夜想曲2

part46-390,391 part47-35~48,51,200~214,325~336 part48-272~280,282~284,306~312 part49-25~31,39~46,65~74,132~134


390 :夜想曲2:2009/07/15(水) 02:45:12 ID:FywG1XBI0
<登場人物>
主人公(性別変更可能)
 大学生。
 留年の危機に晒され、ゼミの小田教授から単位を貰う交換条件として、住み込みで野々宮図書館で
 本の整理のアルバイトをすることに。
 ディフォルト名は男性だと竹内好男、女性だと松永三記子。原作は女性。

パートナー(主人公の異性として登場)
 主人公の同級生。
 主人公が野々宮図書館に勤めると聞いて、野次馬として一緒にやって来た。時々様子を覗きに来る。
 主人公とは友達以上恋人未満の関係。
 ディフォルト名は主人公と同じ。原作は男性。

田所あきら(主人公の異性として登場)
 野々宮財団の顧問弁護士。
 小田教授にアルバイトの要請をした人物である。
 原作は男性。
  
鬼村巡査
 奥音里駅前の駐在所に勤務する警察官。

<ストーリー>
 前回の続きというわけではなく同じ時間軸での物語。
 少々つじつまの合わないところがありますが。

<エンディングについて>
 4種類あり、「完」がグッドエンディング、「続」がノーマルエンディング、「終」がバッドエンド。
 そしてもう1つ「スペシャルエンディング」というものがある。(後述)
 「完」か「続」を見ると次の話に進める。

<ミステリーチップ>
 ある場所で△を押すと、隠された話が見れる。
 スペシャルエンディングはこれを使わないと見れない。
 使える回数に制限があり、使い切ると一度エンディング(種類は問わない)を見るまで回復しない。

391 :夜想曲2(プロローグ):2009/07/15(水) 02:47:15 ID:FywG1XBI0
 主人公が野々宮図書館にアルバイトにやって来て数日。
 パートナーと共に図書館に戻っている途中で大雨に見舞われ、びしょ濡れになりながらも図書館に戻っているところであった。
 
 なんとか野々宮図書館に辿り着き、服を乾かした後、談話室でパートナーと会話する。
 そこへ野々宮財団の顧問弁護士、田所もやって来る。
 田所を玄関で迎えた後、ふとペチカ(暖炉のこと)の上に飾られた肖像画が気になった。
 1人の女性が描かれた肖像画。
 その女性の事を田所に訪ねると、女性は当主・野々宮清二の妹、野々宮真沙子だと答える。
 真沙子は生まれつき体が悪く、この野々宮図書館は元々真沙子の療養施設として野々宮が建てたものだ。
 しかし野々宮の努力の甲斐も虚しく、真沙子は若くして病死。
 それから野々宮は人の死に異常な興味を持ち始め、死に関わった本ばかりを集めるようになった。
 それが地下書庫にある大量の本である。
 
 その時、上の階で物音がする。
 パートナーや田所は驚くが、すでに慣れている主人公は動じもしない。
 とりあえず、3人で様子を見に行く。
 
 物音がしたのは3階からだった。
 そこは壁が所々焼け焦げており、さらに奥には扉がボルトで固定され溶接までされている「開かずの間」がある。
 物音はいつもここから聞こえてくるのだ。
 
 主人公の前にも何人かの人間がバイトでここにやって来たようだが、皆2、3日ももたずにやめていった。
 奇妙な物音は、その頃からすでにあったのだと聞かされる。

 主人公は毎晩、奇妙な夢を見る。
 肖像画の女性が「ニゲロ」と言う夢を…。
 
 彼女は生きているのではないか?
 そして何かを伝えようとしているのではないか?
 根拠がない憶測だが、主人公はこの屋敷に自分を思いとどまらせる何かを感じていた。

 そして、主人公の野々宮図書館での日々が続く……。


プロローグ 完


(余談)
・野々宮清二と真沙子、3階の「開かずの間」については、前作の外伝を見るとわかります。

35 :夜想曲2:2009/08/22(土) 02:18:15 ID:nqSSJVvK0
 続きを投稿します。

 ミステリーチップの話に目印をつけておきます。
 △……ミステリーチップの話、ここから。
 ▲……ミステリーチップの話、ここまで。

 ちなみに、プロローグの「主人公の前にも何人かの人間が…」から「奇妙な物音は…」まではミステリーチップの話です。

 主なルートとスペシャルエンディングを詳細に、それ以外のエンディングは簡潔にします。

36 :夜想曲2(第1話):2009/08/22(土) 02:20:35 ID:nqSSJVvK0
 真沙子の肖像画が血の涙を流す……

 その日も、真沙子の夢によって目覚める最悪の目覚めでスタートした。
 いつものように地下書庫の整理をする主人公。
 しばらくするとパートナーが様子を見にやって来たので、作業を中断し談話室で休憩する。
 談話室で話をしていると、いつしか話題は図書館に関する話から幽霊の議論へと移っていく。
 会話の最中、ふとパートナーが玄関から物音がしたんじゃないかと言い出した。
 主人公は玄関の方を見るが特に異常はない。
 気のせいだとパートナーに言おうと振り返ると、そこには不気味な怪物が立っていた。
 
 気が付くと、1人の少年が心配そうに見ているのが目に入る。
 主人公は怪物の姿を見て気絶したのだ。
 テーブルの上には手紙が置かれており、「気絶したので先に帰ります。あの程度で気絶するなんてだらしない」と書かれている。
 どうやらあの怪物は、パートナーがホラー映画に出てくる怪物の被り物をしていただけのようだ。
 気を取り直して少年の事を尋ねると、都立赤川高校の学生・高田純男と名乗る。
 純男は5年前、近所の古川という家で起こった一家心中事件を調べて、社会科のレポートとして書こうとしていた。
 その被害者の1人が首吊りの踏み台として使われた本が野々宮図書館に寄贈されていると聞き、少しでも事件の手がかりになるのでないのかと思って訪れたのだという。
 ふと、主人公はテーブルの上を見る。
 そこには休憩に入った時、つい持って来てしまった百科事典がある。偶然にも、これがその本のようだ。
 百科事典を調べてみると、裏表紙の内側のページに『友紀』という謎の名前が書かれている。 
 主人公は事件に興味を持ち、またこの野々宮図書館が何なのかを知るきっかけになるのではないかと思い協力を申し出た。
 
 その夜、田所に事情を話す。
 田所は主人公が捜査することに納得がいかなかったが、主人公の説得に折れてしぶしぶ許可した。
 純男から聞いた話によると、古川一家心中事件の被害者は主人の古川三哉、妻の加津子、長女の治子、長男の忠男の4人。
 原因は不明。人に恨みを買っているようにも、金銭的なトラブルを抱えているような形跡もなかった。
 田所は、加津子が一時期探偵を雇っていた噂があると言う。当時の新聞と本を引き取った時に多少耳に入った情報だ。
 主人公は、まず本が寄贈された経緯を調べる事にした。
 本を寄贈したのは加津子の妹・平山彰子。加津子は3人姉妹で次女に青梅陽子、三女に彰子がいた。
 まずは彰子に会って話を聞くことにした。

37 :夜想曲2(第1話):2009/08/22(土) 02:21:47 ID:nqSSJVvK0
 次の日、主人公は彰子が勤める建築現場に赴いた。彰子はやり手の建築設計士として働いている。
 事前に純男から電話があり、都合があって来れないと言われた。そのため、主人公が独自で調べる事となった。
 そこでパートナーと再会。田所から事情を聞いて協力するためにやって来たのだ。
 工事現場に勤めている持田和彦という人の案内で最上階のプレハブ小屋を訪れる。ここが今の彰子の事務所らしい。
 しかし彰子は仕事で事務所にいなかった。
 彰子の机は仕事の資料で錯乱しており、彰子が戻るまでの間、暇つぶしにいろいろ目にしてみる。(△でスペシャルエンディングのフラグ発生)
 程なく、彰子が戻って来た。
 彰子もあの事件に疑問を持っているようで、快く事情を話してくれた。
 その話の中で友紀という名前が出てくる。
 友紀は彰子の娘で、忠男と仲が良かったという。
 しかし、なぜその名前が百科事典に記されていたのだろうか?
 残念ながら、事件に関しては彰子は心当たりがないようである。
 彰子の都合を考え、主人公達は話を切り上げて事務所を後にした。
 帰りに持田から知っている事を聞く。
 その話から彰子の主人は5年前亡くなった事、友紀は美久田大学に通っている事を聞くことができた。

 美久田大学を訪れた主人公達は友紀の所属するサークル『オレンジ』の部室を訪ねる。
 サークルのメンバー・岡村靖子から友紀はアルバイトに精を出しており、滅多にサークルに顔を出さないと聞かされる。
 靖子からアルバイトの連絡先を聞くことができ、そこに行ってみることにした。
 
 友紀がアルバイトとして働いている所は『フリーダム』というキャバレーだった。
 雰囲気に押されながらも、なんとか友紀に会い話を聞く。
 友紀から、彰子は加津子や陽子とは異母姉妹だということを聞かされるが、それ以上の手がかりは聞けなかった。
 忠男の事を尋ねると、友紀は忠男の事を本気で想っていたことを言葉から察する。
 だが、そんな忠男の死ですっかりすれてしまい、今は彰子とも別居してほぼ離縁状態。
 忠男が死に、出来損ないの自分が生きていると自虐的に語り出す。
 主人公は勝手な理屈を言い自分を甘やかしているだけの友紀に腹を立て、「そんなの自分のせいだ!」と言い放ち、その場を去った。

38 :夜想曲2(第1話):2009/08/22(土) 02:22:46 ID:nqSSJVvK0
 次の日、主人公は純男とともに次女の陽子を訪ねた。陽子は事件の第一発見者で、古川家の合鍵を保管している。
 ところが、いざ事情を聞こうとしたときに純男がいつの間にか姿を消していた事に気付く。
 陽子を待たせて慌てて探しに戻る主人公だが、どこにもいない。
 一体純男はどこに行ったのか?
 △
 主人公は近くの公園を探してみるが、純男はいなかった。
 ▲
 これ以上陽子を待たせるわけにもいかず、主人公は陽子の元に戻る。
 いきなり離れたので気を悪くしたかと思ったが、主人公の誠意に気を良くした陽子は事件の事を話してくれた。
 その日、陽子は加津子から相談したい事があると言われ家を訪ねた。
 そこで居間で首を吊っている三哉と加津子を発見。警察が駆け付けて来た後に、忠男と治子が2階のそれぞれの部屋で首を吊っているのを発見したのだと言う。
 なぜ子供達は別々の部屋で首を吊ったのだろうか?
 合鍵を貸してもらい、元の場所に戻ると純男が現れる。
 突然腹の調子がおかしくなったので、近くの公園にあるトイレに駆け込んでいたと言う。
 △
 その言葉を聞いて主人公は怪訝に思う。
 あの公園にはトイレがなかったはずなのに……
 純男にその事を問うと、近所の家でトイレを借りたと言い直す。
 主人公は、純男の様子に不審さを感じていた。
 ▲

 陽子から借りた合鍵で、古川一家の家の中に入った主人公達。
 そこは事件当時のままになっていた。
 1階を調べ、2階の忠男の部屋を調べている時にふと気付く。
 家族が別々の部屋で死んだということは、全員同時に首を吊ったとは考えられない。
 だとすると誰が最初に死んだのか? そこにカギがあるのではないのだろうか?
 2階には4つの部屋がある。忠男の部屋の他には治子の部屋もあった。
 だが残りの2つの部屋におかしいところがあった。どちらも夫婦の寝室らしき部屋だ。
 主人公は、そのうちの1つにある化粧台に注目した。
 化粧台のある方が加津子の部屋だとすると……夫婦はそれぞれ別の部屋を持っていることになる。これは何を意味するのか?
 主人公が窓際に近づくと、突然窓ガラスが割れる。
 何者かが外から主人公を狙って空気銃を撃ったのだ!

 その後、警察に通報した主人公だが、警察からは興味本位で事件を調べたととられ厳重に注意された。
 純男と別れた後、げんなりとして図書館に到着する。
 ところが、地下書庫に何者かが侵入していた。
 地下書庫に降りて調べると、侵入者に襲われる。
 間一髪パートナーがやって来たため、侵入者は慌てて逃亡していった。

39 :夜想曲2(第1話):2009/08/22(土) 02:23:59 ID:nqSSJVvK0
 空気銃を撃ち込まれたり襲われたり、誰かが事件を調べる事を快く思っていないようだ。
 間違いなく一家心中には裏がある。誰かにとって都合の悪い真実が……。
 あの心中は自殺には間違いないが、問題はその原因。
 その時、鬼村巡査から連絡が入る。
 鬼村は主人公が古川家を調べて警察から注意を受けた事を聞き連絡してきたのだ。さらに鬼村は以前本庁にいた時にその事件の捜査に当たっていたという。
 主人公が鬼村に事件のことを訊ねると、加津子が以前探偵を雇っていた事があり、その男が心中事件が殺人と疑われていた時、容疑者にされていたことがあったという事を教えられる。

 次の日、主人公とパートナーは男の住んでいるマンションを訪ねた。
 男は浅沼徹という名前である。
 正面から事情が聞くとはぐらかされる危険があったので、身分を偽って聞き出すと色々話してくれた。

  ・浅沼は加津子に雇われ、三哉の事を調べていた。浮気調査だった。
  ・だが尾行が見つかり調査は失敗。しかし三哉は倍の金を払うから黙っててほしいと頼んだ。
  ・浅沼は三哉に従い、加津子には嘘の報告をした。これが疑いの元となり一時容疑者扱いされた。
 
 証拠不十分で釈放されたものの、探偵をクビになり、現在は工事現場で働いているという。
 結局、浮気の相手は不明。
 話の最後に浅沼は、最近新しい情報を得たと付け加えた。

 主人公はパートナーと別れ図書館へ戻り、仕事である本の整理を再開した。
 作業の途中で、友紀が訪れてくる。
 友紀は主人公達との話で本音を吐いた事で幾分すっきりし、今日はそのお礼のために訪ねて来た。
 友紀との話で、彰子は持田と熱い仲だということを聞かされる。
 ふと、友紀は心中事件の時の百科事典を見せてほしいと言い出す。
 主人公は友紀の言う通りに百科事典を見せる。裏表紙の『友紀』の名前も一緒に。
 それを見た途端、友紀の様子は一変。顔を青ざめたまま帰っていった。

 その夜、鬼村が訪ねて来て驚くべき事を聞かされる。
「浅沼が自宅近くの公園で何者かに殺害された」

40 :夜想曲2(第1話):2009/08/22(土) 02:25:32 ID:nqSSJVvK0
 犯人は誰なのか? なぜ浅沼を殺したのか?
 今までの事を思い返しながら、事件を整理する主人公。
 その前に1つ思い出したことがあり、パートナーに連絡して調べてもらうように頼んだ。
 それは、彰子の亡くなった主人の事だ。
 彰子の主人が亡くなったのは5年前――心中事件と同じ時期。何か関連があるかもしれない。
 パートナーに連絡した後、主人公は心中事件のきっかけを推理する。
 心中が別々の部屋で行われた以上、家族総意ではなく誰かが引き金となった可能性が高い。
 きっかけは……長男の忠男ではないのか?
 その時パートナーから連絡が入り、頼まれ事の報告をする。鬼村から情報を得て早くも割り出していたのだ。
 彰子の主人が亡くなったのは……心中事件の翌日!
 死因は交通事故。深夜に家から車で飛び出して事故を起こしたという。しかもかなり無茶な運転で、一説によると自殺ではないかと言われている。
 
 翌日、パートナーが訪ねてきたところで、主人公は推理した事実をまとめて浅沼殺人の犯人を割り出した。
 犯人は……平山彰子!
 古川夫婦は部屋を別々にしていた。
 一見仲が良かった古川夫妻だが、その裏で加津子は三哉が浮気しているのではないかと疑い、浅沼を雇って調査したのだ。
 その浮気相手は……平山彰子!
 あの百科事典に書かれている『友紀』の名前、そこから考えられる事は……友紀は、三哉と彰子の娘ではないか!?
 百科事典に書かれた名前は、産まれた子供につける名前をメモしたもの。
 そして浅沼殺害の件。
 浅沼は探偵を止めた後、工事現場で働いていると言っていた。
 その現場は……彰子のところじゃないのだろうか!

41 :夜想曲2(第1話):2009/08/22(土) 02:26:39 ID:nqSSJVvK0
 推理の裏を取るため、主人公とパートナーは彰子の事務所に忍び込む。
 そして、机に置かれていた雇用者リストに「浅沼徹」の名前を見つける。2週間前に解雇されていたが、つい最近まで働いていたことが判明した。
 その時持田が現れ、パートナーを人質に取り事件から手を引くよう脅迫される。
 主人公は浅沼を殺したのかと聞くと持田は驚き、空気銃を撃ち込んだり図書館に忍び込んだりしたのは自分ではあるが、浅沼の事は何も知らず殺しもしていないと答える。
 そこへ友紀が現れる。
 友紀は彰子と持田が電話をしている所を聞き、事情を知ったようだ。
 友紀は一家心中の真相を話し始める。
 友紀は忠男と将来を真剣に約束していた。
 忠男は三哉にその事を話すと、そこで友紀と忠男は異父兄妹だという事を打ち明けられた。
 その事実にショックを受けた忠男は、部屋で自殺してしまった。
 自分の過ちで自殺に追いやってしまった三哉は罪悪感に耐え切れずに後を追うように自殺。
 夫の死を知った加津子も死を選び、残された治子も自殺。
 すべては古川一家の絆が強すぎたが故に招いた事だった。
 そこへ彰子も現れる。
 彰子は自分が浅沼を殺したと告白した。
 浅沼は現場で働いてしばらくした後、彰子に気付いた。
 浅沼は三哉と彰子が不倫関係だったことは知らなかったのだが、彰子は浅沼が全部知っているのだと思い込み、口を滑らせてしまった。浅沼が言った“新しい情報”とはこの事だった。
 そして浅沼は彰子を脅迫した。そんな日々に耐えられなくなり……。
 一家心中の後、彰子は百科事典を野々宮図書館に寄贈し、夫に友紀の事を話した。
 ショックを受けた夫は自殺していまい、結果的に更なる不幸を招いてしまった。
 彰子は忠男と友紀が真剣に結婚を考えていた事は知らなかった。お互い離縁になった事で、気持ちを伝え合う機会がなかったために……。
 しかし、ようやくお互いの気持ちを伝え合った彰子と友紀は涙を流しながら抱き合う。

 その後、彰子は警察に出頭した。
 
 主人公とパートナーは屋上で空を眺めていた。
 そこでパートナーからもうひとつの事を聞かされる。
 赤川高校に高田純男という生徒はいない、と。
 すると、純男がいつの間にか立っている。
 純男は「これで何もかも決着がついた。ありがとう」と言い残し、その姿を消した。

 純男の正体は古川忠男だった。
 忠男が去っていった空は澄み渡り、心地よい風の音が鳴り響いていた。


第1巻 「明日に希望を」  完

42 :夜想曲2(第1話 スペシャルエンディング):2009/08/22(土) 02:28:06 ID:nqSSJVvK0
 彰子の机は仕事の資料で錯乱しており、暇つぶしにいろいろ目にしてみた。
 ふと机の上にある雇用者リストが目に入り、何気なく覗いてみる。
 なぜ設計士の彼女の机に雇用者のリストがあるのだろうか?
 そう思いながら「あ」の行から順番に読んでみると、最初に「浅沼徹」という名前があった。
 その時、持田が声をかけたのでリストを閉じる。
 程なく、彰子が戻って来た。

 (鬼村の連絡を受けるところまで内容は同じなので省略)

 主人公が鬼村に事件のことを訊ねると、加津子が以前探偵を雇っていた事があり、その男が心中事件が殺人と疑われていた時、容疑者にされていたことがあったという事を教えられる。
 その探偵の名前は浅沼徹。
 メモしようとした主人公は、その名前に聞き覚えがある事に気付いた。
 確か……彰子の事務所の雇用者リストにあった名前だ!
 そのことを鬼村に伝えると、明日調べてみようと言った。

 翌日、主人公は待ち合わせまでの時間を潰すために本の整理をしていた。
 作業の途中で、友紀が訪れてくる。

 (友紀との話。内容は同じなので省略)

 数時間後、パートナーと鬼村と合流した主人公は彰子の事務所を訪ねる。
 彰子は昼食をとっていた。
 鬼村が彰子に挨拶すると、彰子は驚く。
 鬼村は事件を担当した時に彰子と面識があったのだ。しかもその時は刑事だったという。
 主人公とパートナーは驚くも、話を戻して彰子から浅沼の事を聞く。
 すると彰子の様子が変わった。
 浅沼は事件の後、探偵をクビになり職を転々としているらしい。この現場には1ヶ月ほど前から働いており、つい最近気づいたという。
 主人公は今朝、友紀が図書館に訪ねて来た時の事を話すと、彰子は全てを察した。
 友紀が、古川一家心中の真相を知った事を……。

43 :夜想曲2(第1話 スペシャルエンディング):2009/08/22(土) 02:29:08 ID:nqSSJVvK0
 屋上に移動し、彰子は事件の真相を語り始める。
 忠男と友紀は将来を約束し合った仲だった。だが、それはできない事だ。
 加津子は浅沼を雇ったわけは三哉の浮気調査であり、その浮気相手が彰子だった。
 友紀は、三哉と彰子の娘だったのだ。

 (心中事件の真相。内容は同じなので省略)

 浅沼は心中事件の真相こそ知らなかったものの、彰子が加津子の妹だと知ると嫌がらせを始めてきた。あの事件で探偵をクビになったのを恨んでの事だった。
 浅沼は2週間前に解雇したが、嫌がらせは今も続いている。
 それを聞いた鬼村が自分がなんとかしようと約束した。
 彰子は、友紀に真相を知られたくないがために事件以後はぎこちなく接し、徐々に疎遠となっていった。
 しかし全てを語った今ならば、もう恐れる事は何もない。向かい合って全てを話す決意がついた。
 最後に主人公は自分を襲ったのは誰なのかと聞くと、彰子は持田の仕業だと白状した。彰子をかばうための行為だった。
 彰子が持田を許してやってほしいと頼むと、主人公は承諾し、鬼村もなかった事にしてくれた。

