261
「嫌ぁ!!」
…又だ。あの戦いからもう2年が経とうというのに、彼女の脳裏にあの光景が広がる。崩壊していく大地、そして1人そこに残る彼…
以前に比べれば回数は減った。しかしそのことすら、彼との記憶を無くしていく自分への嫌悪に変わる。
体が震え、冷や汗が止まらない。このときばかりは、彼女の好きなかわいい物達も、何の役にも立ってくれない。それでも生きて行かなくてはいけない。
そんな時、彼女は胸のペンダントを抱き締める。何故ならそれは彼女の母の形見であると共に、彼が彼女に贈った唯一のプレゼントだから。
崩れ落ちた栄光の大地からは、彼の持ち物は1つも見つからなかった。もはやそのペンダントは、彼女の世界に唯一残された、記憶意外の彼の痕跡…。
彼は言った。必ず帰ると。だから待つ。いつまでも…そう決めた。
彼がいなくなってから、彼女は支えを失った。泣いてもいいと、言ってくれる人は誰もいない。彼女は大切な人達をその手に掛けた罪を、愛する人が消えていく事をどうにも出来なかった自分への嫌悪を、1人で背負って行かなくてはならない。
頭では分かっている。ただ、心が言うことを聞かない。どうしても彼に会いたい。きっと会ったら泣いてしまうだろう。でも彼が支えてくれる。明日は久し振りにみんなと会える。今年もタタル渓谷で彼を待とう。
「涙で腫れた顔じゃあなたに笑われるわね…ちゃんと明日は帰ってきなさいよ?ルーク…」
そして彼女は、支えを取り戻す…
…又だ。あの戦いからもう2年が経とうというのに、彼女の脳裏にあの光景が広がる。崩壊していく大地、そして1人そこに残る彼…
以前に比べれば回数は減った。しかしそのことすら、彼との記憶を無くしていく自分への嫌悪に変わる。
体が震え、冷や汗が止まらない。このときばかりは、彼女の好きなかわいい物達も、何の役にも立ってくれない。それでも生きて行かなくてはいけない。
そんな時、彼女は胸のペンダントを抱き締める。何故ならそれは彼女の母の形見であると共に、彼が彼女に贈った唯一のプレゼントだから。
崩れ落ちた栄光の大地からは、彼の持ち物は1つも見つからなかった。もはやそのペンダントは、彼女の世界に唯一残された、記憶意外の彼の痕跡…。
彼は言った。必ず帰ると。だから待つ。いつまでも…そう決めた。
彼がいなくなってから、彼女は支えを失った。泣いてもいいと、言ってくれる人は誰もいない。彼女は大切な人達をその手に掛けた罪を、愛する人が消えていく事をどうにも出来なかった自分への嫌悪を、1人で背負って行かなくてはならない。
頭では分かっている。ただ、心が言うことを聞かない。どうしても彼に会いたい。きっと会ったら泣いてしまうだろう。でも彼が支えてくれる。明日は久し振りにみんなと会える。今年もタタル渓谷で彼を待とう。
「涙で腫れた顔じゃあなたに笑われるわね…ちゃんと明日は帰ってきなさいよ?ルーク…」
そして彼女は、支えを取り戻す…
354
「ふぅ…なんだか眠れないわ…何か飲み物でも飲もうかしら」
「あれは…ルーク!?こんな時間に何してるのかしら…」
「ルーク、あなたも眠れないの?」
「(ビクッ!)ティ、ティア!?どうしたんだお前、こんな時間に」
「ちょっと眠れないくて、何か飲み物でも飲もうと思って…あなた今何を隠したの?」
「な、何も隠してねぇよ!気のせいだ、気のせい」
「怪しいわね…見せなさい」
「イヤだ」
「見せなさいってば!」
「イヤだっての!」
「ならいいわ…」
「ホッ…」
「甘いわね。隙だらけよ…って何これ…飲み物?」
「終わった…」
「メロン&ミルク…メロン?(ブチッ)」
「…ルークゥ?これは何?」
「い、いや、それは…その…オレは悪くねぇ、だってカルピスが…カルピスが…」
「…フォーチュンアーク!!」
「ウギャ~!!!!!!」
「…ばか」
「あれは…ルーク!?こんな時間に何してるのかしら…」
「ルーク、あなたも眠れないの?」
「(ビクッ!)ティ、ティア!?どうしたんだお前、こんな時間に」
「ちょっと眠れないくて、何か飲み物でも飲もうと思って…あなた今何を隠したの?」
「な、何も隠してねぇよ!気のせいだ、気のせい」
「怪しいわね…見せなさい」
