バイオハザード5

詳細ストーリー:part50-236~244,258~264、当WIkiの連絡用掲示板内、差し替え・追加スレッド-182-206

1レス要約:当WIkiの連絡用掲示板内、差し替え・追加スレッド-207


237 :BIOHAZARD5:2010/03/25(木) 13:32:37 ID:YQurpzL60
【オープニング】

時は西暦2009年。あの忌まわしい洋館事件から既に10年が経過していた。
アンブレラは崩壊したものの、アンブレラの残した生物兵器は闇市場に流れてテロリスト
達に利用され、世界にバイオテロの脅威が蔓延していた。
アンブレラが理事企業を務めていた事での責任問題を恐れた製薬企業連盟は、対バイオ
テロ特殊部隊「B.S.A.A.」を組織。
B.S.A.A.隊員は日々繰り返されるバイオテロとの戦いを続けている。

今作の舞台は灼熱の大地、アフリカ。
B.O.W.の闇取引を行っているという闇商人リガルド・アーヴィングの逮捕作戦が今まさに
開始されようとしていた。隊長ダン・デチャントの号令の元、B.S.A.A.アルファチームは
アーヴィングが闇取引現場に使用するとの情報があったキジュジュ自治区のとある廃ビルを
包囲、退路を塞ぎ、突入を開始する。
同じ頃、その廃ビルの中では不思議な光景が広がっていた。
一人の黒人兵士がうずくまっている。その目は明らかに何かに怯えている。
そして彼の周りをゆっくりと歩き回る人物。仮面を付け、フードを目深にかぶり、
ローブで体全体を包んでおり、性別はおろか表情、髪型さえ窺い知れない。
やがて黒人兵士が絶叫を上げると彼の目からは光が消え失せ、その体から黒い蛭状の
謎の生物が次々と出現し…。瞬く間に彼の全身を覆っていくソレを静かに見下ろし、
仮面の人物は去っていった。

ほぼ同時刻、アフリカのキジュジュ自治区入り口に到着したB.S.A.A.歴戦のエージェント、
クリス・レッドフィールドは、不慣れなアフリカの地で彼をサポートする為にB.S.A.A.の
現地支部から派遣された黒人女性の新パートナーと対面していた。
「ようこそアフリカへ。シェバ・アローマよ」
新たな相棒との紹介を済ませながらもクリスの脳裏に浮かぶのは何度も死線を共に乗り越え
てきた恋人以上と言えるほどに大事な相棒-ジル・バレンタインの墓標…。
この世界は命を掛けてまで守る価値があるのだろうか…?
ジルを失った痛みから、最近のクリスはそんなネガティブな疑問を考えるようになっていた。
その答えはまだ見つからない。
ただ、それでもまだ1つだけ確かな思い。俺にはやらなければならない事がある!

- オープニング 終了 -
続きます


238 :BIOHAZARD5:2010/03/25(木) 13:35:56 ID:YQurpzL60
【用語紹介】
B.S.A.A.:BioterrorismSecurityAssessmentAllianceの略。対バイオテロ特殊部隊
トライセル:製薬企業連盟の理事も務める大企業。CG映画「ディジェネレーション」でも最後に少しだけ登場
アンブレラ:言わずと知れた悪名高き巨大製薬企業
プラーガ:前作のヨーロッパで見つかった寄生生物。寄生された人間はガナード(家畜)と呼ばれていた
プラーガ・タイプ2:プラーガ改良版。寄生時間は約10秒。寄生された人間はマジニ(悪霊)と呼ばれる
ケネディ・レポート:前作主人公がヨーロッパで巻き込まれた一連の事件をレポートにまとめたもの。
ウロボロス:世界のバランスを変えてしまう何かだという噂。

【登場人物紹介】
クリス・レッドフィールド:ちょっとドジだが妹思いでタフな主人公
シェバ・アローマ:B.S.A.A.アフリカ支部の優秀なエージェント。クリスと組むもう1人の主人公
リカルド・アーヴィング:B.O.W.を闇市場に供給する死の商人。表向きはトライセル社員。
仮面の人物:仮面/フード/コートに身を包んだ謎の人物
ダン・デチャント:B.S.A.A.隊員。アルファチームリーダー
ジョッシュ・ストーン:B.S.A.A.隊員。デルタチームリーダー
レイナード・フィッシャー:B.S.A.A.隊員。潜入工作員。肉屋
カーク・マシソン:B.S.A.A.隊員。本部への連絡中継/ヘリ操縦士
デイブ・ジョンソン:B.S.A.A.隊員。車運転士
ジル・バレンタイン:クリスの元相棒。公式には既に死亡している。
墓標には「B.S.A.A. Jill Valentine 1974-2006」と刻まれている。

-----------ここから本編
【Chapter 1】

入り口で非武装チェックを受けた後キジュジュ自治区内に入ったクリスとシェバ。
B.S.A.A.本部より無線で作戦指示。アルファチームと合流し、アーヴィング
の逮捕に協力せよとの事。
自治区内は目つきの悪い黒人達でいっぱい。何故か2人が近づくと通行人は足を
止めて腕を組みながら2人に力一杯ガンを飛ばしてくる。
正直怖いので先を急ぐ。本部からの指示通り、事前に現地に潜入しているB.S.A.A.
工作員と会う為に肉屋へ向かう。
しかし途中で道端に置かれていたラジオの音声が聞こえ、2人は足を止めた。
現地の言葉で誰かが喋っている。声は興奮しているようだ。でもぶっちゃけ何を
言っているのかは全然分からない。
しばらくそれを聞いてからふと気が付くと、あれだけ居たはずの通行人がただの1人
も居なくなっていた…。ラジオの内容のせいだろうか?
考えていても分からないのでとにかく肉屋へ。

239 :BIOHAZARD5:2010/03/25(木) 13:37:21 ID:YQurpzL60
肉屋に着くと潜入工作員レイナード・フィッシャーがすっかり現地人に溶け込んだ
格好でお出迎え。2人は彼からハンドガンを受け取る。
治安の良くないこの地から早く撤収したいぜとぼやくレイナード。
シェバが銃の整備をしつつ、アルファチームとの合流ポイントを聞き出すと、広場の
向こうに奴の取引現場があって、合流もそこだと教えられた。
レイナードはふと、「ウロボロスを知っているか?」と2人に問う。
その名はB.S.A.A.でも噂程度に広まっており、2人も一応知っていた。
噂では、正体は不明だが"世界のバランスを変えてしまう"何かだと言われている。
クリスがそう答えると、レイナードはアーヴィングを捕らsえる事がその噂程度に過ぎない
ウロボロスを解明する為の第一歩らしいと話す。
そして気を付けろよと忠告し、レイナードは肉屋を出て行った。

アルファチームと合流する為にまずは広場を目指す2人。
途中、民家から悲鳴が聞こえたので立ち寄る。
民家では1人の男が別の2人の男に組み敷かれ、押さえつけられていた。
単なる喧嘩?のようにも見えるが様子がちょっと違う。男2人は組み敷いた男の口から
何かを無理矢理飲みこませている。
躊躇いながらもクリス達が一応銃を向けると2人は逃げていった。
残された男を介抱しようとしたクリス達だがその手を乱暴に振り払われ、男は喉を
おさえて猛烈に苦しみ出す。数秒もすると男は顔中の穴という穴から血を流し始めた。
そしてそのままガクンと俯いたかと思うと突然クリス達に襲いかかってくる!
思わず発砲するクリス達。
倒れた男を見下ろして、ゾンビでは無さそうだなとクリスは呟いた。
後にクリスは「ケネディ・レポートに出てきたガナードに特徴が似ている」と発言している。

# 本編中は出てきませんが、道中の補足資料からこの男はプラーガ・TYPE2に
# 寄生された事が分かります。今後このような状態を現地の言葉でマジニ(悪霊)と呼びます。

民家から出た途端、多数のマジニによる熱烈な歓迎を受ける。
慌てて近くの建物に入り、ドアを塞ぐ2人。
# 弾薬に余裕があるなら全滅させる事もできます。
ヘリで待機中のB.S.A.A.本部中継、兼空中支援隊員のカークに無線連絡するも
これはある程度想定内だったらしく、そのまま合流地点へ迎えとの指示。
仕方ないのでその建物内部から地下を通って広場へ向かう。

240 :BIOHAZARD5:2010/03/25(木) 13:39:07 ID:YQurpzL60
広場近くの建物内に入る。
と、広場ではスピーカーを持ったサングラスの男(ラジオの声の主)を中心にして集会が
行われていた。
集まっている自治区の住人は誰も彼もがマジニでありかなり興奮しているようだ。中央の
スピーカー男が扇動しているらしい。
扇動者の隣には超巨大な斧を持った処刑マジニと数人のマジニに押さえつけられて暴れて
いるレイナードの姿が…。レイナードはどうやら正体がバレたらしく、捕まってしまったようだ。
扇動者が目で合図すると処刑マジニは巨大斧を振り上げる!
シェバは焦って救出を試みようとするが、もう手遅れとばかりに静かに制止するクリス。彼も
無念そうだ。
そして斧は勢いよく振り下ろされた。一斉にマジニ達が大歓声を上げる。
扇動者は満足気に周囲を見回して歓声を受け止めていたがここで建物の窓から見ていたクリス達
に気が付いた。
扇動者が再び何事かを叫び、こちらを指さす。一斉に振り向くマジニ達。見つかってしまった。
興奮しているマジニ達が見逃してくれる訳もなく、ラッシュが始まった。

無線で救助を要請するクリス。撃っても撃っても次々とマジニ達が沸いてくる。
マジニ達は各々武器を持って襲いかかってくる。
広場の出口も塞がれてしまった。このままでは弾薬が尽きてしまうのも時間の問題だ。
何体倒したか分からない程時間が過ぎて焦り始めてきた頃、ついに救助要請の返答が無線で伝えられた。
カークのヘリが到着したらしい。カークはヘリからRPG-7を撃ち込み塞がれた広場の出口を周囲のマジニ
ごと吹き飛ばす。窮地に一生を得たクリス達は無線でカークに礼を伝え、先に進んだ。

