フラッシュモーター・カレンが容量オーバーの為、分割します。
フラッシュモーター・カレン(おまけ)
連絡用掲示板・議論スレ-88~93
88 :フラッシュモーター・カレン:2016/08/04(木) 17:27:34 ID:???
フラッシュモーター・カレンの続き、というかおまけ
●フラッシュモーター・カレン
<<パズル・エックス>>
男性A「ハァッ…ハァッ…ヒイッ…ヒイッ…。なんだ…なんなんだアイツら!?どういう事なんだよ、これ!?」
男性B「立ち止まるな!走れ!とにかく今は走るんだ!」
フロンティア
FSSJAドメイン030 <<エクスペリメントステージⅡ>> AM11:22
FNPA(男性A)「ハァッ…ハァッ…ヒイッ…ヒイッ…」
FNPB(男性B)「ハアッ…ハアッ…とにかくゲートだ!ゲートを目指すんだ!」
FNPC「ハアッ…ハアッ…でも、こんなフィールド、どうすりゃいいんだ!?」
FNPA「理不尽だ…こんな場所がフロンティアにあるなんて…!」
FNPB「あきらめるな!根本的な仕様は、通常のフィールドと同じはずだ!
何かを見落としているんだ。もう一度スタート地点から周辺のスキャンを…」
少年の声『う~ん…アキラメナイっていう、その精神性の高さは買うけどさぁ』
FNP一同「!!?」
少女の声『才能、無さすぎかも。あなたたちじゃ、何度リトライしても結果は同じじゃないかな?』
FNPA「う…ああ…」 FNPC「来た…来たあぁああぁ!?」
FNPB「う、うろたえるな!数ならこっちが勝る!近接戦闘に持ち込めば…」
少年の声『ま、いいや』 少女の声『じゃあ…行くわよ?』 少年の声『パズルX』 少年少女の声『スタート!』
(背景が変わる)FNP一同「!?」
リトライ →ギブアップ (リトライとギブアップが繰り返される。)
TRY AGAIN…
リアルワールド
ニホン・アーコロジー22<<カントウ・ベイ>> カントウ医大付属病院 特別管理病棟 AM09:37
かれん「中止…?FSSとFNPの合同演習が…ですか?」
Co-Ki:FSSコンパニオン『問題が発生しました。現在対処中ですが、解決に少々時間がかかるものと思われます。
よって本日は、シフトC3.…待機任務となります』
かれん「わかりました…」
かれん(FNPとの災害時合同演習…結構楽しみにしてたんだけど。ヤガミ社長が企画したっていう、
演習用フィールド…見てみたかったなあ。ん。仕方ないね。今日は一日グラン・アオヤマでも散歩してみよう)
Co-Ki:FSSコンパニオン『なお、エージェントカレンのIDは現在更新中ですので、本日の利用はお控え下さい』
かれん「ええ~。更新って、2ヶ月前にしたばかりじゃないですか」
Co-Ki:FSSコンパニオン『あなたのIDを構成するコードの一部に、Bクラスのバグが発見されました。
メンテナンスにご協力頂けますよう、よろしくお願いいたします』
かれん「はい…」 Co-Ki:FSSコンパニオン『それでは失礼いたします』
かれん「………今日一日、フロンティアに繋ぐなって…そういう事? ………ヒマだわ…先生は学会で出かけてるし、
ラグは朝から連絡取れないし…はあ~…、こういう時って、いったいどんな風に時間を潰せばいいんだろう?
ローカルのWEB番組でも見て過ごそうかな…」
???『…え…すけ…あ』
かれん「…!? 私のCo-Kiに…通信?」 ???『…レン。君の…ヤツラ…け…て』
かれん(ノイズだらけの声…でも、この声ってまさか!?)「ラグ…?ラグなのっ!?」
ラグ?『パズル…君の力が…必要だ! エマー…ジェン…シ…場所…は…………!?』
かれん「ラグ…!? どうしたのラグ!?」 Co-Ki<<DISCONNECTED>>
かれん「…!」(FSSの緊急回線だった。ラグの声…苦しそうな、ラグの!通報…ううん。時間が無い感じだった!
