アルバートオデッセイ2 邪神の胎動

part59-134,136,138~141,143,144,146,148~150


134 :アルバートオデッセイ2 1/12:2011/11/05(土) 13:02:17.73 ID:hBOqMipv0
今度はアルバートオデッセイ2いきます
長いんで支援お願いします
まずは軽い人物紹介から。前作から登場の人物は前作のまとめを参照のこと。

【ディーン】あまり大した特技を持たず、アルバートが入るとさらに影が薄くなる主人公。前作に登場したライアモ
スの遺児。10年前にスレイに引き取られ、今はゴートの見習い騎士。
【モールス】10年前に母とともに港町マウリナに流れてきた。今はチベリスの大聖堂に仕えている。
【ダッシュ】義賊。もう36歳のくせに言動が一番子供っぽい。前作では本筋に一切関わってこなかったが、本作で
は10年前の英雄の一人とされている。
【レディシュ】埴輪みたいな仮面を被っているルクレナン王国の枢機卿。摂政を兼ねて王国の実権を握っており、砂
漠と荒地だらけのルクレナンにかつての繁栄を齎そうとしている。
【ペイル】神獣の力を使う青髪の勇者。アルバートと同じく、レアンディールに発する『神獣の一族』の末裔。若い
女性に大人気で、敵国レアンディールの女性ですら彼に夢中。
【精霊四姉妹】魔神を封印する『秘宝』を守る四人の精霊姉妹。火の精霊ナックは穏やかで、風の精霊ノアは頑固。



136 :アルバートオデッセイ2 2/12:2011/11/05(土) 13:04:07.70 ID:hBOqMipv0
~首都ゴートの王宮にて~

「……よくやった、勇者アルバートよ!!あのグローバスを打ち倒すとは……これで、ゴート王国に平和が戻るであろう。どうじゃ……このまま留まり、余の助けになってはくれぬか?」
「……いえ、母に私の無事を知らせてから、世界を巡る旅に出たいと思います」
「アルバート、オレもチベリスまで付き合うぜ!」
アルバートとノイマンは退出。代わるようにソフィアが前に出てくる。
「国王陛下……」
「うむ……そなたの心中は察しておる、行ってやるがよい!!」
「達者でな……」
「陛下!!スレイお父様……今まで……ありがとうございました」
ソフィアも退出し、アルバート達を追いかける。
「待って……待って!アルバート!!私も……一緒に、連れて行ってください!」
「ソフィア……」
「あっ!!あぶない!!アルバート……」
突如飛び出したノイマンが、何者かの攻撃を受け殺されてしまった。
「ノ……ノイマーーーンッッ!!」
「一体……何が起こったんだ?!」
アルバートが町の外に飛び出すと、そこにいたのは倒したはずのグローバス王だった。
「我は、不死なり……」
アルバートは斬り掛かるが全く効かず、逆に攻撃を受けてしまう。
「バッ……バカなっっ!!」
「小僧、死ぬがよい……」
「イャアァーーーッ!!」
今にも止めを刺されんとしたときソフィアが叫んでその体が光に包まれ、グローバス王は消滅したが……。
「ソフィア?!ソフィアァーーーッ!!」
ソフィアは引き換えに、覚めることなき眠りについてしまった。

~場面が変わって、10年後の王宮~
「……あまねく魂、永遠に語られ給う……これ、新しき英雄の頌歌なり!!」
(以上がOPですが、前作のEDとはなぜか大幅に違っています。スレイがアルバート達を迎える側だったり。)

138 :アルバートオデッセイ2 3/12:2011/11/05(土) 13:23:11.77 ID:hBOqMipv0
ゴート王国の上空を人を乗せた青い飛竜が飛んでおり、それを三頭の赤い飛竜に乗った兵士(ドラグーン)たちが追
っている。
「王女は生かして連れ帰る命令だ!……飛竜を狙え!!」
やがて追い付いた赤い飛竜のドラグーンの攻撃により、青い飛竜は墜落してしまう。
飛竜は首都ゴートの城壁で鍛練に励んでいたライアモスの遺児ディーンと騎士長ワイズマンすぐ傍を飛び、やがて近
郊の草地に墜落。二人は墜落地点へ駆け付けたが、そこには既に後を追ってきた赤いドラグーンが集まっていた。
「ちっ……見られたか、殺せ!!」
二人は襲ってきた兵士たちを倒し、墜落した竜に乗っていた二人を城に運び込んだ。

