神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア

Part51-233~238,248~253,268~273,303~307、Part52-11~17


233 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/23(日) 05:19:59 ID:tVW/Okax0
概要
 現代編と過去編に分かれていて、それぞれに男女主人公が存在。
 現代編1→過去編1→現代編2→過去編2→現代編3→合流編→選択肢により現代か過去の後日談
 という感じで場面が切り替わっていく流れ。

登場人物紹介
 【現代編主要メンバー】
 ・司摩 始(しま はじめ 変更可)
   現代編主人公。17歳で神代學園高等学校2年。奇妙な夢を見て以来手に
   謎の痣が現れて、それから妙な事件に巻き込まれることに。武器は拳。
 ・御堂 篤(みどう あつし)
   17歳。とある組織のメンバーで、鍵と呼ばれる女を捜しに神代町にやってきた。 
   熱くなりやすい性格。一般人を巻き込むことに定評がある。物語が進むごとに
   いじられキャラになっていく。武器は剣。通称アツシ。
 ・三島 鏡子(みしま きょうこ)
   18歳。アツシと同じ組織のメンバーで、彼と共に神代町にやってくる。いわゆる
   お色気キャラなポジション。武器はダーツ。通称鏡子。
 ・日本 円(ひのもと まどか)
   18歳。には見えない大人びた姿をした男。アツシと鏡子のまとめ役。だがアツシ
   には好かれていない。自身の名前について両親を恨んでいる面も。
   武器は銃。通称マドカ
 ・夜空 満(よぞら みちる)
   15歳。には見えない子供っぽい姿をした女の子。組織のメンバーで、上役の指示で
   神代町にやってくる。双子のカケルといつも一緒にいる。相当な我がままで言葉も
   悪い。武器は大鎌。通称ミチル。
 ・夜空 三日月(よぞら かける)
   ミチルの双子の弟。ミチルについて神代町にやってくる。姿も性格もそっくりで
   話す言葉は殆どミチルの復唱。武器はハンマー。通称カケル。
 ・宝生 骸(ほうしょう がい)
   年齢不詳。妖魔事件を専門に扱う妖魔狩人(デビルハンター)。豪快な性格で
   アツシとマドカには信奉されている。武器はナイフ二刀流。通称宝生。
 【現代編サブキャラクター】
 ・司摩 誄(しま るい 名字は男主人公により変更)
  始の妹。神代學園高等学校1年で16歳。両親が海外のため兄と二人暮らし。
 ・望月 航(もちづき わたる)
  始の幼馴染でクラスメイト。「検証部」と称して始と活動している。
  後半の扱いはあまりに不遇なキャラ。通称航。
 ・坂元 允彦(さかもと のぶひこ)
  始のクラスメイト。食いしん坊で穏やかな性格。通称サカモト君。
 ・高島 真冬(たかしま まふゆ)
  始のクラスメイト。知的で情報収集が得意。通称タカシマ氏。
 ・九藤(くとう)
  誘拐事件の取材に神代町にやってきたフリーのジャーナリスト。
 ・佐伯(さえき)
  組織におけるアツシ達の上役。運動嫌いで殆ど地下に篭っているという謎の研究者。
  通称伯爵

234 :ゲーム好き名無しさん:2010/05/23(日) 05:20:46 ID:tVW/Okax0
 【過去編主要メンバー】
 ・岡野 陽子(おかの ようこ 変更可)
   大正編主人公。神代女学院に通う17歳。妖魔に襲われ、それを倒す力が発現した
   ため、組織「マサク・マヴデヰル」の一員となることに。左手に謎の痣がある。
   武器は薙刀。
 ・ノイン・シュルツ
   年齢不詳のドイツ人。組織のメンバーで陽子を組織に誘った当人。外見が現代編の
   九藤と全く同じだが…?武器は2丁拳銃。通称ノイン。
 ・不破 良(ふわ りょう)
   17歳。組織のメンバーで極度の人見知り。芝居に例えた言い回しをよくする。
   実は華族の出身らしい。武器は長弓。通称リョウ。
 ・聖 恭介(ひじり きょうすけ)
   16歳。組織のメンバーで初対面の陽子に不良よばわりされるほど態度が悪い。
   賭け事に例えた言い回しをよくする。孤児であり、昔ファウストに拾われた。
   武器は日本刀。通称ヒジリ。
  【過去編サブキャラクター】
 ・松子(まつこ)
  主人公の級友。文化の進歩に肯定的な考えを持つ。
 ・梅子(うめこ)
  主人公の級友。保守的な考えを持ち最近の失踪事件も神隠しと呼ぶ。

  【ルート共通キャラクター】
 ・ファウスト
  現代でも大正でも、組織「マサク・マヴディル」の長をしている男。人知を超えた
  存在で不老不死。ノイン曰く最初に会ったときは誰でもその存在に惹かれるという。
   

以下本文のキャラ名はゲームのシステムに則り全部通称でいきます。

235 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/23(日) 05:22:46 ID:tVW/Okax0
プロローグ

突然上空を背景として謎の声が聞こえるところからスタート
それぞれ月と日に使える者らしい

月の使者「現世とカクリヨが近しく、カミヨリと呼ばれる節目年」
日の使者「冥府の門を封じる使命を担いし人間よ」

「我が主と人間が交わりし古の盟約に従い、我、汝を幣帛とし、魔を退け不浄を祓う者也」

月の使者「汝、我と契約せよ」→男主人公名前入力 
日の使者「汝、我と契約せよ」→女主人公名前入力 

「契約は成された」「我が力、汝の内に刻まん」

ここで画面が暗転、始は気が付くと教室内にいて、親友の航(わたる)に声をかけられていた。
妙な夢を見た気がするという始。すると、航に右手がどうかかしたのかと尋ねられる。
確認すると、妙な模様にも見える青いアザが始の手に浮かび上がっていた。
とりあえず痛いものではないので、2人はそれ以上気にせず帰宅することに。
始は今日から入学してくる妹の誄(るい)と一緒に帰る約束をしていたらしい。
待たせたら可哀想、とせかす航と共に待ち合わせ場所の校門へ。

先に来て待っていた誄と合流し、航が誄の入学を祝う。
航は近所に棲んでいて誄ともよく遊んでいた顔見知りであった。
海外にいる両親に誄の写真を撮ることを頼まれていたのを思い出した始。
カメラで撮影していると航が横から出て来て誄の写真を何枚も撮り始めた。
そして、誄とのツーショットを撮ってくれと頼まれる始。
しかし、カメラを渡されたとき、

「誰かウチの子見ませんでしたか?カオリちゃん!」

どこかの母親らしき声が3人の耳に入る。どうやら子供がいなくなってしまったらしい。
「また誰かいなくなったのか」と航。
最近、街では次々と女の子がいなくなるという不可解な事件が多発しているらしい。
誘拐か、あるいは家出か、真相は謎に包まれているという。
怖がる誄を励ます航。
場の雰囲気がまた和んだところで、誄の入学祝いをしようと、「サークル&ワッフル」という店に行く事に。

店内でのささやかな歓迎会の中、部活はどうするのかという話になる。
航と始は、「検証部」という都市伝説や噂の現場に行ってその真偽を確かめる活動を行っていた。
これまでの検証内容を航か誄に説明してると、誄が友達に呼び出されて席を外すことに。
活動の紹介で火が付いたのか、ひさびさに検証活動をしようという航。
噂とは「真夜中に鳴る電話ボックス」というもので、駅前の電話ボックスが夜中の2時に鳴り出し、
その音を聞いた者は何かに襲われるという。
検証を決めた始と航。とりあえず午前2時まで時間を潰すことに。


236 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/23(日) 05:24:29 ID:tVW/Okax0
2人が訪れたのは、「ノイズネット」と呼ばれるネットカフェ。
実はここにも妙な噂が流れていた。その名も「IQ200の超天才児、ムコウ島」。
飛び級で大学に通い、海外の研究機関からも声がかかっていた男が、突然交通事故で死んだ。
そしてそのムコウ島の幽霊が、このノイズネットに出るのだという。
話の途中で、謎の視線を感じる始。これがムコウ島なのだろうか。
しかし、その霊が現れるのは夜中ということで、あまり気にも留めず2人はネットカフェを後にした。
謎の恨めしい視線を感じながら…

午前2時まではまだ時間があるということで、腹ごしらえのためにラーメンでも食おうと
中華料理屋「吃吃(きつきつ)」を訪れる二人。
すると突然、ラーメンをすすりながら2人の金髪の男女の子供が店内から飛び出してきた。
どうやら食い逃げ犯らしい。始が男の子のほうを捕まえると、激しく暴れだす2人。
追いついた店主が2人の子供を店内に連れて行くと、店内からは激しく争う音が。
とりあえず、ラーメンは今度にしようと航と始はその場を去った。

仕方なく「サークル&ワッフル」に戻った2人。
すると、航があまり見かけない制服の男女2人組みを見つける。
航が「女のほう、結構イケてね?」と話しかけてくると、女のほうがこちらへ近づいてきた。
「ねえ、この街初めてなの。案内してくださらない?」
そう声をかけられ、航が嬉しそうに応じたものの、男のほうが女を呼び止める。
鏡子(きょうこ)と呼ばれた女は、連れの男、アツシと口論を始める。

