高梨呂秋:まゆなの祖父で著名な推理作家72歳
太田正一:呂秋の秘書。まゆなの世話などもする高梨家の執事的存在、40歳。
室沢 薫:ヒゲを生やしサングラスをした社員。監督。女癖が悪い。39歳。
荒井攻成:カメラマン。33歳。
矢野真知子:衣装や化粧担当のコーディネーターの女性。36歳。
浅倉登:若いAD。22歳。
笠村健二:線が細くちょっと気持ち悪い美麗のマネージャー。額にほくろ。31歳。
北川幹夫:ホテルの支配人。45歳。
前園卓也:ガラの悪い男性アルバイト従業員。生意気で口も悪い。20歳。
木下明子:女性従業員。23歳。
若林雅史 21歳。雑誌記者。
井上:伊東署の刑事。某怪盗三世にそっくりである。

第5話 紺碧の記憶

とある日、友子と剣の間で警察病院に入院している神城の話題が出た。
あれからどうなったのか、気になった剣が警察署の大川に電話を入れると、
電話に出た女性は大川がケガをして休みをとっていることを伝えた。
事情を問うが女性の歯切れが悪く、心配になった剣は大川のアパートまで行ってみることにする。

大川は顔にいくつかのケガをしていた。眼帯もしている。
彼が言うには転んでしまったとのことだが、明らかに殴られてできた傷だ。
剣は大川に怪我を負わせたのは林田と見抜いた。
相手は柔道3段の大川だ。そうそう一方的に襲われるわけもない。
にもかかわらず腕にはガードした跡がない。
ならば一方的に暴行を受け続けたことになる。
大川が手出しをできない相手で大川をそんな目にあわせる人物は林田しかいない。
剣は自分のせいで殴られたのだろうと言うが、大川は自分が軽率だったのだと剣を庇う。
エリスの事件は元々林田の担当であり、自分がしゃしゃりでて検挙してしまったから怒るのも当然であり、
剣から電話をもらった時に確認すべきだったと。
管轄外の大川に手柄を取られたのに腹を立てての報復らしい。
急を要する事態であるし真夜中だったのだから叩き起こすわけにもいかなかっただろうし、
自分の言うことなど信用もしなかっただろうという剣だが、
大川はどんな理由にせよ上司の気分を損ねたのが悪いのだと林田を非難するようなことは言わなかった。
剣はそんな大川に頭を下げるが大川は剣を責めるようなことはしなかった。
そこで話の流れが変わり、そもそもの用件である神城の話になる。
すると大川が先週見舞いに行って様子を見てきたのだという。
その時に大野が背任・横領・詐欺・脱税という諸々の罪で逮捕されたことを伝えたが、
どうでもよいと吹っ切れたすがすがしい顔をしていたそうだ。
エリスの新しい学長に登坂が選ばれたことを伝えるととても喜び、剣へ感謝していたという。
しかし病状はよくなく、今までもったのが不思議なほどだというのが医者の弁だ。
いつ亡くなってもおかしくないらしい。

