バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ

バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ

part38-153~160


153 :アンブレラ・クロニクルズ ◆l1l6Ur354A:2008/04/12(土) 21:43:58 ID:Ja6/2iGr0
バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ投下。
クリス、ジルを主役とするアンブレラ終焉と、
その裏側で暗躍したウェスカーの闇を継ぐ者とその後、
そして闇を継ぐ者に至るまでのウェスカーとその周囲の動きです。
そのためアンブレラ・クロニクルズだけではなくバイオハザード0、1、2も同時にネタバレする部分があるため注意願います。
資料はゲーム本体だけで攻略本などはありません。
なので私が無意識に脳内補完している記述などありましたら指摘・訂正していただけると幸いです。
あとすっげぇ長いです。
長文に耐えられる人だけよろしくお願いします。

154 :アンブレラ・クロニクルズ ◆l1l6Ur354A:2008/04/12(土) 21:46:03 ID:Ja6/2iGr0
<アンブレラクロニクルズ>

<アンブレラ終焉>
ラクーンシティに関する裁判において、アンブレラ側は金で雇った弁護団を駆使し、政府の陰謀を主張する方針をとる。
もう一方の政府側はラクーンシティの滅菌作戦により証拠のほぼ全てを消失してしまい、更には政府関係者の証言拒否から苦境に立たされていた。
そんな中、ソ連崩壊時にアンブレラが買い取ったロシアの化学工場の地下に、アンブレラ最新の基地が存在している事が発覚。
クリス・レッドフィールドとジル・バレンタインを中心とする対アンブレラチームは基地制圧の為に部隊を率いて向かう事になった。

基地に到着すると、そこでは既にバイオハザードが発生していた。
襲い掛かるゾンビやBOWを退けつつ進攻。
別行動をとった部隊からは負傷や弾切れの通信が伝わってくる。
地上施設を進むうちに辿り着いたプラントの上層部からダクトに飛び込み、重要施設と目される建物に侵入する。
(あるいは施設地下部分を進んでいるうちに辿り着く・途中分岐)
とある端末に近づくと十数体のハンターの群れから襲撃を受ける。
ここには一体何があるんだ、というクリスの疑問に、よく確認しましょうとジルが応える。
床の部分に違和感を感じたジルがクリスにその事を伝える。
クリスは相槌を返しつつ端末を操作する。
ジルの立っていたアンブレラのマークが描かれた床がエレベーターとして機能し、二人を地下へと運んでいく。

エレベーターに誘われた奈落の底でもバイオハザードによる犠牲者がうごめいていた。
クリス、ジルを迎えたのはゾンビとハンターの一団だった。
この施設の事が発覚したのはごく最近のこと、注意して進みましょうとジル。
道中、ここにいるはずの未確認のBOWについてどう思う、等の会話を交わしつつ地下施設を行く。
新たに二人の前に立ちはだかるエリミネーター、キメラ、リッカーを撃退し、
水際の通路でネプチューンに襲われつつも撃退して進む。
BOWが封入されていると思われる棺桶ほどの大きさのカプセルが、次々と焼却されていく場面に出くわす。
地上に展開している部隊からは『制圧完了、しかし被害は甚大』との通信が入る。
数々のトラップを回避しつつ、二人は更に深部へと進んでいく。

155 :アンブレラ・クロニクルズ ◆l1l6Ur354A:2008/04/12(土) 21:47:27 ID:Ja6/2iGr0
再びエレベーターで更なる地下へと進むクリス、ジル。
エレベーター上でBOWの襲撃を受けるも撃退。
エレベーターを降りて進むと数々のモニターが並ぶ監視室のような場所へ辿り着くが、
全てのモニターがCAUTIONの文字とレッドシグナルを浮かべている。
プラント43やこうもりを撃退し、蜂の巣状に連結された通路を進む。
幾つものシャッターを潜り抜けてたどり着いたのは基地の最深部。
そこで新型タイラント、テイロスが待ち受けていた。
全身にメタルプレートをまとい、ミサイルランチャーを担いで防御・攻撃両面での大幅な強化が施されている。
極めつけにとスピーカーからテイロスについての高説が流れるが、クリスとジルは難なく撃破する。
しかしテイロスはリミッターを解除して再度襲い掛かる。
天井部分から釣り下がった上半身を自在に操るテイロスの攻撃は、
掴みかかる、レーザーで焼き切る、テイロス自身の触手による攻撃、施設の瓦礫を投擲するなど熾烈を極める。
辛くも撃退し、無事に施設を制圧する事に成功。
機械との融合を図り最強をうたったBOWは、機械特有のスパークと爆発に焼かれ倒れた。
クリスとジルの二人はアンブレラの終焉を確信するが、アルバート・ウェスカーとの決着がつかずじまいであることを考え、
自分達の戦いがまだ終わっていないことを同時に悟る。
そのころ施設内部ではBOWの死骸の焼却など戦闘の後処理が進んでいたが、
調査部隊を前にしたモニターは、U.M.F.-013のデータが全て消去されている事を示していた。

