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*ティアのばれんたいん。 あたたかな日差しの午後のひととき 3人の女性達がお茶を楽しんでいた。 アニス「なんかさー、やっぱりこの時期になると周りがさわがしいよね」 ナタリア「そうですわね。ですが少々男性の方がさわがしく思えますわ」 ティア「え…騒がしいって…何かあったかしら?」 アニス「ティアわかんないの?アレだよあの日~バレンタイン!」 ティア「あ、あぁ…バレンタインね…そういえばそうだったわ」 アニス「しっかりしてよねー。で、誰にあげるの~か~なぁ~?」 ティア「そ、そんな顔でみないでよ…。誰にもあげる気はないわ」 ナタリア「ルークにはあげませんの?」 ティア「別に…」 アニス「えー、おかしい、絶ッ対おかしいっ!」 ティア「あげても彼が迷惑だと思うわ」 アニス「でもぉ、人にあげたことはあるんでしょぉ?」 ティア「そ、そりゃあ…まぁ…兄さんにだけど…。」 アニス「総長がティアにチョコをもらう…想像できるよーなできないよーな…」 ナタリア「わたくしはさしあげたことありませんわ」 アニス「ナタリアだもんねー」 ティア「ナタリアだからでしょう?」 ナタリア「確かに差し上げるということはあまりできませんわね…立場的に」 ティア「あ…私ちょっとトイレに行ってくるわ」 と一言いい、そそくさと席をたち化粧室へ向かうティア アニス「むふふ…(ピキーン」 ナタリア「アニス…どうしましたの?」 アニス「これティアのバッグだよね~」 ナタリア「そうですわね…ティアが持ち歩いてるとはめずらしいですわね」 アニス「えいっ」 ずぼっと、手をバッグの中に入れるアニス ナタリア「アニス!そんなことをしてはいけませんわ!」 アニス「いいのいいの。ん?これは…」 ナタリア「何かのレシピのようですわね…これは…”生ちょこ”と書いてありますわ」 タイミングが良いのか悪いのか、ちょうどティアが戻り、2人とアニスの手が掴んでいるものをみて表情が一変してしまった。 ティア「あ、あ…あ…ア~ニ~スぅ~っ!!!」 顔を赤らめながら怒るティアと言い返すアニス アニス「へへー☆やっぱりチョコあげるんだぁ~?」 ティア「べっ別にそんなんじゃっ!!ただ生チョコは作ったことがないからレシピを貰っただけでっ」 ナタリア「あら…?これはリボンですわね…ピンク色の」 ティア「それは…っ!!!」 明らかに顔が変わっているティアを2人は面白がり、さらに攻める アニス「この時期にチョコのレシピ持ってるんじゃぁね~」 ナタリア「確信犯ですわね」 ティア「違うの!これはただ材料を買ったついでに…」 アニス「材料も買ったんだねー、じゃああとは作って渡すだけだね♪」 ティア「そ、それはっ…その…あの…だから…ぇっと…えー…」 アニス「渡すんでしょ?」 ナタリア「渡しますのね?」 ティア「あ、あの…うん…(////」 アニス「最初から正直に言えば、こんなに真っ赤になることなかったのにぃ~♪」 ナタリア「ではアニス、私たちでティアがチョコを渡すまでを見守る事にしましょう」 ティア「えっ!?」 まぁまぁ、と言いながらアニスはティアの背中を押す ティア「わ、私は一人でだいじょう…だ、大丈夫だってばっ…あ~ん、もう!」 ーバレンタイン当日ー アニス「そろそろルークがここにくるはずだよぉ、ティア、準備はいいっ?」 ティア「え、えぇ…」 ナタリア「来ましたわよ、ほら…」 アニス「いけいけー!」 なにやってるんだろう、私…。とも思いながら、ルークめがけてかけていく ルーク「ん?ティアじゃんか。どうした?こんなところで」 ティア「そ、その…これ…よかったら…」 ルーク「まさか…俺にくれるのか?」 無言で顔を赤らめながら小さくティアは頷いた ルーク「あ、ありがとう…嬉しいよ」 ティア「ルーク…」 アニス「よしよし、うまくいった」 ナタリア「ほっとしましたわ」 ジェイド「コホン。ご両人、覗き見はいけませんねぇ」 アニス「あ、大佐ぁ~なんでこんなところうろうろしてるんですかぁ?」 ジェイド「私はもう用事は終わりましたから、ガイと一緒に歩いていたのですよ」 ガイ「まぁそんなところだ。あそこにいてもちょっと落ち着かなくてな…」 ナタリア「女性恐怖症ですものね。それとガイ、後で私の部屋にきてくださって」 ガイ「あ、あぁ…いいが…」 ナタリア「渡したいものがありますの」 ガイ「…ナタリア…」 アニス「ひゅーひゅー、こっちもこっちでアツイねぇ」 ジェイド「まったく、こっぱずかしいですねぇ」 ルーク「あぁっ!みんな、ここでなにしてんだよ!」 ジェイド「おや、みつかってしまいましたね」 ティア「大佐!そ、それにガイまで…まさか、見てたんじゃ…」 ジェイド「いいえ、別にティアが赤くなりながら走ってルークに近づいたところなんてみてませんよ」 ティア「た、大佐…うぅ…」 アニス「まぁいいじゃん。久しぶりに全員集まったんだし、ちょっと遊びにいこうよ~」 ジェイド「えぇ、賛成です」 ガイ「俺も賛成だな」 ティア「チョコ…」 ルーク「そうだな、行くか」 ナタリア「ええ、おともさせていただきますわ」 来年こそは一人で、と誰かが心のうちで思った ---- #comment(vsize=2,nsize=20,size=40)

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