ソニックと暗黒の騎士

ソニックと暗黒の騎士

part44-438~439、part45-56~58

part59-387,394,401~402,409,411,435~438


438 :ソニックと暗黒の騎士◆l1l6Ur354A:2009/03/22(日) 15:13:55 ID:BbWMENWXO
絵本シリーズ第2弾です。
とりあえず人物紹介と導入部だけ投下。

ソニック:ご存知、世界最速のハリネズミ。
アラビアン・ナイトに引き続き今度はアーサー王伝説の世界へ召喚される。

カリバーン:喋る聖剣。ソニックの剣の師匠となる。
意志を持ち、使い手を選ぶとされている。
ちなみに、アーサー王伝説で岩から抜いた剣はこちら。

マリーナ:魔術師マーリンの孫娘にして宮廷魔術師。
今回ソニックを召喚した張本人

アーサー王:エクスカリバーの鞘に宿る不死の魔法により、
心を邪悪な力におかされてしまったかつての名君。

ランスロット・ガウェイン・パーシヴァル:円卓の騎士からはストーリー部分には三人のみ登場。
順に、シャドウ・ナックルズ・ブレイズが担当。

湖の貴婦人ニュミエ:アーサー王にエクスカリバーの鞘を与えた人物。
担当は「自称」恋人


439 :ソニックと暗黒の騎士◆l1l6Ur354A:2009/03/22(日) 15:16:56 ID:BbWMENWXO
好物のチリドッグを食べようとしていたソニックは、突如異界へと召喚される。
「突然の召喚をお許し下さい!異界の騎士様」と、自分を召喚した少女が言う。
周囲を見渡すと、只者ならね気配を漂わせる騎士と無数の怪物に囲まれていた。
ひみリンの時の事を思い出したソニック、「こういうパターンは慣れっこさ!」と
チリドッグを空高く放り投げ、その一瞬の間に怪物を一掃する。
残るは馬上の騎士一人。
一気に仕掛けようとするソニックだったがマリーナに止められ、転移魔法で一時撤退します。
残された騎士、アーサー王は崖の上から様子を見ていた
円卓の騎士達にそれぞれ後を追い、処刑するよう命じるのでした。


56 :ソニックと暗黒の騎士◆l1l6Ur354A:2009/03/29(日) 19:52:52 ID:AIx2z5mrO
ソニックの続きをちょっとだけ投下します。


一方その頃、霧深い湖の近くへやってきたソニック達。
マリーナはここはアーサー王の世界であり事、
王は聖剣の鞘の力で不死になっており、その魔力により変貌してしまった事を説明する。
不死の相手をどうやって倒すのか、と疑問に思うソニックだが
この湖にある聖剣ならばあるいは…とマリーナに教えられる。
途中、湖の主・ミストドラゴンに襲われるが返りうちにし、無事に聖剣・カリバーンを手に入れる。
以外とへぼいな、とこぼすと突如カリバーンが喋りだした!
ソニックをヒヨッコ呼ばわりしたうえに、
今後はヒヨッコ・ザ・ヘッジホッグと名乗るんだな、と有り難くない命名をされる。
そこへ後を追ってきたアーサー王が現われる。
アーサー王になんとかダメージを与えるが、やはり鞘の魔力で回復してしまいどうにもならない
自らが相手をするほどでもないと悟った王は去っていってしまった。
頼みのカリバーンでも王は倒せないと分かったので、カリバーンの提案で
鞘の元の所有者である湖の貴婦人に会い、魔力を封じる方法を聞き出す事にした。

57 :ソニックと暗黒の騎士◆l1l6Ur354A:2009/03/29(日) 19:54:23 ID:AIx2z5mrO
湖の貴婦人に会う前に、切れ味が落ちてるから町の鍛冶屋にいき
身だしなみを整えたいと言いだす聖剣様。
マリーナは町でも顔が知られている為、身を隠すと言うので別行動をとることとなった。
鍛冶屋(テイルス)に剣を鍛えて貰い貴婦人の元へ向かうと、そこには
円卓の騎士最強と言われるランスロットが待ち受けていた…。

