サガ  フロンティア2
Part10-209・211~212・216~219・221~222・226~230・239~240・242・249・251・255~256・258~259・273・280・282~283・287~288・290~292 2010年4月1日Wiki直接編集・追記


209 サガフロンティア2 04/11/19 22:06:26 ID:72KLeqlT
《世界》サンダイル
・東大陸
 サンダイルでは最も歴史の深い地域。
北部では四つの侯国で成り立つフィニー王国が治めているが、互いに覇権を争っている。
中部及び南部は王国の支配が及んでおらず、地域の有力者が実権を握っている

・南大陸
 ナ国が治めている。東大陸ほど術不能者に対する差別はない。ちなみに北部には二つの属領がある

・北大陸
未開の地。開拓が始まって間もない

《用語説明》
・アニマ
 この世界の根底にある重要な概念で、魂のような無形の要素。万物に宿っていると考えられている。
術の発動と深い関わりがあり、アニマが弱い人間は術をろくに使えず「不能者」として差別の対象となっている。

・クヴェル
先行文明の遺物。アニマを無限に引き出すことができ、一部地域を除いて貴重な品として扱われる。
なお、クヴェルを模したものをツールと呼び、こちらは引き出せるアニマが有限である

・鉄(をはじめとする多くの金属)
アニマの力を阻害する性質があり、術至上主義が蔓延する時代では忌み嫌われている

・メガリス
先行文明の遺跡のこと。各地に点在し、それぞれ特徴にちなんで「氷のメガリス」などという呼称のされ方をする

・エッグ
思念を持っている卵形のクヴェル。手にした者の意志を支配し操る力を持ち、ある目的のため行動を起こす。
所持者が死亡するとエッグはそのアニマを吸収し、次の宿主を求める

211 サガフロンティア2 04/11/20 01:00:59 ID:MbvE6+vH

《ギュスターヴ編・1220~1239年》

 1220年、フィニー国王ギュスターヴ12世により東大陸北部は統一された。それと時を同じくして長男ギュスターヴ13世が誕生。12世は息子を後継者とすべく期待を寄せていた。

 フィニー王国は後継者が七歳になると王位継承に必須の手続きである「ファイアブランドの儀式」を行う。平易と思われていた儀式だったが、ギュスターヴがまさかの術不能者であった事により失敗(ちなみにギュスターヴはアニマが弱いどころか全く無いらしく、かなり異質な存在だった)。 失望した12世は息子の廃嫡を決め、それに反対した妻ソフィーともども身分を剥奪して城から追放した。
 始めは城下の貧民街に暮らしていた二人であるが、暗殺を恐れ、ギュスターヴの家庭教師を務めていたシルマールと共に南大陸のナ国へ亡命することになる。

 ナ国の庇護の下、劣等感にまみれ荒んだ毎日を送るギュスターヴ。日頃の欝憤をおなじ術不能者であるフリンにぶつけ、そのことをレスリーという少女によく咎められていた。
 1233年、彼はヤーデ伯領地にて出会った「鉄」に興味を持ち、鋼製武器の製作に没頭するようになる。術の使えないギュスターヴは次第に己の力に頼みを置くようになり、後に盟友となるケルヴィンとともに自作の鉄製武器で盗賊を撃退してからは、更に自信を深めていくようになる。
1239年、最大の理解者であった母親のソフィーが死去。ギュスターヴは19歳。

212 サガフロンティア2 04/11/20 02:45:47 ID:MbvE6+vH

《ギュスターヴ編1240~1248年》

 1240年、20歳になったギュスターヴはワイド侯のもとへ足繁く通っていた。ワイド侯は愚鈍な領主で父である前領主に従っていた有能な家臣を信用せず、巧みに取り入ったギュスターヴの姦言に乗せられて、彼らを遠ざけてしまっていた。
 将軍の地位にあったネーベルスタンはギュスターヴ排斥の注進を聞き入れられなかったことに抗議し、場内への出仕を拒否していたが、それはギュスターヴの目論見通りであった。ギュスターヴはその間隙を縫ってワイド侯を監禁。ケルヴィンを動かしてヤーデ全軍を城下に導きワイド侯の領地を全て乗っ取った。

 1245年、父であるギュスターヴ12世が急逝。後妻の子(彼にとって異母弟)14世が跡を継ぐことになっていた。それに対してギュスターヴは自身の王位継承権を主張。1247年、20年振りに東大陸に舞い戻る。1248年、バケットヒルの戦いが勃発。13世側は精鋭部隊鋼鉄軍の活躍や、ネーベルスタン将軍とケルヴィン・ヤーデ伯のバックアップを受けたのに対し、14世側はオート侯カンタールが傍観、14世の異母兄ノール侯フィリップも積極的に戦闘には関わらず、あっさりと決着がついた。捕らえられた14世は処刑され王位継承戦争は幕を閉じた。ギュスターヴは28歳になっていた。

216 サガフロンティア2 04/11/20 15:39:41 ID:MbvE6+vH

《ギュスターヴ編1248~1249年》

 ギュスターヴ12世には四人の子どもがいた。ソフィーとの間に長男ギュスターヴ13世、次男フィリップ、長女マリー、後妻との間にギュスターヴ14世である。フィリップはノール地方治め、マリーはオート地方を治めるカンタールのもとへ嫁いでいる。14世はバケットヒルの戦いで敗死した。フィニー王国の実権を握ったギュスターヴのもとへ続々と使者が来る中、オート侯カンタールは妻マリーを、ノール侯フィリップは直接本人が使者として参上した。実に20年振りに兄弟と再会することとなる(この時ケルヴィンはマリーに淡い恋心を抱いている)。
 だがケルヴィンやネーベルスタンはフィリップを警戒していた。兄が儀式に失敗したことで母親を失い、同時に父からも相手にされなくなったからである。それは確かに幼なかったフィリップの心に強烈なトラウマとして残っていた。