<アンブレラ終焉 終>

テイロス T-A.L.O.S.
Armored Lethal Organic System.
装甲化、致死的制圧、生体システム。
アークレイ生物兵器研究チームが提唱したBOWの改良案に基づいて製作された。
装甲戦闘車両や戦闘ヘリとの交戦すら想定したタイラントの発展形。
コンピューターと無線接続されたチップを脳に埋め込み動作を完璧にコントロールする。
その他、人工臓器への置換、装甲によるウイルスの暴走の抑止などあらゆる点で改良が施されている。

156 :アンブレラ・クロニクルズ ◆l1l6Ur354A:2008/04/12(土) 21:49:03 ID:Ja6/2iGr0
<発端>(バイオハザード0におけるウェスカーの行動)
1998年7月23日深夜
レベッカ・チェンバースとビリー・コーエンが生き残りを賭けて決死の脱出劇を敢行している最中、それを別の立場から見守る二人の男がいた。
ウェスカーと、Gウイルス開発者であるとともにアネットの夫にしてシェリーの父、ウィリアム・バーキンである。
二人はラクーンフォレストの奥地にあるジェームス・マーカスが生前に勤めていた幹部養成所の再利用計画の為にここを訪れていた。
マーカスによるウイルス流出事故の一部始終を見ていたウェスカーはアンブレラの没落を察知した。
しかしウィリアムは新たなウイルスの開発に未練を見せたが、ウェスカーの突き放す冷酷な一言によって観念した様子を見せる。
そして幹部養成所の抹消と共に、STARSをアークレイ山地の洋館に誘い込む計画が開始されるのだった。
脱出の最中、ウェスカーにプロトタイラントが襲い掛かるが、難なく一蹴。
それをゴミと酷評するもののプロトタイラントは即座に立ち上がる。
Tウイルスの回復力には舌を巻くばかりであったが、再戦でも勝利を収め、脆弱性を残すBOWに改良の必要があることを再確認する。

黄道特急の列車が脱線したトンネルまで辿り着けば、するべき事は一刻も早く養成所を離れるだけだった。
しかしウェスカーの前にセルゲイ・ウラジミールと改良型タイラントのイワンが立ちはだかる。
養成所再利用計画の失敗、そしてウイルス流出事故の責任の所在をウェスカーに求めるセルゲイと、
あくまで計画の進行を優先するウェスカーの行動は決定的なまでに食い違っていた。
血の粛清という大義名分のもとセルゲイはイワンをけしかけるが、ウェスカーはそれを軽くいなすと、
幹部養成所を葬り去った爆発に乗じて消え去った。
セルゲイはウェスカーの追撃よりも、アンブレラの未来の為にテイロスの素体を回収する任務を優先する。
奇しくもセルゲイの追跡を受けることなく帰還の途に着いたウェスカーは、
STARSとBOWの戦闘データを収集するべく、かねてよりの計画に着手したのである。

<発端 終>

ジェームス・マーカス
アンブレラ創設者の一人であり、幹部養成所の所長でもあった。
Tウイルスに対して、研究者然とした態度のマーカスと、商品としての価値観を持つスペンサーと対立。
結果スペンサーによって暗殺されるが、その後研究中のヒルに投与されたウイルスの力で蘇生。
復讐を誓ってウイルス流出事故を起こす。

セルゲイ・ウラジミール
アンブレラの幹部であり、元ソ連軍軍人。
軍時代の階級は大佐であったため、俗称でそう呼ばれることが多い。
U.B.C.S.の設立に密接に携わり、監視員を組織する。
ニコライ・ジノビエフとの交流があり、祖国の復活を切望している。