「今こうしてる間にも、この近くにいるかもしれねぇ」
「分かってるわよ。まったく堅いわねぇ。鍵ならちゃんと探すわよ」

よく分からない会話を繰り広げる2人。

「俺たちは人間の女を探しに、わざわざこんなところまで…」

これを聞いた航は、最近の行方不明事件との関連を疑い始める。
これ以上係わるのを避けるためか、始と航は店を出ることに。

いよいよ午前2時が近づき、電話ボックスへ向かうことに。
本当に電話が鳴るのか、そして襲われるようなことがあるのかを検証するのにやる気を見せる航。
2時5分前に設置していた航のアラームを合図に、いよいよ緊張が走る。
ところがしばらく何も起こらない。検証は終了ということで、帰ろうとする2人。
すると突然電話機が鳴り始めた。
唐突な出来事に驚き、とりあえず電話を取ってみようという航。
受話器を押し付けられた始は、電話から雑音交じりの謎の音声を聞き取る。

「……どなた?」
「コチ……は、陽子…… ……貴方……?……」

電話からかろうじて聞き取れる女性の声に耳を傾けていると、突然、電話から
女性とは別の妙な声が聞こえてきた。

237 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/23(日) 05:26:08 ID:tVW/Okax0
「見ーツーケーターヨー……ギャハハハハハ」

驚いて受話器を置く始。
ボックスの外を見ると、いつの間にか奇妙な化け物がそこにはいた。

「な、なんだよコレ?」
あまりの光景にうろたえる航。化け物はまっすぐに始たちの方へ向かってきた。
航が大慌てで逃げようとするが、なぜか化け物たちから視線を離すことが出来ない始。

「オマエヲ喰って、俺タチ強クナル……」

そういって始に襲いかかる化け物。その牙が襲い掛かる寸前、

「危ない!」

声の方を向くと、先ほどサークル&ワッフルでであった2人、アツシと鏡子がいた。
化け物がいる異様な光景に2人は全く動じていない。
昼間のような軽い言い合いをしている中、彼らはこの化け物を「妖魔」と呼んだ。
「アツシ、狩るわよ!」そう言って武器を構える鏡子と、それに続くアツシ。
「おっと。ついでだ、お前も付き合え!」
そして、始もこの戦いに巻き込まれることとなった。

何とかその場の妖魔を撃退した3人。
落ち着いたところで、始は鏡子から、妖魔とは人に害をなす人外の者だと説明を受ける。
これらは黄泉の国や地獄と呼ばれる場所にいて、この世とは次元も違い網目のような
障壁もあり、普通はこっちに入ってこれるはずはないのだという。
「アツシ、やっぱりマドカが言ってた通り…」
鏡子がそこまで言いかけると、アツシがこっちの内情をバラすなと口止めする。
「行きがかり上付き合ってもらったが…お前はここで引き返せ」
そう忠告される始。今、この街は、夜になると妖魔の活動が活発になる危険な状態にあるらしい。
絶対に夜に出歩くな、と始はアツシにきつく言われる。
警告の後、アツシと鏡子はその場を去っていった。

2人を見送った直後、始の携帯に航からの電話が入る。どうやら逃げ出していたらしい。
さっきのが何だったのか、まだ混乱している様子であったが、とりあえず夜も遅いので
明日学校で改めて話そうということに。

一方、鏡子は、先ほどの戦闘での始の様子が気になっていた。
「能力があるってだけで、俺たちと同じ闇に捉われる必要はないんだ」
そうアツシは切り捨てるが、鏡子には始の手のアザが普通ではない、強い力を持つことを感じ、
気にかける必要があると主張する。
自分たちの探す鍵は女であり、その件とは別として始に関しては注意しようと2人は結論付けた。

248 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/23(日) 20:52:59 ID:NFltu6y90
ヌギャー続きいくよー

昨夜の出来事からの翌日、教室で1人で逃げたことを始に詫びる航。
昨夜見た妖怪が、神代町の誘拐事件と係わるのではないか、と疑い始めた。
その話をしている中、クラスメイトのサカモト君とタカシマ氏が近づいてきた。
話の内容を気になり、航から聞き出そうとする2人。航はしぶしぶ放課後に話すと約束する。
中身が中身だけに、人気の無いところで話そうと提案する航。
そして、4人は学校の近くの赤池公園にやってきた。
航は、夕べ「真夜中に鳴る電話ボックス」の噂を検証しようとし、妖怪に襲われたことをサカモト君と
タカシマ氏に話すものの、やはり2人には信じてはもらえず笑い飛ばされる。
しかし、始が実際に襲われたというわけで、サカモト君とタカシマ氏はその話を真剣に聞くことにした。
航は妖怪と誘拐事件との関連性があると主張する。ここで「妖怪」という呼び方がムズかゆいということで
「異形の者」と形容することに。
とにかくその異形の者の目的について、気になることがあり調べてみないと分からないとタカシマ氏が言う。
そこまで話が進んだところで、サカモト君がお腹がすいたということで一旦解散することに。

翌日の昼休み、どこかのグループに混じって昼食にしようとした始のところへ、航が相談事がある、と
神妙な顔つきでやってきた。しかし、その場では丸聞こえなのが気になるようで、放課後赤池公園で
改めて話す事に。
そして放課後、始は赤池公園で待っていた航に、好きな子が出来たと宣言される。
しかもその相手は妹の誄で、その上もうすぐここにやってくるのだという。
とにかく付いていてくれと始は航に懇願された。
やってきた誄に対して、緊張した面持ちで話す航。始は一旦その場を離れることに。

しかし航が話し始めようとしたとき、始は奇妙な気配を感じ取る。
そして池のほうへ目を向けると、昨日出遭った妖魔がいつの間にかそこに居た。
叫び声をあげる航と誄。誄が襲われかけ、始が駆けつけようとした時、
「こっちだ!」
背後から謎の声が聞こえ、そこには赤いシャツの男がいた。男は妖魔を挑発し、自分の方へおびき寄せる。
「いいぜ、俺が相手になる」
男は、始の存在に気付くと、「すまない、巻き込むよ」と声をかけ、始も戦いに加わることとなった。

男が呼び寄せた妖魔を何とか撃退した始。男は九藤というフリーのジャーナリストだと名乗った。
君のおかげで命拾いをした、と九藤に感謝される始だが、九藤の動きは戦いなれているものだと
始の目には見え、どうにも奇妙な感じがした。
九藤は神代町の誘拐事件について調べているらしい。彼も妖魔と事件の関係を疑っているようだ。
縁があったらまた会おう、と言い残して九藤は立ち去った。

そこへ航が大慌てでやってきた。

「どうしよう……始……誄ちゃんがいない……」

249 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/23(日) 20:54:38 ID:NFltu6y90
泣き出しそうな航の言葉に動揺する始。航は公園内を探すと言って走り去った。
とにかく誄に電話をかけてみる始だったが、全く繋がらない。
始は町中を探し回ることに。途中出会ったタカシマ氏やサカモト君にも事情を話して
協力してもらうものの、誄は一向に見つからない。
途中で前回出会った食い逃げ犯がまた中華料理屋でもめているのも気に掛けず探しても
全く成果は無かった。
誄を探していた4人は一旦赤池公園に集合する。しかし誰も有益な情報を得られてはいなかった。
行方不明事件との係わりを考え不安になる航。警察に行って事情を話すといい、始は他の場所を
探してくれと頼まれる。

誄を探して科学通りを訪れると、いつの間にか夜になっていた。
とにかく家に帰って連絡を待とうとする始。しかし背後に奇妙な気配を感じる。
振り返るとそこには昨日妖魔と戦ったアツシと鏡子が立っていた。
始が忠告を聞かなかったと思い苛立っている2人。そこへまた妖魔が現れる。
自業自得だと言われ、またしても始は戦いに巻き込まれることに。

妖魔を撃退した3人。この町で起こっている神隠しはすべて妖魔の仕業だと教わる始。
2人に誄がいなくなって探していたことを話すと、2人も捜索に協力してくれることに。
とにかく妙な噂の流れているところへ誄の手がかりを探すことにした。

アツシと鏡子は、妖魔が狙うのは力の強い女の子であることと、誄が狙われたことについて、
ある可能性を見出していた。
「いっそ犯人が妖魔じゃないほうがいいのかもな……」

誄が失踪して、何の手がかりもないまま3週間が経過した日の朝。登校した始は担任の口から
航が帰ってこなくなったという事実を聞かされる。
その日の放課後、サカモト君が始を励まそうと話しかけてくる。
一緒に肉まんでも食べて元気を出そうと提案され、吃吃へ向かうことに。
サカモト君と2人で肉まんを食べた後、気晴らしに夕日を見ようと影縫坂へ。
持ち帰り用の肉まんを抱えるサカモト君と話しているうちに、始はこの坂では
影を踏まれると動けなくなるという迷信を思い出し、誄が怖がっていたことを思い出す。
すると、突如サカモト君の手から肉まんがこぼれおちた、全く拾いに行く気配のない
サカモト君のほうを始が見ると、彼は迷信の通り本当に動けなくなっているようであった。
そして、サカモト君の影に妖魔が乗っているのを目撃し、始は戦闘の構えを取ろうとする。

「この肉まんアンタの?」「この肉まんオマエの?」

しかし、その瞬間、背後から聞き覚えのある声が始の耳に入った。
振り向くと、そこには、中華料理屋で食い逃げをしていた男女の双子が立っていた。
始は2人に説教しようと構える。
「できるもんならやってみろ!」「やってみろ!」挑発する双子。
そして何故か彼らと協力して妖魔退治開始。

3人で妖魔を倒し、サカモト君は無事動けるようになった。そして落とした肉まんを供養。
始は双子に興味を持たれたのか名前を尋ねられる。しかし彼らは名乗ることなく
自分たちの事は忘れろといって残ったサカモト君の肉まんを奪い立ち去っていった。
肉まんを惜しみ、始には助けられたことに感謝してサカモト君も帰っていった。
一人になった始は、アツシと鏡子と合流して誄の捜索へと向かうことにした