 
382 :ゲーム好き名無しさん:2011/12/23(金) 23:39:51.97 ID:oVH/jxEd0
ソニックと暗黒の騎士が途中のままなので書いてみようと思います。
とりあえず明日あたりにランスロットのところからいこうと思っています。
初めてなので不慣れなとこもありますがよろしくお願いします。
387 :ソニックと暗黒の騎士:2011/12/25(日) 00:13:19.53 ID:kUOF6+Vk0
いきなりランスロットに決闘を申し込まれるソニック。
ソニックは乗り気ではないが、敵を前にして逃げないのが騎士道。
勝手にカリバーンが「その決闘、受けて立つぞ!」とか言い出し、結局戦うことに。

最強の騎士と名高いランスロットだが、本人が油断してたのもあってなんとか勝つことができ、
ついでに彼が持っていた聖なる武具の一つ、「アロンダイト」をゲットした一匹(?)と一振りの剣。
なんだかんだで貴婦人のいる湖に到着することができた。
「待っていました、異界の騎士よ・・・」「ウワーオ!」
しょっちゅうソニックを追っかけ回す自称ガールフレンド、エミーそっくりな湖の貴婦人ニミュエを前に、
思わず逃げ出しそうになってカリバーンに怒られるソニック。
とりあえず目的を果たすため、エクスカリバーの鞘の力を封じる方法をきくことにした。
しかしニミュエは言う。
その方法を教えたいのは山々だが、アーサー王を倒し、鞘を手にしたソニックが、アーサー王の
二の舞にならないとは限らないと。
そこでニミュエはソニックに、三つの試練を与える。
それらを果たし、一人前の騎士であることを証明せよというわけだ。
一つ、「アーサー王の地下牢から、謂れ無き人々を助けよ。」
二つ、「困窮にあえぐ人々に慈悲を与えよ。」
そして三つ、「アーサー王の率いる黄泉の騎士団を倒せ。」
「期限は三日後の日没までに。幸運を祈ります・・・」 こう言ってニミュエの姿は消えた。
こうして、立派な騎士の証を立てるため、ソニックは走り出したのだった。


異界の地を高速で駆けつつ、見事ニミュエの課した試練を突破したソニック一行。
このままいけば、約束の時間になんとか間に合いそうだ。
「Piece of cake 楽勝だぜ!」(ちなみに、「Piece of cake」とは「朝飯前」という意味らしい。)
そんなことをいっていると、道端で泣いている女の子に出会った。
どうしたものか、事情を聞いてみると、自分の村が巨大な竜に襲われ、少女の両親をはじめとした
人々がみんなさらわれてしまったらしい。
今から人々を助けにいけばニミュエとの約束は果たせない。しかしソニックは行く。
「オレは騎士の道よりも、オレが行きたい道をいきたいんだ。」
「たわけが・・・」そう言いながらも、ソニックについていくカリバーン。
しかし、ドラゴンのいる洞窟に向かおうとする一行を一人の騎士が阻んだ。
円卓の騎士の一人、「ガウェイン」である・・・
続く
394 :ソニックと暗黒の騎士:2011/12/25(日) 23:41:36.74 ID:kUOF6+Vk0
ソニックの自称「永遠のライバル」ナッコー・・・じゃなかった。ナックルズそっくりなガウェインは
いきなり喧嘩腰。ソニックが事情を説明しても、
「大方、ドラゴンの溜め込んだ財宝を取りにいくつもりだろうが・・・」と取り合ってくれない。
頭の硬さもT-LINKナッコー・・・じゃない、ナックルズそっくりである。
「アーサー王にたてつく不逞な輩め!ここを貴様の墓標にしてやるぜ!」
こう言ってガウェインはソニックに襲いかかった。