 謁見に至るやいなやギュスターヴに剣を突き付けるフィリップ。一触即発の空気のなか、フィリップはギュスターヴに宿る母ソフィーのアニマを見て、暗殺を断念する。かくして兄弟は和解したのであった。1249年ギュスターヴは南部への進行を始め、拠点となる都市ハン・ノヴァの建設に着手した。29歳のことである。

217 サガフロンティア2 04/11/20 16:10:56 ID:MbvE6+vH

《ギュスターヴ編1250~1256年》

フィニー城下では国王の不在に不安を抱く者が数多くいた。ギュスターヴに実権があるものの、あくまでも正式な手続きを経ていないため、国王ではないのだ。手続きとは無論ファイアブランドの儀式である。

 1250年、フィリップは兄の代わりに儀式を受けるも失敗。それも当然のことで七歳までに儀式を受けないとファイアブランドが暴走するからである。大火傷を負い、落ち込むフィリップではあったがまだ希望が残っていた。フィリップには息子のフィリップ2世がおり、ギュスターヴはその子に儀式を受けることを勧めたのである。
 1255年、フィリップ2世の儀式は成功に終わった…かに見えた。儀式の直後、2世が暗殺者の凶刃に倒れたのである。愛息の死を前にフィリップは発狂。ファイアブランドを手にして暗殺者をなぎ払った彼は、暴走をはじめた炎の剣に自身のアニマを呑み込まれモンスターの姿に変貌する。火竜に身を落としたフィリップは息子の亡骸を抱えて、いずこかへと飛び去っていってしまった。

 フィリップ2世暗殺の首謀者は遥として判明しなかった。ギュスターヴはアニマ教徒の犯行と断定。教団が本拠地としていたハンの遺跡を襲撃し信者たちをことごとく虐殺した。1256年、ギュスターヴ36歳のことである。その後、フィニー王国で帝位に就く者はいなかったため、事実上1248年以降は国王不在の状態が続くことになる。

218 サガフロンティア2 04/11/20 17:19:17 ID:MbvE6+vH

《ギュスターヴ編1269~1271年》

 ギュスターヴの東大陸南部進出は順調に進み、空白地帯であった中央部の制圧もほぼ完了した。南方はラウプホルツ公が治めているため、事実上東大陸はすべて彼の統治下に置かれたことになる。ギュスターヴが統治領の最南端にある砦へ視察に赴いた日の夜、彼の砦は襲撃を受けた。ギュスターヴは従者の安全を優先して炎上する砦に残り、そのまま還ってくることはなかった。1269年、享年49歳。

 ギュスターヴの死は新たなる戦乱の火種となった。特にケルヴィンとカンタールとの対立は深刻なものであった。この権力闘争を優位に進めていったのはオート侯カンタールである。
カンタールは北部の諸侯の大半を取り込み、ケルヴィンをハン・ノヴァに孤立させた。ケルヴィンはやむなくハン・ノヴァを放棄、ヤーデ伯領地ヘと撤退した。統治者を失ったハン・ノヴァはモンスターの襲撃を受け、壊滅的な被害を残した。1271年、ケルヴィン50歳。カンタール44歳。

追記
カンタールはマリーとの政略結婚で領地を削られていて、フィニー王国に恨みを抱いていたとされる。1250年頃に彼はマリーと離縁している。

219 サガフロンティア2 04/11/20 17:51:22 ID:MbvE6+vH

《ギュスターヴ編1288~1292年》

 1288年、東大陸北部を治めていたカンタール死去(59歳)。彼には6人の女性との間に23人もの子がいたこともあり、相続争いが発生。次第にオート侯の力も弱まっていった。
 ヤーデに雌伏していたケルヴィンは再び東大陸に進出、実権を握る。しかしそれに対抗する勢力が現れる。南部を治めるラウプホルツ公である。 ナ国王ショウの召喚命令で長男チャールズを欠いたケルヴィンではあったが次男フィリップ3世と連携しラウプホルツ軍を破る。これが後にいうソールズベリ平原の戦い(1290年)である。

 ソールズベリ平原の戦いで暗躍したのはカンタールの娘ヌヴィエムである。彼女はラウプホルツ公を唆すと同時に、ショウ王にケルヴィンの讒言を働き、召喚命令を出させるに至った。それはひとえに父を犬と侮辱したチャールズとの確執がもととなっていた。結局ケルヴィンは諸侯の盟約を結ぶに至らず、1292年死去。享年71歳。この後、東大陸は明確な統治者を失い混沌の時代が始まる。

補足
マリーはカンタールと離縁した後、ケルヴィンと再婚。二児をもうけた。 兄チャールズはヤーデ伯を、弟フィリップ3世はファイアブランドを継承している。

221 サガフロンティア2 04/11/20 18:32:14 ID:MbvE6+vH

《ギュスターヴ編1303~1305年》

 東大陸北部では正当な統治者を巡っての覇権争いが続き、人心は疲弊しきっていた。問題を複雑化させたのはナ国ショウ王の介入が原因である。そのショウ王が1303年に死去し、最大の障害が無くなった諸侯は和平会議を開くことになったが、互いに自分勝手な主張をするばかりで議論は平行線を辿った。