広場を出て少し進んだところでSOS無線が入る。
逮捕作戦展開中のアルファチーム隊長ダン・デチャントからだ。何か得体の知れない化け物に
襲われているらしい。ただならぬ様子で救援を訴えた後、通信は切れてしまう。
合流を急がなければならない。

途中でマジニではない金髪女性からの2度に渡る悲痛なヘルプ要請を聞くがどちらも(強制的に)
助ける事が出来ず、マジニにされてしまって襲われる悲しいハプニングがあったりしたが、
合流ポイントの廃ビルに到着。
しかし様子がおかしい。何やらコールタールのようなどす黒い液体?が壁から垂れ、異常な臭い
を発している。さらに先に進むとアルファチーム隊員の遺体が何体も見つかった。
2Fの奥でデチャント隊長を発見。瀕死だったがまだ生きている。
虫の息だが何とか話を聞く事が出来た。
「すまない、アーヴィングには逃げられた。これは罠だったんだ…」
とデチャントは苦しそうに言う。罠とは何の事か?
何とか敵のPCから奪ったというHDDをクリスに渡し、デチャントは息絶えてしまった。この時、
周囲を警戒していたシェバは走り去る人影を目撃するが、逃げられてしまう。アーヴィング
だったのだろうか?
合流するはずだったアルファチームが全滅してしまい、途方にくれたクリス達はカークに無線通信。
とりあえずアルファチームが持ち込んだデータ転送機器が1Fにあるのでそこから本部へHDDデータを
転送せよとの指示。

241 :BIOHAZARD5:2010/03/25(木) 13:39:57 ID:YQurpzL60
廃ビルなのに何故か動くエレベーターで1Fへ下り、途中で拾った鍵で鍵のかかったドアを開けようと
した瞬間、真っ黒な気持ち悪い人型の化け物が天井からドサっと落ちてきた。よく見ると無数の黒い
蛭のようなものが波打ちながら集合して人型を構成しているようだ。
アルファチームを全滅させた化け物はこいつだと瞬時に悟って銃を構える2人。しかしいくら弾丸を
撃ち込んでも倒れる様子が無い。
# 何故ならムービー中に倒されるはずが無いボス戦だからですw
化け物は腕?に相当する部分をまるで触手のように長く伸ばしてクリス達を襲う。

都合良く設置されていた焼却設備で化け物を燃やして解決。この謎の化け物は熱に弱いらしい。
# 大量の弾薬などがあれば一応射殺も可能です。
倒れた化け物から黒い蛭は消滅し、後には人らしき体が残った。しかしその体もやがて溶けていき、
最後には何も無くなってしまった。元は人間だったのだろうか…。
もう少し早く着いていればアルファチームは助かったかも…と悔やむシェバに、俺たちは運よく
生き残れただけだ、もし合流出来ていても結果は分からなかったと謙遜するクリス。

データ転送機器に到着し、HDDデータを本部へ転送終了。
たった2人だけになってしまったクリスとシェバは揃って作戦の再検討を本部に要請する。しかし
返ってきた答えは「作戦続行」だった。増援チームを送る、アーヴィングは鉱山に向かうと推測
されるので早速追えと。2人の反論も空しく通信は切られてしまった。
「やはり隊員は使い捨てか…」
ぼやいて不満を隠せない2人だが上の命令に逆らうわけにもいかず、渋々鉱山へ向かう。
その頃、転送機器の周辺に仕掛けられていた監視モニターを経由して車中からその様子を見ていた
人物が居た。誰あろうアーヴィングと仮面の人物である。
取引場所を密かに変更した上で、B.S.A.A.をおびき寄せて全滅させるための刺客として用意した怪物
「ウロボロス」がこの2人に倒されてしまったことを理解したアーヴィングだが、不敵ににやりと笑う。
まだ打つ手はあるのだ。仮面の人物に車を出せと命じ、車は静かに走り出した。

- Chapter 1 終了 -
続きます

242 :BIOHAZARD5:2010/03/25(木) 13:42:03 ID:YQurpzL60
【Chapter 2】

クリス達は鉱山を目指し、港を通過。ここで再びマジニの大群に襲われ、今度は頼んでもいないのに
再びヘリ上のカークにRPG-7撃ち放題で豪快に支援される。
礼を言って先を急ぐ2人だが、しばらく進んで山道に入ったところでカークのヘリが飛行生物に襲われ
墜落していく場面を目撃。キペペオという変種の飛行型プラーガの仕業だった。
道中にあるヘリの墜落現場へ到着した途端、バイクに乗った多数のライダーマジニの待ち伏せに遭う2人。
数度の奇襲を何とか回避したものの、焦りからシェバの銃が弾詰まりを起こし絶体絶命の大ピンチに!
ライダーマジニがシェバに襲いかかろうとしていたその時、突然マジニが銃撃で吹き飛ばされた!
振り向くとそこにはライフルを構えたB.S.A.A.隊員の姿が。
さらに次々と狙撃を受け、1人また1人と倒されていくマジニ達。いつのまにかB.S.A.A.隊員が周囲の
あちこちに展開していて各所から狙撃しているようだ。
# 隊員を各所に展開している余裕があるならもっと早く助けてくれよ…死にかけたぞ…
# とクリスが思ったかどうかは定かではありませんw
最後のライダーマジニも倒れ、襲撃は終わった。

窮地を救ってくれたのは増援のB.S.A.A.後方支援部隊デルタチームだった。
隊長ジョッシュ・ストーンと堅く握手を交わし、礼を言うクリス。
シェバはジョッシュの事をよく知っているようだ。聞けば彼女がB.S.A.A.に入りたての頃の教官だったらしい。
「俺たちのチームの妹みたいなもんだ」
ジョッシュはシェバの事をそう説明して笑った。
さて、落ち着いたところで状況を確認する。
HDDデータの解析を終えた本部の結論では、やはりアーヴィングは鉱山に向かったという事で
間違いないらしい。デルタチームはまず自治区周辺の鎮圧を行うのでクリス達は先行して鉱山へ
向かってくれとの事。本部で解析済みのHDDデータに入っていた情報を記録したメモリカードをクリスに渡し、
デルタチームは移動を開始した。
受け取ったカードを携帯端末に差し込んで情報を確認するクリス。
そこにはどこかの研究施設の画像と共によく見慣れた女性の画像があった。
クリスにとって見間違うはずがない、それはジルの姿だった。
「やはり…」
ジルは生きている。クリスは内心でそう確信する。
元々このアーヴィング逮捕の作戦の裏にはジルの情報がほんの僅かに見え隠れしていたからこそ、彼は
自分からこの作戦への参加を希望したのだ。
だが、突然黙って考え込んでしまったクリスへ声をかけるシェバに、適当に誤魔化して歩き出すクリス。
これは私事だ。今の作戦とは直接の関係はない。今はアーヴィングを捕らえる事を優先しなくては。

243 :BIOHAZARD5:2010/03/25(木) 13:42:46 ID:YQurpzL60
駅から坑道を経由して鉱山へ。
鉱山入り口にある建て物の2Fのドアから、内部に人の気配を感じた2人は銃を構えて突入する。
はたしてそこにはアーヴィングが居た!
銃口を向けて動くな、と警告するも慌てて銃をこちらに構えるアーヴィング。
「あなたがアーヴィングね!?」「さーて、誰だったかなぁ」
「覚悟しなさいテロリスト!」「テロリストじゃない、俺はビジネスマンさ」
シェバの警告におどけた様子で適当な返事をしながらも声が裏返っており、顔と銃をせわしなく
動かして全然余裕の無いアーヴィング。正直、小者のようだ。
これは楽勝と2人が思った瞬間、窓を割って煙幕手榴弾が投げ込まれた!
相手がアーヴィング1人だと思っていたクリス達は不意をつかれ、アーヴィングと3人で激しくむせて
咳き込む。さらに窓を割って仮面の人物が乱入。煙の中でアーヴィングの腕を掴み、「急げ」と
指示する。仮面の人物が初めて発したその声は女性のもののようである。
アーヴィングは「あばよ!」と笑いながら仮面と共に窓から出て行った。
急いで窓から外を見渡すも、2人の姿はもう見あたらない。
アーヴィングを追跡する為の手がかりは無いかと、突入時に彼が見ていた資料に目を落とす。そこには
地図があり湿地帯にある油田に丸印が付けられていた。ここに向かったのだろうか。

建物を出るとマジニの団体様襲撃。さすが鉱山、ダイナマイトを持った危険なマジニが多数出現する。
さらに、コウモリベースの大型B.O.W.ポポカリムに襲われた。
大型取引の為にアーヴィングが用意していた大事な商売品だが、クリス達への腹いせに放ったらしい。
だがさっくりと撃破。最後は格好良く構えたクリスのハンドガンが3発火を噴き、ポポカリムは崖下へ
転落していった。
戦闘を終えたクリス達の元へ1台の車が到着。運転手はデルタチームの隊員デイブだ。デルタチームの元へ
クリス達を運んでくれるというので遠慮無く車に乗り込む。

車中で本部に無線連絡。デルタチームと合流して油田に向かうと伝えた。
無線を切った後、またしてもライダーマジニ多数出現。車を追跡され、斧だの火炎瓶だの色々と飛んでくる。
車に配備されていた機銃で撃退開始。気分はここだけシューティングゲームだ。
# どうでもいいけど突然のドリフト運転で無意味に味方へダメージを与えるのはやめてください、デイブ。

ライダーマジニの追跡を振り切った車はデルタチームとの合流地点に到着。しかし、またもや様子が変だ。
あちこちの壁がぼろぼろに破壊され、さらにデルタチーム隊員の遺体がそこかしこに…。これでは
アルファチームの時と同じだ。
狼狽したデイブは車を停め、無言で仲間の遺体に駆け寄る。
そこへ巨大な人型B.O.W.ンデスの襲撃!デイブはあっさりと踏みつぶされてしまった!さらにクリス達へ
も襲いかかるンデス。デルタチーム壊滅の犯人はこいつだ。家族同然のチームの皆を殺されたシェバは
怒りに燃えてクリスと共にデイブの車にあった機銃を構えた。