両手に携えた聖具『ガラティン』を力任せに振るい、時にはそれを「でぃぃぃやっ!」と投げつけてくる
ガウェインだが、騎士として成長したソニックの敵ではなかった。
ソニックに負けた汚名を自らの命で流そうとするガウェイン。
何も死ぬことはないだろう。とソニックがガラティンを取り上げつつ言うと、ガウェインは
「うるさい!うるさい!うるさーい!」と。(お前はどこのフレイムヘイズだ)
アーサー王への忠義こそが自分の騎士道。それを果たせずして・・・ そう言うガウェインにソニックは、
「王への忠義の前に騎士としてやるべきことがあるんじゃないのか?」と問う。
呆気にとられるガウェインを尻目に、ソニック達は洞窟へと急ぐのだった。

幸運にもドラゴンが留守だったのもあり、無事さらわれた人々を助けることができた一行。
ニミュエとの約束の時間はすっかり過ぎてしまったが、彼らに後悔はない。
そんな彼らのまえに一人の少女が現れる。 さっき道端で泣いていた少女だ。 
ソニックから、人々を助け出せたことを聞いた少女は、
「ありがとうございます。そして騙したりしてごめんなさい。」 ・・・へ?
何がなんだか分からない二人(?)の目の前で少女の姿は揺らぎ、次の瞬間、真の姿を現した。
湖の貴婦人、ニミュエである。
彼女は、彼の勇気と力、そして慈悲の心を試すために、少女の姿で彼に助けを求めたと言う。
ニミュエとの約束よりも困っている人を助けるのを優先したソニックを彼女は真の騎士と認め、
エクスカリバーの鞘の力を封じる方法を教える。

ランスロットの持つ『アロンダイト』。 ガウェインの持つ『ガラティン』。
そしてもう一人の円卓の騎士、パーシヴァルの持つ『レーヴァティン』。
三つの聖具とソニックの持つ『カリバーン』があれば、その力で結界をつくり、鞘の力を封じることが
できるらしい。
『アロンダイト』『ガラティン』『カリバーン』はすでに持っているので、
パーシヴァルを倒し、『レーヴァティン』を奪えば、アーサー王を倒すことが可能ということになる。
しかしパーシヴァルは聖杯の騎士と謳われる強く高潔なる人物。 気を抜けば命は無い。
しかしソニックは臆さない。「こっちには完全無欠の聖剣様がついててくれてるんだぜ?」とのこと。
それを聞いてカリバーンは得意顔。
「じゃあチョチョイといってサクサクっとやっつけてくるか!聖剣の扱いにも慣れてきたことだし!」
「ちっとも分かってないじゃないか!」
続く
分かりにくいネタいれてすいません。
401 :ソニックと暗黒の騎士:2011/12/26(月) 23:37:13.64 ID:dVW2q3rY0
聖杯の騎士、パーシヴァル。
その姿は、かつて共に戦った異世界の皇女、ブレイズによく似ていた。
「我が名は、アーサー王に仕えし円卓の騎士パーシヴァル! 貴君と主の御名をお聞かせ願いたい!」
対するソニックは、
「オレはソニック! ソニック・ザ・ヘッジホッグ! あえて言うなら・・・
この自由に吹く風がオレの主さ!」
灼熱のマグマが流れる火山地帯にて、二人の騎士の戦いは始まった。

