テイルズオブコモンズ

テイルズオブコモンズ
>>66-102~110


102 :テイルズオブコモンズ:2013/09/23(月) 21:16:23.15 ID:bI3zkS/a0
>>101 何やら同時進行してるようでしたので、念のため優先があるのか確認をと
 

問題ないようなのでテイルズオブコモンズ投下します
他のテイルズアプリはプレイできなかったので他の方よろしく



テイルズオブコモンズ~変わりゆく世界 信じる想い 共に歩んでゆくRPG~


1レスで分かるテイルズオブコモンズ


人と精霊が、生まれてから死ぬまでずっと命を共有し、共に生きる世界・ディオニス。
二大国家による大戦の頃から何故か精霊が誕生しなくなり、人々は精霊を模した機械と共に生きるようになった。
しかし戦争の影響か、次第に自然や生態系に異常が発生し、人々は救済を求めるようになる。


そんな折、戦後初めて精霊を得たアルヴィンとセフィナが救済に必要な道具を見つけ出し、世界救済は間近となる。
ところが味方のフェルスが彼らを裏切り、道具を奪って世界崩壊の儀式を行ってしまった。
世界に絶望していたフェルスは、人間を間引いて、選ばれた人のみが救済を受けるべきだと考えていたのだ。


儀式により復活した古の精霊の王は、フェルスの考えとは違い、人を絶滅させようとした。
王は、勘違いに愕然とするフェルスを取り込むと、王を倒さんとするアルヴィンらに語った。


太古、人は精霊によって生み出されたが、やがて精霊に刃向かうようになった。
一人の精霊が、双方の命を共有させることで争いを収めたが、今度は人同士が争うようになった。
精霊が誕生しないのは、精霊がそんな人を拒んだからだが、人はそのことに気付かず代用品まで創る始末。
これほど愚かな生き物はこの世界には不要。我々が始末をつけるのは当然のことではないか。


私たちは友として、彼らと共に生きていたい――言葉に詰まったアルヴィンらに代わって、その精霊達が言葉を返した。
種族や性別、国や文化が違おうと、人や精霊は共に生きていける。二人は精霊と共に王へ戦いを挑む。
破れた王は、人の心と力を見守ってみようと言って命の共有を解くと、全ての精霊らを引き連れ空へと消えていった。


何度となく戦争を繰り返してきた二国だったが、この混乱の中で絆を強め、ついに一つの国となる。
それからしばらくして、精霊が生まれると言い伝えられる場所に、一体の精霊が姿を現すのだった。



以下詳細版に続く



103 :テイルズオブコモンズ詳細(1/8):2013/09/23(月) 21:25:48.94 ID:bI3zkS/a0
 テイルズオブコモンズ詳細


アルヴィン
 主人公。ユピテル人とユンファヤング人のハーフ。両親はすでに亡く、叔父とユピテルで暮らす。
 子供っぽく少々我儘だが、徐々に成長して周囲を見るようになる。機械を扱うのが得意。十代後半。
セフィナ
 ユンファヤング人の少女。華皇旅団本部のある町に一人住んでいる。ユピテルが嫌い。
 困っている人を放っておけない。アルヴィンと接するうちユピテルへの見方が変わっていく。十代後半。    
清雲
 華皇旅団の地方隊長のユンファヤング人。二人の保護及び教育係。天然ジルフィクシィを持つ。
 ユンファヤング王への忠誠は厚いが、どちらかに偏ることなく客観的に物事を見られる大人。四十代?
ユウ
 出身地など、名前以外が謎のド天然少女。やはり天然ジルフィクシィを持つ。
 助けてくれたアルヴィンを兄のように慕う。外見より幼く、独自のあだ名を含め変わった喋り方をする。



ディオニス………世界の名前。物語開始十六年前まで、二国が三度にわたる世界大戦を行っていた。


ユピテル…………大統領を元首とする国。科学技術に優れ、発展著しいためか古いものを軽んじる傾向がある。


ユンファヤング…王を元首とする国。伝統を重んじるため古風なものが多い。軍の他に優秀な忍びを有する。


華皇旅団…………二国の民からなる、華皇輪という秘宝を探す組織。大戦後に和平の象徴として創設された。
        天然ジルフィクシィを持つものが主なメンバーの様子。