「イヤだ」
「見せなさいってば!」
「イヤだっての!」
「ならいいわ…」
「ホッ…」
「甘いわね。隙だらけよ…って何これ…飲み物?」
「終わった…」
「メロン&ミルク…メロン?(ブチッ)」
「…ルークゥ?これは何?」
「い、いや、それは…その…オレは悪くねぇ、だってカルピスが…カルピスが…」
「…フォーチュンアーク!!」
「ウギャ~!!!!!!」
「…ばか」
386
「うぅ、疲れた…アニスちゃんもう限界…」
「そうですわね…流石に私も疲れましたわ…」
「それじゃあちょっと休もうか」
「あらティア、見慣れない物を飲んでいらっしゃるのね」
「ほんとだー。ふむふむ…メロン&ミルク?」
「ケセドニアでたまたま見つけたのよ。小さい頃、兄さんがよく買ってきてくれた物なの…懐かしくてつい買ってしまったわ」
「ってことはティアは子どものときはそればっかり飲んでたの?」
「え、えぇ…私がもっと飲みたいって駄々をこねたら、次からは沢山買って来てくれたわ」
「…ということは、ガイ」
「…そういうことだな、ルーク」
「そういうことになりますねぇ…」
「あら、どういうことですの?」
「アレを飲んだらティアみたいになれるってことですよね、大佐?」
「さぁ、確証が持てませんので。そろそろいい加減にしないとティアが怒ってますよ」
「…もういいですっ!!」
「そうですわね…流石に私も疲れましたわ…」
「それじゃあちょっと休もうか」
「あらティア、見慣れない物を飲んでいらっしゃるのね」
「ほんとだー。ふむふむ…メロン&ミルク?」
「ケセドニアでたまたま見つけたのよ。小さい頃、兄さんがよく買ってきてくれた物なの…懐かしくてつい買ってしまったわ」
「ってことはティアは子どものときはそればっかり飲んでたの?」
「え、えぇ…私がもっと飲みたいって駄々をこねたら、次からは沢山買って来てくれたわ」
「…ということは、ガイ」
「…そういうことだな、ルーク」
「そういうことになりますねぇ…」
「あら、どういうことですの?」
「アレを飲んだらティアみたいになれるってことですよね、大佐?」
「さぁ、確証が持てませんので。そろそろいい加減にしないとティアが怒ってますよ」
「…もういいですっ!!」
408
スパの会員証をピオニー陛下から貰ったんで
ケテルブルクに数日滞在することになった。
スパで疲れを癒して、さぁ行こう!・・・と思ったら
俺が風邪を引いちまったみたいだ。情けねぇ・・・みんな、ごめん
ティア「ルークが風邪を引いたんですか?」
ジェイド「ええ、そうみたいですよ。今は部屋で寝込んでますが」
ガイ「あいつ、熱も出てるってのに、(俺は大丈夫だから行こうぜ!)なんて言い張るから
さっき、俺から治るまで寝てるよう説得してきたところだ」
ティア「もう・・・ドジね」
そしたらティアが見舞いに来てくれた。
心配してくれたみたいで、色々気遣ってくれた。
俺ティアに迷惑かけっぱなしだなぁ・・・
ジェイド「ティア、後でルークの見舞いに行ってあげたらどうですか?」
ティア「ええ・・・そうですね。そうします。」
ガイ「・・・あんたにしちゃ気が効くじゃないか、何か考えてるだろ?」
ジェイド「いやですねぇ♪私はただ純粋にあの二人を見守りたいだけですよぉ?」
ガイ「・・・まぁいいか」
ルークの部屋
ティア「ルーク?入るわよ?」
ルーク「ティアか?いいぜ、入れよ」
ティア「・・・顔色が悪いわね、大丈夫?」
ルーク「悪りぃな、迷惑かけちまって、少し寝れば治るだろうからさ、そんな心配すんなよ」
ティア「(なんとかは風邪引かないっていうけど・・・)」
ルーク「ん?今、なんか言ったか?」
ティア「い、いえ何も、それよりもお腹減ってない?」
ルーク「いや、別に・・・食欲ないし、」
ティア「駄目よ、ちゃんと食べないと、お粥作るからちょっと待ってて」
ティア「・・・どう?」 ルーク「・・・美味しい!」
ティア「そう?ありがとう・・・」
ティアの作ったお粥は本当に美味しかったよ、ありがとうティア
体も暖まったし、早く風邪治さなきゃ
そういえば、ティアが何か作ってるってアニスに聞いたけど・・・何してんだあいつ?