聖具、『レーヴァティン』から放たれる凄まじい連続攻撃と、彼女の操る灼熱の炎に苦戦しながらも
ソニックはなんとか勝つことができた。 
後ずさりするパーシヴァル。
そのとき、足元の崖が崩れ、彼女は転落してしまう。
マグマへと落下する彼女の手をつかんだのは、勝負に勝ったはずのソニックだった。
何故・・・ そう聞かれたソニックは「さあな。きまぐれなオレの主のせいとでも
言っておくか?」と。
「イチャつくのはかまわんが、後にしておけ。」 パーシヴァルを助けるために崖に突き立てられた
カリバーンの文句に、「聖剣様だってモテるじゃないか。」とソニック。
「と、当然だ! お前のようなヒヨッコと一緒にするな!」二人(?)の会話を前に、
「イチャつく」発言におもわず頬を赤らめているパーシヴァルは完全に蚊帳の外だ。
「まだヒヨッコのままか・・・」「・・・いや」「?」 微笑みながら、カリバーンは言った。
「ソニック・ザ・ヘッジホッグ。お前の騎士道、確かに見届けたぞ。 今日から名乗るがいい。
お前は・・・『風の騎士 ソニック』だ。」
それは、彼がソニックを、一人の騎士として認めた瞬間だった。
「・・・へへっ」




402 :ソニックと暗黒の騎士:2011/12/27(火) 00:28:51.92 ID:cW//3lP10
見事、三つの聖具を集めたソニック達の前に、(長いこと出番の無かった)マリーナが現れた。
「これまでのご苦労に、なんとお礼を申してよいか分かりません。」
こう言うマリーナにソニックはまだ終わっていないと言う。
そう、まだアーサー王との戦いは終わっていない。
アーサー王は『アヴァロン』と呼ばれる島にいるらしい。
ソニック達は、決戦の地へと急ぐ。

マリーナが言った通り、楽園の島・アヴァロンにアーサー王はいた。
「オレは風の騎士、ソニック・ザ・ヘッジホッグ! アーサー王! 今一度オレと勝負してもらうぜ!」
「その無様な剣、今一度見てやろう・・・」にらみ合う王と騎士。
「いくぜ。相棒・・・」「ああ。存分にやるがいい。今のお前なら、勝てるさ・・・」
騎士と聖剣は、互いの友情を確かめ合う。
聖剣を携えし風の騎士。
不死の力に魅せられた王。
戦いの幕は、切って落とされた。
「アーサー王・・・ 勝負!!」

大地を駆ける二つの閃光。 ぶつかり合い、火花を散らす剣と剣。
騎士と王との戦いは熾烈を極めた。
しかしその戦いの中、見事勝利したのは。風の騎士・ソニックだった。
「何度やろうと同じこと。不死のわが身を滅ぼすことはできん!」 
アーサー王は、またしても鞘の力を使おうとする。
「今だソニック! 三つの聖具を!」 「Got it!」
『アロンダイト』『ガラティン』『レーヴァティン』 三つの聖具が、鞘の力を封じる。
そして、ソニックの放った真一文字の剣閃が、アーサー王を、切り裂く!
「がっ・・・バカな・・・」
それが、アーサー王の最期の言葉となった。
「YES I DID IT!」

こうして『アーサー王と円卓の騎士』の物語の世界には、アーサー王の死と共に平和が舞い戻った。
・・・はずだった。
続く

409 :ソニックと暗黒の騎士:2011/12/29(木) 00:12:55.28 ID:lenxH7OT0
アーサー王の居城、『キャメロット城』。
そこにいたマリーナの前に、三人の円卓の騎士が立ちはだかる。
王の勅命のもと彼女を殺そうとする三人に、彼女は意味深な一言を放った。
「その王が・・・私の祖父が作り出した幻だとしてもですか?」
戸惑う三人。 そのとき、彼らの、そしてマリーナの前にソニックが現れた。
その左手に、エクスカリバーの鞘を携えて。
「貴様、その鞘はどうした!まさか王を・・・」「まて!」
ソニックに突っかかるガウェインとそれを止めるパーシヴァル、そしてランスロットをよそに、ソニックはマリーナに言う。
アーサー王は、エクスカリバーの鞘を残し、黒い煙になって消えた、と。
そう、まるでこの世界に徘徊していた黄泉の騎士たちのように・・・
それに対し、マリーナはこう言い放った。
最初から、アーサー王などという王はこの世界に存在していなかった、と。
マリーナの放つ異様な雰囲気に気圧されるソニック。そして彼女は彼から鞘を受け取る。
「偉大なる私の祖父マーリンの失敗作、アーサー王に代わりこの鞘で・・・」
禍々しい光を放つ鞘を、愛しい我が子のように抱きしめるマリーナ。 その体から放たれる禍々しいオーラに、彼女の髪が揺れる。
そして彼女は、これまでの彼女からは想像もつかない、邪悪に響く声で、 
「・・・永遠不滅の王国を築き上げましょう。」
そう言うとエクスカリバーの鞘を大地に突き立てた。
そこから邪悪な光が雷となって周囲にほとばしる。
とっさにその場から退避した一同が見たものは、
大地からキャメロット城を砕き出現した五つの柱と、邪悪な光が空に穿った『穴』。
そしてそのなかに吸い込まれる無数の瓦礫だった・・・