またしてもシューティングゲームと化してしまったが、ンデスを撃破。こいつは前作のエルヒガンテを
B.O.W.として改良したものらしい。ポポカリム同様、闇取引の目玉商品であった大型B.O.W.をアーヴィングが
デルタチームを全滅させる為に放ったのだ。
# ちなみにこの戦闘は手持ちの火力ある武器も回復薬も一切使えず、移動も出来ない強制機銃戦闘なので、
# 難易度の高いゲームモードでは最難関のボスと言われています。

244 :BIOHAZARD5:2010/03/25(木) 13:43:30 ID:YQurpzL60
アルファチームもデルタチームも壊滅してしまった。
デルタチーム隊長ジョッシュの姿は見あたらなかったが、この状況では絶望的だろう。
またも2人になってしまい、もうこれ以上、B.S.A.A.としての作戦の続行は不可能だ、そう判断したクリスは
シェバに撤退を促す。
クリスも同じく撤退するものと思っていたシェバは、クリスが1人でこの作戦を続行すると聞いて驚く。
クリスには退くわけにはいかない別の事情があったのだ。やっと掴みかけたジルの情報だ。ここで手放す事は
断じて出来ない。アーヴィングを捕らえればきっと何か判るはずなのだ。
クリスはシェバに初めてジルの事を話す。死んだはずの大事な友人の画像がアーヴィングの持っていた
データの中にあった。だからそれを確認するまで自分は撤退しない。だがその件はシェバには無関係だ。
B.S.A.A.としての作戦は中止だからここで撤退しろ、今なら引き返せると。
本当はそれだけが理由ではない。口には出さなかったがジルとの経験からクリスは目の前で相棒を失う事を
極度に恐れていたのだ。あの辛い経験は二度としたくない。何かあっても自分1人の方がまだ納得できる。
しかし、当然撤退するだろうと思っていたクリスの予想に反してシェバはそれを拒否する。彼女にも
クリスの今の相棒としての意地がある。それに家族同然のデルタチームの仲間を殺された。このまま
引き下がるわけにはいかない。
押し問答があったがシェバは頑固だった。
クリスは苦い顔をすると説得を諦め、その辺にあったボートを拝借し、シェバを伴って湿地帯へ移動を開始した。

- Chapter 2 終了 -
続きます

259 :BIOHAZARD5:2010/03/26(金) 18:41:14 ID:vLn6h7Do0
【用語紹介2】
プラーガ・タイプ3:プラーガ改良版。身体能力が向上したが巨大化するケースや女性に定着しないなど欠点も多い
始祖ウィルス:T、G、T-Veronicaなど数々の危険なウィルスのベースとなったRNAウィルス

【登場人物紹介2】
アルバート・ウェスカー:クリスの宿敵。数々の事件で表裏問わず活動し、多数のウィルスなどを所持
エクセラ・ギオネ:トライセルアフリカ支社の女社長。他人を見下しプライドの高い性格
オズウェル・E・スペンサー:元アンブレラ総帥。神になるのが夢らしい。今まで隠れていた

-----------ここから本編
【Chapter 3】

湿地帯をボートで移動中、シェバはクリスにジルの事を尋ねる。
クリスは語り出した。あの無念の思い出を。

-2年前、B.S.A.A.隊員だったクリスとジルは、長い間身を隠していたアンブレラ総帥
オズウェル・E・スペンサーの居所判明の情報を入手し、スペンサーの身柄確保作戦に自ら名乗りを上げる。
その真の目的はスペンサー自身ではなく、長年行方が分からなかった宿敵、アルバート・ウェスカーの
情報をスペンサーから得る事だった。
しかし雷鳴轟く悪天候の中、スペンサー邸に潜入した2人が最奥の部屋で目にしたものは、あまりにも
想定外の光景と言わざるを得ない。床に転がったスペンサー老人の遺体、そして窓の外を眺めて黄昏れる
ウェスカー本人…
呆気に取られる2人だったが、元々はウェスカーを探す手がかりを得る為にここへ来たのだ。そのウェスカー
が目の前に居る!
すぐさま銃を構えるクリスとジル。しかしウェスカーは何の躊躇いもなく余裕の表情で歩み寄ってくる。
発砲。発砲。発砲。しかし当たらない。当たらない。当たらない。
マトリックスばりの動きで残像さえ残しながらウェスカーは弾丸を華麗に全て回避。そのまま2人に近づき、
ジルを周囲の本棚に向かって激しく吹き飛ばす。
さらにはクリスをボコボコにし、振り回し、机に叩きつけ、クリスは衝撃で身動きとれなくなってしまった。
そのクリスの首を掴んで片手で軽々と持ち上げるウェスカー。クリスも重量級なのに恐るべき怪力だ。
その怪力でもって、首を締められ続けるか、ポキっとやられたらクリスは一巻の終わり。それを悟ったジルは
「ダメ!」と大きく叫ぶと、自分のダメージを無視してウェスカーに向かって全力で走り、タックルを仕掛ける。
その決死のタックルにはウェスカーも抵抗できず、クリスを落としたウェスカーとジルの体は勢いのまま
窓を割って外へ放り出されてしまった。
窓の外は底が見えないほどの深い崖。2人の姿はもう見えない。
後には崖下へ向かって相棒の名を呼ぶクリスの悲痛な叫び声だけが残された…
その後のB.S.A.A.による崖下の捜索では、遺体はおろか遺留品の1つまで見つからず行方不明とされ、
後日、規定によりジルは公式には死亡として扱われる事になる…
# この事件の詳細は追加シナリオ『LOST IN NIGHTMARES』で語られますが今回は割愛します。

260 :BIOHAZARD5:2010/03/26(金) 18:42:35 ID:vLn6h7Do0
しかし、クリスはジルの遺体を見たわけではない。望みは最後まで捨てていない。
一方、シェバもクリスに問われ、自分の事を少しだけ語った。
家族をアンブレラの起こした「事故」で失ったのだと言う。もちろんただの事故ではない。例によって
生物兵器開発の実験を隠蔽する為の仕組まれた事故で、だ。
彼女もまた、アンブレラ、ひいては生物兵器開発を人一倍憎む犠牲者だったのだ。
その思いはクリスも言わずもがな。2人には仕事として以上の絆が生まれ始めていた。

湿地帯には先住民族が住んでいる。油田へ向かう為にはその居住区を抜けていかなくてはならない。
居住区に進入すると、ご多分に漏れず、既にマジニ化している先住民の大歓迎を受けた。しかも
何百年前だと言いたくなるほどの部族衣装(例えば上半身裸に腰箕で槍持ちなど)を身に纏って。
そしてこれまで戦ったマジニより手強い。

# 道中で入手する補足資料から分かる事ですが、先住民はプラーガ・TYPE3に寄生されています。
# TYPE2との違いは身体能力が強化されている事で、手強いのはそういう理由です。衣装については
# やはり現代では普段からこんな格好な訳ではなく今ではお祭りの時くらいしか着ない、昔の戦闘衣装
# のようです。ちなみにTYPE3は女性には定着率1割以下だそうで、ここで登場するマジニは全部男性。
# それにしても、先住民達の貯め込んだ沢山の金銀財宝を根こそぎ持っていってしまうクリス達も
# 正直どうかと思いますw

先住民マジニの攻撃を凌ぎつつ油田に到着。油田のすぐ脇にはトライセルの医療用仮設テントが
あったが、これと言った感想も無い為スルー。
油田に入ると出来すぎなほどに都合よく遠方にアーヴィングの後ろ姿を発見。油田の仕掛けを
解きつつ急いで後を追う。

油田の奥の部屋に入ったところで、2人は懐かしい顔に出会った。
デルタチーム隊長、ジョッシュだ。生きていたのだ。
他のデルタチームのメンバーは全滅と聞き、激しくショックを受けるジョッシュ。
そんな状態なのに2人は何故撤退しなかった?と聞かれ、友人を捜しているのだとクリスに代わって
シェバが答える。
しかしジョッシュこそ何故こんなところに居るのだろうか。
問いかけるがその答えは彼にも分からない。
マジニとの戦闘中に気を失い、気が付いたらここに居たのだと言う。
ハテナマークが3人の頭上に浮かんだその時、突然ドアが閉まり、マジニ達の襲撃が始まった!
ジョッシュを囮にしたアーヴィングの罠だったようだ!
閉められたドアを横にあるコンピュータの操作でジョッシュがセキュリティ解除する間、クリス達は
彼の護衛をする。
# マジニが真横に迫っても一心不乱に操作を続けるジョッシュ。ある意味立派です。
何とかドアが開き、3人は脱出に成功した。

261 :BIOHAZARD5:2010/03/26(金) 18:43:24 ID:vLn6h7Do0
息を整える3人。ジョッシュは退路を確保、クリス達はアーヴィングを追うということで二手に別れた。
油田から桟橋に出ると、小型ボートと巡視艇を発見。どちらも出港するところだった。小型ボートには
仮面の人物が、巡視艇にはアーヴィングが乗っている。アーヴィングはクリス達に気がつくと
「ショータイムだ、楽しめ!」
と笑って艇は桟橋を離れていった。直後に始まった震動!油田が爆破されようとしている!
カウントダウンが開始された。
桟橋の反対側でジョッシュが脱出用のボートを用意していた。カウントダウン終了までにボートまで
辿り着けば油田の大爆発を背に無事脱出成功となる。

# アーヴィングは実は表向きはトライセル社に所属し、この油田の所長です。闇取引は裏の姿。
# しかし既にこの油田の埋油量は枯渇しかかっていました。
# 事故にみせかけてその事実を隠蔽する事と、追ってくるクリス達を始末する為の一石二鳥を狙って
# 油田爆破に及んだ事が補足資料に書かれています。