「ふむ……大海を遥かに越えた東の国ルクレナンには、飛竜を召喚する法があるとか……」
「私は、太陽王国ルクレナンの王妃……レナ・ブリエ・ルクレナンです。娘を!!娘のユナを守ってください……ど
うか……レディシュ枢機卿の魔手から……」
ドラグーンはルクレナンの兵士達であり、救出した二人はルクレナンの王妃と王女と判明。しかし王妃は王女のユナ
を託し、そのまま息絶えてしまった。
翌日。
宿にいたディーンは、ワイズマンから急報を聞き城に駆け付けた。
「昨夜、港町マウリナがルクレナン軍に制圧された」
だが騎士団の招集も終わらぬままに、ルクレナン軍の一部が空から首都ゴートへとやってくる。
「我こそ!太陽王国ルクレナン、レディシュ枢機卿が配下、赤腕将軍のロウズ・ルフトであーーーるっ!!ゴートⅨ
世王にお会いしたいっ!!」
将軍の無礼な態度にあわや戦闘となるところであったが、すんでのところで国王謁見の許可は降りた。
「レナ王妃ならびにユナ王女の引き渡しを、レディシュ枢機卿の名におきゴート王に要求する!!」
「できぬ相談だ……レナ王妃の遺言により、ユナ王女は我がゴート王国で保護することとあいなった!!」
ひとまずルフト将軍は帰ったが、マウリナは依然ルクレナン軍の手に落ちたまま。国王はスレイ将軍と騎士団にマウ
リナの奪回を命じる一方、ワイズマンに対しチベリスの勇者アルバートに協力を求めるよう命令する。
かくしてワイズマンとディーンは、一路チベリスに向かうこととなった。

チベリスに着いた二人は早速アルバートの旧家に向かうが、そこにアルバートはいなかった。そこで二人は大聖堂に
行きソフィアの看護をしているモールスに会うが、やはりそこにもアルバートはいなかった。
「アルバート様は、ソフィア様の深き眠りを覚ますために旅立たれたのです」
「なんてこった!いつルクレナン軍がゴートに攻めてくるかわからないってのに!」
「ル……ルクレナンですって!」
ルクレナンという言葉に過敏な反応を示すモールス。二人が不審がっていると、そこに司祭がやってきた。
「このモールス、ルクレナンに深き因縁があるのです。これも神のお導き、どうか供に加えてやってくだされ」
諾した二人はモールスを供に加え、一旦このことを報告するためゴートへと帰還した。

139 :アルバートオデッセイ2 4/12:2011/11/05(土) 13:27:05.42 ID:hBOqMipv0
ゴートへと帰還した三人が報告のため謁見の間に入ると、そこでは起き上がったユナ王女が国王と話していた。
「父が三ヶ月程前に亡くなってから、国内の様子がおかしくなりました……母は父の死について調べていたようです
が、ある日突然『これから……とても恐ろしいことが起きようとしているのです』と言って……」
王妃はユナ王女を連れてすぐに国を離れたが、ゴート上空で捕捉され今に至るという。
ともあれ三人がアルバート不在の報告を済ませると、ユナ王女が突如外に向かって駆け出した。
「私さえ来なければ……ゴート王国の人々に迷惑をかけずにすんだはずです……私は、ルクレナン王国に戻ります!」
「待ってください、王女!貴女の母上は最期まで、貴女をルクレナンの追っ手から守ってほしいと望んでいました。ここを通すわけにはいきません!」
ひとまずユナ王女は留まったが、そこに一人の傷だらけの兵士がやってきた。
「こ……国王陛下!!コ……コートロードが、おちました。スレイ将軍をはじめ、大半の兵士が敗走中!!」
「うむ……ワイズマン!ただちに増援軍として、コートロードに急いでくれ!!」
命を受けたワイズマンは、ディーンとモールスを連れコートロードへと向かう。しかし謁見の間を離れた途端、中か
ら悲鳴が響いた。
慌てて戻った三人が見たのは、ユナ王女を人質に取る先ほどの負傷兵。それが仮の姿であると見抜いた魔術師長が看
破の魔法をかけると、負傷兵は醜い魔女の正体を顕わした。
「あたしゃ、ルクレナンの魔女ビビトさね!ユナ王女は、いただいて行くだわさっ!!」
「ルクレナンの魔女?!それでは、スレイ将軍の話は……」
「うそっぱちさね!……もっとも、本当にそうなるのも、時間の問題だわさっ!!……ルフト!」
突如上空から轟音が響き、ルフト将軍の乗った飛竜がビビトとユナ王女を攫っていってしまった。場の一同は呆然と
するが、やがてディーンは前に進み出る。
「ディーン、行くのか?ルクレナンに!?一人では、死に行くようなものだぞ!!」
その言葉を受け、モールスも進み出た。
「恐れながら陛下……一人では、ありません!……私は幼いころルクレナンに住んでおりました。きっとディーンの
力になれるでしょう」
「……国王として、たった二人が危険な敵国に乗り込むのを許すわけにはいかぬ……ワイズマン!!ディーンについ
ていってやるのだ!!」
了承したワイズマンも連れ、ディーンのユナ王女救出の旅は始まった。

