ヴァンパイアナイト

ヴァンパイアナイト
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641 :ヴァンパイアナイト:2013/10/15(火) 23:52:47 ID:???
■ヴァンパイアナイト
2001年発売。PS2およびアーケードのガンシューティングゲーム。場所はフランス。


ミシェルとアルベール:銃を携え灰色の服を着た、二人のヴァンパイアハンター。詳細は不明。
カロリーヌ;最初に助けた町の女の子。自らの意思で二人に同行し、二人の心に影響を与える。


オーギュスト:300年の眠りから目覚めたヴァンパイアの王。四天王と呼ばれる側近を持つ。
大地の四天王バルテルミー:大剣を振りまわす剣士。死を恐れヴァンパイアになったが、今は逆に自ら死地に向かっている。
火炎の四天王ギヨーム:DEATHと呼ばれる狂気の科学者。研究のためだけにヴァンパイアになる。人間を見下す。
暴風の四天王ラウル:美形の若い男。恋人のソフィーを殺され、人間に絶望しヴァンパイアになる。
氷結の四天王ディアヌ:金髪の若い女性。人魚の血を引くと言われ人々に迫害されてきた所をオーギュストに助けられる。



●chapter1 緋雪前奏曲
『お前たちの支配する時代はとうの昔に終わった…去れ古きモノどもよ…伝説の彼方に…』


 雪の中を歩く、灰色のコートの二人の男性。
ミシェル「たどり着いたようだな…」
アルベール「ああ…永きこの時を待っていた」


 遠くに城が見える。その城の中で玉座に座るヴァンパイアのボス、オーギュストが二人の気配を感じる。
オーギュスト「300年前の決着をつけようではないか。どちらが生きるべきか…死ぬべきか…」


 雪原にたくさんの人の死体がある。
ミシェル「ここも全滅か…」
 突然、並んだ棺や雪の中からレンジャーと呼ばれるゾンビ達がが飛び出してくる。銃を構えるミシェルとアルベール。
アルベール「…来る」
 レンジャー達を銃で倒しながら先に進む二人。そこに少女の叫び声が聞こえた。
 崩れた煉瓦の家で、少女が人に襲われている。アルベールに駆け寄り助けを求めてくる。
カロリーヌ「助けて。村のみんながヴァンパイアに変わっていくの!」
アルベール「さがっていろ」
 肉の芽が取りついた村人達。肉の芽を撃つと村人を助けられる。失敗するとヴァンパイアになり殺さないといけない。
村人「どうかみんなを助けて下さい」
 先に進む二人。追いかけるカロリーヌ。
カロリーヌ「待って…! あなた達はいったい…?」
アルベール「闇を狩るモノ…」
ミシェル「ヴァンパイアハンター」


642 :ヴァンパイアナイト:2013/10/15(火) 23:53:31 ID:???
●chapter2 剣舞奏鳴曲
『すばらしい…有から無になる瞬間。花火のように咲いて散る。何モノでも死の瞬間は美しい…』


 城の内部。オーギュスト直属の配下である四天王がヴァンパイアハンターの話をしている。
 暴風の四天王ラウル、壁に背をかける華奢な男。
「さすがヴァンパイアハンターだな」
 火炎の四天王ギヨーム、白衣を着た科学者風の男。
「素晴らしい! 非常に興味ある素材です」
 氷結の四天王ディアヌ、白いドレスの金髪の若い女性。
「我らに逆らうだけの事はあるようね」
 大地の四天王バルテルミー、大剣を振るう剣士。
「面白い! 私が出迎えてやろう!」


