PANDORA MAX SERIES Vol.1 ドラゴンナイツ・グロリアス
part66-328~336・340~345・352~359 part67-31~33・41~45


328 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/02(木) 08:56:02.16 ID:wIQlPbEC0
未解決にあった『ドラゴンナイツグロリアス』を投下します
依頼が全EDをということだったのでEDに関わるところは本筋から外れる部分も全て書いていきます
『<』は選択肢によって分岐する展開です
 

メインキャラ勢
【ダイク】……主人公。ドラゴンの声を聞き、会話することができる。
【パット】……クールなイケメンで外国人。筆記実技ともに優秀だが、実は……
【リリス】……最強の美少女。実技試験でハンデをつけさせられるほど強いが、言動は非常識で筆記はまるでダメ。
【チコ】……口が悪く喧嘩っ早い暴れん坊。こいつも筆記はダメ。
【ボーボ】……オッサン研修生。筆記は頑張って及第点を出してくれる。
ヒロイン勢
【ポーチェ】……『ブルーグラス』のウェイトレス。彼女と一緒になるEDは格別に多い重要人物。
【マリアン】……海鮮問屋の娘。イベントさえ起こせば苦労してアルバイトせずともデートできる。
【ティナ】……『レッドシャーク』の娘で高飛車なヒロイン。アルバイトで優秀な成績をあげないとデートできない。
重要人物
【プリル】……聖地でドラゴンの世話をする『ドラゴンフェアリー』という妖精の一人。夢の中に登場する。
【グリフ】……ダイクの義父。ダイクの父親の親友で、その亡き後ダイクを引き取って育てた。
その他の物語やEDに関わる人物
【グーリコ】……ボーヘイム村長の息子でいじめっ子。第一章での彼との別れ方が後のEDに影響を与える。
【マディガン】……スラムを仕切るボス。勝負の結果でのEDがあるが、スラムに立ち入らなければ出会うことはない。



「やっと起きてくれたようだね。つながって嬉しいよ。あたしのマインド・メールを受け止めてくれたのって、あんたが最初だからさ。
初めまして。あたしの名前はプリルってんだ。よろしく。あんたに興味がわいちゃったよ。なんたって、二人は運命の糸で強~~~く結ば
れてんだから。あんたがホンモノであることをあたし、祈ってるよ。ホンモノだったら、会えるはず。忘れないでね。あんたは、これから
ドラゴンと一緒に多くの…………あっ!」


【第一章】
奇妙な夢から醒めて微睡んでいると、突然誰かに殴られて目が覚めた。よく見ると、そこは見慣れない風景(牢獄)。
「おう、こら。何ニヤけとんのじゃ。われのせいでくさいメシ食わされとんのに、よう幸せそうな顔して寝とれるのう!」
なんとなく思い出してきたぞ。この赤髪の男せいで、僕はこんなところにいるんだっけ。
「君、静かにしたまえよ。こんなことになったのも、もとはといえば君が暴力を……」
「なんやと、このボケ!貴様がトロイから、こっちまでパクられたんやんけ!!」
赤髪の男と向こうの寝台に座っているおじさんが、またケンカをはじめてしまった。これじゃあ昨日の二の舞じゃないか。
それをなんとか力ずくで引き離すと、もう一つの寝台に座っていた美青年がようやく口を開いた。
「殴り合いなら、外でやってくれ。俺には、ドラゴンナイツに入るという目的があるんだ。お前らもこれ以上問題を起こすと、スタート地
点にさえ立てなくなるんじゃないのか?」
二人は美青年に諭されて黙って寝台に戻ったけど、この状況が変わったわけじゃない。
ドラゴンナイツの入隊試験を受けるはずが牢屋で捕まっているなんて、父さんが知ったら…………。
家を出てから、なんだかんだいってもう2週間になるのか…………。


(上記の場面は時系列においては二章終盤で、ここからは2週間前からの回想になります。そのため、ここに辿り着くまでに迎えるバッド
EDは全てこの場面に帰結します。ちなみに選択次第では看守を倒して脱獄を企む場合も)



329 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/02(木) 08:56:33.13 ID:wIQlPbEC0
いよいよ、待ちに待った日の朝がきた。15歳になってからは、指折り数えて今日のくる日を待っていたんだ。
今日、僕は家を出る。そして、旅立つんだ。夢をかなえるために。ドラゴンナイツになるという夢を。
「……やっぱり、お前はドラゴンナイツに入りたいのか?」
いつもなら僕を起こしになんか来ない父さんの姿は、ちょっと寂しそうだ。
「もちろん!」


『竜を駆り、男は初めて己の中に漢を宿す』


カグランテスで生まれ育った者なら知らぬ者はいないほど有名な言葉だ。カグランテスで生まれた男ならば、誰だって憧れるのが当たり前さ。
もちろん、誰もが入隊できるわけじゃない。厳しい訓練に耐えることのできた、ほんの一握りの男だけが選ばれた最高の騎士になれるんだ。
でも、チャンスは誰にでも平等にある。家柄もお金の関係ない。試験は誰でも受けられる。15歳以上の健康な男子であればね。
そして今日から2週間後、ドラゴンナイツの入隊試験が行われる。毎年何千人もの男たちが鎬を削り、その中からほんの数名だけが入隊を
許可されるらしい。まさに、男の中の男って感じだ。
「別にお前を悩ませるつもりはない。父さんは引き止めたりしないさ。さあ、一緒に朝食を食べよう。そしたら、出発だ」
他の親はみんな息子の旅立ちの日を喜んでくれるみたいだけど、どうして父さんは悲しそうな顔をするんだろう。


食事を終えてすぐ、僕は旅の準備に取り掛かった。
ドラゴンナイツの入隊試験はカグランテスの首都ハルキリアスで行われる。試験とは実戦さながらの研修で何ヵ月も続くらしい。でも、希
望者には専用の宿舎が与えられ試験期間中の生活には困らない。
僕が部屋を出ていこうとすると、父さんがやってきた。
「いよいよ行くのか。私はお前に何もしてやれなかった。この15年間、ただがむしゃらにお前を育ててきた。そのお前が、夢をもって旅立
とうとしている。私にできることを用意しておいた。だが、すべて与えるのは逆にお前のためにならないと思う。だから、一つだけ選ぶといい」
(剣・鎧・金貨のつまった袋から一つを選択。今回は剣を選んだことにします)
使い古されていたが立派な剣だ。昔、父さんは冒険者だったらしい。きっとこの剣はその時のだろうな。
「その剣は、父さんの思い出の剣だ。きっとお前の力になってくれる」
「ありがとう、父さん。この剣でドラゴンナイツになってみせるよ」
「ダイク!」
突然、父さんが僕を抱きしめた。
「最初お前を引き取ることになったとき、正直父さんは困ったよ。自分みたいな男に子供が育てられるのか、まったく自信はなかった。だ
から、自分の子ではなく他人の子として育てようと決心した。そうすれば愛情もわくことなく、いつも冷静を保っていられる。でも不思議
なもんだ。長い時間は父さんの心をゆっくりと変えていってしまった。いつしかお前のいない人生など考えられなくなっていた。誰よりも
お前を愛してしまった。結婚もしたことのない私が、子供を得られたことを神に感謝までしたよ。私はお前を誇りに思っている。そして、
お前をどこに出しても恥ずかしくない男に育てたつもりだ」
「何だよ、父さん。もう永遠に会えなくなるわけじゃあないのに。僕も立派なドラゴンナイツになって父さんに思い切り楽をさせてあげるよ」
「……ドラゴンナイツか。しかしな、ダイク。ドラゴンナイツに入ることが真の男みたいにいわれているが、父さんはそうは思わない。お
前はりっぱな男になった。ドラゴンナイツに入らなくても、もうお前がホンモノの男だと信じているよ。父さんが教えられることは、みん
な教えたつもりだ。それでもダメなら、いつでも家に戻ってこい。ここはお前の家だから。父さんは、いつもこの家で待っている」
やっと憧れのドラゴンナイツになれるというのに涙が止まらない。
「……さあ、行ってこい。そして、やるだけやってこい。父さんは、いつでもここで待ってるよ」
僕は父さんにもらった剣を持って、15年間暮らした我が家をあとにした。



330 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/02(木) 08:57:46.95 ID:wIQlPbEC0
いよいよ、ボーヘイムともお別れだ。ちなみに、まだボーヘイムから入隊した者はいない。去年も村一番の金持ちの息子グーリコが(父親
が多額の寄付金を積んで)受けたけれど、残念ながら落ちてしまった。
その時、当のグーリコが取り巻きを連れて現れた。とにかくイヤな奴だから、きっと待ち伏せしていたんだろう。
「お、お、お、おい、ナマイキ小僧。お、お、お前、ドドドラゴンナイツになりたいそうで、笑わせちゃうぜ」
グーリコは僕がつい今しがたもらった剣に目を付け、因縁を付けてよこせと言ってきた。
(ここで戦う・反抗する・差し出すの選択が出る。戦って勝たない限りどれを選んでも奪われるが、ここでの選択が後のEDに影響をおよぼす)
そして拒否した僕の体を取り巻きに抑えさせて剣を取り上げると、次の瞬間その取り巻きにも信じられないようなことを言い出した。
「お前にドラゴンナイツに入れる力があるか、オレ様ちゃんが確かめてあげますだぞ。どいつか、この剣をサハギンの洞窟へ隠してこい」
サハギンの洞窟といえばモンスターが犇めく危険な洞窟で、例えグーリコの命令でも行こうという者はいない。
「な、何だ、おめえらよぉっ!い、いいぜ、オレ様ちゃんが行く!ダイク、返してほしければ、洞窟へきてみろってんだぞ」
グーリコは取り巻きにしばらく僕を抑え付けるように言い含めると、一人で洞窟へと向かってしまった。
……どうしよう。サハギンの洞窟へ取り返しに行くか?あきらめてハルキリアスへ急ごうか?
(ここで洞窟に向かうかそのままハルキリアスに直行するかの選択。直行すると第二章に飛ぶが、後のEDに影響をおよぼす)


僕は、急いで山道を登っていった。
するとやがて目の前に、不気味な洞窟が姿を見せた。その入り口を調べてみると新しい足跡がくっきりと残っている。
僕はか細く揺れる明かりを頼りに、洞窟の中に入っていった。


<洞窟の中で戦闘に敗れた場合(回想前の牢屋の場面に飛ぶ)
う、うーん、あれ、ここはどこだ?
「おい、うなされとったみたいやけど、大丈夫か?」
「我々は重大な責務を負ってこの基地に潜入したわけだ。捕まってしまったが、それももう終わる。安心するんだ」
「安心?あなたたち、誰です?」
「気が動転するのはよくわかる。しかし、もう引き返す必要はない。この要塞に仕掛けられた七つの時限爆弾は、あと数十秒で爆発する。
任務が成功し、我々も命をかけた甲斐があったというものだ」
「な、何をいってるんですか、あなたたちは?僕は、ドラゴンナイツに入隊するためにハルキリアスにやってきて、そしてなぜか牢屋に……」
「かわいそうになあ、すっかり頭が変になってしまってなあ。ライアン二等兵、心配するな、もうすぐ天国に行ける。我々は、よくやったのだ」
「うむ。ボーボ軍曹。あと5秒だ。4……3……2……1……みんな、天国で会おう!」
>ED15・さらばライアン二等兵


洞窟の最深部まで来ると、何やら薄気味悪い鳴き声が聞こえてきた。その鳴き声に混じって人間の泣き声も聞こえる。
そこにはリザードマンが三匹とグーリコがいたけど、そのリザードマンたちはグーリコをめぐって何やらもめているらしい。
「うわぁ~ん、助けてくだしゃぁ~い。たたた食べないでってば。うわぁ~ん、わん、わん」
僕はリザードマンを倒し、グーリコと洞窟を脱出した。
「ダイク~!ああ、ありがとよぉーいおいおい。ほほ本当は、オレ様ちゃんたら、お前のことうらやましかったりしちゃったんだよ。オレ
様ちゃんはドドドラゴンナイツに落ちちゃったけど、お前は受かるかも。いっぱい、応援しちゃうからよぉ」
僕はグーリコと和解して剣も取り戻し、改めてハルキリアスへと向かった。
【第一章・終】



331 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/02(木) 08:58:27.26 ID:wIQlPbEC0
【第二章】
僕がハルキリアスに着いたのは、入隊試験が始まる3日前だった。
とりあえず僕がしなければいけないことは、入隊試験の申し込み手続きだ。直接ドラゴンナイツまで行けばできるらしい。
それが済んだら宿屋の確保もしなければならない。
(ここからハルキリアス内を自由行動)


サラシュタン城の裏手に、ドラゴンナイツの本拠地がある。研修もここで行われるんだ。
そこで僕が入隊試験の受付に並んでお金を払い手続きを済ませたその時、異変が起こった。
いきなり視界からすべてのものが消え暗闇に放り込まれたかと思うと、頭の中に突然、はっきりとした重々しい声が響き渡った。
「少年よ、来るがいい」
僕は暗闇のなかをさ迷うように歩いた後、同じ声に促されやがて足を止めた。
「少年よ、まだ完全ではないのだな?残念だ。残された時は少ない。はたして、間に合うか……」
その独り言のような声も、いきなり頭に走った激痛によって僕が踞ると消えてしまった。