剣は事務所に帰って友子にそのことを伝えた。
なんだかすっきりしない。
海にでも行ってパーっとしたいと剣が叫ぶと友子はこともなげに
美麗がCM撮影のために海へ行ったことを述べた。
一度も海外に行ったことがないとぼやく剣だが、
急遽決まった仕事のために美麗が行ったのは伊豆だそうだ。
本来ならCM撮影は半年くらい前から始めるらしいが、
ずっと忙しかったので今回のような運びになったそうだ。
「海といえば…」「水着よ」
そういえば自分達の休みはどうなっているのだろうか。
友子が言うには暇をみて自分で勝手にとるものだとのこと。
「じゃあ…」
期待する剣だが、美麗は仕事で行っているのだからと情報提供は却下される。
なおも食い下がる剣に呆れた友子は
勝手にしろ、しかし伊豆のどこで撮影しているかは教えないと言い捨てた。
諦めの悪い剣が何度も食いつくが友子はことごとく却下して教えてくれない。
そこに千絵里とまゆながやってきた。彼女等は校則で禁止されていたルーズソックスをしていた。
登坂が学長になって校則が大きく緩和されたらしい。
友子が訝しがるので剣は先の事件で世話になった二人を紹介する。
二人はもう終業式で夏休みが始まるそうだ。
剣が学生の身分をうらやましがると、剣達に休みはないのかという話になり、
剣が休みをとれないのは何故かとなった。
「いや・・・本人の前では・・・」
剣が友子にその矛先を向けると友子はうろたえた。
別に剣に休みをとらせないとは言っていないのだが。
さっきもその話をしていて、行きたいところがあるのにその場所を教えてくれなかった、
やはり自分に休みを取らせたくないからではないのか、などと言って二人の同情を誘う。
労働基準法に則った休みを取らせるべきだ、可哀想などという二人。
別にそういうわけではないのだが。
友子が「ただ・・・」と繋げる言葉を選んでいる間に
「教えたくないだけよ」などと剣が言葉を勝手に繋げると
二人は教えてやればいいと剣に味方した。
正論どこへやら、勢いに負けた友子はしぶしぶ美麗が「ゆきが浜」にいることを教えた。
あまり有名ではないが雪が降ったように美しい砂浜らしい。
まゆなもその場所を知っていた。彼女の祖父がそこに別荘を持っているからだ。
「別荘?」
彼女の祖父が高梨呂秋だということを伝えると友子が呂秋のファンであることが判明する。
どうせなら皆で一緒に行かないかという話になった。
その別荘は広く皆で泊まることも可能であるそうだ。
友子は呂秋に会ってサインをもらいたいらしく、まゆなが大丈夫だろうことを保障すると同行を決める。
皆で押しかけても大丈夫なのだろうかという心配もあったが、呂秋の方が剣に会いたがっているらしい。
先のエリスの事件のことで興味をもたれたようだ。
日程をどうするか?美麗の撮影は明日までとのこと。
ならばと急かす剣は友子に美麗へ連絡をいれさせようとする。
呆れる友子だったが、美麗も呂秋のファンということで結局は連絡をいれておくことにした。
撮影が明日までならと明日出発することを強引に決め、集合時間も翌朝6時になった。

――翌朝、呂秋の秘書の太田の厚意で四人一緒に車で送ってもらうことになる。
海を見てテンションを上げ、到着してからはめいっぱい遊びまわる四人。
水着の三人を見た剣は幸せを満喫していた。
美麗はどうしたのだろうか。この後合流して昼食を一緒にとる予定にしていた。
友子が剣の携帯電話を借りてかけようとするも圏外だった。
彼女はそれならばと公衆電話からロケ車にかけに行く。ロケ車は携帯電話よりよく繋がるのだそうだ。
帰ってきた友子によると美麗はまだこの先の岩場で撮影中で、あと30分はかかるそうだ。
剣は行ってみることに決めた。
撮影現場に行くとADに一定以上近づかないように止められるが、美麗の方から近づいてきた。
美麗に妹なのだということを説明されると、ADはどちらがとまゆなと千絵里を指した。
「ギャハハハハ、、間違えるのもムリはない。これ(美麗)とこれ(友子)じゃあ」
「悪かったわね!!」
友子の飛び蹴りが炸裂し吹き飛ぶ剣。
「お前と美麗さんではDNAの構造からして違う」なおも悪態をついて剣は倒れた。
――パラソルの下で食事
呂州と会えることを楽しみにする美麗。
まゆなと千絵里はモデルをやらないかと誘われていたそうだ。
友子「私は言われなかった・・・」
剣「プププ」
二人に声をかけていたのは女癖が悪くて有名な監督だった。
剣が先ほど見た限りその監督はケガをしていた。
シャツの隙間から胸から腹にかけてびっしり包帯が巻いてあったのが見えたのだ。
ケガをおして仕事をしなければならないほど過酷な職業なのだろうか。
実は美麗に変なことをしようとして彼女に掌ていを食らわされたらしい。
その強力さは友子の保障つきでアバラくらいなら・・・という威力だそうだ。ちゃんと加減はしたらしいが。
家が合気道の道場なので彼女も心得があるのだそうだ。しかも師範であり、友子が一度も勝てなかった程の腕前。
それにしてもインチキ臭い連中である。
会社名もニュービーズという怪しいもので美麗の事務所とは関係のないところなのだという。
美麗に食事の席から遠巻きにニュービーズ派遣の4人が紹介された。
室沢(むろさわ):ヒゲを生やした監督。
荒井(あらい):カメラマン。
矢野(やの):衣装や化粧担当のコーディネーターの女性。
浅倉(あさくら):若いAD。
美麗は撮影に、剣達はもう一泳ぎしに戻った。
日が暮れた砂浜を見て感慨に耽る三人の少女。その側で空腹を訴える剣。
――食事の席
呂秋と対面すると呂秋は三人を快く迎えてくれた。
豪華な食事の席で明日はクルーザーに乗らないかとまゆなから提案が上がる。
ここは剣と友子にとってグレードが高すぎるようだ。
美麗はラピスという崖にせり出したホテルに泊まっているという。
見てみたいという剣に美麗は一緒に行ってもよいと応じてくれた。
帰りの足はどうしようか、いやホテルにそのまま泊まってしまえばいいかと下心をもって言う剣だが、
マネージャーの笠村は優しいから帰りも送ってくれるだろうとのこと。もくろみはあっけなく崩れた。
それでは申し訳ないと食い下がろうとする剣だが、
自分の車で美麗を送ってくればよいと呂秋が剣にはありがたくない助け舟をくれた。
マネージャーの迎えを電話で断り、剣と美麗は4WDを借りて彼女のホテルに向かうことに。
…元々ホテルを見に行く予定だった友子も一緒に。

