LULUpart66-151~154
151 :LULU:2013/10/11(金) 10:21:52.69 ID:nYLita1Z0未解決リストにあったPSソフトのLULUいきます。
登場人物・ルル……絵本の中に住む10歳のお姫さま。とてもかわいらしいが、歳相応におてんばな一面も。・ネモ……本の外の世界にある惑星ソリュスからやってきたロボット。メガロ・ポロからある命令を受けて、旅をしていた。・メガロ・ポロ……惑星ソリュスの王様でありながらネモを作ってしまうほどの科学者。挿絵で見るかぎりでは、ルルと同じ年頃の少年。ネモの回想にのみ登場。
予備知識としてシステム電子絵本を謳うだけあって、本当に本を読み進めていくだけ。画面には赤い表紙の本が表示され、そこにかかれている文章や挿絵をクリックすると絵が動き出すという仕組み。
第一章 ルル
むかしむかし、ある本の中にルルというとてもかわいいお姫さまが住んでいました。美しいお城に若く優しい王さまとお妃さま。それにたくさんのドレスやおもちゃに囲まれて、まさに何一つ不自由ない暮らしをしている……はずのルルでしたが、その姿はどこか寂しそう。そう、ルルには兄弟や友達が一人もいなかったのです。子供の声ひとつ聞こえず、誰かが遊ぶ気配すらない庭園をひとりさびしく歩き回り、そして時折ためいきをつくのでした。
第二章 出会い
そんな退屈な毎日に、ある日突如として変化が訪れます。お城の庭園に、巨大な宇宙船が落ちてきたのです。ルルが勇気をふりしぼって見に行くと、中から金属製の奇妙な生き物がでてきました。彼はネモと名乗ると、宇宙船が壊れてしまい、結果素敵なお庭をだめにしたと詫びました。こうなるとルルはもう好奇心を押さえられません。宇宙船を修理する間、お城に滞在しておはなしをきかせてと頼みます。ネモが礼儀正しく招待をうけると、ルルは引っ張るようにしてお城の使われていない部屋へ案内するのでした。
第三章 惑星ソリュス
お城についたネモは、さまざまな冒険の話を始めました。自分を作ったのは惑星ソリュスの王さま、メガロ・ポロだということ、メガロ・ポロは一人ぼっちが大嫌いで、ガラクタを集めてロボット王国を作ったこと、そしてメガロ・ポロはロボットだけでは寒々として退屈だと考えたことなどを話しました。「“暖かさ”を手に入れるため、僕、宇宙へ派遣された。だけど、まだ“暖かさ”のナゾ、とけない」そして、宇宙船の修理が終わったら調査を続行するつもりだ、と付け加えました。するとルルは調査の旅への同行したい言いだしました。ネモはこっちの世界を知らないから、案内をするというのです。ルルがあまりに熱心に頼むので、とうとうネモはルルの望みをかなえてくれることになりました。
152 :LULU:2013/10/11(金) 10:27:09.30 ID:nYLita1Z0第四章 旅
いよいよ旅立ちのときがきました。二人が宇宙船に乗りこむと、本の中から宇宙へと飛び出して行きました。ところがです。本の中の住人であるルルは、本の外に出てしまうと一枚の紙きれでしかなかったのです。クルクルっとまるまって、ルルはすっかりパニック状態です。取り乱したルルをみて、ネモは緊急着陸装置を作動させるしかありませんでした。しかし、あわてたネモは操作を間違ってしまったのです。すさまじい衝撃とともに不時着したのは、サハラ砂漠の真ん中。途方にくれる二人でしたが、やがてヒトコブラクダ通りがかると、ネモはヒトコブラクダが上手に熱を発散させていることに興味を持ちます。言うことを聞かないヒトコブラクダを一生懸命メガロ・ポロの元へ連れて帰ろうと奮闘するネモを見て、ルルは笑いながら言いました。「あのねぇ、ネモ。王さまが探しているのは人間の暖かさで、動物の体温じゃないのよ」ネモはその言葉にすっかり考え込んでしまいました。一方、のどの渇いたルルは、ラクダに乗って水を探しに行こうと提案します。しかし、照りつける太陽に二人はすっかりまいってしまいました。ネモは最後の力をふりしぼって立ちあがるとふしぎな力でページの上に浮かびあがり、ページをめくってしまったのです。ルルが気がついたときには、ネモをすっかり見失っていました。ふたりは離ればなれになったのです。
(ここで挿絵のネモをクリックするとネモが本の上に浮かびあがる。そしてよろよろと歩いて本の隅まで行くと、勝手にページをめくってしまう。ネモはページに巻き込まれてどこかに消え、物語は第五章の冒頭まで飛ばされる)
