名はクローシェ)はレイシャに託される。15年前 レイカが2歳のときI.P.D.を発症し暴走。クロアの両親は巻き込まれて死亡。 レイシャの夫が抵抗したが殺され、レイカはI.P.D.ラボへ。12年前 行方不明だったアーシェの娘が見つかったという名目でレイカは御子となる。リム概略(端から左回り)カナカナ突堤→ミント区→みくりの森→ラクシャク→エナ→猫屋敷→コンダクター・アクティベーション→約束の丘塔概略ソル・マルタ|(中略)| インフェル・ピラ| | |鐘撞き堂パスタリア(大鐘堂宮殿)(市街地など) 鉄板砂漠 リム(スラム)I.P.D.ラボラクラ|ジャイロスタビライザ雲海|||地面?
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