 後日、友紀から彰子と一緒に行った旅行先から絵はがきが届いた。
 あの親子もようやく絆を取り戻したようだ。
 古川一家心中事件の真相は、これが全てだ。
 しかし事件を調べるきっかけとなった純男は、あれ以来姿を見せない。連絡しようにも連絡先を聞いていない。
 しかし、主人公にはもうどうでもいい事だった。
 なぜなら……すでに純男が何者なのかわかっていたからだ。


スペシャルエンディングⅠ

44 :夜想曲2(第1話 その他のエンディング):2009/08/22(土) 02:32:21 ID:nqSSJVvK0
 別の選択肢で違った展開であるにも関わらず巻が重複しているものがあります。結末は大体同じですが。
 これから挙げるのは、あくまで一例です。


2巻 「気づけなかった…。」  終
(古川家にて、2階の部屋を調べる選択肢で「右手前の部屋から見てみよう」を最初に選ぶ)
 古川家を探索する主人公と純男。
 しかし、部屋を調べてもこれといった手がかりが見つからない。
 もう一度調べようとするが、ふと側にいたはずの純男がいない。
 それと同時に家を包む空気が変わった。今まで暖か味のある空気から、急に無機質で寒気すら感じるものに…。
 得体の知れない恐怖に駆られた主人公は古川家を飛び出した。

 それから純男が主人公の前に現れることはなかった。
 主人公も事件に関わるのを止め、本業へと戻る。
 いずれこの出来事は思い出へと片付けられるだろう……。


3巻 「田所さんの涙」  終
(彰子と友紀の話を最後まで聞かないまま、古川家を探索し終える)
 何者かに空気銃で狙撃された主人公。
 主人公は警察に興味本位でやって来た野次馬ととられ、散々説教される。
 狙撃に関しても、近所の子供のいたずらと済まされてしまう。

 その夜、田所は主人公の身を心配して捜査の中断を訴える。
 納得がいかない主人公に、田所は涙を流しながらなおも訴える。
 これに折れた主人公は事件から手を引くことを決める。
 それから純男が主人公の前に現れることはなく、真相は闇に葬られた。
 

4巻 「数え切れない謎と」  終
(図書館にて、地下書庫で襲われた後、一家心中の真相についての選択肢で「あれは殺人」を選択する)
 生活に異常のない一家が突然心中するのは不自然すぎる。一家の心中は殺人だ。
 そう考えた時、鬼村から連絡が入り、心中事件が殺人と疑われていた時、容疑者にされていた男の事を伝えられる。
 次の日、主人公とパートナーは男――浅沼徹のマンションを訪ねる。
 しかし浅沼は留守で、隣の部屋の小池充から浅沼は出かけていると聞かされた。
 あきらめて図書館に引き上げる。

 その夜、鬼村が訪ねてきて驚くべき事を聞かされる。
「浅沼が自宅近くの公園で何者かに殺害された」
 小池の目撃証言から主人公が疑われ、鬼村に警察に同行するよう言われる。
 主人公は素直に従う。
 数日後、主人公は証拠不十分で釈放された。
 しかし、純男はあれ以来姿を見せず、浅沼殺害の犯人はわからないままだった。
 これ以上調べようがない主人公は事件から手を引き、真相は闇に葬られた。

45 :夜想曲2(第1話 その他のエンディング):2009/08/22(土) 06:48:52 ID:nqSSJVvK0
5巻 「ケース・オブ・マーダー」  終
(図書館にて、一家心中の推理で「誰かにだまされていた」を選ぶ)
 心中は別々の部屋で行われた以上、家族総意で行われたというわけではない。無理心中とも思えない。
 主人公は誰かにそそのかされて心中を引き起こしたのではないかと考える。
 それは……友紀ではないか?
 主人公は友紀の事を調べるべく図書館を飛び出した。
 直後、パートナーからかかってきた電話に気付くことなく……。

 彰子から事情を聞くために工事現場に向かうも、警備員の奥津次郎から彰子も持田もすでに帰った後だと聞かされる。
 ここで引き下がるわけにはいかない主人公は2人の住所を聞くが、次郎は主人公を不審に思い、警察に突き出そうとする。
 次郎を振り切った主人公は工事現場から離れた裏路地の公園に辿り着いた。
 これからの事を考えながら主人公は水飲み場で一息付こうとする。
 水を飲もうとしたその時、主人公の背中に激痛が走る。
 何者かに刺された!!
 地面に倒れ、意識が徐々に遠のいていく。
「あなたがいけないのよ…。昔のことを今更掘り返して…。ごめんなさい…」
 そう言い残して去って行く足音が聞こえたのを最期に、主人公の意識は闇へと溶けていった……。


6巻 「雑踏に消えていくもの」  続
(図書館にて、事件の推理で犯人は彰子と断定した後「鬼村巡査の話」を選ぶ)
 古川夫婦は部屋を別々にしていた。あの夫婦は浮気していたのだ。
 その事実を知った浅沼はこの件で古川一家の弱みを握り脅迫。それが原因で一家は心中。
 彰子はその事を最近になって知り、復讐の為に浅沼を殺害。
 主人公はそう推理する。
 その裏づけを取るため、主人公は彰子から事情を聞こうとする。
 彰子に話があると連絡すると、彰子は正午に訪ねてきてほしいと言って電話を一方的に切った。
 その様子に不審を抱いたパートナーは、もしや自分達の推理を感づかれたのではと言う。
 主人公達は彰子の事務所に急行した。
 事務所には鍵が掛かっていた。
 仕事場にいた持田の協力でドア壊して中に入ると……そこには首を吊った彰子がいた。

 その後、警察の調べで机から友紀に宛てられた遺書が発見された。そこには浅沼を殺した事を告白する内容が書かれていた。
 自分の出した推理は正しかったのか?
 彰子が浅沼を殺したのは間違いないが……それ以外の事実は謎として残ったまま事件は一応の解決となった。
 純男もあれ以来姿を現さず、彰子の死をもって事件は別の真実をこの世に残していった。

46 :夜想曲2(第1話 その他のエンディング):2009/08/22(土) 06:52:41 ID:nqSSJVvK0
7巻 「涙の行方は」  続
(図書館にて、事件の推理の最後の選択肢で「浅沼と加津子の関係の話」を選ぶ)
 浅沼と加津子は仕事上の付き合い以上の関係を持っていた。つまり、夫婦は互いに浮気していた。
 だから寝室を別にしたのだ。
 そして一家心中で残ったのは浅沼と彰子、それぞれの不倫相手だ。
 主人公はそう推理する。

 2人の面識の証拠を掴むため、主人公とパートナーは彰子の事務所に忍び込む。
 だがそこへ持田が現れ、パートナーを人質に取り事件から手を引くよう脅迫される。
 主人公は浅沼を殺したのかと聞くと持田は驚き、空気銃を撃ち込んだり図書館に忍び込んだりしたのは自分ではあるが、浅沼の事は何も知らず殺しもしていないと答える。
 そこへ彰子が現れ、浅沼の殺害と、友紀が三哉と彰子の間に産まれた子である事を認めた。
 ところが浅沼と加津子の関係を指摘すると、突然彰子は事務所から飛び出す。
 後を追った主人公達は屋上に辿り着く。
 彰子は自分と浅沼が古川一家を滅茶苦茶にしたのだと言う。
 だがその態度からは彰子が何かを隠しているのは明白だ。
 それを聞こうとすると……彰子は屋上から飛び降りた。

 彰子は何を隠していたのか? 一度は罪を認め自首をしようとしていたのに、なぜ自殺したのか?
 純男はあれ以来姿を現さず、警察の捜査も事件の解決と見て打ち切られた。
 果たして、純男は何を望んで主人公の前に姿を現したのだろう? そして主人公はその望みに応えることができたのだろうか…。
 

8巻 「消えた依頼人」  終
(図書館にて、純男から事件の事を聞いたあと「きっと危ない目にあうから、やめた方がいい」を選ぶ)
 主人公は一家心中事件の事を調べようとする純男に危ないからやめるように説得した。
 純男は必死に食い下がるが、主人公は不吉な予感がし意見を曲げない。
 純男はがっかりして談話室から去って行った。

 翌日、純男が気になった主人公は赤川高校に連絡した。
 ところが2年の学年主任・花澤から「うちに高田純男という生徒はいない。それに進学校のうちに社会科のレポートなんてない」と聞かされる。
 呆然とする主人公。
 一体純男は何者なのか?

 しかしそれ以後、純男が主人公の前に現れることはなかった……。

47 :夜想曲2(第1話 余談):2009/08/22(土) 07:15:36 ID:nqSSJVvK0
・古川家の探索の後、図書館に帰ってきた時に特定の選択肢を選ぶと“野人”というシリーズおなじみの隠しキャラが現れ、ゲームのヒントを言う。ちなみに彼に会わないと、いくつかのシナリオがプレイできない。
・原作版の第2話に当たる話で、このゲーム唯一の原作を基にした話。それ以外はゲームオリジナルです。

 調子に乗って連続で投稿したら制限に引っ掛かってしまいました。次からは注意します。
 現在、第3話を終了し解決編を書いているのですが、かなり長いです。
 近いうちに続きを投稿します。

200 :夜想曲2:2009/09/24(木) 17:02:02 ID:fb5YIY7x0
近いうちと言ったくせに遅くなってすみません。
続きを投稿します。
第2話と第3話の分岐シナリオをわかりやすくするために「○○編」と名づけておきます。
当然、公式名ではありません。

201 :夜想曲2:2009/09/24(木) 17:04:00 ID:fb5YIY7x0
 1人の男がビルの屋上から飛び降りた……。

 主人公はオールドファームという刑事ドラマにハマり、パートナーに秘密の暗号を一方的に決めて伝える。
 その時、誰かが図書館を訪ねてきた。
 呆れるパートナーを尻目に、主人公は訪ねて来た客を出迎える。
 訪ねて来たのは老女と女の子だった。
 老女の名は白川照子。日本有数の企業『白川産業』の代表取締役社長。亡き主人に代わって白川産業を切り盛りしているという。
 照子は一冊の本を取り出し、その本について語り始めた。
 専務の来栖正義が専務室で発見した本で、照子の持ち物ではないかと聞いてきたが身に覚えのない本だった。
 捨てる気にもなれず何気なく所持していると、それから死んだ主人の夢を頻繁に見るようになった。
 しかし主人のものでもないので関連が全くない。
 気になってその本を調べてみたら、『復活の書』というラテン語の本らしい。
 主人公が本を開いてみると、あるページしおりが挟んでおり、そこには詩が書かれていた。

  花の妖精大忙し
  笑って大空駆けめぐる
  笑顔で大空飛び跳ねる
  春が来たなら仕方がない
  それが花の仕事なのだから

 この詩は照子も知っていて、幼い頃母親が歌ってくれた詩だという。
 ところが、この本を発見した来栖が昨晩、会社の屋上から飛び降り自殺をした。
 来栖は会社創業時から先代社長である白川に仕えていた人物であり、戦争で片腕を失くし片足を負傷していた。
 夫の夢と来栖の死……気味が悪くなった照子は、この野々宮図書館に本を引き取ってもらいたいと頼みに来たのだ。
 その時、庭で遊ぶ連れの女の子の姿が映った。
 少女は神城翔子、照子の孫である。
 主人公は翔子に純白スミレの話を聞かせてあげると、話し掛けてきた。
 その様子を見た照子は、翔子が知らない人と話すことは珍しいと少し驚く。

 アルバイトの主人公に引取りの決定権がないので、田所が戻ってくる6日後に再訪問の約束をさせた。
 照子と翔子は帰っていき、本は主人公が一時預かる事になった。

 5日後。
 田所から連絡が入るが、出張が長引いて明日には帰って来れないと言われる。
 主人公は照子にその事を伝えようと電話するが、事務の人間が「会議中なのでこちらから連絡する」と言って切られてしまう。

 その日の仕事を終えた主人公が談話室でテレビを見ていると、ニュースで来栖の自殺についての報道があった。
 ニュースの内容によると、自殺の動機は使途不明金が暴かれるのを恐れて。
 自殺した時、来栖は『笑いの面』と呼ばれる仮面を身につけていた。仮面には対となる『泣きの面』があるが、紛失しているとの事。
 当初は事件性を疑われていたが自殺に不審な点がなく、警察は自殺として処理するのだと言う。

 その夜、エアコンが故障し寝苦しくなった主人公は1階に降りて冷蔵庫にあった水を飲みに行く。
 飲み終えた主人公が寝室に戻ろうとした時、執務室から物音が聞こえてきた。
 いつもの幽霊の仕業ではなさそうと感じた主人公は、しぶしぶ執務室を調べようとする。
 しかし執務室のドアを開けた途端、何者かに殴られてしまう。
 気を失いかけた主人公が見たのは………『泣きの面』をつけ、片腕がなく、片足を引きずるようにして歩いていく男の姿だった。

202 :夜想曲2:2009/09/24(木) 17:08:16 ID:fb5YIY7x0
 翌日、意識を取り戻した主人公は荒らされた執務室を調べる。
 そして、執務室にあった『復活の書』がなくなっていることに気づいた。

 仮面をつけ片腕がなく片足を引きずる……死んだ来栖と特徴が一致している。
 来栖の幽霊だとでもいうのか?
 しかし、あれは紛れもなく生きている人間だ。

 主人公は本が盗まれた事を照子に伝えるためにパートナーと共に白川産業を訪ねた。
 社長秘書室で気弱そうな秘書の安藤益男と出会う。
 安藤は元は大手園芸店に勤めており、花が大好きで自室にハーツィーズ(パンジー)を飾っていた。この会社に入社したのも社章が花(アイリス)だったからだそうだ。
 安藤がスキンクリームのようなものを塗りながら自身の経歴を説明していると社長室から言い争いの声か聞こえ、間もなく2人の男と照子が出てきた。
 2人の男は言い争い続け、照子は必死で両者をなだめている。
 照子が主人公に気付くと、話しをするために屋上に移動することにした。
 
 屋上で照子は先程の言い争いについて語り出す。
 言い争っていた2人は副社長の佐々木浩二と、翔子の父親の神城一仁。
 一仁は照子の娘である白川亜砂と結婚し翔子を産んだが、亜砂が野田という男と浮気したため別居。
 現在翔子は照子の元で預かっており、そこへ一仁が乗り込んできて翔子の引取りを要求してきた。先程の言い争いも、それに関する事だった。
 主人公は本題に入り昨日の出来事を話すと、照子は怯え出す。
 実は昨晩、安藤もエレベーターに乗って10階の役員室に来たところで仮面の男を目撃していたのだという。
 仮面の男は本当に蘇った来栖? その疑惑に照子は怯えていた。

 要件を終えて帰る途中、ロビーで一仁と受付の君島順子が言い争っているのを目撃した。
 社長に会わせろと怒鳴り込む一仁だが、順子は冷静に対応している。
 主人公とパートナーは騒ぎを素通りして帰ろうとするが、そこへ不機嫌で帰ろうとする一仁とパートナーがぶつかり、パートナーが倒れてしまう。
 主人公が文句を言おうとすると、一仁はお詫びとして喫茶店に誘った。

 喫茶店で一仁は亜砂との和解の算段ができていると言い出す。
 野田とも電話で話がついており亜砂との仲直りに協力してくれるとのこと。
 そのための亜砂を口説き落とす甘い言葉まで教えてもらったとか……。

 次の日、仕事をしている主人公の元にパートナーが訪ねて来た。
 その手には『ヒュー次』という特定のキーワードを言うと頭が光る人形を持っており、キーワードには主人公の名前を勝手に使っていた。
 そのことに少々不服な主人公を無視して、パートナーは本の整理の話題に切り替える。
 この地下書庫にある本は死に関わった本を乱雑に集めているだけなので、続きものの本でも巻が抜け落ちているのもある。
 パートナーはふと、巻が抜け落ちているある本に手を伸ばす。
 その時、電話が鳴り出した。
 電話の主は照子。
 照子は「一仁が亜砂の家で……」と言うが、取り乱しておりそれ以上は言えない様子だった。
 すぐに照子の家に向かうと言って電話を切り、図書館をパートナーに任せて照子の家に向かった。

 その途中で翔子への土産として『ヒュー次』を購入し、キーワードを決めた。

203 :夜想曲2(第2話):2009/09/24(木) 17:12:01 ID:fb5YIY7x0
 照子の家を訪れた主人公は翔子に『ヒュー次』をプレゼントした後、照子から話を聞く。
 そして昨夜、一仁が亜砂の家で殺害された事を聞かされた。
 通報したのは隣人の女性で、亜砂の家から悲鳴が聞こえたのを不審に思って警察に通報。
 その後、仮面の男が歩いているのを目撃したという。
 警察は別れ話のもつれではないかと亜砂を疑っている。
 照子に犯人の心当たりを聞くが、亜砂の家を知っているのは野田と会社の一握りの人間だけで、その中で思い当たる事はいないと言う。
 主人公が事件の事を考えていると、照子は突然『復活の書』の詩を口ずさみ、「『復活の書』の詩は人の復活を暗示し、来栖が復活して一仁を殺害した」と言い出した。
 度重なる事態に精神が完全に参っているようだ。 
 主人公は何者かが詩の内容に沿って犯行を行った――いわゆる見立て殺人ではないかという考えを出し、照子を落ち着かせる。
 現時点で一番怪しいのは、亜砂の浮気相手の野田。
 主人公は亜砂に事情を聞きに行こうと提案するが、照子は長い間亜砂と会っていないので今更どのような顔して会えばいいのか、としぶる。
 仕方なく主人公1人で行く事にした。

 主人公は亜砂が入院している病院へ向かっていた。
 その途中、二人の女子高生とすれ違う。
 △
 女子高生・由美と亜美の会話が聞こえてくる。
 亜美が由美にクイズを出していた。
「猟奇殺人鬼2人が裁判の時に精神鑑定を受けた。そのときの質問である。『父、母、息子の3人家族がいました。父が亡くなり、その葬式で母は父の会社の同僚に一目惚れしました。次の日、母は息子を殺害しました。それはなぜでしょう?』 猟奇殺人犯達は何と答えたか?」
 猟奇殺人犯は2人とも、同じ解答を出したという。
 ▲  
 女子高生達が通り過ぎた後、主人公は小学生の時に親友の夏木真帆をお見舞いに行ったときの事を思い出していた。
 そして自分が手ぶらであることに気付き、途中で見舞いの品を購入する。

204 :夜想曲2(第2話):2009/09/24(木) 17:14:38 ID:fb5YIY7x0
 主人公が亜砂の入院している立花記念病院に辿り着くと紙袋を持った安藤が現れた。
 安藤は照子から亜砂の見舞いの品を持ってきたのだが、これから創立記念パーティーの打ち合わせがあるので主人公から渡して欲しいと頼む。
 紙袋の中には高価なバッグが入っており、その中に思い出の品があるらしい。
 主人公は引き受け病室に向かった。
 見張りの警官に頭を下げて病室に入った主人公は亜砂と面会する。
 亜砂の顔を見て主人公は驚く。
 亜砂の顔は真沙子の肖像画と似ているのだ。
 主人公は亜砂に購入した見舞いの品と照子の贈り物を渡すが、贈り物の方は受け取ろうとしない。
 気まずい雰囲気の中、主人公は花瓶に飾られたパンジーの花から話題に入る。主人公が病室に入った時、亜砂はこの花をずっと見ていたようだった。
 さらに図書館で翔子と会った事を話すと、少しだけ心を開いた亜砂は事情を話してくれた。
 一仁は真面目な男で翔子にもいい父親であったが、それ故に刺激がなく面白味のない生活の繰り返しであった。
 そんな生活に飽き飽きしていた2年前に野田と出会い、どこか危険な香りがした野田に惹かれていった。
 そして事件の日……一仁は主人公と喫茶店での話の後、亜砂に会いに行った。
 亜砂は離婚の話を切り出したが、逆上した一仁は掴みかかってきた。
 その時仮面の男が現れ、一仁を狙撃し殺害。
 亜砂は気絶して、そのまま病院に運ばれたのだ。
 その仮面の男が野田ではないかと主人公は思うが、亜砂は野田ではないときっぱりと言う。
 野田は重度のアレルギーで常時薬を塗っており、薬を切らすと病院に行かないと駄目という事だ。
 マーガレットのアレルギーで、以前写真を見せてもらったらしい。
 亜砂が少し落ち着いたのを見計らって主人公は照子の事を切り出したが、亜砂は照子の事を嫌っており、怒らせる結果となってしまった。
 
 結局、それ以上話は聞けず病院を後にする。
 照子からの見舞いの品を渡せなかった主人公は、持っていても仕方ないだろうとゴミ箱に捨てる事にした。
 その時、紙袋からレシートが落ちた。
 花瓶を購入した時のレシートのようだ。
 どうやら安藤は主人公が来る前に照子の病室を訪ねていたようである。
 おそらく亜砂に追い返されたのだろう……。

 照子の家に戻り経緯を話すと、照子は亜砂の反応は予想通りだったと落胆する。
 主人公は気休めともいえる言葉で励ますと、照子は少しだけ元気を取り戻し亜砂に会いに行く決意をした。

205 :夜想曲2(第2話 犯人編):2009/09/24(木) 17:20:04 ID:fb5YIY7x0
 図書館に戻った主人公はパートナーと談話していた。
 7時30分になった時、電話が鳴り響く。
 電話の主は照子だった。
 照子は「亜砂が……」と言葉を繰り返すが、以前よりもさらに取り乱しておりそれ以上は言えない様子だった。
 主人公はすぐに家に向かうと言い、電話を切る。
 そこへ鬼村が訪ねて来た。
 鬼村は休暇でハワイに行ってたらしく、お土産を持って来ていた。
 主人公は鬼村が車でやって来た事を察知し、鬼村を煽ててパートナーとともに照子の家に向かう事にした。

 照子の家に向かう途中で、鬼村から亜砂が殺害されたことを聞かされる。
 死因は麻酔薬を大量に打たれてのショック死。
 全身が痙攣を起こしながら昏倒して死を迎えるので、ヘタな凶器で殺されるよりも苦しい死に方と説明される。

 照子の家に辿り着くと、照子はベッドで寝込んでおり安藤と翔子が看病していた。
 照子は度重なる事件で神経が参っており、うわごとを繰り返していた。
 安藤が事件の説明をする。
 照子が亜砂の病室を訪ねた時、病室は荒らされていた。
 亜砂は昏睡状態で、両手を祈るように胸に当てて、その手にはパンジーが握られていたのだという。
 そして看護婦が仮面の男を目撃していた。
 そこまで説明すると、安藤は突然顔を青くして部屋を出て行った。
 主人公達も照子の家を後にする。

 2日後、テレビのニュースで佐々木が一仁と亜砂の殺害容疑で逮捕された事が報じられた。
 佐々木の家近くで仮面の男が目撃されたという情報を得た警察は、佐々木の家を家宅捜査に踏み切った。
 そこで来栖の所有していた仮面とスーツ、さらに盗まれた『復活の書』も発見され、警察は佐々木を緊急逮捕したという事だ。

 次の日、鬼村が訪ねてきて警察の内部事情を話してくれる。
 見張りを配置していた病院内で殺人が起こったので、上層部は相当ピリピリしていたようだ。
 しかし、主人公は佐々木が犯人である事に納得していなかった。

206 :夜想曲2(第2話 犯人編):2009/09/24(木) 17:27:39 ID:fb5YIY7x0
 本当に佐々木が犯人なのか?
 疑問に思いながら仕事を続ける主人公の元に、パートナーが本を持って訪ねてきた。
 警察に押収された『復活の書』が贈られてきたので持って来たのだった。
 その『復活の書』を改めて眺めたパートナーは、この『復活の書』はこの前見た巻の抜け落ちた本じゃないのかと言い出した。
 主人公が『復活の書』に続きはないはずと否定すると、パートナーは表紙を指差す。
 金色の装飾が剥がれ落ちてほとんど見えないところにローマ字の『Ⅱ』の文字が見える。
 主人公は慌てて蔵書録を見直すと、この本は花の詩を選りすぐりそれに解説を加えた本であり、全3巻の内の2巻であることが判明する。
 これは『復活の書』ではない!
 なぜこの本が『復活の書』だという事になっているのか?
 考えた主人公は一つの結論に行き着く。
 照子はこの本を『復活の書』だと誰かに思い込まされ、照子の口から死者復活を本当のように演出させたのだ。
 では誰が照子にそう思わせたのか?
 主人公はある人間の証言がおかしいことに気付く。
 その証言とは、「亜砂の死体にパンジーが握られていた」
 そう言ったのは……安藤益男!