私のIDコネクターは更新中…コネクターは使えない)「でも…私なら、出来る!」
かれん「FSSID入力…」!ERROR!
かれん「神経接続レベル5.アイコンへ転送」!ERROR!
かれん「登録アイコン名『カレン』」!ERROR!
かれん(エラーが出るのは解ってる…でも、感覚はこれでいいはず!イントロンする感覚があれば私は…)
かれん「! 来た! <<CONNECT>>!」
89 :フラッシュモーター・カレン:2016/08/04(木) 17:28:02 ID:???
フロンティア FSSJAドメイン030<<エクスペリメントステージⅡ>> AM09:45
FNPA「以上で行方不明だった全アイコンの救助が完了致しました!」
FNP負傷者A「あ…ああ…」 FNP負傷者B「りと…らい…リトラ…い」
FNP負傷者たち「あ…ああ…ギブ…アップ…ギブ…アップ…」
FNPB「くっ…どうしてこんな事に…、リアルでの受け入れ態勢は?」
FNPC「すでに所轄の病院を手配してあります」
FNPA「隊長! 前方フィールドに新たな動きがあります! 恐らく、また再構成を始めるものかと…」
FNPB「総員退避! フィールドの一時閉鎖を…」
FNPA「待ってください! このフィールドに新たなイントロンを確認…これは!?」
カレン「………出来た…! 場所もラグが最後に伝えてくれた座標の通り!」
FNPB「あ…あ、あなたはFSSのエージェントの?」
カレン「FSS-JAエージェントID1000『カレン』です!」
FNPB「聞いた事があります。確か『エルデ事件』を解決したという…」
カレン「あの、私、このドメインから私の相棒のエマージェンシーを受けとったんです!」
FNPB「相棒?」
カレン「ラグって名前の猫アイコンです。灰色の毛並みでオレンジの瞳。
エマージェンシーがすぐに途絶えたんです! 一体ここで何が…」
FNPB「い、いえ、自分たちはそういう方の見覚えは…」
ラグ「カレンッ!?」 カレン「ラグ!?」
ラグ「な、なんだよキミ?全然無事じゃないか!キミがあんな通信よこすもんだから、何か相当危険な状態だと思ったよ!」
ラグ(ぼそぼそ)「しかも、変な更新でFSSID使えないから、ハッカー紛いの事しちゃったし…」
カレン「ラ…ラツこそ! あんな通信送って来るから、てっきり私…」
ラグ「…」 カレン「…」 カレン&ラグ「あれ?」
FNP負傷者A「ささやき…天使ッ!?」 FNP負傷者B「きょ、教授ッ!?」
FNP負傷者一同「ひっひいいいい~、耳元でささやくな! リトライが! リトライが!」
FNP負傷者一同「ギブアップします!ギブアップします!ギブアップしまぁす!ギブアップしまあぁああぁすっ!」
FNPB「お、落ち着けお前達!? この方たちはFSSのエージェントだ!」
カレン「な、なんなのっ? 私の顔見てそんなに怯えて…、それに、ささやき天使って何っ!?」
ラグ「なんだ? 僕を指差して「教授」って…。とにかくFNPさん。今起きてる状況の説明を!」
FNPB「わ、わかりました。こちらが状況をまとめたデータで…」
(突然、画面が真っ白になる。)ラグ「…えっ?」 (気付けば別空間)カレン&ラグ「!?」
ラグ「な、なんだ、これ? 僕らだけのフィールド移動!?」 カレン「床…! 床一面がダメージゾーン!?」
少年の声『キミを呼んだのは僕らさ!』 少女の声『そーよ。FNPじゃプレイヤーとしてタイクツだったんだもの』
少年の声『だからキミ達、<<オリジナル>>を呼んだのさ!』 カレン&ラグ(この声…!?)
少年の声『さーて、いってみようか。パズルX-1!』 少年の声→ラグ?『ラグ教授のヒントコーナー!』
カレン&ラグ「な…、なにーーー!?」
(ラグ教授はパズルモードでヒントをくれるキャラ、ささやき天使はクリア後に一言を何か言うキャラ。)
ACT,11 パズルエックス <<ラグ教授のヒント>>
キミ達の前に道は無い! 色々ボタンを押して適当に悩んだらギブアップだ!