道は険しかった。まとまった予約がない限り営業しない旧道沿いにある静かなホテルなのだという。
事件が起きるにはうってつけだ。
ホテルは20年前に金持ちが別荘として建てたものだったが、その後破産し売り飛ばされた。
その後ホテルになったのだという。
昔は結構繁盛していたが、新しい道が出来て旧道沿いになると寂れていき、
予約が入ったときだけの営業となったそうだ。
景色がよいと美麗がすすめるので少しあがっていくことに。
支配人の北川がフロントで出迎えた。後で紅茶を持ってきてくれるという。なかなかいい感じの人だ。
ホテル内で浅倉から笠村からの美麗宛の手紙を渡される。内容はわからないがとにかく渡してくれと頼まれたそうだ。
さっそく美麗の部屋へと行き海へとせり立つその景色を窓から見下ろしてみる。落ちたら到底助からないだろう。
美麗が封筒を開けると中にはこのホテルの部屋の鍵が入っていた。おそらく笠村のものだろう。
どうせ下心でも抱いているのだろう。
どうせなら友子が美麗に変装していけばいい、きっと発狂するぞという剣の失礼極まりない発言。
しかし友子は逆に剣が女装して行く方が面白いと返してきた。
最初は冗談かと思っていたが、美麗も乗り気に。二人に敵うはずもなく剣はゲテモノの姿に。
美麗「似合うわよお 剣ちゃん」
友子「ほんと 本物のオカマみたい」
二人におもちゃにされた剣はふて腐れ、自分の世界に入ってしまった。
剣「ふん いいさ・・・行ってやるよ 笠村って奴のところに!
  そこで オレは 美麗さんと間違われて
  オカマを掘られるんだ きっと・・・
  そして 身も心もオカマになってしまうんだ・・・
  歌舞伎町で会ったら 声をかけてくれよな・・・
  多分 ゲイバーで働いてるから・・・
  サービスするぜ・・・・・(ウインク)」
笠村の部屋へ。
美麗が声をかけ灯りを点けると、そこには首つりをした笠村が。
姉妹が慌てて救急車を呼ぼうとするも、剣が止めた。
これは笠村のいたずらだった。
目玉や舌が飛び出したわけでもない、汚いものが垂れ流して異臭がしていたわけでもない。
さらに怒り肩になっていた。
普通首をつると手の重みで撫で肩になるはずだが、わきの下にロープをかけていたので怒り肩になっていたのだ。
しかしこの悪戯は危険なので二度とやらないようにといさめた。
背中のロープが切れ本当に首を吊ってしまった人がいるからと。
ふと気づくとこの部屋にも鍵があった。カメラマンの荒井も加わっていたのだ。
探偵事務所で働いている妹が来るというので二重ドッキリをしかけて驚かそうとしたらしい。
もっとも、パニックになった人間がそこまで気がまわるとも思えないが。
笠村「そうか・・・
   この計画は穴だらけだったんだな。
   ところで・・・なんで 君はそんなかっこをしてるんだい?」
剣「あっ・・・」
女装を解き一息つくと隣の荒井の部屋へ。
しかし返事がない。どうせ死んだふりだろうと鍵を使って中へ入る。
部屋の中では血まみれの荒井がベッドの上で息絶えていた。
荒井は本当に死んでいたのだ。
姉妹を美麗の部屋へ下がらせる。犯人が潜んでいたら危険だからだ。
笠村はなかなか信じていなかった。姉妹は思ったよりも簡単に騙された、剣もノったのは女装させられた仕返しだろう、と。
