イースVI -ナピシュテムの匣-

イースVI -ナピシュテムの匣-
>>13-236


 

236名無しさん@お腹いっぱい。sage05/03/11 22:34:38 ID:0PlgbKsH
イース6 ナピシュテムの匣
 ナピシュテムの匣とは巨大な天象制御装置。かつて、アトラスという大陸に降臨した有翼人のなかの
心優しい一派がひ弱な人間と亜人達を憐れんでカナン諸島に建造した対水害用の防災設備である。

 ある時、アトラス大陸で原因不明の大災害が発生。その際、地上に留まることが出来なくなった
多くの有翼人達が天へ帰る。残った有翼人達はアトラス大陸に移住していた人間と亜人の
指導者となって大陸を脱出。アフロカ、エレンシア等別の大陸に渡海しようする。
 そのとき、ナピシュテムの匣はアトラスの異変から仲間を救うために起動していたが、有翼人の技術を
独占しようとした一部の人間が混乱に乗じて匣の中枢に侵入する。彼らの不正なアクセスを受けた結果、
海面に異変が発生。ナピシュテムの匣は、全大陸を水没に見舞う大津波を発生させる
強制排水モードに移行してしまう。
 事態に気づいた有翼人と亜人が匣へ向かうが、暴走を止めることはできなかった。暴走の方向性を
変えることで全世界の水没は免れたが、停まらないナピシュテムの排水作業が
カナン諸島全域を覆う大渦を生み、そのため救済活動に従事した有翼人と亜人、
筺に侵入した人間の生き残りがカナン諸島に取り残されてしまった。

その後、年老いた有翼人達が使命を終えたとして天に帰り、カナン島には人間と亜人の
二種族だけとなってしまった。初期には互いに理解を深め交流を重ねた二種族だったが、それゆえに
軋轢を生じさせる因果も含んでしまう。
 亜人達の族長をアルマという女性が務めていた時代、一部の人間達がナピシュテムを
起動させようと策謀。企みはアルマの力で未然に防がれたが、謀主である人間が
マスターキーである「黒エメラスの剣」を奪って島外へ脱出してしまい、種族間に深い傷を残してしまう。
責任を感じた人間達は亜人の集落から去っていった。

 しかし、島外に脱出した人間は渦に呑み込まれることなく生き延びていた。その野望は
子孫に受け継がれ、エルンストという男の代になったとき実行に移される。
ロムン帝国に取り入ったエルンストは帝国の海軍を動かし、カナン諸島の近海へ向かう。
彼は危険を冒して渦を渡ることはせず、錬金術で作り上げた子飼いの使い魔を三匹、
島に放ち大渦を止めることに成功する。
上陸を果たした彼は、海兵に亜人達の集落を襲わさせて、大勢の亜人達を捕虜にした。
そのなかからアルマの力を色濃く継いだ一人の少女を見出すと、彼はナピシュテムの匣へ向かった。
少女の力を利用してアルマの施した封印を解いた彼は、とうとう先祖がなし得なかった
ナピシュテムの中枢に入り込むことに成功した。
 ナピシュテムの制御権をこの手に掌握して世界を征服するという野望に
最後まで理解を示さないばかりか、邪魔ばかりしてきた弟のガッシュをうち倒した彼は、
今まさに人生の絶頂にいた。そこに赤毛の勇者アドルが乱入。激闘の末、エルンストは
ボロ雑巾のように絞られ絶命する。
 黒幕を倒したアドルだが、そこで物語は完結しない。制御キーを失ったことで
暴走を続行させようとするナピシュテムの匣を破壊しなければならない。
中枢を司る黒い宝玉の納まった匣。それがナピシュテムの本体。
苦戦の末、ナピシュテムを破壊することに成功したアドル。
大渦も消えて、カナンは千年以上も前から続く過去のしがらみからようやく解放された。
めでたしめでたし。
最終更新:2020年02月23日 22:11