まず中継地点であるコートロードに着いたディーン達の前に、見知らぬ少女が現れた。
「まっていたわ!あなたがディーンね……冷凍弾っっ!!」
いきなり魔法で攻撃してくる少女。ディーンは間一髪でそれをかわす。
「なかなかやるわね……悪かったわ、少し腕試しをさせてもらったの!あたしの名はクレシャ!ゴート王国宮廷魔術
師よ!あたしはスレイ将軍のもとでマウリナ奪回作戦に参加してたの。スレイ将軍は快進撃を続けているわ。で、あ
たしは宮廷魔術師長の命令でここで待ってたわけ!貴方達に協力するためにねっ!!」
宮廷魔術師クレシャを一行に加え、四人は港町マウリナへと向かった。

ルクレナン軍の残党を蹴散らしつつ奪還されたマウリナに入った一行は、まずスレイ将軍に会って話を聞く。
「ルクレナンへ行くなら、暁のクジラ団のパブロフに頼んでみるとよい」
一行は助言どおりに夜の酒場にいたパブロフに航行を頼み、北ルクレナン地方の漁村ベクトーラからまずは炭鉱の町
アコスへと向かった。

140 :アルバートオデッセイ2 5/12:2011/11/05(土) 13:31:58.14 ID:hBOqMipv0
ディーン達は王都までの中継点であるアコスに着いた。
だが王都ルクスランジュに行くために通らなければならない地下道『リンのほこら』が、なぜか今はリンが不在のた
めに魔物が蔓延る危険な場所となっているという。
それでも魔物を蹴散らしつつ地下道を通って王都に行く一行は、問題の精霊リンのほこらに着いた。すると……。
「変ね!?まったく霊気を感じないわ……」
「?!何かいるぞっ!!そこかっ!!キエーーーーーッ!!」
「オイオイ!!アブねえなあ……いつからゴートの騎士は、いきなり人に斬りかかるようになっちまったんだ?!」
謎の男の正体は盗賊ダッシュであった。リンのほこらにあるという秘宝を狙ってほこらに来たが、すでに秘宝はここ
に無かったという。
長居は無用と足早に去ったダッシュは放っておき、一行は引き続き地下道を通りルクスランジュへと向かった。