411 :ソニックと暗黒の騎士:2011/12/29(木) 01:16:03.82 ID:lenxH7OT0
空にあいた『穴』はどんどん広がっていく。このまま国中が呑み込まれるのも時間の問題・・・
亡国の危機を前に、見ていることしかできない自らの不甲斐なさに、地面を叩くガウェイン。
「何だ?もう諦めちまうのか? おまえたちの騎士道精神ってのはその程度だったのか?」
こう三人に言い放ったのは、他でもなくソニックだった。
彼は言う、王への忠義の前に、騎士としてやるべきことがあるだろう、と。
「そう。いまならまだ間に合います。」 彼らの前に現れた湖の貴婦人ニミュエが描いた
魔方陣には、キャメロット城周辺の地図が写し出されていた。
彼女が言うには、その地図に赤い点で示された場所に行き、聖具の力で城を囲むように
結界を張れば、『穴』を消すことが可能らしい。
ソニックから聖具を受け取った三人は、この国を救うことを誓う。
王への忠義のためではない。
「「「この国と人々のために!!」」」
ソニックは結界を張った後、隙をみて城に飛び込むつもりらしい。
彼の武運を祈り。円卓の騎士はそれぞれの地へと急ぐ。

ニミュエの示した地に到着したランスロット。
そこには、石碑と剣を突き立てる台座があった。
その台座にアロンダイトを突き立てると石碑が輝き、そこから文字が浮き上がった。
「これは、かの『暗き洞』を封じるもの也。」
『暗き洞』とは。そしてマリーナの目的とは一体・・・

そしてガウェインも、封印の石碑に到着していた。
台座にガラティンを突き立てるガウェイン。
石碑にはこう書かれていた
「石碑に聖なる剣を突き立てよ。」 これを見て、ガウェインは一つ思い出したことがあった。
大聖剣・エクスカリバー。 その鞘の力に、アーサー王は魅入られた。
しかし、エクスカリバー『そのもの』を王が使っているのは見たことがない。
しかもソニックの話では、アーサー王は最終的にそれを持っていなかったことになる。
では、一体どこにあるのか・・・・

続いて、パーシヴァル、ソニックと、石碑に聖具が突き立てられ、結界は完成した。
しかし、その力は弱すぎ、『暗き洞』の広がりをとめることはできない。
「そろそろ潮時だな・・・」「・・・ああ。」
残る希望は、ソニックに託された。
「HERE WE GO!!」