カロリーヌ「ハァ…ハァ…待って」
 城への掛け橋がおり、二人が中に入る。敵が出入り口で迎えうってくる。
ミシェル「行くぞ」
アルベール「ああ」
 城下町。雑魚のヴァンパイア達は、剣と鎧を武装したシャドウ、空を飛ぶペンチュラー、素早く駆け回るトリッカーと多様。
 他にも肉の目のついた町人。途中付いてきたカロリーヌが何度も襲われるが、そのたびに助ける。
カロリーヌ「助けてくれてありがとう! この先は広場になっているわ」
 行くと整列した大量のシャドウ達。剣を構えてじりじりと迫ってくる。
バルテルミー「退がれ!」
 シャドウ達が一斉に道を開く、中央に黒マントを付けた騎士、バルテルミーが現れた。
バルテルミー「素晴らしい…その力…。私はヴァンパイアに仕えるモノ」
バルテルミー「嬉しいぞ! まだお前たちのようなモノが残っていようとは! 銃を抜け…私の期待を裏切るな!」
 剣を構えて、何度も姿を消したりワープのような行動をして迫ってくる。2人は後退しながら銃撃し倒す。
 塔の螺旋階段を上って行くと、森にたどり着いた。
バルテルミー「久しぶりに楽しめそうだ…」
 森の中を先ほどと同じように迫ってくる。今度はさらに斬撃を飛ばしてくるので、撃ち落とさないといけない。
 二人は逃げながら戦うと、柱のたくさんある大きな建物にたどり着いた。
バルテルミー「これ程のモノに巡り会えるとは…、だがもう十分に楽しませてもらった…、もはや容赦はせん…」
バルテルミー「この剣がお前たちの墓標だ」
 バルテルミーは光り輝くと、両手に剣を持った筋骨隆々な巨体の化け物へと変貌した。
 何度も姿を消しながら、地面を揺らしてこちらに歩を進める。斬撃を飛ばし、さらに柱を破壊して破片攻撃。
 倒すと元の姿に戻り、倒れる。
バルテルミー「なぜ人間を守る…、何のために戦っている…、お前たちはいったい」


 玉座に座っていたオーギュストが立ちあがる。
オーギュスト「光と影…、やはり宿命からは逃れられぬのか…」


643 :ヴァンパイアナイト:2013/10/15(火) 23:54:04 ID:???
●chapter3 焔炎狂詩曲
『新たなるモノを創り出すのがワシの使命じゃ…、今に人間を恐怖させる、とてつもないモノを創り上げてみせるわ…』


ギヨーム「人間に負けるとは…、ヴァンパイア失格だな…」
 城内のギヨーム、ラウルの前を高笑いしながら通り過ぎる。


 城内を歩く二人、その後ろをついて行くカロリーヌ。上から突然ギヨームが現れ、カロリーヌを連れ去る。
 気絶したカロリーヌを抱えるギヨーム。上にいるギヨームを見て銃を向ける二人。
ギヨーム「んっ? 銃口を向けるとは血まよったか!」
ミシェル「心配するな…、この銃は滅ぶべきモノを知っている」
ギヨーム「私も知っているぞ…お前達だよ!」
 高笑いをして立ちさるギヨームを追いかける二人。ここから壊す物でルートが分岐するはず。
 笑いながら道中を逃げ回るギヨーム。最中、跳ねまわる火炎弾を投げつけてくる。
 敵ヴァンパイアは両手に曲刀を持って突撃してくるクロス、火炎放射機を使ってくるイグニター、転がってくるニード。
 城の中を追いかけると別棟へ、工場のような建物をエレベーターに乗って追いかける。屋上でギヨームが待っている。
ギヨーム「いい気になるなよ人間ども! 無能な人間など必要ないのだ…、貴様も己の無能さを知れ!」
 変身するギヨーム。火の粉を撒き散らす巨大な羽根のついた化け物になる。
 空を飛びまわりながら、目から溜めレーザーを放つ。体力が減ると火の玉を持って体当たり。どちらにしろ当てにくい。
 倒すと元の姿に戻るが燃えている。そしてしゃべりながらよろめき後退、笑いながら地上へと落下していった。
ギヨーム「なるほど! そういうことか! 私が人間ごときに劣る訳がないではないか!」
 カロリーヌが出入り口で待っていた。ミシェルに気付き抱きついてくる。
カロリーヌ「ううっ…恐かったよ…」


644 :ヴァンパイアナイト:2013/10/15(火) 23:54:31 ID:???
●chapter4 幻影協奏曲
『人間は生きる価値があるのか? 守るほどの勝ちがあるのか?』


 城内。窓際で外を見て座るラウル。ディアヌが側に近づく。
ディアヌ「彼…やられたようね…」
ラウル「フッ…当然だ。奴にはふさわしい死に方だ…」
ディアヌ「まだ忘れられないのね…あの娘…ソフィーだったかしら…」
 立ち上がり、ディアヌを指さし怒るラウル。
ラウル「お前に何が分かる! 失ったものの悲しみ! 俺が味わった苦しみ!」
 立ちさるラウル。見送るディアヌ。
ラウル「ちょうどいい…たかが人間に何が出来るのか…この目で見てやる…」