殴ったのは声の主かと思い顔を上げると、目の前には巨大なドラゴンがいた。
けど僕を殴ったのは当然そのドラゴンではなく、近くにいるチンピラのような三人組の男たちだった。
「おい、一般庶民。貴様、なぜここにいる」
「おう、小僧。空竜隊エース、マイケル様がお前ごとき平民にわざわざお声をかけてくださったのだ。答えんか、こら」
「やめろ、やめろ、ガベロ。お前が殴ったらひ弱い小僧は死んでしまうよ。殴るよりもつねる方が、気持ちいいのだ」
「えーい、ガベロもラムゼイもやめろ。我らは誇り高きドラゴンナイツだ。だから、気に食わぬときは一思いに殺してしまえばいい。
もう一度聞くぞ、一般庶民。ここは我らドラゴンナイツの竜舎だ。なぜここにいる?返答次第で殺すぞ。ん?」
三人組の中のマイケルと呼ばれた男は腰にさした剣を引き抜くと、その切っ先を僕の眼前にちらつかせながら問いかけてきた。
そこで僕はやむなく起こったことを正直に話したけど、マイケルという男は余計に機嫌を悪くしいよいよその剣を振り上げた。
それに対し僕が抵抗しようとしたその時、竜舎のドラゴンが一斉に大声で騒ぎ始めた。
「何事だ!普段おとなしい竜たちが興奮してるぞ。小僧、助かったな。お前の顔、覚えておくからな。行くぞっ!」


……僕はドラゴンたちに助けられたのか?そんな……まさか……?
慌てて逃げた三人組と入れ替わるように、彼らとは違う鎧を着た優しそうな男が走ってきた。
「君は……試験を受けにきたんだね?僕の名前はバーナード。地竜隊の隊員だ。どうして君はここにいるんだい?」
この人にも起こったことを正直に話したけど、やはり軽くは笑われてしまった。
それでもバーナードさんは僕を外まで案内してくれた後、試験への激励の言葉をかけてくれた。
試験はあと3日後か。それまでどうしよう。


<恋人たちの散歩道に行った場合
場違いな場所に迷い込んだ僕がそこを出ようとすると、何やら女の子が声をかけてきた。
その子は僕と同じくカップルだらけの場所に一人で歩いていて、誰かと喧嘩でもしたのか怒っている感じだった。
「悪いけどさあ、ちょっとだけ恋人になってくれない?ここ、一緒に歩くだけでいいから」
恋人役を引き受けるなんて、われながら大胆だったかも。いまだかつて、女の子とデートなんかしたことなのに。
そんなこんなで恋人役をするうちにマリアンという名前を聞けたけど、彼女はぽつりと暗い表情で呟いた。
「……なあ、あたしって臭くないか?」
「臭くなんかないよ」
「うそつき!!みんな、みんな、うそつきだよ!!」
彼女は突然泣いたようになって走り去っていったけど、やがて遠くから振り返って手を振ってくれた。
「おーい、悪かったなぁ、無理なこといってさぁ。ありがとうよーっ!ダイクーっ!」



332 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/02(木) 08:59:18.97 ID:wIQlPbEC0
<スラム街に行った場合
怖い物見たさでスラム街に入っても、見るようなものはなかった。
しかし僕が帰ろうとしたところに、なにやら明らかにマトモじゃない三人組が声をかけてきた。
「ねえ、ボクちゃん。ボクたち、生きてくだけで大変なの。かわいそうだと思うでしょ。だから、有り金置いてってね」
しかし威勢のいいのも口だけで、いざ戦って負けると捨て台詞を吐いて逃げていった。
「今度会ったら、ただじゃおかねーからなぁ!」


僕はとりあえず街の高級ホテル『ローズロッサ』に泊まることにしたけど、どうもそこはすでに予約で一杯のようだった。
しかし僕が諦めてそこを出ようとしたところで、やたらと大きな声で抗議している人がいた。
「私は三週間も海を越えて来たんだ。それが予約がないとダメって、融通のきかない奴らばかりだ。金はちゃんと払うよ!」
「わが国の習慣でこの時期は入隊試験を受ける方を優先的にですね、お泊めする方針でございまして……」
「だったら、話が早い。私も入隊試験を受けにきたのだ。優先的に部屋を用意してもらいたい」
その人は30は確実に越していそうなおじさんだったけど、驚いたことに今年の入隊試験を受けに来たらしい。
しかしそれでも既に満室であろうこのホテルに部屋を用意できるはずもなく、結局彼はつまみ出されるように追い払われてしまった。
「キミも、私のことを笑いたいのだろう?いいよ、笑いたければ笑いたまえ。これでも私は、まだ36歳なんだからな!」
「僕は笑ってません。それに、何歳になってもドラゴンナイツを受けようと思う姿勢は立派だと思います」
僕らはともに宿の見つからない田舎者の受験者ということで意気投合し、試験での再会を願ってその場を別れた。


次に行った宿屋『猫目亭』も満室だったけど、おかみさんはそこにいた客の美青年に相部屋を提案してくれた。
しかしその美青年ときたら、二人部屋を一人で使っているくせに宿代を半分にすると言われても全く譲ろうとしなかった。
「申し訳ないが、あれは俺が借りた部屋だ。入隊試験が始まるまで、静かに一人でいたいんだよ」
「そこを何とか。宿代は僕が全部払ってもいいですから」
そこまで言っても彼は全く相部屋にする気はなく、結局おかみさんまでも呆れさせながら部屋へ帰っていってしまった。
「そうだ、酒場に行ってみるといいんじゃないかね。アルバイトをする代わりに泊めてくれるところがあるかもしれないからね」


そう言われて高級酒場『レッドシャーク』に行きアルバイトの提案をしてみたけど、応対した女の子の高慢なことといったらなかった。
「ここはね、普通あなたがこれないような高級店ですの。あなたのように学のない方を雇うことなんてできませんわ。あら、なにかし
らその目。その目は私をバカにしてるのかしら?おとーさまーーー!」
「なんだね、我が愛しのティナ」
女の子の呼びに応じて現れた店主と思しき強面の男に殴られ、僕は酒場をつまみ出されてしまった。


僕はまだ諦めず、庶民派の酒場『ブルーグラス』に行き店員の女の子に同じ提案をしてみた。
「あの、試験が始まるまでの間だけでいいんですよね。今マスターに頼んできますから。あ、私ポーチェっていいます」
ポーチェさんは先ほどのティナという娘とは全く違う穏やかな女の子で、僕とは同い年とは思えないほどしっかりしていた。
「あ、あの、バイト料はあんまり払えないけれど、大部屋でよければ泊まれるそうです」
当然僕はその話に飛び付き、ウェイターの仕事と引き換えにようやく試験が始まるまでの宿を手に入れることができた。


次の日。
「おはようございます。ダイクさんは夜だけ手伝ってくれればいいので、昼間は市内見物でもしていてくださいね」
(自由行動にするか店を手伝うかの選択が2回発生)



333 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/02(木) 09:42:47.40 ID:wIQlPbEC0
<自由行動中に一度スラム街で不良を倒した上で再びスラム街に入った場合
やっぱり、またここにきてしまった。危険だとわかっていても、なぜかここに足が向いてしまう。
するとそこに昨日の不良たちがまたやって来て、僕は思わず身構えた。
「俺たちさ、いい話持ってきたんだよ。ここを仕切っているのが、マディガンってぇいけ好かねぇ野郎でさあ。そいつをやっつけられ
れば、もはやスラムで怖い物なしだ。いっちょ、腕だめしってのはどうだい?」
彼らに誘われるがまま黙ってついていくと、やがて熱気溢れるストリート・ファイトの会場へと案内された。
「しっかりと、目に焼き付けとけよ。ここが、お前の死に場所なんだからよ。マディガンさーん!」
「こいつか、俺様をバカにした田舎もんってのは。俺が出るまでもねえや。てめえら、スラム名物百人抜きで歓迎してやんな」


<<ミニゲーム『百人抜き』に失敗するかその後のマディガン戦に敗けた場合
「んー、この程度の奴、暇つぶしにもなりゃしねえな。殺しちまってくれ」
「へーい、この前の恨み、はらさしてもらうぜ、ボクちゃんよぉ。うりゃっ!」
……僕の意識が薄らいでいく。まさか、こんなところで一生が終わるとは。
父さんの言いつけを聞かずに、いい気になってこんなところに入り込んだ僕が悪いのか。
さようなら、父さん……ドラゴンナイツよ、永遠に……
(牢屋の場面に飛ぶ)
頭が痛い。そういえば、だれかにひどく殴られたような記憶がある。それにしても、ここは一体どこなんだろう。
だんだんと、目が慣れてきた。とても殺風景な部屋だ。窓がない。まるで、誰かを閉じ込めるために用意された部屋じゃないか。
記憶がはっきりしない。いや、それどころか、自分のことを思い出そうとするとひどい頭痛がする!!
……とにかく、ここから出なくちゃ!
「開けてください!開けてください!僕は……」
>>ED21・ヤミノサナギ


なんとか、全員を倒すことができた。
「ほぅ、やるじゃねえか。そろそろ、俺様が遊んでやるよ。スラム名物百人抜き、百人目はこのマディガン様だぁっ!」
しかし、マディガンも僕の敵ではなかった。
「ま、参った。降参だ。このスラムで相手になる奴なんていやしねえよ。相談だけど、このスラムの帝王になっちゃくれないか?」
「そうだよ、ダイクさん。俺たちのリーダーになって、本物の男ってやつを見せてくれよ」


<<スラムの帝王になることを選択した場合
本物の男か……なんだか僕に本当にあっているのはここじゃないかって気もし始めてきた。
よし、決めた!ここで彼らの頼みを断ったら、男じゃない。僕は本物の男さ。スラムの帝王になってやる!
ここに、スラムの若き帝王が誕生した。
その後、父と会うことは二度となかったが後悔することはなかった。ドラゴンナイツとも幾度となく小さな諍いを起こすこととなった。
しかし、彼らはドラゴンナイツの敵ではなかった。ダイクの記憶はスラム街に住む一部の人間たちに留められ、時が過ぎるとともに風
化していった。それが、伝説の男になれなかったダイクの全てだった。
(牢屋の場面に飛ぶ)
「何、寝惚けとんのじゃっ!早よ起きろっ!」
「あ、アニキ。俺、ドラゴンナイツを目指してたらスラムの帝王になっちゃった夢見てたんすよ」
「この前、俺らが刺したおっさん……死んだで。さっき、仲間の二人が連れてかれた。もうすぐ、俺らも連れてかれる。長いようで短
い付き合いやったなあ。一緒にドラゴンナイツを落ちたのが一年前。お互い、転げ落ちるような人生やったなあ。次に生まれてくるん
やったら、ドラゴンナイツで会いたいもんやなあ」
「人生を遊んだ罰が下ったんだ。覚悟を決めな」
……こうして、僕の短い人生は終わった。みなさん、さようなら。
>>ED06・スラムの若き帝王



334 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/02(木) 09:43:34.71 ID:wIQlPbEC0
さすがにそんな話を受けることはできなかったけど、それを聞いた彼らは一様に落ち込んでいた。
どうも彼らは根っからの悪じゃないようだけど、ともかく僕は彼らに立ち直るように説いてからそこを後にした


<二日続けて店を手伝う選択をした場合
やっぱり無理を言ってお世話になったんだからな。できる限り手伝わなくちゃ。
「えっ!本当ですか!?他のバイトさんは夜にならないと出てこないんです。手伝っていただけるととても助かります」
僕は夜のアルバイト開始時間まで、ポーチェさんと二人きりで下準備をしていた。
(次の日も店を手伝う選択をした場合)
僕は今日も店に残ってポーチェさんの手伝いをすることにした。
「ありがとうございます。ダイクさんがずーっとここで働いてくれたら嬉しいのに……なーんてね、変なこと言ってごめんなさい」
「そんな……全然変なことじゃないよ。うん、全然変じゃない」
僕は、どうしてしまったんだろう。町にいくよりも、彼女と一緒にいるほうが楽しい。
この日1日、僕は彼女のそばにいるだけでとても幸せだった。時間が経つのが、とても早かった。