90 :フラッシュモーター・カレン:2016/08/04(木) 17:28:41 ID:???
カレン「ラグ…教授!?」 ラグ「な、なんだアイツ!? どうして僕の声で…」
カレン「二本足で「たっち」してた。それに教授、帽子、マント…うわぁ~、持って帰りたい。ぎゅう~ってしてみたいっ」
ラグ「ちょ、ちょっとキミ!? なにデレデレしてんの? あんな不細工なニセモノに!」
カレン「だっ、だって二本足よ!? 教授ルックよ!?」
ラグ「な、なんだこのムカムカ来る感じっ!? と、とにかくFNPに渡されたデータから状況を…」
カレン「とっさに受け取れたのね。どうなの?」
ラグ「うーん。今の衝撃で大分破損してるけど、だいたい読み取れそう。素性は解らないけどあれはハッカーの類らしい。
合同演習用のこのフィールドで動作チェックを行っていた、FNP数名を拉致し、なんらかの危害を加え、
精神的に疲弊させた後で放置した張本人と思われる。」
カレン「合同演習用の…ここが?」 ラグ「うん。今日予定されてたFNP、FSSの災害時合同演習のね。」
カレン「どうしよう? このドメイン、完全に隔離されてるみたいだけど。「ラグ教授」も姿を消しちゃったみたいだし…」
ラグ「移動方向は確認済み。このドメインの奥へ逃げたらしい。こうなったら、やる事は一つ。」
カレン「追いかけて捕まえる、よね。…でも。床一面のダメージゾーンなんてこんなフィールド…」
ラグ「そう言えばあのニセモノ、何か気になる事言ってたような…」 カレン「ど、どうだったかな…?」
ラグ「とにかく考えて進もう。いくよ、カレン!」 カレン「うん。ミッション・スタート!」
(スイッチと、離れた場所にゴール、それ以外全てダメージ床。スキャンすると、このステージ限定の見えない床が分かる)
カレン「見えない構造体なんて…あんなのアリなの?」ラグ「ナシ。明らかに構造体製作規約に反したものだよ。」
ラグ「一般ドメインならまだしも、それをFSSのエクスペリメントステージに持ち込むなんて…」
カレン「相当手ごわい相手って事か。」 ラグ「まあね。しかし…この件、どうもひっかかるな。」
カレン「私とラグのIDが、同じ日にそろってメンテナンス中だったなんてね?」
ラグ「今朝、本社からいきなり通達があったんだ。それにしてもキミ。またコネクター使ってないね?立派な犯罪だよ?」
カレン「それを言うならラグだって」ラグ「う…勢いでイントロンしたけど、報告書どうしよう。まあ後で考えるとしてだ」
カレン「合同演習の急な中止に、私たち2人のIDの急なメンテナンス…」 ラグ「因果関係あるよねえ。」
カレン「私もそう思う。そしてこの状況。謎のにゃんこ教授。これっていったい…」
少女の声→カレン?『X-1クリア、おめでと~。でもまだまだ初級問題。次はおもしろゲストもお呼びした中級問題よー』
カレン「あなた…ま、まさか…」
ラグ「このチンチクリンさ。表情の読みにくい目。隠し切れない天然臭…。カレンに…瓜二つだッ!?」
カレン「どっ、どこがっ!? そもそも頭身が、全然違うじゃないの!」
カレン?『私は耳元のエンゼル、ささやき天使カレンさん。迷える挑戦者の行く道を囁き…示すもの…?』
カレン&ラグ「疑問形!?」
【カレンさんのささやき】
携帯ゲーム機の細かいミゾに溜まった汚れを取るには、柔らかい歯ブラシがグ~。
ラグ「…!」 カレン「…!」 ささやき天使カレンさん『………そんじゃまたー』 カレン「逃げたっ!?」
ラグ「しまった。独特な間があって、ツッコめなかった!」 カレン「ささやき天使カレンさん…彼女はいったい。」
ラグ「! 動体反応! これは…」
【ラグ教授のヒント】
FNPの犯罪データバンクから作り出したゲストAI登場! 濃い言動からヒントを探せ!
