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時は昼前。 ルークの部屋の前に一人の人影。 「よぉ、ルーク。元気かぁ?」 「お、ガイ。そっちはどうだ?」 「まぁ、そこそこやってるよ。」 屈託なく互いの近況報告をする二人。 「なぁ、今日、何の日か知ってるか?」 「ん、あ?なんかあったか?」 「まぁ、知らないわな。」 「今日は、桃の節句って言ってな、女の子の日なんだ。世間では雛祭って言うんだけどな。」 「ふーん。相変らず、ガイは物知りだなぁ。」 「で、だ。」 なにか言いたげな目で、ガイはルークを見る。 「なんだよ、何か言いたげな目で、そういや、そのデカイ紙袋、何入ってんだ?」 「いや、その、な、実はピオニー陛下がなんか、異国の服に興味を持ってだな、 で、それがこの雛祭り用の服なんだよ。」 そういって右手に抱えていた大きな荷物を出す。 中から出てきたのは艶やかな着物。 「うわ、すげぇな、これ。」 「だろ、で、これを、ナタリアと…ティアに着て貰いたいんだが。」 「これを!?」 まじまじとその鮮やかな十二単を見つめる、ルーク。 と、そこへひょっこり現れる、彼女。 「二人して何してるの?」 二人の手に握られているものを見て、直ぐにその目の色が変わる。 「これって…?」 どうにかして、可愛い物好きな自分を抑えようと、逸る気持ちを抑えるティア。 「実は、これ、ピオニー陛下からの贈り物。 で、ちょっとお願いなんだけど、着てくれないかな…?」 「え、いいの!?」 思わず声が裏返るティア。 「あ、でも私が着たら…」 「まぁ、ひとまず貰っといてくれよ。着る着ないはティアが決めてくれ。」 「うん、じゃあ、一応貰っておくわ…。」 照れながらも受け取るティア。 「よし、じゃあ、俺、ナタリアに渡してこなくちゃいけないんで、じゃあな、ルーク、ティア。 あ、そうだ、ルーク、これ。」 そう言うとルークにも何か大きな袋を渡し、颯爽と去っていくガイ。 部屋に残される二人。 「ねぇ、それ、何かしら?」 ルークに渡されたティアと同じく大きな袋。 恐る恐る開けると、中からで出来たのは不思議な形をした着物。 色づかいもティアのものに比べると控えめで、ズボンなので、どうやら男物らしい 「これって、俺のなのか?」 「そうじゃないかしら。ルーク、着てみたら?」 「あ、うん。」 徐に着ようとするが、いまいち判らない。 「だー!どうやって着ればいいんだ!?」 すると袋の底から何かを見つけるティア。 「ルーク、この紙、着方が書いてあるわ。」 「もっと、分かり易いとこに入れといてくれよ…。」 ティアに手伝ってもらい、どうにか着替え終える。 束帯姿のルーク。 「なぁ、どうだ?」 「…あ、うん、いいと思うわよ。」 「なんか、あっさりとした感想だなー。」 少し顔が赤いようにも見えるティア。 「なぁ、俺も着たんだから、ティアも着てくれよ。」 「え、私は…」 「俺、ティアのこの服着た格好、見たい。」 真顔で、見つめられて言い返されなくなってしまうティア。 「…うん、じゃあ…」 そう言うと、部屋を出て、メイドに手伝いを頼んで、着替えに向かうティア。 しばし、中庭でぼんやりと過ごすルーク。 「にしても、この服、後ろ長すぎだろ…。 こんな風にズルズル引きずってたら、直ぐ汚れちまうぞ。」 そんなことをぶつぶつ言っていると、 「ルーク様、ティア様の御召替え、終了いたしました。」 「ああ、ありがとう。」 擦らないように裾を持ってティアの許へと向かう。 「ティア!」 ドアを開けるとそこには十二単を纏った美しいティア。 「どうかしら…?」 思わず無言になる、ルーク。 「ルーク?」 「あ、その、似合ってると思う…。」 「…ありがとう…。」 寄り添い合って、二人で赤くなっているところに颯爽と現れる人影。 「ルーク!ティア!」 「ん?」 「え?」 ―――カシャッ――― すばやく走るガイに握られている、カメラ。 「あ、ガイ!写真撮ったな!?」 「悪い!ルーク!文句は陛下とジェイドの旦那に言ってくれ!」 追いかけようとするが服装のせいで走れない。 あっと言う間にガイはいなくなってしまった。 「あー!ジェイドの野郎!」 「もう、どうするのよ!はぁ…」 二人で力なく座り込んでいると、 「おやおや、ルーク、ティアさん、まるで二人、お人形みたいね。」 と微笑みながら、二人に話しかけるシュザンヌ。 再び赤くなる二人。 後日、ジェイドから手紙と共に、あの時の写真が送られてきたという。 『いやいや、若いというのはいいですねぇ、ご馳走様です。』
