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「あら?」 いつもと同じ仲間たち。 なのにティアは誰かが足りないような不思議な感覚を覚えた。 「んー?ティアどうかした?」 それを心配したのかアニスがそんなティアの様子に声をかけてきた。 「ううん・・・なにかしら、いつもと違うなって・・・?」 どこか不安そうなティア。 「何言ってんだ?いつもこんなんだよ。まだ寝ぼけてるのか?」 「そうかしら?」 不思議がるガイ、はっきりと言われたものの不安感はぬぐえない。 どうにかしようと、何が足りないのか必死に考える。 そして、一人の人物に目をやる。 「え・・・?」 目の前にはアッシュ。なぜかアッシュがいる。 そしてル−クがいないのだ。 たしか昨日までは一緒に旅をしてきたはず。なぜここにはルークではなくアッシュが? そんなはずがない。何かがおかしい。 「ねぇ、ルークは?どこにいるの?まだ寝てるのかしら。それに・・・アッシュもいつからここに?」 違和感の正体が分かりとりあえずほっとしたティアは、みんなにルークの事を聞いてみる。どうせまだ寝てるのだろう・・・ みんなに訊ねる。 しかし返ってきた答えは予想とはまったく違うものだった。 「え?それ・・・誰?」 「ティア?そのルークという方は誰ですの?それにアッシュはわたくし達といつも一緒にいますわ。」 「みんな何を言っているの!?からかうのはよして!ルークはどこなの!?」 「ティア落ち着くんだ!君が誰と勘違いしてるのかは分からないが、そんな人はいないぞ。」 「・・・・ふん。」 アニス、ナタリア、ガイの言葉にティアは呆然とした。アッシュはティアの発言でムッとしたらしい。 「ルークよ?ガイの親友のルークよ!いいから早く本当のことを言って!」 言葉が自然に荒くなる。 「ティア、まず落ち着いてください。ルークという人物は本当に知りません。夢でも見たんじゃないですか?」 いつになく真剣な顔のジェイド。他の仲間達の顔も、決して嘘や冗談を言っているようには見えなかった。 「ゆめ・・・」 いままでのルークとの旅が夢? あれが夢? ルークが夢? そんなことは・・・・。 ルークとの旅の記憶だってある。ずっと見ていると約束もした。いつしか背中を安心して任せられる程に成長した彼。 すべてちゃんと覚えている。 でも、もしもそれがすべて夢だとしたら・・・。全身の血の気が引いていくのがはっきりと分かった。 「ティア!大丈夫か?顔が真っ青だぞ。とにかく今日は休むんだ、きっと疲れてるんだよ。」 心配そうに声をかけてくれるガイ。他の仲間達うなずき同意する。 「・・・ええ。そうするわ。少し疲れちゃったみたい・・・。心配してくれてありがとう。」 ティアは弱々しく宿へと向かった。 街には雪が積もっている。 ここはケテルブルク・・・?いつここに??いや、頭がうまく働かない。どこか現実感がない。 それほどまでにルークがいない現実に絶望する。脱力感に苛まれホテルのベッドに突っ伏す。 いつの間にかルークという存在が大きくなっていた。 自然と一筋の涙がこぼれる。 「ルーク・・・嘘よね?ルークがいないなんてわたし・・・。こんな現実・・・お願いだから声を聞かせてよ・・・ルーク・・・!!」 大きな喪失感にティアは泣くしかなかった。 ・ ・ ・ ・ 「・・・ティア。」 誰かの呼ぶ声が聞こえる。 「ティア!」 その声にはっとして顔を上げると、そこには心配そうにこちらを見つめる懐かしい顔。 「大丈夫か?何かうなされていたみたいだけど。」 「ルーク・・・?なんであなたがここに?」 目の前にルークがいることがまだ信じられないティア。 「何言ってんだお前?昨日から俺はいただろ。どうしたんだ?まだ寝ぼけてんのか?」 「え?大佐がルークなんて知らないって・・・?」 突然の出来事にうまく状況を判断できない。 「やっぱ寝ぼけてんだなお前。ここはティアの家だぞ。それにジェイドのやつは忙しくて会えるわけないだろ?」 ルークの言葉に周りを見回す。確かに自分の家だった。 確か自分はゲテルブルクにいたはず・・・あれは夢? ようやくの思考が正常に機能し始め、段々と昨日の出来事を思い出してきた。 ちゃんと約束を守って帰ってきてくれたルーク。彼はバチカルに帰り1週間後、とりあえず落ち着いたとの報告を受け 自分の家へと招いたのであった。 これが現実だ。あんな夢をみた原因も分かっている。きっとルークがいなかった時間が長すぎたのだろう。 その時間はこれからゆっくり埋めればいい。 「ティア。少し休めって、汗びっしょりじゃないか。今何か食い物と水持ってくるから少し待ってろ。」 「大丈夫よ。ちょっと怖い夢を見てただけだから。それよりここにいて・・・お願い。」 今はルークにいて貰わないと困る。 もうあんな思いはしたくない。 私が安心するまで放さないんだから。
