一夜怪談
part30-334~340
- 334 :一夜怪談-1:2007/05/03(木) 13:39:55 ID:snVWWFF10
- 「鬼門て?北東?うん、わかったよ。はいはい、貼っておくよ」
溜息をつきながら萩間靖之(はぎまやすゆき)は通話を切った。
彼の手には郷里の母から送られた一枚のお札がある。
萩間はそれをしげしげと眺めた後、テーブルの上に置いた。
一週間前に引っ越してきたばかりの部屋はユニットバスにキッチン、ベッドがあるリビングという、大学生が住む一般的な作りだ。
その部屋は引っ越しのダンボールで埋め尽くされていた。
時刻は23:30。電話で中断していた片づけに萩間は再び取り掛かる。
取り敢えず収納に押し込んでしまおう。そう考えた萩間は押入れの上の天袋の戸に手をかけた。
戸を開けた途端、何かが床に落ちる。
かなり古ぼけた卓上カレンダーだった。暦が14年前のものになっている。
よく見れば、明日の日付に赤い丸がついている。
少し考えて萩間はカレンダーをゴミ袋に入れた。どうせ前の住人のものだろうし、古くて汚い。
その時、携帯が鳴った。ディスプレイには非通知の文字。
通話ボタンを押すと、電話口から女の子の嬉しそうな声が聞こえた。
「ねぇ、もうすぐよ。約束、覚えてるわよね」
萩間には心当たりが無い。どちらさま?と萩間が尋ねると、相手は息を呑んだ。
「覚えてないの?」
弾む調子が消えた声。短い沈黙が流れ、電話は唐突に切れた。
面食らう萩間だったが、番号違いに気付いたのだろうと楽天的に考え片付けを再開する事にした。
数十分後、萩間は相変わらずダンボールの山に埋もれていた。
己の片付け能力の無さに愕然としつつ、取り敢えず整頓は後回しにしてゴミを分別する事にする。
不燃・可燃を分け、袋の口を縛ろうとした所で萩間は慌てた。
実家から送られてきたお札も勢い余って一緒にゴミ袋に放り込んでいたのだ。
慌てて救助したはいいが、このまま放っておくとまた廃棄しかねない。
北東の方向、玄関の壁にお札を貼り付け萩間は片付けの続きに着手した。
更に十数分後、一向に片付く様子の見えない部屋。気づけば0時を回っており、萩間は眠気を覚えた。
あっさりと片付けを断念して萩間は寝る事にする。
シャワーを浴びるのも面倒なほどに眠い。
バスルームで顔を洗い、いざ寝るべく部屋に戻った萩間は妙な違和感を覚えた。
すぐにその違和感の正体に気付く。テーブルの上にさっき確かに捨てたはずのカレンダーが載っている――!
唖然とする萩間の耳に再び携帯の呼び出し音が響いた。さっきと同じく非通知での着信。
「嘘をつくのね。あなたはそこにいるじゃない。私、ちゃんと知っているのよ」
「約束したもの。ねぇ先生。約束守ってくれるよね?」
電話に出た萩間の耳に責める様な声が響いた。さっきの電話と同じ声。
学生の萩間に先生と呼ばれる心当たりは一切無い。間違いである事を言おうとした萩間に先んじて声が言った。
「待ってて。今からそこに行くわ」
電話は再び一方的に切られた。微妙に脅える萩間だが、気味の悪い電話より眠気の方が勝る。
ベッドに潜り込み幸せにまどろむ萩間だったが、洗濯物を取り込んでいない事を思い出し渋々起き上がった。
ベランダに出ようとカーテンに手をかけた所で、携帯が鳴った。またしても非通知。
恐る恐る電話に出る萩間。
- 335 :一夜怪談-2:2007/05/03(木) 13:42:14 ID:snVWWFF10
- 「だめよ、先生。洗濯物は早く入れないと湿っちゃうわ」
携帯を持つ手が汗ばむ。本当に来た!?思い切ってカーテンを開けた時だった。
「そっちじゃないわ、先生」
同時にインターホンが鳴る。玄関へ移動しドアスコープを覗き込むと、セーラー服の少女が立っていた。
どちらさま、と恐る恐る声をかけるが、返事は無い。
再び覗き込んだドアスコープの向こうにあったのは、血走った赤い目だった。
思わず声を上げて尻餅をつく萩間。
「あけてぇ・・せんせぇ・・・」
声と同時にドアノブが激しく回される。
やめてくれぇ、と萩間が祈っていると不意にドアノブは静かになった。
ドアスコープを覗くと少女はいない。
何とか立ち上がり部屋に戻った萩間の目に映ったのは、ベランダに這い上がろうとするセーラー服の少女。
萩間の部屋は2階にある。萩間は窓に飛びつくとカーテンを閉めた。
明らかに少女はこの世のものじゃない。パニックになった萩間の目が携帯を捉えた。
同時に、年上の友人で霊感のある浅葱圭一郎(あさぎけいいちろう)の事を思い出す。
震える手で携帯を操作し浅葱を呼び出す。眠そうな浅葱の声が聞こえると同時に萩間はまくしたてた。
浅葱は明らかに迷惑そうだったが、萩間の話を一通り聞くと窓も玄関も絶対に開けないように言った。
幽霊相手にそんな事でいいのかと訝る萩間だったが、
向こうからは入ってこられないようだし、招き入れるという行為に意味があると言う浅葱。
玄関のお札に感謝しつつ更なる解決策を求める萩間だったが、
相手は脅すしか出来ないみたいだし朝まで持ちこたえれば何とかなるという浅葱の言葉に猛烈に慌てた。
今の時間はといえば2:30。これから4時間近く脅され続けるなんて嫌過ぎる。
落ち着いて行動しろ、とパニックになる萩間をなだめる浅葱の声が突然途切れ、違う声が聞こえた。
「・・・せんせぇ・・・」
思わず携帯を放り出す萩間。気を取り直して浅葱にかけ直そうと携帯を取り上げるが、
充電直後にもかかわらず電源が入らなかった。
パニックに襲われながらも必死で考える萩間。
浅葱さんは落ち着いて行動しろといっていた・・・よし、フツーにしていよう!