 安藤の次の狙いが照子や翔子ではないかと思った主人公は鬼村に連絡し、パートナーに“ある物”を用意させ照子の家に急行した。

 照子の家に辿り着いた時、空は暗雲で覆われ雨が降り始めた。
 照子は寝室で眠っていた。
 主人公は、照子に犯人が安藤である事を話すが、動揺している照子には状況が理解できなかった。
 主人公と鬼村は一計を案じる。

207 :夜想曲2(第2話 犯人編):2009/09/24(木) 17:29:41 ID:fb5YIY7x0
 しばらくすると安藤が寝室に現れた。
 主人公は自らの推理を安藤に突き付ける。
 安藤は「亜砂の死体には一輪のパンジーが握られていた」と言った。
 しかし麻酔薬を大量に投与された人間は痙攣を起こすのでパンジーを握ったままというのは有り得ない。
 実際、後で警察から聞いた話によるとパンジーは床に落ちていた。
 つまり「パンジーが握られていた」という状況は、痙攣を起こす前に病室にいた人間のみが知りえる事実!
 真実を突き付けられた安藤は本性を表し、ボウガンを取り出す。
 そこへ翔子が現れる。
 安藤は翔子を人質にして逃亡しようとした。
 その時、近くに雷が落ち停電する。
 辺りが暗闇に包まれ状況が不利に。このままでは安藤は逃亡してしまう!
 ふと主人公は、翔子に渡した『ヒュー次』を思い出し、登録したキーワードを叫んだ。
 『ヒュー次』の明かりで状況が把握できるようになった瞬間、照子の布団が持ち上がり仮面の男が飛び出して安藤に襲い掛かる。
 安藤はボウガンを男に発射するも、矢は男の体に刺さることなく弾かれる。
 仮面の男が迫ることの恐怖に支配された安藤は罪を告白して崩れ落ちた。
 そこへ警官が現れ、安藤を連行していく。
 安藤が連行された後、男は仮面を取り外す。
 仮面の男は防弾ベストを身につけた鬼村だった。
 
 安藤の逮捕により、佐々木は釈放された。
 しかし、安藤はなぜ来栖と一仁と亜砂を殺したのか?
 結局、それは謎として残った。


第4巻 「真夏の夜の夢」  続


(余談)
・オールドファームというのは、古畑任三郎のパロディと思われます。刑事役のシルエットがもろ田村正和似で、口調まで似ていますし。
・由美と亜美は言うまでも無くあの2人がモデル。ちなみに前作にも登場しています。
・パートナーが『復活の書』を持って訪ねて来る時、第2話のプレイ回数に応じてパートナーが普段とは違う格好で登場します。

208 :夜想曲2(第2話 野田の正体編):2009/09/24(木) 17:37:42 ID:fb5YIY7x0
(亜砂の病室から分岐。亜砂との会話の選択肢で「野田さん~」→「翔子ちゃん~」、そして帰りに贈り物の選択肢で「もって帰ろう」を選ぶ)
 亜砂が少し落ち着いたのを見計らって翔子の事を切り出すと、亜砂はいずれ照子から翔子は引き取ると答える。
 しかし照子の事は完全に毛嫌いしているようだ。
 
 亜砂を怒らせる結果となりそれ以上の話は聞けなかった主人公は病院を後にする。
 照子からの見舞いの品は持ち帰ることにした。

 照子の家に戻り経緯を話すと、照子は亜砂の反応は予想通りだったと落胆する。
 主人公は気休めともいえる言葉で励ますと、照子は少しだけ元気を取り戻し亜砂に会いに行く決意をした。
 その前に、これから創立記念のパーティーの打ち合わせがあると言う。そのパーティーで翔子がプレゼンターをするとの事。
 打ち合わせの間、翔子の面倒を見てほしいと頼まれた主人公は翔子と一緒に遊ぶ事にした。
 
 翔子は庭で亜砂が植えた夾竹桃(きょうちくとう)という花を眺めていた。
 翔子は子供ながらにして亜砂の気持ちに気付いていた。表には出さないが、自分をいかに大切に思っている事を。
 主人公は亜砂に会いに行こうと提案すると、翔子は喜んで賛成する。

 病院に訪れた時には、すでに外来の受付が終わり人気がなくなっていた。
 翔子の手には夾竹桃が握られていた。
 嬉々としながら亜砂の病室の前に来たその時、亜砂の病室から仮面の男が出て来た。
 男は片足を引きずるようにして廊下の向こうへと去って行く。
 嫌な予感がした主人公が病室に駆け込むと、室内は荒らされ、亜沙の持ち物とパンジーが床に落ちている。
 そして亜砂は昏睡しており、ほとんど虫の息だった。
 腕には注射の痕があり、何かを打たれたようだ。
 その時、扉から叫び声が上がる。
 看護婦の緑川かおりがこの光景を見て、主人公がやったものと勘違いしたようだ。
 主人公は叫び声を聞いて駆けつけて来た警官達に取り押さえられてしまう。

 医者の懸命の処置も虚しく、亜砂は息を引き取った。

 駆けつけてきた刑事達に事情を話す主人公。
 その刑事は『直木さをり事件』で会った村枝警部と早坂刑事だった。
 顔見知りだった事が幸いし、誤解を解く事ができた。
 ふと自分の指を見ると、何かクリームのようなものがついていた。
 その時、照子と安藤が駆けつけて来た。
 照子は亜砂の死体を見て、泣き崩れてしまう。

209 :夜想曲2(第2話 野田の正体編):2009/09/24(木) 17:43:00 ID:fb5YIY7x0
 次の日、照子が気になった主人公は家に電話をかけてみる。
 電話を取ったのは安藤だった。
 安藤は照子がショックのあまり寝込んでしまい、うわ言を繰り返している事を伝える。
 警察から事情を聞いたという安藤は主人公に事件の事を説明する。
 亜砂の死因は、大量の麻酔薬を打たれてのショック死。
 両手を祈るよう胸に手を当てパンジーの花を握っていたという。
 照子がこんな状態になってしまった以上創立記念のパーティは中止にするしかなく、安藤も気を落としているようだ。
 
 (その後、佐々木の逮捕のニュースから主人公の推理まで内容は同じなので省略)
 
 これは『復活の書』ではない!
 なぜこの本が『復活の書』だという事になっているのか?
 考えた主人公は一つの結論に行き着く。
 照子はこの本を『復活の書』だと誰かに思い込まされ、照子の口から死者復活を本当のように演出させたのだ。
 では誰が照子にそう思わせたのか?
 それは……野田だ!
 亜砂は野田に気を許しているので、殺す事も容易なはず。
 そして主人公の手についていたクリームのようなもの――あれは野田のアレルギーの薬ではないだろうか?
 おそらく野田は主人公達が来る前に亜砂と会い、その時にアレルギーを起こして薬を塗ってもらったのだろう。そうして油断している時に……。
 だが、『復活の書』や『仮面』は?
 その謎が解けず、考えが行き詰まってしまう。
 この推理には無理があるのか? 野田が犯人ではないのか?
 推理を中断すると、パートナーは一度帰ると言い、傍に置いていた黄色い袋を持って帰ってもいいかと聞く。照子が亜砂に渡そうとした贈り物だ。
 別に必要なものではないので主人公は承諾する。
 パートナーが中を開けると中からレシートが床に落ち、さらにそしてもう1つ何かが入っていた。
 皮膚科の診察券だった。安藤の名前がある。
 どうやら安藤はアレルギーがあるようだ。
 アレルギー………そうだ、野田にもアレルギーがある!
 主人公は照子の家に電話すると、取ったのは翔子だった。
 主人公は駄目元で翔子に安藤のアレルギーの事を話すと、翔子は照子から安藤のアレルギーの事を聞かされていた。
 安藤のアレルギーはフランスギク。
 マーガレットとは違う事に落胆して主人公は電話を切る。
 しかしパートナーにフランスギクの事を話すと、マーガレットに似た花だと聞かされる。花屋でも時々間違うほど似ている花なのだと。
 マーガレットに似た?
 ………そういうことか!! 
 亜砂は野田が何のアレルギーかは写真を見て判断しただけで、野田の口から直接聞かされたことはない。
 亜砂はマーガレットと勘違いしていたのだ。
 これで全てが繋がった。
 野田の正体は安藤益男!
 安藤の次の狙いは照子や翔子ではないかと思った主人公は鬼村に連絡し、共に照子の家に急行する。

210 :夜想曲2(第2話 野田の正体編):2009/09/24(木) 17:47:58 ID:OWAPBT6m0
 照子の家に辿り着いた時、空は暗雲で覆われ雨が降り始めた。
 インターホンを鳴らしても反応がなく、主人公達は無断で家に足を踏み入れる。
 まず翔子を探すべく庭へ入ると、案の定翔子はそこにいた。
 翔子を鬼村に任せて主人公は勝手口から家の中に入り、キッチンを通って照子の寝室に向かう。
 その途中、どこからか物音が聞こえたような気がした……。(△でスペシャルエンディングに)
 寝室には照子が眠っていた。
 眠っていた照子を起こして事情を話すと、安藤は少し前に出かけていないのだと言う。
 一体どこへ行ったのだろう?
 待てよ。さっきキッチンで聞こえてきた音……
 あれが気のせいではないとすると、事情を知らない鬼村と翔子が危ない!
 照子に部屋に鍵をかけるように言い、主人公はキッチンに戻った。
 キッチンには誰もいない。
 勝手口から出ようとすると、後ろから呼び声が聞こえた。
 そこに安藤が立っていた。
 主人公は意を決して自分の推理を突き付けると、安藤は本性を表し、高笑いを上げながらボウガンを取り出して主人公に向ける。
 主人公は隙を見つけてダイニングの方へ回り込む。
 安藤は勝手口に鍵をかけ、ボウガンを主人公に向け放った……と思いきや、銃声が鳴り響き床に倒れた。
 鬼村の連絡で駆けつけてきた村枝警部が安藤の腕に拳銃を撃ったのだ。

 安藤の逮捕により、佐々木は釈放された。
 しかし、安藤はなぜ来栖と一仁と亜砂を殺したのか?
 結局、それは謎として残った。


第5巻 「二つの仮面」  続


(余談)
・野田=安藤と誰も気付いていないのは、照子は亜砂が浮気をする前から会っておらず、野田の事は一仁の口から聞いている。しかしその一仁は電話でしか話したことがないので面識がない。つまり、野田の顔を知っているのは亜砂のみ。
・『直木さをり事件』というのは、前作の第2話であった事件。村枝警部と早坂刑事が登場している。つまり今回の第2話は、前作の第2話の後ということになる。

211 :夜想曲2(第2話 スペシャルエンディング):2009/09/24(木) 17:52:27 ID:OWAPBT6m0
 耳を澄ませてみるが、音はそれっきり聞こえない。
 気のせいなのか?
 寝室には照子が眠っていた。
 眠っていた照子を起こして事情を話すと、安藤は少し前に出かけていないのだと言う。
 一体どこへ行ったのだろう?
 待てよ。さっきキッチンで聞こえてきた音……
 あれが気のせいではないとすると、事情を知らない鬼村と翔子が危ない!
 しかし下手に動いていいものだろうかと躊躇する。
 その時……
「カット!」
 突然、大きな声が響いた。

「ダメダメ! そんなんじゃ。ここは、主人公が鬼村と翔子の危機を察して、どうしようか葛藤するシーンなんだから。もっとこさー、こう、………あーだーこーだして最後の対決を迎えるんだ」
「でも監督、次のシーンはまだ決まってないのでは?」
「大丈夫だよ。今書いているんだから」
「今書いてるって……」
「じゃ、行くよ! 『シーン98、カット7、テイク125』 レディ! アクション!!」 


スペシャルエンディングⅡ

212 :夜想曲2(第2話 その他のエンディング):2009/09/24(木) 18:05:44 ID:OWAPBT6m0
 長くなるので、<犯人編>と<野田の正体編>で見れるバッドエンドを先に投稿します。


2巻 「冤罪」  終
(<犯人編>または<野田の正体編>の図書館にて、推理を間違える)
 主人公は自分の推理をパートナーに披露するが、穴だらけの理論でパートナーにあっさりと否定されてしまう。
 もう少しで解けそうなところで考えが行き詰まる。
 その後、佐々木は容疑者から被疑者に変更され書類送検。
 警察の厳しい尋問を受けて犯行を認めた。
 事件は解決したが、主人公は納得がいかない。
 真相までもう一歩。
 だが、そのもう一歩が解けなかった……。
 

3巻 「ニックネームは二度呼ばれる!」  終
(<犯人編>の照子の家にて、ヒュー次のキーワード入力画面で間違える)
 主人公は『ヒュー次』のキーワードを叫ぶが何も起こらない。
 キーワードを間違えてしまったようだ。
 停電が収まり電気が点くと、安藤が翔子を人質にして逃げようとしているところだった。
 主人公は思わず近くにあった花瓶を安藤に投げつける。
 花瓶は安藤に命中し、翔子はその隙に逃げ出した。
 態勢を立て直した安藤はボウガンを放ち、矢は主人公に命中。
 遠ざかる意識の中で鬼村と翔子の声、そしてパトカーのサイレンの音が響いていた……。

213 :夜想曲2(第2話 その他のエンディング):2009/09/24(木) 18:08:28 ID:OWAPBT6m0
6巻 「無謀」  終
(<野田の正体編>の病院にて、仮面の男を目撃した時の選択肢で「捕まえてやる」→「必ず正体を暴いてやる」→「扉の音はフェイク」を選ぶ)
 主人公は反射的に仮面の男の後を追った。
 男を追って非常階段に入ると、主人公目掛けてボウガンの矢が飛んでくる。
 間一髪かわすと、男が下の階に降りて行ったところを一瞬目撃する。
 男を追い続けると、途中の階の扉が締まる音が聞こえてきた。
 主人公は、これは男のフェイントだと判断し、さらに下の階に降りる。
 1Fと2Fの中間の踊り場に差し掛かったその時、ボウガンの矢が主人公の胸に刺さった。
「バカな奴だ、でしゃばるからだ」
 意識を失う寸前に聞こえたその声は、聞き覚えのある声だった……。


8巻 「ミスジャッジ」  終
(<野田の正体編>の照子の家にて、安藤にボウガンを向けられた時の選択肢で「勝手口へと後ずさりした」を選ぶ)
 安藤に追い詰められ、主人公は勝手口へと後ずさる。
 扉の向こうから複数の足音が聞こえてきた。
 鬼村の連絡で警官隊がやって来たようだ。
 主人公は安藤に観念するように言うが、安藤は平然としている。
 その時、一瞬安藤が態勢を崩し、主人公はその隙に勝手口の扉を開ける。
 だが駆けつけて来た警官が撃った銃弾が誤射となり、主人公の体を貫く。
 意識を失う寸前に鬼村の声が聞こえてきた……。


 第2話はあと2つシナリオがありますが、一旦ここまでにしておきます。

325 :夜想曲2(第2話 真相編):2009/10/12(月) 22:52:15 ID:37E81A7/0
第2話の続きを投稿します。


(第5巻を見るとこのルートに行ける。亜砂の病室を訪ねた後、照子の家にて翔子と話すと新たな選択肢が現れ、「誰だろう?」を選ぶ)
 翔子は庭で亜砂が植えた夾竹桃(きょうちくとう)という花を眺めていた。
 その時、後ろから物音がした。
 振り向くと庭師の浪江崎大作が庭の手入れをしていた。
 浪江崎に挨拶すると、浪江崎は翔子の見ていた夾竹桃の事を説明した。
 夾竹桃の花の樹液は強心剤の作用があり、インドではこの花を元に薬が作られているという。
 そこまで話すと、浪江崎は作業に戻っていった。

  (その後、亜砂の病室に行くまで内容は同じなので省略)

 そして亜砂は昏睡しており、ほとんど虫の息だった。
 腕には注射の痕があり、何かを打たれたようだ。
 一刻も早く処置を施さないと亜砂は死んでしまう! 医者を呼んでいる時間はない!
 主人公は一か八か、翔子の持っている夾竹桃の強心作用に賭け、その樹液を飲ませた。

 賭けは成功した!
 その後、駆けつけてきた三屋木医師の処置もあって亜砂は一命を取り留める。
 翔子は泣きながら亜砂に抱きついた。

 村枝警部から事情聴取された後、照子と安藤が駆けつけてきた。
 亜砂が無事な事を知って安堵する照子。
 意識を取り戻した亜砂は照子の贈り物であるペンダントを見せ、その経緯を語り出した。
 亜砂が小学生だった頃、学芸会でお姫様を演じる事が決まり、舞踏会の時に身につけるペンダントを照子にねだった。
 しかし当時の照子一家は白川と結婚する前で、家は貧しく買う余裕はなかった。
 そこで照子は夜なべをして手作りしたペンダントを亜砂にプレゼントしたのだった。
 思い出の品を受け取り、涙ながらに話す照子達を見て、主人公はその場からそっと立ち去った。
 病室の前にいた安藤に車で図書館まで送ろうかと持ちかけられ、その厚意に甘えることにした。

 帰りの車の中で、事件の事を話し合う主人公と安藤。
 その会話の中で、安藤もあの『復活の書』の詩を知っていると聞かされる。

 数日後、照子から招待を受け、出かけようとする前にパートナーに新聞を見せられる。
 そこには佐々木が来栖と一仁の殺人容疑で逮捕された事が書かれていた。

326 :夜想曲2(第2話 真相編):2009/10/12(月) 22:54:08 ID:37E81A7/0
 照子の家を訪れた主人公とパートナーは亜砂の体調が順調に回復に向かっていることを聞かされる。
 佐々木が逮捕された事は、照子も納得がいかないようだ。
 仕事に厳しい所があり他人に辛くあたる事もあったが、人殺しをするような人間とは思えないと言う。
 照子は警察から亜砂が襲撃された時の事を聞いていた。
 あの日、見張りの警官が休憩に行った隙に野田が病室を訪れたらしい。
 そこでアレルギーが出て、一度出直すと病室を出て行った。
 その直後に仮面の男が現れのだ。
 さらに亜砂から一仁が復縁を迫った時、一仁はなぜか『復活の書』の詩を口ずさんだ事を聞かされていた。
 あの詩はあまり知られていないものなので、一仁が知っていた事が意外なのだ。
 主人公は念のため、照子から詩を聞いてメモを取る事にした。
 あの詩は四季をなぞらえた四構成であり、以前照子が詠ったのは春の詩であった。
 
(夏の詩)
  花の妖精大はしゃぎ
  夜の宴は朝まで続く
  朝が来たなら花開く
  真っ赤な大輪
  自慢のドレス

(秋の詩)
  花の妖精恋をする
  愛しい人に届けようと
  想いの分が風に舞う
  冷たい風はすぐそこに
  想い実るか
  頭垂れるか

(冬の詩)
  花の妖精すっからぴん
  枯れた体をさすっては
  木枯らしふかれて涙する
  春が来たなら蘇る
  涙で大地を潤して
  春が来たなら蘇る

 野田から聞いた甘い言葉というのはこの詩なのか。
 しかし一仁は歌詞を変えて恋の詩のように詠ったらしい。
 
 その後、照子は創立記念パーティーのリハーサルの予定があるという事なので、主人公とパートナーは照子の家を後にして図書館に戻った。
 しばらくすると、鬼村が訪ねて来て佐々木逮捕の事情を話してくれた。
 警察は佐々木が照子に恨みを抱いていたという情報を得ており、その情報を元に佐々木を逮捕。共犯説を考えて、その情報は伏せられているだという。
 佐々木は先代社長を支えて会社を成長させるのに一番貢献した人物で、本来ならば佐々木が社長になるはずと思われていた。
 しかし実際に後を継いだのは照子。この事は社内で大きな噂となっていた。
 やはり事件は解決していないようである。
 鬼村は危険なことはしないようにと忠告するが、主人公は大丈夫と返し、もしも危険な事があったら合言葉で知らせようかと提案する。
 パートナーと鬼村は呆れながらも同意してくれた。
 暗号は、オールドファームを見た後にパートナーに強引に伝えたものにした。

327 :夜想曲2(第2話 真相編):2009/10/12(月) 22:59:19 ID:37E81A7/0
 2日後……創立記念パーティーの日。
 主人公は“男に追いかけられる少女の夢”を見て、ろくに眠れない日々を過ごしていた。
 談話室でパートナーとテレビを見ると、ちょうど朝の星座占いの番組が始まったところだった。
 その結果な散々なものだった。(注:主人公の星座はしし座)
 その時、万国急便の宅配員、ヒダ・ミンが贈り物を持って訪ねて来た。
 △
 万国急便は万国百貨店の宅急便で、最近牛乳と同時配達を始めていた。
 全部早朝のため、「早い、早い、早い」というわけの分らないキャッチフレーズを言いまわっている。
 前の日に届いた荷物も、無理やり次の日に届けられるという噂も聞く。
 しかし、新聞と牛乳の時間は遅いようだ。
 ▲
 ヒダは要件を済ませると去っていった。
 贈り物は仮面の男に奪われた『復活の書』だった。
 なぜここに送り届けられたのだろう? 警察が送って来たのだろうか?