ここでのアルバイトも今日が最後。いよいよ、明日からはドラゴンナイツの入隊試験が始まるんだからな。
そうして普段より気合いを入れてウェイターに精を出していると、お客の一人にあのローズロッサで会った人がいた。
「おお、キミは!?いやあ、奇遇だ。私は武器屋でアルバイトをしていたよ。ずーっとやり続けて、眠くなったら好きな時間に寝るんだ」
そのとき、店に兵士と思しき数人の客が入ってきた。彼らを見たお客の騒ぎ声を聞いてみると、なんとドラゴンナイツらしい。
「ありゃあ地竜隊のエース、シグナスじゃあねえか」
「放せ、こら。放せ言うとんじゃ!」
シグナスさんは、おそらくドラゴンナイツではない男の首根っこを掴んで押さえ付けながらウェイターの僕を呼んだ。
「この店で一番強い酒を2杯持ってきてくれないか。おーい、みんなぁ、今日は俺のおごりだ。好きなものを飲んでくれ」
店に歓声を巻き起こしたシグナスさんは、押さえ付けた男に向き直った。
「ここで俺と酒の飲み比べをして、勝ったら今回のことは水に流してやる。それから、賞品として俺の財布もつけてやろう」
どうやらこの男は、ドラゴンナイツの財布を盗もうとして捕まったらしい。
店は一つになってこの勝負に注目していたけど、やがてその雰囲気を感じ取ったポーチェさんが苦言を呈してきた。
「みなさん、目が据わってきたというか泥酔しているというか、このままじゃ大変なことになりそうで」
「警備隊を呼んだ方がいいですよ。僕がそっと抜け出して呼んできます」
しかし僕が外を巡回していた警備隊に通報して戻ってくると、すでに店は大変なことになっていた。
「俺の勝ちや。お前、さっきの一杯こぼしたやんけ!」
「キミ、何なんだね、キミは。もとはといえば悪いのはキミのほうじゃないか」
スリの男が騒ぎだしそこにあのおじさんが乱入してきたけど、当のシグナスさんは飲むだけ飲んで寝込んでしまった。
そこで得意になったスリの男がシグナスさんの財布を奪うと、他の地竜隊員と店の酔っ払いも巻き込んだ大喧嘩が始まってしまった。
当然僕も巻き込まれ、さらにはそこに折悪しく『猫目亭』に泊まっていたあの美青年が店に入ってきた。
「おう、あいつが俺らのリーダーや。あいつに命令されて、財布盗ったんや!」
「そこまでだ!みんな、おとなしくするんだ!」
ちょうどそのタイミングで、先の警備隊が仲間を連れてやってきて事態は鎮圧された。


しかしドラゴンナイツと比べて僕らの扱いはぞんざいで、僕らは話をろくに聞いてもらえないまま護送馬車に詰め込まれてしまった。
馬車に乗せられたのは僕とスリ男とあのおじさんと、宿屋の美青年の4人。みんなろくすっぽ口も利かない。
けどそんな僕たちも、馬車が着いた目的地を見ると騒がずにはいられなかった。
「ここは監獄やんけ!警備隊の本部に連れて行くとちゃうんか!」
「警備隊本部は明日からの入隊試験で大忙しなのだ。まあ落ち着いたら、詳しい取調べをしてやるさ」
「俺かて、明日の入隊試験は受けるんや。何かあってみぃ!ただではすまさへんで!」
こうして僕は、牢屋に入れられた。
(回想ここまで。ここで冒頭の牢屋の場面に繋がる)



335 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/02(木) 09:46:44.07 ID:wIQlPbEC0
……いったい、いつまでこうしているんだろう。もう、ドラゴンナイツの試験は始まっているはずだ。
「迎えだ、出ろ」
連れて行かれた待合室には、制服を着たいかめしい男が待っていた。
「お前たちか、酒場で暴れて捕まった4名というのは。私の名はタートス。ドラゴンナイツ研修生の教官を務める者だ。もう、研修に
関する説明も部屋割りも全て終わっておる。お前たちは間に合わなかったのだ。それを伝えに来た。しかし、酒場で働くポーチェとい
う少女が直訴しにきた。ドラゴンナイツを相手に騒動を起こすなどもっての他だが、我々にも責任はあるようだ。よって一応は迎えに来た」
やった、これで望みが出てきたぞ!
「……それでは、お前たち4名を確認する。まず、チコ。年齢16歳。特技ケンカ。三ヶ月前に地元の大通りで30人を相手に立ち回り、
全員を病院送りにする。禁固3年の監獄送りとなるところ、ドラゴンナイツに入隊すれば無罪放免となるという話を聞き入隊を希望す
る……次、ボーボ。年齢36歳。特技海釣り。漁師として20年以上働くも、かねてより夢であったドラゴンナイツの夢を捨てきれず挑戦。
次、パット・デュケン。年齢17歳。バルセンテス出身。特技学問および魔法。幼少のころ異国の人間でありながらも自らの命を救っ
てくれたドラゴンナイツに憧れ研究」
タートス教官は4人分の書類を読み上げた後、僕らを馬車に乗せ研修生の宿舎へと連れて来た。
しかし馬車が宿舎に着いた途端、教官はそこまで来ておいて僕たちの受け入れに難色を示し始めた。
「とりあえずここまで連れてきてはやったが、それでも正式にお前たちを研修生とみなすかどうかは悩むところだな……よし、これか
ら私が10の質問をする。ただし、答えるのは1人のみだ。我らドラゴンナイツは、連帯責任を主とする。貴様ら4名の中で誰か1人、
代表者を立てろ。その人間が見事全問正解すれば双方とも水に流し、4人とも研修生として宿舎に案内しよう」
(タートス教官の質問。パットに任せればそのまま通過できる)


<自分で答えて間違った場合
ドラゴンナイツに落ちたというショックに、僕はわけもわからず町をさ迷い歩いた。
どれほど歩いたのか、ふと立ち止まり辺りを見回すとそこは僕がアルバイトをさせてもらった『ブルーグラス』の前だった。
そこでポーチェさんにさよならを言おうかと逡巡しているところに、やがて彼女の方から姿を見せた。
「あら、ダイクさん。今日は、ドラゴンナイツの……」
彼女はすぐに事態を察したけど、またすぐに笑顔に戻って僕を店のなかに招き入れた。
「ポーチェさんに会ったら、なんかすっきりしちゃったよ。ありがとう、いろいろ世話してくれて。ドラゴンナイツには落ちちゃった
けど、これで終わったわけじゃない。僕は……」



336 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/02(木) 09:47:17.48 ID:wIQlPbEC0
<<ブルーグラスで働くことを選んだ場合
ポーチェさんは僕のほうが驚くほど喜んでくれたけど、正式にお世話になるのであれば、マスターにちゃんと断らなければならないだろう。
そういえば、いつもポーチェさんが間に入ってくれるばかりで、僕はまだ一度もマスターに会っていなかった。
「あ、あの……ごめんなさい。実は……マスターなんていないんです。このお店、私のなんです」
僕は、彼女の告白に耳を疑った。詳しい話を聞いてみると、今までこの店は彼女と両親の三人で切り盛りしていたらしい。
両親は一年前に事故で二人とも亡くなり、それ以来彼女はたった一人でこの店を守っていたのだ。
いつも一所懸命な彼女に、そんなわけがあったなんて……ドラゴンナイツに落ちたぐらいでくよくよしていた僕は、なんて甘かったんだ。
「これからは、僕に何でも相談してください。僕にできることだったら、なんでも力になりますから」
「はい。これからも末永く、よろしくお願いしますね」
その日から僕はドラゴンナイツのことを忘れ、ブルーグラスをハルキリアスで一番の店にするために死に物狂いで働いた。
そしていつのまにか僕とポーチェさんはよき相談相手でありよき恋人同士になっていて、ある晴れた秋の日に小さな教会で結婚式をあげた。
やがてブルーグラスは、今やハルキリアスで知らぬ者はいないほどのお店になっていた。
庶民的な店ながらドラゴンナイツも時々やってきて、特にシグナスさんは来ると店のお客さん全員に奢るからとても助かっている。
本当はボーヘイムから父さんを呼びたかったのだけれど、父さんはハルキリアスにくることをなぜかとても嫌がった。まあ頑固な父さんの
ことだ。ゆっくりと時間をかけて説き伏せることにしよう。
今、僕たちはとても幸せだ。ドラゴンナイツにはなれなかったが、僕とポーチェを結ばせてくれたきっかけはドラゴンナイツだ。
だから店に彼らがやってくると、僕は感謝の気持をこめてもてなすようにしている。すべての人に夢を与えてくれる本物の男たちをたたえて。
>>ED05・名店ブルーグラス


<<故郷に帰ることを選択した上でポーチェと親密な場合
「……そうですか、帰ってしまわれるのですか。あの……私のこと、邪魔でしょうか?」
突然の質問に、僕はちょっと驚いた。
「とんでもない、そんなバカなこと……僕、好きです。ポーチェさんのこと、大好きです」


僕は、ボーヘイムに帰ってきた。ボーヘイムでは、この2週間がまるでウソだったかのように今までと同じ日々が続いた。
僕は、父さんの仕事を手伝うことになった。毎日一緒に山に上り、木を斬り薪を作る。
何ヵ月も過ぎると、1通の手紙が届いた。ポーチェさんからだった。
やがて手紙をやり取りするうちに、3年の月日が過ぎた。
「きちゃいました。お邪魔じゃないですよね」
今、僕たちは親子3人で仲良く暮らしている。
そうそう、もうすぐ家族が4人になる。僕と、ポーチェの子だ。男の子だといいな。
男の子なら、きっとドラゴンナイツになる夢を持つのだろう。できることなら、かなえてやりたい。
だから、今日から毎月5ゴールドずつ多く貯金をすることにした。そして、使われることなく物置にしまわれ続けていた父の剣と鎧を毎日磨くことにした。これから15年後、僕とポーチェの息子が旅立つ時のために……
>>ED08・文通の末に


<<グーリコを洞窟に置き去りにした上で故郷に帰った場合
しばらく離れていた村では、大事件が起こっていた。
「お~い、ダイク。大変なんだよう。グーリコさんがサハギンの洞窟に行ったまま、まだ戻ってこないんだぁ!」
「大人にも話して入り口まで探しに行ったんだけどさ。でもみんな怖がって、中まで確かめてくれないんだよぉ」
僕たちが洞窟に入ってしばらくすると、そこに懐しい顔を見つけた。
「お、おおお前さんは、懐しい、な、な生意気さんだな。なな何か、昔にイヤな思い出もあったような気もしないような。こ、こここ
こはお、おお俺様の基地になりましたので、おおお客さんには、キチんとした格好で入ってきてもらいたいんだな」
驚いたことに、グーリコの周りには恐しい形相のリザードマンや嫌な音をたてるキラーラビットがわんさといるではないか。
一緒に来たグーリコの取り巻きたちはいきなり僕の頭をつかんで地面にこすりつけると、自分達も地面に突っ伏した。
「このダイクともども、僕たちを子分にしてください、お願いします!」
「そ、そそ、そそそこまでされちゃったりしたら、おお俺様ちゃんとしては子分にして差し上げなければならないと思うのですが」
こうして僕とグーリコたち、そして愉快なモンスターたちとの永い永い共同生活が始まった……
>>ED02・怪獣王ここにあり
 



340 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/05(日) 15:19:22.34 ID:pEkl9Uev0
<<グーリコに物を差し出した上で故郷に帰った場合
父さんは暖かく迎えてくれたけど、案の定グーリコには笑われ今まで以上にバカにされた。
そのうち僕は、いつまでもブラブラしているわけにもいかずグーリコの親父さんが経営する果樹園で働くことになった。
持ち場の監督がグーリコだったのでしつこい嫌がらせをされたが、それぐらいのことは別に大して気にもならない。
そして年月が過ぎ、僕は同じ果樹園で働く女性と結婚し男の子が生まれた。
きっと、この子もドラゴンナイツになる夢を持つのだろう。できることなら、かなえてやりたい。
そして、僕が果たせなかった夢を息子に託したい。
だから、今日から毎月5ゴールドずつ多く貯金をすることにした。そして、使われることなく物置にしまわれ続けていた父の剣と鎧を
毎日磨くことにした。これから15年後、僕の息子が旅立つ時のために……
>>ED01・きっとこの子も


<<グーリコと戦って勝つか救出した上で故郷に帰った場合
僕は半年ほどハルキリアスでふらふらしていたけど、やがて食うのもままならなくなりボーヘイムへと帰った。
しかし、僕の家には誰もいなかった。父さんは3ヶ月前に病気で死んだということだった。
途方に暮れる僕に優しくしてくれたのは、意外にもグーリコだった。


僕たち二人はサハギンの洞窟に行きそこで見つけた宝物を売る商売を始め、さらに洞窟を観光地にすると商売はさらなる成功を治めた。
今ボーヘイムはそこそこ有名な観光地になり、僕はグーリコの片腕として共同経営者になっている。人生どうなるかわからないものだ。
もう僕は父が死んだときの年齢を超えてしまったけど、未だに独身だ。縁談が無かったわけではないが、僕は子供を持ちたくなかった。
もし男の子が生まれれば、きっとその子はドラゴンナイツになりたがるだろう。それが怖かった。子供に、僕の夢を見させることが。
これから先も、僕は子供も伴侶も持たないつもりだ。それでいいのだ。僕は、満足しているのだから。
>>ED03・子供も伴侶も