時は昼前。 ルークの部屋の前に一人の人影。 「よぉ、ルーク。元気かぁ?」 「お、ガイ。そっちはどうだ?」 「まぁ、そこそこやってるよ。」 屈託なく互いの近況報告をする二人。 「なぁ、今日、何の日か知ってるか?」 「ん、あ?なんかあったか?」 「まぁ、知らないわな。」 「今日は、桃の節句って言ってな、女の子の日なんだ。世間では雛祭って言うんだけどな。」 「ふーん。相変らず、ガイは物知りだなぁ。」 「で、だ。」 なにか言いたげな目で、ガイはルークを見る。 「なんだよ、何か言いたげな目で、そういや、そのデカイ紙袋、何入ってんだ?」 「いや、その、な、実はピオニー陛下がなんか、異国の服に興味を持ってだな、 で、それがこの雛祭り用の服なんだよ。」 そういって右手に抱えていた大きな荷物を出す。 中から出てきたのは艶やかな着物。 「うわ、すげぇな、これ。」 「だろ、で、これを、ナタリアと…ティアに着て貰いたいんだが。」 「これを!?」 まじまじとその鮮やかな十二単を見つめる、ルーク。 と、そこへひょっこり現れる、彼女。 「二人して何してるの?」 二人の手に握られているものを見て、直ぐにその目の色が変わる。 「これって…?」 どうにかして、可愛い物好きな自分を抑えようと、逸る気持ちを抑えるティア。 「実は、これ、ピオニー陛下からの贈り物。 で、ちょっとお願いなんだけど、着てくれないかな…?」 「え、いいの!?」 思わず声が裏返るティア。 「あ、でも私が着たら…」 「まぁ、ひとまず貰っといてくれよ。着る着ないはティアが決めてくれ。」 「うん、じゃあ、一応貰っておくわ…。」 照れながらも受け取るティア。 「よし、じゃあ、俺、ナタリアに渡してこなくちゃいけないんで、じゃあな、ルーク、ティア。 あ、そうだ、ルーク、これ。」 そう言うとルークにも何か大きな袋を渡し、颯爽と去っていくガイ。 部屋に残される二人。 「ねぇ、それ、何かしら?」 ルークに渡されたティアと同じく大きな袋。 恐る恐る開けると、中からで出来たのは不思議な形をした着物。 色づかいもティアのものに比べると控えめで、ズボンなので、どうやら男物らしい 「これって、俺のなのか?」 「そうじゃないかしら。ルーク、着てみたら?」 「あ、うん。」 徐に着ようとするが、いまいち判らない。 「だー!どうやって着ればいいんだ!?」 すると袋の底から何かを見つけるティア。 「ルーク、この紙、着方が書いてあるわ。」 「もっと、分かり易いとこに入れといてくれよ…。」 ティアに手伝ってもらい、どうにか着替え終える。 束帯姿のルーク。 「なぁ、どうだ?」 「…あ、うん、いいと思うわよ。」 「なんか、あっさりとした感想だなー。」 少し顔が赤いようにも見えるティア。 「なぁ、俺も着たんだから、ティアも着てくれよ。」 「え、私は…」 「俺、ティアのこの服着た格好、見たい。」 真顔で、見つめられて言い返されなくなってしまうティア。 「…うん、じゃあ…」 そう言うと、部屋を出て、メイドに手伝いを頼んで、着替えに向かうティア。 しばし、中庭でぼんやりと過ごすルーク。 「にしても、この服、後ろ長すぎだろ…。 こんな風にズルズル引きずってたら、直ぐ汚れちまうぞ。」 そんなことをぶつぶつ言っていると、 「ルーク様、ティア様の御召替え、終了いたしました。」 「ああ、ありがとう。」 擦らないように裾を持ってティアの許へと向かう。 「ティア!」 ドアを開けるとそこには十二単を纏った美しいティア。 「どうかしら…?」 思わず無言になる、ルーク。 「ルーク?」 「あ、その、似合ってると思う…。」 「…ありがとう…。」 寄り添い合って、二人で赤くなっているところに颯爽と現れる人影。 「ルーク!ティア!」 「ん?」 「え?」 ―――カシャッ――― すばやく走るガイに握られている、カメラ。 「あ、ガイ!写真撮ったな!?」 「悪い!ルーク!文句は陛下とジェイドの旦那に言ってくれ!」 追いかけようとするが服装のせいで走れない。 あっと言う間にガイはいなくなってしまった。 「あー!ジェイドの野郎!」 「もう、どうするのよ!はぁ…」 二人で力なく座り込んでいると、 「おやおや、ルーク、ティアさん、まるで二人、お人形みたいね。」 と微笑みながら、二人に話しかけるシュザンヌ。 再び赤くなる二人。 後日、ジェイドから手紙と共に、あの時の写真が送られてきたという。 『いやいや、若いというのはいいですねぇ、ご馳走様です。』 ---- #comment(vsize=2,nsize=20,size=40)

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