250 :ゲーム好き名無しさん:2010/05/23(日) 20:56:19 ID:NFltu6y90
途中現れる妖魔を退治しつつ誄の手がかりを探す始たちだったが、一向に進展がない。
仕方なく探索を打ち切り、誄が失踪してから1ヶ月となった。
その日の放課後、タカシマ氏から話があるから赤池公園に来て欲しいと頼まれる始。
タカシマ氏は独自に行方不明事件に対して調べており、同じように事件を調べている人と
出会ったと言う。今日始を呼んだのはその人が有力な情報を持っていると思って
待ち合わせをしていたためだった。
そしてそこに現れたのは以前出会った九藤であった。彼もまた行方不明事件と妖魔に関連を疑っていた。
そこでタカシマ氏は彼に情報の提供を求める。
九藤の話によると、実は100年前にも似た様な失踪事件がこの神代町でも起こっていた。
五芒星の形を取っている大通りと、中央にあるトウキョウ塔。これらはその時期に作られたらしい。
九藤の推測によれば、これらは妖魔を封印するために作られたものであるという。
近年の都市計画で五芒星が消失した事と、当時「カミヨリ」と呼ばれ、7月1日に一定の周期で
行われていた儀式が大正以降廃れていったことが、この町の変化に係わるのでは、と九藤は言う。
明日は7月1日、何かが起こるかもしれないとその場にいる全員が予測した。
大正時代の儀式などに関する詳しいことはまだ分からないものの、明日五芒星の中心である
トウキョウ塔に行けば何かがわかるかもしれない。
九藤は大正時代に起きていたことを調べるといい、その場を後にした。
タカシマ氏も明日トウキョウ塔へ行くことを決める。

そしてその日の夜、今日もアツシ達と手がかり探しをしようとすると、彼らから
明日はトウキョウ塔へ行かなければならないので一緒に行動できないといわれる。
そこで始は、誄の手がかりを探すために連れて行って欲しいと頼む。
素人をこれ以上巻き込めないと言うアツシだったが、明日は「マドカ」も到着するから、と
鏡子に説得されて渋々承諾した。

翌日の夜、トウキョウ塔へ向かおうとする始たちは科学通りでタカシマ氏と出会う。
彼は誄と航に関する重要な証拠を見つけた、と始に言いかけたが、アツシと鏡子を見て顔色を変える。
「今度は司摩を連れて行くのか!?」と激昂するタカシマ氏。
アツシと鏡子は、自分達の情報を掴んだタカシマ氏に驚きつつ、自分達の領域の邪魔はさせないと告げる。
彼らが来てから町の怪異が加速している、と2人に対して不信感をあらわにするタカシマ氏を
始は止められなかった。
しかし、2人の覚悟を見出したタカシマ氏は、始を危険な目に遭わせるなら許さない、と言い、
アツシが友達を悪いようにはしない、と誓ったのを見て道を譲る。
そして、3人は改めてトウキョウ塔へ出発する。

トウキョウ塔には、何か異様な空気が漂っていた。そこで、鏡子は始とアツシに
待機するように言い、マドカという仲間に事態を知らせにその場を離れた。
鏡子を見送った2人の前に、行方不明になっていた航が現れた。ずっと誄を探していたという。
その途中、夜中に始の姿を見かけたのがきっかけで、今日は後をつけてきたらしい。
とっとと帰れと勧告するアツシに対し、航は誄がいなくなったのは自分のせいだから
せめて自分で救い出す、と言い放ちトウキョウ塔へ単身突入する。
それを追いかける始、そして2人を追うアツシ。その後ろには彼らの無事を祈る
サカモト君とタカシマ氏の姿もあった。

トウキョウ塔には、虚ろな目をした誄の姿があった。
航が駆け寄ろうとすると、自分達とは別の足音が聞こえた。

251 :ゲーム好き名無しさん:2010/05/23(日) 20:59:07 ID:NFltu6y90
「お待ちしていました、司摩君」

そう言って誄の傍らに立ったのは、あの九藤であった。
誄は九藤によって何かの術をかけられているらしい。ずっと騙していたのか、と叫ぶ始。
九藤には今日ここに始を呼び出す必要があったという。
アツシが九藤に対し、何者だと問いただすと、九藤は自身をノインと改めた。
「流石、ファウストの使者。たいした観察眼ですね」
ノインに対して生気を感じない、と言い放ったアツシに対し、ノインはそう答えた。
ファウスト率いる「マサク・マヴディル」とアツシ達を呼び、彼と鏡子、そしてマドカも
ファウストが動くのに備えての調査対象であったという。
ノインが喧嘩を売ってきたとして、相手になると戦闘態勢を取るアツシ。
そこに始と航も加わり、ノインと戦闘を開始する。
しかしノインの圧倒的な力の前になすすべもなく3人は簡単に倒されてしまう。

始たちを戦闘不能にした後、誄を「巫女」と呼び側へ呼ぶ。

「世界を浄化します」と自身の目的を話すノイン。

アツシたちが鍵と呼び探していた巫女は、冥府への道を封じる役割の他、逆に冥府への道を
解放し、世界をリセットする役割をも持つとノインは言う。
アツシは、カミヨリを利用して冥府の門を開くことがノインの目的だと悟る。
灰色の世界を無くし、純粋な闇の世界を作り出す、とノインは狂ったように語った。

しかし、巫女であると思われた誄には無いものがあった。それが始の右手にあった痣。
ノインの目的に本当に必要だったのは始の方であったという。
力に目覚め始めた巫覡となった始を誄のように操って連れだすことは不可能であった。
しかし、誄というカードが手元にあったからこそそれは容易に達成され、
この場に代理巫女になりうる女性と、巫覡の印が揃う事になった。

冥府の門を開くため、ノインは痣の刻まれた始の右手を奪った。そしてその穴埋めと称し、
始の右手のあった場所に「地獄から呼び寄せた」ものを埋め込んだ。
ノインの手元に必要な材料が集まり、いよいよ儀式が開始される。
呪文を唱え終わった誄をノインの手が貫くと、上空に不気味な渦が出現する。
「カミヨリ」が始まったことに狂喜するノインの隙を突き、アツシは始を連れ塔を脱出した。

「家畜が2匹逃げ延びたか…まあ、良い。この世界にもはや逃げ場はない」
そういって笑うノイン。しかし、突如彼を謎の苦痛が襲う。
「ヤツめ、まだ生きて…」

「どうか陽子…世界を、私を救ってください」
ノインが乗っ取られたかのように、ノインとは別の存在が、彼の身体を使ってつぶやく。

「こいつ…そんなにあの女が忘れられぬのか…なら、一層その時代にも
 カミヨリを起こしすべて滅ぼしてやる」
「ダメだ。あぁ、陽子、陽子…」
「ふふ、良かろう。そんなにあの女が忘れられぬのなら、
 我は、お前の好いた女の血肉でこの渇きを癒そう。今最高のシナリオでな」

252 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/23(日) 21:01:15 ID:NFltu6y90
一方、神代町のとある場所では、マドカがとんでもない事態が起こっていることに驚愕していた。
鏡子と合流し、事の顛末について報告を受けるマドカ。2人は事件の中心地となっているトウキョウ塔へ急ぐのだった。

マドカと鏡子がトウキョウ塔につくと、そこには傷ついた始を抱えたアツシがいた。
探していた鍵が側にいた始だったこことに気付かず、
さらにはカミヨリを防げなかったことを悔いるアツシと鏡子。しかしマドカの激励もあり、
事態の収拾のために再び立ち上がる。
とにかく上の指示を仰ごうとするものの、携帯は圏外で、ちょうど良い磁場のある場所も
心当たりがなく、途方にくれるマドカ達。
彼らが上空を見上げると、月食が起こっていた。町は妖魔の気に満ち溢れ、もはや奴らの餌場だ、と
アツシは言う。その言葉通り、彼らに妖魔が襲い掛かってきた。

重なる戦闘に疲労するアツシ達。特にマドカは自分の鈍った腕を嘆く。
全滅を覚悟した鏡子達が始に目を向けると、彼の体調が悪化しているのが分かり焦る。
マドカが始を手当てしようと右手を見ると、腕に妖魔が埋め込まれているのに気付く
剣を貸せとアツシに要求するマドカ。しかし元からマドカを好いていないアツシは拒否する。
マドカが言うには、始の手には「マレブランケ」と呼ばれる妖魔の集合体のようなものが移植されており、
今に腕だけでなく魂までもが奪われてしまう危険性があった。
始を救うには今すぐ右手を身体ごと切り離すしかないらしい。
しかしその方法に納得できない鏡子とアツシ達が口論になり、なかなか実行に移せない
時間がない、とマドカが構える。とその寸前、

「にゃーっ」「にゃーっ」

突然の声に驚くマドカ達。そこには食い逃げ犯の双子が立っていた。
どうやらマドカ達とは面識があるらしく、「伯爵のとこの」と言われていた。
双子の女のほうがミチル、男のほうがカケルという。
彼らは、自分達ならば腕を切り離さずとも始を治せるという。
ならばさっそくやってくれというマドカに対し、キッパリ「断る」という双子。
アツシがせかそうと鏡子が懐柔しようとしても一向に首を縦に振らない。
痺れを切らしたマドカがもういいというと、双子は「無料じゃヤダ」と真意を語る。
現金を手渡すと、額に物足りなさそうだが双子は早速術を実行する。
しかし、彼らの予想以上に妖魔の呪いの力が強く、簡単には治せなかった。
おまけに術の影響で発生した瘴気のせいで妖魔を呼び寄せる結果に。
双子は自分達が内部の妖魔と戦う始のサポートをするから、お前たちはやってくる妖魔を倒せと
マドカ達に言う。そしてそれぞれの戦いが始まった。