普通にダラダラしようと決心した萩間は取り敢えずテレビをつける。
折悪しくやっていたのは幽霊のコントだった。苦笑いしながらテレビを見ていると、
突然電気が消えた。
蛍光灯とテレビでブレーカーが落ちる訳が無いと思いつつも、萩間は取り敢えず懐中電灯があるところまで手探りで移動する。
その手にぬるりとしたものが触れた。鉄臭さ・・・。
慌てて懐中電灯をつけた萩間だったが、手には何も付いていなかった。
平常心平常心と呟く萩間の耳を水音がつく。恐る恐るバスルームに向かう萩間。
シャワーカーテンを開けた先にあったのは、ただ水を吐き出すシャワーだった。
拍子抜けした萩間がシャワーを止めバスルームを出ようとした時、目の端の鏡にセーラー服が映った。
何も見えない、見えない・・・萩間がそう呟いていると突然インターホンが鳴る。
腰を抜かさんばかりに驚きながらも玄関に向かう萩間。
どなたですかと声をかけると、聞き覚えのある声が返ってくる。ドアスコープを覗くと浅葱の姿が。
- 336 :一夜怪談-3:2007/05/03(木) 13:44:39 ID:snVWWFF10
- 開けてと言う声に震える手で鍵を外す萩間。ドアノブを握った所で足元に何かが落ちる音がした。
見れば、いつも持ち歩いているお守りが落ちている。
急に頭が冷えた気がした。浅葱さんの家ってこんなすぐに来られるほど近かったっけ?
ドアガードを静かにセットすると、萩間はゆっくりとドアを開けた。
「開けてよ、先生」
即座にドアを引き戻し鍵をかける。ドアの向こうから、今度は少女の声が聞こえた。
「先生約束してくれたよね、一緒に行ってくれるって・・・」
何でこんな目に俺が、と萩間は頭を抱えた。
俺は先生じゃないのに・・・ん?間違われてるよなこれ?
何で間違われるのか。理由はこの家にあると踏んだ萩間は取り敢えず家捜しを敢行することにした。
手始めにカレンダーが落ちてきた押入れを探す事にする。
下の押入れの段に足をかけ天袋を懐中電灯で照らすと、奥のほうに何かあるのが見えた。
手を伸ばして手繰り寄せたそれは手紙の束だった。バラバラの便箋で、別々に出された物のようだ。
そこは書かれていたのは、女子学生と思しき少女が家庭教師と思しき「先生」に宛てたメッセージだった。
転校し新しい環境に慣れていない事、母親への愚痴、手芸部に入った事、
風邪をひいていると言った「先生に」人形を贈った事、
「先生が」電話番号を変えるとこっそり自宅まで来て引っ越していない事を確認した事、連絡をくれない「先生」に対する懇願、
世界で一番好きと言ってくれた「先生」への思慕・・・。
会ってあげればいいじゃんと楽天的に思いつつ読み進める萩間。やがて最後の一枚へと辿り着いた。
約束どおり プレゼントを もらいにいきます
最後の一枚はそれまでのものとは違い、便箋の真ん中にその一文がぽつんと書かれていた。
プレゼント?首を傾げる萩間だったが、手紙にはこれ以上のことは書かれていない。
取り敢えず家捜しを続行する事にした。
次に向かったのはキッチン。何気なくシンク下を照らしてみると、棚の天井に何かが張り付いている。
つつくとそれはあっけなくはがれて落ちてきた。どうやら人形のようだ。布製で、どうやら手作りっぽい。
手紙にあった人形かな?と思いつついじっていると、人形の首がほつれ中から黒いものが顔を出した。
思わず萩間は人形を放り出す。人形の中に詰まっていたのは――人毛だった。
流石にこれ以上人形を触る気にはなれない。人形の事は一旦置いて、家捜しを続ける。
次に向かったのはバスルームだった。ぱっと見た感じでは特に変わったものは無い。
何気なく便座のふたを上げた萩間は、次の瞬間ふたを戻した。便器の中は――血まみれだった。
血便が出た記憶もひどい痔になった記憶もない。
こういう時はタンクも血まみれなのかと恐る恐るタンクを開けた萩間だったが、タンクの中は普通に水が入っていた。
ほっとした萩間は、タンクの底に何か沈んでる事に気付き手を突っ込んだ。
それは指輪だった。おもちゃのような安物で、すっかり錆付いている。
錆をこすると、裏に何か刻まれているのが分かった。
"M to S"
女物の指輪なので、M君からSさんへの贈り物なのかな?