 主人公は鬼村に電話で本が来た理由を聞いてもらうよう頼んだ後、鬼村から驚くべき事を聞かされる。
 野田という男は存在しないという事だ!
 さらに『復活の書』を見ていたパートナーが、この前見た巻の抜け落ちた本じゃないかと気付く。
 主人公は慌てて蔵書録を見直すと、この本は花の詩を選りすぐりそれに解説を加えた本であり、全3巻の内の2巻であることが判明する。
 存在しない野田に、存在しない『復活の書』……
 主人公とパートナーは犯人が野田を演じていたのではないかと考える。
 その野田を演じているのは……
 その時、安藤が訪ねて来た。
 安藤は警察から本が野々宮図書館に届けられたという連絡があり、照子に取りに行くように頼まれてやって来たと言う。
 主人公はパートナーに本を取りに行かせ、安藤を談話室に案内した。
 主人公は安藤にコーヒーを出して話しをする。
 あの本は『復活の書』ではないと教えてると、安藤はさして驚きもしていない。
 その時、主人公はあることに気付いた。
 今日は創立記念のパーティーのはずなのに、どうして安藤はここに来たのだろうか?
 安藤はあのパーティーの企画の中心人物のはず…。
 安藤に不審を抱く主人公。
 考えてみれば、安藤は照子の近くにいる人物で『復活の書』と信じ込ませるのは容易い。
 一仁は亜砂を口説くのにあの本の詩を変えて詠ったという。
 あれが野田の教えたものだとしたら……野田はあの詩を間違えて覚えているのではないだろうか?
 主人公は安藤に、あの詩の事を聞いてみることにした。
 あの詩の中で恋を連想する、秋の詩を。
 安藤は秋の詩を詠う…

  花の妖精恋人よ
  愛しい人にもう一度
  想いの分をその胸に
  冷たい風を待ちわびて
  想い実りて
  頭垂れるか

 主人公は野田の正体が安藤である事を確信した!

328 :夜想曲2(第2話 真相編):2009/10/12(月) 23:01:32 ID:37E81A7/0
 野田はアレルギーを持っていたというし、安藤も白川産業で始めて会った時に塗り薬のようなようなものを塗っていた。
 主人公は自分達の置かれた状況が危険であるに気付く。
 その時、鬼村から電話がかかってきた。
 鬼村は警察はあの本を送っていないと言っていた事を伝える。どうやらこれも安藤が仕組んだ事のようだ。
 主人公は鬼村に助けを求める事にした。
 近くに安藤がいる以上、直接助けを求める事はできない。
 あの合言葉を伝えて助けを求めるが、鬼村の反応は素っ気無い。
 合言葉を覚えていないのか?
 ふと安藤の方を見ると、安藤はいつの間にか姿を消していた。
 パートナーの事が心配になった主人公は地下書庫に向かった。
 パートナーはあの本を探していた。
 主人公は安藤が犯人である事と今の状況を説明する。
 その時、地下書庫に階段を降りて来る足音が響いてきた。
 主人公達は咄嗟に本棚の後ろに隠れる。
 安藤は笑いながら主人公達を探しに地下書庫内を徘徊する。その手にはボウガンが握られていた。
 主人公達は安藤の足音に注意しながら、本棚の影から影へと逃げ回る。
 しばらく逃げ回っていると奥に行ったのか、足音が小さくなっていった。
 その隙を逃さず入り口へ急行するが、それはフェイントで安藤は入り口付近に待ち伏せていた。
 安藤はその本性をあらわにし、狂ったような笑い声を上げている。
 主人公は自分を囮にしてパートナーを逃がそうと考える。
 そしてパートナーに合図をした瞬間……銃声が鳴り響いた。
 安藤が腕を押さえてうずくまる。
 銃を撃ったのは鬼村だった。どうやら暗号を覚えていてくれたらしい。
 鬼村が安藤に手錠をかけている時、主人公は事件の動機を聞く。
 安藤の母は白川産業に勤めていたが、10年前会社で横領事件が起きた時、罪を擦り付けられ全責任を負わされ懲戒免職にされた。それまで信頼していた来栖も掌を返したように罵倒した。
 安藤の母はそれを苦にして自殺。
 安藤は白川産業とそれに関連する人物へ復讐を決意した。
 来栖と一仁と亜砂を殺し、佐々木にその罪を着せる。
 亜砂は主人公の咄嗟の判断で命を取り留めたが……。
 だが、パートナーは腑に落ちなかった。
 残りの対象である照子と翔子がまだ無事なのにも関わらず安藤がここに現れた理由だ。
 無関係の主人公達よりも2人の方が優先順位が高いはずなのに安藤はここに現れた。
 まさか……すでに仕込んだ後なのか!
 その時、安藤は鬼村の持っていた拳銃を奪い自殺した。
 主人公は「死んで何になる!!」と安藤の死体に怒鳴り込むが、パートナーと鬼村はそれどころではないと止める。
 主人公は村枝警部に連絡し、鬼村の車でパーティーが行われるイベントホールへと向かった。

329 :夜想曲2(第2話 真相編):2009/10/12(月) 23:08:08 ID:37E81A7/0
 主人公と村枝警部達がイベントホールに到着すると、ちょうどパーティーが始まろうとしているところだった。
 村枝警部達は警備室に行き、主人公はスタッフの控え室へと向かう。
 スタッフルームでは警備員の奥津一郎とプロデューサーの羽生田剛士が言い争っていた。
 警察からの連絡を受けた奥津がパーティーの中止を訴えていたが、羽生田が反対していたからだ。
 主人公が安藤の事を話すと羽生田もさすがに納得せざるを得なかった。
 翔子の居場所を尋ねるが、安藤がプレゼンターの登場はあっと驚かせたいからと言って教えてくれなかったと言う。
 ディレクターの安永という人ならば知っているそうだが、見当たらないのだ。
 主人公は思い当たる所を聞くと、ステージ袖、ステージ床下、ステージ裏、観客席のどこかじゃないかと答える。
 主人公は羽生田の言った場所を探してみるが、どこにもいなかった。
 スタッフルームに戻ると、羽生田が安藤からヒントは“虹”と聞かされていた事を思い出す。
 虹というと……ステージセットの上!
 ステージ上部には白川産業のマークの入ったオブジェが飾られている。
 白川産業の社章はアイリス……ギリシャ語で「虹」の意味だ。
 主人公は危険だと言う羽生田を説得して、ステージ上部に登った。
 
 ステージ上部は鉄のやぐらで組まれており、オブジェはそこから鉄製のアームで繋がれていた。
 そのオブジェには球形の部分があり、上部に取っ手がついていた。大きさは子供がちょうど1人入れそうなぐらいである。
 取っ手を引っ張って開けると、中に拘束されている翔子がいた。
 翔子を中から出そうとした主人公だが、翔子の下にある物体を見て驚愕する。
 それは時限爆弾だった! しかもタイマーの残り時間は1分!
 時限爆弾を取り出し中を見てみると、赤、オレンジ、黄色、緑、水色、青、紫の7本のコードが見えた。
 もう時間がない!
 主人公は意を決し、コードを切る事にした。
 その時、安藤は白川産業の社章を気に入っていたことを思い出す。
 それを頼りに、主人公は赤→オレンジ→黄色→緑→水色→青→紫の順でコードを切断した。

330 :夜想曲2(第2話 真相編):2009/10/12(月) 23:12:17 ID:37E81A7/0
 あれから数日後……。
 主人公は本の整理を続けていた。
 10日ぶりに戻った田所からたっぷりと小言をもらった上に、しばらくの間外出禁止を宣告された。
 主人公の手には亜砂から送られてきた手紙が握られていた。

『拝啓。
 主人公さん、お元気でしょうか。その節はありがとうございました。おかげさまで、私も元気になりました。
 事件から一週間が過ぎようとしていますが、失った時を取り戻そうとするように家族3人で暮らしていると、
 なぜか遠い昔のように感じてしまいます。
 主人公さんがしてくれたことを思うと、今までの自分が恥ずかしく思われて仕方がありません。
 人を信じるということが、どれほど大切なことか主人公さんは身をもって示してくれたのですよね。
 落ち着いたら昌子をつれて遊びに行きたいと思っています。     かしこ』

 手紙には庭の夾竹桃をバックに照子、亜砂、翔子が立っている写真が同封されていた。

 
第1巻 「花の妖精」  完


(余談)
・庭師の浪江崎ですが、登場人物リストには“江波崎”となっており、どっちが正しいのかよくわかりません。
・ラストの手紙の「昌子」ですが、これは誤字ではありません。

331 :ゲーム好き名無しさん:2009/10/13(火) 03:31:49 ID:Wshuhg9G0
(第1巻を見るとこのルートに行ける。白川産業の屋上にて、フェンスを調べる時の選択肢で「フェンスから下を見下ろした」を選ぶ)
 来栖はこの屋上から飛び降りた。
 片腕のない人間がどうやって飛び降りたのかと聞くと、先週まで屋上で会社の社章を取り付けるための足場が組んであったらしい。地面にはその跡と思わしき傷があった。
 しかし幾ら疑問に思おうにも遺書が残されているのだ。
 遺書は警察に押収されたが、今日返しに来ると連絡があった。
 主人公はその遺書を見せてもらうように頼むと、照子は快く承諾してくれた。

 秘書室に戻ると遺書を返しに来ていた村枝警部と早坂刑事がいた。 
 村枝警部は自分のメール先を記した名刺を主人公に渡して去っていった。
 
 主人公はさっそく遺書を読んでみる。

 『私は、会社財務運用資金を横領し多大な損害を与えました。
  私を拾ってくださった先代の恩にも報いず、顔に泥を塗るような振る舞い、
  命をもって償います。
                               来栖正義』

 遺書にはそう手書きで書かれていた。
 ふと、主人公はもう一枚別の紙が入っていた事に気付く。
 その紙にはワープロで

 『八月四日 晴れ
  懸念していた共和物産の件、やっと肩がつきそうだ。
  これでしばらくゆっくり出来るだろう。
  しかし、佐々木は株式投資だ、不動産だなどと、何を考えてるのか。
  昨日も『五株買ったら倍になりましたよ』
  なんて、そのうち痛い目を見るようになるだろう。
  安藤の八つは買ったな』

 と書かれていた。
 これは来栖のパソコンからプリントアウトされたもので、遺書と一緒に見つかったものらしい。
 途中で終っているが、見た限り普通の日記にしか見えない。警察もそう思っているらしい。
 1つは遺書、もう1つは仕事の日記……この2つに何かあるのだろうか?
 主人公は興味を持ち事件を調べてもいいかと照子に尋ねると、快く承諾してくれた。
 照子も来栖の死に疑問を持っていたのだ。

332 :夜想曲2:2009/10/13(火) 03:36:48 ID:Wshuhg9G0
すみません、間違えて名前を書き込む前に投稿してしまいました。
内容はこれでいいので、このまま続けます。

333 :夜想曲2(第2話 来栖自殺の真相編):2009/10/13(火) 03:41:02 ID:Wshuhg9G0
 さっそく、その日の来栖のことを聞きに行く。
 照子は午前の会議で会ったのが最後で、その時は変わった様子は見られなかった。
 夕方以降、他に役員室に残っていたのは佐々木と安藤の2人。

 佐々木は来栖と同じく創業以来から先代社長を支えてきた人で、先代の死で照子が社長になった事に少なからず不満を抱いているらしい。
 佐々木に事情を聞くと、その日は銀行との打ち合わせの後、彼らと食事に行った。
 打ち合わせには来栖も同席していたのだが、その後の食事は約束があると言って出席しなかったらしい。
 
 続いて安藤に事情を聞く。
 その日は、来栖にパソコンを教えていた。
 片腕の使えない来栖は音声認識のワープロを使っていたのだ。
 その後は外出したと言う。

 2人とも来栖は自殺だと思っている。
 これといった手がかりが得られないまま主人公は帰りのエレベータに乗ったものの、気になる点があるのでもう少し調べてみることにした。
 
 主人公とパートナーは来栖の部屋を調べる。
 来栖の部屋は骨とう品で一杯だった。
 主人公が机の書類を調べていると、パートナーは骨とう品の1つである万華鏡を手に取り中を覗いている。
 主人公が万華鏡の値段を言うと驚いたパートナーは万華鏡を床に落としてしまい、中身が床にぶちまけられた。
 パートナーは箒を探しに部屋を出て行き、その間に主人公が破片を片付けていった。
 机の下にある破片を集めようとした時、ある物を見つける。
 それはスポンジ製の小さなキャップ状のものだった。
 一応持っておくことにし、ポケットに忍ばせる。
 その時、扉が開いた。
 パートナーが帰ってきたのかと思ってドアの方を振り向くと、突如部屋の電気が消える。
 目が慣れて入り口が見えるようになると、そこには来栖の面を被った男が立っていた。その手にはボウガンが握られている。
 男はボウガンを主人公に向けた。
 主人公が恐ろしさのあまりへたり込んで呆然としていると、男はいつの間にか姿を消していた。
 床に紙切れが落ちており

『俺のことは忘れろ』
 
 と書かれていた。
 その時、警備員の向島林平が現れ、主人公を探しに来たと言う。

 向島の案内で警備員室に行くと、パートナーが怯えていた。
 パートナーは箒を探しにエレベーターに乗って管理室に行こうとしたが、動き出した途端にエレベーターがストップした。
 エレベーターは点検中だったのだが、看板を置き忘れていたので知らずに乗っていたのだ。
 暗闇の密室に閉じ込められ恐怖に怯えていたパートナーは警備員に助けられ、警備員室に保護された。
 向島によると、昨日もエレベータの故障があったらしいが管理会社の手違いで点検が今日に延期されたとの事。
 向島がパソコンで報告書を書いている間に、主人公は襲ってきた仮面の男の事を考える。
 仮面の男が襲ってきた理由は事件を調べてほしくないためだろう。
 主人公が事件を調べているのを知っているのは照子と佐々木と安藤の3人……このうちの誰かなのだろうか?
 その時、向島が声を上げる。
 何事なのかと聞いてみると、ワープロの漢字変換がうまくいかない事のぼやきだった。
 そこへ安藤が現れ、照子が心配しているから来てほしいと言った。

334 :夜想曲2(第2話 来栖自殺の真相編):2009/10/13(火) 03:48:48 ID:Wshuhg9G0
 社長室に案内されたが、そこに照子はいなかった。
 安藤はそこで待っているように言い、コーヒーを入れて退室していった。
 コーヒーを飲みながら照子の帰りを待つ主人公とパートナーだが、いくら待っても照子はやって来ない。
 安藤は隣の秘書室で仕事をしているらしく、ワープロのタイプ音が聞こえてくる。
 主人公は待っている間、事件の事を考えていた。
 そして気になる言葉が思い浮かんだ。
 先程の向島の「昨日もエレベーターが故障した」という言葉だ。
 だが照子の証言では、安藤はエレベーターで10階に来た所で来栖を見たと言っていた。
 しかし、これだけで犯人とは断定できない。
 主人公はもう一度遺書と日記を調べ、日記の方に注目した。
 日記の不審な所は……

「安藤の八つは買ったな」
 
 主人公は側のパソコンを起動し、その文章を打ってみた。
 文章を打ち、変換をキャンセルすると…… 

「あんどうのやつはかったな(安藤の奴謀ったな)」

 主人公は事件のあらましを推理する。
 あの日、資金横領の件を聞こうと来栖は安藤を呼び出した。
 その間、来栖は今日の出来事をパソコンの入力を兼ねて練習のために打ち込でいた。
 そこへ安藤がやって来たので、来栖は資金横領について問い正す。
 その時の会話の最中に安藤は来栖に差し出し睡眠薬入りのコーヒーを飲ませた。
 話が終わって安藤が退室してしばらくすると薬が効き始め、来栖は「安藤の奴謀ったな!」と叫んだ。それが音声認識で入力されたのだ。
 変換のミスは睡眠薬が効いて倒れた時のもの。
 来栖の部屋で見つけたスポンジは音声認識用のヘッドセットについているものだ。
 犯人がわかったが、その安藤は隣の秘書室にいるのだ。
 主人公はパソコンから村枝警部にメールを送り助けを求めた。
 その時、安藤が部屋に入って来た。その手にはボウガンが握られている。
 主人公は安藤に観念するように言うが、安藤は平然としている。
 その時、主人公とパートナーはめまいに襲われた。
 安藤が出したコーヒーには来栖と同じように睡眠薬が入っていたのだ。
 安藤は主人公に来栖と同じ目に遭わせたかったが、足場がないのであきらめるしかないなと言う。
 その言葉で来栖殺害のトリックを理解した。
 来栖は睡眠薬を飲まされた後、仮面を被せられて看板取り付け用の足場に放置された。
 そして目が覚めた時、仮面のせいで周りの状況が見えなかった来栖は立ち上がった際に足場から落下……そのまま屋上から転落したのだ。
 安藤はボウガンを主人公に向け放った……
 と思いきや銃声が鳴り響き、安藤は床に倒れる。
 駆けつけてきた村枝警部が安藤の腕に拳銃を撃ったのだ。


 数日後、主人公はいつも通り書庫で仕事を続けていた。
 安藤は逮捕され、取調べで犯行を認めた。
 しかし、安藤が仮面の男を演じた理由は謎として残った。


10巻 「仮面の謎」  終

335 :夜想曲2(第2話 その他のエンディング):2009/10/13(火) 03:56:52 ID:Wshuhg9G0
7巻 「復讐」  終
(<真相編>の図書館にて、鬼村の電話で秘密の暗号入力画面で間違える)
 安藤はその本性をあらわにし、狂ったような笑い声を上げている。
 主人公は自分を囮にしてパートナーを逃がそうと考える。
 パートナーに合図をした瞬間、パートナーは入り口に向かって走った。
 だが安藤はパートナーにボウガンを放つ。
 安藤のボウガンを受け、パートナーは絶命した。
 主人公はパートナーの死に悲しみながらも、安藤に一連の事件の動機を問い詰める。
「復讐…」
 安藤はそう一言言い、主人公にボウガンを放った。


9巻 「エクスプロージョン」  終
(<真相編>のイベントホールにて、コードを切る順番を間違える)
 もう時間がない!
 主人公は意を決し、コードを切る事にした。
 コードを切ると警告音が鳴り響き、直後辺りが白い閃光に包まれる。
 それが、主人公の見た最期の光景だった……。


11巻 「E-MAIL」  終
(<来栖自殺の真相編>の社長秘書室にて、村枝警部に会った時の選択肢で「どうも、と言うように頭を下げた」を選び、真相にだどり着く)
 主人公と村枝警部は互いに気付くことなく社長秘書室ですれ違った。

  (犯人が判明するまで内容は同じなので省略)

 来栖自殺の真相はわかったが、その犯人である安藤は隣の秘書室にいる。
 主人公は外部に連絡しようと電話を取るが、通じない。
 コーヒーを持ってきた時にコードを切ったようだ。
 その時、安藤が部屋に入って来た。その手にはボウガンが握られている。
 主人公とパートナーは安藤が入れた睡眠薬入りのコーヒーを飲んだため、めまいに襲われる。
 安藤は来栖を殺した時の状況を淡々と語りながら、ボウガンを主人公に向ける。
 そして、無情にもトリガーは引かれた……。
『メールを受信しました』
 パソコンの画面にそう表示されたのが、主人公の見た最期の光景だった……。


12巻 「仮面の影」  終
(<来栖自殺の真相編>の社長室にて、推理を間違える)
 主人公は照子の帰りを待っている間に事件を推理するが、考えが行き詰まってしまう。
 パートナーに意見を求めようとするが、突然主人公とパートナーに急激な睡魔が襲ってきた。
「まさかあいつが……」
 そう気づいた時には遅かった。
 主人公とパートナーは二度と目覚めぬ眠りへと堕ちていった……。