91 :フラッシュモーター・カレン:2016/08/04(木) 17:29:30 ID:???
男の声「とっ、言うわけでぇえッ! 砦マスター・再生山田ッ! 満を持して只今参上ッ!」
カレン「や…山田さんっ!?」 ラグ「本人じゃない。AIだ!でも、再生って…すでに名前が負けフラグだぞ!?」
砦マスター・再生山田「そして、しかと見るがいい! 拙者の愛と勇気と甘酸っぱい胸の高鳴りを満載した傑作!
その名も「フーウン!ヤマダッ・ゲキジョー!」 Sa!Sa~Sa~Sa~Sa! レディスアンド少女と子猫!
パッと見堅牢そうだが、実は赤子の肌の如く柔らかいこの舞台の前に、悶絶せよ! そして願わくば、
この理不尽を乗り越えて…少女よ! 我がタマシィーイを踏みにじれぃ!」
ラグ「すごいっ…すごい再現度だっ!」 カレン「何、このフィールド? こんなの何を足がかりにすれば…」
ラグ「解らない…でもフィールドとして成立している以上、クリア方法はある!」 カレン「むう…とにかくやってみる!」
(一見クリア不可能なステージ。実は破壊不可能ブロックの一つが破壊可能で進める。その後、山田を足場にしてゴールへ)
カレン「破壊可能な構造体を不可能なように偽装しちゃうなんて…」
ラグ「それも勿論、違反だけどね。しかし…「踏みにじれ」ってまんまヒントじゃん。」
カレン「とにかくフィールド3まで来れたけど…、あの2人のアイコンの反応、感じる?」
ラグ「…うん。でも、アイツらだけじゃない。複数の動体反応がある。」
カレン「向こうも本気って事かな?」 ラグ「かもね…、…っ! 来るぞ!」
【カレンさんのささやき】
携帯アプリ版を遊んでくれたユーザーさん、お久しぶり~。
カレン「…はい?」 ラグ「アイツめ、思いっきりメタな発言を…、むっ…? 続けて来るぞ!」
【ラグ教授のヒント】
ついに最終ステージだ! TとDの力を使い分けて全てを無に帰そう!
カレン「T? D?」 ラグ「全てを無に…? 全部倒すとか、壊すとか、そういう意味なのか?」
エルデ・コンパニオンT『何よ…もうここまで来たの?しかも、このTU・Nのフィールドに土足で!いい度胸じゃないの』
カレン「エルデ・コンパニオン!?」
ラグ「まさか…前の事件の後、フロンティアに残ってたヤツは、根こそぎ消去されたはずだ!」
カレン「待って。さっきの山田さんもそうだったけど、動きが前と違う!」
ラグ「なら、コイツも記録から生み出されたAIなのか?」 カレン「でも、今度のAIは、何か性格まで違うような…」
エルデ・コンパニオンD『もう…二人きりの時は、AIとか言わないでよっ。DE・LEって私の本名…、
あなたにしか呼ばせないんだから…ね?』 カレン&ラグ「ヘンなの増えたっ!?」
メッケモ三兄弟『俺たちは』『かわいい』『ハズだ!』 カレン&ラグ「ヘンなの溢れたあっ!?」
カレン「ラ、ラグ! どうすればいいの? ツッコミってどうやるの?」
ラグ「素人が下手にツッコんじゃダメだ!きっと寂しい思いをする。とにかくフィールドにいる全てのアイコンを倒そう!」
カレン「わ、わかった! 私のやり方で全員にツッコんでみる!」
(エルデTが吹き飛ばし、エルデDが引き寄せてくる。利用してダメージ床の上を飛び越え、アイコンを全て倒してクリア)
92 :フラッシュモーター・カレン:2016/08/04(木) 17:30:55 ID:???