深い闇の中にいた始。彼の耳に、謎の声が届く。

君は戦わなくてはいけない。
君を侵食するものに打ち勝たねばならない
でなければ、待つのは
闇よりもなお深い深遠――

突然、始の周りの光景が変化した。赤い空に渦巻く雲が見える。その場に、妖魔が立っていた。
始の耳に再び声が届く。その妖魔こそ始の右手に取り憑き、彼を蹂躙しようとするもの、ルビカンテ。
倒さなくてはならない、という声に従い、始は戦闘態勢に入った。

253 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/23(日) 21:02:22 ID:NFltu6y90
妖魔を倒し、マレブランケ・ルビカンテの力を掌握した始。彼の意識が現実世界に引き戻される。
始の意識が戻ったことに喜ぶアツシ達。双子からは、賭けだったけど大きな力を手に入れてよかった、
といわれる。右手のことといい、まだ状況が把握しきれていない始。誄や航はどうなったかと聞くと、
意地残ったのは俺とお前だけだ、という事実をアツシから聞かされ、彼に陳謝される。
傷だらけのアツシ達を見た始は、彼らを責めようとはしなかった。
とにかくこの場は危険だから場所を移動しようという話になるが、安全な場所なんてないんじゃないか、
という双子の発言に、マドカ達は途方に暮れてしまう。
その時、突然電波が通じなかったはずのこの場でマドカの携帯が鳴った。こんな事が出来るのは
ファウストしかいない、というマドカ。彼が電話にでると、ファウストから彼らに指示が出された。
「過去に連絡を取れ」。一見無茶な内容であるが、ファウストの指示ならば不可能ではないと言う鏡子。
始の案内で、異界に繋がる何かを神代町の中から探すこととなった。

神代町の様子はすっかり変わってしまっていた。学校も荒れ放題となり、ネットカフェも
電気系統がすべて止まってしまっていた。さらには噂のIQ200の超天才児、ムコウ島君までもが
はっきりと見えるようになってしまいこの町の異常は誰が見ても明らかであった。
始たちがやってきたのは、あの電話ボックスである。あちこちが壊された町の中で、電話機が
奇跡的に残っていた。一見ただの公衆電話であったが、電話線が切れているはずのそれから
何故か音が聞こえる。
「とりあえず…ダイヤルをプッシュしてみますか」
過去への手がかりを求め、彼らは受話器を取った。

現代編その1 終わり  過去編1に続く


今回はここまで

268 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/25(火) 04:50:28 ID:xNYI4wBM0
ヌギャー続きいきます 今回は大正編1初めから

舞台は大正時代の神代町。物事がどんどん変化していく町の中、ここでは奇妙な噂が流れていた。
「昨今設置された公衆電話。その電鈴が深夜、突然鳴り響く。それは異界へと通じている」
町に住む少女、岡野陽子は、昨夜奇妙な夢を見た影響か、当ても無く町をふらつきいていた。
気がつけば夜になってしまい、噂の公衆電話の元へと足が進んでいた。
その電話は、噂どおり本当に鳴っている。好奇心からか受話器を取る陽子。
「……どなた?」
そこからは、聞き取りづらいが確かに少年のような声が流れていた。
「此方は、陽子です……貴方は?」
しかし、呼びかけても返事は無く、やがて電話は切れてしまった。
それ以上は何の変化も無く、陽子はその場を去った。

翌日、神代女学院教室内。陽子は昨夜の公衆電話での出来事を、友人の松子と梅子に話していた。
文明の進歩を快く受け入れる立場の松子には全く信じてもらえないが、伝統を重んじる梅子は
陽子の話に不安を覚える。この町では、最近夜1人で出歩くと襲われるという事件が多発していたが、
梅子はそれは神隠しでは、と疑っていた。
公衆電話の噂など、異様な雰囲気となっている神代町。中心にはトウキョウ塔がそびえている。
陽子は友人と共に早めの帰宅をするのだった。

帰宅の途中、陽子は影縫坂では不良らしき少年を、トウキョウ塔では外国人らしき男性を
目撃したものの、特に係わる事も無く家を目指した。
まだ明るいから平気だろうと、近道を使うために例の公衆電話の側を通る陽子。
しかし、いつの間にか周囲は暗くなっており、またしても公衆電話が鳴り出した。
恐る恐る陽子が受話器を取ると、背後から不気味な声が聞こえる。

「みぃ~つけたッ!!!!」

そこには見たこともない骨のような化け物がいた。突然のことに驚き陽子は町中を逃げ回る。
しかし、化け物を振り切ることは出来ず、結局公衆電話の元へと戻ってきてしまう。
通り魔事件との関わりを考え、恐怖する陽子。助けを呼んでみたがまるで意味はない。
ついに袋小路に追い込まれ、化け物に襲われる。その時、

「好奇心が強いのはいいことだ……だが、物騒な昨今では、あまり感心出来ないな」

突然目の前に謎の男性が現れた。見ればトウキョウ塔で見かけた外国人であった。
男性は化け物を妖魔と呼び、陽子を庇いながら戦う姿勢を見せた。
陽子もまたこの戦いに巻き込まれることとなった。

何故か妖魔と戦うことの出来た自分に、陽子は驚いていた。さらに自分の左手を見れば、
奇妙な痣が光っている。自分がどうなったかと脅える陽子に、男性は優しく声を掛けた。
文化の差による男女間のあり方に戸惑いつつも、男性は陽子に名乗る。

269 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/25(火) 04:51:53 ID:xNYI4wBM0
「私はノインと申します」

ノインは陽子を落ち着かせつつ、自分の力を正しい方向に向かわせなければ、先ほどの
魔性と化する未来が待っている。と彼女に告げる。
ノインは突然、明治に無くなったはずの陰陽寮の存在を口にした。その機関は姿を変えて
今でもある人物の手により存在しているという。陽子のような力を持つものを探し出し、
怪異と戦う集団。ノインもまたその一員であった。そして彼は、その組織を統括する人物に
会って欲しいと陽子に頼んだ。彼の導きが今の陽子には必要だと言う。
とにかくその場は一旦話を切り、陽子は明日またノインと会う約束をする。

翌日、公衆電話の前には既にノインの姿があった。昨夜の話にあった機関、
「マサク・マヴデヰル(深淵)」へと向かうことになる。
赤池近くの指定された場所へ向かった陽子は、マサク・マヴデヰルの一員となって戦って欲しいと
ノインに頼まれ、早速機関の長、ファウストと出会うことになった。
ファウストは美しい容姿をした男性で、どこか不思議な雰囲気を持っていた。
陽子が妖魔や組織、自分を誘うことについて尋ねてみても、抽象的な返事しかしない。
ファウストからも歓迎され、陽子は機関の一員となることとなった。

陽子は一旦屋敷を離れ、ノインから他のメンバーを紹介されることとなった。
まず現れたのはリョウと呼ばれた少年。人見知りが激しいらしく、2人はなかなか
打ち解けることが出来なかった。
続いてその場に、ヒジリという少年が現れる。昨日影縫坂で見た不良であった。
ヒジリはノインに対してもトゲのある態度を取り、陽子とも早速険悪な空気をかもし出す。
結局陽子の顔見せは決して良いものとは言えないまま終わってしまった。

屋敷の前に戻ってきた陽子とノイン。そこへ犬が寄ってきて、ノインは犬とじゃれあう。
今までとは違うノインの一面を陽子は見る事となった。
そこへ先ほどのリョウがやってきて、妖魔が現れたと告げる。
しかも存在が感知しにくく、あちこちへ移動しているのだという。
状況から二手に分かれての捜索を提案するノイン。戦いに不慣れな陽子の存在を考え、
3人と1人で動くことになった。
とにかくその妖魔の情報を集めるため、ノインたちは出発した。

人通りの多い文明通りにやってきた3人。通りすがりの主婦の噂話から、建設中のトウキョウ塔の
工事に係わったものが、不可解な死体で発見される現象が起きている、という情報を得た。
早速トウキョウ塔へ向かう陽子達。しかし相手は移動して気配を消す妖魔。その場には何の痕跡も
見当たらなかった。ノインは一旦体制を立て直すことを提案する。その時彼の元に、屋敷前で
出会った犬がまたやってくる。またしてもじゃれあう犬好きノイン。しかし仲間の一人が
犬の持つ怪しい気配を感じ取りノインに指摘する。すると犬はどんどん巨大化し、妖魔の姿となった。
謎の死体も、すべてこの妖魔のせいであった。そして陽子達の妖魔退治が始まった。

270 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/25(火) 04:53:15 ID:xNYI4wBM0
何とか妖魔を倒した3人。陽子は場の流れからか、ノインが祖国に妹を残していることや、
メンバーの経歴について聞かされる。
気付けば先ほどの犬も元の姿を取り戻していた。どうやら妖魔に取り憑かれていただけらしい。
単独行動をしたり生物に取り憑いたりと様々な活動形態を持つ妖魔を、力あるものが止めなければ
ならないとノインは言う。さらに陽子は仲間から、巫女さえいれば妖魔が封印できると聞かされる。
しかし巫女という言葉に表情が曇るノイン。封印は巫女が1人で、命を奪われるほどの代償を
支払わなければならないという。その事実に何故か背筋に悪寒が走る陽子。
とにかく任務を終えた彼らは、一旦戻ることにした。

日も暮れて、人通りの少ない路地には数多くの妖魔が暴れまわっていた。
ノイン、リョウ、ヒジリは各々の武器を手に妖魔を殲滅していく。
活発な妖魔の活動に、門が開き始めていることを彼らは感じ取った。
あまりの妖魔の数の多さに疲弊しきっていた3人。そこへ陽子が駆けつける。
援軍の登場に、彼らは体制を建て直し再び妖魔へ向かっていった。