 北部で諸侯の対立が続くなか、中央の勢力は和平会議を傍観していた。中央部はギュスターヴの死後、放置されていたため、ハン・ノヴァの長老会を中心とした自治政府ができていたのだ。ヤーデ伯チャールズは和平会議で諸侯が釘付けになっている隙をつき、中央を制圧しようと画策。会議を息子のデーヴィドに任せ、反抗するハン・ノヴァの制圧にかかった。
 ハン・ノヴァではギュスターヴの子孫を名乗る者と、エーデルリッターと呼ばれる軍団が護衛していた。庶民はギュスターヴ統治下の時代を懐かしみギュスターヴの再来を願っていて、また、ギュスターヴの子孫を名乗る者もあとを絶たなかった。ハン・ノヴァの一団もその一つである。 ハン・ノヴァ制圧に乗り出したチャールズはエーデルリッターの反撃に遭い敗北。自身も戦死する。1305年のことである。

222 サガフロンティア2 04/11/20 18:57:45 ID:MbvE6+vH

《ギュスターヴ編1305~1306年》

 ヤーデ伯チャールズ敗死の報告は諸侯に衝撃をもたらした。ギュスターヴを名乗る偽者の軍団にヤーデ伯が敗れたことで、庶民のギュスターヴに対する渇望が嫌というほど分かったからである。このままでは自分達の立場が危うくなる。
 ヤーデ伯を相続したデーヴィドは議会で自ら譲歩を示すことで各諸侯をまとめ上げ、偽ギュスターヴ軍の討伐に乗り出した。

 1305年サウスマウンドトップの戦い勃発。連合軍は北・南・西からハン・ノヴァを包囲。北方軍は偽ギュスターヴ軍の分隊に敗れたものの、デーヴィド率いる西方軍が足留めをする隙にラウプホルツ公率いる南方軍で挟み打ちにする戦法でエーデルリッターの本隊を破り、からくも勝利した。1306年、デーヴィドの尽力で初の平和条約であるハン・ノヴァ条約が成立。サンダイルにようやく平和が戻ったのである。

―ギュスターヴ編・完―


226 サガフロンティア2 04/11/20 22:06:09 ID:MbvE6+vH

《ウィル編1220~1235年》

 ウィリアム・ナイツは1220年ディガーである父ヘンリーとキャサリンとの間に生まれる。その生誕日はギュスターヴ13世とはたった三日違いである。7歳で両親を失った後、叔母夫婦ポール、ニーナに育てられ、父のようにディガーの道を志すことになる。ちなみにディガーとはクヴェルを発掘する冒険者のことである。15歳になったウィルはディガーとしてデビューすべくヴェスティアへ旅立った。

 ヴェスティアは東大陸中央部、アナス川流域にある町で冒険者の拠点となっている。町に着いたウィルは冒険者のほとんどが別のディガーの護衛(ヴィジランツ)として出発したあとで途方にくれる。ウィルは同じく遅れて酒場にやって来た新米女性ヴィジランツ・コーデリアと、どこか言葉に刺のある術士ナルセスとパーティーを組みハンの遺跡を探索することした。
 ハンの遺跡はかつてサンダイルを統治していた古代帝国の廃墟であり、度重なる盗掘から見るべき物は少ないと推測された。ただ現在は魔物の巣窟であり、人が入り込めないことから可能性がないわけではなかった。遺跡でタイラーという巨漢を加えた一行は、遺跡のなかで三つのクヴェルを発見。初めての探索を見事成功でおさめた。

227 サガフロンティア2 04/11/20 22:49:56 ID:MbvE6+vH

《ウィル編1236年》

 ハンの遺跡探索の際、ウィルはアレクセイ・セルゲンの噂を聞く。アレクセイは最近ヴェスティアを根城としているディガーで、噂の内容は彼の悪辣なやり口であった。しかし、ウィルが気にしたのはアレクセイ自身の動向である。ウィルの両親は何者かに殺害されており、アレクセイは父と交流があった。従ってアレクセイは両親の死の真相を知っているのではないか…。ウィルはこう考えていた。叔母のニーナと相談した結果、彼女から南大陸の大砂漠へ行くことを提案される。かつて父ヘンリーはセルゲン兄弟と砂漠のメガリスを探索し、卵形のクヴェルを持ち帰ったという。

 ハンの遺跡で協力した仲間とニーナを伴い、砂漠のメガリスを調査しにオアシスの町フォーゲラングで聞き込みを行う。メガリスは異様さだけが残るのみで何の痕跡も得られなかったが、フォーゲラングでの聞き込みである程度の収穫はあった。かつてヘンリーはメガリスの発掘に反対していたが、セルゲン兄弟はそれを強行したという。その後、アレクセイの弟が卵形のクヴェルを持って暴れ出しフォーゲラングに多大な被害を出して死亡。アレクセイは町を破壊した罪で投獄され、その間に、ヘンリーは問題となったそのクヴェルを持ち帰った。分かったことはそれだけである。