カレン「追い詰めたわよ、2人とも!」 カレンさん&ラグ教授『おお!?』 カレン「………むうっ…」
ラグ「カレン、どうしたの!? まさか、また妙な攻撃を受けてるの!?」 カレン「どっちもカワイイ…」
ラグ「オチ解ってたよ。でも空気読め! コイツら自身は、戦闘能力を持ち合わせていないようだ。
手駒のAIも全部使い尽したようだし、捕獲はたやすいよ。」 カレン「りょ、了解。よおし、観念しなさいっ!」
カレンさん『むう~流石はオリジナルだわ』ラグ教授『なかなか見事だったよ。まあ僕のヒントがあってこそだろーけど!』
ラグ「オリジナル…? そういや初めもそんな事を。」カレン「あ…まさか!?」ラグ「そうか、もしかしてコイツらも!」
カレンさん『え~、以上を持ちまして~、演習プログラムは全て終了で~す。』
カレンさん&ラグ教授『パズルX、オールクリアおめでとー!』
(ゲーム内スタッフロール、FSSやFNPが協力、ヤガミが企画開発をした事が分かる。)
カレン「スタッフロール…見た?」 ラグ「見た。」 カレン「教育AIって…」
カレンさん&ラグ教授『せえーの。Thank you for playing!』
ラグ「とりあえず…あんにゃろう~、ちょっと、とっちめて来るッ!」
リアルワールド ニホン・アーコロジー22<<カントウ・ベイ>> カントウ医大付属病院 特別管理病棟AM10:00
リリアーヌ「えー…、今回の事件の発端をまとめますと、このようなものとなります。」
ヤガミ「うーん…僕がデザインした合同演習用フィールドなんだけどね。足りない。何かが足りないんだよ。
それは多分、そう。『異常さ』なんだ。」
リリアーヌ「仕様は確認致しました。現在のフロンティア規定では使用不可能な構造体をあえて採用し、
「不測の事態」を演出すると言うコンセプトは、十二分に再現できていると思いますが。」
ヤガミ「現会長の友人であり、フロンティアの基礎セキュリティを作り上げた伝説のプログラマーは…、
何よりも『普通』を拒んだと言う。」
リリアーヌ「普通…ですか。どのような基準をもとに、そう判断するのでしょうか?」
ヤガミ「自らを驚かせる事が出来ないもの=「普通」なもの。自らを驚かせる事が出来るもの=「普通」でないもの。」
リリアーヌ「なるほど。」 ヤガミ「いつに無く共感が早いね? と言うか僕を見てるね、ルルイーネ。」
リリアーヌ「リリアーヌです。」
ヤガミ「そして僕は…ある結論に至ったんだ。このフィールドに『普通でないキャスト』を加えてみようってね。」
かれん「そのキャストが…あのAI達だったんですか?」
リリアーヌ「エージェント教育プログラム<<カレン&ラグ>>。かれんさんとラグくん。2人の情報を元に、
社長が秘密裏に開発チームを集め、組み上げたものだそうです。」
かれん「仕様を見ました。フィールドデザインまで出来るAIって…。」
リリアーヌ「加えて高度な会話機能を有し、人心を操作する技術まで持ち合わせています。」
かれん「すごい…でも、なんでまた合同演習前に動き出したりしたんです? 事前点検中のFNPに、
無理やりフィールドのクリアを迫るなんて…。」
リリアーヌ「現在解析中ですが、恐らく思考ロジックの根幹に、一種の自己顕示欲がプログラムされていると思われます。」
ラグ「要するに目立ちたがり屋だね。僕らとは似ても似つかないじゃないか。」
かれん「ラグ、どうだった? 社長の居場所、解った?」 ラグ「ダメ。SP引き連れて上手い事、逃げまわってる。」
リリアーヌ「ほとぼりが冷めれば、戻ってくると思われます。」
ラグ「フィールドの企画者自身が、合同演習を台無しにするなんて…」
リリアーヌ「お気づきかも知れませんが、お二人のIDを停止するよう仕向けたのも社長のようです。
お二人と、あの2体のAIが接触する事で生じる混乱を、未然に防ごうとしたのでしょう。」
ラグ「ありゃもう愉快犯の域だよ! 退任決議ものだよ!」
リリアーヌ「申し訳ありません。「普通でない」話を聞いた直後に、強く制するべきでした。なお、
被害にあったFNP隊員は全員後遺症も無く、すでに復帰しているそうですが…、少々変化が。」 かれん&ラグ「?」
93 :フラッシュモーター・カレン:2016/08/04(木) 17:31:32 ID:???