「それでは、お前たちをこれから研修生用の宿舎に案内する。お前らは全員同室だ。これから先も、行動を共にすることが多くなる」
「5人部屋だと聞いているが、俺たちは4人で使うのか?」
「後1人は、お前たちみたいに問題を起こすことなく既に部屋に行っている。まああいつの場合は、その存在自体がすでに問題だがな」
僕たちが案内された部屋にいたのは、なんと……
「は~~~い、脇役の諸君。よーこそ、いらっしゃいましたぁ」
部屋にいた女性の姿に、パットを始め僕らは驚きを隠せなかった。
「女……?ふざけるな!ドラゴンナイツは女人禁制のはずだぞ!」
「彼女の名前はリリス。知っているな?」
リリスの名前は、今やドラゴンナイツの隊長の名前と同じくらい有名だ。なぜなら彼女は、4年に一度カグランテスで開かれる無差級
代武闘大会に去年出場し、優勝をかっさらった女の子だからだ。若干15歳の天才女性格闘家の噂は、ボーヘイムでも持ち切りだった。
「リリスに関しては空竜隊ルーベンガルツ隊長の許可により特例を設け、研修だけは受けさせる。それとも、お前らの中で誰かこの女
にかなう者はいるか?」



341 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/05(日) 15:20:21.88 ID:pEkl9Uev0
<リリスに挑戦して勝った場合
世界一強い女が聞いて呆れるよ。そりゃあ確かに手強かったけど、僕で勝てないほどの相手じゃない。
世界一強いはずの女の子は結局僕に勝つことはできず、この噂は瞬く間に広まった。
もう僕はドラゴンナイツを受けるどころではなくなり、すぐに国王と謁見することになった。
国王は僕をすぐに気に入ってくださり、ぜひ王女と結婚してほしいと仰ってくださった。さらにはゆくゆくこのカグランテス王国を治
めてほしいとまで仰った。王女も、僕のことをとても気に入ってくれた。
父さんも、すぐにハルキリアスに呼ばれた。とても来るのを拒んでいたけど、国王の頼みとあってはこないわけにはいかない。


僕の父さんを見て人々はなぜか驚いていたけど、話を聞くと僕はそれ以上に驚いた。
父さんは地竜隊の前々隊長だったのだ。引退した後、自分の正体を知らぬ人たちに囲まれて今までのことは忘れる静かな生活を望んで
いたとか。しかしもはや正体を隠せるわけもなく、これからは後輩達の指導にあたるらしい。
リリスはというと、実は今も懲りずに僕に戦いを挑んでいる。結局ドラゴンナイツを諦め、騎兵隊長を引き受けるという条件を飲むこ
とで毎日一回だけ挑戦を受けることにした。
僕も、もっと修行しなければ。未来の国王として、この国をより平和に導くためにも。
>ED13・世界最強の漢


「現役のドラゴンナイツが10人束になっても勝てぬのだ。特例を設けざるをえまい?」
「そうなの、私ね、とても強いの。それにね、ドラゴンナイツが男性しかなれないというのがとても納得いかないの。だって強くて皆
さんのお役に立てれば、男でも女でも関係ないでしょ?ドラゴンナイツの規則を塗り替えてやろうと思って挑戦しにきたの」
しかしタートス教官が部屋を出ていくと、リリスの態度は途端に横柄になった。
「あなたたちは、脇役なの。主役はわ・た・し。あなたたちには、今すぐここから出ていってもらいます」
「お嬢さん、ドラゴンナイツに入るつもりならもう少し勉強した方がいいんじゃないのか?研修が始まると、一旦同室になった者は何
があろうと運命共同体。最終試験が始まるまで、同室の誰か一人でも脱落者が出れば、その部屋の者は全員脱落する」
まさかの厳しい規則に、パットを除く僕たちは全員驚愕した。
「本当にドラゴンナイツに入隊したいと思うなら、何があろうと俺たち5人は助け合っていかなきゃならないんだ」


こうして、僕たちの研修生活が始まった。
これから先、僕達5人は力を合わせて研修をこなしていかなければならない。
【第二章・終】



342 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/05(日) 15:40:41.37 ID:pEkl9Uev0
【第三章】
……研修を受け始めて1ヶ月が過ぎた。あっという間の1ヶ月だった。
とりあえず今日は休日だが、己の足りない部分を補うために休みという名目の時間が用意されているだけで実質休むものはいない。僕は何度も逃げ出そうと考え、その度に仲間に励まされた。逆に僕が励ますこともあり、助け合うということも僕がいかに甘く世間知
らずだったかということもわかった気がする。
それでも1ヶ月も過ぎれば不思議と慣れて余裕が出てくるもので、そろそろ本当の訓練とやらに挑戦したい欲まで出てきた。


リリスを探しにふとトレーニングルームに行くと、人気のリリスにはまた人だかりができていた。
「だから、私は興味がないの」
「リリスさん、どうして、私の誘いを断るのですか。私をご存知でしょう?あのビリー・シュワンツですよ」
ビリーは今年の研修生の間では一番の注目株だ。なぜならあの空竜隊のエース、マイケル・シュワンツ(二章参照)の弟だからだ。
兄貴も嫌な奴だったが、弟もその血を引き継いで嫌な野郎だ。それでも、甘いマスクと親子三代に亘るドラゴンナイツという肩書きに
人気は高い。悔しいが、実際ビリーも兄貴譲りの実力はある。
「おい、ビリー。リリスが邪魔だって言ってるだろ。いい加減に諦めて、遊びにでも行けよ」
「お前、リリスさんが好きなのか?それで俺にやきもちを焼いてるのか」
「そうだよ、だから消えな」
「もう、笑わせないで、二人とも。私がもてるのはわかっているけれど、ダメダメね。でも、私を巡って二人の男が火花を散らす。女
心ってそういうのに弱かったりするの。これから二人が私のために戦って、勝った方の話を聞いてあげるわ」
ビリーは僕に敗れると、捨て台詞を残して去っていった。
「ダイク、覚えてろよ。俺は、リリスさんを諦めたわけじゃないからな。勝負は預けておくぜ」
(上記はリリスを探し且つ気のある選択をした場合の展開で、選択次第ではチコかボーボがビリーと揉めています)


今日も短い1日が終わった。そしてその日、僕は久しぶりにあの不思議な夢を見た。
「やあ、ダイク!久しぶりじゃないか、覚えてるかい?プリルだよ。あんた、だんだんホンモノの男に近付いてきたね。ババリーニの
大樹で会おうね。絶対、会える。あたしたちは、運命の糸で強ーく結ばれてんだから。待ってるよ、ダイク!」


僕は飛び起きると、急いで支度を済ませ朝礼へと向かった。
「諸君、おはよう。先週末、めでたく研修生が200名を切った。今年は脱落者が異常に多い。昨年の3倍のペースだ。よって今週から
カリキュラムを実地訓練へと移すことにした。金曜は、今まで通り筆記試験を行う。ただし、合格ラインを選出された部屋代表者2
名の合計160点に変更する。土曜日にはこれより毎週、部屋毎に4名の代表者を選出し指定のバトルフィールドへ行ってもらう。そこ
でそれぞれ部屋毎に与えられた課題をこなしてもらう」
今週から今まで以上に本格化した訓練が始まったけれど、僕は少しも苦にならなかった。みんなも、心なしか目が輝いている。


(これから毎週、筆記試験と実地試験に自分が出るか否かを決める。パットたちに任せれば必ず通過できるが、週のうちどちらにも出
ないと『サボり』となり仲間との仲が険悪になる。出ても不合格だった場合は二章で教官の質問に外れた場合と同じ結末を迎える。
実地試験が終わったら次の日は休日の自由行動となり、これを4週繰り返す。なお試験の内容は本筋と関係ないので省く)



343 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/05(日) 15:41:43.69 ID:pEkl9Uev0
《1週目》
今日は待ちに待った日曜日だ。
せっかくの休日だから、町にでも行ってみよう。


<二章で不良とマディガンを倒した上で再びスラムに行った場合
そういえば、あの不良3人組やマディガンはどうしただろう。しばらく会ってないが、久しぶりに様子を見に行ってみるか。
「あっ、こりゃアニキ。ずいぶんとお久しぶりです。ささ、マディガンさんもアニキに会いたがってやしたよ」
しかし不良たちの誘いに応じてマディガンの所に行ってみると、案の定と言うべきか彼らの態度は一変した。
「俺たちはよ、あれからメチャクチャ訓練して強くなったんだ。今度は手加減なんかしねえでぶっ殺す!」


<<不良たちとの再戦に負けた場合
……ダメだ、こいつらとてつもなく強くなっている。とても敵わない。
「へっへっへ……これで仕返しはすんだぜ。あ~、すっきりした」
「ダメだ。ぶっ殺すんだ。死ね!」
僕は不良たちの刃に倒れ、意識が遠のいていった。
こんなところで人生を終えるのか……
>>ED10・不良リベンジ


「ダメだ。やっぱり、つええや。マディガンさ~ん、お願いしまぁ~す!」
「久しぶりだなあ、小僧。あのときは世話んなった。あれから俺も強くなってな。もうお前なんかにゃ負けねえよ。かかってきな」


<<マディガンとの再戦に負けた場合
「うわっはっはっは。どうだ、これがマディガン様の実力よぉ!前はつまらねえ説教たれやがって、お前らぶっ殺していいぞ!」
僕はマディガンに敗れスラム街の荒くれ者たちに襲われると、そのまま意識が遠のいていった。
こんなところで人生を終えるのか……
>>ED18・逆襲のマディガン


「いやあ、やっぱり強いなあ。ダイクさんにかなう奴なんて、いるわけねえよ。やっぱり、スラムの帝王になってもらいたいなあ。そ
んで、一緒に世界制服しましょうよ。ね、今度こそ反省しますからあ」
「好きにするがいいさ」
こんな連中に、かまっていられない。スラム街なんて、やっぱりくるもんじゃなかった。


<『ブルーグラス』に行った場合
「まあ、お久しぶりです!あれ以来ご無沙汰だったので、心配していたんですよ。研修の方は、順調に進んでいますか?」
「うん。それより何かお礼をしたいんだけど、よければ次の日曜日どこかに行かないか?」
「えっ、本当ですか!?来週はちょうど私、お店を休んでも大丈夫なんですよ。わぁー、楽しみです。来週の日曜、約束ですよ」
僕たちは、来週デートをする約束をした。



344 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/05(日) 15:42:24.42 ID:pEkl9Uev0
<『レッド・シャーク』でアルバイトを願い出た場合
「アルバイトをしたいんですの?……見るからに、学のなさそうな顔をしてるわねえ。あなた、ドラゴンナイツの研修生ね……まあ、
この時期まで残っているってことは、そこそこ見込みがあるのかしら。いいでしょう。アルバイトをしてみなさい」
僕はアルバイトの後、ティナにデートを申し込んでみた。
「私はね、ドラゴンナイツの方以外興味はありませんの……でもあなただってその可能性がまったくないとは言えないわけですし、
いいですわ。来週の日曜日、私を迎えにいらっしゃい。レディとの付き合い方を教えてあげますから」
僕たちは、来週デートをする約束をした。


<海鮮問屋『シーラグーン』に行った場合
軽い気持ちで立ち寄ったためかすぐに追い返されてしまったけど、やがてそこに見知った顔が姿を現した。
「あ、お前」
そうだ。この子は前に公園に行ったとき、いきなり恋人になってくれとか言ってきた子だ。
「どうしたんだい、マリアン……ひょっとして、彼は友達かい?マリアンの友達なら、最初にそう言ってくれればいいのに」
「友達なんかじゃないよ!」
「あ、マリアン!あの子ったら、もう……きっと照れてるんだよ。まあさ、これに懲りずに今後も付き合っておくれよ」
走って行ったマリアンを追っていくと、彼女は浜辺にいた。
「私のこと、覚えててくれたんだ。一度会ったきりなのに……お前、なんか雰囲気変わったな。あの時は、もっと自信なさそうで弱そ
うだったのに。お前もドラゴンナイツになりたくてここにきたんだろ?どうだよ。なれそうか?」
「なあ。もしよかったら今度の日曜、遊びに行かないか」
「いいよ。待ってるよ。約束、破るなよな」
僕たちは、来週デートする約束をした。



345 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/05(日) 15:54:16.05 ID:pEkl9Uev0
《2週目》
せっかくの休日だから、町にでも行ってみよう。
誰か誘おうか?