しかし荒井に脈はなかった。本当に死んでいたことを確認した笠村と一緒に下の談話室へ降りる。
笠村に警察への連絡を頼み、その間に従業員や浅倉に説明をしていると、笠村が血相を変えて戻ってきた。
電話線は切られており、警察に連絡が出来ない。
前園:ガラの悪い男性従業員
木下:厚化粧の女性従業員
とにかく一度4人に集まってもらい、わかっていることをまとめることに。
  • 1階に泊まっているのは4人。浅倉、監督の室沢。コーディネーターの矢野、記者の若林。
  • 地下があるのではなく、2階が高い位置になる作りで笠村と美麗と荒井の部屋があるのは3階。3階には従業員の部屋もある。
  • 従業員は支配人の北川とこの二人だけ。建物の中にいるのは宿泊客7人とホテル従業員3人だけ。
そこに北川が出てきたので概略を説明。
  • 電話は1つだけ、携帯の電波も届かず、車載電話も無理。
マスターキーを借り、支配人には見取り図をフロントから取ってきてもらう。
剣は笠村と一緒に一階の様子を見に行くことにした。
若林は部屋にいなかった。2階に温泉があるのでそこかもしれないと笠村。
次いで矢野の部屋に行くが、返事がない。意を決して開けると、ベッドで刺殺された矢野の姿が。
笠村に風呂場を見てもらうが何もない。矢野は正面から心臓を一突きされていた。
次いで隣の監督の部屋へ。監督は無事だった。荒井と矢野が殺されたことを告げ、一緒に談話室へ。
矢野の死を談話室で告げた後、姉妹を呼びに。
  • マスターキーも各部屋の鍵も一つずつでオートロック式。鍵は頑丈で複製もできない。
  • 正面玄関には赤外線式のセンサーがついており、誰かが来るとチャイムが鳴る仕組み
友子に後を任せ各部屋を見回ることに。
食堂、厨房、車庫、男女のトイレ・温泉、どこにも怪しいところはない。
玄関にはたしかにうるさいほどのチャイムがついており、鍵が開いていた。
念のため鍵を閉め、センサーのコンセントを抜いておく。
今度は三階だ。
荒井の部屋に不審な点はなかった。窓が開いていたが、ここから逃げることは出来ないだろう。念のため窓を閉めておく。
荒井は背後から心臓を一突きされていた。しかし凶器はない。
オートロック式でマスターキーは一つだということは荒井自身に開けてもらったということだ。顔見知りだろうか。
傷口から凶器を特定することは不可能だろう。シーツには血の溜りや飛沫の他に、斜めに血を拭ったかすれた跡が。
凶器を当てて斜めに動かし凶器の特定を防いだようだ。もしそれを計算したならプロの仕業かもしれない。
笠村と美麗の部屋に不審な点はない。窓も閉まっていた。
非常口の鍵はかかっており侵入の形跡はない。物置きにも異常はなかった。
従業員の部屋は見なくてもよいだろう。
次いで一階に。
浅倉の部屋に不審な点はなかった。
やはり若林の部屋に若林の姿はない。窓は閉まっており鍵がかかっている。
  • ドアをロックする部分に何かを貼り付けたような跡を発見した。
矢野の部屋。窓は閉まっており鍵が。死体に争った形跡はない。顔見知りだろうか。凶器はサバイバルナイフ。
室沢の部屋に不審な点はなく窓にも鍵がかかっていた。非常階段にも鍵がかかっており、侵入の形跡はない。
どこを見回っても怪しい者は潜んでおらず、侵入者の形跡もない。
若林の姿がない。犯人は逃亡したか談話室にいるかだろう。