イワン
タイラントT-103の派生型。
セルゲイが自らの護衛用にカスタマイズしている。
人間社会に馴染んで常に作戦行動ができるように、思考能力を強化、人間のように偽装できる能力を改良した。
戦闘能力はT-103と同等で、スーパータイラント化も可能。

157 :アンブレラ・クロニクルズ ◆l1l6Ur354A:2008/04/12(土) 21:50:40 ID:Ja6/2iGr0
<悪夢>(バイオハザード1(リメイク)の洋館におけるレベッカの行動からセルゲイに関わるものだけ)
洋館ホール二階から、ミイラのように布で包まれた人型の何かを担いだイワンとセルゲイを目撃する。

<悪夢 終>

<転生>(バイオハザード1(リメイク)の洋館でタイラントに殺害されてからのウェスカーの行動)
アークレイ山地の洋館において、自らの命をも賭けた偽装をやり遂げたウェスカーは、
蘇生の感触を確かめる間もなく計画の完遂を目指し行動を開始した。
洋館に残されたデータを全て持ち帰る手はずだったが、セルゲイの仕業によってデータは全てU.M.F.-013に移されると共に、
アンブレラが保有していたRED QUEENと名乗るAIの防衛機構によって、ウェスカーはアクセス権の全てを無効化させられてしまう。
施設が爆破されるまでの秒読みが続く中、ウェスカーは計画の練り直しを余儀なくされ、セルゲイ達への復讐を誓う。
当面の目標は洋館からの脱出である。
道中数多のBOWがウェスカーの脱出を阻むように現れ、幾度となく襲い掛かるものの、
ウィリアム・バーキンの開発したウイルスによって超人的な能力を獲得した彼にとってそれらは既に敵ではなかった。
リサ・トレヴァーすらも例外ではない。
しかしデキソコナイと評されたリサはしつこくウェスカーの前に現れるのだが、
洋館ホールでの決闘によりとどめを刺され、ついに動きを止める。
この日アンブレラの力が不要となったウェスカーは自らのための行動を開始する事になった。

<転生 終>

RED QUEEN
アンブレラが開発した防御用AIのコードネーム。
U.M.F.-013の内部に存在し、平常時はアンブレラの全ネットワークを監視しているが、
緊急時には自己意思であらゆる物理的、電子的な攻撃からデータを保護、外敵を排除する能力を持つ。

158 :アンブレラ・クロニクルズ ◆l1l6Ur354A:2008/04/12(土) 21:51:56 ID:Ja6/2iGr0
<瀕死>(バイオハザード2、ラクーンシティでレオン・S・ケネディと別れた後のエイダ・ウォンの行動)
エイダは体のいたる所に傷を負いつつも、ラクーンシティからの脱出を諦めていたわけではなかった。
ラクーンシティに潜伏している連絡員と接触し、脱出の手段を手に入れる段取りとなっていたが、
合流地点のホテルに到着した時には既に遅く、連絡員は自らの意思で拳銃自殺を遂げていた。
途方に暮れることもなく脱出の手掛かりとなるものを探るエイダであったが、ここでウェスカーからの通信が入る。
『彼は状況に絶望し、死を選んだ。弱い男だ』と告げると共に、エイダの組織への裏切りとも取れる行動について失望の色をあらわにした。
だがエイダがバーキンGの組織片を所持していると分かると、ウェスカーの態度は静かに豹変した。
ここでエイダにもたらされた二つの情報があった。
一つはラクーンシティに対して決行される滅菌作戦のことであり、
もう一つは未だにアンブレラの幹部がラクーンシティを脱出しきれていないことだった。
ウェスカーが端末を操作することで、連絡員が所持していたアタッシュケースが開かれる。
そこにはフックショット(バイオハザード4でも使用しているフックとワイヤーを一体化させた拳銃型の道具。ウインチ)が収められていた。
行動を再開したエイダの行く手を炎が遮るが、頭上の非常階段にフックショットを使用し難なくクリアする。
途中駆け込んだビルの屋上から、高速道路の壁面が崩落した部分を見つけそこから進入。
警戒しつつ進むと突如地響きが鳴り渡る。
現れたのはタイラントRで、エイダはこれと交戦、撃破する。
道路上にゾンビの群れが現れると同時に、頭上にヘリコプターが飛来した。
このヘリにアンブレラの幹部が搭乗している事を察すると、エイダはハンターの妨害を受けつつも、
ヘリが吊り下げているコンテナにフックショットを打ち込むことに成功、見事生還を果たした。
エイダの知る由もないことであったが、そのヘリにはセルゲイともう一人、謎の人物が搭乗していた。
彼らはアンブレラ本社のコンピューターをコンテナに積み込み、それを盗み出したところであった。
そして振り落とされまいとコンテナにしがみ付くエイダの目の前には、U.M.F.-013と表記されたコンソールがあった。
彼らの乗るヘリと、ラクーンシティに向かって飛来する戦略ミサイルがすれ違う。
木端微塵に吹き飛ばされるラクーンシティを背後に、セルゲイはアンブレラ復活を予期する一言を放つのだった。
Gの組織片との取引によって組織に復帰したエイダは、今しばらくウェスカーとの付き合いを続けていくことになる。