フロンティア FSSJAドメイン030 <<エクスペリメントステージⅡ>>
FNPA「ハアッ…ハアッ…、ヒイッ…ヒイッ…」
FNPB「ハアッ…ハアッ…、とにかくゲートだ! ゲートを目指すんだ!」
FNPA「この状況、確か前にも…そうだ。『教授』のヒントだ! 隊長! テレキネシスツールの使用許可を!
あれならこの距離でも、ゲート前の構造体を動かせます!」
FNPB「なるほど。よし、使用を許可する!」 FNPC「待った。こういう時は、あの『つぶやき』を思い出すんだ!」
FNPA「そうか…『スキャン』で事前に座標を確認しておくんだ!」FNPB「よおし、今度こそ我々だけでクリアだ!」
リリアーヌ「…という感じで、現在エクスペリメントステージⅡは事件被害者を中心とした「再挑戦したい」と言う、
たっての要望を受け、FNPの訓練施設として、活用されております。」
ラグ「教授はともかく、天使はそんなタメになるような事言ってたかなあ?なんにしてもその…ケガノコーミョーだよね?」
リリアーヌ「どうでしょうか。そういえば社長は、かねてからFNPの士気の低さを嘆いていらっしゃいました。
彼らに必要なのは強力なツールや堅牢なプロテクトではなく、『カンフル』であると。」 かれん「カンフル…」
リリアーヌ「なお、FSSとFNPは、今回の「教育AI暴走事件」を内々に処理する方向で、概ね合意しております。」
ラグ「勝手にAIのモデルに使われて、そのAI自身におびき出されて、怪しいフィールドを駆け回って…。
僕らの立場はどーなるのっ!? ハラノムシが治まんないよっ! あー、もう!」
かれん「もういいじゃないの、ラグ。誰も酷い事には、ならなかったんだし…。それに私は、
ラグが無理してまで私の所に来てくれたの…結構、嬉しかったよ♪」
ラグ「う…、いや、ああ、あれはその、イキオイというか。」
リリアーヌ「なお、IDメンテナンス中の不正アクセスに関しましては、こちらで処理済みです。」
かれん&ラグ「ありがとうございますっ。」
リリアーヌ「また、かれんさんの特殊なイントロン能力についても、法的に使用可能とすべく、方法を模索中です。
以上、機密上の口頭報告でした。」
かれん「な、何から何まですみません。リリアーヌさんて本当にすごい…」 リリアーヌ「恐縮です。」
かれん「あ、そうだ。結局あのAIってどうなったんですか?」
リリアーヌ「昨日、弊社で凍結処理を施しました。再調整次第、新たな運用方法を検討します。」
ラグ「うう…出来れば外装と登録名は別物にしておいて下さい。」 かれん「えー、あのままでいいのに…。」
リリアーヌ「検討しておきます。それでは、本日はこれで失礼します。お疲れ様でした。」
かれん&ラグ「お疲れ様でしたー!」
<<リリアーヌのCо-Ki>>
リリアーヌ「私です。はい、担当エージェントに報告を…? 逃げた? AIがですか?………至急、追跡チームの編成を」
カントウ医大付属病院 集中治療室
イダ「………?」 ささやき天使カレンさん『あ…、激★渋』
イダ「俺は疲れているのか…? 医療用プロジェクタに、妙なものが見える。一度コネクターを外してみるか…」
カレンさん『外しちゃダメ』 イダ「なに? この声、それに良く見れば…」
カレンさん『激渋なオジサマに…是非とも挑戦して貰いたい素敵なパズルがありますっ。一生懸命作りました!ですからっ』
カレンさん『さあ、ご一緒に!』 カレンさん&ラグ教授『ミッション・スタート!』 イダ「!?」
その後、『不思議の国』に迷い込んだイダ先生を助け出すため、
私とラグは、またまたあの2人のフィールドに飛び込む事になるのだけど、それはまた別のお話。