アニス「あ、ティア、ルークはどうだった?」
ティア「結構辛そうね・・・心配だわ・・・」
アニス「そりゃぁお姫様を守る騎士様が倒れれば心配にもなるよねぇ♪」
ティア「そ、そんなんじゃないわ!・・・もう」
アニス「ルークもこんな寒い街をいつもお腹出して歩いてれば風邪も引くっつーの!あれで寒くないのかなぁ?」
ティア「そういえば寒そうね・・・(・・・そうだわ!)アニス、編物出来るかしら?もしよければ私に教えてもらいたいんだけど」
アニス「ほえ?編物?ん~私は出来ないけどナタリアなら出来るんじゃないかなぁ・・・」
ティア「そう、ありがとう」
アニス「・・・はっは~ん♪」
ケテルブルクに数日滞在することになった。
スパで疲れを癒して、さぁ行こう!・・・と思ったら
俺が風邪を引いちまったみたいだ。情けねぇ・・・みんな、ごめん
ティア「ルークが風邪を引いたんですか?」
ジェイド「ええ、そうみたいですよ。今は部屋で寝込んでますが」
ガイ「あいつ、熱も出てるってのに、(俺は大丈夫だから行こうぜ!)なんて言い張るから
さっき、俺から治るまで寝てるよう説得してきたところだ」
ティア「もう・・・ドジね」
そしたらティアが見舞いに来てくれた。
心配してくれたみたいで、色々気遣ってくれた。
俺ティアに迷惑かけっぱなしだなぁ・・・
ジェイド「ティア、後でルークの見舞いに行ってあげたらどうですか?」
ティア「ええ・・・そうですね。そうします。」
ガイ「・・・あんたにしちゃ気が効くじゃないか、何か考えてるだろ?」
ジェイド「いやですねぇ♪私はただ純粋にあの二人を見守りたいだけですよぉ?」
ガイ「・・・まぁいいか」
ルークの部屋
ティア「ルーク?入るわよ?」
ルーク「ティアか?いいぜ、入れよ」
ティア「・・・顔色が悪いわね、大丈夫?」
ルーク「悪りぃな、迷惑かけちまって、少し寝れば治るだろうからさ、そんな心配すんなよ」
ティア「(なんとかは風邪引かないっていうけど・・・)」
ルーク「ん?今、なんか言ったか?」
ティア「い、いえ何も、それよりもお腹減ってない?」
ルーク「いや、別に・・・食欲ないし、」
ティア「駄目よ、ちゃんと食べないと、お粥作るからちょっと待ってて」
ティア「・・・どう?」 ルーク「・・・美味しい!」
ティア「そう?ありがとう・・・」
ティアの作ったお粥は本当に美味しかったよ、ありがとうティア
体も暖まったし、早く風邪治さなきゃ
そういえば、ティアが何か作ってるってアニスに聞いたけど・・・何してんだあいつ?