談話室に戻ると、若林が怪しかったという情報が聞ける。
今日初めて会った若林はうつむいてばかりでろくに顔を見せようとしなかったという。
サングラスをかけ、ひどい暑さの中ジャンパーを着て襟を立てていたそうだ。
顔を見られたくなかったからだろう。
昼食の誘いも気分が悪いからと断ったそうだ。

このままここで偶然を待つことに前園が不満を訴えたが、呂秋達が待っている以上、
偶然ではなく近いうちに助けが来るだろうからと辛抱強く待ってもらうことに。

若林は怪しいまま。彼の荷物の中を調べた方がよいとニュービーズの面々が騒ぎ立てる。
場合が場合だけにこの流れを止めることはできない。
前園と笠村と剣の三人で若林の部屋を調べにいく。
クローゼットの鞄からは血の付いたタオルが。
若林が犯人だと決め付ける前園。
若林は夕食をキャンセルしまったく姿を見せなかったという。
だが剣は納得しない。若林はどこへ行ったのか?
前園が言うには、玄関のセンサーは誤動作が多く、鳴れば玄関の方を見はするが、誰の姿もなければ気にしないそうだ。
つまり、誰かか入ってくれば気づくが、出て行く分には気づかないのだ。
若林が2人を殺害して出て行った可能性は高い。
皆が若林が犯人ではないかと騒ぐが、今やることは犯人探しではなく警察への連絡だ。
前園が自分に車で行かせろと怒鳴り散らす。前園が犯人かもしれないし、犯人が潜んでいるかもしれない。
剣は止めるが、前園はやりたいようにやると言って車庫の方へと飛び出していった。
すぐに後を追うが、前園は出口付近で何かの異音の後、前のめりに倒れてしまった。
後続が若林の仕業だと騒ぎ立てる。
暗がりの中、人の気配はない。そんな中、前園は首から大量の血を流し倒れていた。
支配人に自動シャッターを下ろしてもらい、前園を中へ引き入れる。
前園は首の8割を切断され、即死だった。木下が絶叫する。
室沢はあまりにも威力のある方法から日本刀ではないかと推測するが、断定はできない。
何しろ殺害方法を見ていないのだ。
シャッターの向こうにはタイヤをパンクさせられたトラックが。
やはり犯人は外に潜んでいるのか。

一旦談話室に引き返す。
剣は友子に談話室から外を見張るように頼んだ。
剣は犯人がホテル内にいるかもしれないと思い、誰も外に出そうとしなかった。
しかし外にいる可能性が出てきたのだ。
このままにまゆな達が来ると危険かもしれない。
だから彼女等が来た場合に、すぐに危険を伝える必要があるのだ。