435 :ソニックと暗黒の騎士:2011/12/29(木) 23:53:00.47 ID:lenxH7OT0
「・・・お越しになると思ってましたわ。」
紫に染まった髪。金色の目。そして血の気のない肌。
キャメロット城内部、玉座の間にいたマリーナの姿は、これまでに無いほど変わってしまっていた。
ソニックはマリーナに、一連の出来事を仕組んだ理由を問う、「この国を黄泉の亡者から救うんじゃなかったのか?」 と。
「この国はいずれ滅びます。それが定めなのですから・・・」とマリーナは答えた。
ランスロットとガウェインの対立により国政が乱れ、円卓の騎士団は崩壊し、
アーサー王は、自らの子・モードレッドによって瀕死の重症を負い、楽園の島・アヴァロンへと旅立ってしまう。
それが、『アーサー王と円卓の騎士』の物語の結末。
自らの祖父・マーリンが作ったアーサー王が失敗作だったばっかりに、この国はいずれ滅びてしまう。と彼女は語った。
「でも、この鞘を持った私なら出来るのです・・・皆が理想とする世界、永遠不変の王国創造が!」
マリーナの目的、それは、 『暗き洞』すなわち黄泉の世界にこの世界を引きずり込み、永遠に続く王国を作ることだった。
しかし、それは自らの考えを一方的に押し付け、多くの民を悲しませることでもある。
彼女を止めるためマリーナに立ち向かうソニックだが、彼女を包むバリアに阻まれ、はじき返される。
そして、彼女の影から、無数の腕をもつ巨大な怪物が出現する。
ソニックに迫る怪物の凶刃を受け止めたのは、自らの意思でソニックをかばったカリバーンだった。
その巨大な剣を前にその刀身は呆気なく折れ、その破片は地面に転がる。
ソニックの手にあるのは、もう喋ることのないカリバーンの柄のみ。
相棒の死に彼は我を忘れ、無謀な事と知りながらもマリーナに斬りかかる。
怪物に何度殴り飛ばされようとも、傷だらけになろうとも、何度も何度も。
その様子を、三人の円卓の騎士はニミュエの魔方陣を通じ見ていた。
「ソニック殿・・・もう十分です!」 「やめろソニック!それ以上は無駄だ!」
ソニックを止めるパーシヴァルとランスロット。
「騎士ってのは・・・敵を前に逃げたりしないんだろ?」
それを跳ね除け、マリーナに挑み、まだ吹き飛ばされるソニック。
「もう騎士道なんて関係ないだろ!頼む、ソニック・・・逃げてくれ!」
そう言ったのは、あれほど騎士道にこだわっていたガウェインだった。
それに対し、ソニックは・・・
「騎士道なんて・・・ハナから関係ないさ・・・オレはただ・・・
 オレの行きたい道を行きたいだけだ!!!」
「「「ソニック!!」」」
そのとき、ニミュエの魔方陣から黄金の光が放たれた。
「これは・・・! 失われて久しい聖剣の光! みんな武器を!」
ニミュエの指示に従い、三人は魔法陣に三つの聖具を捧げる。
すると、聖なる力が光の柱となり、天を貫く。
そしてその光は、マリーナと対峙するソニックに降り注いだ。
そして・・・・


436 :ソニックと暗黒の騎士:2011/12/30(金) 01:04:33.90 ID:27f32f5n0
【ブリテンの正当な統治者を決める選定の剣・『カリバーン』を引き抜き、一国の主となったアーサー】
聖なる光の中、ソニックの体が黄金の鎧に包まれる。
【しかし、数々の戦いを繰り広げるうち、その剣は折れてしまう】
ソニックの右手の篭手―それは彼がこの世界に来たとき、マリーナから渡されたものだった― が黄金に染まり、
【そこで彼は、自らの側近の魔術師・マーリンの助言のもと、とある湖を訪れる】
その背中には紅蓮のマントがはためく。
【カリバーンの破片をそこに投げ入れると、湖の貴婦人はそれを一本の剣に作りかえた】
頭に黄金の兜を装着するソニック。
【人々はそれをこう呼ぶ】
その右手に持つカリバーンが光と共に修復され、さらなる姿へと『進化』する。
【『カリバーンが作り直されたもの』】
「これは・・・?」ソニックの驚嘆の声に、ニミュエが答えた。
「大聖剣・・・・『エクスカリバー』よ!」
【すなわち・・・『エクスカリバー』、と。】
【『アーサー王物語』より】