アニス「あ、ティア、ルークはどうだった?」
ティア「結構辛そうね・・・心配だわ・・・」
アニス「そりゃぁお姫様を守る騎士様が倒れれば心配にもなるよねぇ♪」
ティア「そ、そんなんじゃないわ!・・・もう」
アニス「ルークもこんな寒い街をいつもお腹出して歩いてれば風邪も引くっつーの!あれで寒くないのかなぁ?」
ティア「そういえば寒そうね・・・(・・・そうだわ!)アニス、編物出来るかしら?もしよければ私に教えてもらいたいんだけど」
アニス「ほえ?編物?ん~私は出来ないけどナタリアなら出来るんじゃないかなぁ・・・」
ティア「そう、ありがとう」
アニス「・・・はっは~ん♪」
732
心なしか膨らんだ下腹にそっと手を当てると、小さくも力強い脈動が皮膚越しに伝わる気がした。
命の手触り、と言えば大袈裟に聞こえるかも知れないが、そう表現する他にない。
新しい生命。自分達が育んだ、愛情の結晶とも言うべき存在が今、ここにある。
みるみる内に綻んでゆくルークの顔を、ティアもまた優しげな笑みで見下ろしている。
言葉に出来ない感慨に浸るルークは、ティアがたしなめるまでその下腹を撫で続けた。
命の手触り、と言えば大袈裟に聞こえるかも知れないが、そう表現する他にない。
新しい生命。自分達が育んだ、愛情の結晶とも言うべき存在が今、ここにある。
みるみる内に綻んでゆくルークの顔を、ティアもまた優しげな笑みで見下ろしている。
言葉に出来ない感慨に浸るルークは、ティアがたしなめるまでその下腹を撫で続けた。
「なあ、もっと撫でても良いだろ?頼む、もう一回だけ!」
「駄目。あまり刺激を与えると、赤ちゃんがびっくりするでしょう」
「そこを何とか!」
「駄目。あまり刺激を与えると、赤ちゃんがびっくりするでしょう」
「そこを何とか!」
だが当初こそ可愛らしく思えた行為も、度が過ぎれば質の悪い悪戯でしかない。
ティアが突然の不調を訴え、晴れて妊娠が発覚してからのルークは終始この調子なのだ。
これには流石のティアも、少々辟易気味だった。
ティアが突然の不調を訴え、晴れて妊娠が発覚してからのルークは終始この調子なのだ。
これには流石のティアも、少々辟易気味だった。
「あのねルーク、あなたは数ヶ月後にはお父さんになっているのよ?今からそんな態度でどうするの」
「だ、だってさ…こいつがいつ生まれるかと思うと、もう気が気じゃなくて」
「心配しなくてもまだまだ先よ。それより今日は陛下との会食にお呼ばれなのでしょう?早く用意を…」
「だ、だってさ…こいつがいつ生まれるかと思うと、もう気が気じゃなくて」
「心配しなくてもまだまだ先よ。それより今日は陛下との会食にお呼ばれなのでしょう?早く用意を…」
765
「皆さん、夕食ができましたよ。」
眼鏡をかけた長髪の軍人――ジェイドが呼ぶ。
「おっ、メシができたのか!ってそれ…」
「しっかし旦那、その格好…」
皆口々に、ジェイドの服装について質問をする。中には笑いを堪え切れず、げらげらと転げ回る者まで。
それもそのはず。彼の出で立ちは、頭には白い三角巾。軍服の上にはレースのついたエプロン。極め付けに、片手にはぎんのおたま、片手にはキッチンミトンを装備していた。
「おや?私になにか不満でも?」
手際良く料理を並べつつ、何食わぬ顔で言い放つのだから恐い。
「そ、そんなことありませんわよ!?」
「大佐、なんでも…プッ…ありませんよ~…あはははは!」
慌てて取り繕う者。ついつい笑ってしまう者。そんなのも想定の範囲内という顔でニヤリと笑う。…不気味だ。
そんな中、ひとりだけぶつぶつと何かを呟いている人物がいた。