華皇輪……………6枚からなる鏡の総称。世界の根幹に関わる秘宝だが、物語当初に発見されているのは1枚のみ。


ジルフィクシィ…一人に一体憑く精霊のようなもの。生死を主の人間と共にする。
        大戦の頃から自然のもの(=天然)が現れなくなり、現在は機械のジルフィクシィ(=人工)を使っている。
        天然、人工を問わず、ジルフィクシィが死ぬ(機能停止する)と主である人間は仮死状態に陥る。


※TOCにおけるアルヴィンは、TOX及びTOX2のアルヴィンとは一切関係ありません。



104 :テイルズオブコモンズ詳細(2/8):2013/09/23(月) 21:32:42.62 ID:bI3zkS/a0
 第1章


母の故郷へ向かい旅をしているアルヴィンは、不思議な歌を追って森の奥の神殿に辿り着く。
神殿にはセフィナがいたが、彼女は歌の主ではなく、ただ天然ジルフィクシィの出現を祈っていただけだった。
そんな風に二人が互いの事情を話していると、突然の光と共に二体の天然ジルフィクシィが現れる。
天然ジルフィクシィの出現に戸惑う二人。そこに謎の幼女が現れ、天然ジルフィクシィに襲いかかった。
腕の立つ幼女に圧倒され絶体絶命となった二人だったが、幸運にも通りがかった清雲に助けられる。
アルヴィンとセフィナは「戦後初の天然のジルフィクシィの主」として華皇旅団に保護されることになった。


華皇旅団の本部にて、被保護者兼旅団員となった二人は、清雲と共に華皇輪を探す任に就く。
旅を始めて間もなく、不思議な歌を耳にした一行は、奇妙な隠し通路の先に華皇輪を見つける。
奇妙なことに、不思議な歌はアルヴィンとセフィナにしか聞こえないようだった。
清雲は一連の出来事を自身の王に伝えるべく、ユンファヤングの都へと向かうと告げた。


ユンファヤングの都で王に謁見したアルヴィンらは、ユピテルの大統領へ書状を届けることになる。
森の神殿で襲撃を受けた幼女の言動が、かつてユピテルに存在した宗教団体の思想と酷似していたのだ。
一方、アルヴィンは、己の父がユピテルの騎士、母はユンファヤングの隠密だったと知り、複雑な気持ちを抱く。
(アルヴィンの父母は、互いの身分を知らずに出会い結ばれたが、戦争中は各々の国の命に従い戦った)


ユピテルへの道中、謎の集団に襲われはしたものの、一行は無事ユピテルの都へ到着する。
だが大統領は清雲の黒幕=ユピテル説を一蹴し、ことによってはまた戦争になると脅しをかけてくる。
その後一行はアルヴィンの家で今後を話し合うも、セフィナがアルヴィンとの意見の相違から家を飛び出す。
アルヴィンが清雲に窘められていると、外から悲鳴が聞こえてくる。道中襲ってきた集団にセフィナが浚われたのだ。



105 :テイルズオブコモンズ詳細(3/8):2013/09/23(月) 21:36:59.73 ID:bI3zkS/a0
 第2章


世界に二人だけの希少な存在であるアルヴィンとセフィナは、各所から狙われていた。
セフィナを一人にしたことを悔いながら、アルヴィンらはユピテルの秘密組織の研究所へと向かう。
見張りを上手くかわし、セフィナを見つけた一行だが、研究所は証拠隠滅のため火に包まれてしまう。
来た道を炎に呑まれ絶体絶命となったとき、アルヴィンとセフィナがあの歌を耳にする。
導かれるように歌を追った先には、戦時中に掘られたと思しき、ユンファヤングへ通じる隠し坑道があった。