粗方の妖魔を倒し、ひとまず落ち着いた陽子達。そんな中、ノインは陽子の手の痣を気に掛ける。
ノインに出会った時に現れた痣は、いつの間にかかなり濃くなっていた。
ノインは、突然陽子にファウストに会うように言う。それを聞いたヒジリは激しい口調でノインを問い詰めた。
「こいつが鍵だからか?だから俺達は捨てられるのか!?」
状況が飲み込めず、混乱する陽子。熱くなっているヒジリをリョウがなだめた後、とにかく陽子は
マサク・マヴデヰル本部へと向かうのだった。

本部において、陽子はファウストから身体検査をされることになった。一見普通の人間でありながらも
妖魔を倒す力を持つ陽子を興味深く調べるファウスト。本来ならば男性にここまでされることなど
ありえないことで、恥ずかしさから検査を拒否することもあった陽子だが、世界のためといわれたこと、
何故かファウストに見惚れていた自分があった事から、しばらくの間検査を受け入れることとなった。
そしてファウストの目が陽子の手の痣に向けられる。濃くなった痣を見たファウストは、大体分かったと
言い残して検査を終えた。
研究室から出ていた陽子をノインが出迎えた。彼は観劇のチケットを手に入れており、気晴らしに
どうかと陽子を誘う。陽子は彼の申し出を快諾し、早速2人は本部を出た。

劇場では役者に近づく機会もあり、大満足で観劇を終えた陽子。時間が相当遅くなった
こともあり、ノインが陽子を送ると申し出る。陽子の家までの近道となる赤池で、以前話に出た
ノインの妹が実はすでに亡くなっていたということを聞かされる陽子。話の途中で彼女の履物の
紐が切れてしまい、ノインにおぶさっていくことになった。
良い雰囲気になっている2人を後ろから覗くヒジリとリョウ。そんな彼らの前に突然妖魔が現れる。
2人が逃げ回っているとノインたちのところへと着いてしまう。そして全員で妖魔退治をすることとなった。

無事妖魔を撃退した陽子達。妖魔の増加という事実を前に、ノインは陽子達3人に組織の真の目的を語る。
古来よりこの神代町に存在する「神依り」という儀式。これには「巫女」と「巫現」が必要になる。
この儀式は鉄砲伝来の1543年より存在が確認され、人を超え、不老不死の身であるファウストは
それ以来神依りの研究を重ねているのだという。
しかし、これまで巫覡の存在が1度も確認されておらず、儀式のたびに巫女は命を落としているらしい。
マサク・マヴデヰルは最初、巫女か巫覡を見つけ神依りが行われることを目的に行動していたが、
巫女の犠牲を防ぐため、儀式そのものの封印を目指すこととなった。
そのために必要な巫女を見つけるのが現段階の組織の目標となる。もしそれが出来なければ
世界は闇に飲まれる、とノインは告げた。世界を守るという使命を自分達が持っていると。
陽子達は決意を新たに、その場は解散することとなった。

271 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/25(火) 04:55:07 ID:xNYI4wBM0
その日から1週間後、ファウストはノインに対し、陽子が巫女であると告げた。
巫女か巫現、どちらかがいれば封印は完成する。しかしノインは前回の儀式において
巫女が死んだという事実があり、ノインは心を痛めていた。
ファウストは、魔力の高いものであれば、命の危険はあるものの巫現の代わりが出来るという。
そしてその役目を買って出るとノインは申し出た。巫女と巫覡、2人とも生き残るために。
神依りが発生する7の月の1日までに封印は行わなければならない。トウキョウ塔において、
陽子とノインにより封印を行うことをファウストは取り決めた。
しかしその前に、神依り封印のためにファウストが政府に手を回して作った五芒星の結界が
妖魔によって破壊されつつあるという問題が発生していた。
まずは組織のメンバーで、結界のポイントに向かうこととなった。
任務へと向かったノインを見送り、ファウストが呟く。
「人の運命はかくも残酷なものなのか…人はデヴィルですら情けをかけるというのに」

儀式の日が近づくにつれて、妖魔溢れる町となってしまっていた神代町。
唯一心の休まるマサク本部にて、封印の決行をノインは宣言する。
巫女も巫覡もいないのに出来るのかとヒジリが異議を唱えるが、ノインは方法があるから
任せて欲しいといい、明日封印が行われることとなった。
明日はメンバーの命の保障は出来ないと通告するノイン。決行に備え悔いの無いように
今夜を過ごすようにと陽子達に伝える。陽子は最後かもしれない夜を、絆の深い人と過ごすのだった。

封印を前にして、ファウストはこの件が片付けば少し休暇を取ろうとノインに言う。
休む暇などあってはならないと反発するノインだったが、自分の真実を陽子に伝えてないことを
ファウストに指摘され言葉を返せなくなる。すべてが終わればしばらくこの国を離れることを
ノインは承諾した。

午前0時、本部に集まる陽子達。封印の鍵はトウキョウ塔に存在する。まずはそこへ向かう前に、
トウキョウ塔を中心に作られた五芒星の各頂点にあたる場所へ向かい、妖魔を倒し封印を行う
必要があった。陽子達は二手に分かれて各所を回ることにする。

ノインと共に最初のポイントへやってきた陽子。そこに巣食う妖魔の一部を倒したものの、
あまりの瘴気の濃さに体調を崩してしまう。一旦体制を立て直すことを提案するノイン。
しかしそこへ妖魔が襲い掛かり、陽子は逃げ回るうちにノインとはぐれてしまう。
一人になったところを追いつめられる陽子。その時、妖魔に自分の事を巫女と呼ばれて動揺する。
「策は成り、そして巫女は死ぬる。闇が帳を降ろしすべては私たちが手に入れる!ぷるうとう様!」
妖魔が陽子に襲い掛かる寸前、ノインが駆けつけた。2人で力を合わせ妖魔を撃退する。
倒した妖魔が自分の事を巫女と呼んだことが気になる陽子。そしてノインから、それが事実だと告げられた。
自分が必ず死ぬといわれている巫女であると知り、恐怖する陽子。そんな彼女をノインは抱きしめ、
殺させないために自分が対となるといって励ます。そして、陽子は自らの役目を受け入れる決意をした。
「君は僕が必ず守る…死なせやしない…」

陽子達は、担当のポイントでの封印を終え、いよいよトウキョウ塔へと向かうのだった。

272 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/25(火) 04:58:05 ID:xNYI4wBM0
トウキョウ塔入り口に無事そろった機関のメンバー。陽子は世界のため、改めて覚悟を示した。
塔内部では既にファウストが儀式のための準備を整えていた。印のないノインが巫覡となるため、
ファウストが仲介と成りノインに神依りを行うこととなった。いよいよ封印の儀式が開始された。
ファウストを通じ、光に包まれたノイン。彼が儀式の影響で苦しみ出し、戸惑う陽子。
しかしノイン本人の叱咤を受け、儀式に取り組んだ。陽子はどこからか聞こえる声に従い力を注ぐ。
共に儀式を行うノインの存在が支えとなり、光が満ち、穴が塞がるのが見えた。
犠牲を伴うことなく、儀式は成功した。
「封印は成りました。世界は又存続される…」
ファウストが言う。しかし、ヒジリが何かの異常に気づいた。
闇が閉ざされてしまわぬよう、妖魔が足掻いている。
この妖魔さえ倒せば、今度こそすべてが終わる。陽子達の最後となるはずの戦いが始まった。

戦いは終わった。しかし嫌な感覚がノインから消えようとしない。
倒したはずの妖魔の腕が、陽子に掴みかかる。せめて闇の中へ道連れにしようという、最後の抵抗だった。
闇の先が死の世界であると悟った陽子は、恐怖で動くことが出来ない。妖魔の手が陽子を捕らえる。
しかしその寸前、陽子の身体は何かに吹き飛ばされた。そして彼女の目に映ったのは、
自分の身代わりとなり妖魔に引きずられていくノインの姿だった。

「君の事、ちゃんと帰してやるっていっただろ?約束、守れてよかったよ」

陽子の悲痛な叫びも空しく、ノインの姿は闇へと消えていった。彼の使っていた銃だけがその場に残った。

トウキョウ塔での出来事の翌日。学校の友人はかつての怪奇現象の話でもちきりだった。
しかしそんな事はもう陽子の頭にはない。失意の彼女は町中をノインを求めて彷徨う。
「貴方が居ないのなら、私の生きている意味はなくなってしまう…」
そしてたどり着いたのはマサク本部。中にいたファウストに、ノインはどこかと尋ねる陽子。
しかし彼は残酷な真実を彼女につきつけ、さらには皆の歩く道ももはや分かれた、と告げる。
もはや自分とは二度と会うこともないだろうと言い、ファウストは別れの挨拶をした。

本部を去った後、陽子はかつての仲間と出会う。彼女を元気付けようと町中を探し回ってくれていたらしい。
ノインが消え、ファウストが去り残された3人。今は、涙を流すことしか出来なかった。

気がつくと、陽子は全てが始まった電話ボックスの前に来ていた。
その電話が、また鳴っている。そしてあの日のように、再び受話器を取った。

「繋がった!?ほら、始繋がったよ!」

そこから聞こえるのは少年の声。どなた、と陽子は問う。
電話の向こうの声はノイズが混じり聞き取りづらかったが、相手はお願いがある、と言った。
ノインという人物を殺して欲しいと。陽子はノインが死んだと相手に伝えた。
それを聞いた相手が驚いて言う。じゃあここに居るノインは誰なんだ、と。
突然の言葉に戸惑う陽子。そこにノインが居るの、と何度も繰り返し聞いた。
しかし相手から返ってきた言葉は、ノインが町を破壊し、彼の大事な人を殺そうとしているという事実。
嘘だ、ノインはそんな事はしない、と反論する陽子であったが、相手はこの100年後の神代町に
ノインが居て、大正においてノインを倒さなければ世界が破滅すると言う。
それきり切れてしまう電話。突然の話に、陽子は混乱するしかなかった。

