道化師殺人事件 (ミントン警部の捜査ファイル 道化師殺人事件)

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408ミントン警部 道化師殺人事件:2013/05/16(木) 22:43:51 ID:???
●ミントン警部 道化師殺人事件
ミントン警部の捜査ファイルシリーズ。推理ゲー。プレイステーション版。パソコン版もあるが、違いはわからない。
突然サーカスの前に放り出されてゲームがスタート、3D移動して建物の中に入り、建物内を矢印でチェックしたりイラストの人物と話したりする。セリフは文章ではなくボイス。スキップ不可。
兎に角建物が多い、50件ぐらいある。必要な建物は10件ぐらい。ヒントになるのも色々あるが、無駄話が兎に角たくさんある。二度調べないとならない個所も多く、一度つまるとかなり辛い。

1932年。ロンドンから南50マイルの港町ブライトンに居たサーカス団、そこの道化師シャルル・デュボワが殺された。
死因は背後からのナイフでの心臓への一刺し。死亡推定時刻は夜中0時~1時の間。
殺人現場はシャワー用のワゴンであり、シャワーが出っぱなしで血は綺麗に流れてしまっている。
ロンドン警視庁はスコットランドヤードのミントン警部(主人公)を捜査にあたらせた。


 大きなサーカスのテントが目の前に見える。
 様々なテントや、小さなワゴンと呼ばれる四輪のついた小部屋が大きなテントを取り囲むように、並んでいる。
 とりあえず一通りそれぞれ専用のワゴンを訪ねる。ノックして警察手帳を見せ、関係者と顔を合わせておく。
 奇術師のマーカス・ビグリィ。紳士的な態度の男性。
 猛獣使いのハワード・フィルビー。胡散臭いしゃべり方をする男。ジョーと思われる男が真夜中に走ってどこかに行くのを見たと言う。
 ブランコ乗りのメリー・マッコーラン。第一発見者の女性、兄のジョセフ・マッコーランも同じブランコ乗りである。兄のジョセフは夜にシャワーを浴びてくると言ったまま行方不明。
 道化師のマルタン・ルドック。なぜか警察に非協力的であり、他のサーカス関係者と違ってワゴン内を見せてもらえず尋問にも応じない。
 詳しい話はそれぞれの尋問の際に聞く事にする。色々と聞いて見ると、シャルルはメリー以外に良い印象があまりない。
 小さなテントの中に入る、ここは物置の様だ。一輪車や鏡、ロープ等の舞台道具が所狭しと置かれている。
 うん? 肖像画が置いてある、役に立ちそうだ。肖像画を手に入れた。
 肖像画はまるで写真の様に細かく描かれている。モデルは団長の様だ。

 ジョージ・ホテルへと行く。ホテルの従業員が出迎えてくれた。「いらっしゃいませ」
 警察手帳を見せた。「警察の方でございますか、当ホテルにはどのような御用件で?」
 続いて肖像画を見せた。「デュイ・ゼフール様は、ただいま当ホテルにご宿泊なされております。お取次ぎいたしますので、ロビーの方で少々、おまちください」
 ロビーに男が現れる。「私が、デュイ・ゼフールです。警察の方というのはあなたですかな?」
 警察手帳を見せた。「あなたが警察の方というのはわかりました。それでどのような御用件ですかな?」
 事件の説明をする、すると顔が険しくなって語気を強めた。
「なんだって!? 私の所のシャルルが殺されただって!? ちくしょう、もうすぐ興行だというのに、おい犯人は誰なんだ」
「え、まだわかってないのか。くそ! 絶対に犯人を捕まえてくれよ。……そうだ、これを渡しておこう。なにか手掛かりが見つかるかもしれない」
「私もすぐに行く」そう言って、被害者シャルルのワゴンの鍵を貸してくれた。
「それじゃあ申し訳ないが、私は準備があるので失礼させてもらうよ」そう言うと、デュイ・ゼフールは部屋に戻ってしまった。
「もうよろしいので?」私はジョージ・ホテルから外に出た。さっそく被害者のワゴンへと向かう。

409ミントン警部 道化師殺人事件:2013/05/16(木) 22:44:35 ID:???