「ティア、どうかしましたか?」
「…大…………かわい……」
「?」
なぜか皆、その声に聴覚を集中させた。これぐらいのシンクロがあれば、ネビリムだって楽勝だというくらいに。
「………大佐の服、かわいい」
大佐は想定の範囲外という顔を浮かべ、あとの4人は爆笑したという。
眼鏡をかけた長髪の軍人――ジェイドが呼ぶ。
「おっ、メシができたのか!ってそれ…」
「しっかし旦那、その格好…」
皆口々に、ジェイドの服装について質問をする。中には笑いを堪え切れず、げらげらと転げ回る者まで。
それもそのはず。彼の出で立ちは、頭には白い三角巾。軍服の上にはレースのついたエプロン。極め付けに、片手にはぎんのおたま、片手にはキッチンミトンを装備していた。
「おや?私になにか不満でも?」
手際良く料理を並べつつ、何食わぬ顔で言い放つのだから恐い。
「そ、そんなことありませんわよ!?」
「大佐、なんでも…プッ…ありませんよ~…あはははは!」
慌てて取り繕う者。ついつい笑ってしまう者。そんなのも想定の範囲内という顔でニヤリと笑う。…不気味だ。
そんな中、ひとりだけぶつぶつと何かを呟いている人物がいた。
「ティア、どうかしましたか?」
「…大…………かわい……」
「?」
なぜか皆、その声に聴覚を集中させた。これぐらいのシンクロがあれば、ネビリムだって楽勝だというくらいに。
「………大佐の服、かわいい」
大佐は想定の範囲外という顔を浮かべ、あとの4人は爆笑したという。
「皆のばか……」
787
透き通るような青い空。手入れの行き届いた草花。そんな、誰でも心が落ち着くような庭に、似付かわしくない音が聞こえる。
「ルーク、剣はこう使うのだ」
「はい、先生!」
ぶつかり合う剣と剣。師が弟子に訓練をしているようだった。
「ルーク、剣はこう使うのだ」
「はい、先生!」
ぶつかり合う剣と剣。師が弟子に訓練をしているようだった。
――~~~♪♪
突然、どこからともなく透き通るような、そして、深い闇が押し寄せるような歌声が聞こえてきた。
「裏切り者、ヴァンデスデルカ!覚悟!」
上空から何者かが飛び降り、ヴァンデスデルカ――先生を狙い攻撃を繰り出す。
「ティア!どうして…っ!?」
そのやりとりを見ていたルークが叫ぶ。
「ラスボス前に【レンタルビューティー】をつけてたのに……ティアが水着でくると思ったのに……ッ!!」
悲痛な叫び。残念ながら、今回は初期称号で始まる仕様だった。
「ルークのばかー!!」
ADスキルを引き継いだのが災いしたか、フォーチューン・アークにより、ルークは一人でタタル渓谷に飛ばされることになった。
「裏切り者、ヴァンデスデルカ!覚悟!」
上空から何者かが飛び降り、ヴァンデスデルカ――先生を狙い攻撃を繰り出す。
「ティア!どうして…っ!?」
そのやりとりを見ていたルークが叫ぶ。
「ラスボス前に【レンタルビューティー】をつけてたのに……ティアが水着でくると思ったのに……ッ!!」
悲痛な叫び。残念ながら、今回は初期称号で始まる仕様だった。
「ルークのばかー!!」
ADスキルを引き継いだのが災いしたか、フォーチューン・アークにより、ルークは一人でタタル渓谷に飛ばされることになった。
その後、彼の姿を見た者は誰もいなかった。
870
ティア「ねぇルーク・・・そ、その・・・大事なお話があるんだけどいいかしら?」
ルーク「ん?ああ。どうしたんだよ急に」
ティア「あ・・・あのね?・・・子供・・・できちゃったみたい」
ルーク「マジか!?こんなに早いとは思ってなかったけど・・・やったなティア!」
ティア「ええ。(だってルーク・・・結婚してからはずっと避妊なしなんだもの)」
