プロローグ5 「Gun Shot!」


場所:西暦20XX年…アメリカ、メトロシティ

ケン「まったく、どこをブラブラしてやがった。
   だから携帯電話は持っとけって、前から言ってただろうが」
リュウ「………」
ケン「日本にいたんだってな?師匠の墓参りなら、俺にも声をかけ…」
リュウ「豪鬼に会った」
ケン「……!」
リュウ「師匠の墓の前…どうやら、俺かお前を待っていたらしい」
ケン「まさか…やり合ったのか!?」
リュウ「もしそうなら、無傷ではここにはいないさ。…奴は…"来るべき時が来た"と」
ケン「へっ、拳を極めし者なんて、
   ご大層な肩書きを持ってる野郎が、拳で語らずに謎かけかよ。
   …来るべき時が来た、ね。今回のことが関係あるとは思いたくねえが…」
リュウ「……?」
ケン「例の秘密結社…シャドルーが、また活動を始めたらしい」
リュウ「例…の…?馬鹿な!"奴"はあの時、俺が…!」
ケン「今のところ、噂の域を出ちゃいないが…あの姉ちゃんが動いてるからな」
リュウ「姉ちゃん…春麗の事か?」
ケン「ああ。あの張り切りようを見る限りじゃ、丸っきりのガセネタとも考えにくいぜ。
   ジャドルーを追ってるチュンリーの行き先は…日本だ」
リュウ「シャドルーが日本へ…!?一体何を…」
ケン「さあな。…仕方ねえ、行くしかねえか。俺は師匠の墓参り、まだだしな。
   お前はトンボ返りになっちまうが…」
リュウ「かまわないさ」



場所:西暦20XX年…太平洋上、スペンサーレイン号

ブルース「…日本まで、あと3時間ってとこか。ハッ…またこの船に乗る事になるとはな」
???「正確には"同型船"よ」
ブルース「同じ事さ。あの事件は"上"からの圧力でなかった事にされてる…。
     だからこの船は、あくまでただのスペンサーレイン号さ。
     真実を知っているのは、俺と…お前だけだ、フォンリン」
フォンリン「………」
ブルース「今回はお仲間って事でいいいんだよな。中国安全部の工作員さんよ」
フォンリン「前にも言ったでしょう?…スパイに味方はいないわ、ブルース」
ブルース「そうだったな。…で、どうなんだ?…『感染者』の可能性がある娘ってのは」
フォンリン「とりあえずはシロよ・とりあえずは、ね」
ブルース「おまえにしては、はっきりしない言い方だな。
     …前みたいな事はごめんだ。疑わしいなら、隔離するしかない」
フォンリン「"あのウィルス"の反応はないわ。それは確実よ。ただ…」
ブルース「なんだよ、はっきり言え、フォンリン」
フォンリン「"生きていない"ようなのよ」
ブルース「………」
フォンリン「生きていないから"死んでいる"とは限らない。
      その意味がわからないとは言わせないわ。…あのウィルスに関わった以上はね」
ブルース「限りなく生きている人間に近い…死人か。
     またこの船で、何か起こるというのか?」
フォンリン「今度はあなたの番ね、ブルース。
     …なぜアメリカ統合戦略軍のエージェントがここにいるの?」
ブルース「おまえの事が忘れられなかったのさ」
フォンリン「真面目に答えて」
ブルース「つれない女だな。
     …秘密結社『シャドルー』の事は知ってるな」
フォンリン「最近、また動き始めた犯罪組織ね。
     ICPOが追っているという話は聞いているわ」
ブルース「詳しいな」
フォンリン「ICPOに知り合いの刑事がいるのよ。で?」
ブルース「そいつらが、日本へ向かったらしい。
     そして…この船で、ある機密データが入ったディスクを運搬しているって話だ」
フォンリン「機密データ…?」
ブルース「"第三のエネルギー資源"さ」
フォンリン「『サードエナジー』…!?でも、アイビス島の実験施設はもう…」
ブルース「そんな事は知ったこっちゃないさ。
     俺はそれを取り戻して来いと言われただけだからな」
フォンリン「見つかったの?」
ブルース「見当はついてる。…この船の構造については詳しいんでな」
フォンリン「…娯楽室」
ブルース「さて、な。協力しろとは言わないが、邪魔はしないでくれよ」
フォンリン「安心して。あなたにかまってる暇などないわ」