相棒の真の姿『エクスカリバー』とそれを手にした『エクスカリバーソニック』。
彼らは挑む。
滅びの悲しみ故に道を踏み外したマリーナ・・・
否、『黄泉の女王』に。
続く

アーサー王がエクスカリバーを手に入れた経緯とエクスカリバーの語源には
いくつかの説があり、上に書いたのはその一つです。

437 :ソニックと暗黒の騎士:2011/12/30(金) 17:53:21.14 ID:27f32f5n0
「貴方には分からない…貴方には理解できない…だから…私がやるしかないの…貴方はもう…いいわ。」
「永遠に続く世界に何の価値がある!? そんな世界…願い下げだぜ!!」
自ら巨大な怪物となって襲い掛かる黄泉の女王に、黄金の騎士と大聖剣が挑む。
その凄まじい巨体に苦戦しながらも、彼らは怪物の巨大な剣を跳ね返し、
大聖剣から繰り出される超光速の剣閃で黄泉の女王を追い詰める。
「これで…終わりだ。」
ソニックの体が黄金の光弾と化し、怪物を、そしてマリーナを貫く。
「エクスカリバーに、斬れぬもの無し・・・」
「うぁぁぁぁぁぁっ! そんな…私は…あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
断末魔の悲鳴をあげ、怪物は消滅した。

崩壊したキャメロット城。
そこにはもう、巨大な柱も『暗き洞』も無かった。
いるのは、もとの姿に戻ったソニックとカリバーン、そしてマリーナのみ。
「マリーナ…」 ソニックはマリーナに言う。
「どんな世界にも終わりはあるさ・・・でも、滅びの悲しみがあるからこそ、人々は限られた日々を一生懸命生きることができる。
オレはそう思うぜ。」
そして彼は、彼女に一輪の枯れた花を手渡す。
前に彼女は、これと同じ花を手にこんなことを言っていた。
『何故…花々は、散る定めと知って咲くのでしょうね。 美しくいられる時でさえ限られているというのに…』と。
彼女は、花とこの世界を重ねあわせていたのかもしれない。
でも、その答えをソニックは教えてくれた。
マリーナはその花を胸に抱いて、思ったのだろう。
もしかしたら、祖父はそれを分からせるために、わざとアーサー王を不完全に創ったのかもしてないと。

この国の危機は去った。しかしアーサー王が幻だったと分かった以上、円卓の騎士団も解散になるだろう。
城に到着したランスロットらがそう言っていると、ニミュエは「そんなことはありません」と言う。
そう、『カリバーン』は国の主を選ぶ選定の剣。
すなわち、それを引き抜いたソニックこそが・・・
「「「真のアーサー王?!」」」
「え…えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」


王様にされそうになりながらも、なんとかして元の世界に戻ってきた(らしい)ソニック。
彼は異世界での体験を、目の前の相手に誇らしげに語っている。
しかし、目の前の相手はそれを全く聞いていない。 完全に怒り心頭のご様子だ。
なぜなら、『ソニックが自分とのデートをすっぽ抜かした(と一方的に思い込んだ)』からだ。
ソニックの彼女を自称する(←ここ重要)エミー。
彼女のでかいハンマーによって光にされ…ることはないだろうが酷い目に遭わされる前に、全力疾走で彼女から逃げるソニックだった・・・

さて、『アラビアンナイト』の世界に続き、見事『アーサー王と円卓の騎士』の物語の世界を救ったソニック。
次は、どの物語の世界を駆け抜けるのだろうか・・・・
終わり

438 :ソニックと暗黒の騎士:2011/12/30(金) 18:01:59.17 ID:27f32f5n0
以上で、「ソニックと暗黒の騎士」のストーリーは終了です。
文法や文字が所々間違っていたり、読みづらいところがあったかもしれませんが、
これを見てくださった人々がこのゲームに興味を持っていただければ光栄です。
それでは、よいお年を。
最終更新:2011年12月31日 14:23