 サーカステント横のワゴンの一つを、団長からもらった鍵を使って中に入る。
 ここは殺害されたシャルルがつかっていたワゴンだ。被害者のシャルル・デュボワは清潔好きだった様で、部屋は綺麗に整頓されている。
 よく見ると一部だけ、壁が白くなっている事に気付いた。壁にはピンで写真を止めてあった跡がある。長く止めてあったとみえ、その部分だけ陽に焼けていない。
 もしかすると写真はタンスの裏に落ちているのかもしれない。タンスの隙間を覗くと何か薄いものが落ちているが、タンスが動かず取れそうにない。
 ベッドを見る。ベッドには白いシーツがかけられており、そのうえに枕が置かれている。
 よく見るとシーツの上の所にだ円形のしわがあった、被害者はシャワーワゴンで殺害される前にここに腰をかけていたようだ。ここで一体何をしていたのだろう?
 ベッドには白いシーツがかけられており、その上に枕が置かれている。普通、枕を置いてからシーツをかけるのだが、シャルルはシーツをかけてから枕を置いている。
 普通の枕だ。置き方に不自然さを感じるが、枕自体に変わった所はなさそうだ。
 おや? 枕の下にノートが隠されていた。このノートには重要な事が書かれていそうだ。ノートを手に入れた。
 ノートを調べる。被害者シャルル・デュボワのノートだ。これは貸付帳のようで、これによるとどうやら彼は高利貸しのような事をしていたようだ。
 内容は、ナイフ投げのジョセフ・マッコーランが300ポンド。猛獣使いのハワード・フィルビーが100ポンド。
 奇術師のマーカス・ビグリィが50ポンド。それに団長のデュイ・ゼフールが50ポンドの借金をしていたようである。
 道化師のマルタン・ルドックは昨日返済していて、現在は借金はない。なお、その金額は270ポンドだ。
 200ポンド以上になると、借金はかなりの額となるだろう。物価を考えると、それぐらいの額で殺人も起こりえるかもしれない。

 もう一度、話が聞けないかマルタンのワゴンへと行くが、ノックしても返事はなく留守だった。
 勝手に中に入る。中は乱雑で、下に本などが落ちている。部屋には小道具等が雑然と置かれている。
 ベッド自体に特に変わった様子はない。 ……おや? ベッドの下に釘抜きが落ちていた。こんなところに釘抜きがあるのは、どう考えても不自然だ。釘抜きを持っていこうか? 釘抜きを手に入れた。
 革製の鞄だ、鞄自体に不自然な所はなかった。鞄は開きそうだ、開けてみる。
 鞄の中に重要そうな書類がある、どうやらこれは診断書の様だ。医師の診断書を手に入れた。
 診断書はシャルル・デュボワの物だ、これによるとシャルルは末期症状の癌に侵されていて、あと半年の命だったようだ。
 最後の項目に医者のサインがあり、そこにはロナルド・ブルーワーと書かれてある。ワゴンを出る。