そう言い残し立ち去るフォンリン。
ブルース「ハッ…偉そうに。
   (サードエナジーに、感染の可能性がある乗客…か。何も起こらなけりゃいいがな)」


場所:魔界…ドルアーガの塔、59階

???「ククク…そうか…乙女の騎士がな」
ジョーカー「おやおや、とうとう動きだしましたか。
      とはいえ、そう簡単にここまで来られないでしょうねェ。
      相棒とも別行動では、さらに無理。のほほほほほ」
アリーマ「報告は以上だ…では、失礼する」
ジョーカー「ずいぶんお急ぎですねェ。もう少しゆっくりされたらいかがです?
      同じジョーカー同士、お茶でも」
アリーマ「………。
  (アスタロト様も、なぜこのような輩と…。寝首をかかれるような事にならねばいいが)」

立ち去るアリーマ。
ジョーカー「いやはや、愛想がないですねェ」
???「かまわん。あの手の者はそれはそれで役に立つ。
    …ジョーカーよ、我が力が戻るまで…もうしばらくかかる。
    "生贄"の方はどうなっている?」
ジョーカー「ご心配なく。物質界への扉…完全に開く事ができまして」
???「ほう…」
ジョーカー「あちら側は、強い生命力に満ちた者達の宝庫…。
    ピッチピチの生贄をご用意いたしましょう」
???「…急げ。一刻も早くだ」
ジョーカー「のほほほ…。
    そうおっしゃられると思っておりまして、先に"ある者"を送り込んでおきました。
    あちら側で『デビル因子』と呼ばれている面白げな素材を見つけましたのでねェ」
???「ふん…抜け目のない男よ。何が望みだ?」
ジョーカー「はてさて…ワタクシは面白ければ何でもかまいませんので。
    それでは、そろそろワタクシも参りましょうか。では、今しばらくお待ちを。
    …ドルアーガ様」

立ち去るジョーカー。
ドルアーガ「…あのような者達を使わねばならんとは、
    力の戻らぬ我が体…なんと歯がゆい事よ。
    だが…クククク…次こそは貴様を八つ裂きにしてくれる…。
    待っておれよ…ギルガメス…!」


場所:西暦20XX年…太平洋上、スペンサーレイン号

船内の非常ベルがけたたましく鳴り響く。
フォンリン「ブルースッ!」
ブルース「くそ、一眠りしようとしてたのに…。何が起こった、フォンリン!」
フォンリン「よくはわからないけど、甲板に化け物が出たって話よ!」
ブルース「化け物だと!?そうか、日本は確か…ここ最近、その手の事件が多いんだったな」
フォンリン「でも、まだかなり離れているわよ!?」
ブルース「でてきちまったのは事実だ。…そうだ、あの娘はどうした?例の…」
フォンリン「それが…この混乱で、目を離した隙に…」
ブルース「…何をやってるんだ!問題が起こったらどうするつもりだッ!」
フォンリン「そんな事わかってるわよ!」
ブルース「ちッ…!お前は甲板に行け!俺は乗客を避難させる!…武器は!?」
フォンリン「拳銃なら隠し持ってきたわ」
ブルース「俺と同じか。それで何とかなりゃいいが…。行け!俺もすぐに行く!」
フォンリン「わかったわ」

甲板へ向かうフォンリン。
ブルース「…俺も俺の仕事をするか…!」

娯楽室へ来たブルース。
ブルース「ここだ、娯楽室。この奥に…。…誰だッ!」
???「………」
ブルース「この非常時にコソドロとはな。…まさか、シャドルーの工作員か」
???「それはこっちの台詞よ」
ブルース「…おまえ…同業者だな?その格好…『特務機関S.O.R.T.』か」
???「………」
ブルース「赤毛の女工作員か。おまえ、『サードエナジー暴走事件』の…」
???「答える義務はないわ」
ブルース「フッ、言わなくてもいいさ。コードネームは確か…"レジーナ"。当然、狙いは…」
レジーナ「…これよ」
ブルース「そいつだ。…サードエナジーに関する機密データが入ったディスク」
レジーナ「早い者勝ちという事にさせてもらうわ。運がなかったわね」
ブルース「…モンスターに殺されちまったら、誰が持っていたって関係ない」
レジーナ「そのようね。状況を考えれば」
ブルース「甲板…プールデッキで戦っている奴がいる。武器を持っているならつきあえ。
     同業のよしみ…ってやつでな」
レジーナ「…この際仕方がないわね。
     だけど、一つ言っておくわ。
     …スパイに味方はいなくてよ、ブルース、マッギャヴァン」
ブルース「どっかで聞いたぜ、その台詞」
レジーナ「……?」
ブルース「こっちの話さ。…さあ、いくぜ!」