<瀕死 終>

バーキンG
ウィリアム・バーキンが自らの体にGウイルスを投与しモンスター化した姿のこと。
ウイルス自体の略称とG化したバーキンを区別するためにこう呼ばれる。

159 :アンブレラ・クロニクルズ ◆l1l6Ur354A:2008/04/12(土) 21:53:31 ID:Ja6/2iGr0
<闇を継ぐ者>(アンブレラ終焉の裏側でウェスカーがとった行動)
2003年2月18日2時50分
ウェスカーはアンブレラが保有する化学工場の前に辿り着いた。
力を制するのはより大きな力、との言葉を残すが、同時に互いを消耗し尽くしては意味が無いとも述べる。
ウェスカーが腕の端末を操作すると、端末からクリスとジルの会話が流れてきた。
会話の後ろではヘリのローター音が響いているが、彼らがアンブレラの基地に対して行動を起こそうとしている事を聞き取った。
招き入れた旧友の到着を確認し、クリスとの浅からぬ因縁を感じながら、ウェスカーは行動を開始する。
クリス達よりも一足早く化学工場に潜入したウェスカーは、工場の地下へ容易に辿り着く。
一方セルゲイはウェスカーの潜入を察知していた。
背後でRED QUEENが淡々とバイオハザードによる汚染状況を報告するが、その内容はセルゲイに基地の放棄を決意させるまで進行していた。
しかしRED QUEENとテイロスさえあれば構いはしないとセルゲイは語り、テイロスの起動を命じるのだった。
ここでクリスとジルを伴った対アンブレラチームの接近を感知。
矢継ぎ早に訪れた物騒な来客に対しても、セルゲイは状況を楽しむ余裕を見せていた。

工場の地下を進むウェスカーはBOWからの歓迎を受けていた。
地下鉄道を利用する事にしたウェスカーはその列車内でもBOWの襲撃を受けるものの、その全てを退ける事に成功する。
途中、線路が途切れ列車ごと宙に放り出されそうになるものの、間一髪ブレーキが間に合ったため危うく難を逃れる。
線路の途切れた先は地下深くへと続く竪坑となっていた。
竪坑を向かい側の足場に飛びつきながら段々と地下へと向かう。
竪坑の最深部へ辿り着いたウェスカーを迎えたのは複数の銃声とすぐ足元で散った火花だった。
ウェスカーの出迎えにやってきたセルゲイは基地を『我が城』と言い、ウェスカーはアンブレラを『沈みかけの船』と言う。
しかしセルゲイはアンブレラが沈まない事を確信しており、再生を掲げる。
ウェスカーの迎撃にセルゲイがあてがったのは、養成所再利用計画の際に同伴させた改良型タイラント、イワンであった。
セルゲイはイワンを紹介する際に『友人達』と口走った。
そのことをウェスカーは疑問に思うが、自身の背後から現れたもう一体のイワンにすぐに気付く。
ウェスカーとイワンの対決を見届ける事も無く立ち去るセルゲイ。
竪坑内を自由自在に飛び回る超人然としたウェスカーの動きに苦もなく追従してまわるイワンであったが、
ウェスカーは撃退に成功し基地の奥深く目指して移動する。