<リリスを誘って出かけた場合
「ねえ、聞いて、聞いて。私ね、やっと少年の名前を覚えてたのよ。これ、どういうことだかわかる?私が、あなたに好意を持ってる
ってことなのよ。これからは、堂々とリリスちゃんと口をきいていいし、一緒に歩いてもいいのよ。よし、出かけましょうか」
僕たちは、束の間の休息を一緒に楽しんだ。
(リリスはどこに連れて行っても真面目なイベントがありません)


<パットを誘って出かけた場合
「奇遇だな。今日は、俺も町に出かけようと思っていたところだ。ついでだから一緒に行くか」
僕はパットを『猫目亭』に連れて行ってからかったりした後、ふらりとローズロッサに行ってみた。
「おや、君は男性にしては珍しい香水をつけているんだね」
「昔よく遊んでくれた隣の家のお兄さんがつけてたんだ。本当だぜ」
通りすがりの人に対するパットの言動になんとなく不審を感じたけど、僕は気にせず今度はパットを2人乗りボートに誘ってみた。
「まったく子供みたいな奴だな、お前は。じゃあ、ちょっとだけ漕いでみるか」
その時、後ろからきたボートに追突され僕たちは落水してしまった。僕は暴れるパットを抱きかかえると、そのまま岸まで泳ぎ着いた。
しかし改めて触れたパットの体の感触は、なんと男のそれじゃあなかった。
「ばれちゃったなあ。今までずっとみんなのこと、だましてきてたのに」
「大丈夫、リリスがいるじゃないか。女だって、実力があれば絶対にドラゴンナイツになれるよ」
「あいつはどんな男もかなわない特別な力を持っている。俺はこうでもしなけりゃスタート地点にさえ立てないんだ。それなのに……」
「大丈夫さ。僕は、絶対にこのことを誰にも言わない。信じてくれ!」
「ばれたのがお前でよかったよ。正直お前に誘われてうれしかったし。なあ、ダイク。女だとばれた俺でも、誘ってくれるか?」


<<パットを受け入れる選択をした場合
「……本当は、一人で心細かったんだ。でも、これからお前と二人のときだけは女に戻ってもいいかな?」
「ああ。本物のパットを見てみたいよ」
「楽しみにしてろよ。俺、これでも結構かわいいんだぜ。それから、俺の本名はパトリシア・デュケン」
僕たちは、来週デートする約束をした。
ちなみにパットは、部屋に帰ってからもいつもと変わらぬ素振りを見せている。たいしたものだ。
>>


<<パットを拒否する選択をした場合
「でもよ、最終試験が始まるまでは仲間なんだ。俺のことは嫌いだろうが、我慢して付き合ってくれ。俺も、普通にお前と付き合う」
「……わかった、パット……僕は、お前のこと親友だと思っている。今日のことは、何も見なかったことにする」
パットは先に帰ったけど、部屋ではいつも通りに僕を迎えてくれた。
>>


352 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/08(水) 13:16:52.24 ID:X6M9l3aw0
<ティナとデートの約束をしていた場合
僕はティナと色々なところを巡った後、彼女が好きそうな御屋敷街へと行ってみた。
「ここは、やっぱり憧れてしまうわねえ。私も、いつかこういう御屋敷街に住んで見せますわ」
彼女ほどの人がこの御屋敷街に住んでいないことに僕が驚くと、彼女はなぜか不機嫌になりだした。
その時、そこにティナと顔見知りらしい見るからに裕福な男性が現れた。
「やあ、ティナじゃないか。ノースはどうだ?お父さん、少しは腕を上げたか?いつでも、雇ってあげるからな」
「はい……お父様に伝えておきます」
あまりにしおらしい彼女の態度を不審に思っていると、やがて彼女はレッドシャーク店主である父のことを語ってくれた。
「私のお祖父様、スラム街の出身なの。それで、さっき会ったお金持ちの家の専属料理人として働いたの。お父様もお祖父様の後を継
いで立派な料理人になったわ。それで、働いて貯めたお金で店を持てるまでになったのよ。そのお店『レッドシャーク』も大繁盛して、
お父様は念願だったこの御屋敷街に家を買おうとしたの。でもね、スラム街出身者はドラゴンナイツにならない限り駄目なんですって」
どうりで、ティナがドラゴンナイツにこだわるわけだ。
「お父様、どんなに頑張っても自分の夢を叶えられないのよ。だから私はね、どんなことをしてでも絶対にドラゴンナイツのお嫁さん
になるの。いい?あなた、絶対にドラゴンナイツになるのよ!そして、私をお嫁さんにしなさい!私、待ってるからね。世界一いいお
嫁さんになるから、忘れるんじゃないわよ!」
僕は、必ずやドラゴンナイツになることをティナに約束した。


<マリアンとデートの約束をしていた場合
僕はマリアンと色々なところを巡った後、彼女と出会った『恋人たちの散歩道』へと行ってみた。
「……なあ、初めて出会ったとき私が何て言ったか覚えてるか?」
「『私って臭いだろ?』」
「なんだ、覚えてたのか。私さ、あの時好きだった人に振られちゃったんだ。私がいつも食材を届けに行くレストランのコックさん。
会って以来、ずーっと好きだった。それで、ラブレターまで渡しちゃってさ。なんか笑いながら受け取ってくれて、私さあ、もう舞い
上がっちゃった……それがさあ、ある日いつもみたいに魚を届けに行ったらさ……うう……私、魚臭いから嫌いだって。彼が他のコッ
クさんたちと笑いながら話してた。あいつ、私がいるのに気付いて舌をペロッと出してさ。そして、またみんなで何事もなかったよう
に話してんだもん。だからここにきてカップルに石でもぶつけて八つ当たりしてやろうと思ったらさ、なんか余計に自分がミジメにな
っちゃって……そんとき、あんたに遇ったんだよ。ごめんよ、変なこと頼んじゃって……うぇぇぇぇん、うぇぇぇぇぇん……」
「今は僕がいるだろ」
「優しいな、お前。あいつよりも、お前の方がよっぽどカッコイイよ。お前、絶対ドラゴンナイツになれ。そしたら、みんなに自慢し
てやるよ。私は、ドラゴンナイツの隊員とデートしたことがあんだぞって。お前、優しいからきっとすっごくもてるんだろうなあ。私
ももっといい女だったら、真剣に立候補するんだけど……えへへへ……なんか泣いたらさ、すっきりしちゃったよ」
僕はマリアンを励まして、デートを続けた。


<ポーチェとデートの約束をしていた場合
僕はポーチェと色々な場所を巡った後、『ビビの噴水広場』へとやってきた。
「実は、私この噴水の真ん中に立っているビビの銅像が大好きなんです。今はほとんどの人がビビの伝説を忘れてしまったけれど、私
は覚えています。お母さんが、毎日のように聞かせてくれたから。どうですか、ダイクさん?ビビの伝説の話、知りたいですか?」
ポーチェは、その昔自らを犠牲にしてカグランテスを救ったという魔女ビビの伝説を語って聞かせてくれた。



353 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/08(水) 13:18:23.72 ID:X6M9l3aw0
《3週目》
今日は、日曜日だ。
今日の予定は……


<パット(パトリシア)とデートの約束をしていた場合
僕とパトリシアは『彫刻の森(植え込みの芸術)』へとやってきた。
「ドラゴンナイツになれなかったら、芸術家になりたいな。静かな田舎で、時間を気にせず何かを作ることにただただ没頭するの」
僕たちはさらに色々な場所を巡った後、『恋人たちの散歩道』へとやってきた。
「まさか、この格好でダイクとこうしてこんなとこを歩けるなんて夢にも思わなかったな。ねえ、ダイク。二人揃ってドラゴンナイツ
になることができても、休みの日は女の子の私を会ってくれるかな?」
「そのときは、普段も女性だろ?」
「リリスのことを言ってるの?そうだね、本当にリリスもドラゴンナイツになれたとしたら歴史が変わるだろうね。私も、男装しなく
てもいいかも。でも、リリスが万が一落ちてしまったら私はずっと男装してなければならないと思うよ。でもその前に、まず入隊試験
に合格しなくちゃね。何言ってるんだろう、私ったら。あはははは……」
僕はパトリシアの男装に不安を感じつつも、デートを続けた。


<サボリを2週以上繰り返して仲間との仲が破滅的になっている場合
午前中にぶらりとトレーニング場に言ってみると、他の研修生たちの噂が聞こえてきた。
「なんでもダイクのヤツが、試験を他のヤツラに任せっきりで女に現をぬかしてるらしいぜ」
最近みんなの態度が冷たいのは、僕が原因だったなんて……素直に謝れば、赦してもらえるだろうか。


<<この状態でマリアンと親密な場合
僕はマリアンに相談に乗ってもらうため、彼女とデュポン公園で待ち合わせした。
するとそこに現れたのは、なんとマリアンとビリーだった。
「実はとうとう私にも恋人ができたんだ。だから、ダイクに紹介しようと思って。えへへへ」
「そういう事だ、ダイク。俺は今からマリアンとデートなんでね。これで失敬するよ。あーはっはっはっは!」
そういうと、二人は公園から去っていった。
なんだか風の音や小鳥のさえずりさえも、僕のことを嘲笑っているように感じてならない。
「そりゃないよ、マリアン……」
>>ED16・小鳥さえも


<<この状態でティナと親密な場合
僕はティナに相談に乗ってもらうため、彼女とデュポン公園で待ち合わせした。
「わたくし、とうとう眼鏡にかなう男を見つけましたのよ。今日はダイクに特別に紹介してあげますわ」
「え!?ちょっと待ってよティナ。今日は僕との約束が……」
「なにを仰ってるのかしら。あなたなんかよりよっぽどドラゴンナイツに近い男がいるっていうのに」
そこに現れたのは、なんとビリーだった。
「そういうことだ。俺達はおまえのような一般庶民と遊んでいる暇など無いんでね。これで失礼するよ」
「…………それでは失礼します。ダイク、さようなら……」
最後に見せたティナの表情は、とても寂しそうだった。
心なしか瞳も潤んでいたように思えたのは、気のせいなのだろうか?


その後、頼るものもなく失望に打ちのめされたダイクの姿を研修所内で見たものはいない。
>>ED20・寂しげな瞳



354 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/08(水) 13:21:50.24 ID:X6M9l3aw0
<<この状態でポーチェと親密な場合
僕はポーチェに相談に乗ってもらうため、彼女とデュポン公園で待ち合わせした。
するとそこに、あのビリーがなんとポーチェさんを伴って現れた。
「あ……ダイクさん……」
「どうした?ポーチェ、ダイクのことを知ってるのか?」
「いえ、そんな……わたし、知りません」
「お、おい、ポーチェ……僕だよ、ダイクだよ」
「ほんとに知らないんです……ビリーさん、わたし先に行ってますね」
そう言うと、ポーチェは逃げるようにいなくなってしまった。
「そういうわけで、俺はデートの途中でな。おまえと遊んでいる暇はないんだよ。あっはっはっはっは!」
相談しようと思っていたポーチェはビリーにとられ、部屋のみんなからは総スカン。
最悪だ……
>>ED17・最悪だ……


「み、みんな、ちょっと聞いてほしい事があるんだけど。いいかな?」
しかしみんなは聞いてくれるどころか、僕の姿を一瞥しただけで部屋から出ていってしまった。
こんな中に日は過ぎてまた試験日がやってきたが、僕たちのバラバラになったチームワークでは過酷な試験を乗り切れるはずもなかった。
<ED23・壊れた連帯


(試験と休日の繰り返しはここまで。ちなみに◯週目としたのは便宜上のことで、実際にイベントを起こすのは何週目でもかまいません)


「やったね、ダイク。ついに、会えるんだね。ババリーニの樹の下で待ってるよ。夢の中じゃなくて、現実で会えるのを楽しみにしてるから」
「召集ー!召集だ。緊急呼出だぞ。全員、訓練場に集合だ!」
いつもの夢で微睡む耳に召集の声が聞こえると、僕らは急いで訓練場へと集合した。
「今年度の研修もいよいよ大詰めを迎えた。5320名いた研修生もわずか20名となった。これより、最終試験を行う!!場所はカーベク
ス山、ドラゴンの聖地だ!」
【第三章・終】



355 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/08(水) 13:26:21.38 ID:8BsGhD1sP
今回もここまでです
最終章も含めて今月中に完遂させます