いい加減アーヴィングとの罠付き追いかけっこにも飽きてきたものの、ジルに関する手がかりは彼しかない。
見失ってしまった巡視艇だが、まだそう遠くには行っていないと判断してボートを走らせるジョッシュ。
各所で閉められた水門を開放しつつ、マジニと戦闘しつつ、前進。
いつのまにか周囲はろくに先が見えないほどの濃霧に覆われていた。
何気なくボートを操っていたジョッシュは、霧の中から突然現れた巡視艇に驚き慌てて
舵を切るが間に合わず衝突。
転覆は免れたものの体勢を崩したところに巡視艇から機銃照射。
「無茶しやがる!」雨のように降り注ぐ銃弾の中でクリスはぼやく。
機銃を操るマジニをハンドガンの的確な射撃で仕留め、乗り移る為にボートは巡視艇との
併走を開始した。

一方、その時のアーヴィングはと言うと。
艇に乗り込もうとしているB.S.A.A.を把握していながら逃げもせず甲板上で苦い顔をして立ち尽くしていた。
脳裏に浮かぶのはつい数時間前の出来事…。

実はアーヴィングは油田に戻ってきた時、そこに隠していた自分の多額の個人資産を持ってこの件から
降り、高飛びしようとしていた。
しかし仮面の人物がそれを悟り、逃がさぬとアーヴィングに詰め寄る。
「エクセラのオモチャのくせに!」
アーヴィングは抗うが、仮面の人物は意に介さず彼を締め上げた。
「責任を取れ」
仮面の人物は静かな口調でそれを繰り返す。
正式な取引商品ではない流出B.O.W.を闇市場に流していたのはアーヴィングが自分の金稼ぎの為に独断で
行った事である。そしてそれがもとで、B.S.A.A.にこの件を嗅ぎつけられた。
また、B.S.A.A.の追っ手を始末する事にも立て続けに失敗し、大事な取引に使うはずの大型B.O.W.を
2体(ポポカリムとンデス)も失った。その責任を取れと言っているのだ。
アーヴィングは必死に抵抗するが、仮面の人物は相当な力で首を締め上げているらしく、びくともしない。
観念したアーヴィングは分かったと返答。仮面はアーヴィングを地面に下ろした。崩れて咳き込む
アーヴィングに、容赦なく仮面の人物は薬品の入った注射器を突きつける。
「使いなさい」
それは、一度人体に打ち込めば巨大な力を得る代わりに外見も怪物となって人間である事を諦めなければ
ならない悪魔の寄生生物、支配種プラーガの卵であった…

262 :BIOHAZARD5:2010/03/26(金) 18:44:07 ID:vLn6h7Do0
甲板上でクリス達はアーヴィングに銃口を向ける。
「観念しなさい!」
しかし、アーヴィングはそれを聞く耳を持たず、自暴自棄になって独り言を呟き続ける。
「誰のおかげで多額の資金を稼げたと思ってんだあいつら…」
「どいつもこいつも俺の邪魔ばかりしやがって…」
まるで3流悪役の台詞だが、アーヴィングはもうやけくそ気味で覚悟を決めていた。人間辞める覚悟を、だ。
仮面に渡された注射器を自分の首に打ち込む。途端に変化を始めるアーヴィングの体。
# 成体プラーガを口から入れたわけではないのに即寄生と変化が始まった理由はよく分かりません。
# 更なる改良型?それとも支配種プラーガの特性?

笑いながら湖に飛び込むアーヴィング。次に湖面に現れた時にはもう巨大な魚っぽい水棲怪物となっていた。
即死の噛みつき攻撃を引っさげて、ひたすら笑いながら襲いかかってくるアーヴィング。
クリス達は艇の機銃と迫撃砲を使って迎え撃つ。

撃破すると水棲怪物の口の中に居たアーヴィングの本体は甲板上に放り出される。
水棲怪物の体はそのまま水の中に沈んでいった。半分化け物と融合したままのアーヴィングは断末魔の
呻きをあげてのたうち回っている。一応銃口を向けるものの、もう抵抗は出来ないだろう。
「B.S.A.A.か。おめでたい連中だぜ。もうすぐ世界は変わっちまうってのに」
瀕死のアーヴィングはそう言って苦しそうに笑った。
「エクセラの奴、二流品を寄越しやがって…」
意味不明な事を口走っている。
ジルの手がかりをこいつから得なければいけない。もう死にかけているアーヴィングに焦るクリスは
矢継ぎ早に質問を飛ばすが、アーヴィングはまったく答えようとしない。
気が触れてしまったのか、もう会話が通じないのだ。狂ったように勝手な独り言を呟くだけ。
イラっとしたクリスは時間の無駄だと呟き、撃ち殺そうと銃を構える。
慌てたシェバは彼を制止した。「クリス!」
とその時、まともな会話が通じなかったアーヴィングが初めてその言葉に反応した。
「クリス?お前はクリスって名前か?」
そのまま笑い出すアーヴィング。何がおかしいのか大笑いだ。どうやらクリスの名前を知っていた様子。
「クリス、お前の求める答えがこの先の洞窟にあるぜ?」
急に馴れ馴れしく友人と話すようにアーヴィングは言う。
「先に逝ってるぜ、あの世でまた会おうクリス!」
そう言い残して闇商人の体は溶けていった…。

- Chapter 3 終了 -
続きます

263 :BIOHAZARD5:2010/03/26(金) 18:45:29 ID:vLn6h7Do0
【Chapter 4】

ジョッシュの操るボートに乗り、アーヴィングの言う洞窟に到着した3人。
そこであの仮面の人物が乗っていた小型ボートが停泊しているのを確認する。
ここに来ているのは間違いないようだ。
クリスとシェバの2人はボートを停めてもらい、洞窟内部に上陸する。
ジョッシュは別行動で応援を呼んでくると言い、ボートでそのままUターンして洞窟から出て行った。

洞窟を進む2人。
歩きつつ、ふとシェバは思い出したように言う。
「アーヴィングが"エクセラ"って名前を言ってたでしょ?」
「ああ」
「実はその名前にちょっと心当たりがあるの」
B.S.A.A.を組織した製薬企業連盟。もちろんB.S.A.A.に対して一定の発言力が
あるわけだが、その中でも連盟の理事企業であれば極めて強い権限をもつ。
その理事企業の1つ「トライセル」のアフリカ支社の女社長が"エクセラ"という名前だったと言う。
「もちろんただの偶然の一致かもしれないけど…」
考えても答えは出ないので保留にして先に進む事にした。

洞窟の奥は遺跡になっていた。それも広大な遺跡だ。
アフリカに長く住むシェバにとっても、こんな巨大な地下遺跡の話は聞いた事もない。
遺跡を進んでいくとまたしても先住民マジニに出迎えられる。
しかもこの遺跡はトラップや自動装置だらけだ。
まるで映画インディジョーンズの世界に迷い込んでしまったかのように
落とし穴やら疑似エレベーターやら接触すると爆発する巨大な火の玉やら、
虫眼鏡を応用したような光を集約して撃ちだし当たると即死する巨大な疑似レーザー砲やら、
紐を引くと自動で階段が出現したりと古そうなのに大がかりな仕掛けがてんこ盛りである。
遺跡の奥にある何かを守る為なのだろうか。
おまけに鉱山で1度戦った事のあるB.O.W.ポポカリムがここにも居て襲われた。
だがB.O.W.が放ってあるという事はここが生物兵器に関連がある事の証明でもある。
クリス達は1つまた1つと、戦闘したり罠を解除したりして苦戦しながら先に進んでいく。

一方その頃。とある研究施設の1室。
ソファに座っている妖艶な露出高めの女とサングラスの男の2人。男とは誰あろう、
クリスの宿敵、アルバート・ウェスカーその人である。
女はウェスカーの腕に注射を打ちながら言う。
「積み込みはほぼ終わったわ。もうすぐ飛び立てる」
ウェスカーは適当に「そうか」と返事をした。
「あのプラーガって商品はすごいわね。最初は半信半疑だったけど」
「そして今はウロボロスも完成した」
女はウェスカーの返事を待たず、饒舌に続ける。
「これでお前のトライセルでの地位も安泰だな」とウェスカーが彼女の次の言葉を先読みして言った。
女はトライセルの関係者のようだ。だが彼女は首を振りそんなものにはもう興味が無いと言う。

264 :BIOHAZARD5:2010/03/26(金) 18:46:24 ID:vLn6h7Do0
「貴方には優秀なパートナーが必要だわ」
そう言ってウェスカーにしなだれかかる。
「そして私にはその資格がある。私は貴方の世界で生きていく」
ウェスカーは女の顎を掴んで「そうだな」と呟いた。キスでもするのか…と思いきや、
掴んだ顎を横へ冷たく突き放す。女は大いに不満そうだ。
そこへ仮面の人物から「B.S.A.A.が侵入しました」と告げられた。
女は先ほどのささやかな仕返しとばかりに「貴方のお友達、クリス・レッドフィールドよね?」
と意地悪く言う。少しくらいウェスカーの苦い顔を見てやりたかったのだ。
だがウェスカーは応じない。「計画の遅れは認めない」と冷たく女に告げ、追い払う。
お喋りに興じる暇があるならやるべき事をやれと言っているのだ。
女は返事をせず、悔しい表情で仮面の人物と共に部屋を出て行った。
1人残ったウェスカー。あのスペンサー邸での出来事をフラッシュバックさせながら
「感謝しておこう、スペンサー」と呟いた。
その視線の先には、「UROBOROS」と書かれた巨大なミサイルが多数存在していた…。