 街の診療所へと行く。看護婦が挨拶してきた、警察手帳を見せる「警察の方、なにかご用でしょうか?」
 診断書を見せる。「先生のサインです。先生がいないのでよくわかりませんの、……先生ですか? 今の時間ですと、たぶん酒場にいると思われますが」
 診療所を出て近くの酒場へと行く。酒場の名前は緋色の軍隊亭。
 対応してきた女性に警察手帳を見せる。診断書のサインを見せる。「ブルーワー軍医ですか? 軍医でしたら、ちょうどあちらのテーブルに来られてますよ」
 女マスターの示したテーブルでは年配の男が、一人で酒を飲んでいた。
「わしがブルーワーじゃが、なにかようかね?」男は苦虫をかみつぶしたような顔をこちらに向けて言った。
 警察手帳を見せる。「警察がなんのようじゃ、詰まらん話なら後にしてくれ、残り少ない酒が不味くなるからの」
 色々と聞こうとするが取りつく島もない。見た所、酒は残り少ないようだ。男は少ない酒を未練がましくちびちび飲んでいる。財布には若干の余裕がある、男に酒をおごってみようか?
 奢ると、男はかなり機嫌が良くなった。強引に飲みたいものを飲めと、おつりを受け取った。
 診断書を見せる。「これはわしが書いた診断書じゃ、このシャルル・デュボワはあといくらかで亡くなる。癌の末期症状で今の医学じゃどうにもならん。……おっとこれはいかん、診察の時間じゃ」
「今は時間がないので失礼するが、その事でいくつか話がある。あとで診療所まで来てくれんか、手土産を忘れんでくれよ?」
 酒場を出て、酒屋へ。棚に色んな酒が並んでいる、酒を一本買う金ぐらいはあるが、一本買っていくか。「ありがとうございました」お金を使い果たしてしまった。

410ミントン警部 道化師殺人事件:2013/05/16(木) 22:45:33 ID:???

 診療所へ。「あら警部さん、こんにちわ」看護婦に酒を見せると、奥の診察室へと案内してくれた。
「おお、来たか。君を待っていたんじゃ」白衣を着たブルーワーが医務室で待っていた。
 事件を説明する。「なるほど、そんなことがあったのか。それでお前さんが調べているわけじゃな」
 気付いた事を聞く。「二週間ほど前じゃったかの、体の調子が悪いとシャルル・デュボワという男がこの診療所を訪ねてきた。調べると悪性の癌の末期症状じゃった」
「癌は全身に転移しておっての、手術しても治る見込みはなかった。せいぜいもって後、半年といった所じゃった。わしの話というのは、もし自分が死んだら警察に渡してくれと手紙を預かっておいたのじゃ」
 そう言いながら医師は机から手紙を取りだした。
「手紙を預けられた時は、正直とまどったしまったがのう。まさか本当に警察に渡すことになるとは、夢にもおもわんかったのう」
 その後、診察の時間となり診療所を出る。
 手紙を読む、かなり細かい字で書いてある。内容は。
「俺はもういくらも生きていられない。だが、もし俺が変死した時は、奴を調べてくれ、そう、俺が一番、金を貸している奴だ。奴は俺が病気だとは知らない、俺は奴の手で俺自身を殺すように仕向けた。なぜなら、奴はいつもさげずんだ目で俺を見てやがったからだ」
「もちろん金を借りに来る時、奴はそんなそぶりを少しも見せない。それが逆に頭にくる。だが奴はいつも心の中で、俺をコケにしてやがった、俺には分かる。最初、俺は奴を借金で苦しめてやるつもりだった」
「もちろんそのことで、このサーカス団に居られなくしてやろうと思っていた。いくらでも貸してやったのは、そのためだ。しかし、俺はついていなかった。あと半年の命だと知った時、俺は奴を道ずれにしてやろうと考えた」
「俺一人では絶対に死なん、奴の手で俺は死ぬんだ。俺は奴への取り立てを厳しくした。守れるはずのない期限を切って、それを過ぎると利息を倍にするとか、最後には妹を預かるとまで言ってやった。そして、とうとう奴の目に殺意を感じた。何も知らないで奴は俺を殺す」
「きっと殺す。だからもし俺が死んだ時は、奴を調べてくれ」