228 サガフロンティア2 04/11/20 23:25:20 ID:MbvE6+vH

《ウィル編1238~1239年①》

 埒があかないと判断したウィルはアレクセイに接近することを決意。ただ、ウィルとニーナは面識があり警戒される。よって仲間の一人を潜入させ、動向を探らせることにした。

 アレクセイは通称「夜の町」でクヴェルを探していた。仲間の連絡を受けたウィルはアレクセイが一人になったところを見計らい、彼に詰め寄った。その瞬間、奇妙な悪寒に襲われるウィル。アレクセイは卵形のクヴェルを持っていた。違和感に戸惑いつつアレクセイを詰問する。「父を殺したのはお前か?」と。しかし、アレクセイはヘンリーを刺したのはウィルの母キャサリンだと言い放ち、ウィルはその言葉に衝撃を受ける(事実ではあるが、それはヘンリーからエッグを引き離すための行動で、致命傷とならないよう刺している。エッグを落とさせることに成功し、後はアレクセイが回収する算段だったが、エッグを手にしたことで負の感情を増幅したアレクセイは二人を殺害。というのが真相)。

 一方、潜入した仲間はアレクセイ一味と連携し、夜の町にあるクヴェルを見つけ出す。クヴェルを手にしたアレクセイはミカゲの石切り場に向かった。命が惜しければついてくるなと言い残して。石切場跡地向かったウィルは、洞窟の奥でアレクセイを追い詰めるウィル一行。しかし、アレクセイが夜の町で手に入れたクヴェルの力で使役する二頭のドラゴンを前にして、逆にウィル達は窮地に追い込まれる。本来は魔物避けであるクヴェルを卵形のクヴェル(エッグ)で増幅したらしい。

229 サガフロンティア2 04/11/20 23:45:49 ID:MbvE6+vH

《ウィル編1238~1239年②》

 危機を救ったのはニーナだった。彼女は自らのアニマを爆発させて、二頭のドラゴンを撃退する。ドラゴンを失ったアレクセイはウィルの攻撃を受け、奈落の底へと落ちて行った。
 アニマを爆発させたニーナは、手厚い看護の甲斐なく、その後自宅でひっそりと息を引き取る。仇討ちの代償は余りにも大きかった。1239年、ウィリアムは19歳。奇しくもギュスターヴと同じ年に彼は「母親」を失ったのだった。

 叔母を亡くして間もなく、ウィルは街中である悪寒に襲われる。アレクセイと会った時に感じたあの違和感である。悪寒と卵形のクヴェル(エッグ)との関連性に気付いたウィル。彼の生涯をかけたエッグ追跡行の始まりであった。

補足①
 ウィルはエッグ自身を感知しているわけではなく、エッグに吸収された父のアニマを感知しているらしい。
補足②
 コーデリアを潜入させると最終的に手下に殺害される。潜入させていなければその後もパーティーの一員として参加し、後にウィルの妻となる。ちなみに1238年にコーデリアが死亡した場合、ウィルの妻になるのはラベール。

230 サガフロンティア2 04/11/21 00:31:34 ID:Ge7NyhGE

《ウィル編1246~1247年①》

 クヴェル探索や鉱山の鉱脈探しなどで徐々に名声を得て来たウィルであるがもっと大きな仕事をしてみたいという意欲が出ていた。そこでナルセスは術発祥の地ヴァイスラントの探掘を提案。彼らはそれに乗ることにした。しかしナルセス自身は高齢を理由に目的地への同行を最後に引退することを決めていた。

 ヴァイスラントは東大陸南部の寒冷地帯であり、そこへ至るには難所グラン・ヴァレを越える必要がある。ラウプホルツ公が安泰でいられるのはグラン・ヴァレのおかげである。
 グラン・ヴァレには巨大な吊り橋が掛かっているが莫大な通行税がかかっており、谷を通るしかない。ウィル一行は弓使いのラベールと共に、谷を越えた。ラウプホルツを経てヴァイスラントへ。ナルセスとは既に別れ、新しくパトリックという仲間を加えた一行は、雪深い寒村に到着する。

 村に着いた一行はラベールという弓使いの少女と、彼女の兄であるウィリアムと出会う。ウィリアムはディガーでの成功を目指すために故郷を捨てていた。ラベールが冒険者になったのは兄を故郷へ連れ戻すためである。兄を罵倒するラベールを一顧だにせず、ウィリアムは自身が発見したメガリス探検の協力をウィル達に求めてくる。

239 サガフロンティア2 04/11/21 11:33:58 ID:Ge7NyhGE

《ウィル編1246~1247年②》

 氷のメガリスは村から更に南に下り、氷河の向こう側に存在する。ウィリアムは以前からそれを発見していたが、一人では危険なので手を拱いていたのだ。
 氷河を渡って内部を捜索し、最深部に至るウィル一行。すると、突然全員が不調を訴え出す。メガリスが影響を与えているのは明らかであった。意識が遠退く中、ウィルはただひたすら仲間を救い出すことだけを一心になって考えていた。

 意識がはっきりと戻ったとき、ウィルは仲間と共に最深部の部屋から出ていた。全く記憶はないが仲間を救い出したのはウィル自身だという。気がつくとウィルの手にはクヴェルが握られていた。
 危険を感じたウィルは仲間達に最深部へ行くことを禁じる。しかし、ウィリアムには一つの確信があった。このメガリスは自分の思念を実体化する作用を持っている。とすれば…。
 最深部に到達したウィリアムはウィルの制止を振り払い、叫んだ。「俺はタイクーンだ!」と。その瞬間、ウィリアムのアニマは暴走、巨大な獣の姿に変貌を遂げた。ウィルは分不相応な願いは危険だと予感していたのだ。
 魔物と化したウィリアムの追撃を振りきってメガリスを脱出したウィル一行。後に、ウィルはメガリス探検の功績を讃えられ、タイクーンと呼ばれるようになる。ウィリアム・ナイツ、27歳。