坑道を進む途中、一行は例の幼女に襲われているらしい(?)ユウを見つけ、助太刀する。
相変わらず天然ジルフィクシィを狙う幼女を倒すと、自ら宗教信者の生き残りを名乗って消えた。
ユウを加えた一行は、拉致されていたセフィナの体調を考え、坑道出口近くの寺院で休息をとる。
ここでまた歌を耳にした二人は、寺院地下にてまたしても華皇輪を発見する。


旅団本部に華皇輪を預け、アルヴィンらは一連の報告のためにユンファヤングの都へと向かう。
城にて、一行と王が収集したユピテルの情報を総合して推察していると、慌てた様子の隠密が現れる。
華皇旅団本部が何者かに襲撃され、保管していた華皇輪三枚全てが奪われたというのだ。
王の命により隠密の里に向かった一行は、隠密の長からユピテルの長官が怪しいという話を聞く。


再びユピテルへと赴いた一行は、大統領が仕事、長官が休暇でそれぞれ不在だと知る。
何故要職の人間が二人同時に不在なのか。大統領不在の隙を狙って、長官が何かをするのでは?
急ぎ一行は街から離れた長官の屋敷へと向かうも、長官は屋敷の奥で変わり果てた姿となっていた。
アルヴィンは屋敷にいた騎士を問い詰めるが、大統領の命で不審な動きのある長官を調べていただけだった。
騎士は代わりに自身の調査結果の一部を明かし、華皇旅団地方隊長の一人に不審がある、と語った。



106 :テイルズオブコモンズ詳細(4/8):2013/09/23(月) 21:43:27.65 ID:bI3zkS/a0
 第3章


ユピテルの都に戻ると、大統領の不在に加えての長官の急逝に不穏な空気が広がっていた。
ユンファヤングに向く疑いの目に複雑な思いを抱くアルヴィン達だが、一度旅団本部へ戻ることに。
ところがその旅団本部のある街も大騒ぎになっていた。旅団本部が爆破され、総司令が暗殺されたらしい。
ユピテルの高官に、旅団の総司令……嫌な予感を覚えた一行はすぐさまユンファヤングの都へ向かう。


一行の予想通り、幸い軽傷に終わったものの、ユンファヤング王も襲撃を受けていた。
そこへ暗殺された筈の総司令が現れ、旅団襲撃はユピテルの騎士の仕業だと告げる。
絶対的な証拠はないものの、提示された状況証拠により、次第にユピテルを疑う空気が漂う。
ともあれ、世界の根幹に関わる秘宝を奪われた今、残りを掌握する他に道はない、と総司令は言った。
ユピテルの調査は隠密らに任せ、アルヴィンらは残りの華皇輪を探すことになる。


あちこちから得た情報をもとに、一行は残された三枚の華皇輪を次々に発見していく。
最後の華皇輪を入手した時、不思議な歌の主である女性・カナは、華皇輪を頼むと言って消えた。
ジルフィクシィが現れなくなった頃から、世界の気象や生態系は日に日に異常を増している。
何かが、ディオニスに起きようとしているのだろうか。華皇輪を持って、一行は旅団本部へと急いだ。


華皇輪発見の報告の最中、不在だったユピテル大統領が世界に向けての通信を行った。
「ユンファヤング及びユピテルは、ここ最近の混乱には無関係であり、全ては長官の一味の策謀である」
戸惑う一行に、総司令が「例の宗教団体は、かつて大統領が組織したもの」という衝撃の事実を告げる。
総司令の話をどう考えるべきか。通信のことも含め真実を聞くため、一行は大統領が身を潜める要塞へと急ぐ。


静まり返った要塞の奥には、ユピテル騎士団員達の亡骸と、旅団の一員であるフェルスとキーナがいた。
すっかり荒れ果てた様子の室内に驚愕しつつ、アルヴィンは二人に説明を求める。
大統領の身内であるフェルス達は、ユピテルの挙動に疑念を抱き、話を聞くべく要塞へ進入した。
しかし問答無用と騎士団を仕向けられ、応戦する間に、大統領は行方不明の華皇輪を持って姿を消したのだ。