剣は犯人の特定よりも警察への確実な連絡を重視していた。
しかし、友子は犯人を特定していた方が身を守りやすくなるし、犯人に証拠を消されないのではないかと剣に提案する。
 談話室では室沢がパニックに陥っており、犯人は強力な武器をもっているに違いないと怯えていた。
笠村が全員で鍵のかかる部屋に閉じこもることを提案する。
支配人も客室の安全性から賛同するが、剣はそれでは誰かが来た時に応対できないと却下しようとする。
室沢「だったら あんたがここに残ればいいんだよ
   俺達は客室に行ってるから
   誰か来たら 警察を呼んでもらってよ」
剣「・・・・・・・・・・いいでしょう オレが残ります」
友子「そんな・・・剣ちゃんが残るんだったら 私も残るわ」
美麗「私も」
支配人「私も責任者ですから ここに残ります」
木下「私も残ります」
笠村「美麗ちゃんのマネージャーとしては残らないわけにはいかないな」
浅倉「室沢さんと2人っきりよりみんなとここにいた方がいいなあ」
室沢「・・・・・わかったよ 俺もみんなといるよ
   でもなんだって 若林のヤツ 俺達をねらうんだ?」
そういえば若林は夕食をキャンセルしたそうだが。
支配人が言うには、各室内線電話を備え付けており、102号室からキャンセルの電話がかかってきたのだそうだ。
これは再確認の必要がありそうだ。
5:00 若林と美麗以外全員がホテルに戻ってくる。その後夕食まで全員自室に
6;40 若林がチェックイン
6;45 若林から夕食キャンセルの電話
7:00 夕食
8:00 室沢 矢野 浅倉 自室に戻る、笠村 荒井 談話室に移動
8:10 浅倉 談話室に戻る
8:20 美麗から電話、その後笠村と荒いの死んだフリ計画
8:40 笠村 荒井 浅倉 3階へ移動、前園 木下 談話室へ移動、その後 浅倉 笠村の鍵を持って談話室へ戻る
9:00 剣達がラピスへ 浅倉が笠村の鍵を渡す
9:20 荒井の死体発見、電話線の切断を確認
9:25 矢野の死体を発見、若林 行方不明
9:30 全員談話室へ
ホールを横切ることができない以上、荒井はまだ中にいると考えるほうが自然だ。
だとすると荒井はどうやって外に出て前園を殺害したのだろうか。
考えられるのは3つだ。
1.犯人は複数いて荒井・矢野を殺した犯人と前園を殺した犯人は別人である
2.荒井・矢野殺害後に何らかのトリックを用い表に出て前園を殺した
3.荒井・矢野殺害後にホテルから出ずに前園を殺した
だが3は無理がありそうだ。とにかく犯人が外にいると決まったわけではないので用心が必要だろう。
そういえば若林だけが今日チェックインしたそうだ。そして何故か真ん中の102号室をあてがわれているのは何故だろう。
オーナーの話では104号室を空けていたのだが、室沢に替えてほしいと頼まれたのだそうだ。何故?
室沢「そりゃあ・・・その・・・あれだよ・・・」
剣「はっきり言ってください」
室沢「あの部屋は出るんだよ。なあ 浅倉」
剣「出るって なにがです?」
室沢「そりゃあ決まってるじゃねえか。これだよ これ」
手を前にひらつかせる。俗に言う幽霊のポーズだ。
剣「はあ?幽霊ですか?」
浅倉「霊ですよ。厳密にいうと地縛霊です」
支配人「ハカな・・・そんなことがあるなんて・・・まさか・・・」
浅倉は霊感が強いからわかると断言し、室沢と浅倉はもしかしたら若林は霊に憑かれて凶行に及んだのかもとまで。
支配人には心当たりがないわけではないようだ。問い詰めると語り始めた。
前の所有者はラピスを愛しており、ここを引き渡す前日に海に飛び込んでしまい死体が上がっていないのだという。
さらに、この辺りは海流の関係で一度落ちるとなかなかあがってこないので自殺者が後を絶たないのだという。
そのせいで前の所有者の事業が失敗したのも自殺者の呪いだという噂まであったらしい。
そんなこともあり地元からは恐れられ、新道を作ってこちらには近づかなくなったのだそうだ。
美麗を喜ばせたくて社長が豪奢なホテルを予約したらこんなところだった、という流れなのだろう。
暑いので浅倉が窓を開けるが、風が強く閉めるしかなかった。夜は陸に向かって強風が吹くそうだ。
前後して何か音がした気がする。厨房に向かうと小さな戸が開いており、その前には板が。
出入りしづらくて長いこと使われていない勝手口が板に隠されてあったのだ。鍵はかかっていたはずだそうだが。
侵入されたのだろうか。怯える室沢だが、そうとも限らない。今までは狙いやすい1人の時を狙って襲撃している。
鍵がかかっていたのなら出て行った可能性もあった。だが、前園は外で殺されている。
浅倉が犯人は機を窺っているのかもしれないし、もしかしたら武器を取りにいっているのかもしれないと不安を煽る発言をした。
それに触発された笠村はこちらも武器を持ったほうがいいのではないかと提案し、室沢も賛同する。
しかし剣は反対した。今はパニックになることが危険だと。
パニック時に武器を持っていれば仲間内で傷つけあうかもしれない。
室沢はそんな悠長なことを言っている場合ではないと言う。
笠村は最悪のケースを想定すべきだと言い出した。
犯人が内外にいるかで対応は変わるが、それを確認することは出来ない。ならばこっちから確認に行くべきだと。
危険だといさめるが、
笠村は犯人は一行を殺すためにわざわざ戻ってきたのだ、今は準備中なのだから先制すべきだと譲らない。
浅倉も笠村に賛同した。
剣が反対するのは犯人がここにいる可能性を鑑みているからだろうが、
前園は外で殺され、勝手口が開いたのも全員が揃ったときだったのだからそれはない、
武器を持ち見回りをすべきだ、と。
笠村もそれに同意する。犯人がいれば不意をつけるし、いなければ安心できると。
支配人も賛成し、浅倉が男性による見回りを提案すると笠村も賛成する。
剣は女性を残すことに不安を覚え居残りを買って出るが、室沢はそれはずるいと自分も残りたがる。
仕方がないので支配人に残ってもらい、残りの四人を二手に分けることに。
室沢が浅倉と組みたがった。
剣は自分が浅倉と組もうとしたが、室沢が必死なため、浅倉は室沢と組むことにする。
若林の部屋を開けられるのはマスターキーを持っている剣だけなので
浅倉・室沢組は3階を、剣と笠村が1階を見て回ることに。

