フロントミッション フィフス ~スカーズ・オブ・ザ・ウォー~

フロントミッション フィフス ~スカーズ・オブ・ザ・ウォー~

part42-145~149,151


145 :フロントミッション フィフス:2008/11/02(日) 18:48:40 ID:cBYKmMLA0
フロントミッション フィフス ~スカーズ・オブ・ザ・ウォー~

注…この作品はこれまでのFMシリーズで描かれてきた戦いの歴史を一人の主人公の視点から体験していくストーリーとなっています。
   まとめサイトの過去作(特に1st)に目を通すなどしてある程度本シリーズの世界観を理解してから読むことをお勧めします。

オープニング
20世紀後半、地殻変動によって太平洋上に隆起した新島「ハフマン島」。
豊富な地下資源を有していることが判明するとこの島は世界各国からの入植によって急速に発展し、
その帰属を巡って列強の思惑が交錯する必争の地となった。
2070年、それぞれハフマン島の領有を主張するOCU・USNの二大国家の間に第一次ハフマン紛争が勃発。
ハフマン島に暮らす仲良し三人組『ウォルター・フェン』『グレン・デュバル』『ランディ・オニール』は
戦闘に巻き込まれてウォルターは左頬、ウォルターを庇ったグレンは左腕に傷を負い
さらにウォルターとランディはUSN側、グレンはOCU側に離ればなれになってしまう。
USNの孤児施設を出たウォルターとランディは軍に志願し歩兵部隊に配属される。
二人はOCU軍のヴァンツァーパイロットになっていたグレンに感化され機甲部隊へ転属するが、
ある事件をきっかけに両国は再び戦争へと突入する…

・第二次ハフマン紛争編
「ラーカス事件」によりOCU・USN両国の関係は一気に悪化。
パイロット訓練を終えたウォルターとランディは同期の仲間たちとともに部隊に編成され、
OCU領フリーダム市の制圧作戦に投入される。作戦は成功に終わるが、敵の掃討に当たっていたウォルターの前に
グレン率いる部隊が現れた。幸い撃破されたグレンは怪我もなく脱出し、USNの捕虜になるのだった。
捕虜になったグレンと友情を確認する二人。「俺の戦争はこれで終わったわけだ。……死ぬなよ」
収容所へ移送されるグレンを見送りウォルターとランディは安堵する。
だが、これが彼らの運命を引き裂く悲劇の始まりだった。

戦況はUSN優位に進むが、傭兵部隊「キャニオンクロウ」の活躍とともにOCUの反撃が始まる。
小隊長を任せられたウォルターの奮戦空しくフリーダム市は陥落、
敵はUSN領の最終防衛線フォートモーナスに近づく。
時を同じくしてウォルターとランディは施設時代の先輩『エドワード・コリンズ』と再会する。
コリンズは特殊機甲強襲連隊「ストライク・ワイバーンズ」に所属するホームの出世頭だ。

「ランディ、昔お前が惚れてたリンだがな……今は強襲隊の本隊長、つまり俺達のボスをしている」
「ええっ!あの風に吹かれて本を読むスーパー深窓の令嬢風のリンが!?」
「……お前のアタマも大概イカレてるな」

昔ランディは同じ施設で出会った女の子『リン』が好きだった。
ランディは声をかけることもできず気を引きたいあまりに彼女の本を盗むが、誤ってページを破って壊してしまう。
ウォルターに泣きついてボコボコに殴られたあげく修理した本を返しにいってもらったのだが、
リンは結局本を返しに来たウォルターを好きになってしまったらしい。
そのリンがいまや荒くれ揃いの海兵隊の指揮官に?
信じられないランディだったが、密かにある決意を固めるのだった。
「ウォルター、俺…… いや、今度の任務が終わったら話すよ」


146 :フロントミッション フィフス:2008/11/02(日) 18:50:36 ID:cBYKmMLA0
ウォルター隊はフォートモーナス市街に侵入したOCU軍を迎え撃った。
敵の攻勢をなんとか凌いだところで、一機の敵ヴァンツァーが次々と友軍を撃破して迫ってくる。

『搭乗者:グレン・デュバル』
「なっ……!?発砲しろ!」

一瞬で機体を破壊されるウォルターと仲間たち。
ランディ機の援護で退避するが、最後に倒されたランディは機体の故障で脱出できなくなる。

「グレン!お前グレンだな!」
『誰だ……なぜ俺の名前を知っている』
「グレン!?俺もいるぞ、ランディだよ!」
『ランディ……?』
「そうだ、それにはランディが乗ってるんだ!俺達が殺し合う必要なんてない!」
『……知らんな、そんなヤツ』
ランディ機のコクピットを撃ち抜くグレン。
ウォルターは炎上した機体からランディを懸命に引きずり出す。
「ウォルター……グレンの事、責めるなよ。戦争なんだ、仕方ないだろ……?
 いやだな、何で、俺達が──」
事切れたランディを抱くウォルターの涙を雨が覆い隠す。
頭上を行くヘリはOCUとUSNの停戦合意を告げていた。