遺跡を抜けたクリス達。その目の前には大きな花畑が広がっていた。
地下なのに…。思わずシェバは呟く。天井の隙間から光が少しだけ差し込んでいる。
そこに咲いている花は1種類だけ。それも2人が見たこともない花のようだ。
「アーヴィングの言った答えとはこれの事か?」
声に出してみるが、当然どこからも回答は返ってこない。
呆気に取られていたが、ふとクリスは花畑の周囲に置かれていた機材に気が付いた。
その機材は…長年放置されていたせいか汚れが酷いが、汚れを手で払ってみると
見覚えのある白と赤の傘マークが出てきた。忘れもしない、アンブレラのマークだ…!
するとこの花畑はアンブレラ絡みなのか…?
さらに見回してみると、反対側にはトライセルの設備も見つかった。
アンブレラとトライセル…一体どういう関係なのか。エクセラという名前も手伝って、
2人の中でトライセルへの疑いが強くなっていく。

# 補足資料で判明しますが、この花は始祖花といい、別名は「太陽の階段」。
# 食すると高い確率で死亡しますが、死ななかった場合は不老不死とも言える人外の力を
# 得られるそうです。この花から抽出したものが「始祖ウィルス」で、過去にアンブレラが
# 開発したTやG、T-Veronicaなどの数々の危険なウィルスのベースとなった超強力なRNAウィルスです。
# 前述の遺跡の数々の罠は全てこの花を守る為に先住民達が長い年月をかけて造りあげたものです。

- Chapter 4 終了 -
続きます

182BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:32:50 ID:???
Chapter5 研究施設

遺跡の最奥、『始祖花の祭壇』とでもいうべき場所。そこにはアンブレラのロゴが入った
給水設備があった。この花を栽培するために、水を供給しているもののようだ。
そこに落ちていた書類によれば、どうやらここは元々はこの花を祭った原住民の遺跡で、
この先はアンブレラがこの花の研究のために作った施設に繋がっているとのこと。
施設は40年も前に作られたもので老朽化が激しいうえ、アンブレラ倒産でかなりの間
放置されていたものの、最近になってトライセルが修理改築し再利用しているらしい。
(なぜか知らないが、遺跡以外で育った始祖花の中には始祖ウィルスが誕生しないため、
始祖ウィルスを抽出・研究する施設はこの遺跡の真横に作らざるをえなかったそうだ)

研究施設に踏み込む。始祖花が入った培養カプセル、TRICELLのロゴの入った最新式のPC。
データを見ると、トライセルがアンブレラの研究を引き継ぎ、始祖ウィルスも応用して
様々なB.O.W.を作っているらしい。そして「ウロボロス」もまたここで作られたようだが、
そのウロボロスがいったい何なのかまでは資料からはいまいち読み取りきれなかった。
B.O.W.『リッカー』の改良型の群れに襲われながらも、なおも先に進んでいく二人。

エレベーターで下がると、巨大なサイロ状のフロアに出た。天井も床も見えないほどの
非常に深い縦穴型エリアで、壁には規則正しくびっしりとカプセル状の設備が並んでいる。
この設備には見覚えがあった。あのジルの写真にあった場所に間違いない。
…とそのとき、偶然にもひとつのカプセルが動作した。アラーム音とともに、カプセルが
前にせり出し、蓋を開けて、中に入っていた「失敗作」を、ただ無造作に「破棄」した。

183BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:33:29 ID:???
そう、ここは世界中から誘拐してきた「実験材料」を「保管」「管理」している施設。
数え切れないほど壁面に並んだカプセルには、ひとつひとつすべてに人体実験に使われた
人間やら、これからB.O.W.へと改造される人間などが収められているのだ。
「……ひどい」
シェバは怒りと悲しみの篭った声で、搾り出すようにつぶやいた。

クリスはフロア中央にあるコンソールに飛びつき、「JILL VALENTINE」を検索する。
数秒後、検索の結果、ひとりの女性が表示される。その顔は間違いなくジルのものだった。
画面に「ACCESS」の文字が表示され、立っていた足場が下へと移動していく。

……が、突然エラーが出る。「なぜ?」と驚くシェバだが、理由はすぐにわかった。
甲殻類をモチーフにした巨大B.O.W.『U-8』が襲い掛かってきたのだ。
甲羅の隙間を狙って攻撃した隙に、口の中に手榴弾を放り込み、内部から爆破して撃退。

エラーは解除され、足場は再び移動を開始し、ひとつのカプセルの前に二人を案内した。
ゆっくりと動作し、開け放たれるカプセル。……しかし、その中身は既に空だった。
「クソ!」と悔しがるクリス。その瞬間を見計らってか、嘲笑う女の声が響き渡った。

184BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:34:06 ID:???
驚き振り返ると、コンソールパネルの画面表示が切り替わり、妖艶な美女が映し出された。
クリスたちは知らぬことだが、彼女はウェスカーと共にいた、あの怪しげな女だ。
「エクセラ・ギオネ!」 
その顔を見てシェバが驚く。アーヴィングから「エクセラ」という名前が出てきたときに
予想はしていたとはいえ、まさか本当にトライセル・アフリカの代表が黒幕だったとは!
「製薬企業連盟幹部のあなたがどうして!」
「聞き分けのない人に教えると思う? とっくに撤退命令が出てるはずでしょ?」
とエクセラはなおも嘲笑う。これで、B.S.A.A.の作戦がテロリスト側に筒抜けだったのも、
B.S.A.A.上層部が明らかに無謀な作戦続行を命令してきたのも、すべて合点が行った。
なんのことはない、B.S.A.A.の親会社がテロリストの親玉だったというわけだ。
「いい加減ヒーローごっこは終わりにして帰りなさい?」
激昂する二人を華麗に無視して、エクセラは言いたいだけ言って通信を切った。
「あの女狐、何か知ってるようね」「捕まえて聞き出す!」
先ほどの巨大B.O.W.といい、通信といい、タイミングがよすぎる。こちらの行動を、
直接見張っていなければできないことだ。エクセラは間違いなくこの施設内部にいる。
そう確信した二人は、追い詰めるべくさらに奥へと進んでいく。

185BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:34:35 ID:???
さすが重要拠点だけあり、敵の防備も厳重だった。敵はすべて戦闘力の高いType3マジニ、
しかも鉄製アーマーやAK-74アサルトライフルで武装している。
戦争さながらの銃撃戦を繰り広げながら、ひたすらエクセラを追いかける。

途中、ベルトコンベアでなにかを焼却炉にどんどん運び込んでいるエリアに差し掛かる。
黒ずんだ人型の「それ」は、さきほど見たようにカプセルから下に投げ捨てられて、
自動でこの焼却処理施設に運び込まれて「処理」される仕組みになっているようだった。
もはや人ではなくなったその人たちに近寄ると、最後の力を振り絞って襲い掛かってくる。
アンブレラとトライセルの非道な行いに心を痛めながら、クリスたちは先へ進む。

……と、妙な部屋に着いた。椅子のようなものがあり、そこに男が座らされている。
「偉いわ、よく辿り着いたわね、お二人さん」
と、奥側の部屋からマイクで語りかけてくるのはエクセラだ。
その傍らには、例の、フードと仮面で正体を隠した謎の人物が控えている。
「ご褒美に教えてあげるわ。ウロボロスが何なのか知りたかったでしょ?」
追い詰められた焦りは微塵もなく、エクセラは余裕たっぷりに二人に語りかける。
と、座っていた男が立ち上がる。その体を突き破り、黒い触手状のものが突き出ている。
「やはり、新型のB.O.W.……! こんなものをテロリストに!?」
「貧しい発想力ね。これは売り物じゃないの」
シェバにウロボロスを単なる生物兵器扱いされて、エクセラは不愉快そうに解説を始めた。

186BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:35:36 ID:???
「“賢者の石”……そういえば分かるかしら? 優れた遺伝子を選り分け、進化を促す……
私とあの人の夢の結晶…… あの人の願いそのもの……」
うっとりと陶酔しながら、ウロボロスの性質を語るエクセラ。あまりに突飛な内容に、
「進化!? なにを言っているの!」
とシェバは叫んだ。しかしエクセラはそれには答えず、ニヤリと笑ってつぶやいた。
「もう少ししたら思い知ることになるわ ……全人類がね」

と、男が突如苦しみ始めた。体中から溢れ出す黒い触手に飲み込まれ、形を失っていく。
「残念、いいセン行ってたと思うんだけど。あの人の世界に住めるのは、資格のある者だけ」
男のその変異を見て、エクセラは意味深につぶやき、そのまま去っていく。
そして男は、黒い触手と黄色い核で構成された、グロテスクな怪物へ姿を変えてしまった。
この怪物には見覚えがある。以前出会った、アルファチームを全滅させたあの怪物だ!
偶然にも火炎放射器が用意されていたため、以前と同じように、火炎で焼き殺す。
何度焼いても復活してくるが、とにかく何度も繰り返し、ようやく始末することができた。

「『進化』や『資格』って、一体何をしようとしてるのかしら……?」
「偉そうなことを言っているが、やっていることはテロリスト以下だ!」
シェバの疑問を、クリスが力強く一刀両断する。二人はエクセラを追い、奥へと進んでいく。

187BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:35:59 ID:???
パソコンで残されていた資料などで、ウロボロスの性質が少しずつだがわかってきた。
ウロボロス・ウィルスは生物の体に入ると、その遺伝子情報を読み取り、適合した者には
遺伝子変異による進化をもたらすが、適合しないものは苗床へと変えてしまうのだという。
その苗床はさらに周囲の有機物を飲み込もうと活動する性質がある。
今まで何度か戦ったあの黒い触手のような怪物は、ウロボロスに適合せずに飲み込まれて
しまった者たちの変わり果てた姿なのだった。

敵の武装はますます強力になり、銃だけでなくロケットランチャーまで持ち出してきた。
さらに以前出会ったリッカーβや、節足動物のB.O.W.『リーパー』まで配置されている。
激化する戦闘を制しつつ進んでいくと、また周辺の建造物が遺跡風の石造りになってきた。
どうやら地下の研究施設を通り抜けて、また地表近くの遺跡まで戻ってきたらしい。
通り抜けたこっち側の遺跡はトライセルのロゴの入ったエレベーターが設置されており、
もともとの遺跡を改築して施設の一部に転用していることがはっきりわかる作りである。