カロリーヌ「さっきは…助けてくれてありがとう」
アルベール「礼など要らぬ…我らの目的は…」
 何かに気づいて振り向くミシェル。そして二人は同時に通路を走りだした。
ミシェル「…来る」
 通路に次々とヴァンパイアが出現。小さな身体でデカイ大鎌を持ったシックル。瞬間移動し投擲武器を使うスライサー。
 倒しながら進む。カロリーヌが振り向くと、通り過ぎた柱の一つにラウルがもたれかかっていた。二人も振り向く。
ラウル「ここまでの活躍は見せてもらったぞ…、…行け」
 手をカロリーヌに振る、言われた通り走って距離をとるカロリーヌ。そのままラウルは二人に歩み寄る。
ラウル「フッ…いい気なものだな…、だが、人間にはうんざりだ…、俺が味わった苦しみと怒り…その体で感じるがいい!」
 剣を抜き三人に分身して突撃してくる、後退しながらぶれていない本体を攻撃すると撃退できる。
 その後もヴァンパイアの群と戦い進む。時間内に倒さないとカロリーヌが鏡の中に落ちてルート分岐。
 突破するとラウルが岩を浮かび上がらせ、またも分身して岩に飛び乗り、こちらに飛びかかる。本物は岩が重さで沈む。
 倒すと剣を投げ捨てる。
ラウル「人間を見るといつも思い出す…、守れなかった彼女を…、この恨み晴らせるなら…」
ラウル「この身がヴァンパイアでも構わない…、人間よ! …俺の心を癒してくれ!」
 光に包まれ、空中に浮かぶ。異空間に飛ばされ、そして巨大な化け物を召喚する。
 空中を飛びまわるラウルが弱点で、攻撃してくる化け物は無敵。倒すと元の世界に戻り、ラウルも元の姿に戻って倒れる。
ラウル「ソフィー…すまない。俺は何もしてやれなかった…」
 銃を向けるミシェル。するとカロリーヌがラウルに覆いかぶさる。
カロリーヌ「ダメーッ! お願い、助けてあげて! これ以上この人を苦しめないで!」
カロリーヌ「苦しみを味わうのは私たち人間じゃないの?」
 ミシェルは銃を構え直し、銃声が響いた。
ラウル「なぜだ…? なぜ俺は生きている…」
ミシェル「お前は人間として生きてゆけ…。もう一度戦え! 己の心と…」


645 :ヴァンパイアナイト:2013/10/15(火) 23:55:05 ID:???
●chapter5 氷情夜想曲
『私が生まれた意味…あと何人の血で私の手を汚せば終わりが来るのでしょうか…呪われた宿命に終止符を打つには…』


 玉座から立ち上がろうとするオーギュストを寄り添い止めるディアヌ。
ディアヌ「お待ちください! ヴァンパイア様」
オーギュスト「お前が行く事はない。私が行こう」
ディアヌ「いいえ私が…必ずや食い止めてみせます」


 青い通路を走るアルベールとミシェル。そこに水辺に立つディアヌの声がテレパシーで届く。
ディアヌ「ここから立ち去りなさい。もうこれ以上…ヴァンパイア様を苦しめないで…」
ミシェル「それは出来ない」
ディアヌ「そうですか…それは残念です…ならば少しでも時間を…」
 水の城、透明なステージ。左右に移動する剣士クラッシュ、飛び回るスクリーマー、水晶弾をいくつも飛ばすミニオン。
 扉を開けて進むと、ディアヌが何度も現れ氷弾をいくつも飛ばしてくる。
ディアヌ「私はあなた方を、ここで止めねばなりませぬ」
ディアヌ「ここから立ち去りなさい」
ディアヌ「300年前のように、そっとしておいて下さい」
 カロリーヌを置いて塔の中へ。水の滴る部屋にディアヌの本体が待っていた。
ディアヌ「とうとうここまで来てしまいましたね…、しかし、ここだけは通すわけにはいきません」
ミシェル「そうか…ならば…」
 銃を向ける二人、そこにカロリーヌが駆け寄ってきた。
カロリーヌ「待ってー! なんでお互い分かり合おうとしないの…? なぜ憎しみ合うの…?」
ディアヌ「人間とヴァンパイアが分かり合うのですか…、面白い事を言うおチビちゃんね…、もう止められないのよ…」
ディアヌ「私が貰ったぬくもり…、ヴァンパイア様にお返ししなければ!」
 下半身が魚の醜い人魚となる。氷の球や水柱、水の中を泳ぎ回って攻撃してくる。倒すと元に戻る。
ディアヌ「かわいいおチビちゃん…、あなたの言う通りかもしれないわね…、…ありがとう…そして、さようなら…」
ディアヌ「私が愛したヴァンパイア…」
カロリーヌ「ダメーッ! 死んじゃダメー!」
 水が溢れる。アルベールがカロリーヌを抱えて走って逃げた。