 メリーを呼び出し尋問する。「捜査はちゃんと進んでいるのですか?」ノートを見せる。
「確かに兄はシャルルから多額の借金をしています。兄を疑っているのですね、無理もありません。でも兄は悪い事が出来る人間じゃありません。きっとなんらかの形で事件に巻き込まれて」
「警部さん、お願いです。はやく兄を探し出してください!」
 手紙を見せる。「こんなの全くの嘘だわ。シャルルはお金を貸していたけど、けっして多くは貸さなかったわ。だって誰も信じない人だったんですもの」
「でも兄だけは信頼されていて、兄には何でも話せたようなんです。それは兄にしても同じで、無口で何も言えない兄もシャルルにだけはなんでも話していました」
「それにシャルルは兄にはいくらでもお金を貸していたし、返すのもいつでもいいと言ってくれたんですのよ。でも、このことは誰も知らないの」
「だってその……シャルルは他の人から嫌われていたし、兄も無口でしょ。だから、この手紙は何も知らない誰かのでっちあげだわ。だって私、じつは一人、怪しい人を知っているの」
「名前、それは言えませんわ……刑事さんは知っていましたか、テントの東側の木からシャワーワゴンがよく見える事を、警部さん、黙って東の木の周りを調べてください。私が言えるのはここまでですわ」
 尋問を終え、言われた通り東の木へと向かう。
 目の前に木が一本生えている。右にメリーのワゴンがあり、左にもワゴンがある。メリーの証言に間違いがなければ、ここに何かがあるはずなのだが。
 この場所からシャワーワゴンが良く見える。ん? 木の根元にたばこの吸い殻が落ちている。メリーの言っていたのは、これの事だろうか? タバコの吸い殻を手に入れた。
 タバコの吸い殻。状態が非常に良い所を見ると、捨てられてからあまり日数はたってないようだ。メリーの証言からすると、この吸い殻を捨てた人物が、事件の鍵を握っているのだろうか。
 メリーを再度、尋問に呼び出し吸い殻を見せる。
「刑事さん、私がその人の名前を言えば兄の無実は証明できるのでしょうか?」
「わかりました。はっきりと見たわけではないのですが、恰好から判断してハワードに間違いないと思います」
 メリーを帰して、ハワードを尋問に呼びだす。吸い殻を見せる。
「それが俺の捨てたものだという証拠でも……なに? メリーが見ていたのか? まいったなあ、まあ見られたんならしょうがねえか」
「刑事さん、象の餌のバケツの裏を調べてみな」

411ミントン警部 道化師殺人事件:2013/05/16(木) 22:49:22 ID:???

 尋問を終えて、動物小屋へと向かい、テントに入る。中には象の親子と馬が繋がれている。母象が、小さい象に寄り添うように立っている。馬が柵の中でのんびりと飼い葉を食んでいる。
 象に注意しながらバケツを調べた。バケツの底からビニール袋で包まれた時計が出てきた。この時計は何か意味があるに違いない。時計を手に入れた。
 高そうな年代物の懐中時計だが、針は十二時を示した所で止まっている。残念ながら壊れているようだ。動物小屋を出て、ハワードを尋問に呼びだす。

 ハワードに時計を見せる。
「そこまで調べられたのならしょうがねえ、本当の事を言うぜ、疑われちゃ敵わねえ」
「実はあの晩、俺が十二時過ぎに街から帰って来た時、シャワーワゴンからジョーの奴が飛び出してきやがったんだ。少し暗かったが、あれは間違いなくジョーの奴だったぜ」
「でな、奴の様子が少しおかしかったんで、俺はワゴンの方へ行ってみたんだ。十ヤードぐらいの所まで近づいた時だったかなぁ、もう一人、ワゴンから人が飛び出してきやがったんだ」
「誰だと思う? マルタンの奴だ。奴はそのまま暗闇の中へ走っていったんで、見失ってしまったがな、俺が戻ってワゴンを覗いて見るとシャルルが殺されていたんだ」
「シャルルの近くに、マルタンの物らしい時計が落ちていたんでな。あとで強請ってやろうと思って、隠していたんだ」
「なあ刑事さんよう、犯人はマルタンの奴だぜ。奴がジョーの道具箱からナイフをちょろまかしているところを、俺は見たんだ。マルタンの奴にこれを見せてみな」
 そういうとハワードはトランプの切れはしを見せてきた。スペードのエースのカードの様だが、力任せに破られ半分になっている。ハワードを帰らせる。