地下道を抜け守りを突破しルクスランジュへと着いた一行だったが、城は警戒が厳しくあっという間に見つかって追
われる身となる。
「みなさん!!こっちです!!」
モールスはなぜか皆を聖堂に案内し、そこにいた司教に詰め寄る。
「ライラック司教ですね?!10年ぶりになります……モールスです。この聖堂には王城につながる抜け道があると
聞いています……案内してもらいましょう」
ライラックは最初シラを切っていたが、モールスに恫喝され抜け道を案内する。
ディーン達はモールスの正体を訝しむが、ともあれ一気に玉座の間へと潜入することに成功。しかしそこにユナ王女
は居らず、いたのは見知らぬ仮面の男であった。
「……おまえは?!」
「我が輩こそが、この太陽王国ルクレナンの枢機卿レディシュ・キンブリーである!!」
「レディシュ!!ルフト将軍の異国への遠征にかまけ、警備をないがしろにした結果がこれですか?!」
二人に割って入るように現れたのはユナ王女であった。だが、王女は再会もそこそこにレディシュを問い質す。
「……レディシュ!!ルフト将軍らの遠征目的、古代ルクレナンの秘宝探しのためだそうですね!!」
「ひっひっ秘宝ですと!?……4つなる秘宝集いし時……その大いなる力にて、地獄より来たれり……裏切りと暴力
の支配者・鮮血の王子・地獄の……」
「そうです……ルクレナン王家最も呪われた歴史、創魔の秘術!!」
ライラックがそれに反応し口伝を口にすると、ユナも秘術のことを話し始めた。
「300年前……このルクレナン王国は豊かな大地と強大な魔法文化の絶頂期にありました……が、さらなる富を求め
た先人達は神により封じられた強大な魔神を呼び出し支配下におこうとしました。しかし、呼び出された魔神の力は
とても人の手に負えるものではありませんでした……魔神は、次々に豊かな大地や多くの町々を砂漠に沈め、毎日た
くさんの人々から生を奪っていきました……」
そこまで話したユナはレディシュに撤兵を命じるが、突如入ってきた青年がそれに異議を唱えた。
「いいえ!!世界に散った、魔神が封じられし4つの秘宝……全てがそろう時……その時こそ!レディシュ卿の御力
によって魔神を支配し、世界を真の平和に導くのです!」
青年はルクレナンの騎士長ペイルであった。レディシュはディーンらを追い払うよう、ペイルに命じる。
「こ……これはっ?!うわあぁぁぁぁ!!」
ペイルは王女に睨まれ躊躇ったものの、結局は不思議な変身能力を発動させてディーンらを一撃で倒してしまった。
「ユナ王女……国王亡き今、摂政たる我輩こそが、この国の最高責任者なのです!!……以後、勝手はなされぬよう」

141 :アルバートオデッセイ2 6/12:2011/11/05(土) 13:33:38.01 ID:hBOqMipv0
意識を取り戻したディーンは、とある神殿跡の作業場にいた。仲間たちとも離ればなれであったが、そこに見たこと
のある人物の姿を認める。
「よう!!ひさしぶりだな、ボーズ!!オレさまだ……盗賊のダッシュだっ!!ここから助けてやる……」
ダッシュが騒ぎを起こしているうちに、隙を突いてワイズマンとモールスが突入。そこにクレシャもやってきて、デ
ィーンと奴隷囚人達は無事脱走に成功した。
「一刻も早くルクスランジュに戻って、ユナ王女を助けなくては!」
「まぁまぁディーン、そうあわてなさんな!そのユナ王女から、伝言があるんだからよっ!!」
ダッシュは一行が突入したとき城に侵入していて一部始終を見ており、ディーンが倒された直後ユナに接触していた。
「『レディシュ卿の企てにより、ルクレナンに……いえ、世界に大きな災厄が訪れようとしています。精霊リンの秘
宝はレディシュ卿の手にありますが、魔神の封印を解くには他に3つの秘宝が必要です。全ての秘宝がレディシュ卿
のものになる前に……あなた方の手で、秘宝を探し出してください!!』……以上だ。とりあえず南端にあるナック
の塔へ行って、まずは『招霊の輪』を手にいれるんだっ!!オレもつきあうぜ!」
盗賊ダッシュを仲間に加え、ディーン達は砂漠の南にあるナックの塔へと向かった。

一行は港町バレンテージを経由してナックの塔に着いたが、中にはすでにルクレナン軍が先回りしていた。それを倒
して三階に上がると、そこにはあの魔女ビビトの姿があった。
「……おまえは、ゴート王国にいた小僧だね!!どうして、ここに……まあ、いいだわさ。オマエたちの首も秘宝と
一緒にレディシュ様に献上するだわさ!!」
激戦の末ビビトを倒すと、ビビトの姿は断末魔の呻きを残して消えてしまう。すると入れ替わるように、どこかから
謎の声が響いてきた。
「貴方達を、この塔の最上階に招きます」
次の瞬間、一行は塔の中の見知らぬ部屋にいた。そこにいたのは、一人の女性と倒れて動かぬビビトの姿。
「私がこの塔の守護者、精霊ナックです。妹を、レディシュ卿の呪縛より解き放ちいただきありがとうございました」
「妹?!」
「そう、ルクレナンの魔女ビビトの正体は私たちの末の妹……精霊リンなのです……戦士たちよ、あなた方に『招霊
の輪』をたくします」
「で……でも、精霊リンは?!」
「大丈夫、私たち精霊は簡単に死んだりしません。この秘宝で、レディシュ卿の野望を阻止してください。そのとき
こそ呪いは解け……精霊リンが蘇るでしょう。たのみましたよ……」
『招霊の輪』を受け取ったディーン達はひとまず港町バレンテージに戻った。するとそこにはパブロフがおり、ディ
ーン達にスレイ将軍の伝言を伝えてきた。
「『ゴート王国内で事件が起こった!!マウリナまで戻ってくれっ!!』……だとよっ!!」
一行はスレイ将軍の要請に従い、パブロフの船に乗って港町マウリナへと向かった。