107 :テイルズオブコモンズ詳細(5/8):2013/09/23(月) 21:51:45.10 ID:bI3zkS/a0
 第4章


大統領の逃亡で元首を失ったユピテルは、同じユピテル人である総司令が大統領を代行することになった。
ユンファヤングで王に報告を行った一行は、「天地龍脈解放」という華皇輪を使った救世の儀式があることを知る。
そのために旅団は華皇輪を探していたのだが、実はまだ、「龍脈文書」という儀式の説明書が必要らしい。
救世の道具とされる華皇輪だが、強大な力を持つがゆえ、使い方を誤れば世界崩壊をも引き起こしてしまうのだ。
アルヴィンらは文書を入手するため、忍びからの情報をもとに砂漠の果ての大遺構へと向かうことになった。


異常気象に荒れる砂漠を抜け、途中漆黒の翼なる珍妙な三人組に遭遇しながら、アルヴィンらは遺構に辿り着く。
遺構の最奥では、姿を消していた大統領が総司令を襲撃しており、一行に気付くとすぐさま逃走した。
総司令は一行と同様に文書を捜索し入手したのだが、その文書を狙っていた大統領に襲われたらしい。
ともあれ、これで状況は一転して大統領に不利となった。あとは奪われたままの華皇輪を見つけるだけだ。


遺構から戻って休息に寄った街で、清雲は子供から一行宛の大統領の密書を受け取る。
内密に一行だけに会いたい、という密書。大統領の真意を問うため、一行は指定された場所へと向かう。


漸く対面した大統領は予想外の真相を語った。黒幕は大統領ではなく、華皇旅団総司令その人だったのだ。
フェルスも総司令の仲間であり、要塞での一件は、真相を知る大統領を消して黒幕の疑惑を事実とするため。
(ただしキーナに関しては、フェルスを愛するがゆえに良いように操られている、と大統領は苦い顔をした)
華皇輪強奪も、旅団襲撃も、長官襲撃やユンファヤング王襲撃に至るまで、全て総司令の自作自演だったのだ。
総司令の目的は、世界の救済と、争いの原因にもなる華皇輪を闇に葬ることだ、と大統領は言う。
しかし目的が正しければ手段を誤っていい筈がない。大統領は総司令を見つけ連行するよう一行に告げた。


総司令は、今は閉鎖された宗教施設の地下で、酷い傷を負った状態で発見された。
辛うじて意識のあった総司令は、一行にフェルスを止めろと告げ、何があったかを告げ、息を引き取る。
フェルスは、世界崩壊という目的のために、総司令に従うフリをして時期を見計らっていたのだ。
キーナと、フェルスに心酔する旅団地方隊長を連れ、フェルスはユピテルのエルプズ塔へと去った。
道具が揃ってしまった今、世界崩壊まで時間がない。アルヴィンらは急ぎ塔へと向かう。



108 :テイルズオブコモンズ詳細(6/8):2013/09/23(月) 22:02:15.31 ID:bI3zkS/a0
 最終章(1/3)


塔に到着した一行は、塔の機能を統括する機械のところへ向かうが、そこには例の幼女が待ち受けていた。
フェルスが天然ジルフィクシィを餌に呼んだ幼女だったが、もはやアルヴィンらの敵ではなかった。
ついに力尽きた幼女は、天然ジルフィクシィが羨ましかったと本心を零すと、永い眠りについた。
時が違えば或いは、と落ち込むセフィナ。そこに機械を操作していたアルヴィンが顔色を失くして戻った。
フェルスは、全ての人工ジルフィクシィの機能停止、つまり世界中の人間の仮死を狙っていたのだ。


機械を使用不能にした一行だったが、直後に巨大な地震が発生し、遠方に天高く光の柱が立ち上った。
旅団本部のある町に戻ると、人工ジルフィクシィが機能停止し、その主である多数の人々が仮死状態になっていた。
機械は停止させた筈……一行は光の柱が立ち上ったという旅団本部を調べることに。
隠された地下室の奥には儀式場があり、傷ついた姿のカナがいた。ついに世界崩壊の儀式が成されてしまったのだ。
カナは苦しげな様子で、全ての始まりである森の神殿に来るように告げると消えてしまう。
町で聞いた「巨大なジルフィクシィに似た影」の目撃談を不気味に思いながら、一行は森へ向かう。