ランディの柩と最後の別れを終え、部屋を整理するウォルターは遺品の中から強襲隊への志願届けを見つける。
ウォルターはランディが残した書類を自分の名前に書き換えて提出するのだった。
適性訓練の最終日、読み上げられた名簿にウォルターの名前はなかった。
教官に連れられて出ていった連中と入れ替わりに一人の女性士官が現れる。

「よく聞けクソ虫ども!貴様らは軍属代えを希望した最低最悪の存在だ。
 最悪のクソの役にも立たないクソ部隊のクソ虫どもが今ここにいる」
「だが──見込みのあるクソ虫どもだ。おめでとう諸君、合格だ。
 ようこそ、特殊機甲強襲連隊ストライク・ワイバーンズへ」
リン・ウェンライト少佐。ウォルターはランディの遺志を継ぎ彼女の下で新たな戦いへと赴く。


147 :ゲーム好き名無しさん:2008/11/02(日) 18:53:05 ID:cBYKmMLA0
・ストライクワイバーンズ編
強襲隊への転属から3年。ウォルターは一個小隊を任せられるまでになっていたが、
ランディの死は依然ウォルターの心に暗い影を落としていた。
ミサイル基地破壊などの任務を経て、強襲隊はカスピ海で起きた石油掘削施設占拠事件に駆り出される。
世界各国の軍隊が協調の名のもと面子争いを繰り広げる中、ウォルターはUSNの対テロチーム
特殊機甲分遣隊「バーゲスト」隊長『ヘクター・レイノルズ』に出会う。
リンの元上司にあたる彼は胡散臭いが切れ者でウォルターの事も気に入ったらしい。
「ヘクター!そこを動くなよっ!」「安心しろリン!まだお前の部屋の話しかしてない」
彼によるとリンの部屋の壁はウォルターの写真で一杯で、分遣隊から強襲隊に異動したのもウォルター目当て?らしい。
(実際には間に合わなかったが強襲隊はフォートモーナスへ援軍に来る予定だった。コリンズはその先行偵察)
続いての任務はOCU領カンボジアの独立を支援すること。
いつものウォルター、コリンズに加えてリンもヴァンツァーに乗って参加する大規模作戦になる。
作戦の最後、謎の男に率いられた敵部隊にグレンの姿を見つけるウォルター。
グレンのヴァンツァーは無言のままEMP兵器でリンの動きを止め、銃口を向ける。
ウォルターはリンの機体の前に割り込んで被弾し重傷を負ってしまうのだった。
ウォルターの病室を訪ねてくるヘクター。
謎の男の名前はモーガン・ベルナルド。バーゲストが追っているテロリストだがかつては脳医学の権威であり、
サカタインダストリィ事件で問題になった非人道的技術・BD計画の中心だった人物である。
モーガンは戦時中に大量の捕虜を拉致し、脳を取り出してヴァンツァーのCPUに改造するB型デバイスや
脳に機械を埋め込んでヴァンツァーと直結させるS型デバイスの開発に使っていた。
ヘクターはS型デバイスの実験台にされながら一人生き残り、モーガンを追っている。
おそらくグレンは……(収容所へ移送されるグレンを見送ったシーンには兵士に化けたモーガンの姿がある)
ヘクターはリンがS型転換者であることを告げ、モーガンと関わりのある研究施設を調べるよう言い残す。

研究施設を制圧し機密ファイルを閲覧するウォルター。
S型パイロットは脳への過度の負担から搭乗時間に比例して記憶障害や精神崩壊を引き起こす。
ファイルによればリンの障害度は10%程度の軽度段階だ。
「ウォルター、民間放送をモニタリングしてみろ」
モーガン・ベルナルドの側近として国際手配されるグレン。
ファイルに記されたグレンの障害度は80%を越える。
グレンはS型転換手術によって廃人となり、モーガンの操り人形にされていたのだった。
リンにグレンとモーガンを追う決意を伝えるウォルター。
軍に入ったリンは自分を変えるためUSN軍のS型デバイス実験に志願したが、
記憶障害によるアイデンテティーの喪失に苦しんでいた。
部屋に昔の写真を貼っているのは失われていく記憶を学習するため。
彼女はウォルターを好きになったきっかけの本の一件すら忘れてしまっていた。
「写真を見ると、昔のわたしはお前に好意を持っていたようだよ。
 ……今のわたしにはもう過去の自分が他人としか思えんのだ」
ウォルターとランディとの思い出の本を見せられたリンは理由もわからないまま涙を流す。
記憶が失われても残るものはある。
自分で掴み取った記憶は決して消え去ることはない──
ウォルターはリンに紹介状を貰い、ヘクターの待つバーゲストへ向かう。