356 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/11(土) 16:56:08.19 ID:iSc9rrsJ0
【最終章】
ついに、僕たちはカーベクス山に連れてこられた。このカーベクス山の内部にはいくつもの切り立った崖に囲まれた別世界があり、そ
こがドラゴンの聖地と呼ばれている。聖地には、海と地下水脈でつながっているのか海水の湖まであるらしい。
「ここまで残った20名の諸君。いよいよ君たちともここでお別れだ。君たちはここまでこれたことを、充分誇りに思っていい。あと
は、実力以上に運が必要なのだ。それは、最終試験を経験すれば君たちにもわかるだろう。たとえドラゴンナイツになれなくとも、君
たちは今後の人生に自信をもって臨んでほしい。これより先、最終訓練はドラゴンナイツの現役隊員が受け持つことになる」
タートス教官達が姿を消すと、入れ替わるように見知った顔の男が現れた。
そうだ、彼はあの時の……
「私が君たちの最終試験の説明を行う、地竜隊所属のバーナードだ。これより君たちは、30分間隔で各部屋ごとに分かれ聖地へと続
く洞窟へ入ってもらう。この洞窟を抜けなれば、聖地へは辿り着くことができない。それでは、早速1組目から行ってもらおうか」
最初の組はここまで残っていたビリー達の部屋で、その後30分ごとに他の部屋も入っていき最後は僕らの部屋だった。
そうして洞窟に入ってすぐのところにいたのは、かつて竜舎で会ったあのラムゼイだった。
「お前たちはこれから先5つの洞窟のどれか1つに入り、その先に待ち受ける試練と戦うのだ」
言われてみると洞窟の奥は5つの道が続いており、僕たちは1人ずつ思い思いの穴を選びその奥へと入っていった。
そして僕が入った穴の奥に待っていたのは……
「これは、これは……最後に誰が来るのかと思えば、あの時の一般庶民。私を覚えているか、ん?」
忘れるわけがない。空竜隊のエースでありビリーの兄、そして竜舎で僕を殺そうとした男マイケル。
「空竜隊のエースの地位、遊び半分でなれるものではないことを、貴様の身体に教えてやる!ガベロ、ラムゼイ!狩りだ!」
「きひひひ……マイケル様、こいつが最終組でよかったですね。何が起きても誰も見ていないし、怪しまれないですよ。こいつがマイ
ケル様のいる洞窟を択んだ時は、笑いが止まりませんでしたね」
「小僧。今回は、誰も助けてくれん。ちなみに私がこの洞窟を通るものに与えていた試練は、『私の体に触れてみろ』というものだった。もっとも私の弟のビリー以外に、それをできたものはいなかったがな」
「いやあ、さすがビリー様でございますよねえ。私がそれとなく合図をしたら、ちゃんとこの洞窟を択んでくれました」
僕は、彼らの態度に我慢ならなかった。
「汚いぞ、お前ら!」
「それは弱者の吐く台詞だな。世の中、勝ったものが正しいのだ」


<マイケル・ガベロ・ラムゼイとの戦闘で一人も倒せず負けた場合
「貴様は、負け犬だ。少しは根性だけでなく実力も兼ね備えた奴だと思っていたのだが、とんだ見当違いだったようだ。この先の脇道
を進め。そこから外に出ると、不合格者を回収する馬車がきているはずだ。それに乗って帰るんだな。そして、身の程を知るがいい」
……確かに、命までは取られなかった。しかし、落ちたのだ。最後の最後で。
……このあとの僕の人生に、一体何が残っているというのだろうか。
マイケルが言う通り、脇道に沿って歩くとまもなく外に出た。そこには……リリスやパットたちの姿はなかった。
迎えにきた馬車に揺られながら、僕は彼らの健闘を祈った。
ここまで頑張ってこれたんだ。
僕は、自分を慰めた。
ドラゴンナイツに栄光あれ!
>ED22・負け犬の身の程



357 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/11(土) 16:57:19.94 ID:iSc9rrsJ0
(以下はガベロとラムゼイのみ倒した場合)
……だめだ、僕の負けだ。
マイケルの剣先が、僕の鼻先に向けられた。
「貴様のような品性の欠けた田舎者は嫌いだが、ラムゼイとガベロを倒した実力は認めよう。合格だ」
……信じられない言葉だった。僕はてっきり殺されると思っていたのに。
「何を不思議そうな顔をしている。私は空竜隊のエースとして、一人でも多くの実力者をドラゴンナイツに迎え入れたいのだ。貴様の
ような奴でも、少しは役に立つだろう。さあ、貴様の顔を見ていると気分が悪くなる。さっさと行け」
僕はマイケルから合格の許しをもらうと、傷ついた身体を引き摺りながら先を急ぐことにした。


少し進むと、そこは洞窟の中にしては少し開けた場所に出た。
そこには、ひどく傷ついたチコがいた。
「ここにくるちょっと前にな、海竜隊のエースとかぬかすやつがおってよ。つよいねん、こいつ。俺なんか全然かなわへんかったけどよ、
根性は認めたるから先に進めってよ。へっへ、諦めが悪うて得したわ。お前はどうだったんよ」
僕は、マイケルのことを話した。
「へぇ、ちゅうことはそれぞれの洞窟に何ぞ課題があるっちゅうことか。まだ地竜隊のエースがおったとしても、あとの2つは何やろな?
でもどうせ当たるんやったら、あの地竜隊のエースのシグナスってやつとやりたかったな。あいつには恨みがあるからな」
僕らが傷ついた身体を休めながら3人を待っていると、ボーボが暴走気味に走ってやってきた。
「もう、頭が変になりそうだあっ!」
ボーボの話によると、洞窟の試練でドラゴンナイツ800年の歴史をただひたすら書かされていたらしい。
さらに待っていると、やがてリリスもやってきた。
「久しぶりに疲れちゃった。とっても大きな知らないモンスターがいたから、食べてたの」
そして最後の一人であるパットを待っていると、そこに聞き覚えのある声が響いた。
「そいつなら、連れてきてやったぜ。本来なら失格者はこのまま追い返すとこなんだがよ、お前たちには貸しがあるからな」
シグナスさんの肩には、傷だらけのパットが担がれていた。
「それにしても、あの時のお前らがここまで残るとは思わなかったよ。お前らが牢屋に入れられたのは、俺にも責任がある」
「パットが不合格っちゅうんか!?」
「まあ、根性は認めるがな……だめな理由は、こいつが女だからだ。おっと、お嬢さんがお目覚めのようだぜ」
……だめだ、ついにばれてしまった。今まで誰にも気付かれなかったのに。
「女が男に化けて研修を受けに来るなんて、毎年のことだ。他国者のふりをしてよぉ。でもよ、ここまで残った女は初めて見たぜ」
リリスを初めとして僕らは皆シグナスさんに食い下がったが、やがて彼は呟いた。
「……女は、ドラゴンに乗れねえのさ。これは絶対の秘密なんだけどよ、ドラゴンはなぜか絶対に女を乗せねえんだよ」
衝撃の事実に僕らは落胆したけど、リリスはなおも諦めなかった。
「いいわよ。じゃ、ドラゴンと話す。直にドラゴンと話して、リリスちゃんを乗せてもらうもん!」
「そうだ。ドラゴンと話せばいいんだよ!ホルス王子(後述)はドラゴンと話せたわけでしょ?それにドラゴンが女性を乗せない理由
を誰も知らないなら、確かめる必要があるんじゃないですか」
「……仕方ねえ野郎たちだな。わかった。好きにしろよ。その女連れて、とっとと行っちまえ!」
……こうして僕たちは、再び5人揃って先を目指すことになった。



358 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/11(土) 16:57:51.08 ID:iSc9rrsJ0
僕たちは洞窟を抜け、ついにドラゴンの聖地にやってきた。
最終試験、ババリーニの大樹とプリル……すべての答えはここにある。
そんな僕たちの前に立ちはだかったのは、各竜隊の長である三人の隊長だった。
「私は空竜隊の隊長、ルーベンガルツだ。最終組はなかなか優秀だな。全員そろってのご登場か」
「私は海竜隊の隊長、ギルティだ。運のあるものを歓迎する。以上だ」
「俺は地竜隊の隊長を務めるグリッケンだ。それでは、最終試験の内容を発表する。ギルティが言うように、もはやあとは運しかない。
最終試験とは、君たちがするのではなく君たちがされるのだ。あとは、ドラゴンが自らドラゴンナイツにふさわしい者を撰ぶ。お前た
ちは、ただじっとその瞬間を待っていればいい」
「そんな……ドラゴンに撰ばせるなんて、それじゃあ、我々が今まで行った訓練は何だったのですか!?」
「勘違いするな。我々はドラゴンを飼っているわけではない。ドラゴンと常に対等な立場で付き合っている。だから俺達だって、ドラ
ゴンに撰んでもらえなければ隊長はおろかドラゴンナイツになることさえできなかったのだ」
「だったら、思っていたより簡単じゃないの。たまたま今までドラゴンに撰ばれる女性がいなかっただけてことね」
「たしかに、そうとも言えるな。今までに何人もの女性が秘密裏に試したという話は、俺も聞いている。もしその人間のことを気に入れば、ドラゴンは自分の背にその人間を乗せてくれるだろう。その時初めて、ドラゴンナイツに認められるのだ」
僕らは、それぞれの竜種が棲息する場所へと散っていった。


僕は地竜の住処に行ってみたけどどのドラゴンにも相手にはされず、湖に行ってもボーボともども結果は同じ。
そこでボーボを連れて他の皆がいる空竜の住処に行ってみると、空には竜に跨るビリーの姿があった。
「俺はドラゴンを手に入れた。これでれっきとした空竜隊の隊員だ。あーっはっはっは!」
他の皆もドラゴンに乗れていなかったけど、その時突然ボーボがウイングドラゴンに攫われてしまった。
「怖がらなくても大丈夫。お前はドラゴンに撰ばれたのだよ」
……これが、ドラゴンに撰ばれるということなのか。ボーボは、ついにドラゴンナイツへの切符を手に入れたんだ。
「やったぞ!私はドラゴンに撰ばれたのだ!男36歳、私はドラゴンナイツになる夢をかなえた」
「どうしてボーボが撰ばれとんのに、俺が撰ばれへんのんじゃ!おい、ダイク、他へ行くぞ、他んとこへ!」
ボーボを除いた僕らは、もう一度地竜隊の住処へとやってきた。
すると……
「あ、地竜がこっち向かって走ってくるよ」
「チコ、お前に向かって突進してきてるよ」
思わず逃げ回るチコにドラゴンサウルスはやがて追い付き……その身体にじゃれついた。
こうしてとうとうチコも最終試験を突破したけど、僕とパットとリリスはなお突破できないまま。
「そうか。気のすむまで探すといい。残っているのはお前たち三人だけだ。今までの苦労を無駄にするな」
「おう、お前ら、負けるなよ。絶対諦めんなよ。何日かかっても付き合うたるさかいな。諦めんなよ!」
しかし、 僕たち3人はいくら聖地を廻ってみてもドラゴンは全く反応しないまま。
ババリーニの大樹のことも見当はつかず、竜舎に迷ったときのように竜の話が聞けるかと思ったけどそれもできなかった。
「悔しいのはよくわかる。俺は、お前たちを立派だと思うぞ。お前たち3名、ここまでよくやった」
僕は、考えるより先に口走っていた。
「理由なんかどうでもいい。今まで僕のしてきたこと、涙をこらえてつらい訓練を頑張ってきたこと、その結果を見たいんだ!ドラゴ
ンナイツになれない理由がドラゴンに撰ばれないというんじゃ、僕は納得できません!だから……だから、僕は絶対に諦めない!!プリ
ル……プリル!聞いてるんだろ!会いたいって言ったのはお前じゃないかっ!!応えろよ。応えてくれよっ!!!!」
……奇跡は起きた。
聖地の中心にあった大樹から、いきなり穏やかな光が放たれた。
「待ってたよ、ダイク。ようやく呼んでくれたよな。さあ、会いにこいよ。あたし、待ってる。ババリーニの大樹の下で」



359 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/11(土) 17:03:49.82 ID:iSc9rrsJ0
僕らは、皆で大樹の下へとやってきた。
「よお。初めてだな、ダイク。本物だぞ。本物のプリル様だ。もうわかっていると思うけれど、あたしはドラゴンフェアリー(※)だよ。
もっとたくさんいるけれど、みんな恥ずかしがり屋だから姿を見せないんだ。こうしてあたしが見えるってことは、ホンモノの男って
いう証拠なんだ。やっぱり運命だ。運命はあったんだ!うれしいなあ、ダイク。もう、離れないぞっ!」
僕は、ただ一方的に話すプリルに面食らっていた。
「わかってるよ、あんたのききたいことは。とりあえず、ドラゴンナイツ入隊おめでとう!」
「おめでとうって……ちょっと待ってくれよ。僕は、どのドラゴンにも撰ばれなかったんだ」
言われて周りを見てみると、僕らはこの聖地にいる隊長たちのドラゴンも含む無数のドラゴンたちに囲まれていた。
「私のプロメテウスまで、言うことをきかないじゃないか……こんなこと初めてだ」
「なあ、プリル。この集まったドラゴンたちの中からどれかを撰べってことなのかい」
「違うよ。どれかを撰ぼうとしても、みんな恐れ多くて逃げてっちゃうよ。あんたのドラゴンは、もうじきここにやってくる」
「おう、ダイク。どうでもええけどな。お前、さっきから樹に向かって何をゴチャゴチャ話しとんねや?」
……どうやら、プリルの姿は他の人間には見えないらしい。僕にだけ見えて、僕とだけ話ができるのか。
「ほら!ダイク!!あんたのドラゴンがやってきたよ!!」