笠村はモップを、剣はスタンガンをもって一階を回るが何もなかった。非常口にも異変はない。
2階に戻り2階の捜索を始めた時、何かが割れる音と女性陣の悲鳴が聞こえた。
駆けつけた談話室では、ナイフを胸に刺された室沢がガラステーブルに沈んでいた。
美麗「室沢さんが上から落ちてきたの。
   そして 3階から人が階段をかけおりていったわ」
友子がそれを追いかけていったという。慌てて1階に向かう。
102号室の前では友子が開かない扉を前にノックを続けていた。そして中から悲鳴が。
剣がマスターキーでドアを開けるも、中にはストッパーがかかっていて少ししか開かない。
なんとか入ると(※この辺の描写がない)窓は開いており誰の姿もない。ベッドの上には102号室の鍵が。
この鍵は若林がチェックインした後行方知れずだった。
この鍵を使って誰かが侵入したのは間違いないだろう。窓の外は崖で、飛び降りる他に道はない。

談話室に戻る。発狂寸前の木下。
室沢は厨房にあった果物ナイフで刺されていてとっくに死んでいた。やはり犯人は厨房から入ったのだろうか。
浅倉を探しに3階へ行くと、頭から血を流して倒れた浅倉の姿が。
幸い意識もありたいしたことはなさそうだ。
頭に包帯を巻いた浅倉に事情を聞くと、
室沢が死体のある荒井の部屋に入りたがらなかったために入ったところ、いきなり後ろから殴られたらしい。
何故浅倉にとどめを刺さなかったのだろうか?
普通なら若林が海に飛び込んだということで解決しただろう。
しかし"誰か"が部屋に入って"鍵"があり"窓が開いていた"のは確かだが、
若林を見たものはおらず、海に飛び込んだのも見ていない。
確かなものは何もないのだ。
そこで車のライトが窓から見えた。
急いでガレージに行き、まゆなと千絵里に車から降りないように指示し、
ホテルで殺人事件がおこり犯人が見つかっていないので警察を呼んできてくれるように頼んだ。
何か視界の端に引っかかった気もするが…。
気になることがあったので警察が来る前に若林の部屋に行ってみる。そこで何かの金属片を発見した。
ついでに3階の荒井の部屋に行くと、床にアイロンが転がっていた。これで浅倉を殴ったのだろうか。
すぐに警察がきた。通話可能圏に入ってすぐに車載電話で助けを呼んだのだろう。
現れた刑事はガラの悪い男だった。
刑事はだいたいの経緯を聞くと全員に事情聴取を受けさせることにした。
剣は今日のところは女の子は帰させてほしい、自分を捜査に協力させた方がいいと言ったが
刑事「勘違いせんでもらいたい 探偵ふぜいが偉そうに。
   いいか お前らは容疑者なんだ。勝手なことはさせんぞ。
   だいたい探偵がいながら 4人も5人も
   殺されるたあ どういうこった」
友子「ひどい・・・」
刑事「いいから さっさと表の車に乗れ!」
剣の提案は通らないようだ。
そこに呂秋が登場した。刑事も呂秋には腰が低かった。自分もファンであると言いかけた刑事だったが
呂秋「ところで 刑事さん
   11時頃 うちの孫が警察に電話したんですよ。
   すぐに戻ると行って出かけた知人が
   帰ってこない 電話も通じないから
   何かあったんじゃないかってね
   そうしたら 電話がつながらないくらいで
   いちいち警察に電話してくるなと
   言われたらしいんですよ
   あのとき警察がすぐに来ていれば
   被害者は減ったんじゃありませんか?」
応対していれば遅くとも11時30分には到着しており室沢は生きていた可能性もある。
呂秋は数々の事件を解決したことで伊東署の署長とも顔見知りであり、相手にも借りを作っていた。
この事件にも協力をしたい、そして剣をこの事件の捜査の助手にしたいと申し出た。
刑事は承服し、呂秋の計らいで容疑者の内、地元の者は家に、それ以外は呂秋の別荘に泊まることになった。
友子は残りたがったが、呂秋と剣の頼みでまゆな達に付いていることに。
ここで呂秋に事件のあらましを説明する。





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