 マルタンのワゴンへと行き、診断書を見せると尋問に応じると答えた。「早く帰らせろよ」
 話を聞いても棘のある返答が多い。どうやらシャルルとは昔からの友人であったらしい。医師の診断書を見せた。
「泥棒みたいなまねしやがって、警察がそんなことしていいと思ってるのか!? 留守中に人の部屋を勝手に探りやがって、訴えてやるからな、覚悟しておけよ!」
「……このカルテは俺が、シャルルからしばらく預かってくれって頼まれたものだ。言っておくが俺は犯人じゃないぜ、奴の寿命を知っている俺が、そんなことするわけがねえだろう」
 時計を見せるとマルタンの物であることを認める。スペードのエースのカードを見せる。「わかった全て話そう」

412ミントン警部 道化師殺人事件:2013/05/16(木) 22:50:25 ID:???

「実はシャルルは自殺なんだ。シャルルはジョーを実は憎んでいた、理由は知らんがな」
「最初、シャルルはジョーの奴をサーカス団から追い出して、破滅させてやろうと思っていたらしいんだ。でも自分の命があと少しだと知ってから、ジョーを自分の道連れにしようとしたらしいんだ」
「そこで思いついたのが、病気で死ぬ前にジョーの手で殺される事らしいんだ。あの時のあいつは、どうかしてたぜ」
「だけどジョーはどんな挑発にも乗ってこなかったらしいんだ。当り前さ、人に殺意を抱かせるなんて簡単なことじゃないからな」
「それで切羽詰まったシャルルは、ジョーの殺害に見せかけた自殺を思い付いた。そして彼は俺に相談を持ちかけてきた、知恵を貸してくれってな」
「もちろん、俺は知恵を貸すどころかそんなことは止せと何回も説得したんだ。だけどあいつは、もう体が言う事を聞かない、助けてくれないのなら、いっそ俺を殺して楽にしてくれとまで言われたんだ」
「俺はその願いを何度も断った。殺せるわけないってな、だがある日あいつが、俺の目の前で苦しみだしたんだ、病気でな、そして涙を流しながら俺に頼むんだ、殺してくれってな」
「あの苦しむ姿を見ながら俺は考えたんだ。殺してやるのがシャルルにとって一番じゃないのかって、そしてそれが古くからの友人にしてやる、唯一の救いの方法だってな。そうして俺はあいつの自殺の手伝いをしてやったんだ」
「殺人の偽装をしたのも、あいつの最後の願いだったからな。刑事さんよ、俺は仕方なくやったんだ、分かってくれるよな? 殺人に見せかけた方法、簡単な事さ」
「まず、楽屋の冷蔵庫にあった大きな氷を二人でシャワーワゴンに運ぶのさ。そして俺があらかじめ手に入れておいたジョーのナイフを、削った氷に取り付けるのさ。ちょうど背中の高さぐらいにな」
「あとはあいつがシャワーを出しながら後ろに倒れ込めば終わりというわけだ。氷はしばらくすると溶けてしまうしな。こうすればジョーの仕業に見えるだろ」
「実はその時、ワゴンの入り口で物音がしたんで誰かに見られたと思ってな。とりあえず俺は逃げたんだ。あのとき時計を落としていたとはな、そのために疑われて本当の事を言う羽目になったんだがな」
「それから一昨日の晩、俺がジョーの道具箱からナイフをこっそり持ち出そうとした時のことなんだがよう。俺はどうも誰かに見られていたような気がしてな、どこからかトランプをなげられたんだ」
「どうせ、あとで言いがかりでもつけようとしてたんだろうな。まあ大体こんなことをしようとする奴の見当はついているんだが」
 そう言って彼もトランプを出してきた。ハワードが出してきたカードの片割れの様だ。