大正編その1 終わり  現代編2へ続く              今回はここまで        

273 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/25(火) 05:09:11 ID:dphtNX/w0
ちょっと補足
観劇イベントはノイン以外の相手も選択可能。ただしよっぽどひねくれた選択肢及び
感情値入力しないとノインの好感度がルートが固定されるくらいまで上がるので
実質ヒジリやリョウを選択する余地はないと言っていい。
しかし全ルートやらないと1枚絵アルバムが全部埋まらない厳しい仕様

303 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/28(金) 05:03:54 ID:rciwsh6q0
ヌギャー続きいくよー
今回は現代編2から。ものすごく短い

始たちは何とか過去との通話が出来たものの、電話は切れてしまった。
アツシがもう1度かけてみようとするものの、もう電話は何の反応も示さない。
マドカ曰く、今この町は妖魔の影響によるエクトプラズムによって空間に異常が起き、
全く同じ現象が起こった過去に繋がっているのだという。
彼らの元に、謎の紳士が近づく。その姿を見て双子が慌て出す。ミチルは彼を伯爵と呼んだ。
さらにはマドカの顔色も悪くなる。鏡子によれば、彼は本名は佐伯と言う、自分達の上役らしい。
伯爵というのは通称で、普段は魔術の研究で地下にこもっているらしい。
伯爵が現在外から隔離されているはずの神代町に入ってきたことに驚くマドカ達。
彼はそんな様子を気にも留めず、肉体労働者を忘れてきた、とだけ述べた。
伯爵がマドカ達と話し合っている間に逃げてしまおうとする双子。しかしあっさりと見つかってしまう。
「死体など絵に描いたものだと、まだ判らないのか?」
彼の怒りの言葉は、双子というよりミチルにだけ向けられていた。
周りがどういうことかつかめていない中、いずれ知れることだ、と伯爵は言った。

そして話題は今後の対策となる。過去への連絡は出来たものの、その時代でノインは死んでいる。
さらにこちらのノインは行方知れず。つまりは手の打ち様がなくなってしまった。
話の中、伯爵の目は始の手に向けられる。取られたものは取り返さなければならないと彼はつぶやいた。
この町に溢れたエクトプラズムを利用すれば、彼の右手を取り戻すことも可能であるらしい。
状況は良くなってきたと安堵するアツシ達だが、伯爵は戦いに参加する気はないと宣言する。
彼がこの場にやってきたのは、ファウストがかつて失敗したカミヨリ封印の尻拭いのため、
過去へと通じる陣を作るためであった。そのためのエネルギーをトウキョウ塔に集めるため、
7箇所のポイントを巡りそれぞれに霊珠を配置することとなった。
中華料理屋の店主に食い逃げの代償として店を直せといわれて連行された双子と、
町を歩き回りたいと言い出した伯爵と別れて、始たちはポイントへと出発した。

道中で中華料理屋から双子を身請けしたり、妖魔に襲われていた店主やサカモト君やタカシマ氏を
救出したり、伯爵の言う肉体労働者、妖魔狩人の宝生を仲間にしたり、始が新たなマレブランケの力を
掌握したりしながら7つのポイントを巡る始たち。
途中立ち寄ったトウキョウ塔で、航と誄の亡骸を前にノインを倒す決意を新たにした。
その周辺は妖魔に満ち溢れ、全員で手分けして撃退する。粗方倒したところでとにかくポイント制覇を
優先しようとその場を後にした。
霊珠を配置してはそこに群がる妖魔を倒し順調にポイントを攻略していく始たち。しかし、7つのうち
1つの場所が、過去からの妖魔の干渉を受け、近づけないようにされていた。
彼らは電話ボックスへと向かい、再び過去と連絡を取ろうとするのだった。

現代編その2 終わり 大正編2へ続く

304 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/28(金) 05:05:45 ID:rciwsh6q0
大正編2

以前聞こえた未来からの相手に詳しい話を聞きだすため、陽子は何度も電話をかけなおしていた。
しかしその電話が未来に繋がるようなことはない。その場にはリョウとヒジリも同行していた。
カミヨリは封印され、もはや怪異が起こることはない。彼らはすっかり目的を失っていた。
せっかく学生服なのだし学校にでも行こうかなどとリョウが冗談交じりに言ったとき、
突然電話が鳴り始める。ひょっとしたら未来からかもしれない、と陽子は受話器を取った。
しかし、聞こえてきたのはあのときの相手の声ではなく、妖魔の唸り声であった。
大正と未来が繋がり、妖魔はそれぞれを自由に移動できるようになったという。
つまり、カミヨリが封印されたこの大正にも再び妖魔が出現するようになったことを意味していた。
とにかく現れた妖魔を撃退するため、陽子達は武器を構えた。

カミヨリ封印以来の戦闘となるためかすっかり体が鈍っていると嘆くヒジリ。
未来から妖魔が現れるということは、以前行われた封印が不完全であった事を意味する。
しかし、この場にはファウストもノインもいない。後始末をつけられるのは自分達しかいない。
陽子はマサク・マヴデヰルの再建を宣言する。リョウとヒジリは彼女を長とし、ついていくと決めた。

未来から来た妖魔が出たということは、今ならまた未来と接触出来るかもしれないとリョウが言う。
陽子が電話をかけると、以前も話した未来の相手と話す事が出来た。彼から、自分達の妨害を
しているそちらの時代の妖魔を倒して欲しいと頼まれる。
神代を守るため、新生マサク・マヴデヰルの活動が始まった。

未来の手助けのため、7つのポイントを制圧して回る陽子達。その途中、リョウは陽子を
話があると引き止める。

「…もしかしたら、ノインさんは生きているやもしれません」

305 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/28(金) 05:07:02 ID:rciwsh6q0
突然の言葉に落ち着きを失う陽子。リョウは、ポイント制圧の途中で、彼らしき後姿を
目撃したのだと言う。それが本当ならば何故自分達のところへ来ないのか。謎を残したまま、
陽子達はポイント制圧を続けるのだった。

全てのポイントを回り、未来へと報告するために電話ボックスへと戻ってきた陽子達。
いなくなったノインのその後や、自分達を置いて行ったファウストに思いを巡らせる。
その時、陽子の目に懐かしい姿が映った。一瞬だったが間違いなくノインであった。
陽子は思わず1人で飛び出してしまう。影を追った先には、ノインがいた。
思わず彼に抱きつく陽子。これからは俺が一緒だ、と優しい言葉をかけられる。
しかし、その姿や声は間違いなく知っているノインのものであったものの、
陽子はどこか違和感を感じずにはいられなかった。
陽子に追いついてきたヒジリとリョウ。彼らも目の前のノインが何か変であると気づく。
「誰だかわからねェが、ノインを騙るたぁ、ふてぇ野郎だ」
2人はこのノインが偽者であると断定し、陽子を庇うように立ちはだかった。
戸惑う陽子に、ノインは彼女のためにどれほどの苦しみを乗り越えてきたかを熱弁する。
しかし、何を言われても陽子の違和感は消えない。やがてノインは痺れを切らしたかのように、
自分と陽子はもはや相容れないんだな、と吐き捨てた。

「俺は君を許さない!例え世界の果てであろうとお前を追いつめ…その血肉でこの渇きを癒そう」

そう宣言し去っていくノイン。残された陽子は顔が真っ青になるほどのショックを受けていた。
本物のノインはどこかにいる、とヒジリに励まされる。しかし陽子はあれが紛れもない
本物のノインであると確信していた。

陽子が未来に連絡を取ろうとした時、突然日食が起こった。それと同時に妖魔の気配が一層濃くなる。
リョウとヒジリは、未来と同じ事がここでも起こっているのだと考える。この現象にノインが係わって
いるのでは、と気にかける陽子。とにかく情報を得る意味でも、未来と連絡を取ることにした。
未来の相手にポイントを制圧した事を伝えた陽子。続いてノインに出会ったことも報告すると、
ノインはそちらでもカミヨリを利用して冥府の門を開けるつもりでは、と相手が返してきた。
続いてトウキョウ塔へ向かって、カミヨリを阻止してくれと陽子は頼まれた。
トウキョウを、この時代を守ると決めた。迷う暇はない。
3人はカミヨリ阻止のためにトウキョウ塔へ向かうのだった。

過去編その2 終わり 現代編3へ続く

306 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/28(金) 05:09:16 ID:rciwsh6q0
現代編3

過去でも現代の神代町と同じ事が起こっていると聞いた始たちは、事の重大さが
増しているのを自覚する。とにかく最後のポイントでの霊珠配置を行うため出発した。
最後のポイントにはこれまで以上に強い妖魔の気配があった。仲間が周囲を警戒している中、
始は霊珠を配置する。するとこれまで以上に強い力が発生し、また力の強い妖魔を呼び寄せることとなった。
この結果が分かっていたんだろう、と伯爵に愚痴を垂れる仲間たち。とにかく任務完了の為、
妖魔退治を開始した。

全てのポイントに霊珠を配置し、トウキョウ塔へとやってきた始たち。そこには既に伯爵が待っていた。
彼が言うには、配置が終わったわりには集まるエネルギーが半分ほど足りないという。
これ以上どうすればいいのかと戸惑う始たちの前に、組織の長、ファウストが現れる。
足りない分は彼の魔力で補うという方法を取ることとなった。
そしていよいよ過去への道開きが始まった。始と仲間たちは、意を決して光の中へ入っていった。