第五章 ジャングル
一人になったルルは、それでも原生林まで行けばネモも探しに来てくれるだろうと元気に旅を続けました。ジャングルでは時折あらわれる珍しい動物たちにすっかり癒されますが、呼べども呼べどもネモは現れません。その頃、本の上でルルを探していたネモは、本の中でルルを探すことにしました。ついた先は東洋。中国や日本でルルを探しますが、手掛かりは得られません。ネモは捕鯨船の中にもぐりこむと、すっかり途方に暮れてしまいました。
第六章 ネモを探して
一方、親切な探検家に出会ったルルは、近くの村まで案内してもらっていました。探検にいきさつを話すと、探検家はネモを探す手伝いをすると約束してくれました。そのネモは、捕鯨船の乗組員に見つかり、北極に置き去りにされてしまっていました。凍てつく寒さに、ネモの体は凍りついていきます。しかし、ネモの発信したソリュスへのS.O.S信号は、幸運にもルルの元に届きます。村にいたパイロットの無線が、ネモの信号をキャッチしたのです。こうしてルルとパイロットは北極に向けて飛び立ちました。
153 :LULU:2013/10/11(金) 10:33:58.24 ID:nYLita1Z0第七章 北極
なんとかネモを見つけだしたルルですが、時すでに遅し。ネモはカチンコチンに凍りついた後だったのです。しかし、ルルがネモを抱きしめて一生懸命に呼びかけると、ゆっくりと氷がゆるみ始めました。機能が回復しはじめたのです。ネモは自分の体を不思議な力で満ちていることに気がつきした。ネモを気遣うルルの心が、アンテナを通して伝わってきたのです。あわててその不思議なデータを回路に取り込みながら、ネモは言いました。「そうか、探していたのはきみだったんだ」ネモはついに“暖かさ”を見つけたのです。
第八章 家路
ようやくお城に帰ってきた二人。ネモは一緒に惑星ソリュスに来てほしいとルルに頼みましたが、ルルはもう宇宙船には乗りたくありません。そこでネモはルルを三次元に変換をすることを考えつきました。しかしその挑戦は何度やってもうまくいかず、疲れ果てたルルはもう本の世界を離れたくないと叫びました。するとネモは今度はもっといいアイデアが思いつきました。ルルを本のまま持っていけばいいのです。そしてそれは、マニュアルばかり読んでいるメガロ・ポロに、想像力や感動を与えてくれる本を読ませてあげることができる方法でもあるのです。宇宙船は次の章、サハラ砂漠にあるというルルの言葉を聞くと、あっという間にルルを切り取ってしまいました。そしてルルを小脇に抱えると、今できたばかりの穴から次の章へと滑りこんで行きました。
(ここで挿絵のルルをクリックすると、ネモがルルを切り取ってしまう。それからその切り取った穴を通りぬけ、次の章へ行き、その切り口に切り取ったルルのページを丁寧にはめこむ様子が見られる。物語は自動的に次の章の冒頭へ飛ばされる)
第九章 本
砂漠へ戻ってきたネモは、かつて置き去りにしてきた宇宙船に乗りこみます。しかし、今度はひとりきり。ネモはルルを置いていってしまったのでしょうか。宇宙船がソリュスへと遠ざかっていき、本がやがてちいさな点になる直前に、ネモはそれをつかみとりました。本をそっと開いてみるネモ。その中では、ルルがネモに向かってにこやかに手を振っているのでした。
FIN
154 :LULU:2013/10/11(金) 10:45:45.82 ID:nYLita1Z0以上でLULU終了です。動くビジュアルノベルといったようなな作品なので、隠しEDとか裏設定とかはありません。
蛇足ではありますが、もしこのソフトに興味をもってもボリュームを求める人やゲーム性がないと嫌な人、読書が苦手な人にはお勧めできません。
逆に、長時間ゲームができない人(読むだけなら一時間、クリックポイントを探しても3時間あれば終わる)、美しい挿絵や音楽(あんまり曲数ないけど)、大貫妙子さんの朗読を楽しみたい人、癒されたい人にはお勧めです。PSの他にSS、ピピン@、Win、Mac版があり、PS版ならヤフオクで100円から手に入るようです。
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