場所:スペンサーレイン号、甲板

追っていた娘に追いつき、話しかけるフォンリン。
フォンリン「こんな所にいた!ちょっと、あなた!ええと…」
???「レイレイだよ」
フォンリン「そうだったわね。ともかく、ここは逃げなさい!船倉まで避難するのよ!」
レイレイ「え?な、なんで?」
フォンリン「なんでって…」

骸骨のモンスターが現れる。
フォンリン「なに…!?骸骨…!?
      くっ、見てわからないの!?化け物が攻めてきてるのよ!」
レイレイ「…まあ、この程度なら大丈夫なワケ。キミは下がってていいアルよん」
フォンリン「そういうわけにはいかないわ!」
レイレイ「ほらぁ、早くしないと悪魔だらけアルよ。
     もう、アイヤーとかシェーシェーとか言ってる場合じゃないワケ」
フォンリン「…一言も言ってないんだけど」
レイレイ「まあまあ、人間はキミだけだし…。アタシは武器もこの通り!」
フォンリン「(人間は私だけ…?)」
レイレイ「じゃ、いくアルよォ!」
フォンリン「この際仕方がないわ…!あなたから目を離すわけにもいかないし。
      こんな事なら、もう少し武器を持ってくるんだった…」
レイレイ「ん~、だったら、バクダンを貸してあげるよ」
フォンリン「え?」
レイレイ「投げやすいには投げやすいんだけど…
     このツメだと、ピンがうまく抜けないワケ。じゃ、よろしく~」
フォンリン「ちょっと、これ…何個持ってるの!?」
レイレイ「無くなってもまだ有るアルよ、なんてね」
フォンリン「………」

ブルースとレジーナも甲板へ到着する。
ブルース「フォンリン!」
フォンリン「ブルース、遅いわよ!」
レジーナ「…あの女は?」
ブルース「中国安全部の工作員だ。名はフォンリン。もう一人のチャイニーズが…例の娘か」
レジーナ「例の?」
レイレイ「ニ~ハオ!レイレイアルよ~!」
ブルース「レイレイね。…詳しい話は後だ。…見てみろよ、ホントにモンスターだ」
レジーナ「あんな貧弱なナリでモンスター?
     …馬鹿でかい爬虫類に比べれば、かわいいものね」
ブルース「は…?」
レジーナ「…いいえ、何でも。ああ、武器はこれを使うといいわ。
     ショットガンにアサルトライフル…使い方はわかってるわね?」
ブルース「これはこれはご親切に。…おまえはいいのか?」
レジーナ「拳銃と、近接用のスタンガン…いざという時はミサイルランチャーを使うわ」
ブルース「…なんてもん持ち込んでやがる。日本で戦争でもやらかすつもりだったのかよ…」
フォンリン「冬瓜(ドングァ※中国でダメ男を指す)!
     無駄話はやめなさい!戦えるの!?どうなの!」
レイレ「周りが見えてないねぇ。ホント冬瓜(ドングァ)アル」
レジーナ「ドングァ?」
ブルース「ちっ…気にするなよ。いくぞ!」

交戦中、新たな敵が出現する。
ザベル「ヒャーハァ!楽しくやってるみてェーじゃねェーか!」
レジーナ「新手のモンスター!?」
ブルース「なんだぁ!?この腐りかけのゾンビ野郎…!」
フォンリン「…つくづく縁があるみたいね…私達」
レイレイ「うわ…!やっば!」
レイレイを見つけ、目がハートマークに変わるザベル。
ザベル「あァーーん?ドゥワァーオッ!
    マァイスゥィィーート・ハァーーート!レェイレイちゅわァーーん!」
レイレイ「…アイヤ~」
フォンリン「あなたまさか…モンスターの仲間なの?」
レイレイ「ん~、まあ…なんというか…その~」
ザベル「YO!YO!ネエちゃん!
    オレのラヴィンベイベェ・レイレイちゅわんを困らせてんじゃねェ~ぜ!
    ヒャハーー!」
ブルース「なんなんだ、あの野郎…」
レイレイ「…射殺してくれたら、ちゃんと事情を話すアルね」
レジーナ「爆殺でもいいわね」
レイレイ「殺り方は問わないアル」
ザベル「怖ェー女どもだゼ!じゃあよォ、オレからも怖~い話をしてやるゼェ!
    …船の中によォ、何匹かバラまいといたゼ…」
フォンリン「…なっ…!」
レジーナ「なんて事をッ…!」
ザベル「今頃、船ン中ァ、パーティが始まってんゼ?
    阿鼻叫喚のブラッディパーティがよォ!ヒャァーーッハァッ!」
ブルース「くっ…この腐れ外道が!地獄に堕ちやがれッ!」
ザベル「今、そこから来たばかりだゼェッ!」