ウェスカーが最深部一歩手前まで辿り着くと、最深部へ至るためのエレベーターが既に起動した後の状態となっていた。
先ほどの竪坑よりも深い縦穴となった空間を、ウェスカーは時に蜘蛛のごとく壁に張り付きつつ、時に壁を蹴った反動で位置を変えつつ、
BOWとの戦闘もこなしながら進んでいく。
縦穴の最深部へ辿り着き、クリス達が引っかかって進攻不能になった通路も、超人的身体能力駆使して進んでいく。
別ルートでクリス達が進んだものと同じ構造となっている蜂の巣状の通路を抜けて辿り着いたコンピュータールーム。
そこにはモニターを挟んでクリス、ジルへ向けてテイロスに関する高説を垂れ流すセルゲイがいた。
セルゲイはRED QUEENを『彼女』と呼んで紹介し、彼女が洋館事件の夜に起動したこと、ラクーンシティ壊滅事件の際に持ち出したことを告げた。
テイロスとのリンクによって未知なる世界を体験したRED QUEENが新たな刺激を求めた事を踏まえ、RED QUEENが自身と同類、
生き物であるかのように話すセルゲイであったが、対するウェスカーはRED QUEENを単なる道具、使う者によって価値を変えると一蹴した。
ここでも意見の対立を見た両者は決着を望み、セルゲイは自身に投与したウイルスを活性化させセルゲイモンスターと化す。
人間の名残は大きく残しているものの、背中から生えた無数の触手、両腕を一体化させて生み出した新たな腕など、BOWとしてはかつて無い姿へと成り果てた。
セルゲイは自身の体を変貌させながらも、そこに自身の意思を残していた。
戦闘の最中でセルゲイは自分が辿った運命を語る。
ソ連崩壊後にオズウェル・E・スペンサーに拾われ忠誠を誓った事、タイラントとしての素体適合テストに合格しクローンを提供する事で今の地位を手に入れたことを明かす。
かつて存在したタイラントを兄弟と呼び狂気を見せるセルゲイだったが、ウェスカーはそんなことを意にも介さずスペンサーの居場所にこだわった。

160 :アンブレラ・クロニクルズ ◆l1l6Ur354A:2008/04/12(土) 21:54:45 ID:Ja6/2iGr0
結局のところ、セルゲイからスペンサーの居場所を掴む事はできなかった。
ウェスカーとセルゲイの因縁は終焉を迎え、勝者として残ったウェスカーはRED QUEENと対面する。
U.M.F.-013のデータを全てコピーし、『面白い切り札』を手に入れたとウェスカーは静かに喜ぶ。
コンピュータールームに掲げられていたモニターには、クリス達とテイロスの決戦に終止符が打たれた場面を映し出していた。
クリス達がプラン通りの働きをしたことを評価し、ウェスカーは『彼女』に別れを告げ、U.M.F.-013の全データを初期化する。
初期化が完了すると、モニターはU.M.F.-013のデータが全て消去された事を示した。
基地の外へ脱出を果たしたウェスカーは、アンブレラの終焉を確信する。
そして自分がアンブレラとは違い、Tウイルスの有効な使用方法を見い出している事を述べる。
勝者が誰かを思い知らせると胸に決め、ウェスカーはロシアの雪原に消えた。

ラクーンシティの事件から五年後、アンブレラが組織ぐるみで行ってきた行為の有罪が確定した。
しかし裁判には検察、アンブレラ双方とも不審な点が多かったため、アンブレラの弁護側は控訴する構えを取る。
そしてロシア政府はFBIからの要請により、行方不明になっているスペンサーの捜索チームを編成する。

ウェスカーはU.M.F.-013からコピーしたデータを開いた。
それを眺めながら、アンブレラの庇護を失ったスペンサーに対し、せいぜい逃げ回る事だと心の中で言う。
そしていつか自らが描いたシナリオについて話そうと心に決める。

<闇を継ぐ者 終>

U.M.F.-013
ラクーン市地下研究所シェルターに設置されていた13番目のスーパー・コンピューター。
世界中の支社間に張り巡らされたネットワーク上、すべての情報はこのメインフレームにバックアップ保存されていた。
蓄積された情報は、アンブレラ復活も理論的に可能な『宝の山』である。


<アンブレラ・クロニクルズ 終>

最終更新:2008年04月14日 19:17