 マルタンを帰らせ、マーカスを呼ぶ。「僕に何か?」トランプを見せる。
「このカードは以前、僕が大切にしていたものです。一枚なくしてしまい大変残念に思っていたものです。いくら探しても見つからなかったので諦めてはいたのですが、少し気になっていた事があるのです」
「それは無くしたカードがスペードのエースだったと言う事です。以前、僕は占いに凝っていたのですが、その占いでは良い結果が出るのに必ずスペードのエースが必要だったのです」
「つまりスペードのエースのカードのない占いでは、いくら占っても良い結果にはならないと言う事です。ですから何か悪いことでも起きなければ良いがと思っていたのですが」
「おそらくそのことは今回の事件を暗示していたのでしょう。そうだ、せっかくスペードのエースが見つかったのですから、僕が今回の事件を占ってみてあげましょう」
「こう見えても僕の占いは当たると結構、評判だったんですよ。用意もありますから、後で僕のワゴンへと来てください」
 占いに必要だと言うので、トランプのカードをマーカスにかえした。尋問を終える。「それでは」

413ミントン警部 道化師殺人事件:2013/05/16(木) 22:52:34 ID:???

 マーカスのワゴンへと向かう。ノックする。「占いの件ですね、お待ちしておりました、どうぞお入りください」
「どうぞ、おかけください」そう言って、彼は一枚足りなくなった例のカードを器用に操り、机の上に並べた。
「……なんということだ。占いによると、この事件は新たな犠牲者が出るとの暗示が出ました」
「いや、ひょっとするとすでに、それは下界から遮断された密閉された空間で起るそうです。これはたぶん、密室を示しているのでしょう」
「それと密室という事は、鍵のかかっているどこか。つまり、鍵のかかっている密室で不吉な事が……」
「そこの具体的な場所や犯人の名前まではさすがに分かりません。これはあくまでも占いですから」
「それにその部屋の鍵は犯人によって、たぶん処分されているでしょう。鍵を持っていたら足がつきますからね」
「そうだ、これをお貸ししましょう。これは僕が奇術で使う鍵ですが、単純な構造の鍵なら開ける事が出来ます。もし怪しい場所があれば使ってみてください」
 そう言うと、彼は記述で使う合鍵を出してきた。
「今回ばかりは僕の占いが外れている事を願いますよ。……もうしわけありません、気分がすぐれませんので、今回はこれでお引き取りを」

 町外れの廃屋まで行く。近所の話では事件当日に男の話し合いが聞こえたらしい。
 長い間つかわれていないようだ、老朽化がとても激しい。入口には板が打ちつけられている。板はドア全体に打ちつけられている、素手で外すのは無理があるようだ。
 釘抜きを使い、入口の板を全て外した。これで廃屋の中に入る事ができそうだ。
 廃屋の中は埃だらけだ。ここは長い間、使われてないようだ。荒れ放題だ、左にドアがある。
 おや、最近出入りがあったのだろうか? 入口から左のドアにかけて、何かを引きずった跡がある。
 ドアには鍵がかかっている、鍵がなければこの部屋には入れないだろう。
 ……ん? 気のせいだろうか、左の部屋から血の匂いがする。念の為、ドアをノックしてみたが、何の反応もなかった。
 マーカスから渡された合鍵を使った。ドアは軋んだ音を立てながらゆっくりと開いた。
 あっ! ナイフ投げのジョーが頭から血を流して倒れている。呼吸をしていないし、体温もない。死亡してから少し時間が経過している。
 おびただしい量の血が床に流れている、これは被害者のもので間違いないだろう。詳しいことは鑑識の結果待ちだ。
 側に凶器と思われる金てこが落ちている。金てこを持っていこうか? 現場を荒らすことはできない、鑑識が調べた後、所長に言って貸し出してもらう事になる。