240 サガフロンティア2 04/11/21 11:58:18 ID:Ge7NyhGE

《ウィル編1256年》

 結婚を機に住居をワイドに移したウィル。彼は久しぶりにヴェスティアを訪れる。目的はエッグ。アニマ教徒がエッグを所有している噂を聞き付けてきたのだ。
 アニマ教はアニマ至上主義を訴えるカルト集団の一つであり、ハンの遺跡を根城としている。ウィルは、かつて共にメガリスを探検した仲間であるタイラーとパトリックに、ヴィジランツであるレイモンを加え、アニマ教団へ潜入する。

 時を同じくして、大きな動きがフィニー王国内で起きていた。ギュスターヴはフィリップ2世暗殺の首謀者をアニマ教団と断定。盟友であるケルヴィンの制止を無視して討伐軍をハンに差し向けていたのだ。

 ウィルはエッグの存在を感知しながらもギュスターヴ軍にアニマ教団員として追われたため、結局エッグを見つけ出すことができなかった。

242 サガフロンティア2 04/11/21 12:47:33 ID:Ge7NyhGE

《ウィル編1257年》

 今度は海賊が卵型のクヴェルを所有しているという噂が流れはじめるようになる。それに対してウィルはクヴェルが「夜の町」にあるというデマを海賊に流す。手段を選ばないウィルを制止しようとするナルセス。ウィルの真意を汲んだタイラーはパトリックとレイモンを連れて「夜の町」へと向かう。
 「夜の町」では、ギュスターヴの軍兵が町の要所に潜んで海賊の襲撃を待ち構えていた。ウィルはギュスターヴと接触して彼の軍隊を町の防衛に動かしていた。タイラーは安心すると同時に、ギュスターヴ自ら直接討伐に乗り出してきていたのに驚くのであった。

 ウィルは海賊が夜の町を襲う隙をついて海賊船に侵入する。船はギュスターヴ軍の反撃を聞き付け、沖へと出始めていた。逃走を図る海賊船を嵐が直撃する。
 嵐で激しく揺れる甲板上でエッグの存在を感知したウィルは一人の海賊に接近する。やはり、海賊がエッグを持っていたのだ。ウィルが彼の手からエッグを海に叩き飛ばすと、海賊は泳げない身であるにも関わらず、嵐の海中へと飛び込んで行った。これもエッグの魔力が成せる業なのか。 今度こそエッグを処分したと確信するウィル。
「父さん…」
 彼はまさに沈み行く海賊船と運命を共にしようとしていた。37歳のことである。

249 サガフロンティア2 04/11/21 15:04:04 ID:Ge7NyhGE

《ウィル編1275~1276年》

 1275年、術士エレノアは東大陸中央部にある樹海にいた。彼女の専攻は古代文明であり、樹海には古代帝国時代の街の遺跡があるが、街の調査が目的ではなかった。
彼女に同行するのはヴィジランツのパトリックとレイモン。そしてディガーのリッチ。彼等には冒険の目的が知らされず、文句たらたらである。彼女は地図を頼りに街で一番高い建造物を探しだし、そこへ登ることを指示した。指示通り街の高台を見つけるとエレノアはスヴェルドルフ鉱山の方角を見つめ、何かを確認していた。

 スヴェルドルフは様々な感応石を産出し、世界でも有数の鉱山である。しかし乱開発が祟り、1251年に大規模な落盤事故が生じてからは採掘が止まっている。ちなみにウィルも鉱脈探しに関わっていた。

エレノアの目的は鉱山の調査で依頼主はヤーデ伯ケルヴィン。背景にはカンタールとの政争がある。

1244年鉱山にモンスターが発生した事案からモンスターが侵入する入口から鉱山を調査することにした。エレノアはその入口を確認するために高台を探したのだ。
鉱山を調査し、再発掘の是非を判定すると、鉱山の近くに巣くうガーゴイルを撃退し、任務を終えた。
251 サガフロンティア2 04/11/21 15:36:39 ID:Ge7NyhGE

《ウィル編1277年》

リッチに依頼が舞い込む。依頼人はナルセス。依頼内容はある孤島にある木の実の採取である。この木の実は非常に希少であり一人で実行すること、秘密を守ることが条件である。
父の事を引き合いに出すナルセスに対し、それを露骨に嫌がるリッチ。どうやら二人は既に面識があるようだ。

ナルセスの依頼を完遂し、ヴェスティアを去ろうとするリッチだが、奇妙な悪寒に襲われる。その直後、目の前の少女がリッチに語りかける。

「ウィリアム・ナイツは知りすぎた」

少女は卵形の物体を抱いていた。彼はそれを初めて見たが、何であるかは容易に想像できた。

リッチはワイドの実家に戻り父を問い詰める。それを聞いた父親は驚き、発見したいきさつを逆に聞いてきた。父親の名はウィル。海賊船から生還した彼は今でもエッグを追っていた。

「あれは危険なものだ。所有者は殺さねばならない」

それを聞いた息子リチャードは反発し、家を飛び出していく。
リッチは女子どもに危害を与えるのを良しとしない性格であると同時に父の名声に負けないディガーを目指していた。反発も当然である。
その後彼はヴェスティアを訪れたが少女の姿はなかった。ナイツ一族とエッグとの戦いが再び始まった瞬間である。ウィル57歳、リッチ22歳。