143 :アルバートオデッセイ2 7/12:2011/11/05(土) 13:43:36.86 ID:hBOqMipv0
一行はマウリナの港に着き、スレイ将軍の出迎えを受けた。
「……実は、チベリス寺院にいるはずのソフィアがいなくなってしまったんじゃあぁ!!」
「クソッ!!間に合わなかったのか?!」
「お主は、ダッシュ?!……どうしてディーン達と一緒におるんじゃ?」
「オレさまはアルバートに頼まれてソフィアを目覚めさせる方法がないか、さがしていたんだが……」
「ワシとこのダッシュとはな……10年前の魔導戦役でアルバートと共に戦った戦友なんじゃ!!」
ダッシュの素姓に驚きつつも、ソフィアを探そうとマウリナを出る一行。ところが、そこでいきなり魔物の群れに出
くわした。しかもその中心にいるのは、行方不明のソフィアその人。
「我は、不死なり……我は、グローバス王なり……ゴートの地に呪いあれ!ゴートの民に死を!!」
ソフィアはグローバス王に操られて正気を失っていた。
「手荒な真似はしたくないけど、仕方ない……」
なんとかソフィアに一撃を与えて弱らせると、ソフィアは呻き声を上げて瞬間移動をする。
「ち……力が足りぬ……魔導の力よ……水晶……水晶さえあれば……レグネスへ行かねば……」
一行はソフィアを追い、パブロフの船に乗って南ゴート大陸のレグネス火山へと向かった。

一行はレグネス洞窟の入り口でソフィアを捉えたが、ソフィアをこれ以上傷付けるわけにもいかず立ち往生になって
しまう。
だが、そこに突如青髪の青年が現れた。
「ア……アルバートっ!!」
「招霊の輪を……招霊の輪を使うんだっ!!……ソフィアの魂を呼び起こしソフィアの意識がグローバスに勝れば、
体から引き離せるはずだっ!!」
ディーンが言われた通り招霊の輪を使うと、ソフィアの体からグローバスが飛び出てくる。そして逃走したグローバ
スに止めを刺してソフィアの元に戻ると、ソフィアは既に目を覚ましていた。
「私は永久に、この身の内へグローバスを封じるつもりでした……しかし10年の歳月によって、私の封印の力が弱
まってしまったようですね……みなさん、本当にありがとう!!」
「レディシュ卿の話は、旅の町々で聞いたよ。力を合わせ、レディシュ卿の野望を打ち砕こう!!」
「私も、同行させてもらいます」
「よし!そうと決まれば、レアンディール共和国ノアの要塞まで行って破界の笛を手にいれるんだ!!」
アルバートとソフィアを加えた一行は、パブロフの船に乗り次の秘宝があるレアンディール共和国へと向かった。

レアンディールの港町アクタニーナに上陸し、まずはチュンアンに向かった一行。しかしチュンアンは、侵攻してき
たルクレナン軍によって廃虚と化していた。
「ヤツらの中に魔獣使いアーってのがいて、そいつとその魔獣にやられたんだ……」
一行はルクレナン軍を蹴散らしつつ、チュンアンから精霊ノアが秘宝を守るノアの要塞に突入。ノアの元まで辿り着
いたが、当のノアはディーン達の言葉に耳を貸さない。
「たとえその魔獣使いアーというのが何者であろうと、この要塞から秘宝を奪うなど不可能です」
「グフッ!!グフフッ!!グァー!!アウッアウッ!!」
しかし両者が言い争っているうちに、突如現れた魔獣使いアーが『破界の笛』を奪い去ってしまう。
「もはや、あなた方の力をお借りするしか……私はここで、要塞の出入り口を全て封じます……『破界の笛』を取り
戻してください!」
ノアはやむ無くディーン達の力を借りることを承諾。一行は要塞の出口で足止めを食っているアーを倒し、『破界の
笛』を取り戻すことに成功した。
「その『破界の笛』はあなた方に託します……こうなると、姉のチアンの神殿も心配です。お願いです!!北に向か
ってください!!」
一行は北の地下道を通り、最後の秘宝があるチアン神殿へと向かった。