- 337 :一夜怪談-4:2007/05/03(木) 13:47:31 ID:snVWWFF10
- 取り敢えず指輪を持って萩間は部屋に戻った。するとテーブルの上のカレンダーが目に入る。
今日の日付に付けられた赤丸。取り上げて顔を近づけると、赤丸の横に小さくBDと書かれていた。
BD・・・バースデー?
カレンダーを前に萩間は考えた。人形、指輪、手紙、カレンダーの印。
あの子は俺に何を?
その時萩間の頭に何かが降って来た。尻餅をついた萩間の顔に降ってきたのは、薬局でもらう薬の袋だった。
萩間は思わず天井を見るが、特におかしな所は無い。深く考えたくない萩間は薬袋に目を戻した。
薬袋には「睡眠鎮静剤」「――田 さとみ様」とあった。名字はかすれてて読み取れない。
何か入っていないかと持ち替えた瞬間、袋は跡形もなく崩れる。
さとみ。萩間の脳裏に女の子のイメージが浮かぶ。あの女の子の名前?
しかし名前が分かった所でどうやって「先生」じゃないと分かってもらえるのか。
かすかな息苦しさを覚えつつ萩間は考えた。
取り敢えずもう一度家捜ししてみよう。
そう思い立ちあがった萩間の耳に妙な音が届いた。何かをひっかくような音が窓の方から聞こえてくる
物凄く見たくない萩間だったが、思い切ってカーテンを開けてみた。
開けて萩間は心臓が止まりそうになる。少女が長い爪でガラスを引っかいている!
「せんせぇ・・・」
先程の息苦しさが一気に強くなった。息が出来ない。
苦しさから逃れるべく萩間は玄関へ走りドアへ飛びついた。
浅葱の言葉が脳裏をよぎるが、苦しさがそれに勝った。
が、ドアガードを外し鍵も外したにもかかわらずドアはびくともしなかった。
狼狽する萩間だったが、息苦しさは今も続いている。
窓には少女がいる。苦し紛れに駆け込んだバスルームは、血で真っ赤に染まっていた。
壁には血で大きく"せんせい"と書かれている。
泣きそうになりながら萩間はバスルームを飛び出した。
窓を見れば、少女の姿が消えている。萩間は迷わず駆け寄ると窓を全開にした。
首を外に出し荒い息をつく。一息ついた萩間は、背後に気配を感じ振り向いた。
「せんせい、やっとあけてくれた・・・」
萩間は本日何度目になるか分からない尻餅をついた。再び息が苦しくなった所で萩間は気付く。
これは――喉を――絞・・・!
少女の声が脳に響く。先生は約束してくれた、だから一緒に行ってくれるわね?
呼吸のままならない萩間は頭がうまく働かない。一緒に、という言葉がグルグル頭を回る。
一緒に行きましょう。再び少女の声が頭に響く。萩間はボーッとしながらも心の中で拒絶を叫んだ。
意識が急に遠のいていく・・・。
夢うつつのような状態で萩間は意識を取り戻した。
ぼんやりと目を開けると、胸の上に少女が乗っている。少女は手に持ったものを取り落とすと、
ゆっくりと手をこちらに伸ばしてきた。首を横に向けると、畳の上に大量の薬の包みとビンが散らばっている。
その中にあの指輪もあった。まだ錆びていない。
- 338 :一夜怪談-5:2007/05/03(木) 13:49:55 ID:snVWWFF10
- 「あたしが欲しかったのはこんなものじゃない、あたしが欲しかったのは先生だけ・・・」
「あたしの全てを代わりにして、あなたの命をあたしに・・・」
少女の手が喉にかかる。ゆっくりと力が込められていく。
少女の身を切るような一途な思いにたじろぎつつも萩間は思った。
本当にいいの?君は本当にそれを望んでいるの?