646 :ヴァンパイアナイト:2013/10/15(火) 23:56:22 ID:???
●chapter6 月夜交響曲
『私を殺すものたちが来た…300年前の決着をつけようではないか…どちらが生きるべきか…死ぬべきか…』


 大きな扉の前に立つ三人。
ミシェル「お前は残れ」
カロリーヌ「でも…」
ミシェル「ここからは俺たちの戦いだ…、死にたくなければここに残れ…」
アルベール「お前は生きて…、生きて生きて生き延びろ!」
 カロリーヌを置いて二人は扉を開け、長い長い階段を上った。
 王の間、玉座に座ったオーギュストが待っていた。
オーギュスト「宿命か…気づいていた…、光と影の運命を…、ヴァンパイアとして…不死者として、生き続けなければならない苦悩を…」
 立ち上がるオーギュスト。
オーギュスト「光りあればこそ陰も生きる…、私の心が望み、生み出した陰…いや、モノたちよ!」
オーギュスト「300年前の決着を…、そして我が重臣達に捧ぐこの戦いに…今、終止符を!」
 周囲が巨大な窓に囲まれたバルコニー。
 背中から翼が生えて空へと飛ぶ。そして周りには五十近い蝙蝠の大群。蝙蝠は倒しても倒しても数が減らない。
 蝙蝠は一匹ずつバラバラに飛んでくる攻撃、一列に並んで円を描きながらの攻撃、蝙蝠をまとい突撃してくる攻撃。
 倒すと地上へと落下してくる。しゃべるオーギュストに銃を構える二人。
オーギュスト「なぜだ…お前達…300年前と何がかわったというのだ!」
オーギュスト「分かっているはずだ…光が消えれば闇も消える! それでも戦うのか!」
ミシェル「…我が宿命に従うのみだ…」
オーギュスト「負けぬ…、我は不死身…ヴァンパイアだ!」
 光を身にまとい、鳥の翼、トカゲの手のような翼が左右対称について六枚翼の姿になる。
 左右に高速移動後、今までの四天王の攻撃をアレンジした四種類の攻撃を使用。
 六つの斬撃、炎をまとって左右に移動しながら突撃、五つの次元の穴から岩飛ばし、水柱。
 一定ダメージを与えると最終段階、姿を消してこちらに近づき噛みつき、ただし影は見えるのでその上空を攻撃する。
 倒すと元の姿に戻り、倒れる。左右から近づくミシェルとアルベール。
オーギュスト「わ…私は消える…お前たちも…」
ミシェル「我らは変わった…300年前と」
アルベール「あの少女が…」
二人「人間の心を与えてくれた」
 銃をオーギュストの元に投げ捨てる二人。オーギュストから離れて窓のそば、太陽が昇る場所へと向かう。
ミシェル「我らも消滅する…お前と共に…」
アルベール「…悔いはない…これで全てが終わる…」
ミシェル「さらばだ…」
 朝日が照り、日に当たった二人とオーギュストは消滅した。



●エンディング
 …半年後…。


 遠くに城が見える平原。大きな木のそばに立った三つの墓標。
 帽子と夏服を着たカロリーヌが来て、手に持った銃を墓に供えた。
カロリーヌ「私は生きてます、…きっと忘れない…、深く心に刻み込もう…、あの日あの時…あの出来事を」
 立ち去ろうとしたカロリーヌ。強い風が吹いて帽子を吹き飛ばし、帽子は空高く舞い上がった。


END



スタッフロールはなぜかありません。

 

最終更新:2013年10月31日 20:30