144 :アルバートオデッセイ2 8/12:2011/11/05(土) 13:45:21.12 ID:hBOqMipv0
北の地下道を抜けた先には、レアンディール共和国の首都ルノツァがあった。
「ルクレナン軍は、北から飛竜を使って兵士を運んでくるんだ……飛竜なんて、どうやって呼び出したんだろう?」
ルクレナン軍を倒しつつ、ルノツァからチアン神殿へと入った一行。しかし秘宝は、既に青竜騎士ペイルの手にあった。
「ペイル!!お前かっ!!精霊チアンは、どうした!?」
「……秘宝を渡さぬのでな、斬り捨てたよ。君達に、会わせたい方がいる」
ルフト将軍に連れてこられたのは、なんとユナ王女その人。
「ここは平和的に、取り引きといこうじゃないか……きさまらが持つ秘宝と、このユナ王女の命をかけてな!!」
「なんとっ!!お主らの主君ではないかっ!!」
「いかなる手段を用いても、秘宝を手に入れる……それが、レディシュ卿からあたえられた指命っ!!」
「おかしい……封印を解くには、ユナ王女が必要になるはずだが……」
「おまえらには、知る由もあるまいて!!」
ルフトはアルバートの懐疑も気にせず、渡さぬならユナ王女から順番に皆殺しだと脅しをかけてくる。ディーンはや
む無く取り引きに応じ、ユナ王女と引き換えに秘宝を渡してしまった。
「わたしのせいで、秘宝が奪われてしまいました……あぁ……わたしは、ただ迷惑をかけているだけ……」
「ユナ王女!!そんなことありません!!ユナ王女が無事なら、封印は守られるのだから!!」
「とにかく秘宝を取り戻さないと!!あれがルクスランジュ城に持ち帰られると……封印が解けてしまいます!!
急いでルフトを追いましょう!!私も仲間に加わります……よろしいですね」
この時点でレベル1の王女を仲間に加えて急いで神殿を出ると、そこにペイルとその部下達が立ちはだかった。
「やはり来たか!!ここから先へは、我が青竜騎士団の名にかけて通さん!!」
アルバートと祖先を同じくするペイルは神獣の力を用いた強力な技で攻撃してきたが、ディーン達の敢闘の前につい
に力尽きて倒れた。
「ウグッ!!み……見事だ……我は……全ての奥義をつくし戦った……敗れども、ルクレナンの勇者として死ぬこと
ができる……秘宝は、ルフト将軍がルクスランジュ城へ……我の飛竜を使え……ユナ王女に対する無礼への詫びだ…
…この先の駐屯地へ行け……まだ、間に合うかもしれぬ……さあ!!行くがいい、ゴートの戦士たちよ!!楽しかっ
た……ぞ………………」
「青竜騎士……いや、勇者ペイルか……」
ディーン達はペイルの意志を受け、駐屯地のドラゴンに乗り一気にルクスランジュ城まで飛んで行った。

ルクスランジュ城は騒然としており、一部の兵はディーン達を迎え入れた。
「ルフト将軍は兵を連れて城に立て籠られた……もうついていけぬっ!!」
「このように騒々しいのは、10年前にレディシュ卿の妻子が行方不明になった時以来じゃ……」
ルフト将軍の配下を薙ぎ倒して城の最上階に上ると、果たして精鋭を連れたルフト将軍がそこにいた。
「とうとう来たか……秘宝を取り返したくば、この赤腕将軍に勝ってみよ!!」
歴戦のルフト将軍と竜騎士達は激しく抵抗したが、ディーン達の敵ではなかった。
「ワハハハハハッ、もう……手遅れよ!!今頃は、南の神殿で……魔神が呼び出されている……世界は間もなく、レ
ディシュ卿の御力で……グッ……統一されるのだ!!太陽王国ルクレナンに……栄光あれっっ!!」
「急ごう!!南の神殿だっ!!」
ディーン達はかつて連れて行かれたことのある南の神殿へと急いだ。