身を引きちぎられるような痛みに耐え、気がつくと始はトウキョウ塔の中にいた。
目の前にいるのは、あの九藤。さらにはアツシと航、そして虚ろな眼をした誄。
ここは紛れも無く自分達が無残に敗れ去ったあのときのトウキョウ塔であった。
不思議なことに、自分達と九藤以外の時間は止まってしまっている。
「会いたかったぜ九藤、いやノイン!お前には大っきな借りがあるからな」
アツシが捲し立てる。マドカがこの場にいることや、様子の違った始を前に不思議がるノイン。
そんな彼に妹を返せと始は強く言う。ノインは力ずくでやってみろといい、戦いが始まった。

以前以上の強さを持った始たちは、九藤を倒すことができた。始は誄が生きているのを見て、
頭で過去が書き換えられたのを実感した。
九藤はまだ終わりではないといい、その場から逃げ去った。
その瞬間、始は激しい頭痛に襲われ意識を失う。気がつけば、元の時間のトウキョウ塔にいた。
違うのは、自分の右手が戻っていることと、誄が死んでないこと。
しかし、感動の再会の前にまだやらなければならないことが残っていた。
ファウスト曰く、九藤は空間のひずみを作り、現代と過去を集約させることで巫女と巫覡をそこに
揃え、完全な冥府の門を開けようとしているらしい。
その計画を阻止するため、始たちは過去と未来が交錯する地へと向かうのだった。

現代編その3 おわり 合流編へ続く

307 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/05/28(金) 05:38:43 ID:rciwsh6q0
いろいろ補足と蛇足

・双子の伏線は普通にやってても消化されないので書いちゃうと、実は今いるカケルは人形であり、
本物のカケルは昔プールで事故に遭って死んでいるそうです。伯爵の死体など~の台詞はこの経緯と
ミチルがネクロマンシーであることの表現。ちなみにこの双子はラーメン屋で10万払って身請けしないと
そのまま今後出なくなります。

・宝生は大半の人物が「ほうじょう」と呼んでるけどマドカのみ「ほうしょう」と呼びます。(ちなみに彼は九藤のことも
「くどう」と呼んでいます。)本来なら多数派を信じるべきでしょうが、マドカの中の人がこのゲームで唯一と言っていい
名のある声優(鳥海浩輔)なのでこっちが間違いとは言い切れません。(アツシなんか「歪曲」を「わんきょく」と読むし)
さらに宝生はステータス画面では下の名前が「凱」になっています。つまりこの人物は正式名称自体がまず謎

・マレブランケは、一定レベルに達するごとに順番に戦えるようになり(強制のルビカンテ除いて計11体)
現代編2か3間に赤池を訪れ倒すことで力を掌握できます。例えるならシャドウハーツのグレイヴヤードみたいな
システムです。だけど倒したところで攻撃力が上がるわけでもなくスキルを覚えるわけでもないので存在意義は
不明です。パスするデメリットといえばスタッフロールで見知らぬ悪魔グラフィックが多数流れて「?」となるくらい。



11 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/06/04(金) 03:26:51 ID:QG9ZjGp70
スレ立て乙でしたー
んでもってヌギャー多分最終回いくよー

過去と未来の交錯する地。その言葉通り、この場に過去と未来のマサク・マヴディル、そして
巫女と巫覡が揃った。対となる2人が揃い、真のカミヨリの条件もまた揃うこととなった。
時間を越えて巫女と巫覡を同じ場に居合わせる。これはファウストがかつての失敗から計画していた
ことではないか、とマドカは言う。ファウストを慕う気持ちなど全くなくしてしまっていた大正側の
マサク・マヴデヰルの3人だったが、ファウストは自分達も救おうとしていたのか、とも
考えるようになった。
それはともかくとして、彼らがやらなければならないのは、九藤を倒すこと。
しかしリョウが言うには、もう1つ、倒さなければならない大きな力が存在するという。
ならば現代側と大正側が分担して各個撃破すればいい、と鏡子が提案した。
しかし、大正側と現代側、どちらも九藤には大きな因縁がある。どちらが九藤に当たるかで
アツシとリョウを代表として対立する雰囲気となってしまう。
そこで、巫女と巫覡の話し合いにより、互いの役割が決定されることとなった。

(以下分岐です)

12 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/06/04(金) 03:28:41 ID:QG9ZjGp70
【現代チームが九藤を倒す選択をしたルート】

自分達が九藤を倒す。そう始が宣言し、役割は決まった。
その時、突然始と陽子の手の痣が光を帯び始めた。いよいよ真のカミヨリが始まろうとしていた。
かつて不完全とはいえカミヨリを目撃していたリョウは、その時と同じ現象が起きているのだから
問題ないと最初は思ったものの、光があまりに強いため、不安を感じ始めた。
やがて2人の意識が何者かに侵食されていく。陽子の体を借りた日の使者と、始の体を借りた月の使者は、
互いの存在を感じ驚きあった。

かつてこの神代の地に存在した2人男女の神。その神は新たに3人の神を生み出した。
一人はは日の女神に、もう一人は月の男神となった。しかし3人目の出産の際、あまりの苦しみに
女神が冥府に行ってしまうと、男神は怒り、3人目の神の力を奪い、地へと追いやった。
そして女神に会うために、日と月の神に冥府の門を開けるように頼んだ。
そして彼らは門を開けたものの、そこから現れた冥府の神が地上を穢そうとしたため、再び門を閉めた。
絶望に陥る男神。見かねた日と月の神は、100年に一度だ門の封印を解き、2人を逢わせる事とした。
そのため、この町では100年に1度、生者と冥府の世界が近づくようになったのであった。
これがカミヨリ。だからこそ2人の男女一対の存在が必要であった。

2人の中の日と月の使者が顔を合わせるのは数百年ぶりのこと。原因が黄泉というのであればこの機会に
完全に道を塞ぐのみ。2人の使者は、かつての契約を果たすと告げる。
「今ここに不浄を祓い、この地を日と月の光で満たさん」
そう言った後、始と陽子は崩れ落ちた。そして、辺りに瘴気が満ちる。
九藤との最終決戦に意気込む始。そんな彼を仲間たちが励まし、支える。
そして彼らは最後の決戦の地に足を運ぶのだった。

最も濃い瘴気の満ちた場所。そこに最大の敵、プルートゥがいた。
その体の中心に、取り込まれたであろう九藤の姿が見えた。生きているのか死んでいるのかわからない。
あまりの状態に、始は助けられないかと思うものの、その場の誰一人そんな方法は思い浮かばない。
そして、始たちの最後の戦いが始まった。

残された大正組は、現代側の戦いが始まったのを感じ取っていた。
未だに彼らがノインの担当となったことに納得できないヒジリ。今からでも遅くない、と
陽子達を連れ決戦の地へ向かおうとする。しかし、そんな彼らの前に、もう一体の敵、
黄泉津大神が立ちふさがる。かくして、陽子達の最後の戦いも始まった。

互いの役割を果たし、無事に再会した現代側と大正側。日と月の使者が、
再び始と陽子の体を借りて言う。
「人よ…全ては我が主の思慕が原因」
「しかしそれ故に我々が生まれ、御の達も生まれた」
「我らが姉弟の血を受け継ぐ人よ、御の達もまた思いの因果律の中にある」
「光を受け継ぐ子等よ、他者を愛しめ。全てはそこから始まり、さしてはあらゆる事象を生む」
「事象は世界を育てよう」「世界は光に満ちよう」
「我々、姉弟もまた一日一夜の隔たりの仲なれど」
「日夜の黄昏に逢う事ぐらいはできましょう」
「この世に日の光あれ」「この世に月の輝きあれ」

13 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/06/04(金) 03:30:42 ID:QG9ZjGp70
始の手の中にあった1冊の本、『神代町忌憚誌』。すべての原因は、そこに記されていた。
彼らの元に、ファウストと伯爵が現れる。この場所で、彼らは巫女と巫覡が同じ時に
揃わなかった理由が分かったという。しかし2人がそれを語ることは無かった。
かつて自分達を捨てた男を前にして、戸惑うヒジリとリョウ。ヒジリが何故自分達を
捨てた、と問いただしても、人の世に自分が身を置くわけには行かなかった、とだけ返された。
そして戻り始める時間。大正と現代のマサク・マヴディルが別れる時が来た。
最後にファウストに声を掛ける陽子。ファウストは、彼女にノインは彼女の看病で良くなる、と
告げ、彼らは各々の時間の元へと帰っていた。

現代のトウキョウ塔へと戻ってきた始たち。彼らは全ての終わりを感じていた。
その場にいる誄と始は、眠ってはいるが生きている。そして夜明けが訪れた。
ファウストから、これまでの謝罪と、カミヨリを終焉させたことへの感謝が始に向けられる。
そして、伯爵からも貴重なデータと結末に感謝された。
彼らは、また会うだろうと告げ、その場から消え去った。
そして、誄と航が目を覚ます。彼女達からはここにいた経緯についての記憶が無くなっていた。
その方が彼らにとっていい、というマドカ。和やかな雰囲気がその場を包み込む。戦いは、終わった。

「この世に日の光あれ」「この世に月の輝きあれ」

「神が人に肉を送り、デヴィルが料理人を送り込む
 ならば、我らマサク・マヴディルは、闇を喰らう更なる闇と成りましょう
 闇が跋扈する時、我等は更なる暗黒、深淵と成る」