「そこまでよ、エクセラ・ギオネ!」「しゃべってもらうぞ!」
見覚えのある背中に追いつき、銃を突きつけて叫ぶクリスとシェバ。
しかしエクセラは余裕を失わず、二人を小馬鹿にしたような態度をまったく崩さない。

と、そこにフードの人物が奇襲を仕掛けてきた。人間離れした身体能力で、二人を圧倒。
クリスが隙をついて発砲するも、銃弾は仮面を弾いただけで体にかすりもしなかった。
連続バック転で間合いを取るフードの人物。銃を構える二人。睨み合いの形になった。

188BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:36:22 ID:???
「……相変わらずだな」
聞き覚えのある声が響いた。階段の上から、サングラスの男がゆっくりと降りてくる。
「ウェスカー! やはり生きていたのか!」
「スペンサー邸以来か? あの時の3人が再会したんだ、もう少し嬉しそうな顔をしろ」
驚きと怒りを篭めて叫ぶクリスに、ウェスカーは余裕を崩さず、冗談めかして答える。
「……3人だと!?」
その言葉にクリスは動揺と隠せない。
「やれやれ……鈍い男は嫌われるぞ?」
ゆっくりと、謎の人物の顔を隠すフードをめくるウェスカー。あらわになったその顔は……

「……ジル!?」
「愛しのジルとご対面だ」
ウェスカーの嘲笑うようなジョークを合図に、ジルはフードマントを脱ぎ捨て、電光石火の
跳び蹴りをクリスに叩き込んだ。すぐさまシェバも投げ飛ばし、クリスの喉を締め上げる。
立ち上がってクリスの救出に入ろうとしたシェバは、ウェスカーの肘うちに吹き飛ばされた。
「今日は気分がいい、少し相手をしてやろう……ちょうど2対2だ、なあジル?」
ウェスカーの言葉に従うように、ジルは殺意の篭った形相で二人を睨み付けてきた。

189BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:36:49 ID:???
Tウィルスを投与しているウェスカーは、まさに超人的な能力でクリスを圧倒した。
弾丸はことごとく回避し、パンチやキックも殺人的な威力を見せる。
ジルもなんらかの薬品が投与されているようで、非常に高い身体能力を見せた。
正面からやりあっても勝てない! クリスらは遺跡の構造を使って、死角から不意を撃つ
作戦に変更する。が、頭に何発か鉛弾を撃ち込んでいるにもかかわらず、ウェスカーは
まるで弱ったそぶりさえ見せない。もはや彼は本物の化け物となってしまったようだ。

「少しはヤルようになったと思っていたが、所詮はこんなものか」
ウェスカーは突然、興味を失ったかのように戦いを中断し、そのまま立ち去ろうとする。
「待て、ウェスカー!」
追いかけようとしたクリスとシェバだが、ジルに蹴り飛ばされ、投げ飛ばされてしまう。
「無様だな、クリス…… 大切な相棒に邪魔されて、俺に触れることすらできん」
ジルに右腕の関節を完全に締め上げられて動けないクリスを、ウェスカーが嘲笑う。
「ジル、俺だ、クリスだ! しっかりしろ、ジル・バレンタイン!」
クリスは必死に呼びかけた。すると、ジルは一瞬正気に戻り、関節技を解いた。

「この状態でまだ抵抗する力があるとはな…… だが、それも徒労だ」
不愉快そうにつぶやいたウェスカーは、手元の端末を操作した。再び苦しみだすジル。
ほんの少しだけ優しい青色に戻った眼が、また再び狂気の赤へと染まっていく。
「遊びはここまでだクリス、俺は忙しい、せいぜいジルと仲良くやってくれ」
言い捨てて立ち去るウェスカー。その後を追おうとしたクリスだが、ドアが行く手を遮った。

190BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:37:25 ID:???
「ああああァァァァアアアアア!!!」
獣じみた叫びをあげて、ジルは身に着けていたバトルスーツの胸元を破り開く。そこには、
見るからに怪しい赤く光る機械が、肉に食い込むようにして装着されていた。
「あれを取れば、もしかして……!」
一縷の望みにかけるクリス。ジルに必死に呼びかけながら、胸元の機械を狙って銃を撃ち、
二人がかりで押さえつけて機械を引き剥がす。
何度も何度も繰り返し、ようやくジルの体から機械を引きはなすことに成功した。

よろよろと倒れたジルに駆け寄り、助け起こして揺さぶるクリス。
「クリス…… ごめんなさい……」
意外に思うほど、ジルの意識は明瞭だった。しかもシェバの名前まで知っているようだ。
どうやら胸に着けていた洗脳装置から出ていた薬品は、意識までは奪わぬ物だったらしく、
ジルは洗脳されていた間の記憶もはっきりと残っているらしい。
ウェスカーとエクセラの傍で彼らが話していた内容を聞いていたジルは、ウェスカーの
計画がどれほど恐ろしいものかを知っていた。このままでは、何億という人が死ぬ!
「ウェスカーを追って! クリス、あなたしかいないの! もう時間がない!」
ジルの体を心配し、置いてはいけないと躊躇するクリスだが、ジルは力強く言った。
「私は大丈夫…… 相棒が信じられないの?」
その言葉に、クリスはついにうなずき、前に進むことを決意する。

191BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:38:23 ID:???
#ずいぶんとあっさり洗脳とけたなジルさんよぉ、と疑問に思ってしまった人もいるかと
#思いますが、そのへんの裏設定はFILESで補足(という名の言い訳)がされてます。

#簡単に要約すると、2年前、転落したジルはウェスカーの手で救出されて冷凍保存される。
#その際、ジルの体から強力なウィルス抗体が発見されて(バイオ3で感染したから)、
#なんとその抗体がウロボロス・ウィルスの開発に重要な役割を果たすという皮肉を招く。
#その後、抗体を持つゆえウィルスの実験には使えないので、洗脳薬「P30」の実験台にされ、
#ウェスカーとエクセラの“玩具”として生かされ、現在に至る、とのこと。

#「P30」は強力な洗脳効果と身体能力増強効果があり、後遺症もないというものだが、
#持続時間が極端に短いという欠点があるおクスリ。
#欠点を補うには、専用の機械を使って間をおかず注入し続ければいいんじゃないか?
#というアイディアが思い浮かんだので、ジルの体を使って実験してみよう!となった。
#機械をはずしたらすぐに薬の効果が切れて洗脳が解けた、というわけです。
#ちなみにジルの髪の色がブラウンから突然金髪に変わったのはこの薬の影響とのこと。
192BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:38:48 ID:???
Chapter6 タンカー

ウェスカーを追うクリスとシェバ。エレベーターを使って地表に出ると、そこは港だった。
そこには大きなタンカーが止まっており、ウェスカーらが乗り込んでいるのが見えた。
「これ以上好きにはさせん! 乗り込むぞ!」
二人は船が出港する前になんとか甲板へ進入、敵を蹴散らして船室へと突入する。
「広い船…… ウェスカーを探すのも一苦労だわ」
「心配ない。俺が追ってきたと知れば、ヤツのほうから姿を現す」
不安げにつぶやくシェバだったが、クリスには確信があった。
「憎まれているからな」
そう、クリスにとってのウェスカーがそうであるように、ウェスカーにとってのクリスも、
不倶戴天の因縁の相手なのだ。その決着が近いことを、クリスはひしひしと感じていた。

階段を下りドアを開けると、なにやらトランクをいじっているエクセラに出会った。
銃を突きつけると、あわててトランクを閉めて、後ろ手に隠した。今までの態度と違い
切羽詰った形相なのは、初めて護衛なしの単独行動で二人と向き合っているからか。
またしても逃げられてしまったが、彼女は持っていたトランクのひとつを落としていった。
開いたトランクからは、なにやら毒々しい色の薬のようなものがこぼれ落ちた。

エクセラが逃げるときにドアにロックをしていったせいで少し回り道を強いられた。
しかし、追い詰めていることに変わりはない。とにかく進んでいくクリスとシェバ。

193BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:39:15 ID:???
場面変わって、ウェスカー。
エレベーターに乗り込むクリスとシェバの姿を、モニタールームで確認している。
「……やはり追ってきたか、クリス。“始まり”の祝いだ、死に場所を用意してやる」
いつものように、低く冷たい声でつぶやくウェスカー。
その思考は知らず知らずのうちに、2年前のスペンサー邸での出来事へと飛んでいた。

オズウェル・E・スペンサー。アンブレラの創業者にして、あらゆる事件の黒幕。
ウェスカーは、アンブレラ崩壊後(いや、実際はもっと以前から)ぷっつりと姿を消した
この老人が欧州の古城に身を潜めていることを、調べに調べてようやく探し当てた。
「……戻ったか」
しかし、生命維持装置つきの車椅子に座った老人は、男の突然の訪問にも驚くことはなく、
むしろ暗い喜びにも似た表情で迎えた。
ウェスカーは困惑した。かつてアンブレラに所属していたころも、そして今回も、この
老人は、小柄な体に似合わぬ「謎の存在感」でウェスカーを圧倒し続けてきたのだった。

ウェスカーの今回の訪問の目的はただひとつ。スペンサーの「真の目的」を知ることだ。
アンブレラ社を設立し、世界各地で巨大施設を建造しては、さまざまな大規模犯罪までも
行って、B.O.W.と各種ウィルスの開発に執着を見せたのはなぜなのか?
金儲けだけが目的なら、もっと簡単に儲ける方法はいくらでもあったはず。と言うよりも、
各種施設建設や犯罪のもみ消しの手間やコストを考えたら、B.O.W.開発はむしろ赤字だ。

194BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:39:39 ID:???
その疑問を尋ねるまでもなく、老人は己の野望をウェスカーに向かって訥々と語りだす。
それはまるで遺言のように、己の後継者に己の業績を引き継ぐかのように。