146 :アルバートオデッセイ2 9/12:2011/11/05(土) 13:53:34.63 ID:hBOqMipv0
神殿へと急ぐディーン達の前に立ちはだかったのは、レディシュ卿本人であった。
「きさまらは、我輩がひねりつぶしてくれるわっ!!ルクレナン精鋭中の精鋭、黒騎士団と共になっ!!」
最後に残った精鋭の黒騎士団は強敵であったが、なんとかこれを打ち倒すとレディシュ卿は神殿へと逃走した。
「きさまらを、甘く見すぎたようだ……だ……だが、ここで倒れるわけにはいかぬ!!魔神を……我輩の力で……ラ
……ライラック司教!!」
すぐさま後を追って神殿に突入すると、レディシュ卿とともにライラック司教もがそこにいた。
「秘宝をお渡しください。レディシュ枢機卿!」
「……お前は、モールス……か??やはり、我が子モールス・キンブリーであったか……」
「モールス殿が、レディシュ卿の息子!?」
「あの、10年前に行方不明になったという……」
明かされたモールスの正体にアルバートを除いた(※)皆は騒然とするが、モールスの態度は変わらなかった。
(※なんで知ってたのかは説明も何もないため不明)
「モールスよ……この父の元へ来るがよい!我輩と共に……父と子で、世界を統一しようぞ……」
「父上!!私は、この旅の間……多くの憎しみと悲しみを、この目で見てきました……あれ以上の悲劇を、起こさせ
るわけにはいきません!!」
「モールス……息子よ!!お前も……お前の母と同じく……我輩を見捨てると言うのか!?」
「父上……母上は、見捨ててはいません。貴族の自分が行方不明となれば、国の警備がかためられる……そうなれば、
いかな父上でも手が出せない……そう考え、わたくしを連れていなくなったのですよ。母上は、その時の無理がもと
で……母上のためにも、どうか魔神復活などという野望は捨ててください!!わたくしも、父上とは戦いたくありま
せん!!」
「モ……モールス……わかった!!我輩の負けだ……秘宝を渡そう……」
観念したレディシュ卿が秘宝を渡そうとしたその時、傍のライラックが一喝した。
「愚か者めっ!!何のために!!きさまに、創魔の秘術を教えた!?精霊リンまで、わざわざ魔女に仕立てあげ……
何のために、召喚した飛竜をあたえたと思うのだ!!情ごときにほだされおって……死ねっ!!」
「グゥワアァァーーーーーッ!!」
「ち……父上ぇーーーーーーーっ!!」
ライラックの魔法の一撃により、レディシュ卿は絶命してしまった。
「ライラック!!あなたが……あなたが!!人知れず、レディシュ卿を操っていたのですね!!」
「いかにも!!そなたの父、ルクレナン王を殺したのも儂じゃ!!」
「なぜですか……私達、表の王家を裏の世界より守護する……裏の王家の者……そのあなたが、なぜ?!」
「腰抜けのルクレナン表王家は、儂の崇高なる魔神復活を拒んだ!!はじめて創魔の秘術を知った時、儂は喜びにふ
るえた!!……このすばらしき力は、儂ら裏王家が使ってこそ、美しく光輝くのだぞっ!!くだらぬ人間どもよ……
汚れきった大地よ……古に封じられし魔神の力によって無に帰すのだ!!」
ライラックは一頻り叫ぶと、神殿奥の儀式の間へと走り去っていった。ディーン達は急いで後を追う。
「滅びじゃ!!全て滅びるのじゃあっ!!儂こそ、魔神オクトバに選ばれし者なのだぁっ!!」
襲いかかってきたライラックを倒したが、ライラックの狂いは戻らない。
「も……もう遅い……もう遅いのじゃよ!!間もなく、儂に流れる王家の血によって、封印が解ける……300年ぶり
に、魔神オクトバの恐怖が蘇るのだっ!!間もなく……全てに終末がおとずれる……ヒャヒャヒャ……」