 警察署へと向かう。「御苦労さまです、奥で所長がお待ちしております」
 出入りに居た警官に挨拶し、奥へと行く。青いスーツ姿のキース所長が待っていた。
「捜査ご苦労、ところで先ほど連絡があってな、サーカス団の後発隊が到着したらしい。
 とりあえず参考人として話を聞かせてもらえるように手配した。一応、彼らからも話を聞いてみたらどうだろう」
 ジョーの事を聞く。「まず床に落ちていた血液だが、被害者の血液型のAB型と一致した」
「それと現場に残されていた金てこだが、付着していた毛髪と血液も被害者の物と一致した」
「そのことから被害者であるジョセフ・マッコーランは、金てこで後頭部を殴られたことによる頭がい骨陥没および失血多量によって、死亡したものと思われる」
「因みに凶器に使われた金てこからは、加害者の指紋は検出されなかったそうだ。君に凶器に使われた金てこを預けておこう」
「関係者にこの金てこに心当たりがないかあたってみてくれ」
 金てこを受け取った。警察署を出た。

414ミントン警部 道化師殺人事件:2013/05/16(木) 22:54:02 ID:???

 後発隊の面々を参考人として呼び、話を聞く。
 後発隊は綱渡りのヘレン。ヘレンの相方のトーマス。コックのジャック。力持ちのトッド。
 色々と容疑者達の込み入った話を聞けるが、実は攻略には特に関係無い。

 シャルルのワゴンへと向かい、中に入る。
 金てこを使ってタンスを動かす。後の隙間に写真が落ちていた。予想していた通り、壁に止めてあった写真だ。写真を持っていこうか? 写真を手に入れた。
 殺されたシャルル・デュボワの写真だ。ワゴンを出る。

 診療所へと向かう。受付に挨拶。「先生にご用ですか? 本日はお帰りになられましたけれど」
 診療所を出てブルーワー宅へと向かう。扉をノックするとブルーワーの娘のジェーンが出てくる。「はい、どちらさまでしょう?」
 警察手帳を見せる。「警察の方ですか、何か?」 診断書を見せる。「これは父のサインですね。父に聞いてみましょう、どうぞお入りください」
 椅子に座るブルーワー軍医が待っていた。「また君か、今度はなんじゃ?」シャルルの写真を見せる。
「こんな男は知らんぞ。なに? この男がシャルル・デュボワじゃと? わしが診察したのは、こんな男じゃなかったぞ」
「確かにシャルル・デュボワとなのっておったのじゃが、そうするとわしが見たのはいったい何者なんじゃ?」
「別の誰かがシャルルの名をかたってわしの所に来た。もしそうだとすると、どうしてそんな事をする必要性がある? ふ~む」
「……そうじゃ、いい事を思い付いたぞ。教会の近くに写真館があるじゃろ、そこでカメラを借りて名をかたったと思われる者の写真を撮ってきなさい」
「もし写真の人物がわしの診察した人物ならすぐにわかるからのう」


「ひょっとしたら、事件と何か関係あるかもしれんからな。んん? 写真館でカメラを貸してくれるのかじゃと?」
「心配せんでもいい、わしからちゃんと貸してくれるように頼んでやる、なんせ彼も友人でな」
 ブルーワー邸を出て、写真館へと向かう。

 写真館の中に入る。写真屋のジャンが待っていた。
「はいはい、ロナルドさんから話は聞いています、カメラの件ですね。ただ、話が急だったものでフィルムが一枚しか用意できなかったんですよ」
「でもロナルドのおやじさんの話では一枚でも足りるそうなので、これでお願いします」
「例には及びませんよ。ただ、このカメラは高価なもので、取り扱いには十分気を付けてくださいね」
 写真館の主人からカメラを受け取った。ライカの最新型でとても高価なカメラだ。私の給料では買えそうにない。間違った相手の写真を撮るとゲームオーバーだ。
 写真館を出た。マルタンを尋問で呼び出し、カメラを使う。
「な、なにしやがる!?」 マルタン・ルドックの写真を撮った。尋問を終える。