そいつが現れると、すべてのドラゴンは道を開けた。僕は、ゆっくりを僕の方に近付いてきたドラゴンに目を疑った。
「カイザードラゴンは、この聖地から出るどころか人前に姿を現すことすらまずないはずだ。あの少年は何者だ?」
「少年よ。ガイアを通して一度だけ話したな。あのころに比べ、見違えるように立派になったな。さあ、きなさい。私のもとに。怖が
ることはない。ずっとお前を待っていたのだから」
「本当か……?カイザードラゴンがあの少年を受け入れているぞ。信じられん。私は夢を見ているのか?」
「それよりあの少年、気になるな。どうも、カイザードラゴンと会話しているのではないか?だとしたら、その方が脅威だろう」
「まさか……本当だ。じゃあ、あの少年はホルス様の生まれ変わりだとでもいうのか!?」
「少年よ、お前の名は?我が名はバムルだ」
バムルといえば、ドラゴンナイツ誕生の際に初代隊長のホルス王子が駈っていた伝説のカイザードラゴン。
「私は、千年生きてドラゴンナイツの全てを見てきた。今ここに、ホルスとの約束の時が迫っている。だから私は、地上に行かねばならぬ。お前が私を連れて行ってくれるか?自信を持て。私はお前を撰んだ。互いによき友となろう」
「さっそく地上へ行こうよ。詳しい話は、そのあとそのあと」
「ダイク。おめでとう。お前、すごいよ。私も、もう諦めがついた……でも、よければ理由が知りたいんだよ」
僕はパットに促され、地上に行く前にバムルになぜ女性がドラゴンナイツになれないのかを訊いてみた。
「それは、ホルスとの約束だからだ。私はホルスと互いに約束を交わした。その時、ホルスは男だけでドラゴンナイツを結成したいと
言ったのだ。ドラゴンナイツの目的は愛する者を守り、自国を守り、末永く平和を継続することだ。お前は愛する者を守りたいのか?
それとも愛する者を戦いの場に置きたいか?ドラゴンナイツの者がお互いに愛し合えばどうなる?その戦いは愛する者を守るための
戦いではなく、愛する者を犠牲にする戦いになるかもしれぬ。だから、ホルスは誓ったのだ。私はドラゴンの王として、その教えを今
まで守り通してきた……ダイクよ、今一度お前に問おう。ホルスは間違っていたのか?ドラゴンナイツは女を必要としているのか?」


31 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/25(土) 07:58:44.97 ID:IfeVwYFu0
<今まで通り男性のみでドラゴンナイツを結成すると答えた場合
ハルキリアスに戻ってくると、途端に大騒ぎになった。
僕は陸海空万能のカイザードラゴンを駆ることにより、どの部隊にも所属しない特殊隊員としてドラゴンナイツに迎えられた。
そしてドラゴンと話せる能力を持っているので、国を守るだけでなくドラゴンの生態や謎について研究することもも任務の一つとなった。
これから僕の新しい未来が始まるのだ。
>>ED11・竜を駆る男たち


<<この状態でポーチェと親密な場合
「あ、ダイクさん、こんにちは。今日も遊びにきちゃいましたけれど、よかったでしょうか。あ、プリルさん、こんにちは」
不思議なことに、誰にも見えないドラゴンフェアリーなのにポーチェには見えるらしい。
どうして見えるのか両方に尋ねたことがあるけれど、笑うばかりで教えてくれなかった。
ポーチェは付き合えば付き合うほど、いろいろな面を見せてくれる不思議な子だった。
まだまだポーチェについて知らないことは多い。でも、僕はポーチェを守るために戦おうと思う。
何より休みの日にこうしてポーチェの笑顔を見ていると、僕はとても幸せになれるのだ。
僕は戦う。戦い続ける。愛する人がいる限り。愛する人を守るために。
>>ED04・ポーチェの笑顔に


<<この状態でマリアンと親密な場合
「やあ、ダイク。今日はおっきなお魚が釣れたんだ。お刺身を作ってやるよ!」
休みの日は、いつもマリアンがやってくる。
僕がドラゴンナイツに入隊した当初、彼女は僕が有名になったら相手にされなくなると思っていて僕を避けていた。
でも、そんなことをするわけがない。僕は、純粋な心を持つマリアンが大好きなのだから。
ある日僕が彼女の家に迎えに行くと、マリアンはわんわん泣きながら僕の胸に飛び込んできた。
それ以来、休みの日はいつも一緒に過ごすようにしている。
愛する人を守るため、僕は戦い続けよう。
この平和がいつまでも続くように、僕は今日も戦場を駆け抜ける。
>>ED12・マリアンとの家庭


<<この状態でティナと親密な場合
「ダイク様~~~~っ!ご機嫌麗しゅうございまぁ~~す!」
彼女は僕がドラゴンナイツに入隊した途端、ころっと態度を変えものすごいアプローチをしかけてきた。
単純というかわかりやすい性格で、逆にそこが憎めない。僕は、こういう女性に弱かったことを改めて知った。
ティナは休みの日になるたびに、僕のもとを訪れてあれやこれやと世話を焼く。
未来の旦那様のために、できることは何でもしたいらしい。
僕は、そんなティナを守るために戦う。愛するものを守るため、僕は盾となり戦うのだ。
ドラゴンナイツに栄光あれ!
>>ED25・ティナの熱烈求愛



32 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/25(土) 07:59:33.78 ID:IfeVwYFu0
<<この状態でリリスと親密な場合
「やっほーーーーっ!ダイクちゃぁーーーーん」
ドラゴンナイツになれなかった日リリスはかなり落ち込んでいたけれど、次の日にはもうケロッとしていた。
休みの日になるといつもリリスがやってきて、どこかへ遊びに行く。
でも、その日のリリスはいつもと様子が違っていた。両手に大きな荷物をぶら下げている。
「今日はね、お別れを言いに来たの。リリスちゃんの伝説を続けるには、いつまでもこうしていられないことに気がついちゃったのね。
ダイクちゃんに似合う女になるために、リリスちゃんはちょっと修行の旅に行ってくるから。浮気しちゃ、ダメダメだからね」
それだけ告げると、リリスは僕の話も聞かず矢よりも早く消え去った。きっと、照れていたに違いない。
僕はリリスの帰ってくる日を待ちながら、今日も戦場へと赴く。
この世界のどこかで修行の旅をしている愛する人を守るために……
>>ED19・リリスを待つ日々


<<この状態でパット(パトリシア)と親密な場合
あれ以来、パトリシアは休みの日になるといつも僕を起こしに来る。そして、お決まりのデートコース(彫刻の森)だ。
「これを、君が作ったなんて信じられないよ。本当に、パトリシアって何でもできるんだね」
「私には、やっぱりこういう方が向いていたのかも。昔から、ものを作ることって好きだったし。戦いは男の人に任せて、その分私は
好きなことをやらせてもらうわ。ありがとう、私の勇者様」
僕は、今とても充実した日々を送っている。
愛する人を守るために戦うこと。それがいかに大事なことか、とてもよくわかった。
僕はこれからも戦い続ける。
愛する人を守るために。
>>ED24・パトリシアの勇者


<<この状態で以前にパット(パトリシア)を拒否する選択をしている場合
ある日、僕を訪ねてくる人がいた。それは、パットだった。いや、パトリシアと言う方がいいだろう。
「君とはいろいろあったけど、やっぱりとても感謝しているから。最後のお別れを言いにきたんだよ。さようなら、ダイク」
それ以来、、彼女の消息は聞いていない。
僕は、パトリシアを受け入れるべきだったのだろうか。時々、そう思うこともある。
なぜなら、僕はパトリシアが好きだったことに今頃になって気付いたのだから。
僕はパトリシアとの思い出を胸に、今日も戦いに行く。
守るための愛する人もいない戦いの渦中に……僕は行く。
>>ED07・さらばパトリシア



僕は、ホルス王子の考え方に納得できなかった。
「愛する人のために戦いたい。そう思う女性だって多いはずだ。女性も平和を願う心、国を愛する心、そして愛する人を守る心を持っ
ているよ。男とか女とか、そういうことにこれからのドラゴンナイツはこだわるべきじゃないと思うんだ!」
「わかった。800年間守り通したホルスとの盟約、今それに終止符を打ち我々が認めた女性はこの背に乗せようではないか」
カイザードラゴンが吠えると、1匹のマウントドラゴンがリリスのもとに近付きその背中を向けた。
「うそ?乗ってもいいの?きゃーーーっ!リリスちゃん大感激ぃーーーっ!」
続いて、パットの身体が宙に舞った。ウィングドラゴンに持ち上げられたシーミストドラゴンが、パットの襟をくわえたのだ。
「やった!やったぞ!ドラゴンナイツだ!ドラゴンナイツになれたんだ!ありがとう、ダイク。君のおかげだよ!」
そして、僕たちはドラゴンの聖地をあとにすることにした。僕はバムルに跨り、僕の肩にはプリルがちょこんと腰掛けた。
「これから、いろんな連中があんたのことを利用すると思うけれど……あたしは心配だなあ」



33 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/25(土) 08:01:50.46 ID:IfeVwYFu0
ハルキリアスに戻ると、それはもう言葉では言い表せないほどの大変な騒ぎだった。
本来ならば最終試験のあと、新入隊員は国王との謁見があり国をあげての入隊式が行われる。
しかし、今年はそうはいかなかった。問題は本当に女性隊員を認めるべきなのか、そして僕の問題である。
バムルを駆る僕をどう扱うべきなのか、国としても困っているというのだ。どの部隊に所属させるか、揉め続けているらしい。
その間、僕たちはすることもなくただひたすら研修生用の宿舎で待たされていた。
そして、最終試験が終わってから一週間が過ぎようとしていた。


<ポーチェと親密であり且つ外出することを択んだ場合
ポーチェはもっと驚くかと思ったのに、わりと平然としていた。
「かわいいですねえ。プリルさんていうんですか。私、ドラゴンフェアリーなんて初めて見ました」
「いやあ、驚きだよね。あの子さあ、あたしのことが見えるんだよ。こんなこと初めてだよ。で、仲良くなっちゃった」
ポーチェを驚かそうと思って、逆に僕が驚いた。
「それより、ポーチェ。ダイクが、デートに誘いたいみたいだよ」
「うれしいです。ぜひ、行かせてもらいます。私、ビビの噴水広場に行きたいんですけど……いいですか?」
まったく、なんてことだ。ポーチェを誘いに来て、プリルまでついてくるとは思わなかった。でも、なぜポーチェに見えるんだ?
「やっぱり、ここっていいですねえ。ねえ、ダイクさん。私がいつか話したビビの伝説、覚えてますか?」
「あたしも知ってるよ、ビビの伝説。でもさ、ビビの伝説でビビには一人娘がいたじゃないか。あの一人娘がどうなったか誰も知らな
いんだよ。やっぱり自分の母親が人間にあんな目に遭ったから、人間のことを憎んでるのかなあ」
「そんなことないと思いますよ。だって、あんなに素敵なビビの娘さんですもの。絶対に、いい人に決まってますよ」
……二人とも、僕のことなんか忘れて話し合っている。
よくわからないまま、1日が終わってしまった。


次の日の朝早く、事態は急変した。
ハルキリアスの北東200キロ辺りに、突然ワイバーンの大群が出現したのだ。
ほぼすべての空竜隊と、約半数の地竜隊が出動した。ボーボとビリーは志願したが、その希望はあっさりと撥ね除けられた。リリスと
パトリシアもいつしか僕たちの部屋に集まってきて、この異常事態について話し合っていた。
「これだけ大量のワイバーンが襲ってくるなんて、今までに聞いたことがないわ。私たちが行っても足手まといになるだけよ」
パトリシアの言葉を聞いている時、血相を変えたビリーが入ってきた。
「た、大変だ……兄さんがやられた!ついさっき第一陣が帰ってきて、兄さんのドラゴンが撃墜されたっていうんだ。それきり兄さん
の生死はわからない。頼む!ダイク、助けてくれ。お前のバムルを僕に貸してくれないか!!」
「今までさんざんダイクのことをけなしといて、ちょっと困ったら調子のええことぬかしやがって。それに、お前のスカイドラゴンが
あるやろが。アニキを助けに行きたいんやったら、勝手にあれで行ったらええやんけ」
「あいつは、俺の言うことを少しも聞いてくれないんだよ」
 


41 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/26(日) 08:25:51.61 ID:WJLlW7J+0
ビリーは泣き崩れてきたけど、そんな頼みを利くわけにはいかない。僕が断ると、ビリーは悪態をついて部屋を出ていってしまった。
しかしそれからほどなくして入ってきたプリルは、大慌てで僕を竜舎に促した。
「早くしないと、ビリーがバムルに乗っていっちゃうよ!早く、バムルにお別れを言って!バムルは帰ってこないよ!」
「何を言ってるんだ?大体バムルはビリーを乗せたりしないだろう?」
ビリーを追って竜舎に駆け付けてみると、今まさにバムルがビリーを乗せて飛び立つところだった。
「あばよ!話のわからねえお前なんかより、ドラゴンのほうがよっぽど利口だぜ」
バムルがビリーを乗せて飛び立ったのはショックだったけど、動揺する間も無く僕らはバーナードさんたちに見つかってしまった。
「ビリーが?おかしいな。僕はマイケルがそんな目に遭ったなんて聞いていないぞ。そもそも、第一陣はまだ帰ってきていない」
「ビリーに騙された……あいつ、手柄が欲しいんだ。カイザードラゴンがあれば自分も認められると思って一芝居うったんだよ」
僕たちが部屋で怒りと遣る瀬無さに打ち拉がれている一方、プリルは泣き喚いていた。
「バムルは、帰ってこないよ。帰ってきても、バムルは死んじゃう。バムルは、死ぬために地上にきたんだもの。バムルはね、あんた
と早く会いたがっていたよ。そして、地上に出てきてから死にたかったのさ。あたしはね、バムルに口止めされていたの」
なんのことか全くわからなくなっているところに、バーナードさんがやってきた。
「戦いが終わり、全員帰ってきた。すぐ、竜舎に集合してほしいんだ」