148 :アルバートオデッセイ2 10/12:2011/11/05(土) 13:59:31.66 ID:hBOqMipv0
突如地鳴りが起き、儀式の間に声が響いた。
「300年の時を越え、我ここに目覚めたり!!地獄の悪魔達よ……永遠の夜をむかえよう!!形ある物は、無へ……
生きとし生ける者に、死の祝福を!!この世全ての魂へ、我が恐怖と絶望を捧げよう!!」
儀式の間の中心に、ついに魔神オクトバが復活。オクトバは悪魔を次々に召喚し、先ずディーン達に襲いかかってくる。
魔神の力は強大で戦いはかつてない熾烈なものとなったが、ディーン達は持てる力の全てを出して魔神を打ち倒した。
しかし……。
「我、たとえ滅びようとも……我が血は炎となり、我が肉は闇となりてこの地に災いをもたらさん……」
慌ててディーン達は脱出したが、魔神の最後の力が世界を破壊するのを止めることはできない。だがその時、何かを
決意したユナ王女が儀式の間へと戻っていった。
「秘宝があれば、もう一度封印を……」
「王女!!ユナ王女ぉーーーっ!!」
ディーンは後を追ったが、入り口が瓦礫で塞がれ阻まれてしまう。
「……再び魔神を封印するには、解く時と同じくルクレナン王家の血が必要なのです。みなさん、今まで本当にあり
がとうございました。みなさんに出会えて、わたしはとても幸せでした。ディーン……さよう……な……ら……」
瓦礫の向こうから聞こえたその言葉の後、魔神の最後の力の暴走は止まり地震は収まった。
「お……王女!!ユナ王女ぉーーーっ!!守るって……必ず守るって、約束したのに……」
「もう……何やってんのよっ!!まだ生きてるかもしれないじゃないっ!!」
「クレシャ……封印がかけられると、再び王家の血で封印を解かない限りは……」
「いけない!ここは、砂漠にしずむぞっ!!」
皆がモールスの言葉に絶望していたが、ともあれ崩壊を止められない神殿からディーン達は脱出した。
「……さようなら……ユナ王女……」
(本編ここまで。この後はスタッフロール)

149 :アルバートオデッセイ2 11/12:2011/11/05(土) 14:04:08.86 ID:hBOqMipv0
(スタッフロール。台詞が無いまま場面が流れるので解説だけ。)

ディーン達は一旦ゴートに帰り、国王ゴートⅨ世と民衆達の歓待を受ける。ディーンは国王に跪いて報告し、ソフィ
アとスレイ将軍は10年ぶりの無事な再会を喜びあう。
その後……。
ワイズマンは相変わらず騎士達を熱心に指導。
モールスはルクスランジュに帰ってライラックと父の後を継ぎ、教会の司教となった。
ディーンは飼い慣らした竜に乗って(※)コートロードに帰り、霊安室で父の棺に報告。ごく一部の者しか入れない
神聖な霊安室だが、クレシャは兵士に化けてこっそり参列していた。
(※たぶん。以前は居なかった竜がいるため)
ダッシュはルノツァの教会に盗みに入り、レアンディールの兵士達に追いかけ廻されている。
アルバートはパブロフの船でベクトーラに渡り旅を始めるが、そこにソフィアが現れ二人で旅をすることになる。
所変わってオクトバ神殿。
蘇ったチアンと元の姿に戻ったリンを含む精霊四姉妹が神殿に集まると、その体が不思議な光を発した……。
(スタッフロールここまで。次は最後の場面)

150 :アルバートオデッセイ2 12/12:2011/11/05(土) 14:05:20.92 ID:hBOqMipv0
数年後(※)、ディーンはルクスランジュの玉座の間へと赴いていた。
(※ディーンに髭が生えているので10年くらい経っていると思う)
「新ルクレナン国王陛下に申しあげます!!オレ……いえ、私はルクレナン王国本土の復興に協力するため、ゴート
王国より遣わされました。ゴート騎士団騎士隊長、ディーン伯爵でございます」
伯爵ほどの高位にありながら未だに騎士隊長のディーンの挨拶にも、新国王は後ろを向いたまま何も答えない。
だが訝しんだディーンに振り返った新国王の姿は、なんとユナその人であった。
「ディーン!!」
「ユ……ユナ王女??!!」
ユナはディーンに走り寄り、二人はひしと抱き合う。
「……信じられない!?本当に、ユナ王女なんですか!?」
「いいえ!王女では、ありません…………今は、ユナ女王です…………ディーン!!」
二人は手を携えて玉座へと向かう……。
(Fin)






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