255 サガフロンティア2 04/11/21 18:06:11 ID:Ge7NyhGE

《ウィル編1280年》

リッチはなけなしの金をはたいて単身ノースゲートへやって来た。ノースゲートは開拓が始まったばかりの北大陸、港付近に位置する町である。
父は成功者であるが、父に頼るのは己が許さなかった。従ってリッチに金銭的な余裕は無い。北大陸へ来たのは未開の地であり、人が入り込んでいないからである。
町で化石の洞窟の話を聞いたリッチは大ミミズの襲撃で町を失ったディアナを半ば強引に加え、そこへ向かうことにした。しかし所詮戦力不足でモンスターには歯が立たない。
仕方なく酒場に戻るとエレノアとレイモンがいた。彼女たちも北大陸で一儲けを考えているようで、利害の一致したリッチ達は再びパーティーを組み、洞窟へ入った。
洞窟内部は化石だけでなく冒険者の遺骸で溢れていた。中には化石そのものに生命が宿っていたり、遺骸がゾンビとなって襲いかかってきた。
リッチ一行は最深部では命を得た恐竜の頭部の化石を撃退。奥にある大量の鉱石とチップを発見。一山当てることに成功した。リッチ25歳。

256 サガフロンティア2 04/11/21 18:29:56 ID:Ge7NyhGE

《ウィル編1290年》

リッチはノースゲートに拠を構え、ディガーとして生活をしていた。彼は女性にはだらしがなかった所があったようで、遠征先では色々と女性にちょっかいを出していたようである。
そんな彼にも年貢を納めるときが来た。同居していたディアナが妊娠したのである。流石に観念したリッチ。そのとき一人の女性が通り過ぎ、リッチはかつて感じた悪寒に襲われる。エッグとの再会である。
エッグを持っていたのはかつてヴェスティアで出会った少女ミスティであり、妖艶な女性に成長していた。
ミスティに詰め寄るリッチ。しかし彼女はリッチを相手にしない。
エッグの所有者が何かを仕出かすのは正義感が許さなかったが、女性を傷つけるのは己の主義が許さない。そんな彼の心を見透かしミスティは挑発する。

「お呼びじゃないのよ、カス野郎」

リッチは歯噛みしながらも立ち去るしかなかった。
危険を感じたリッチは身重のディアナを説得し、父の住むワイドへ避難させた。リッチ35歳。

258 サガフロンティア2 04/11/21 18:58:18 ID:Ge7NyhGE

《ウィル編1290~1291年①》

ノースゲートで突如昏睡状態へ陥る奇病が流行する。リッチはエッグが関わっていると直感。ミスティの後を追う。彼女は化石の洞窟へ向かっていた。
洞窟で対峙する二人。ミスティは化石の怪物をけしかけてきた。奇病はやはり彼女が引き起こしたもので、住人のアニマを吸い取り、化石に与えていたのだ。
それを撃退するリッチ。ミスティは逃げ出すが、彼女の心に微妙な変化が生じていた。

1291年、ミスティはリッチにメッセージを送る。奥地の開拓村で待つと。リッチは悩む。このままエッグの追跡をやめ、妻子と暮らすべきではないかと。だが、その迷いを自らの正義心で押し切り、奥地へ向かう。
ミスティは開拓村にはいなかったが更に奥地のメガリスへ向かったという情報を得たリッチは足を進める。はたしてミスティは虫がたむろするメガリスの奥で待っていた。

ミスティの企みを図りかねていたリッチは彼女を問い質す。

ミスティ
「あなたの強さを見て思ったの。あなたが欲しい」

リッチ
「何くだらねぇことを言ってるんだ。本当の狙いを吐けよ」

彼女の狙いはまさにその言葉通りであったのだがリッチは気付く筈もない。

259 サガフロンティア2 04/11/21 19:43:21 ID:Ge7NyhGE

《ウィル編1290~1291年②》

リッチは迷わなかった。襲いかかる虫を撃退し、ミスティを剣で貫く。絶命するミスティ。彼女は最期に

「エッグを受け取りなさい
エッグはお前の物、そしてお前のアニマは私も…」

と呟き、息絶えた。

その瞬間、エッグはミスティを吸収し、リッチの手許に移っていた。
リッチは瞬時に理解した。ミスティはリッチに自分を殺害するように仕向けたのだ。
化石獣を倒したリッチを見たエッグは彼、いやナイツの一族を優れたアニマの所有者であることを確認。新たなる依代としてリッチを選んだのだ。
もしかしたらミスティもリッチに特別な感情を抱いていたのかもしれない。リッチと一体になりたいがために取った行動なのか。