 写真館へと入る。「写真は撮られましたか?」中に入りジャンにカメラを渡す。
 写真家のジャンに礼を言って、カメラを返した。一度、外に出て中に入る。
「親父さんに写真を渡しておきました、ちゃんと撮れてましたよ」写真館を出る。

415ミントン警部 道化師殺人事件:2013/05/16(木) 22:54:33 ID:???

 ブルーワー亭へと行く。ノックするとジェーンが出てくる。「話は父から聞いています。どうぞお入りください」中に入りブルーワー軍医と会う。
「おおう、君を待っておったんじゃ。ジャンから渡された写真を見ておったんじゃが……こいつじゃ。わしが診察したのはこの写真の男じゃ、癌に侵されているのはこの男じゃ」
「他人の名前を使うとは怪しい奴じゃ。わしのカルテを貸してみなさい、名前を書き直してやろう」
 診断書をブルーワーに見せる。名前を教えた、彼はその場でカルテの名前を書き直した。

 マルタンを尋問に呼び出す。そしてカルテを見せた。
「……フゥハッハッハッハッハァ、……良く調べたな」マルタンは笑みを浮かべて机に肘をついた。
「そうだ、俺が癌だ。シャルルの野郎なんか友達なもんか」
「奴は俺が殺した。奴ほどあくどい奴もいない。どうせ俺の命もあと半年」
「もし俺が犯人だとわからなかった時は、奴から奪った金でロンドンの病院に行く。俺は自分の悪運に掛けた」
「この犯行がうまくいったら、俺の病気もきっと治ると信じていたのだが」
「それからナイフ投げのジョーも、俺が殺した。殺人現場を見られたら、どうしようもなかったからな。本当は奴が犯人として逃げた事にしたかったんだが、奴の死体を早く片付けておくんだったな」
「……ふっふっふっふう、しかしお前達も俺を死刑に出来ないぜ。俺の命はあと半年だ、せいぜい裁判でも何でもするがいい」
「ハハハハ! アッハハハハハ!! アーハッハッハッハ!! アーハッハッハッハッハッハ!!!」
 マルタンの乾いた笑いだけが、部屋に響いていた。



 場面が反転、夜のサーカス。

「こんなにうまくいくとはおもわなかったな。奴め、自分が癌でないと知ったら、どんな顔をするか」
「あなたって悪い人だわ。わたしにまで危ない橋を渡せるなんて」
「しかしお前の兄貴には悪い事をしたな、まさかこんなことになるとは」
「兄の事で悩まないで、私はあなただけのもの……でも、あなたって本当に悪い人だわ。だって自分の手は一つも汚れてないんですもの。あなたはたったひとつ嘘をついただけ、それも自分は占いができるですって? どんな顔で刑事さんに言ったのかしら、うふふ、おかしいわ」
「あの警部がなかなか犯人を捕まえなかったからな、ひょっとしてこのまま迷宮入りしてしまうんじゃないかと実際、おもってしまったんだからな」
「それに比べて、私は毎日毎日、ヒ素入りコーヒーを持っていったのよ、寿命が縮まったわ」
「おいおい、わしの活躍を忘れないでほしいな。ヒ素中毒を癌だなんて、冷や汗ものじゃわい。この街の医者がわし一人じゃったから良かったものを、もーうこんなことはせんぞ」
「この街の医者がブルーワーさん一人だったからこそ、この街に来たんじゃないですか」
「まあの、わしの親友だったお前さんの父親は、このサーカスに殺されたようなものじゃからのう。―――まあいい、もう終わったことじゃ」


 スタッフロール。終わり。





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