(余談)
・村枝警部、早坂刑事、亜美、由美の4人と、もう1人前作に登場していた人物がいます。

272 :夜想曲2(第3話):2009/12/07(月) 03:28:39 ID:cAUCkDUb0
 眠りから目覚めた主人公は、久しぶりの爽やかな朝を満喫する。
 パートナーと田所はまだ眠っているようだ。2人は最近、週末になると主人公の手伝いに来ている。
 今日はその2人が帰る月曜日である。
 主人公の仕事はすでに9割方終わっていた。
 まだ未整理の本は山ほどあるが、もう終わりが見え始めていることが気持ちを楽にしていた。
 キッチンでコーヒーを入れ飲んでいると、短い爽やかな朝に終わりを告げるかのように、けたたましい電話のベルが鳴り響く。
 電話の主は太田綾乃という女性で、15年前に図書館に寄贈した本を返してもらうように言った。
 返却願いは主人公にとっては初めてのケースだ。
 図書館のマニュアルによると、返却願いは本人が直接赴いた上で手続きが必要である。
 その旨を伝えると、綾乃は「今返してもらわないと困る」と声を上げた。
 綾乃は、自分が末期の癌で余命幾歩かもない状態であり、自分の命が尽きる前に15年前に図書館に寄贈した本を娘に形見として託したいということなのだ。
 本の題名は忘れたが、元知り合いの教授の持ち物らしい。
 必死に頼む綾乃に本の特徴と連絡先を教えてもらい、メモした後電話を切った。
 丁度その時、パートナーと田所が談話室に現れる。
 先ほどの電話の事を2人に伝えると、田所はさっそく寄贈目録から本の割り出しにあたる。
 一方のパートナーは何か事件の予感かと期待していたのか、事情を聞いて少々がっかりした様子を見せる。
 今のところ、本は山上という医者の持ち物ということしかわからない。
 その時、また電話が鳴り出した。
 電話の主は天和製薬の米川という男で、山上教授の本を返してほしいと有無を言わさずにまくしたてる。
 米川は本の所有権はこちらにあると主張。
 その理由は、元々山上の本はこちらに届けられるはずだったのに手違いで野々宮図書館に寄贈され、最近になってようやく探し当てたのだと言う。
 しかし本については医学書だという事だけしか知らず、肝心のタイトルがわからないのだ。
 すぐに探せと偉そうに頼む米川を適当にやり過ごして電話を切り、一段落してから状況を整理した。
 綾乃の探している本と米川の探している本は同じもの。
 1日に続けて同じ本を探す人間2人から電話が来るとは……。
 蔵書目録の記録によると、寄贈者は匿名の女性で元の所有者は山上教授。
 記録には「山上教授による興味深い書き込み多数」の記述、さらに「山上教授宅放火、夫婦が遺体で発見される」の新聞記事が挟んでいた。
 △
 今から15年前、大学の教授で脳外科の権威だった山上氏宅に何者かが侵入し、山上夫妻を殺害。
 金庫をこじ開けて金品を強奪し、後始末として放火。
 警察は計画的な強盗殺人事件として捜査したが、焼け跡からは犯人を特定できるような状況証拠はほとんど残されておらず、捜査は難航。
 山上教授は人里離れた一軒家に住んでいて人付き合いもほとんどなかったために目撃者もいない。
 事件を担当した千田という警部補は「あくまでも犯人を突き止める」というコメントを残しているが、未だ犯人は逮捕されていない。
 その新聞記事から気になる事実が2つ判明した。
 1つは、この事件の第一通報者が山上家の家政婦として働いていた太田綾乃。
 そしてもう1つは、事件の時効が今年の8月――今週の金曜日。 
 ▲
 やはりその本も死に関わる本のようだ。
 その時、またまた電話が鳴り響く。
 いい加減うんざりになりながら電話に出ると、米川に劣らないほどの早口でまくし立てる女性の声が響いてきた。
 そしてその女性――三条の用件もまた、山上の本の返却要請だった。 
 電話を切った後、3人の主張と本の特徴をまとめる。
 それぞれの主張には微妙に食い違う部分があるが、3人とも同じ本を求めている。
 田所はまずは当事者達に集まってもらい、改めて事情を聞くことを提案。
 それぞれに明日の午後1時に集まってもらうよう連絡した。
 その後、主人公達は目的の本を探すが、本は見つからなかった。

273 :夜想曲2(第3話):2009/12/07(月) 03:31:32 ID:cAUCkDUb0
 本が見つからないまま、次の日を迎える。
 指定された30分前に1人目の客、綾乃の娘である太田遥がやって来た。
 パートナーが遥を談話室へと案内しようとする際に、主人公に「先程綾乃から連絡があり、『遥には癌である事を黙っててほしい』と頼まれた」と耳打ちする。
 主人公は頷くも、黙っていてもやがては知られてしまうことに胸が突かれる想いがした。
 その時、玄関の向こうから男女が言い争う声が聞こえてくる。
 天和製薬の専務の米川達郎と、大学の助教授の三条美鈴。
 こちらは悪い意味でイメージ通りだ。
 その様子から一目瞭然だが、2人は面識があるようだ。
 山上に仕事を依頼していた天和製薬と山上の元助教授……繋がりがあるのも不思議ではない。
 
 一同を談話室に集め、それぞれの事情を聞くと…。

遥(綾乃)の主張
 ・家政婦だった綾乃は事件当時、買い物に出かけていたため難を逃れていた。
 ・買い物から戻った綾乃は、焼け跡から一冊の本を発見。外傷はほとんどなかった。
 ・拾ったのはいいが扱いに困ってしまった綾乃は、直々に野々宮図書館に寄贈。
 ・綾乃から事情を聞き本を取りに来た遥だが、何故綾乃がそこまで欲しがっているかは知らない。

 △
 パートナーの話によると、遥の年齢は19歳で誕生日はクリスマス。
 事件のあった当時はまだ4歳なので、事件については何も知らない可能性が高い。
 それにしても綾乃は子育てしながら家政婦を続けていたという事になるが、その間遥をどうしていたのだろう?
 ▲

米川の主張
 ・天和製薬は山上と親交が深かった。
  天和製薬が出資し、山上が研究成果を提出する……そんな関係だった。
 ・探していた本は電話で話した通り研究資料として天和製薬に贈与されるはずだったが、
  その前にあの事件が起こった。
 ・本は消失したと思い一時は諦めていたが、最近になって野々宮図書館にある事が判明した。
 ・本には赤い表紙が巻かれており、その裏に会社の研究資料であることが山上の直筆で書かれている。
 ・殺人事件の時効がきっかけで思い出したらしい。

 三条の主張
 ・自称「山上の右腕」である三条は、山上から全面の信頼を受けており、
  資料関係は全て自分に託されていた。あの本も例外ではない。
 ・本を保管していた三条は強盗殺人事件があった時、犯人の狙いは本じゃないかと思い、
  恐ろしくなって本を寄贈した。
 ・時効が迫った今、一応真実を知った方がいいかと思って本を引き取りに来た。
 ・山上はあの本を特に大切にしていたらしく、時々何かを書き込んでいた。

274 :夜想曲2(第3話):2009/12/07(月) 03:32:26 ID:cAUCkDUb0
 主張が所々食い違っているが、3人の話から本のタイトルが『神経解剖学大全』であることが判明。
 本がまだ発見されていない事を知らせると、3人も協力して探すことになった。
 田所はいかにも抜け駆けを考えていそうな米川と三条に、本の将有権は現時点では図書館側にあること、そして本を探索する時はすべて管理人である主人公の指示に従うよう釘を刺す。
 その時、玄関の方から車が止まる音がした。
 一行が玄関に向かうと、玄関前に黒塗りのリムジンが止められており、その前に風格のある男が痩せ型で初老の男を怒鳴りつけていた。
 前者は天和製薬の社長・東圭一、後者は運転手・島岡正幸。
 東はリムジンのタイヤに傷をつけたことにご立腹で、島岡をしつこく怒鳴っている。
 見かねた主人公は島岡に助け舟を出し、米川も「本を探す事が先決です」と主張して必死でなだめる。
 その甲斐あって、なんとか怒りが収まった。
 
 東を加え、7人は地下書庫に降りた。
 三条は医学関係のセクション、東と米川は負けじと医学・薬物関係のセクションを探すと主張する。
 実の所、そのセクションは昨日の内に主人公が調べていたのだが、それらしき本は見た覚えはない。
 しかし言ったところでどうせ信じてもらえないだろうと思い、黙っていることにした。
 それに腹に一物があるような連中なので、見つけたら正直に「あった!」と言うかも怪しい。
 主人公は監視目的で誰かとを組んで行動する事にした。

275 :夜想曲2(第3話 共謀編):2009/12/07(月) 03:33:50 ID:cAUCkDUb0
(地下書庫にて、一緒に行動する人の選択肢で「東とペアを組む」を選ぶ)
 主人公は東と一緒に行動する事にした。
 東は子守りはいらんと憤慨する。
 田所の号令で、各々本を探そうと地下書庫内に散って行く。主人公も東と行動を開始した。

 主人公は、少し離れたところで本を探しながら東をさりげなく監視する。
 日本最大手の製薬会社の首領。最近、薬害訴訟等でテレビに出ていたこともある。
 そんな人間がなぜ一冊の本に執着するのだろう? 怪しいと思わない方が不自然だ。
 主人公は東に本の事を尋ねると、東は意外にもあっさりと答える。
 東と山上は長い付き合いで、戦時中には一緒に満州に行った程の仲だという。
 医学の天才だった山上に莫大な研究費を投資し、見返りとして新薬開発に役立つ情報を提供してもらっていた。
 定期的に研究レポートを提出させており、その研究レポートの集大成があの本にあるという。
 新薬の研究開発の資料ならば貴重な情報が記されており、そこから莫大な利益が生み出される。さらにそこに現代医学を根本から覆すような事が書き込まれていたら……。
 医学関係者ならば喉から手が欲しいものだ。
 この騒動の核がなんとなく見えてきたような気がした。

 時間が経つが、本は一行に見つからない。
 痺れを切らした東は「あのくそったれの本はどこにあるんだ!」と、ついに癇癪を起こした。
 慌てて米川がなだめに入る。
 △
 その時、主人公の目に遥の姿が映る。
 遥は向かい側の本棚の陰から東をのぞき見ているが、その顔は恐怖でこわばっていた。
 そしてその目は……怒りにも似たような何かを感じずにはいられないような目だった。
 ▲

276 :夜想曲2(第3話 共謀編):2009/12/07(月) 03:38:34 ID:cAUCkDUb0
 田所が召集の声をかける。
 結局、本が見つからないまま午後6時をまわった。
 今後の対策を練るため、一行は談話室に戻る。
 米川と三条は見つかるまで離れないと主張するが、遥は対照的に諦めようとしている。
 東は米川に任せて先にリムジンで帰るつもりのようだ。
 その時、島岡が駆け込んで来て「リムジンがパンクした!」と伝える。
 一行が慌ててリムジンの様子を見に行くと、島岡の言う通り、リムジンは後輪の片側のタイヤがパンクしていた。
 タイヤの表面には傷がついている。
 ここに来る時に悪路を走った事で自然についたものなのだろうか? それとも誰かが故意に?
 島岡は5時に休憩のため一時食堂でタバコを吸っていた。そしてついさっき米川から帰り支度をするように言われてリムジンに戻ったら、この有様だったと言う。
 
 すでに日が暮れている以上、土地鑑のない者が歩いて帰るのは危険という事で、田所は全員図書館に泊まるように提案し、一同は同意した。
 夕食の後、再び本の捜索が開始される。
 夜通しで探索されるとたまったものじゃないと考えた主人公と田所は一計を案じ、探索は10時までにしてそれまでに見つからなければ今日のところは諦めるように言う。
 納得がいかない東に、田所は10時以降この地下書庫にいると奇妙な現象が起きると釘を刺す。
 その時、上の階から物音がした。
 いつものことだから主人公は驚きもしないが、他の面々には効果大だ。
 
 結局、二度目の捜索でも見つからなかった。
 談話室に戻り、それぞれの泊まる部屋割りをすると、全員それぞれの部屋に向かっていった。

・主人公   …… 2階 ピンクの寝室(1階への階段から北)
・パートナー …… 2階 客間右(1階への階段のすぐ隣)
・三条    …… 2階 客間真ん中(パートナーの左隣 部屋の鍵は壊れている)
・遥     …… 2階 客間左(三条の左隣)
・東&米川  …… 2階 野々宮の寝室(階段から一番奥)
・田所    …… 1階 秘書室(地下書庫・2階への階段の隣)
・島岡    …… 1階 談話室

277 :夜想曲2(第3話 共謀編):2009/12/07(月) 03:41:52 ID:cAUCkDUb0
 主人公がベッドに入ってすぐ、ドアを叩く音がした。
 ドアを開けるとそこにいたのは……すっぴんの三条だった!
 三条は幽霊が出そうなので、安全なこの部屋と替わってほしいと駄々をこねる。
 主人公は「我慢してください」と追い返して、再びベッドに入る。
 その後、疲れもあってすぐに眠りについた。

 真沙子の肖像画……
 開かずの間……
 
 悪夢を見た主人公は絶叫しながら飛び起きた。
 それに男の叫び声が重なる。
 すぐ後、誰かがドアを激しくノックをする。
 ドアを開けると、そこには手を血で真っ赤に染めた米川がいた。
 米川はパニックになりながら口を開く。
「社長が、東社長が殺されている…!!」
 
 叫び声を聞きつけた田所と共に米川の寝室へ入ると、そこにはベッドの脇に落ちている花瓶で撲殺された東の死体があった。
 
 田所が警察に通報するが、ここは山奥であるため捜査陣の到着が遅れる事になる。
 そして真っ先にやって来たのは、やはり鬼村だった。
 鬼村の指示で図書館にいた人間は全員談話室に集められる。
 熟睡していたのか、三条は遅れて談話室に現れた。
 捜査陣が来る前に、鬼村による簡単なアリバイ聴取が行われた。
 死体が発見されたのは11時15分、それまでのアリバイは…

主人公   …… 10時ちょっと過ぎに三条が来て、追い返した後は米川の騒ぎまで熟睡。
パートナー …… 熟睡。米川の騒ぎで起きる。
田所    …… 秘書室でずっと起きており、米川の騒ぎで駆けつける。
         その間、1階に誰かが出入りした様子はない。
遥     …… パートナーと同じ。
米川    …… 11時過ぎにトイレに行って、戻ったら死体発見。
         血は死体を起こそうとした時に付いた。
三条    …… 主人公に追い返された後は睡眠薬を飲んで熟睡。
島岡    …… 談話室で持参したワインを飲みながらずっと起きていた。

278 :夜想曲2(第3話 共謀編):2009/12/07(月) 03:44:26 ID:cAUCkDUb0
 夜が明けると捜査陣が現れ、一行は食堂に集められる。
 捜査陣の中には警視庁の千田警部という人もいた。
 千田警部は事情を聞きながら、時折鬼村の話も聞いている。その様子から、2人とも顔見知りのようだが……。
 部下の松井刑事の報告によると、図書館の裏の茂みからアーミーナイフが発見されたとの事。
 タイヤの傷はそのナイフによってつけられたようだ。
 その後の報告は犯人を特定するものはなかったのか、千田警部は険しい表情を浮かべた。
 そして主人公とパートナー、田所を談話室に呼び寄せる。

 千田警部は、この事件が山上教授殺人事件と関連があると睨んでいた。あの事件の事情聴取で主人公達を除いた人間とすでに面識があったからだ。
 あの本に重要な証拠があると察知した警察はすでに図書館内をくまなく捜索しているのだが、やはり本は一向に見つからない。
 可能性は2つ。
 1つは、最初からそんな本など存在しない。
 もう1つは、あと1つ探していない箇所にある。
 探していない箇所などあるのかと言う主人公だが、千田警部は君達にも探せないところがあるじゃないかと指摘する。
 そう……3階の『開かずの間』だ。
 主人公達を呼び出したのは、そこを捜査するための許可を取るためだった。
 しかし田所は「『開かずの間』が封印されたのは40年以上前。15年前の事件が起きた時にはもう封印されているので、本があるはずがない!」と反論。
 田所と千田警部が『開かずの間』の扱いを議論しているのをよそに、主人公は事件の事を考える。
 本を通じて東と接点を持つ者、東を殺す十分な動機を持つ者……その観点から犯人を特定しようとした。
 そして1人の人物が思い浮かび、千田警部に伝える。

279 :夜想曲2(第3話 共謀編):2009/12/07(月) 03:46:22 ID:cAUCkDUb0
 それは……三条だ!
 まず主人公は山上殺人事件の犯人は東だという仮説を立てる。
 東と米川が本に執着するのは、違法な実験を山上に行わせており、その記録のようなものが記されているのではないか?
 千田警部はこの説に同意した。というのも、山上の家の焼け跡から不可解な器具や機械が発見されていたからだ。
 主人公は自分の説を続ける。
 その実験が公になるのを恐れて山上を殺害。
 三条は以前はこの事を知らなかったが、最近になり何らかのきっかけでこの事実を掴み、その確信を得るために本を探しに来た。
 その最終目的は、天和製薬への恐喝。
 だが昨日の探索で本を見つけられなかった三条は予定を変更し、東に直接カマをかけることにした。
 米川がトイレに出た隙を見計らって東に直談判したが、逆上した東に襲われる羽目になり、もみ合った末に花瓶で殴り殺した。
 しかし田所は「そんな短時間でそこまでできるだろうか?」と疑問をぶつける。
 そこで主人公は考えを変えた。
 三条は米川と手を組んでいたのではないか?
 千田警部はその説に同意した。
 仲が悪いのはカモフラージュとも考えられる。
 米川が部屋を空けていた時に殺人が起きたのは偶然にしては都合が良すぎるが、意図的に空けたとなれば……。

 主人公達は食堂に戻る。
 千田警部が改めて事情聴取を行う事を皆の前で伝えようとしたその時、松井刑事が「本が発見された!」と知らせる。
 食堂がどよめき始める。
 そんな中で取調べが始まった。
 1人ずつ談話室に呼び出し、個別に取調べを行われることになった。
 始めに三条が呼び出された。

 1時間後、三条が生気のない顔をして戻って来た。
 そして三条は米川に「…ごめんなさい」と謝り出し、米川は「裏切ったのか!?」と取り乱した。
 主人公の仮説は的中した!
 警察は米川と三条を連行して行った。

280 :夜想曲2(第3話 共謀編):2009/12/07(月) 05:55:46 ID:cAUCkDUb0
 その後、千田警部から真実を聞かされた。
 本が見つかったというのは三条を自白に追い込むための嘘の報告で、三条はそれに見事に引っ掛かり、観念して取調べで何もかも白状した。
 三条はあの本に書かれている医学情報を得て山上の手柄を自分のものにし、大学教授選考を有利に進めて大学内の地位を固めるのが目的だった。
 その一方で、山上殺害に東と米川が関わっていると踏んでいた。
 実際に天和製役のやっていた事は知らなかったようだが、やはり違法な実験であるのは間違いないようだ。
 山上殺害の動機と本に書かれている内容は主人公の推理通り。
 東と米川は隠蔽のため、三条は出世欲のため……三者共通の思惑は、主人公達図書館側の人間に本の中身を知られない事。
 三条は地下書庫で本を探している時に米川と接触し、手を組もうと提案。実験についての内容を隠蔽する代わりに見返りを要求。
 三条は違法実験以外の内容を書き写して、米川は本を葬り去る……こうすればお互いの利益しか残らない。
 だが本を見つけられなかった2人は予定を変更し、本を諦めることにした。
 三条は主人公に部屋替えを断られた後、米川を部屋に呼び出して密談。
 米川は教授選考でその手腕と資金面でバックアップし、三条は天和製薬の不正に目をつぶる……そんな新たな取り引きが行われた。
 米川は本の医学供述などどうでもよく、保身が全てだった。
 しかし東は過去の隠蔽と医学供述の入手を頑なに望んでいた。
 米川の提案を受け入れるはずもなく、利害が食い違う事になり……。
 米川は東の殺害を否認し続けているが、おそらく動機はこれだろう。
 
 こうして、東殺人事件は解決した。
 遥は綾乃の入院している病院へ、島岡は主人をなくしたリムジンを運転して図書館を後にしていった。

 その後、警察の取調べで天和製薬と山上の関係が明らかになった。
 山上は病院内で密かに禁断の人体実験を行っており、天和製薬はそのための研究資金を横流しして、見返りにその研究成果を手に入れていた。
 時効1日前に、米川は山上殺人事件の容疑者として逮捕された。
 米川は未だに東の殺人を否認しているが、警察によると罪を認めるのも時間の問題との事だ。
 
 図書館は再び平穏な時間が戻った。
 本の在り処は不明のままだが、主人公はいつか出てくるだろうと前向きに考える事にした。
 

5巻 「二重殺人」  終

282 :夜想曲2(第3話 その他のエンディング):2009/12/07(月) 20:40:18 ID:cAUCkDUb0
3巻 「葬られた真実」  終
(<共謀編>にて、犯人の入力画面で「さんじょう」以外の人物を入力する)
 主人公は犯人と思わしき人物を挙げた。
 少々苦しい動機だが、主人公の意見を聞き入れた千田警部は改めて事情聴取を行うために主人公達を食堂に戻す。
 食堂に戻ると、千田警部は1人ずつ談話室に呼び出し、個別に取調べを行った。
 聴取前の人間は落ち着かない様子で、聴取後の人間は疲れ果てたような表情で終わるのを待っている。
 遥は聴取後、具合が悪くなったのか鬼村に送られ帰宅していった。
 主人公も呼び出され色々聞かれたが、精神的な疲労のためほとんど質問の内容を覚えていない状態だった。
 全員の尋問が終わった時は、すでに朝を迎えていた。
 警察は一向に犯人が特定できない状況に焦りが見え始め、主人公達の方も長時間の拘束で誰もが限界を迎えつつあった。
 すると、突然警察は東殺人事件の容疑者として米川を連行していく。
 米川は必死で否定するが聞く耳持たずだった。
 その後主人公たちは解放され、三条と島岡もパトカーに乗り帰っていった。

 5日後……
 朝刊に容疑者の米川が証拠不十分で釈放されたという記事が目に入る。
 米川は弁護団と共に警察とメディアを訴える動きを見せている。
 捜査は難航し、警察は事件の関係者から再度事情聴取をとり行うとの事。
 主人公は夏休みをかけて本探しに奔走する予感がした。

283 :夜想曲2(第3話 その他のエンディング):2009/12/07(月) 20:48:14 ID:cAUCkDUb0
10巻 「不可解な事故」  終
(地下書庫にて、一緒に行動する人の選択肢で「遥とペアを組む。」を選ぶ)
 主人公は遥と一緒に行動する事にした。
 遥に怪しいところはないが、綾乃の真意がよくわからない。
 田所の号令で、各々本を探そうと地下書庫内に散って行く。主人公も遥と行動を開始した。

 本を探しながら遥を監視するが、怪しいところは見られない。
 主人公は本を探しながら遥と話をする。
 遥は物心ついた時から父親は亡くなっており、綾乃が女手1つで愛情を注ぎ育ててくれた。
 地方の大学に通っており、夏休みで帰ってきたら母が入院していた。それまでずっと隠していたらしい。
 遥の悲しげな表情を見て、ひょっとしたら綾乃の病状を薄々気付いているのかもしれない事を察する。
 綾乃はひょっとしたら15年前の殺人事件の真相を知っており、その真実を本に記したのかも……遥はそう口にした。
 △
 その時、後ろの本棚から物音がしたような気がした。
 振り向くが誰もいない。
 確か、そこは米川が調べている所だったような気が……。
 ▲

 田所が召集の声をかける。
 結局、本が見つからないまま午後6時をまわった。
 今後の対策を練るため、一行は談話室に戻る。
 東と米川、そして三条は本が見つかるまで離れないと主張するが、遥は本は諦めると言う。
 すると米川はもう遅いから自分達のリムジンで帰ることを勧めた。
 遥は島岡の運転するリムジンに乗り帰っていった。