「おまえの言いなりになるかっ!俺はリチャード・ナイツだ!!」

エッグに抗えないことを悟ったリッチはエッグを抱えたまま虚空に身を躍らせた。死の間際、リッチは妻とまだ見ぬ子の事を考えていた。

時を同じくしてディアナはワイドにあるウィル宅で女児を出産した。
ウィルは初孫である彼女に「ヴァージニア」と命名した。
ウィル71歳、リッチ36歳。

273 サガフロンティア2 04/11/21 23:01:36 ID:Ge7NyhGE

《ウィル編1305年①》

ジニーことヴァージニア・ナイツは1291年ワイドにて父リチャード、母ディアナとの間に生まれる。
ジニーは帰らぬ父を待ちながら母と祖父ウィルに育てられる。特にウィルの影響を受け、彼を尊敬すると同時に次第に彼女も冒険者として旅立つ事を夢見ることになる。
彼女が旅立つきっかけが訪れたのは1305年、ジニー14歳の時である。
ウィルはヴァンアーブルの使者ミーティアの依頼を受け、フィニー王国の街テルムへと旅立って行った。ジニーは祖父を追い掛けるべく夜中に家を抜け出した。
ワイド(南大陸)からテルム(東大陸)へ行くためには海路を経る必要があるがジニーは無許可で乗船したため、密航者として捕まってしまう。密航の罪は重く、船長権限で海に投げ込まれるのが慣例であるが、ジニーが子供であることからノースゲートで売られることとなった。
船倉に閉じ込められ、途方に暮れるジニー。そんなジニーを救ったのはプルミエールであった。彼女はジニーを船倉から出すと自分の部屋に匿ったのである。
こっそり港から出ようとする二人を見つけた船長はプルミエールと口論になるが、通りがかりの冒険者ロベルトの仲裁もあり、事なきをえた。

280 サガフロンティア2 04/11/22 21:17:39 ID:VpMf3EvS

《ウィル編1305年②》

ジニーの乗った船はテルムのある東大陸ではなく、北大陸へ向かう便であった。まるで逆方向の船に乗ってしまったジニー。一文無しの彼女は帰りの船賃を稼がなければならない。
ジニーは船内で助けてくれたプルミエールとノースゲートで出会ったロベルト、そしてロベルトの相棒グスタフとパーティーを組み、船賃を稼ぐことにした。
まず手始めに北大陸で暴れ回る大ミミズの巣を探索し、クヴェルを発見。ひとまずは成功を見る。冒険を楽しむジニーであるが、そこへロベルトがメガリスの情報を仕入れてきた。
グスタフは慎重論を唱えるが、特に目的は無く暇を持て余していたジニー達はその話に乗る。
巨虫のメガリスは最北端にある開拓村から更に北に位置する。だが、開拓村で気になる噂を聞く。メガリスへ向かった美女が還らなかったらしい。

「…事件の臭いがする…」

そんな親父臭いロベルトの言葉を軽く流し、メガリスへと向かった。
メガリスにはクヴェルはなかったがジニーは谷底で道具袋を発見し、愕然とする。

「リチャード・ナイツ」

袋にはそう書いてあった。
そうここはリッチ終焉の地であった。父の死を確信したジニーはただ泣くのみであった。

282 サガフロンティア2 04/11/22 22:01:52 ID:VpMf3EvS

《ウィル編1305年③》

ウィルはジニーからの連絡を受け、ノースゲートへやって来た。祖父に泣き縋るジニー。息子の死を知らされたウィルはジニーにエッグの話をする。ジニーはウィルの冒険話を聞きながら育ったが、初めて聞くものであった。
テルムに赴いたウィルはヴァンアーブルから正式に依頼を受ける。内容はギュスターヴと称する偽者の調査。どうやら彼はエッグを持っているらしいのだ。ちなみにヴァンアーブルはウィルと交流があり、エッグの存在を知っている。
当時、ギュスターヴと自称する男はハン・ノヴァでチャールズを破って以来、熱狂的な支持を得て迎えられていた。そして多くの民衆が彼を慕い、義勇兵としてハン・ノヴァへ集結しつつあった。
彼がエッグの所有者だとしたら…。ウィル一行はヴァンアーブルの弟子ミーティアと共にハン・ノヴァへ潜入し、事の真偽を確かめることにした。

ハン・ノヴァはギュスターヴの死後、権勢を奮ったカンタールに放置され、空白地域となっていた。よって度々野盗やモンスターによる襲撃を受け、治安は悪化していた。
そんな事情から民衆の権力への反抗心は強く、同時にギュスターヴへの尊敬の念は強い…そんな土壌が培われていた。

283 サガフロンティア2 04/11/22 22:36:26 ID:VpMf3EvS

《ウィル編1305年④》

志願兵に紛れ込み、ハン・ノヴァへ潜入したジニー一行。中央広場で凱旋する「ギュスターヴ」を監視する。すると、ウィルとジニーはすぐに感じた。あの例の悪寒である。間違いなくヤツはエッグを所有している。
だが逆にナイツ一族のアニマを感知した「ギュスターヴ」はエーデルリッターのサルゴンに追撃を命ずる。彼は「ギュスターヴ」によって見出だされた最初のエーデルリッターであり、既に人間ではなかった。

1305年、サウスマウンドトップの戦い勃発。エーデルリッターの追撃を辛くも逃れたジニー一行はハン・ノヴァ郊外の丘で戦いを見守っていた。
状況はデーヴィド率いる西方軍が偽ギュスターヴ軍本隊と交戦していたが、挟撃担当の南方軍が到着するまで保つかは微妙な状況であった。
グスタフはいても立ってもいられなくなり、助勢に向かうことにした。そしてヴァンアーブルはグスタフに一振りの大剣を手渡す。

実はグスタフとヴァンアーブルは旧知の間柄であった。

287 サガフロンティア2 04/11/22 23:04:53 ID:VpMf3EvS

《ウィル編1305年⑤》

ヴァンアーブルはシルマールの弟子であり、ギュスターヴの下にいたことがある。ギュスターヴが南方の砦で最期を迎えたあの日、彼もそこにいたのだ。
フリンによって窮地を逃れたヴァンアーブルは後日ギュスターヴを探したが遂に彼を発見することは出来なかった。