竜舎の前にはドラゴンナイツが集まっており、中には傷ついたバムルが横たわっていた。
「大丈夫だ。全ては予定通り。たとえビリーが私に乗らなかったとしても私は行くつもりだったのだ。時の流れには誰も逆らえんのだ」
「バムルは見事な戦いぶりだったよ。全てのワイバーンが、バムル目当てに群がったんだ。おかげで、バムル以外はほとんど無傷だった」
そう言ったルーベンガルツ空竜隊長により、やがてビリーが連れてこられた。
「ビリーは、バムルだけ置いて逃げてしまったのだよ。恐怖で錯乱したのだろうな。スタンドプレイも問題だが、ドラゴンを置いて逃
げるなどドラゴンナイツにあるまじき行為だよ」
「隊長、逃げたのではありません。私は振り落とされたのですよ」
「馬鹿だな、ビリー。あれこそバムルの思いやりだよ。君はドラゴンに情けをかけられたのだ。危険だから、置いて行かれたのだ」
「ビリーの責任は空竜隊の責任だ。そこで詫びといっては何だが、君を空竜隊で迎えようと思うんだ」
実際は悪びれる様子のないルーベンガルツ隊長のところに、マイケルもやって来た。
「……ダイク。詫びる言葉もない。当然、ビリーは除隊させる……この、面汚しが!シュワンツ家の顔に泥を塗りおって!」
「……ごめんよ。ダイクは、兄さんだって嫌いだっただろ?」
「そういう問題ではない。これは、男のプライドの問題だ。それにお前のスカイドラゴンは、お前にあきれ勝手に聖地に帰った」
マイケルはビリーはおろか自分の命も差し出して謝罪したけど、そこまで受けるわけにはいかなかった。



42 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/26(日) 08:26:37.38 ID:WJLlW7J+0
「私はもうすぐ死ぬ。だが悲しむな。寿命がきただけなのだ。今回のワイバーンの襲撃を見ただろう?あれは、私の死期を察して襲っ
てきたのだ。これからも私が生きている限り、いろいろな連中が襲ってくるだろう。それは我々竜の一族が平和の守り神だからだ。流
は霊獣だからな。人間のように、物質は食べない。この世の平和を食べているのだ。全ての生き物が生み出す平和のメタファーこそ、
竜の力の源なのだ。だから、我々は平和を好む。800年前、我々がここを訪れたとき人々は戦いを挑んできた。だが、ホルスがドラゴ
ンフェアリーの呼び掛けに答えてくれた。そして、我々はここに安住することができた。だから我々はホルスを盟約を結んだのだ。こ
のカグランテスを竜の一族が棲める場所にするために、この国の平和を守ることに力を貸すと。しかし、我々とは逆に悪意を食らい生
きるものたちも存在する。そんな彼らは、隙あらば我ら一族を抹殺しようと考えている。彼らにとって、今が最大の好機だ。この機会
を逃せば、また1000年間好機を失ってしまう。竜の寿命は1000年だからな。いいか、ダイク。私は死ぬ。しかし、私は1匹の子を産
む。それは私の生まれ変わりだ。竜は寿命を全うすれば1匹の子を産み、その子が親の能力を引き継いでいく。お前に私の子を育てて
ほしい。成長するまで、悪意を食い物とする連中から守ってほしいのだ。そのために、プリルがお前に付いてきたのだ。私の子が産ま
れたら、すぐに国を出なさい。旅に出るのだ。士気の落ちたドラゴンでは、彼らに対抗できないだろう。カグランテスは、すぐに死の
国となり荒んだ地になってしまう。まだ竜の力が弱ければ、うまく敵にも気付かれず行動できるかもしれない。成長するまで、旅を続
けるのだ。そろそろ、最期の時がきた。子を産むところは人間に見られたくない……人払いを頼む」
「バムルが死にます……そして、子供が産まれます。みなさん、どうか外に出てください」
「なんと!?カイザードラゴンの子供だと!?ドラゴンが子供を産むところを見たものはいないんだぞ。出ていけるわけないだろうが」
「お願いです。出ていってください」
「貴様、誰に口を利いている?竜と話ができるからといって自惚るなよ。ドラゴンナイツの一員なら私に従ってもらおうか。私はルー
ベンガルツだ。出ていくなら、お前が出ていけ」
「ルーベンガルツ、お前ら空竜隊はどこまで勝手に振る舞えば気がすむ。我々は竜舎から出ていくべきだぞ」
「グリッケン、ダイクの気持ちに報いたいのは個人的には理解できる。しかし、今後のドラゴンナイツのことを考えるなら立ち会うべきだ」
「ギルティ、お前ならわかるはずだ。俺達はダイクだけでなくドラゴンさえも裏切ることになるんだぞ」
「……確かに、正論かもしれんな。わかった。おとなしく外に出よう。海竜隊、引き上げだ」
「グリッケン、覚えているがいい。ダイクとカイザードラゴンの子は空竜隊が頂く。どんな手を使ってもな。ダイク君、君は空竜隊に
入るべきなんだ。道を誤るんじゃないぞ!……空竜隊、引き上げるぞ」
「ダイク、人払いは済んだ。これからこの竜舎は我ら地竜隊で護衛する。安心しろ」
拒否するルーベンガルツ隊長とギルティ隊長を、グリッケン隊長が説得してくれた。
「子が産まれたら、旅に出るのか?行くのなら、気を付けて行け」
「止めないんですか?」
「目標を持った男には何を言っても無駄だ。それに、お前はスタンドプレイが多そうだ。厄介者はドラゴンナイツにいらぬ」
地竜隊ではないパットとボーボも警護に参加してくれて、これで竜舎には誰もいなくなった。


バムルの腹部のさらに奥に手を差し込むと、そこにぬるっとした別の感触があった。その物体を掴み、僕はゆっくりと引き出した。
それは、初めて見る竜の赤子だった。僕の手の中に埋まってしまうほどの小さくて弱々しい物体……これが、バムルの生まれ変わりか。
バムルは、もう何も答えなかった。それでも、最後に僕に向かって笑ってくれたように見えた。
「バムル。後は任せてくれ。僕が責任を持って育てるよ。それが僕の宿命なんだろ?」
言い終わる前に、バムルの身体は薄らいで大気の中に溶けていった。バムルは、跡形もなく消えてしまった。
一陣の風が吹き、僕の身体を突き抜けた。爽やかで、それでいて全身の血を震わせるような熱さを持った衝撃を受けた。
「今、バムルはあんたの身体を衝き抜けて行ったよ。どう?今のが、平和のメタファーだよ。とりあえず、町を出よう。すぐに奴等が動き出す。
これからあんたの敵は悪意あるもの、ドラゴンを滅する奴等なんだ。そいつらは称してドラゴンスレイヤーと呼ばれている」



43 :ドラゴンナイツグロリアス:2014/01/26(日) 08:27:17.40 ID:WJLlW7J+0
外はすっかり暗くなって、警備していたはずの地竜隊はみんな壁に寄りかかって眠っていた。
「みんな、バムルの風を浴びて気持ちよくなって眠っちゃったんだね」
その時、グリッケン隊長が現れた。
「空竜隊も海竜隊も、お前を黙って見逃すとは思えぬ。だがな、男として恥じぬ道を生きろ。それは、お前と俺との約束だ。いいな」
僕は、グリッケン隊長に別れを告げ旅立つことにした。
なぜだろう。僕はあれほどなりたかったドラゴンナイツに今は大して未練を感じていない。こうなることが生まれた時から決まってい
た気がする。少しずつ、少しずつ僕の中で何かが変わり始めている。
長いようで短かった研修の日々。そこで出会ったたくさんの人々。そして信頼できる仲間たち。誰にも別れを告げられずこのまま去る
のはつらいけど、仕方ない。みんな……またいつの日か会おう。


<ポーチェと親密で且つ前述の外出イベントを見ている場合
「ダイクさん」
僕がそっと旅立とうとしていると、そこになぜかポーチェが現れた。
「ダイクさんが旅に出ると知って来ました。これからつらく危険な旅をなさるのでしょう?でしたら、1人よりも2人の方がいいと思
って。恐ろしいドラゴンスレイヤーが襲ってくるんですよね?」
ポーチェはなぜか、僕とプリルしか知らないことを知っていた。
「これでも私は大魔女です。必ず、私の力がお役に立つ時がきますから。ビビは私のずーーっと昔のご先祖です。あの時の一人娘は、
大魔女の力を絶やさずに人間の世界に溶け込んで平和に暮らしていたんですよ」
「そうか。だから、ポーチェにはあたしが見えるんだ」
「はい、ダイクさん。あなたが『ブルーグラス』に来る前からずーっと知っておりました。あなたとともに戦うために、私は存在しています。
それが、私の運命なのです。さっきビビの霊が現れて、旅立ちの時がきたと言われました。魔女も、平和を愛するのです。あなたと私
の出会いも運命です。ダイクさん、どうか私を連れて行ってくださいませんか」
「……ポーチェ、大変な旅だけれど一緒に行こう」
「ありがとうございます。絶対にお役に立ってみせますから!ダイクさん、プリルさん。今後ともよろしくお願いします」
そして僕たちは、ハルキリアスを後にした。
プリル、ポーチェ、そしてバムル(子)。僕たちの旅はここに始まる。
平和の意思を未来へ運ぶため、まだ見ぬ敵たちと戦う放浪の旅が始まるのだ。
>ED14・ポーチェとの旅立ち



44 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/26(日) 08:38:17.83 ID:WJLlW7J+0
「おう、えらいつれない事するやんけ?」
「ダイク君。一人で抜け駆けはよくないよ。我々は、あの苦しく辛い研修を乗り越えた5人の勇士ではないか!」
「ダイクちゃんたらあ。何か面白そうなところに行くんでしょ。このリリスちゃんをおいていったら、許さないんだから」
「どこに行くつもりなんだい?私に恩返しをさせないまま、黙って去ってしまうの?」
そこには、みんなが待っていた。僕は嬉しくて涙がこぼれた。
「……みんな、ありがとう。黙って去ろうとした僕を赦してくれ。ごめんよ……でも、危険な旅なんだ。引き留められても、僕は行か
なければならないんだ。いつか、必ず帰ってくるから。みんな、それまで元気でいてくれよ」
「そんな危険な旅やったら、よけいお前を一人でなんかいかせれるかぁ!俺とかわいいジェノサイダーが、お前のことを守ったるわ!」
「で、でも、チコ。ドラゴンナイツにならないと監獄に送られるんだろ?」
「あほかっ!俺はなぁ、お前と出会うてなかったら、とっくに脱落して監獄送りになっとったわ」
「私のボータムは空を飛べるんだ。空を飛べないと旅はつらい、うん!私は、絶対キミに付いていくからね。それに私がいないと、キ
ミたち全員未成年者じゃないか!私は保護者だからね、うん!」
「私は、スーパーレディ伝説の伝記を書かなくちゃならないから。このままドラゴンナイツにいても、リリスちゃんの活躍を描いたド
ラゴンナイツ日記になるでしょ?それって、あんまり面白くないかも。それに、ダイクちゃんと一緒にいたらドキドキワクワクな大冒
険物語になる気がしちゃうのよ。それに、おいしそうなものもたっくさん食べられるしね」
「文句はないね、ダイク。みんなのドラゴンはもうちゃんと運び出してある。私のマーメイドも港に出しておいた……ダイクがいなか
ったら、私は一瞬の夢さえも見れなかったのよ。だから、今度は私があなたを助ける番」
「よかったね、ダイク。ドラゴンがいっぱいいるとそれだけ敵に狙われちゃうけど、みんな頼りになりそうじゃん。断る理由なんかないよ」
「……悩んでなんかいるもんか。嬉しくて、涙が止まらないんだよ。みんな、ありがとう。一緒に行こう」
僕たちは港に行き、そのまま海を越えて他の国へ行くことにした。
確かにその方が敵に襲われにくいし、空竜隊と海竜隊の追撃を逃れるためでもあった。
こうして、僕たちの長い放浪の旅は幕を開けた。この先どんな困難が待ち受けているのか、それは誰にもわからない。
でも、どんなことにも僕は立ち向かっていける。
だって、こんなに素晴らしい仲間たちが一緒にいるのだから……


ED09・仲間と共に


【最終章・完】



45 :ゲーム好き名無しさん:2014/01/26(日) 09:18:05.27 ID:UUBqidZfP
ドラゴンナイツグロリアスはこれにて終了です
時間をかけてしまいました

 






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