「あら?」 いつもと同じ仲間たち。 なのにティアは誰かが足りないような不思議な感覚を覚えた。 「んー?ティアどうかした?」 それを心配したのかアニスがそんなティアの様子に声をかけてきた。 「ううん・・・なにかしら、いつもと違うなって・・・?」 どこか不安そうなティア。 「何言ってんだ?いつもこんなんだよ。まだ寝ぼけてるのか?」 「そうかしら?」 不思議がるガイ、はっきりと言われたものの不安感はぬぐえない。 どうにかしようと、何が足りないのか必死に考える。 そして、一人の人物に目をやる。 「え・・・?」 目の前にはアッシュ。なぜかアッシュがいる。 そしてル−クがいないのだ。 たしか昨日までは一緒に旅をしてきたはず。なぜここにはルークではなくアッシュが? そんなはずがない。何かがおかしい。 「ねぇ、ルークは?どこにいるの?まだ寝てるのかしら。それに・・・アッシュもいつからここに?」 違和感の正体が分かりとりあえずほっとしたティアは、みんなにルークの事を聞いてみる。どうせまだ寝てるのだろう・・・ みんなに訊ねる。 しかし返ってきた答えは予想とはまったく違うものだった。 「え?それ・・・誰?」 「ティア?そのルークという方は誰ですの?それにアッシュはわたくし達といつも一緒にいますわ。」 「みんな何を言っているの!?からかうのはよして!ルークはどこなの!?」 「ティア落ち着くんだ!君が誰と勘違いしてるのかは分からないが、そんな人はいないぞ。」 「・・・・ふん。」 アニス、ナタリア、ガイの言葉にティアは呆然とした。アッシュはティアの発言でムッとしたらしい。 「ルークよ?ガイの親友のルークよ!いいから早く本当のことを言って!」 言葉が自然に荒くなる。 「ティア、まず落ち着いてください。ルークという人物は本当に知りません。夢でも見たんじゃないですか?」 いつになく真剣な顔のジェイド。他の仲間達の顔も、決して嘘や冗談を言っているようには見えなかった。 「ゆめ・・・」 いままでのルークとの旅が夢? あれが夢? ルークが夢? そんなことは・・・・。 ルークとの旅の記憶だってある。ずっと見ていると約束もした。いつしか背中を安心して任せられる程に成長した彼。 すべてちゃんと覚えている。 でも、もしもそれがすべて夢だとしたら・・・。全身の血の気が引いていくのがはっきりと分かった。 「ティア!大丈夫か?顔が真っ青だぞ。とにかく今日は休むんだ、きっと疲れてるんだよ。」 心配そうに声をかけてくれるガイ。他の仲間達うなずき同意する。 「・・・ええ。そうするわ。少し疲れちゃったみたい・・・。心配してくれてありがとう。」 ティアは弱々しく宿へと向かった。 街には雪が積もっている。 ここはケテルブルク・・・?いつここに??いや、頭がうまく働かない。どこか現実感がない。 それほどまでにルークがいない現実に絶望する。脱力感に苛まれホテルのベッドに突っ伏す。 いつの間にかルークという存在が大きくなっていた。 自然と一筋の涙がこぼれる。 「ルーク・・・嘘よね?ルークがいないなんてわたし・・・。こんな現実・・・お願いだから声を聞かせてよ・・・ルーク・・・!!」 大きな喪失感にティアは泣くしかなかった。 ・ ・ ・ ・ 「・・・ティア。」 誰かの呼ぶ声が聞こえる。 「ティア!」 その声にはっとして顔を上げると、そこには心配そうにこちらを見つめる懐かしい顔。 「大丈夫か?何かうなされていたみたいだけど。」 「ルーク・・・?なんであなたがここに?」 目の前にルークがいることがまだ信じられないティア。 「何言ってんだお前?昨日から俺はいただろ。どうしたんだ?まだ寝ぼけてんのか?」 「え?大佐がルークなんて知らないって・・・?」 突然の出来事にうまく状況を判断できない。 「やっぱ寝ぼけてんだなお前。ここはティアの家だぞ。それにジェイドのやつは忙しくて会えるわけないだろ?」 ルークの言葉に周りを見回す。確かに自分の家だった。 確か自分はゲテルブルクにいたはず・・・あれは夢? ようやくの思考が正常に機能し始め、段々と昨日の出来事を思い出してきた。 ちゃんと約束を守って帰ってきてくれたルーク。彼はバチカルに帰り1週間後、とりあえず落ち着いたとの報告を受け 自分の家へと招いたのであった。 これが現実だ。あんな夢をみた原因も分かっている。きっとルークがいなかった時間が長すぎたのだろう。 その時間はこれからゆっくり埋めればいい。 「ティア。少し休めって、汗びっしょりじゃないか。今何か食い物と水持ってくるから少し待ってろ。」 「大丈夫よ。ちょっと怖い夢を見てただけだから。それよりここにいて・・・お願い。」 今はルークにいて貰わないと困る。 もうあんな思いはしたくない。 私が安心するまで放さないんだから。 ---- #comment(vsize=2,nsize=20,size=40)

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