ブルース「くそっここであまり時間はかけられねぇ!」
フォンリン「早く、船の中に!」
ザベル「させねェさせねェ。みんなで地獄へ逝こうゼィ!
    レイレイちゅわんとだったら、天国でもかまわねェケドなァ!」
レイレイ「うぐぐ…」

船内からモンスターが出現する。

レジーナ「船内から…!?」
ザベル「なんだァ!?もォー喰い尽くしちまったの…ああ?
    なンでそんなにボロボロなんだァ!?」
風間仁「…なるほど。ここから来たらしいな」
レイレイ「やるねぇ!追い出してきたよ、あの人」
ザベル「なにィッ!?(んん!?あの野郎から感じる力…なんだァ?)」
風間仁「おい!あんたら、そっちは!」

船内の別の場所から手負いのモンスターとリュウ、ケンが現れる。

ザベル「おいおいおいおいおいおいッ!」
ケン「こっともこれで最後だ!」
リュウ「…思ったより楽に追い出せたな」
ブルース「あれは…おい、あんた!全米格闘チャンプのケン・マスターズか?」
ケン「そういうこった!へへっ、有名人はこういう時はラクだぜ。
   で、こっちは修行仲間のリュウだ」
リュウ「船内の化け物…残るはこいつらのみだ。一気に倒すぞ…!」
レジーナ「あなたは?」
風間仁「…風間仁。ただの日本人だ。だが、この場は助太刀させてもらう!」
フォンリン「(カザマ・ジン…空手の構え…。もしかして…三島財閥の…?)」
ザベル「ケェッ!お楽しみは邪魔されたがよォ、忘れてた目的を思い出しちまったゼ!
    メンドクセェ!」
風間仁「…む?」
ザベル「てめェだよ、テ・メ・エ!」
風間仁「ゾンビに知り合いはいない…!」
サベル「ンな事ァ関係ねェ!来てもらうゼェ!」
リュウ「なんだ、一体…」
風間仁「………」

雑魚的を一掃し、ザベルを追い詰める。

ザベル「カァーー!待った待った!レイレイちゅわぁ~ん!」
レイレイ「トドメいくアルよ~!」
ザベル「ストップストォーップ!レイレイちゅわんには、
    すでにハートをグサリとヤられてるゼェ!
    これ以上は"ラブ"が"ピュア・ラブ"になっちまうゼェ!」
レイレイ「うげ~。二度とそんなこと言えないように…バラバラにするしかないアルね!」
ザベル「その残忍無比な言葉!ますますホレたゼェ!だけど、まだ仕事があンでなァ!
    また会おうゼェ!レイレイちゅわん!
    あと…髪の毛おっ立てたカラテマン、オマエもなァ!」
風間仁「……!」
ザベル「ヒャーッハ!」

立ち去るザベル。

風間仁「(あいつ…俺の…あの事を…?)」
レジーナ「船内にもうモンスターがいないなら…殲滅できたようね」
ケン「なんなんだよ、今の連中は」
フォンリン「…協力には感謝するけど、あなたには関係ない事よ」
ケン「なんだよ、ツレねえな。…あんた、あの姉ちゃんの妹かなんか?」
フォンリン「あの姉ちゃん…?」
リュウ「(…春麗か)よせよ、ケン。みんな無事だったんだ。それでいいじゃないか」
ケン「まあな。だがよ、日本の近くに来ただけでこれだぜ?あの国は大丈夫なのかよ…」
風間仁「………」
ブルース「ふう…こりゃ上への報告が面倒だな。
     甲板でパーティやってたら、
     モンスター騒ぎに間違えられるくらい大事になった…って事にするか。
     報告書はラクだぜ?」
フォンリン「どんな騒ぎよ。…相変らずドングァね」
レイレイ「極めてドングァアル」
レジーナ「どういう意味なの?ブルース」
ブルース「…"いい男"って意味だよ、くそ」






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