森の神殿の奥、アルヴィンとセフィナのジルフィクシィが現れた部屋で、一行は救済への決意を新たにする。
通路を進み、立ち塞がった地方隊長を退けるも、神殿に入った筈のフェルス達の姿はどこにもない。
アルヴィンらは、最奥の部屋で見つけた転送装置のような光へ飛び込んだ。


転送先は一面の銀世界だった。フェルスを追うため雪道を進む一行は、ねこにんの村を見つける。
休息を求めて入ったその村は、なんとユウの故郷であり、ユウは暫く行方不明になっていたらしい。
行方不明の間に発生した村の問題を、意気込むユウに引き摺られて一行は解決し、ねこにんの村に再び平和が戻る。
安心する一行の耳に、カナの歌が聞こえてくる。急ぎ声の方向へ向かうと、ねこにんに囲まれたカナがいた。


フェルスが行った崩壊の儀式が、ジルフィクシィの王ヤルトウェイを生み出してしまったとカナは語る。
このままではヤルトウェイは世界を崩壊させてしまう。阻止するにはヤルトウェイを倒さなければならない。
それではフェルス達はどうなるのか?その質問にカナは答えず、雪原の先にある空中都市に来るよう告げて消えた。



109 :テイルズオブコモンズ詳細(7/8):2013/09/23(月) 22:11:32.38 ID:bI3zkS/a0
 最終章(2/3)


明日が最終決戦になるのかもしれない。ユウの家でそれぞれ夜の時間を過ごす一行。
ユウは久しぶりの我が家に安心したのか、眠気に襲われて幸せな夢の中に落ちていった。
清雲とそのジルフィクシィは、かつての大戦前夜を思い出し、明日の共闘を誓い合った。
セフィナとアルヴィンは、広場のベンチで空を見上げて、この旅で得たことについて語り合った。
正反対の価値観の持ち主であった二人を含め、皆大切な仲間となれたように、きっと誰もが理解しあえると。


村の北の森から、ディオニスの遥か上空に浮かぶ空中都市へ転送した一行は、ヤルトウェイがいるという神殿へ急ぐ。
度々導くように現れたカナは、空中都市とジルフィクシィ、そして天地龍脈解放とは何かを語っていった。
 空中都市はもともとジルフィクシィの都であり、最奥の神殿は歴代の王の住まう場所だったこと。
 天地龍脈解放とは、太古に封印されたヤルトウェイの強大な力を、救済の力として利用するものであること。
信じがたいことではあったが、繋がっていく事実に納得せざるを得なかった。


古びた神殿の封印を解きながら先に進むと、探していたフェルスとキーナが待ち受けていた。
フェルスは、人類は一度滅亡せずにはまともな再生などできず、自分はそのために選ばれたのだと信じ切っていた。
アルヴィン達を放置したことを失敗だったと言い捨てたその顔に、初対面時の優しい先輩の面影はない。
フェルスに従うと決意したキーナも説得には応じない。二人を止めるには戦うしかなかった。


追い詰められたフェルスは、「自分は選ばれた筈なのに、なぜ力をくれない」とヤルトウェイに問いかける。
が、勘違いも甚だしいと鼻で笑ったヤルトウェイは、用済みとなったフェルスとキーナを己に取り込んでしまう。
二人を返せと一行は迫るが、ヤルトウェイは聞く耳を持たず、封印される前から見てきた人の傲慢さを語る。
 ジルフィクシィによって作られたにも関わらず、ジルフィクシィに刃向かった人は、ヤルトウェイを封印したこと。
 あるジルフィクシィの女王が、両者の命を共有させることで争いを収めたが、今度は人同士で争い始めたこと。
 挙句ジルフィクシィの代用品を創りだし、ジルフィクシィが現れなくとも何も感じなくなったこと。
 全ては人の、自らを正義と決めつけて他者を受け入れず、排除しようとする性質に端を発していること。
 そしてジルフィクシィが現れなくなったのは、そんな人の傲慢さをジルフィクシィが拒んだのが原因であること。
衝撃的な事実に言葉を失う一行。
勝利を確信したヤルトウェイは、一行のジルフィクシィ達にそんな傲慢な人など捨ててしまえ、と語りかける。
ところがジルフィクシィ達は口々に、主と自分たちは互いに望み望まれている。これからもそれは変わらないと返した。
逆上したヤルトウェイは、ジルフィクシィ諸共一行を消さんと襲いかかった。