萩間は口を開いた。喉を絞められながらも、何とか言葉を紡ぎだす。
「さとみちゃん、大丈夫だよ・・・きっと人生ってそんな、悪い事、ばかりでも・・・」
そう、嫌な事があっても怖い事があっても、
人は皆未来へと向かうしなやかな強さを備えている。明日に進んでいける。だから。
「そんなに・・・怖がらなくてもいいんだ・・・」
世界を。生きていく事を。
少女の手が喉から外される。萩間の意識は再び遠のいていった。
バチンという音と共に頬に痛みが走る。目を開けると、浅葱の顔がすぐ近くにあった。
人のうちで何をしてるんですかとボーッとしながら尋ねる萩間。
電話してきたのはお前だとの浅葱の声に少女の声がかぶった。
萩間は思わず跳ね起きる。灯りの復活した室内を見回すと、少女は迷子のような佇まいで室内にいた。
「私、本当は死にたくなんか・・・ただ・・・」
少女は小さな呟きを残して消えてしまった。
こわかったの
もういないんですかと萩間は浅葱に尋ねた。萩間には見えないものでも浅葱には見える事がある。
たぶん、という答えが返ってきた。
しばしの沈黙の後、萩間は浅葱の肩を掴んで叫んだ。
「あああああああ怖かったあぁぁぁぁぁ!」
近所迷惑だ、と浅葱が萩間たしなめた。
後日、浅葱が不動産屋を問い詰めると、14年前にあの部屋で心中事件があった事が分かった。
家庭教師に恋した教え子の少女が図った無理心中。少女は死に、家庭教師は助かったという。
さらに問い詰めた結果、その家庭教師が去った後に入居した若い男が死亡していた事も分かった。
恐らく彼も「先生」に間違われたのだろう。
その後は女性の入居者が続き、特におかしなことは起こらなかったようだ。
浅葱が淡々と締め上げた結果、萩間の家賃は大幅に下がる事になった。
引っ越しも考えた萩間だったが、結局そのまま住み続ける事にした。
- 339 :一夜怪談-6:2007/05/03(木) 13:51:33 ID:snVWWFF10
- 「お前のお人良しっぷりは尊敬に値するよ」
浅葱が呆れた顔で呟いた。けじめですと言って萩間はベランダにそえた線香と花に手を合わせる。
彼女の遺品は近所の寺で処分してもらってある。
そんな事しなくてもお前の所にはもう来ないと肩をすくめる浅葱。
萩間は手を合わせながら彼女の事を考えていた。
彼女は不安だったんだろう。
理由など無い。それでも不安で、誰かに大丈夫といってもらいたかったんじゃないのか。
分かりきっていても言って欲しい時は誰にでもある。
でも大丈夫と言ってもらえなかった彼女は・・・戻れない道を選んでしまった。
全てを諦めるのには早すぎたのに。
「あたしの全てを代わりにして、あなたの命をあたしに・・・」
狂気すらはらんだ想い。消えない想いはどこへ行くんだろう。
澱み、固まって、そして・・・
ドアの開く音に萩間は物思いから引き戻される。振り返ると浅葱が玄関で靴を履いている。
飯に行こうという浅葱の提案に萩間は賛成する。
「何がいい?萩間のおごりだから選ばせてあげる」
「社会人が学生にたかっていいと思ってるんですか?」
「学生が社会人を深夜2時に叩き起こしていいとでも?」
「感謝はしてますってばー」
萩間はバタバタと玄関へ向かった。
青い空、誰に聞かれる事も無い言葉が紡がれ流れていく。
先生、ねぇ先生。約束したよね、一人にしないって。一緒ならどこへでも行くって。
私いつまでも待ってる。次の誕生日も、その次の誕生日も。
ずっと待ってる。
いつか あなたが 死ぬのを
一夜怪談 完
- 340 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/03(木) 14:06:07 ID:snVWWFF10
- 歪みの国のアリスのメーカーの携帯アプリ第二段です。
結構ドッキリ場面が多いのでそういうのに弱い方はプレイを避けたほうが良いかと。
うっかり電車の中で叫びそうになる事もあるので。
なおエンディングは6種類ありますが、グッドエンディングだけに絞らせてもらいました。
後はバッドが3つ、ノーマルが2つです。
大まかに言うとバッドはハギマがうっかりお札を貼らなかったり
うっかりお守りを携帯しなかったりうっかり外に飛び出たりして少女に連れて行かれます。
ノーマルはアサギが途中で助けにきて命は助かるのですが解決はしないという流れです。
アリスに比べるとボリュームが少なく、
また操作性もあまりよろしいとは言えない残念なアプリというのが個人的な感想です。
駄文失礼しました。
最終更新:2007年05月11日 00:37