「始祖ウィルスによる新人類の創造。 ……新たな夜明けだ」
と老人は言った。スペンサーの目的は「人類の進化」を促す理想のウィルスの作成だった。
始祖ウィルスの、劣った遺伝子を排除し、優れた遺伝子をより分ける性質。これをもとに、
優れた人類を選別し、進化の次のステージへと進める性質まで高めたウィルスを作る。
そして進化した「新人類」が作る理想郷にて、「神」を名乗ること。それが老人の目的。
当然、その過程でたくさんの人間が死ぬだろう。しかし死ぬ連中は劣った遺伝子を持った、
“資格のない”人間である。そいつらのことなど、老人は気にもしていなかった。

そして老人は、ウィルス開発と同時に進められたもうひとつの計画についても語りだす。
優れた遺伝子を持つ人類。しかし、それらが必ずしも自分の意に沿う人間とは限らない。
だから、作る。老人の意に沿う、優秀な遺伝子を持つ優秀な人間を。最初から。人工的に。
何百人という優秀な子供たちを管理下に置き、それぞれに最高の能力と最適の思想を授け、
理想郷を支える人材を育成する。その計画の名は「ウェスカー計画」。

「……俺の才能は、作られたものだった、と?」
老人の話を聞き、ウェスカーは眉をひそめた。しかし老人はそれに気づかず独白を続ける。

195BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:39:58 ID:???
数百人の「ウェスカー」は、いずれも優秀だった。そして試験は次の段階に入る。
「試作段階のウィルスを投与する」。それが老人の課した“ふるい”だった。
ある者には薬と偽って投与し、ある者には強引な手段を使って強制的に投与し、……
……そしてある者には、自分の意志で自分の体にウィルスを投与するように仕向けた。

しかしこの試験を通過できたウェスカーは数少なく、ほとんどすべてが、死ぬか、壊れた。
スペンサーが満足いくだけの適合を見せたのは、アルバート・ウェスカーただ一人だった。
しかしそのアルバートも、洋館事件を境に闇に姿を消してしまう。

だが用心深いスペンサーは、こういう事態に備えて、ちゃんと保険をかけていた。
ウェスカーたちは、スペンサーに「謎の存在感」を感じるように心理に刷り込まれている。
時が経てば、必ずこの存在感に屈して、ウェスカーのほうからスペンサーに会いに来る。
老人はそう確信しており、そしてそれは事実となった。

すべてを語り終えた老人は、軽く咳き込みながら、よろよろと立ち上がる。
「私の寿命もあと僅か……神の資格を持ちながら肉体の限界に逆らえぬとは、皮肉なものよ」
そしてすべてを聞き終えたウェスカーは、右手を握り直しまっすぐに老人に歩み寄ると、
「神か、なるほど…… 俺が引き継ごう」
一瞬の躊躇いもなく、手刀を突き出し、老人の体を貫いた。

196BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:40:23 ID:???
「神の資格? 笑わせるな。その言葉を口にしていいのは、真に力のある者だけだ」
すでにピクリとも動かない、枯れ枝のような老人の体を投げ捨て、見下しながら呟く。
ウェスカーは心の底からそう思った。この老人は自分では何もできない弱者。他人を使い、
金を使い、小細工を使い、人を動かすことしかできない単なる妄想狂に過ぎなかったのだ。
神の資格とは、自分の力で成し遂げてこそ得られる。そう、真に力のある人物こそが……

……回想は終わり、意識は今に戻る。
「資格、そう資格だ。俺には“ウロボロス”がある」
自分に言い聞かせるように、ウェスカーは静かにそうつぶやいた。


一方、クリスとシェバ。エレベーターを降りて、再び甲板へと出る。
と、そこにはマジニの死体が山と積まれていた。ぱっと見50、いや100はあるだろうか?
なんなのかと思う間もなく、今度はその陰から、見慣れた人影が現れる。
エクセラだ。素早く銃を構える二人だが、しかしなんだか彼女の様子がおかしい。
「どうして… あなたのために… すべてを捧げたのにぃぃ……」
苦しそうに腹を押さえながら、誰かに対する恨み言を言っている。
《クリス、いるんだろ!?》
そこに、スピーカーから声が響いた。声の主は言うまでもなく、ウェスカーだ。
《今夜ウロボロスは世界に放たれる。60億の悲鳴とともに、新世界は“始まる”のだ!》

197BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:40:56 ID:???
「どうしてよアルバァァトぉぉ… 一緒に世界を変えるって言ったじゃない!」
エクセラは苦しみながらウェスカーに呼びかける。しかし答えは返ってこない。
「仲間じゃなかったの?」
「ヤツにとっては違う、いつだってそうだ」
シェバの疑問に、クリスはそう断言した。かつて部下だった自分が一番よく知っている。
《エクセラ、やはりお前には資格はなかったようだな。最後の仕事をくれてやる》
「アルバーァァト!!」
エクセラの悲痛な叫びとともに、その口から、体から、触手が噴き出す。ウロボロスだ。
その触手は、マジニの死体の山へ伸びる。ウロボロスは、近くの有機体を飲み込み苗床に
変える性質がある。山と積まれた死体すべてが瞬く間に黒い触手に飲み込まれていき……
濁流のように、はじけた。際限なく巨大化を続ける触手。二人は慌てて走って逃げた。

何とか船室内に逃げ込んだが、ウロボロスの勢いは止まらず、どんどん侵食を続けていく。
とんでもないデカさだ。クリスらの手持ちの銃火器では、とても対抗しきれそうにない。

船橋まで上がると、そこにはアンブレラ製の衛星兵器の存在を記したファイルがあった。
ロケットランチャーに似たデバイスで攻撃対象を指定、トリガーを引けば軍事衛星からの
ピンポイント攻撃がされるらしい。これがあればなんとかなるかもしれない!
船橋上部に行き、衛星攻撃を中央コアに何度も撃ちこみ、巨大ウロボロスをなんとか撃破。

……もしウェスカーの計画が実行に移されたら、この巨大ウロボロスの比ではない規模で
たくさんの人間が飲み込まれ、襲われることになる。そうなったら、対処のしようはない。
ウェスカーは、本気で世界を滅ぼすつもりだ。

198BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:41:43 ID:???
船橋に戻りモニターを確認すると、なんとこの船には爆撃機が積まれていたことがわかった。
ウェスカーは、爆撃機のミサイルにウロボロス・ウィルスを詰め込んで撃つつもりなのだ。
まずい、と青ざめるクリス。一度飛び立ってしまえば、撃つ前に撃墜しても、ミサイルごと
堕ちてウィルスが蔓延してしまうことに変わりはない。あれを飛び立たせたら終わりだ!

そのときジルから連絡が入る。ジルはジョッシュと合流して遺跡から脱出、今はクリスらを
船から脱出させる手段となるヘリを確保している最中とのこと。
まあそれはさておき、ジルが伝えたかったのは、ウェスカーの身体の秘密だった。
ウェスカーの超人的な身体能力はウィルスによる効果だが、実際はかなり不安定なもので、
安定させるための薬を定期的に投与しなければならないらしい。
「じゃあ薬を打たせなければ……!」
と思いつくシェバだが、残念ながら既にさきほどその薬は打ってしまったらしく、当分は
安定状態でいられる、とのこと。しかしジルにはあるアイディアがあった。
「その薬、分量を間違うと危険らしいの! 過剰摂取はヤツにとって毒と同じなはずよ!」
エクセラが持っているはずの“PG67/AW”という薬を探すように、とジルは言う。
「……クリス、これ」
と、シェバは1本の薬を取り出す。先ほどエクセラが落とした薬を1本押収していたのだ。
毒々しい赤い色の薬には、真っ赤なラベルで“PG67/AW”の文字。
「……試してみる価値はありそうだ」

199BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:42:04 ID:???
大慌てでエレベーターで降りていく。
先ほどのウロボロスの影響か、あるいはウェスカーが行なった時間稼ぎと証拠隠滅工作か、
タンカーの機関部で火災が発生しており、隔壁が閉まって行く手を遮っている。
しかしグズグズしている暇はない。二人は敵を蹴散らして、爆撃機の格納庫へと急いだ。

爆撃機前に到着。そこにはウェスカーがいた。追いついた!
「ここまでだ、ウェスカー!」
銃を突きつけるが、いつものとおりウェスカーは余裕ある態度を崩さなかった。
「ほうっておけば消えてなくなる……やはり貴様はそんな都合のいい存在ではないな」
いや、いつもとは違う。普段はサングラスの奥に隠れている暗い瞳が、今は憤怒と殺意に
赤々と光っていた。珍しく好戦的に二人に飛び掛るウェスカー。
相変わらずの超人的な身体能力で、クリスとシェバのふたりを圧倒した。

「なぜこんなことをする! ウロボロスで世界を滅ぼすつもりか!」
「私が手を下さずとも世界は破滅に向かっている! これは破壊ではない、救済だ!」
クリスの問いかけにウェスカーは尊大に答え、ふたりをたやすく投げ捨てる。
やはり、強い。正面からではとても相手にならない。
と、そこでシェバの懐からあるものが零れ落ちた。……“PG67/AW”。
こいつに賭けるか! クリスは諦めずに立ち上がり、シェバもそれに同意する。

「ここまで来たことは褒めてやる、クリス。だが諦めろ、俺を止めることはできん!」
「知ってるだろう、諦めは悪いタチでな!」
因縁の対決は、クライマックスを迎えた。

200BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:47:46 ID:???
ウェスカーの化け物ぶりは相変わらず、正面からの銃弾はことごとく回避されてしまう。
正面からが無理なら、以前遺跡で戦ったときのように、死角から攻撃するしかない。
クリスらは照明を落として暗闇を作りだし、そこから狙撃することにした。

偶然にも爆撃機近くにはロケットランチャーが備え付けてあった。それをちょっと拝借し、
ウェスカーがこちらを見失い、手持ち無沙汰に演説をぶっている隙に撃ち込んでやる。
しかしウェスカーはなんとロケットランチャーを素手で受け止めてしまう。
だが、それで慌てるほどクリスはヤワな男ではなかった。ウェスカーが抱えている弾頭へ、
すぐさま銃弾を撃ちこんで炸裂させた。さしものウェスカーもこの爆発は効いたようで、
両膝をついて倒れこんだ。その隙を見逃さず、“PG67/AW”の針を胸へと打ち込む!