 その後、再び本探しは再会されたが次の日になっても見つからず、米川も三条もついに諦めてしまった。
 徹夜明けで疲労したところで鬼村から電話が入り、驚くべき事が聞かされる。
 遥が図書館付近の崖の下で死体となって発見されたのだ!!
 遥が乗ったリムジンが崖から転落し、乗っていた遥と島岡は即死。
 現場にはブレーキの痕がなく不審な点が多い。だが今のままでは居眠り運転として処理されてしまうとの事だ。
 主人公は、遥は誰かにとって生きていると都合が悪かった。だからブレーキに細工を施され、消されたのではないかと考える。
 その連絡をきっかけに本の捜索も中断。
 遥の死の翌日……娘の後を追うようにして綾乃が息を引き取った。

307 :夜想曲2(第3話 真相編):2009/12/11(金) 01:25:17 ID:ZyHPNyBG0
(地下書庫にて、一緒に行動する人の選択肢で「米川とペアを組む。」か「三条とペアを組む。」を選ぶ)
 主人公は三条と一緒に行動する事にした。
 三条は不服そうだが、適当に理由をつけて何とか納得させる。
 田所の号令で、各々本を探そうと地下書庫内に散って行く。主人公も三条と行動を開始した。

 三条は本を無造作にどかしながら調べていく。
 しばらくすると作業に疲れた三条は主人公に一方的に話し掛けてきた。
 主人公は適当に相槌を打っていたが、米川の事を聞くべく強引に本題に入る。
 三条は米川の望みは山上の研究成果だと断言する。
 天和製薬は裏ではかなりあくどい事をしているらしく、その一例として先代の社長は戦後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)を密約を交わして戦犯を免れたとも…。
 米川は三条が山上の助教授をしていた時に、よく研究所に出入りしていた。
 三条は米川が山上を殺した犯人だと一方的に決めつけて悪態をつく。
 うんざりした主人公は無視して本の捜索を続けた。
 
 田所が召集の声をかける。
 結局、本が見つからないまま午後6時をまわった。

 (東の死体が発見され、鬼村が到着するところまで<共謀編>と内容は同じなので省略)
 
 そして真っ先にやって来たのは、やはり鬼村だった。
 鬼村の指示で図書館にいた人間は全員談話室に集められる。
 だが三条がまだ現れない。
 主人公が三条を起こしに部屋に行ってみると、そこには………白目を剥いて息絶えている三条の死体があった!
 鬼村が駆けつけて部屋を調べると、床にバックが転がっていた。その傍には薬のビンが落ちており、中から薬がこぼれている。
 薬は心臓の薬のようだ。
 心臓発作によるショック死? しかし、今のところは断定できない。

 (千田警部率いる捜査陣が来るまで<共謀編>と内容は同じなので省略)

 部下の松井刑事の報告によると、図書館の裏の茂みからアーミーナイフが発見された。
 リムジンのタイヤについていた傷はこれによってつけられたようだ。
 主人公が三条の死因を聞いてみると、枕を顔に押し当てられての窒息死と教えられる。

308 :夜想曲2(第3話 真相編):2009/12/11(金) 01:29:48 ID:ZyHPNyBG0
(談話室で3階の『開かずの間』の捜査の議論まで<共謀編>と内容は同じなので省略)

 主人公達を呼び出したのは、『開かずの間』を捜査するための許可を取るためだった。
 しかし田所は野々宮の「『開かずの間』を開けてはいけない」という遺言を遵守し許可を降ろさない。
 お互い退かない状況で……田所は主人公に最終判断を委ねた。
 迷った末に……主人公は『開かずの間』の捜査を許可した。
 千田警部は主人公に感謝すると、部屋を開ける作業の準備にかかるため談話室を出て行った。
「自分の判断は正しかったのか?」
 主人公は苦悩するが、田所は自分の気持ちを代弁してくれた事に感謝した。本心では協力したかったが、立場ゆえに言い出せなかったのだ。
 気分が軽くなったところで、パートナーは自分達で犯人を挙げようと提案する。
 まずは事件の整理。
 東の死亡時刻は、米川の証言が正しいなら11時少し過ぎから11時15分までの間。
 三条の方は、主人公が部屋の交代を断ったのが10時10分位で、それ以降。
 米川が東の死体を発見し騒ぎ出してから鬼村が来るまでは全員一緒にいたので、この間に犯行は不可能。
 つまり東と三条の殺害は、ほぼ同時刻に行われた事になる。
 主人公はそれぞれの犯行の犯人についていくつかのケースを考えていた。
 同一犯による単独犯説、共犯説、別々の人間が起こした説。
 主人公は……別々の人間が起こした説を主張した。
 理由は、2件の手口があまりにも違いすぎる点だ。
 三条の方は心臓発作に見せかけようとしていたところから見ると明らかに計画性があるが、東の方は凶器の処分も行っていなけば死体もそのままで放置しているので衝動的に近い。
 そうなると動機もそれぞれ異なることになる。
 そして主人公の考えた犯人は……三条の方は米川で、東の方は遥!
 東の方は消去法で考えた。
 米川は主人公を呼んできた時のうろたえ方を見ても演技じゃないし、同じ部屋を選んでおきながら殺したのでは真っ先に疑いが向くので、とてもじゃないが計画的とはいえない。
 田所は2階への階段のすぐ隣の秘書室にいたので、もし誰かが階段を通ったならば階段が軋み足音が聞こえてくるはずだが、田所はそんな音なんて聞こえて来なかったと言った。
 つまり、1階の談話室にいた島岡には無理。
 残ったのは遥。
 遥の部屋は客間の中では東と米川の部屋に最も近く、鍵穴から覗けば監視できるし、三条の隣でもある。
 米川の動きも把握できたはずである。
 米川が三条を殺しに行った隙に東の部屋に行って殺害する事は可能だ。
 パートナーが動機を聞くと、主人公は大胆な仮説を披露する。
 綾乃が山上夫婦殺人事件の犯人であり、東と遥はそれを知っていたのではないか!?
 東はその事で綾乃を脅迫し、そして遥が綾乃を守るために東を殺害したのではないか!?
 三条の方はおそらく天和製薬の秘密を握っていたからで、その口封じが動機だろう。
 あの夜、米川は三条を殺害し犯行を終えて部屋に戻ると、そこにあったのは東の死体。
 取り乱した米川は騒ぎながら主人公を起こしに来た。
 これが主人公の推理した事件の全貌だ。
 この推理を裏付けるには、綾乃から事情を聞く必要がある。
 その時、千田警部が戻って来た。どうやらドアの裏で主人公の推理を聞いていたようだ。
 主人公は綾乃へ連絡しようとするが、千田警部はしぶる。
 実は綾乃の容態が悪化し、あと1日もつかどうかの状態との事だ。
 警察としても綾乃から事情を聞きたいのだが、病院から許可が降りないのでイライラしているのだ。
 田所はだからこそ一本の電話で事足りると指摘。
 遥に連絡させて、電話を遥に取り次ぐ時に事情を聞けばいいのだ。
 田所は取次ぎ役に主人公を指名。
 千田警部は質問内容は事前に打ち合わせ、会話を録音する事を条件に許可した。

309 :夜想曲2(第3話 真相編):2009/12/11(金) 01:33:28 ID:ZyHPNyBG0
 準備が整った後、主人公は綾乃の入院する病院に連絡した。
 綾乃が電話に出ると、主人公はあらかじめ決められた通りに受け答えをしながら会話を進める。
 本の特徴と求める理由を問うと、綾乃は事情を話し始めた。
 あの本は、遥にとって山上夫妻の唯一残された形見。
 そう……遥は山上夫妻の子供なのだ!
 遥の本名は山上真理亜。
 綾乃が家政婦に入った時は一歳だった。
 15年前の事件の日、遥はある部屋でリュックを背負ったまま泣いていた。
 助けようとした時に、リュックに火が燃え移った。
 リュックの中には山上が常日頃から「バイブル」と言っていた本があった。
 それがあの本――『神経解剖学大全』。
 表紙は焼けてしまったが、本そのものは無事だった。
 遥はその時に背中に火傷を負い、今でもその傷痕が残っているらしい。
 遥はあの事件で精神的なショックを受けたのか記憶を失ってしまい、その後綾乃が引き取り、本人には実の子供と偽って育てた。
 あの本を求めていたのは、遥は自分の子でないことを本をきっかけに伝えたかったからだった。
 電話は談話室に入って来た遥に代わる。
 綾乃と遥の会話に耳を傾けると、綾乃はなぜか自分の病状を遥に伝えなかったようだ。
 電話が終わると遥は談話室から去って行った。

 千田警部はこの時の内容を外に漏らさないようにその場にいた警官に念を押すと、突然犯人がわかったと言い談話室を出て行く。
 そして遥に15年前の事件を必死に問い詰めた。
 遥は話し始める。
 あの日あった事は今でもよく覚えていないが、ただ1つ覚えている事がある。

『あのくそったれの本はどこにあるんだ!』

 そう言いながら東と米川が山上夫婦を殺し、家に火を放ったことだ!!
 米川は取り乱し始める。
 東と米川が火を放った時、遥は地下の小さな部屋に監禁されていたところを綾乃に救助された。
 事件に遭遇してしまった遥は、その時の恐怖を忘れようと無意識で心の鍵をかけ、事件の記憶を失ったのだ。
 しかしある事がきっかけで事件を思い出した遥は、東を許す事ができず殺害した。
 遥は罪を認め、大人しく警察に逮捕された。
 千田警部は米川から事情を聞くと、東の指示で三条を殺害した事を認める。
 その時、松井刑事が綾乃が危篤になったと伝える。
 千田警部率いる警察官は遥と米川を連れて図書館を去って行った。

 警察官が全員去った後、図書館には主人公とパートナーと田所だけが残った。

310 :夜想曲2(第3話 真相編):2009/12/11(金) 01:38:17 ID:ZyHPNyBG0
 田所はすでに東と米川の情報を集めていた。
 天和製薬は山上に違法な人体実験をさせて新薬開発に役立つデータを得ていた。
 ところが、理由はわからないが山上は実験から手を引こうとした。
 『神経解剖学大全』にはその実験のデータが書かれ、それを知った2人は山上を問い詰めた。
 そして一向に在り処を吐かない山上に業を煮やした2人は山上夫婦を殺害し、家に火を放って本もろとも証拠隠滅を計った。
 これで全てが終わったと思われたが、時効が近づいた今になって本が存在する事が判明し、回収にやって来た。
 しかし、そこで目撃者の遥とあの時の子供と知らずに会う事になってしまった。
『あのくそったれの本はどこにあるんだ!』
 地下書庫で東が痺れを切らして言ったあの言葉……あれがきっかけで遥は全てを思い出した。
 遥にとって、この復讐は何だったのだろう?
 実の両親は殺され、義理の母である綾乃はもう長くない。
 必死で忘れようとした記憶が蘇ったのは、遥にとって幸せな結末ではない。
 さらに全ての鍵を握る本は行方不明のまま。
 全ては綾乃からの電話から始まったこと………電話?
 そこで主人公は思い出した。
 綾乃の証言――表紙が焼けてしまった事、山上が「バイブルだ」と口走っていた事。
 表紙が焼けてしまったのでは、赤い表紙を目印にして探しても見つからないのは当然だ。
 では本の在り処は?
 主人公はもう一度深く考え……そしてひとつの事を思いついた。
 そもそも探していた本は『神経解剖学大全』ではない!
 山上の「バイブル」という言葉をそのままの意味で採ると……『聖書』!
 『神経解剖学大全』というのは表紙のカバーのタイトルで、三条はそれを見て本のタイトルと思い込んでいたのだ。
 山上がカバーをタイトルの違う本に使っていた真意は不明だ。
 ひょっとしたら実験に対する罪の意識があり、それを聖書として懺悔代わりに書き込む事で罪を告白していたのかもしれない。
 それを他人に悟られないため、違うカバーを使ったのではないか?
 主人公達はすぐに医学ではなく宗教の棚を調べた。
 そして、程なく本は見つかった。

 談話室で田所は本の内容を読み上げる。
「25CHINESELOGS-AMPUTATED……」
 意味のわからない記述ばかりだ。
 しばらく読み続けた田所は驚愕し、今すぐ綾乃の元へ向おうと言い出した。

311 :夜想曲2(第3話 真相編):2009/12/11(金) 01:40:39 ID:ZyHPNyBG0
 鬼村の車で綾乃の入院している病院に辿り着いた主人公達は、千田警部と会い、綾乃の面会を求めた。
 病室には遥がいた。綾乃の容態が急変し、特例として千田警部の付き添いで病院に連れて来たのだ。 
 綾乃の病室で田所は遥に本が発見されたこと、そして本に書かれていた内容を伝えた。
 そこには……遥は山上の娘ではなく、綾乃の本当の娘だった事が書かれていた!
 これには主人公達も驚く。
 本に書かれていた内容――戦時中に東と行った人体実験、天和製役の黒い関係――
 そして、ある子供の記録。

 山上の妻は12月24日に女の子を出産したが、未熟児で生後数日後に死んでしまった。
 その次の日、同じ大学病院で出産された別の未熟児と交換し、その子を真理亜として育てた。それが遥だった。
 1年後、遥の世話係として雇った綾乃。
 その綾乃の記述の隣に、バイオロジカル・マザー(生物学上の母親)という注釈があった。
 山上は綾乃が遥の実の母親である事を知った上で世話係として雇い、その世話の記録も記載していた。
 自らの最期をうすうす悟っていた山上はあの日、懺悔として本を遥に託した。
 本が証明したのは、綾乃と遥が実の親子である事……
 そしてこれまで遥と綾乃と過ごした時間は、何の後ろめたさもない本当の親子の時間であることだ!
 その時、綾乃の手が遥の手を握った。
 遥は涙を流しながら綾乃を呼び続ける。
 綾乃の目にも涙が流れていた。
 
 そして、綾乃は静かに息を引き取った……。

 数日後、図書館にやって来た鬼村がその後の事を話す。
 米川は山上夫婦、三条の殺害を認めた。
 警察は現在本の解読に当たっており、田所はそのアドバイザーとして働いている。
 あの本には病院で語られた内容の他にも、医学界・政界を揺るがすほどのものが書かれているらしい。
 その証拠に、どこからか警察に圧力がかかっているとの噂もある。
 千田警部は長年追い続けた事件を自らの手で解決できた事で、その苦労が報われた。
 鬼村はその協力ができた事が誇らしいようだ。(△でスペシャルエンディングに)
 
 その頃、遥は千田警部に連れられて両親の墓参りをしていた。
 実の両親・太田綾乃と、育ての親・山上夫婦に……。


1巻 「懺悔の書」  完

312 :夜想曲2(第3話 スペシャルエンディング):2009/12/11(金) 01:42:08 ID:ZyHPNyBG0
 主人公はある事を思い出した。
 古川一家心中事件を捜査した時、鬼村は以前本庁にいた事があったと言っていた。
 それがなぜ今は奥音里の駐在所にいるのか?
 その事を聞いてみるが、鬼村は言いづらそうだった。
 これ以上突っ込むのをやめようとするが、パートナーは初耳で興味津々に聞こうとする。
 渋る鬼村もそのしつこさに観念し、話し始めた。

 ある事件を追っていた時、犯人が建物に逃げ込み鬼村は応援が駆けつけるのを待たずにその後を追った。
 犯人は拳銃を所持していた。
 薄暗い部屋に侵入した時、背後から気配がした。恐怖を感じた鬼村は銃を向け………。
 気づいた時には、血だらけの少女が床に倒れていた。
 少女は程なくして亡くなった。
 鬼村は責任をとらされ、降格され奥音里に飛ばされた。それ以上に鬼村の希望もあったようだ。

 全ては血気盛んな頃の、若気の至りだった。
 今だったら、あんな真似はしていなかっただろう。
 話が終わり、鬼村は図書館を後にした。
 
 人生は長い。でも、寄り道をするにはあまりにも短い。
 限られた時間の中で、何を見て、どんな事を考えて……そして何を大事にするのだろう。
 人生は、大事なものを探す長い旅なのかもしれない…。
 その途中で大事なものを失うかもしれない。
 鬼村のように深い傷を負うかもしれない。
 その時、果たして再び大事なものを探す旅を続けることができるだろうか? その強さがあるだろうか?
 鬼村も探し続けている。だから奥音里に来る事を選んだ。
 旅を続ける覚悟が、自分にはある。
 主人公はそう思いたかった。
 自分にとって大事なもの…。
 いくつあるのかわからないし、目に見えるものだとも限らない。
 そのひとつが身近にある……主人公はまだそのことに気付いていなかった。
 

スペシャルエンディングⅢ

26 :夜想曲2(第3話 その他のエンディング):2009/12/26(土) 21:12:24 ID:94nt3L9b0
2巻 「時効成立」  終
(<真相編>の談話室にて、『開かずの間』の捜査を許可せず、犯行の選択肢で「単独犯説」または「2人の人間が共謀した犯行説」を選ぶ)
 迷った末に……主人公は許可しなかった。
 千田警部は苛立ちながら談話室を出て行った。
 気まずい雰囲気の中、パートナーは自分達で犯人を挙げようと提案した。

 (推理は<真相編>と同じなので省略)

 主人公は米川が犯人ではないかと睨む。
 三条は山上殺人事件に関する事で、東は仕事上の事で、それぞれ米川の弱みを握っていたのではないか?
 しかしパートナーと田所に「憶測に過ぎない上に2件の犯行の手口が違いすぎる」と指摘されると、自分の考えに自信をなくしてしまう。
 その時、千田警部が戻って来た。どうやらドアの裏で主人公の推理を聞いていたようだ。
 食堂に戻るよう促され、主人公達は食堂に戻った。
 
 食堂に戻ると、千田警部は1人ずつ談話室に呼び出しで個別に取調べを行った。
 聴取前の人間は落ち着かない様子で、聴取後の人間は疲れ果てたような表情で終わるのを待っている。
 全員の尋問が終わった時は、すでに朝を迎えていた。
 警察は慌しく動いており、時折「天和製薬を調べろ」という声が聞こえてくる。
 その時、松井刑事が遥に綾乃が危篤に陥った事を伝える。
 ショックで崩れ落ちた遥を鬼村と松井刑事が抱えるようにして食堂を出て行った。
 入れ違いに千田警部が現れ、一行の解放を宣言する。
 だが米川だけはもう少し事情が聞きたいと言われ警察に連行されていった。
 
 数日後…。
 ニュースで米川の逮捕が報じられた。
 東と米川は山上に裏献金を渡して、見返りに医学情報を入手。山上は裏献金を使って違法な人体実験を行っており、本はその時の帳簿である疑いが濃厚とされている。
 事実発覚を恐れた東と米川は三条を殺害し、その後で責任の擦り付け合いでもみ合いになり米川は衝動的に東を殺害。
 米川は依然容疑を否認しているが、状況証拠や製薬業者関係の証言などから、その立場は苦しいとの事。
 ニュースで語られた事件の全貌はこれが全てだった。
 山上殺人事件は東と米川が関わっているのは明白だが、結局時効は成立してしまった。
 綾乃は、あの後息を引き取った。遥とはそれ以来連絡が取れない。
 本の存在、山上夫婦殺人事件、綾乃……色々な謎を残し、事件に関わった人間はみんないなくなってしまった。


4巻 「なんで自分なの?」  終
(<共謀編>または<真相編>にて、三条が寝室に訪ねて来た時の選択肢で「部屋を替わればいいんですね」を選ぶ)
 三条の望みどおり、主人公は部屋を交代する。
 三条は早速主人公がいた寝室に入り、主人公は半ば追い出される形で三条のいた客間に向かった。
 主人公は部屋に着くなり、すぐベッドに入って眠りに落ちた。

 ベッドでぐっすりと眠る主人公。
 突然、何かが主人公の顔を圧迫する。
 誰かが上に覆い被さっている!
 主人公は、必死に抵抗してそいつを掴む。
 男だ!
 だが、そこから急速に力が抜けていき、意識が遠ざかっていった……。

27 :夜想曲2(第3話 その他のエンディング):2009/12/26(土) 21:14:35 ID:94nt3L9b0
6巻 「動機なき復讐」  終
(<真相編>の談話室にて、『開かずの間』の捜査を許可せず、犯行の選択肢で「別々の人間による独立した2つの殺人説」→「島岡、遥だ」か「米川、遥だ」か「米川、島岡だ」を選ぶ)

 (推理は2巻と同じなので省略)

 主人公はそれぞれの犯行の犯人・手口・動機を挙げるが、ほとんど当てずっぽうに近く、あっさりと田所に反論される。
 結局、何も分らないまま食堂に戻る事にした。
 食堂に戻ると米川が突っかかってくる。それに対しパートナーは強気に出て口論になった。
 その場を収めようとした主人公は、第三者の遥に意見を求める。
 冗談まじりに指名したので大した答えは返ってこないだろうと踏んでいた主人公だが、遥は体をすくめた後、「この人(米川)が東と三条を殺したと思う」と口にする。
 その答えに誰もが驚く。
 島岡が米川を疑い出すと、激怒した米川が島岡に殴りかかろうとした。
 その時、千田警部と松井刑事が食堂に入ってきて「誰もこの場から動かないように」と言うが、怒りのおさまらない米川は弁護士を呼べと不服を唱える。
 一向に手がかりが見つからない警察、警察によって長時間拘束されている主人公達……どちらも精神的に限界が迫っていた。この騒ぎが何よりの証拠だ。
 その時、遥が「動かないで!」と叫んだ。その手には隙を見て松井刑事から奪った拳銃が握られている。
 銃口は米川に向けられていた。
 遥は米川の背後に回る。
 何故遥がこんな事を!?
 駆けつけて来た鬼村が必死に遥を説得するが、遥は拳銃を鬼村に向けて威嚇する。
 その時、米川がその隙をついて遥に飛び掛った。
 2人のもつれ合いの末……銃声が鳴り響く。
 米川の鎖骨辺りから血が噴出した。
 激怒した米川は遥の腕をねじり上げ、銃口を遥に向けた。
 警官が2人を取り押さえようと飛び掛った時、再び銃声が鳴り響く。
 遥は地面に倒れ、胸からおびただしい血が流れていた。
 米川はそれと同時に警官に取り押さえられた。
 何故こんな事をしたのかとパートナーは泣きながら尋ねると、遥は「これが私の復讐だから……」と言い残して事切れた。
 
