ファイティングロード
連絡用掲示板・議論スレ-99~102
99 :ファイティングロード:2016/08/06(土) 02:53:38 ID:???
■ファイティングロード
1988年ファミコンで発売の格闘ゲーム。カタカナは漢字にしてます。
●OP
若き民俗学者、アベハルキは、先祖伝来の格闘技である、発起術の使い手でもあった。
ハルキには、幼い頃別れた、双子の弟がいた。名前はカズキという。
母親が世を去った時、母の実家に貰われていったまま、行方知れずであった。
所が、そのカズキをブラジルで見かけた人が現れたのだ。
ハルキは弟を探しに、はるばるアマゾンへと旅立った。
アマゾンの入り口、マウナスの町に着いたハルキは、ハルキの行く所、
必ず、現れる謎の東洋人に気付いた。
そしてその東洋人によって、カズキの行方を知るただ一人の男が殺された時、
ハルキは、弟の身の上に、只ならぬ事が起きているのを知った。
小柄な東洋人の姿を追って、長く苦しい戦いの旅が今始まろうとしている…………。
●ステージ1
ハルキは小柄な東洋人の姿を追って、アマゾンの支流に分け入った。
夜は木の上で眠り、昼は獣道を走る……。そんな追跡が3日の間続く。
ようやく追いついた時、すでに、4日目の朝日が昇ろうとしていた。
・一勝目
「やっと追いついたぞ。お前たちは何者だ! 弟について何を知っている!!
洗いざらいしゃべって貰おう。」
「ふ、ふふ。誘き出された事にまだ気が付かないのか。
大人しく日本にいれば良いものを……。ピラニアの餌にしてやろう!」
・二勝目
「ふっ。流石に大したものだ。ワシでは所詮、敵わなかったか。
教えてやろう。弟に会いたければ、さっきの流れを遡る事だ。
我々に手向かった事を、必ず後悔させてやる。苦しみぬいてお前は死ぬ!
地獄で待っているぞ!!」
100 :ファイティングロード:2016/08/06(土) 02:54:05 ID:???
●ステージ2
一人目の敵が残した言葉に従い、ハルキは川沿いの獣道を進んだ。
人の気配を感じて振り返ると、深い茂みの先の洞窟に入る女の姿が見えた。
女を追って、ハルキは洞窟に入る。
・一勝目
「俺は女と戦いたくない。素直に教えてくれ。
弟は何処にいる! お前たちは何者だ!」
「お前の弟思いは、良くわかった。だがお前はここで死ぬ!
死にゆく者に何を教えても無駄だろう。死ね!」
・二勝目
「さすがに大したものね、私の負けだわ。女だからと手加減してくれてありがとう……。
おかげで、人の心を持って死ぬ事ができる。貴方の弟さんも私たちも、
操られているの…アマゾンの水の神に……。あなたなら救えるかも……。」
●ステージ3
目の前で死んでいった、名も知らぬ女によって、
ハルキは弟が得体のしれぬ力に操られている事を知った。
死ぬ前に女が言い残した場所で流れを渡り、新たな敵を求めて、ハルキは急ぐ。
・一勝目
「お前も操られているのか? 得体のしれぬ力によって……。
テコンドウでは俺には勝てない事が、解らないのか?」
「ふふふ。お前の技は口で戦うのか?
急がぬとお前の大事な弟が、化け物になってしまうぞ。」
・二勝目
「なるほど……。お前なら、奴を倒せるかも知れぬ。
だが、その気力がいつまで続くかな? お前は平気なのか?
争いを求め、殺し合う事に疲れはしないか?
お前の弟も我々も、操られる事を望んでいるとは、思わないのか……。」
101 :ファイティングロード:2016/08/06(土) 02:54:35 ID:???
●ステージ4
”操られる事を望んでいる?” そんな馬鹿な!
テコンドウを操る男が残した言葉を強く否定しながらも、
人嫌いだった弟を思い、ハルキは言いようのない不安を感じた。
次の敵が待つ、鍾乳洞がすぐそこに見える。
・一勝目
「お前も操られている事が楽しいのか!? なぜ、誰に操られているのだ?
どのようにして? 弟は何処だ!!」
「質問に答えてやろう。もし俺の飛び膝蹴りから生き延びる事が出来たらな!!
お前のツキもここまでだ!」
・二勝目
「我々は全て……かつて栄えた水神の子孫だ。我らの神の力を忘れ、
我らをないがしろにした全ての者達に、復讐を果たすのだ……。
見ていろ! やがて地上は水浸しになる。我らの神が復活すれば……。」
●ステージ5
アマゾンに眠る水神の復讐……それはこの地上を水で覆いつくす事で完結する!
ハルキは弟がそのような大それた計画に、自ら望んで加わったとはとても思えなかった。
昼なお暗い密林の中をハルキは進む。
・一勝目
「お前はあの女の姉妹なのか? もうお前達と戦いたくない。
頼む! 道を開けてくれ。」
「そしてお前は弟に会い、私は姉さんの墓守をして暮らせと言うの!?
お前もここで死ぬがいい!!」
・二勝目
「確かにあなたは強い。でも、手加減する余裕はなかったはずよ。
あなたは姉の仇。許す事など出来ない……けれど、世界を救う方が、
多分ずっと大切なのかもしれない……早く行って。
私達、姉妹の命を無駄にしないで……。」
102 :ファイティングロード:2016/08/06(土) 02:55:07 ID:???
●ステージ6
鍾乳洞の中を歩きながら、ハルキは弟と会う事をいつしか恐れている自分に気付いていた。
心の底では弟とも戦わねばならない事が分かっているのだ。
”このまま引き返したい”そんな気持ちがハルキの中で強くなってきた。
・一勝目
「お前達は何人いるんだ。俺はあと何人殺さねばならないんだ?
弟は本当に無事でいるのか?」
「俺が最後の相手だ。そして、お前は俺に勝てない。
だからお前はもう誰も殺す事は無い!!」
・二勝目
「お前自身の為にも、ここで死んでおくべきだったな。
俺はこれでもう戦わずとも良い……。
だがお前はこれから最も辛い戦いに臨む事になる。お前の弟は強いぞ!
お前達、兄弟の殺し合いを見られないのが残念だ…。」
●ステージ7
ハルキはいつ頃のものとも知れぬ遺跡の前に立つ。幼い頃、別れたままの弟がここにいるのだ。
そんな弟と果たして本当に殺し合う事が出来るだろうか?
答えの出ない悩みを抱いたまま、遺跡に向かい一歩を踏み出した。
「こうやって顔を見ると、双子だという事が良く分かる。
なぜこんな形で出会わなければならなかったのか……。」
「なぜなら、お前と俺は敵同士だから……。
俺にとってお前は兄であるよりも先に、仲間の仇なのだ。」
・一勝目
「に、兄さん……聞いてくれ。
僕の中にいる化け物には普通の技はほとんど通用しない……。
捨て身の攻撃を避けて、発起術で勝負をかけろ!!
兄さんが化け物を倒してくれたら、その時僕は、もう一度……。」
・二勝目(弟がトカゲ男のような化け物に変身。口から吐くブレスがかなり痛い)
「兄さん、強いね……最後の発起の一撃はまるで父さんのように見事だったよ……。
もう奴は出てこない。兄さんが世界を破滅から救ったんだ……。
それが世界にとって本当によかったかどうか誰にも分らないけどね……。
さよなら、兄さん。」
主人公が弟を抱えながら、遺跡を歩いて去る。スタッフロール。最後に大きく完。