110 :テイルズオブコモンズ詳細(8/8):2013/09/23(月) 22:19:23.17 ID:bI3zkS/a0
 最終章(3/3)


激闘の末、アルヴィン達は勝利を収める。
互いに強く望みあって出会えたアルヴィンやセフィナのジルフィクシィは、創造主を超える奇跡の象徴だった。
再び現れたカナは、私たちは誤っていたのかもしれないとヤルトウェイに語りかける。
ジルフィクシィと人の命の共有は、呪縛でしかなかったのかもしれない――寂しげに言うカナに、アルヴィンらが反論する。
確かに自分達とジルフィクシィは縛られているが、無理矢理共にいる訳ではなく、望んで共にいるのだと。
人の争いも、そもそもは互いに良かれと思う心と価値観の差に起因したもので、人は争いを望んでなどいなかったと。


少し考え、ヤルトウェイは言った。人が我らを超えられるのなら、今度こそ互いを認め合えるかもしれない。
ならば我らジルフィクシィは空に還り、人が真の平和を手に入れられるかどうか見守ることにしよう、と。
フェルスとキーナを返してヤルトウェイは消え、カナもまた、人のこれからに期待していると告げて消えた。


そして一行のジルフィクシィ達が輝き始める。ヤルトウェイが告げたとおり、別れの時が来たのだ。
再会を信じ、それぞれのパートナーに別れの挨拶をする一行。
ジルフィクシィと人は、本当はずっと昔から、目に見えない深いところで繋がっていたのかもしれない。
ならば遠からずまた会えるだろう。そう言い残し、ジルフィクシィらは空に還っていった。
多大な時間がかかるだろう。問題も数多と出るだろう。けれど強く願い行動していけば、いつか奇跡は起こせる筈だ。



その日、旅団本部のあった街で、復帰したユピテル大統領とユンファヤング王が宣言し、両国は一つの国ととなった。
人々が歓声を上げる中、風に揺れる国旗は、かつての華皇旅団のマークが描かれていた。


森の神殿の奥で、アルヴィンとセフィナはそれぞれのジルフィクシィに最近の出来事を報告していた。
まだジルフィクシィ達は戻ってきていないが、初めて出会ったここからなら、彼らに届く気がしていた。
ふとアルヴィンが時間を確認して慌てだす。清雲との約束の時間に遅れていたのだ。
また来るとだけ挨拶して、慌てて神殿を駆け出していく二人。
誰もいなくなった神殿に光が満ちる。光が収まったその場所に、一体のジルフィクシィの影があった。



 補足


ユウ   外見や言葉遣いは趣味で、実はねこにん。何気に公式イラストでも耳が見えない。
     偶然空中都市に迷い込み、足を滑らせるも傘でふわふわ落下し無傷、その後アルヴィンらと出会ったらしい。
フェルス ユピテル大統領の養い子で旅団の一員。孤児を理由に苛められたこともあり、本当の家族を求めている。
     自分にのみ聞こえる「声」を本当の家族と盲信し従っていたが、「声」は現実逃避からくる幻聴だった。
キーナ  華皇旅団頭領(父)とユピテル大統領(母)の娘。フェルスに恋愛感情を抱き、強く依存している。
     父母は考え方の違いから離婚しており、父を嫌う様子が度々見られるが、本心ではない。
カナ   不思議な歌の主。一行を時に導き時に助ける。「歌姫伝説」として昔から語り継がれている。
     明言はされていないが、人とジルフィクシィの命を共有させた女王の化身だと思われる。


モバイル版でもシリーズお決まりの要素は幾つかありました。

最終更新:2013年10月02日 19:30