148 :フロントミッション フィフス:2008/11/02(日) 18:59:58 ID:cBYKmMLA0
・バーゲスト編
バーゲストに転属したウォルター。
ヘクターの作戦によりUSN軍が開発したS型専用機を囮にモーガンを誘き出すことに成功する。
「君がウォルターか。次も楽しませてくれたまえ」
追い詰められたモーガンは奇妙な言葉を残して自爆するが、
グリムニルを名乗るモーガンの組織は蠢動を続けバーゲストは対応に追われる。
各地で大量のヴァンツァーの開発・生産を進めるグリムニルの足取りを追うウォルター達は
グリムニルがUSN軍のアラスカ放射線研究所を狙っているとの情報を掴む。
アラスカではエミール・クラムスコイ博士(3rdのヒロインの一人、エマ)が
新世代のエネルギー機構MIDASの開発を行っている。MIDASはクリーンな核とでもいうべき
新兵器に転用が可能であり、バーゲストはこれを守るべくアラスカへと発つ。
「こいつはテロじゃない……戦争だ」
ヘクターの予想を越えるグリムニルの大軍。
迎え撃つウォルターの前にS型専用ヴァンツァーを駆るグレンと死んだはずのモーガンが現れる。
モーガン・ベルナルドは一人ではない。オリジナルは第二次ハフマン紛争で死んでいるが
モーガンはS型デバイスを介して他人に人格を移植することで生き延び、
同じ人格を持った複数の個体をリンクすることで死の概念すら超越した存在と化していた。
「モーガン」は倒されるがその隙に日防軍(OCU日本の政府軍。詳しくは3rd参照)がMIDASを奪取。
さらにグレンの一隊が反応炉を暴走させアラスカもろとも全てを消滅させようとする。
「人間の脳など10テラバイトに満たないただの器だ。制御することはたやすい」
研究所最深部でグレン=モーガンの乗る「ブルータルウルフ」と対峙するウォルター。
臨界へのカウントダウンとともに最後の戦いが始まる。

149 :フロントミッション フィフス:2008/11/02(日) 19:01:08 ID:cBYKmMLA0
・エンディング、後日談
ヘクター達を脱出させ一人グレン=モーガンと向かい合うウォルター。
グレンに呼び掛けるウォルターをモーガンは嘲笑うが、そのコクピットには子供時代に三人で撮った写真があった。
ウォルターがEMP弾でモーガンを黙らせると、機体から放り出されたグレンは自分を取り戻していた。
ビームフィールド越しに短い言葉を交わし、最後の時を覚悟したウォルターの元にリンの新型機が辿り着く。
別れを告げて消滅するグレン。
リンの機体へ駆け寄るウォルターに瓦礫が襲うが、搭乗者のいないブルータルウルフの手がそれを救う。
エマがシステムに介入して臨界方向を施設周辺とその上空に絞り、二人乗りで脱出したウォルターとリン。

「──ところで、強襲部隊の隊員は要るか?」
「ああ。とびきり最悪のポストが空いている」
「そこしかないのか」「そこだけだ」
「ようこそ、特殊機甲強襲連隊ストライク・ワイバーンズへ」
長い査問会の後、MIDASに関する情報は隠蔽されアラスカでの戦いはテロリストとの偶然の遭遇戦として処理された。
ヘクター隊長以下多くのS型転換者で構成されていたバーゲストは再編を受け
S型デバイス技術は撤廃、マイクロマシンによる治療が研究される。

約10年後となる2121年、ハフマン島フォートモーナス基地。
妻の墓前に一連の事件の終結を報告する老軍人ウォルター。
「ランディ──グレン──もう敵も味方もなしだ。
 今度は四人で楽しくやろう。それまで彼女をよろしく頼む」
写真を眺めながら呟くウォルター大佐を強襲隊に入隊する娘が迎えにやってくる。


151 :ゲーム好き名無しさん:2008/11/02(日) 23:00:28 ID:ZfUm5p6t0
>>149
FM5th乙です。
でも、マイクロマシンのくだりって、S型技術より危険性の低い
マイクロマシン型に転換されたってだけじゃなかったでしたっけ?

そしてスクエニは一体いつになったら霧島系WAPの矛盾を解消してくれるんd
…無理か、流石に。

最終更新:2008年11月08日 01:41