薬が効いたらしく、よろよろとよろけ、頭を抱えて苦しむウェスカー。
トレードマークのサングラスを投げ捨てて、爆撃機へと一目散に走り出した。
「逃がさん!」
滑走路を動き出す爆撃機。クリスは閉まりゆくハッチに飛びついて、シェバに向けて手を
伸ばす。シェバもギリギリのところでなんとか間に合い、二人は爆撃機内部に侵入する。
……しかし、爆撃機はついに離陸してしまった……!

201BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:48:08 ID:???
「……貴様らを甘く見すぎたようだ、クリス……!」
爆撃機内部にて、ウェスカーは獣が唸るような声を搾り出した。
(おそらく爆撃機の操縦はオートパイロットに任せているのだろう)
ウェスカーの瞳はどす黒い赤に変色、頬もこけ、口も獣が牙を剥くような形になっている。
薬によって抑えていたウィルスが暴走しているのか、次第に人間らしさを失っていく。
「もうお前を助ける味方はいないぞ、ウェスカー!」
「味方など必要ない! 俺にはウロボロスがある! もうすぐウロボロスの発射高度に
到達する! ウロボロスは気流に乗って世界中に広がり、新たな時代が幕を開ける!」
「俺はその創造主……『神』になるのだ!」
狂気的な野望を語り、天井や壁まで使った戦い方でふたりを攻め立てるウェスカー。
その様子は、もはや完全な化け物としか形容のしようがないものだった。

やはり戦いでは勝ち目がない。こうなったら、ウェスカーを外に追い出すしかなかった。
「あのレバーだ! 援護してくれ!」
クリスがレバーを引き下げると、後部ハッチが開いた。内部の空気がものすごい勢いで
外部へと放出されていく。三人の体も例外ではなく、ふわりと宙に浮いた。
「つかまれ!」
クリスが叫ぶ。クリスもシェバも、なんとかハッチ内の柱にしがみついて耐える。
ウェスカーもまた投げ出されるまいと、シェバの足を掴んだ。振りほどこうとするシェバ。
しかしウェスカーの握力と腕力が相手では勝ち目はないことは明白だった。

202BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:48:25 ID:???
その瞬間、シェバの瞳に強い意志の光が宿ったように見えた。その瞳は、クリスにとって
決して忘れることができないものだった。2年前の映像がフラッシュバックする。
自分を犠牲にしてウェスカーを止めることを決意した、あのときのジルと同じ瞳だ……!

ゆっくりと、シェバが柱を離した。自分ごとウェスカーを爆撃機の外に放出するために。

「ダメだ、シェバ!」
もう二度と、相棒を目の前で失ってたまるものか!
クリスは自分の危険も省みず、堕ち行くシェバに飛びついてその腕を掴む。間一髪だった。

「貴様らも地獄へ道連れだ!」
今までの大物ぶったクールな様子もどこへやら、三流悪役並のあがきを見せるウェスカー。
「堕ちるのはあなただけよ!」
クリスに支えられ、片手が自由になったシェバは、銃弾をウェスカーへと撃ち込んだ。

堕ちていくウェスカー。そして爆撃機も、バランスを崩して予定高度に達せず堕ちていく。
ふらふらと下がっていく先は、奇跡的にも、孤島にある活火山の火口だった。
この極限環境には、ウロボロスが感染するような生物はいないし、ウロボロス・ウィルス
自体もおそらく生存できないだろう。バイオハザード発生の危機は、回避されたのだ。

203BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:49:02 ID:???
ぼろぼろの体を引きずり、爆撃機から火口へと降りるクリスとシェバ。
……しかし、まだ終わってはいなかった。
「やはり貴様を最初に始末しておくべきだった……クリィィィス!!」
もう一人、ぼろぼろになりながらも、あの男もまだ生きていた。そう、ウェスカーである。
おそらく、投げ出されてもなんとか爆撃機の外壁にしがみついていたのだろう。
「……貴様だけは……殺す!!」
野望が潰えたウェスカーは、いまやただ仇敵クリスを殺すことしか考えていなかった。

ウロボロス・ウィルスを詰め込んだミサイルに、躊躇なく自分の右腕をぶちこむ。
もはや見慣れたあの黒い触手が、ウェスカーの右腕と上半身を覆っていく。
さすがは自らを神の資格ありと豪語するだけあり、ウェスカーはウロボロスをうまく制御
しているようで、右腕の触手の先にミサイルの破片を絡みつけ、ドリル状の武器として
活用するという器用な真似さえ行なっている。

いままで戦ってきたウロボロスと同じく、弱点となるコア部分がウェスカーの背中にある。
しかしその弱点は、ウェスカーが攻撃のために触手を伸ばしたときにしか露にならない。
周囲は溶岩、ウェスカーの一撃を食らったら、確実に落ちて即丸焼けになってしまう。
ギリギリの戦いを続けるが、いつまで経ってもウェスカーは弱るそぶりをみせない。

204BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:49:30 ID:???
しかし、ウェスカーより先に、足場にしていた岩が崩れた。溶岩へと落ちるウェスカー。
そこに、上空にヘリが現れる。乗っているのは、ジョッシュとジルだ。
「つかまって!」
縄ハシゴが投げ下ろされ、クリスとシェバはヘリへとよじ登った。
「クリィィィィィス!!」
溶岩に体半分漬かっても、ウェスカーはまだ死んでいなかった。触手を伸ばしてヘリへと
絡みつけ、墜落させようと振り回す。
「クリス、シェバ、あれを使って!」
ジルは後ろに備えてある武器を指差した。そこにあるのは……2つのロケットランチャー。
「準備はいいか、相棒?」
「ええ、いつでも」
ふたりが構え、撃ち出した弾頭は、まっすぐにウェスカーへと飛んでいき、爆発。
「……死んでいった仲間のぶんよ!」
シェバは威勢よく啖呵を切り、クリスとジルと見詰め合って微笑んだ。

205BIOHAZARD5 勝手に続き:2010/08/28(土) 09:49:54 ID:???
……四人を乗せたヘリコプターは、ひたすらに海を行く。
「……終わったな」
「……ええ」
「ようやくね」
クリスの言葉に、シェバとジルが応じた。

(この世界は、命をかけてまで守る価値があるんだろうか?)
かつてクリスは、そんなことを考えたこともある。しかし、今は違う。
(仲間の返してくれる笑顔、それだけでも価値はある)
クリスは、ふたりの大切な相棒の笑顔を見て、そう思った。

水平線から太陽が昇ろうとしている。
悪夢の夜は明けた。今日もまた、世界は新しい朝を迎える……。



The End

206BIOHAZARD5 ウェスカーの演説集:2010/08/28(土) 09:50:27 ID:???
「クリス、考えたことはないか? この世界は人間が多すぎると!」
「優秀な人間は一握り、そのほかのクズは重石にすぎん」
「重石を捨て去れば、人間はもっと身軽になる! そのためのウロボロスだ!」
「ウロボロスに選ばれた真に優秀な遺伝子……」
「それこそ進化を授かるにふさわしい、新時代の遺伝子なのだ!」
『その新時代で、王にでもなるつもりか、ウェスカー!』
「ふふふふ、お前も所詮その程度か? ひとついいことを教えてやろう、クリス。
俺は『王』になどならん…… 俺は『神』になるのだ!」

「なぜわからん、クリス!? こんなくだらない世界のどこがいいというのだ!?」
「より強く、より高位の存在が生き残る自然界のルール(ナチュラル・セレクション)!」
「人類は永年、その決まりから外れてきた」
「どこへ行っても争い…… そして汚染…… 薄汚い人間、人間、人間……!」
「傲慢なお前たちは、裁かれねばならん!」
『黙れ! 貴様にそんなことを言う資格はない!』


207BIOHAZARD5 1レス要約:2010/08/28(土) 09:51:11 ID:???
主人公クリスは、B.S.A.A.という対バイオテロ特殊部隊のエージェントである。
世界中でバイオテロと戦うのと同時に、現在は2年前に生死不明となった相棒のジルの
手がかりを求め、誰よりも精力的に世界各国を飛び回って活躍していた。
今回の任務は、アフリカのキジュジュ自治区へ潜入、行われる生物兵器の裏取引を検挙し、
また「ウロボロス計画」という謎の言葉に関する情報を収集することである。

現地で新相棒のシェバと合流、他のチームと連携をとろうとするが、しかしテロリストに
情報が筒抜けだったらしく、待ち伏せされて壊滅的打撃を受け、任務は失敗に終わった。
だがそんな中でもわずかに手に入った情報の中には、捜し求めていたジルの情報があった。
クリスとシェバはあきらめずに前進し、旧アンブレラの研究施設を発見する。
そこに立ちはだかるのは因縁の宿敵ウェスカーと、B.S.A.A.のスポンサーの社長エクセラ、
そして彼らに忠実に従うフードと仮面の謎の人物……洗脳されたジルだった。

ジルを洗脳の呪縛から解き放つと、彼女は「ウロボロス計画」とはなにかを教えてくれた。
ウロボロスとは、適合する遺伝子に進化をもたらし、それ以外を飲み込み増殖するウィルス。
ウェスカーはそれを世界中にばら撒いて、幾多の屍の上に自分の望む世界を作り出す気だ。

そんな暴挙は許さないと、クリスとシェバはウェスカーを追いかけてその野望をくじく。
ヤケになったウェスカーは、自らにウロボロスを宿らせて怪物と化して襲い掛かってきたが
ロケットランチャーで撃退。クリスら3人の、BIOシリーズを貫く長い因縁に決着が着いた。






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