神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア  おわり  …じゃないよ

カミヨリ封印より2ヵ月後、平和な学園生活を送っていた始。
誄と航と一緒に帰ろうとした時、航から妙な話を聞かされる。
この所毎晩、トウキョウ塔から怪しい光が上がっているという噂が流れているらしい。
誄もその話に覚えがあるらしく、脅えてしまう。
そんな彼らの元に、マドカが姿を現した。マサク・マヴディルの面々は事件の後
1ヶ月ほど休暇で神代町に滞在しており、誄や航ともすっかり打ち解けていた。
マドカの登場に不吉な予感がするという航。マドカは始に用があってここへ来たらしい。
誄と航が先に帰った後、マドカは始にもう一度力を貸してくれ、と頼む。
その原因はトウキョウ塔に現れる光の柱にあるらしい。妖魔の気配は無いものの、
人為的な光でもない。とにかくトウキョウ塔での調査が必要だという。
始たちはまずは神代町に集まっているはずの他の仲間と合流することにした。

神代町のあちこちにいる仲間たちに、夜にトウキョウ塔に集合することを確認させた後、
始たちもトウキョウ塔へと向かった。ファウストや伯爵曰く、今度の敵は
あのプルートゥ以上の存在とのこと。準備を済ませ、時間が来るのを待つ始たち。
そして夜、噂どおりトウキョウ塔に光の柱が現れた。現れたのは、死を司りし神の悪意、サマエル。
強大な相手が始達に襲い掛かった。

どうにかサマエルを撃退した始たち。しかし崩れゆくサマエルが言う。
「あの道化め、我を当て馬にするとは、許し難し」
サマエルの向こうにまだ別の存在がいることを意味する言葉に、動揺するファウスト。
「人間よ、我を屠り、全てが終わったと思うな。今、地獄の蓋は、世界の至る所に開いておる
 人間よ、我らをみくびるなかれ。今に大群を率いて、この世を混沌へと貶めてやろうぞ…」

14 :ゲーム好き名無しさん:2010/06/04(金) 03:31:52 ID:QG9ZjGp70
とにかく強敵を撃退した事に安堵する一行。しかしサマエルの最後の言葉、軽視はできないと
伯爵はいう。そして、その場に異変が起きた。
そこにいる始(と宝生)を除く7人の体の1箇所に、突然血で書いたような
「P」の文字が浮かんだ。これは大罪の証、とファウストは言う。
さらに、ファウストを狙ったものなのか、彼の側の鏡に黒い薔薇が刺さった。
伯爵は、これがファウストに係わることであると断定した。心当たりがあったファウスト。
前に自分がいた組織に関係がある、と彼は言う。漆黒の薔薇は8人目のメンバーを
意味する、とも述べた。
メフィストフェレス、と伯爵は思い出したように口に出した。それが今回の黒幕らしい。
1度世界を救った経験からか、何とかなる、と気楽に構えるメンバー達。
しかし、伯爵とファウストは、今後のことに不安を消せずにいたのだった。

「メフィスト…君は契約を執行し、私の魂を地獄へと連れて行くだろう。これは私の罪。
 神よ、私は、太陽と世界について語るべきことは何も知らぬ。
 ただ、人間がみずから苦しんでいることを知っている…」
それを救いたかった…後にはそう聞こえた様な気がした。

神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア  おわり

15 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/06/04(金) 03:34:34 ID:QG9ZjGp70
【過去チームが九藤を倒す選択をしたルート】

私がやります、やらせてくださいと陽子が宣言し、それぞれの役割が決まった。

(以下ボスと会うまで現代編と同じ流れ)

周囲を包む異常な気配を感じる3人。彼らはそれを発する敵が誰なのか、そしてそれが
もうすぐここにやってくることを確信していた。
そして現れた因縁の相手、ノイン。彼の様子は最後に会ったときと変わらず、陽子に対する
態度も辛辣を極めるものだった。
彼は陽子を救った後、文字通りの地獄へ行ったのだという、すなわち穴の向こうの世界。
そこでの経験は、自分を狂わせるには充分だった、とノインは笑いながら語る。
妖魔が倒されればどこへ行くのか知っているか、突然ノインは陽子に問う。
妖魔は倒されるとあの穴の向こうへと帰っていく。その事実を理解した時、3人の脳裏に
恐ろしい光景がちらついた。
そんなところへと行ってしまったノイン。妖魔は自分達を殺した相手が一人で転がってきた、と
嬉々として彼の肉体や魂を何度も何度も傷つけたのだという。
そんな中でノインは何故生き残ったのか。彼はプルートゥに取り込まれて、その地獄を生き延びた。
もはやノインという固体の意志も統合されつつある。自らの渇きを癒してくれ、と襲い掛かる
プルートゥ。陽子は自分の身代わりとなったノインの受けた仕打ちを思い愕然とする。
しかし、それが今自分の目の前にいる。ならば自分が彼を救わなければならない。
陽子は立ち上がり、ヒジリとリョウにノインを救う、と決意をあらわにする。
取り込んでいるプルートゥそのものを倒せば彼を救えるかもしれない。何の保証もないが
他の手立てを考えている余裕はない。凛として構える陽子。ヒジリとリョウも、彼女に続いた。
そして世界を、ノインを救うための最後の戦いが始まった。

残された現代組は、大正側の戦いが始まったのを感じ取っていた。
アツシは、始に本当に九藤を譲ってよかったのか、と問う。
そんな中、彼らの倒すべき敵が襲い掛かってくる。最大の敵、黄泉津大神。
かくして、始たちの最後の戦いも始まった。

(以下それぞれが元の世界に戻るまで現代編と同じ)

大正、神代女学院。1日の授業が終わった後、松子に一緒に帰らないかと誘われるものの
断ってさっさと帰ってしまう陽子。松子と梅子は、ここ数ヶ月で彼女の雰囲気が
随分変わったことが気にかかっていた。
マサク本部では、ヒジリとリョウが自分達にどうすることも出来ない現状に
歯痒い思いを抱いていた。ノインとプルートゥの分離自体は成功したものの、
あれ以来ノインは意識不明の状態で病院に収容されたままであった。
毎日のように病院を訪れ、寝ることもせずにノインの側にいる陽子。
彼が目覚めた時、一番におかえりなさい、と言ってあげたい。その思いが彼女を動かしていた。
しかし、いつの間にか眠ってしまっていた陽子。夢の中で彼女はノインとの楽しい思い出に
浸る。時計の音で目を覚まし、眠っていたことに陽子は気付く。すると、目の前のノインが
はっきりと自分の名前を呼んだ。まだ夢を見ているのか、と陽子は思う。しかしそれは
紛れもない現実。

16 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/06/04(金) 03:36:51 ID:HbHPTSBf0
「長い、長い夢を見た。夢の中で君はいつも僕を呼び、僕の為に手を伸ばしていた。
 僕は何時だってそれに応えようとしていたのに、何故か僕の世界は決して壊れない
 膜のようなもので覆われていたのさ。
 君はそれを取り除くために、凛と立ち向かっていった…
 陽子、泣いているのかい?もう僕が戻ってきたら、君にそんな顔はさせない…
 只今、陽子」
「お帰りなさい、ノイン!」

神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア  おわり  …じゃないです

すっかり平和になった神代町。妖魔が現れなくなった後も、まだ自分達の力を
必要とする人たちがいる。陽子はマサク・マヴデヰルのまとめ役としての日々を送っていた。
今日はノインが退院してくる日。本部へと急ぐ陽子だったが、街中で号外が配られているのを
目撃する。見出しは「怪異再び」。陽子の顔が険しくなった。
陽子の到着を待つマサクのメンバー達。そこには退院してきたノインの姿もあった。
彼らはすっかり平和な日々に溶け込んでいた。そこへ遅れてきた陽子が例の号外を持ち
やってくる。前回と酷似した怪異現象が再び起こり始めているという記事内容に、
和やかだった彼らの表情が一変する。とにかく行動を開始しようとするメンバー達。
町中に妖魔の気配が溢れているのをリョウが感じる。そして陽子達は本部を出発した。

トウキョウ塔にやってきた陽子達。しかし、周囲にある気配は妖魔のものではない。
日の神を宿す陽子は、それが神のものであると気付いた。そして彼らの前に現れたのは、
人の罪を裁く存在、ネメシス。この神は、因果に触れ人を超越したファウストを裁くため
現れたのだという。ファウストが去った後のこの地に現れたのは、この町の空間が不安定な
為であるとノインは言う。駄目な親の後始末は子供がするのか、とヒジリが文句を垂れるものの、
とにかくこの神を倒すしかない。神代町の平和の為、マサク・マヴデヰルの戦いが始まった。

ネメシスを退けた陽子達。二度とこのようなことが起こらないように、と
陽子は身に宿す日の神の力を借り、この場を浄化することにした。

その後、お祝いの準備を行う陽子、ヒジリ、リョウの3人。さらに陽子は、リョウとヒジリから
トワイライト・ショウの観劇チケットをプレゼントされる。ノインと2人で行って来い、と
高価なチケットを前にためらう陽子の背中を2人が押す。

シアトルの入り口で、ノインが感慨深げに陽子に話をした。

「陽子、本当にありがとう。何もかも君のお陰だ。
 君のお陰で今僕はここにいる、分かるね。
 これからの人生は君と共に歩もう。そして今、この瞬間からもう1度始めるんだ。
 お手を、お嬢さん」


神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア  おわり 

17 :神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア:2010/06/04(金) 03:46:19 ID:HbHPTSBf0
ちょっと補足

・現代チーム、特に始が九藤にこだわる理由としては「妹の敵討ち」。が、見ての通り現代編3において
九藤倒した上に妹も生き返らせてます。だけど話はそんなこと全員が忘れてしまったかのように進行。
戦闘開始の号令もアツシの「いくぜ!始の妹の仇!」となってます。

・過去編1でちょっと話に出てきたノインの真実がどうとかいう伏線は結局消化されませんでした


以上で神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア終了です。
お付き合いいただきありがとうございました。








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