 数日後。
 主人公とパートナーはあの事件の事を思い返す。
 米川は重傷を負い、未だ入院中だ。
 なぜ遥が米川に銃を突きつけたのかはわからない。
 復讐……誰のための復讐なのか?
 綾乃は遥の死の数時間後、後を追うようにして息を引き取った。
 多くの疑問が残った事件だが、パートナーはもう忘れようと言い、主人公も同意した。
 あの事件のマスコミの報道で野々宮図書館は有名になり、本の引き取り依頼が絶え間なく来るようになり、主人公の仕事量が増えてしまったのだ。
「人は過去の思い出よりも未来に生きるべきだ」
 そう言い聞かせながら忙しい日々へと足を進めていった。

28 :夜想曲2(第3話 その他のエンディング):2009/12/26(土) 21:16:20 ID:94nt3L9b0
7巻 「蘇った記憶」  続
(<真相編>の談話室にて、『開かずの間』の捜査を許可せず、犯行の選択肢で「別々の人間による独立した2つの殺人説」→「島岡、米川だ」か「遥、米川だ」か「遥、島岡だ」を選ぶ)
 迷った末に……主人公は許可しなかった。
 千田警部は苛立ちながら談話室を出て行った。
 気まずい雰囲気の中、パートナーは自分達で犯人を挙げようと提案する。

 (推理は<真相編>とだいたい同じなので省略)

 遥は罪を認め、大人しく警察に逮捕された。
 千田警部は米川から事情を聞くと、東の指示で三条を殺害した事を認める。
 その時警官の一人が、たった今綾乃が亡くなった事を告げる。
 遥は泣き崩れた。

 数日後、鬼村が図書館にやって来て、その後の事を伝える。

 (内容は<真相編>とだいたい同じなので省略)

 結局、肝心の本は行方不明のままだった。

 遥は千田警部の計らいで綾乃と山上夫婦の墓参りをしていた。
 それが終わると、千田警部は綾乃が今際の際に残した手紙を遥に渡した。
 そこには綾乃が遥を引き取った顛末が書かれていた。
 
 20年前、綾乃はある人との間でできた子供を産んだが、不幸にも難産の末に死亡。
 失意に暮れていた時、大学病院で世話になった看護婦の紹介で山上夫婦の家政婦として働くことになった。
 そこで遥(真理亜)と出会い、実の娘のように世話をしていた。
 来客があると実験室のような所に連れて行かれ、そこでは2人一緒になることができた。
 そうして世話をしていくうちに、まるで実の娘のように思うようになっていった。
 そしてあの事件……
 遥を助けた綾乃は自らの悪魔のささやきに従い、記憶を失っていた遥を自分の実の娘と偽って育てる事にした。そのために本を野々宮図書館に寄贈して証拠を隠滅。
 そして、癌を宣告され長くない事を知ったのをきっかけに真実を教える決心をしたのだった。

『こんな形でしか、本当の事を告げられなかった馬鹿な私を許してね。

                                 太田綾乃』

29 :夜想曲2(第3話 その他のエンディング):2009/12/26(土) 21:18:42 ID:94nt3L9b0
8巻 「感謝の言葉」  続
(<真相編>の談話室にて、『開かずの間』の捜査を許可し、犯行の選択肢で「単独犯説」または「2人の人間が共謀した犯行説」を選ぶ)

 (推理は2巻と同じなので省略)
 
 千田警部に促され食堂に戻ることになった。
 警察官が『開かずの間』を開けるために慌しく動いている。松井刑事の話によると、ガスバーナーを使ってこじ開けるつもりのようだ。
 食堂にいるメンバーを見渡すと、島岡がいない事に気付く。
 すると千田警部が食堂に入って来て、島岡が天和製薬が本を探す理由を白状し、さらに『開かずの間』から本が発見された事を伝える。
 追い詰められた米川は一瞬の隙を突いて松井刑事に体当たりし拳銃を奪う。
 いきなりの出来事に何もできなかった主人公の側を遥が横切り、米川に飛びかかった。
 米川は遥に銃を撃つ。
 遥は床に倒れ、地面におびただしい血が広がっていく。
 米川は千田と鬼村に取り押さられた。
「お母さんにありがとうと伝えて……」
 遥はそう言い残して事切れた。

 警察に逮捕された米川は三条殺しを認めた。
 
 (山上殺害の動機は<真相編>と同じなので省略)
  
 三条は本に書かれていた医学情報を、自分の医学論文として発表し教授選考に利用しようとしていた。
 だが虚言癖のある三条は偶然にも山上夫婦殺害の犯人を言い当てたため、東と米川に命を狙われていた。
 あの夜、米川は東の指示で三条を殺害。心臓発作に見せかけようと工作した。
 米川は東の殺害について否認している。しかし警察は自白まで時間の問題と考え、山上夫婦と遥の殺人を合わせると死刑は免れないだろうと見ている。
 綾乃は、遥の死を知ることなく息を引き取った。
 『開かずの間』は開け放たれたが、本はなかった。
 本が見つかったと言うのは、米川を自白に追い込ませようとした千田警部がでっちあげた嘘だった。
 だがそれが遥の命を奪う結果となってしまった。
 一連の事件を起こす元凶の本……その所在がわからぬまま事件の解決こそ成ったが、その結果は決して喜べるものではなかった……。

30 :夜想曲2(第3話 その他のエンディング):2009/12/26(土) 21:19:59 ID:94nt3L9b0
9巻 「炎の記憶」  続
(<真相編>の事件解決後にて、本の在り処の選択肢で「『神経解剖学大全』のタイトルで~」か「もうこの世に存在しない~」を選ぶ)
 主人公はもう本はこの世に存在しないと結論付ける。
 綾乃はおそらく遥を自分の実の娘と偽るため、その邪魔となる本を密かに処分したのかもしれない。
 もちろん推論に過ぎない。
 田所は、もしかしたらこれまでの騒動は本の亡霊が起こしたのかもと言い出す。
 背筋が凍る思いがした主人公とパートナーに、田所は冗談と答える。
 3人は笑い続けた。久しぶりに図書館に笑い声が戻った気分だった……。

 数日後、鬼村が図書館にやって来て、その後の事を伝える。

 (内容は7巻とだいたい同じなので省略)

 遥はあの後、千田警部に連れられて病院に行った。
 昏睡状態だった綾乃の手を握って話し掛けると、綾乃はうっすらと涙を流し、そのまま息を引き取ったという。
 今頃は千田警部に連れられて両親の墓参りをしているだろう、と伝えられる。

31 :夜想曲2:2009/12/26(土) 21:21:12 ID:94nt3L9b0
(余談)
・遥は「真理亜」と表記されている所がありましたが、混乱を避けるため遥に統一しておきました。

40 :夜想曲2(解決編):2009/12/30(水) 22:34:59 ID:0DdnrVYl0
(第1、2、3話の「完」エンディングを見ると出現)
 夏はまもなく終わりを迎えようとしていた。
 主人公は東社長殺人事件の捜査の際に警察により開け放たれた『開かずの間』を整理していた。ここにも膨大な数の本があったのだ。
 整理の最中に、右側の壁の中央に不思議なシミを発見した。
 そのシミをよく見ると、地下書庫の鏡に形が似ている事に気付く。
 おそらく鏡は元々ここにかけられていたようで、火事が起こった後に地下書庫に移されたのだろう。
 その時、扉を叩く音がした。
 パートナーなのだろうかと思って振り向いてみたが、そこには誰もいなかった。扉は開いているにも関わらず……。
 その時、ひんやりとした風が主人公の体を通り抜けていった。
 再び風が通り抜けていくと……

『アイタイ』

 どこからかそんな声が聞こえてきた……。
 
 主人公は思いついたことがあり、地下書庫に降りておもむろに鏡を外そうとした。
 力を入れて外したせいか、勢い余って床に落としてしまう。幸い、どこも割れていなかった。
 鏡を覗き込むと、一瞬気を失ったような感覚がした。

 鏡を『開かずの間』の元の場所に飾り立て、部屋の整理を続ける。
 改めて部屋を見回してみると、部屋には手鏡、化粧品、ドレスなどがある。
 この部屋は女の人が使っていたのだろうか?
 あるいは……野々宮には女装癖があるのか!?
 気味の悪い想像を振り払い、片付けに専念する。

 片付けの最中、何かを落としてしまった。その途端に音楽が流れる。
 レリーフ状に花が彫っている素朴な小箱……どうやらオルゴールのようだ。
 中には古びた鍵が入っている。
 その鍵に見入っていた主人公は、時計の音で我に返った。

 部屋の整理を一通り済ませた主人公は、談話室でパートナーとお茶を飲みながら話をしていた。田所は理事会で外出していた。
 パートナーとたわいの無い会話をしていると、ふとパートナーは「付き合い始めてどれくらい経ったのだろう」と切り出す。
 主人公とパートナーが出会ったのは3年前……学食のアジフライ定食を巡ってが馴れ初めだった。
 もう3年……自分達はそれから友達以上恋人未満の関係を続けている。
 それから何気なく2人の事について話をし、主人公のいつも通りの調子で受け答えをしていると、パートナーは主人公の態度に痺れを切らし始める。
「いったい自分の事、どう思っている?」
 おもむろにそう聞いてきたパートナーに「好き」という返事を返すも、それ以上答えられない。
 その態度に腹を立てたパートナーは怒り心頭で帰って行ってしまった。
 慌ててパートナーを止めようとするが、その時電話が鳴り出した。
 電話の主は白川照子だった。
 照子は安藤の事件後、精神的な疲労から体調を崩し病院通いを続けていた。
 主人公が体の事を聞くと、どうやら随分調子を取り戻しているようだ。 
 照子は翔子をそちらに遊びに行かせてもいいかと聞いてくる。
 あの事件の後、表面上は元気に振舞っているようだが、やはりショックはあるようで花の囲まれた場所で養生させたいというのだ。
 主人公は二つ返事で承諾した。

41 :夜想曲2(解決編):2009/12/30(水) 22:39:28 ID:0DdnrVYl0
 数日後、姿を見せないパートナーの事が気になりながらも地下書庫の整理を続けていた。
 夏休みの終わりも目前に迫っており、残った本を一刻も早く片付ける必要があった。
 すでに地下書庫の方はあらかた終わっており、残りは『開かずの間』にあった本の整理だ。
 主人公は蔵書録を片手に段ボール箱に詰めてある『開かずの間』の本を取り出す。
 △
 花吟集 昭和51年寄贈。寄贈者…安藤多香……。
 ▲
 『開かずの間』にあった本は蔵書録に記載されていながらも、地下書庫にはなかった本がほとんどだった。
 思った以上に作業が進み、この分だと今日明日中に全て片付きそうだ。
 
 腹が減った主人公は休憩し、台所でカップ麺を食べようとお湯を沸かしていた。
 △
 余談だが、主人公は食材を万国百貨店で購入していたが、その百貨店に小さな疑問を抱いていた。
 これから食べようとするカップ麺『クイックファースト』というものだが、これは20年前の商品で都会では売ってないものだ。それどころかメーカー自身が生産しているかどうかも怪しい。
 それ以外にもマリンクラスやギスケといった清涼飲料水、さらにお菓子のシール付きのビックリチョコ……。
 一体どこから仕入れているのだろうか?
 機会があったら聞いてみようと考えていた。
 ▲
 その時、玄関を叩く音がした。どうやら翔子がやって来たようだ。
 主人公は一旦火を消してから玄関に向かう。
 玄関に行くと、やけに機嫌のいい鬼村が立っていた。駅前で田所から翔子が来る事を聞いてからこの調子らしい。
 さをりといい翔子といい、鬼村はどうもそういう趣味があるようだ。
 そこへ扉の影から翔子が顔を覗かせた。
  
 主人公は翔子を談話室へと案内し、鬼村もちゃっかりと後に続いて来た。
 丁度その時、田所が戻って来た。
 田所は翔子の歓迎会としてディナーをご馳走する事にした。
 主人公と翔子は喜び、鬼村も田所を駅前まで送ってくれる事を条件にディーナーのご馳走することになった。
 田所と鬼村が去った後、翔子は図書館の庭で遊び始め、主人公は地下書庫の整理を続けた。
  
 その夜、主人公達4人は田所の手料理で小さなパーティーを催した。
 鬼村は条件の期限が今日だけでなく一月である事に愚痴をこぼしながら料理を食べている。
 楽しい時間はあっと言う間に過ぎ、鬼村は帰っていった。
 主人公は翔子を2階の寝室へと案内し、食堂に戻る。
 食堂では田所が居眠りしていた。
 何度起こしても起きないので、仕方なく無理やり引きずり起こして寝室へと運んでいく。

 寝室に着くと、田所は自分の足でベッドまで向かおうとするが足取りがおぼつかず、ベッドの手前でバランスを崩してしまう。
 思わず田所を支え後ろから抱きかかえる形となりながらも、そのままベッドに座らせる。
 酒に酔っているのか、田所の目は潤んで大人の色気を漂わせていた。
 思わず緊張する主人公に、田所は「主人公の事が前から気になっていた」と言うと肩を抱き寄せ……キスをした。
 しばらく呆気に取られた主人公が我に返って手を離すと、田所はそのまま眠ってしまった。

42 :夜想曲2(解決編):2009/12/30(水) 22:42:29 ID:0DdnrVYl0
 主人公は1階の後片付けをした後、寝室へと戻りベッドに入った。
 しかし先ほどの出来事のせいでなかなか寝付けない。
 ふと最近連絡の無いパートナーの事を思い出す。
 一体、パートナーは何をしているのだろう? 自分はパートナーの事をどう思っているのだろう?
 そんな事を考えているうちに夜が深けていく。
 誰かが廊下を歩いているような気がしたが、いつもの事だろうと気を留めず、やがて眠りに入っていった。

 翌朝、目が覚めて1階に降りた主人公を田所と翔子が出迎える。
 田所は昨晩の出来事を覚えていないのか、いつも通りの様子だ。
 その時、玄関から車の音が聞こえてきた。鬼村が約束通り田所を迎えに来たようだ。
 田所は鬼村の車に乗って出かけていった。

 その日の午後3時…。
 主人公と翔子は談話室でくつろいでいた。
 主人公は「昨日はゆっくり眠れた?」と聞くと、翔子は黙っている。
 まさか、この館に住む幽霊の洗礼を受けたのか?
 主人公が聞き返すと、翔子はピアノの音が聞こえたと答える。それは初めての展開だ。
 ピアノの音が聞こえた翔子は出所を探るために廊下に出ていたと言う。昨日の気配は翔子のものだった。
 しかし自分にはピアノの音なんて聞こえなかったはず?
 ピアノの音は寝室の丁度真下である娯楽室の方から聞こえたという。

 主人公は翔子を娯楽室へと案内する。
 娯楽室には確かにピアノがあった。主人公はあまり気に留めた事はなかったのでこうして来るまではあったかどうかはわからなかった。
 翔子は鍵盤の蓋に手をかけるが、鍵が掛かっており開かない。
 鍵!? ひょっとして、あの小箱の中にあった鍵は!!
 主人公は『開かずの間』から鍵を持ってきて翔子に渡した。
 翔子が鍵をピアノの鍵穴へと差し込んでひねると、カチッという音とともに鍵が開いた。
 翔子が蓋を開けてピアノを試しに弾いてみると、ピアノは正常に音を鳴らし始めた。
 誰かが調律したのだろうか? 自分がここに来たのも最近の話なので有り得ない話ではないが…。
 翔子はピアノに夢中になっているようなので、主人公は仕事へと戻っていった。

 その日、主人公は早めにベッドに入った。
 田所から今日は図書館に戻らない、と事前に連絡を受けている。
 やがて昨夜とは対照的に、すぐに眠りに落ちていった……。

43 :夜想曲2(解決編):2009/12/30(水) 22:45:14 ID:0DdnrVYl0
 主人公は深夜の3時に飛び起きる。
 いつもの血の涙を流しながら「ニゲロ」という真沙子の夢ではなく、本当の涙を流している真沙子の夢を見たからだった。
 その時、階下からピアノの音が聞こえてきた。
 翔子が言っていた音なのだろうか?
 娯楽室に入ると、ピアノを弾いていたのは翔子だった。
 声をかけるが、翔子は返事もせず一心不乱にピアノを弾いている。
 声を大きく呼びかけても、体を揺すっても反応が無い。
 やむを得ず無理矢理ピアノから引き剥がすと、翔子は気絶していた。
 だが………。

 翔子が主人公を呼んでいる。
 主人公が目を覚ますと、目の前には翔子がいた。
 主人公は翔子の名前を呼びながら倒れていたのだという。
 じゃあ自分は……

 気が付くと主人公はベッドの上にいた。
 昨日の出来事を思い出し、翔子が心配になった主人公は寝室を覗いてみると……翔子はスヤスヤと眠っていた。
 安堵した主人公は1階に降りて牛乳を飲もうとするが、冷蔵庫には牛乳が無かった。
 最近買い出しに行っていない。いつもはパートナーと一緒に買い物に出かけるのに……。
 パートナーからは相変わらず連絡がない。
 自分から会いに行くべきなのだろうか? だが、心の中の何かが引っ掛かって会いに行こうと思えなかった。
 その時、玄関を叩く音がした。
 玄関に行ってみると、そこには照子がいた。

 照子を談話室へと案内して話をする。
 ふと照子は窓越しに庭を眺めていた。
 その様子を怪訝に思っていると、照子は翔子の居場所を訪ねる。
 翔子なら寝室で寝ていると答えると、照子は不思議そうな表情で「翔子は私と一緒に奥音里にやって来た」と言った。
 一緒に? 照子は何を言ってるのだろう?
 主人公が昨日まで翔子と一緒にいた事を伝えると、照子は「昨日は登校日で学校に行っていた」と答える。
 登校日? では今まで会っていた翔子は?
 主人公は田所に電話し、あの夜のディナーの事を聞いてみた。
 すると田所は「確かにパーティーをした。自分と主人公と鬼村の3人で」と答える。
 ならば寝室は?
 主人公が翔子が寝ている寝室へと駆け込むと……そこには誰もいなかった。

 あまりの事態にしばらく言葉が出なかった主人公だが、なんとか昨日までの出来事を照子に話す。
 話していくうちに落ち着きを取り戻していく主人公と対照的に、話を聞く照子の様子は重苦しいものになっていった。
 話が終わると、照子は鏡の事を口にした。
「なぜ照子が鏡の事を?」
 主人公が聞くと、照子は少しめまいがしたのか眉間に手を当て、そして懐かしそうに窓の外の奥音里の山々を眺めながら話し始めた。
「…この眺めだけは昔と変わらないのね」

44 :夜想曲2(解決編):2009/12/30(水) 22:49:49 ID:0DdnrVYl0
 45年程前、照子はこの館でメイドとして働いていた。
 その時、不注意で一度野々宮の鏡を落としてしまったことがあった。
 幸い鏡は割れなかったものの、その日から不思議な事が起こり始めたという。来てもいない客を接客したり、病気だった真沙子が走り回っていたり……主人公がついさっきまで翔子の姿を見ていたのと同じように。
 真沙子の主治医に相談してみたが、疲れによるものだと片付けられる。
 しかし照子は野々宮が怪しげな魔術に興味を持っていた事を知っていたので、あの鏡の呪いではないかと思っていた。
 照子の話を聞いて主人公はさっきまで翔子の事で取り乱したのが嘘のように落ち着いていた。人はどんなに不思議な事があっても、理由があれば納得してしまうものだ。
 主人公はなぜあの部屋が『開かずの間』になってしまったのかを聞くと、照子はぽつぽつと語り始めた。
 終戦から5年後、野々宮の友人が訪ねてきた。
 野々宮はその友人を嫌っており、戦争が始まると裏工作で最前線へと送り出していたのだが、その友人は生還した。
 図書館と訪ねた友人に野々宮は丁重にもてなしたが、数日後、友人は野々宮と争って館に火を放った。
 火は消し止められたものの、それから部屋は閉鎖され『開かずの間』となった。
 野々宮はその火事で大火傷を負い、照子は必死で看病した。
 そうして甲斐甲斐しく世話をしているうちに野々宮と照子は愛し合い、そして1人の子を設けた。それが亜砂だった。
 ところが亜砂が3歳になった時、野々宮は亜砂を真沙子と呼び始めた。
 △
 ちなみに、翔子の本当の名は昌子。“しょうこ”と読むが、“まさこ”とも読める。
 ▲
 その様子に背筋に冷たい思いがした照子は亜砂を連れて館を飛び出した。
 野々宮の執拗な追跡から身を隠し続けて……そして白川と出会い、再婚したのだ。

 どうりで亜砂と初めて会った時、真沙子に似ていた気がしたわけだ。そして翔子は野々宮の孫という事になる。
 話が終わったところで、翔子が現れた。
 さっきまでの事もあり一瞬、本物なのかと疑念に思う。
 翔子は封筒を持っており、その中には『夜想曲』の楽譜が入っていた。
 翔子は主人公が運んできた『開かずの間』の荷物の中から、これを見つけたらしい。
 その楽譜を見た照子は、これは真沙子のものだと答える。
 翔子はこの楽譜の曲を弾いてみたいと言い出した。
 昨日の事もあったのか、主人公は翔子の言葉に違和感を感じず、逆にそうすることが自然とも思え承諾した。
 楽譜を持って翔子は談話室を出て行く。
 照子も散歩をしてくると言って談話室から出て行った。
 主人公が娯楽室に行くと、そこには翔子がピアノの前に座っていた。
 なぜ娯楽室の場所を知っているのかと聞くと、昨日夢で見たと答える。
 主人公はピアノの鍵を翔子に渡した。

 それからというもの、翔子は娯楽室で楽譜の曲『夜想曲』の練習を続けていた。
 照子もしばらくの間、滞在することになった。
 主人公は、翔子の練習する『夜想曲』を聞きながら仕事を続ける。
 作業の途中で『開かずの間』から運んできた箱の中からひどく焼け焦げた一冊の本を発見する。
 開いてみると、それは日記だった。
 主人公が内容を読んでみると、1944年の12月から始まっていた……。

45 :夜想曲2(解決編):2009/12/30(水) 22:53:22 ID:0DdnrVYl0
『12月1日
  拝啓 天方様
  月日がたつのは早いものです。あなた様が戦地へと出征されてからもう半年が立とうとしています。
  東京の喫茶店であなたとお会いしていた日々が懐かしく思われます。
  覚えていますか? あの時よくかかっていた曲。そう、ショパンの『夜想曲』。
  嗚呼、天方様、あなたは今どこにいるの?
  あなたのことを思わない日は、一日たりともありません…。
  また会える日まで、くれぐれもお体をお大事に。
                          かしこ』