(ギュスターヴの後継者を名乗る者が後を断たなかったのは、彼の遺体が発見されずまた、女性関係が派手であったのに関わらず公式には子を残していないことからきている。)

また、グスタフの本当の名はギュスターヴであり、ケルヴィンの次男フィリップ3世の子である。彼も父同様ファイアブランドを継承し、フィニー国王を継ぐ条件を満たしている。
しかし、父フィリップ3世はある事件で死亡する。しかもそれは兄チャールズとの関係が芳しくなくなかったことが遠因となっているらしい。それがもととなり、グスタフは出奔する。

ヴァンアーブルはギュスターヴ終焉の地に残されていたギュスターヴの剣を本来15世を名乗る筈であったであろうグスタフに手渡したのだ。グスタフは颯爽と従兄弟であるデーヴィドを救いに行った。

一方プルミエールはグスタフを見てある葛藤と戦っていた。

288 サガフロンティア2 04/11/22 23:37:09 ID:VpMf3EvS

《ウィル編1305年⑥》

「プルミエール」とは「最初」という意味を持つ。その名は義母が家の復興を願ってつけた名前であり、プルミエールは義母の希望を一心に受けて育った。
しかしプルミエールは義母の本性を知り、軽蔑する。義母は家の復興に執着し、手段を選ばない。たとえ民衆がどんなに苦しもうと。そして自分を家の道具として利用しようとも。
だが、義母は必死であった。必死であったが為に視野が狭くなっていたのだ。彼女の父親は一国を支配するほどの実力者であったにも拘わらず、その息子たちは父の財産に群がるのみである。父の死後、家は没落する。
カンタール9番目の子であり、プルミエールの義母であるヌヴィエムはカンタールの末娘であるプルミエールをオート侯最後の希望として育てた。だがプルミエールは最早オート侯に未練はなかった。

プルミエールは家の誇りなど馬鹿らしいとしか思っていなかった。しかし従兄弟のために戦場に出ていくグスタフを見て何かを感じ取っていた。


サウスマウンドトップの戦いは南方軍の救援が間に合い、偽ギュスターヴ軍は次第に瓦解して行った。デーヴィド連合軍の勝利である。

290 サガフロンティア2 04/11/23 00:45:46 ID:f4zIVZAo

《ウィル編1306年①》

サウスマウンドトップの戦いは終結した。しかし「ギュスターヴ」や六人のエーデルリッターは未だ発見されることはなかった。
当然ウィルが追うのは「ギュスターヴ」などではなくエッグである。「ギュスターヴ」一行が北大陸奥地へ向かったとの情報を得たジニー一行は北大陸の未開の地ヘと進む。

「ギュスターヴ」一行は巨虫のメガリスよりもさらに奥、星のメガリスに居た。六人のエーデルリッターもそれぞれのアニマの将魔と化し、侵入者を待ち受けると同時にエッグと一体化すべく時を待っていた。
炎の将魔サルゴンはかつてリッチとパーティーを組んだ時期もあったがそれを知る由もない。

ある将魔は撃退し、ある将魔はやりすごし、ジニー一行はメガリス最深部へ至る。吸収されたのか「ギュスターヴ」の姿は既に無く、現れたのは異形へと変貌したエッグであった。
エッグは生き残った将魔を吸収し力を増しながら襲いかかる。将魔の力が尽きると異形の姿すら捨て、エッグそのものとなり激戦は続く。

291 サガフロンティア2 04/11/23 01:18:23 ID:f4zIVZAo

《ウィル編1306年②》

死闘の末エッグは倒れた。遂にナイツ一族とエッグとの因縁は終結したのである。
意気揚々と帰途に着くジニー一行。ところが彼女達の目前にはエッグが転がっていた。しかも片手で持てる程の大きさだったエッグは人間一人分くらいの大きさに「成長」していたのだ。
実はエッグはアニマを吸収する度に大きくなっていた。「ギュスターヴ」と共に星のメガリスへ赴いたのは大量のアニマを吸収するためであった。

「近づくな。アニマを食われるぞ」

もはやエッグに近づくだけで虜になってしまう。ジニー達に取るべき方策はなかった。「彼」以外はそう思っていた。

すると彼--グスタフ--はおもむろにギュスターヴの剣を取り出し、力任せにエッグに叩きつけた。

真っ二つに折れる鋼鉄の剣。

「ギュスターヴ公の剣でもだめか…」

ウィルが諦めかけた瞬間、エッグは跡形も無く消し飛んだ。今度こそ本当にエッグはこの世から姿を消した。

「父さん…」

エッグから解放されるアニマの中に父を見つけ、涙するウィル。彼の旅はようやく終わった。ウィル86歳、ジニー15歳。

ウィル達が立ち去った後には真っ二つに折れたギュスターヴの剣があるのみであった。

―ウィル編・完―


292 サガフロ2の人 04/11/23 01:28:41 ID:f4zIVZAo
とりあえずサガフロンティア2はこれでお終いです。

なお、暗殺者ヨハンとかネーベルスタンの晩年とかサルゴンのエーデルリッター入隊(?)のいきさつ等、他にもストーリーはあるのですが、本筋から離れていると判断し、割愛しました。

かなり長い文章になってしまった事をお詫びするとともに、応援していただいた皆様に感謝いたします。





| 新しいページ | 編集 | 差分 | 編集履歴 | ページ名変更 | アップロード | 検索 | ページ一覧 | タグ | RSS | ご利用ガイド | 管理者に問合せ |
@wiki - 無料レンタルウィキサービス | プライバシーポリシー