『12月4日
  拝啓 天方様
  今日は、主治医の武田先生がいらっしゃったのよ。
  ここのところ、体の方もずいぶんと軽くなって、とても気分が良いのです。
  先生もこの分なら薬の量を減らしても大丈夫だと言ってくれました。
  正直言って薬は苦手ですが、天方様に会うまでは必ず体を直そうとがんばっています。
  天方様もお体には気をつけてくださいませ。
                          かしこ』


 その時、照子からお茶が入ったと呼び声がかかり、主人公は日記を読むのを中断した。
 お茶を飲みながら、翔子の演奏する『夜想曲』を聞き入る。
 主人公は照子ならば日記に書かれていたことについて何か知っているのかもしれないと思い、日記に書かれていた天方という人物の事を聞いてみた。
 天方は野々宮や小田教授の親友で、戦争が終わって5年後に図書館を訪ねてきた。
 その時は誰もいないはずの真沙子の部屋に篭って誰かに聞かせるように本を読んでいたという。
 そんなある日、天方は野々宮と口論になりランプの油を自らかぶって火をつけ自殺した。
 その部屋は火事になり……後に『開かずの間』として閉鎖。
 真沙子の療養施設は野々宮の死亡後、遺言に従って管財人が図書館として始めたのだ。
 これが野々宮図書館のルーツである。
 その時、田所から電話が入る。
 理事会の日程が延びたから、当分の間は送り迎えしなくていいと鬼村に伝えて欲しいと言われる。
 主人公は照子と翔子がこちらに滞在する事を伝え、最後にパートナーに会ったら連絡するように伝えてほしいと頼む。
 
 数日後
 照子と翔子は滞在を続け、主人公は地下書庫で真沙子の日記を読み続けていた。

66 :夜想曲2(解決編):2009/12/31(木) 18:11:41 ID:7O0/ouR/0
『 拝啓 天方様
  私はあなたに謝らなければなりません。
  あなたが激戦区へ行かされたのは、兄のせいだって。館にいらした小田様と兄が話しているのを聞いてしまったのです』

  小田『それにしてもやり過ぎじゃないのか野々宮』
  野々宮『お前に何が分かる! あいつは俺の目を盗んで真沙子と逢引していたんだ! 当然の報いだ』
  小田『だが、もし生きて帰ったら殺しに来るかもしれないぞ』
  野々宮『その時は望むところ…』
  真沙子『お兄様! 天方様をどうして!』
  野々宮『真沙子! 聞いていたのか』
  真沙子『ええ、全て聞いていましたわ。お兄様は誤解しています。
      天方様は私をたぶらかしたりはしていません』
  野々宮『ええい、うるさい! お前のためを思ってやったんだ。
      お前は俺が幸せにしてやるから、黙って言う通りにしていればいいんだ』
  真沙子『いや、私はお兄様の人形ではないわ!』
  
  野々宮『真沙子……なぜわかってくれない……』

  真沙子『天方様…』


『 拝啓 天方様
  今日は、朝から雪が降り続けています。
  気温が低いと体調が優れないのですが…今日はそんな事などどこ吹く風。
  なぜなら今日は、聖クリスマスの日だからです。
  西洋では恋人達が2人で過ごす日だと聞いて、私も天方様と過ごすクリスマスを楽しみにしています。
  それと、今日は兄がプレゼントをくれました…』

  野々宮『真沙子』
  真沙子『お兄様。私、お兄様とはお話したくありません』
  野々宮『そんな口が利けるということは、体の方は悪くなさそうだな』
  真沙子『知りませんわ』
  野々宮『そうとんがるな。今日はお前にクリスマスプレゼントを買ってきたんだ』
  真沙子『いりません。私が欲しいのはただ一つ……』
  野々宮『そうかな?』
  野々宮、蓄音機を鳴らすと『夜想曲』が流れる。
  真沙子『夜想曲?』
  野々宮『そうだ、お前この曲が好きなのだろう』
  真沙子『ええ…。ありがとう、お兄様』
  野々宮『真沙子が喜んでくれてよかった』

『 天方様…。あなたは今どうしてらっしゃいますか。
  私は今、夜想曲を聞きながらあなたのことを思っています。
  ああ、あなたに会いたい…。あなたに…』

67 :夜想曲2(解決編):2009/12/31(木) 18:13:47 ID:7O0/ouR/0
 照子の料理を味わいながら主人公は姿を見せないパートナーの事を思っていた。
 パートナーの事を思うたびに、様々な不安や疑念が湧いては消えていった。
 
 再び日記を開く。
 クリスマスの後からは大部分が焼け落ちている……。


『 拝啓 天方様
  松の頃も過ぎ去って、今日は、冬とは思えないくらい良い天気でした。
  実は私、天方様に秘密があるのです。
  それは…』
  
  夜想曲を演奏する真沙子。
  真沙子『ゴホッ、ゴホッ…』
  照子『あまり無理をされてはお体に響きますよ』
  真沙子『照子さん。心配しないで』

『 真沙子のピアノはまだ未熟ですが、天方様が帰る日までにはきっと弾けるようになっています。
  お体にお気をつけて』


 相変わらずパートナーからは連絡が無い。
 こちらから連絡しようと何度も思っては、どうしても受話器に手を伸ばす事ができず決心がつかない。
 翔子は『夜想曲』の練習を続けているが、トリルのパートがうまくいかなくて苛立っているようだ。

68 :夜想曲2(解決編):2009/12/31(木) 18:15:25 ID:7O0/ouR/0
『 拝啓 天方様
  今日は武田先生の往診の日です…』
 
  武田『最近随分と顔色が良くなってきたね。これなら男の人もほっとかないだろう』
  真沙子『まあ、先生ったら冗談がお上手ですね』
  武田『その照れよう、もしかしたら…』
  真沙子『やめてください。恥ずかしいじゃありませんか…』
  武田『はっはっは、まあいいわい。薬はちゃんと飲むんだぞ。来週また来るから』

『 それからピアノの腕もずいぶん上手になったんですよ。
  でも…』

  夜想曲を演奏する真沙子。
  野々宮『ずいぶん上手になったな』 
  真沙子『お兄様。いつからいらっしゃったんですか? ノックもせずに入るなんて…』
  野々宮『天方なら良かったのか?』
  真沙子『そんな…』
  野々宮、真沙子を抱きしめる。
  野々宮『お前の事は私に任せるんだ』
  真沙子『や、止めてください!』
  野々宮『いい加減にしたらどうだ。天方はもう死んでいる』
  真沙子『そんなはずはありません。あの方は必ず…』
  野々宮『参謀本部の知人の話では、大本営の発表は全て嘘だ。
      南方の拠点は次々と陥落し、帝国軍は撤退を続けている。
      何万もの兵も玉砕している。天方も無事じゃあるまい』
  真沙子『そう仕向けたのはお兄様じゃない! 大丈夫、あの方はきっと帰ってきますわ!』 
  野々宮『今に分るさ…』
  野々宮、娯楽室を出て行く。
  真沙子『……天方様、必ずご無事で。真沙子も天方様のご無事を毎日祈っています』


 なんとかパートナーの家に電話をしてみたが、間の悪い事に外出していた。
 一体どうしたのだろう?
 翔子の方は着々と上達し、この分ならもう少しで弾きこなせるようになるだろう。


『 拝啓 天方様
  真沙子は毎日ピアノのレッスンをしています。
  トリルのパートを弾けるようになったんですよ』

  咳き込みながら夜想曲を演奏する真沙子。
  真沙子『私も元気でいます…。天方様も必ず、必ずご無事で…』

69 :夜想曲2(解決編):2009/12/31(木) 18:18:27 ID:7O0/ouR/0
『 拝啓 天方様
  最近体の調子がすぐれません。
  武田先生は『陽気のせいだ。すぐに良くなる』と励ましてくれます。
  ピアノのレッスンは続けています。
  ああ、早くあなたに会いたい…』

  咳き込みながら夜想曲を演奏する真沙子。
  真沙子『天方様…』
  真沙子、ピアノに倒れかかる。
  照子『真沙子さま! 真沙子さま!』
  真沙子『あなたに一目だけでも…』


 田所が久しぶりに戻って来た。しばらくは図書館で仕事をするようである。


『 拝啓 天方様
  今日は一日ベッドから起きることができなかった。
  レッスンを続けたいと言っても、武田先生がだめだとおっしゃって…』

  照子『駄目ですよ、真沙子さま! 起きられるなんて』
  真沙子『お願い、少しだけでいいの。ピアノを練習させて』
  照子『いけません。それより真沙子さま、お薬をお飲みにならなくては』
  真沙子『…わかったわ』
  薬を差し出す照子
  真沙子『照子さん…』
  照子『はい』
  真沙子『さっきね、雪が降りつづけるのをずっと見ていたの…。
      雪が窓に付くと部屋の温度で溶けてゆくでしょう…。
      人の命も、あの雪のように儚いものなのでしょうね』
  照子『そんな事ありません。真沙子さまはきっと良くなります。
     野々宮様も労咳に効く薬が独逸(ドイツ)から輸入されるっておっしゃって、
     東京に向かわれてます』
  真沙子『お兄様が…』
  照子『そうですよ。野々宮さまは真沙子さまの事を真剣に心配していらっしゃいます。
     溶けてゆく雪には心配してくれる人はいませんが、真沙子さまには野々宮さまや私がいます。
     大丈夫、きっとよくなります』
  真沙子『そうね。ありがとう、照子さん…』

『 真沙子は頑張って病気に勝ちます。
  だからお願い。あなたも必ず帰ってきてください…』

70 :夜想曲2(解決編):2009/12/31(木) 18:19:50 ID:7O0/ouR/0
 田所が心配して地下書庫に降りてきた。
 地下書庫はもう随分と片付いている。あと2、3日もあれば、長かった作業は終わりを迎えるだろう。
 主人公が図書館にやってきて2ヶ月……それまでの時を感慨深く語り合う。
 田所は主人公に持ってきた飲み物を差し出す。紅茶に少しのブランデーを混ぜたものだった。
 主人公が飲みだすと、田所はパートナーの事を心配する。
 そして突然、田所は主人公に気持ちを伝えた。あの夜の事が真剣である事を……。
 田所の顔が近づく。
 主人公は……田所を拒否し、地下書庫から慌てて離れた。

 1階に上がると、翔子が娯楽室に入っていくところを目撃した。
 主人公は翔子を追って娯楽室に入ると、翔子は『夜想曲』を弾いている。
 その姿に真沙子が重なって見えたような気がした。
 いつも間にか、照子が娯楽室の入り口に立って呆然と翔子を見ていた。どうやら主人公と同じように見えていたらしい。
 翔子の演奏が徐々に旋律を奏で始め、主人公の体に浸透してくる。
 心の奥にある扉を叩かれているような感覚だ……。
 音には次第に暖かさと悲しさが交差しはじめる。
 そう……真沙子の切ない思いそのもののように……。

                  『会いたい』

 『夜想曲』が主人公の心を揺さぶる。
 その瞬間、主人公は感じた……いや、気付いた。
 パートナーを愛する気持ちを。
 そして心はその気持ちに支配されていった。
 忘れていた……いや、目を背けていたのかもしれない。
 何が一番大切なのかを。
 田所がそっと主人公の肩に触れ、日記を差し出した。
 主人公は最後のページを開いた。
 赤黒く染み入ったページにはただ一言、『愛してる』と走り書きで書かれていた。
 
 『夜想曲』の演奏とともに、『開かずの間』の鏡から光があふれる。
 光は本を照らし、本から光の粒子が溢れる。
 光の粒子は2人の人間を形作り、お互い抱き合っていた。
 そして光は、やがて空気に溶け込んでいった……。

71 :夜想曲2(解決編):2009/12/31(木) 18:20:44 ID:7O0/ouR/0
 主人公はいつしか涙を流していた。
 演奏が終わると、止め処なく涙が流れる。
 会いたい……パートナーに……。
 主人公はその気持ちのままに、図書館を飛び出した。
 暗い山道を通り過ぎ、駅へと向かう。
 空は夜が開け、太陽が昇り夏の日差しが現れ始めていた。
 始発に乗ってパートナーに会いに行こう。
 そして、自分の気持ちを伝えよう。
 そうだ、どんな時もそばにいてくれたのはパートナーだ。

 駅には、パートナーが立っていた。
 主人公は開口一番でパートナーに謝る。
 そして……
「僕(私)は、パートナーを愛してる」
 パートナーは、その想いに応えてくれた。

 後でわかったことだが、パートナーが姿を見せなかったのは主人公の気持ちを確かめるためだった。
 東京でそのことを聞いた田所は主人公の煮え切らない気持ちを動かすために、主人公に気のある振りをしていたのだ。
 田所とパートナー…ここ数日で2人の間で交わした言葉がどれだけ本当なのかは分らない。
 しかし、今となってはどうでもいい事だ…。
 結果的に2人の思惑にまんまと乗ってしまったが、これでいいと思う。
 自分の気持ちに正直になれたから…。

 その後、照子と翔子は一足先に東京へと発っていった。


 そして作業が全て終わった今日、いよいよ図書館と別れの時が来た。
 鬼村の車に搭乗して、主人公達は帰ることになった。
 田所に見送られ、主人公達は鬼村の車に乗り込む。

「帰ろうか…」


3巻 「永遠の夜想曲」  完

72 :夜想曲2(解決編 その他のエンディング):2009/12/31(木) 18:33:15 ID:7O0/ouR/0
1巻 「図書館炎上」  終
(図書館にて、鬼村と翔子が訪ねて来た時の選択肢で「そのままにして玄関に向かった」を選ぶ)
 主人公は一旦火をそのままにして玄関に向かった。
 
 (翔子を談話室に案内するところまで内容は同じなので省略)

 ふと、廊下から焦げ臭い臭いがしてきた。
 廊下に出てみると……キッチンから火の手が上がっていた!
 レンジの火をそのままにしてしまった事が原因だった。
 主人公達は急いで図書館から脱出する。
 そこへ丁度、田所が戻ってきた。

 図書館は主人公の不注意で見事に炎上してしまった……。
 

2巻 「閉ざされた心」  終
(地下書庫にて、田所の気持ちを伝えられた時の選択肢で「そのまま田所さんに寄り添った」を選ぶ)
 主人公は……田所を受け入れ、寄り添った。
 そして田所は、理事会で図書館の閉館が決まった事を話す。
 表向きは老朽化によるものだが、実は最近の一連の事件をマスコミに嗅ぎ付けられ、創設者・野々宮の過去まで取材の手が伸びるのを恐れての事だった。
 田所は真剣に抗議したものの、理事会の決定は覆せなかった。
 短い間だったが、第二の自分の家とも思えるようになった図書館が終わりを迎えるのを寂しく思う主人公。
 田所は卒業したら自分の下で働かないかと誘う。
 答えを出せない主人公は黙ってるしかできなかった。

 次の日、照子と翔子は迎えの車で発っていった。
 主人公は地下書庫の整理が終わるまで図書館に残る事にした。
 田所も反対はしなかった。
 
 そして……図書館を去る日が来た。
 田所の車に便乗して、主人公は帰ることになった。
 玄関を出て、もう一度図書館を振り返ると、この夏の出来事が頭をよぎった。
 図書館に初めて訪れた日、望月薫、直木さをり、沢田知江、高田純男、白川照子、太田遥、小田教授……感傷的な気持ちになり自然と涙が頬をつたっていく。
 田所の呼びかけで主人公は車に乗り、図書館を去って行った。

 真沙子の日記は、次のページで終わっていた。
 最後のページは真沙子のものかと思われる血で黒く滲んでいた。
 真沙子が『夜想曲』が弾けるようになったのかはわからないが、日記には最後にこう一言書かれていた……
    
   『会いたい……』

73 :夜想曲2:2009/12/31(木) 18:36:15 ID:7O0/ouR/0
・高田純男(古川忠男)を始めとした幽霊は鏡の力で現れた。前作の第1話にも木谷ハナエという幽霊が主人公の前に現れている。図書館で聞こえる奇妙な物音の原因の1つはこの幽霊が起こしたもの。
 残りの原因は過去の犯罪を隠蔽するために地下書庫を調べていた小田教授と、野々宮の遺書を不審に思い密かに図書館内を調査していた田所。
・照子の旧姓は美川。もう説明するまでもないが、前作の外伝で登場したメイドが彼女。
・一久との別居で翔子が照子に引き取られた時、照子は野々宮の事を思い出さないようにするため「昌子」を「翔子」と呼んでいた。亜砂が2話の最後の手紙で「昌子」と書かれていたのは、そんな事情を知らなかったから。


132 :夜想曲2(その他のシナリオ):2010/01/11(月) 22:01:02 ID:3c8Tnazx0
<質問編>
(登場人物リストをナンバー1から49まで埋めると出現)
 地下書庫を整理していた主人公は、蔵書録に登録されていない本を発見する。
 タイトルは『夜想曲2の秘密』。
 手に取って読んでみると……

(ストーリーやスタッフの裏話、サウンドテスト等がある)

 意味不明の内容に困惑する主人公。
 そこへ田所がやって来た。
 主人公がその本について尋ねると、しがないピアニストが死ぬ間際に書き残した本だという。
 なぜそんなものがそこにあるのかと尋ねると……田所は、いきなり意味不明な言葉を言い出した。

(何かの暗号。答えをはがきに書いて送るとプレゼントが貰えるらしい。もちろん、とっくに締め切っている)


「ささやかれる秘密」  完 



<あとがき>
(第1話、第2話、第3話、解決編のエンディングを全て見ると出現)
 プロデューサー・金沢十三男氏の挨拶。
 ある所でミステリーチップのボタンを押すと、次回作『月の光』の映像が流れる。


「あとがき」  完 



<○○○編>
(<あとがき>を見た後<プロローグ>の図書館にて、肖像画の名前入力画面で「ぱんだ」と入力する。そのままプロローグをクリアすると<○○○編>の本が現れるので選択する)
 内容は……本編とは全く関係ないので割愛しておきます。

 ちなみここで登場するキャラはあるゲーム(鬼○○)にゲスト出演したそうです。

133 :夜想曲2(エピローグ):2010/01/11(月) 22:05:52 ID:3c8Tnazx0
(前作『夜想曲』のセーブデータがある状態で、第1話、第2話、第3話、解決編、質問編、あとがきのエンディングを全て見ると出現)
 1人の少女が奥音里駅に降り立った。
 都会暮らしに慣れた少女にとって、奥音里の景色は新鮮なものだ。
 少女はポケットから両親が書いた手紙を開いて読んでみる。
 そこにはある図書館への道のりと、そこで出迎えてくれる田所という人の事が書かれていた。
 少女――夏美は、とりあえず辺りを見回す。
 すると1人の警察官が歩いてきた。
 夏美は警察官にバスの居場所を聞くと、警察官はバスが止まっている停留所を指差した。
 バスは丁度発車しようとしていた所だったので、慌てて飛び乗る。
 警察官――鬼村はバスを見送りながら笑い声を漏らした。
 
 バスを降りた夏美は、そこに広がる光景に驚いた。
 まるで秘境のようだ。
 森に向かって一本伸びている細い道を歩き出す。
 奥に進むに従って、ひんやりとした空気が出迎える。
 住み込みで図書館に働く事に気が滅入り始めるが、単位の事を考えるとしょうがないと思うしかない。
 その時、夕立が襲い掛かってきた。
 慌てて先を急ぐ夏美。
 やがて森が開け、眼前に立派な建物が現れた。
 看板を覗くと、『野々宮図書館』と書かれている。
 重苦しい扉を開けて中に入ると、そこは立派な玄関だった。
 そして正面には、両親から聞いた真沙子の肖像がある。
 とりあえず玄関から何度も呼びかけてみるが、反応がない。
 やむを得ず聞きづての話を頼りに談話室へ入ると、そこには1人の人物がソファに座っていた。
 どうやら眠っているようで、いくら呼びかけても反応がない。
 仕方ないので起きるまで待っていることにした。
 しばらくして、ソファに座っていた人物は目を覚まし、互いに自己紹介をする。
 その人物は、田所あきら。野々宮財団の顧問弁護士だ。

 夏美は、管理人である翔子が産休で復帰するまでの代理として図書館に勤めることになっていた。
 といっても高校2年生なので、夏休みの期間だけである。有力な代わりが見つかるまでの繋ぎなのだ。
 談話室で田所と話していると、玄関から扉が開く音がした。
 早速客が来たようだ。
 早くも業務に入っていく夏美に、田所は微笑ましく見送った。
 20年前に図書館にやって来た夏美の両親……主人公とパートナーの事を思い出しながら。

 夏美が玄関に着くと、扉が開いているだけで誰もいなかった。
 とりあえず扉を閉めて戻ろうとすると、再び真沙子の肖像画が目に入る。
 肖像画を感慨深く見ていると、再び扉が開く音がした。
 振り向くと、そこには20代半ばぐらいの女性が立っていた。
 女性は弱弱しい声で話し始める…

「『太陽の少女』を探してるの…」

 夏美の、図書館で過ごす夏の日が始まった…。


「エピローグ」  完

134 :夜想曲2(エピローグ):2010/01/11(月) 22:12:29 ID:3c8Tnazx0
(余談)
・「太陽の少女」というのは前作『夜想曲』の第2話のきっかけとなった本で、元の持ち主は直木さをり。
 最後に現れた女性は、おそらく直木さをりに関係のある人物かと思われる。



これで『夜想曲2』は終了です。

本来はゲーム中の季節に合わせて夏の間に終わらせるつもりで一気に3話辺りまでまとめたのですが、
その直後リアルが忙しくなり中々時間がとれず、結局年明けまでかかってしまいました。
バッドエンドは「完」「続」エンドだけではいろいろ謎が残ってしまうところもあったので
全部載せたのですが、そのためここまで長くなってしまいました。
これなら余談部分で注釈という形にしておけばよかったかも…。
文章が拙く、誤字脱字も多くて内容が伝わりづらかったと思います。申し訳ありません。

ちなみにこれはPS版です。
2年前にDS版が発売されたそうですが、DSを持っていないので未プレイです。
追加要素やシステムの変更などがあったかもしれませんね。

機会があったら『夜想曲』の1~3話、『月の光』の七不思議、完結編等を
あげたいと思いますがどうでしょう?

というわけで長々と最後まで付き合っていただき、ありがとうございました。






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