ルーク「俺も父親になるんだなー・・・すげぇ楽しみだよ!」
ティア「ふふ・・・そうね。はやく会いたいな」
ルーク「家族は多いほうが良いもんな。この子が生まれたらぜひ次も・・・」
ティア「もう、ばか・・・////でも私、ルークの子なら・・・何人でも産んであげる」
ルーク「ティア・・・大好きだ!」
ティア「ちょ、ルーク!夜まで待っ・・・んん・・っ・・・・・・」
ルーク「ん?ああ。どうしたんだよ急に」
ティア「あ・・・あのね?・・・子供・・・できちゃったみたい」
ルーク「マジか!?こんなに早いとは思ってなかったけど・・・やったなティア!」
ティア「ええ。(だってルーク・・・結婚してからはずっと避妊なしなんだもの)」
ルーク「俺も父親になるんだなー・・・すげぇ楽しみだよ!」
ティア「ふふ・・・そうね。はやく会いたいな」
ルーク「家族は多いほうが良いもんな。この子が生まれたらぜひ次も・・・」
ティア「もう、ばか・・・////でも私、ルークの子なら・・・何人でも産んであげる」
ルーク「ティア・・・大好きだ!」
ティア「ちょ、ルーク!夜まで待っ・・・んん・・っ・・・・・・」
これより先はあまりに無修正になりそうなので
このスレの空気を汚染しないようにエロは封印しておきます・・・
このスレの空気を汚染しないようにエロは封印しておきます・・・
妊婦さんティア。苦手な方スルー推奨です
http://www.imgup.org/iup153936.jpg.html
http://www.imgup.org/iup153936.jpg.html
910
――静寂。まるで全ての音が闇に飲み込まれたと錯覚してしまうほど。
月はなく、どんよりとした黒の塊が空を覆い尽くしていた。まるで、彼等の心を不安で満たすように…。
「ねぇ、ルーク。」
不安を振り払うように、ティアは問い掛けた。
だが返事はない。連日の疲れが蓄まっていたのだろう。いつの間にか、寝てしまったようだった。
そんな中、彼女だけは眠れずにいた。
「…みんな、眠ってしまったのね。」
そう呟き、周りを見渡した。両隣には女性陣が、向かいのベッドには男性陣が眠っている。
彼女はそれを確認し、皆を起こさないよう、そっと立ち上がった。
――眠れない。自分にとって大切な彼が消えてしまうと知ってから。
ふと気付けば彼のことを考える。次に、いなくなった後の自分のこと。
嫌。恐い。寂しい。辛い。そんな負の感情ばかりが押し寄せてくる。
気付けば彼女は、彼のベッドの横にいた。すやすやと寝息をたてる彼の寝顔を覗き込む。
「……あなたは、あなたよ」
彼と会ったばかりの頃を思い出す。あの頃の彼も、こんな寝顔だったっけ。
「私はずっと……あなたをみていたい…」
そう言って、無防備な彼の額にキスをした。
月はなく、どんよりとした黒の塊が空を覆い尽くしていた。まるで、彼等の心を不安で満たすように…。
「ねぇ、ルーク。」
不安を振り払うように、ティアは問い掛けた。
だが返事はない。連日の疲れが蓄まっていたのだろう。いつの間にか、寝てしまったようだった。
そんな中、彼女だけは眠れずにいた。
「…みんな、眠ってしまったのね。」
そう呟き、周りを見渡した。両隣には女性陣が、向かいのベッドには男性陣が眠っている。
彼女はそれを確認し、皆を起こさないよう、そっと立ち上がった。
――眠れない。自分にとって大切な彼が消えてしまうと知ってから。
ふと気付けば彼のことを考える。次に、いなくなった後の自分のこと。
嫌。恐い。寂しい。辛い。そんな負の感情ばかりが押し寄せてくる。
気付けば彼女は、彼のベッドの横にいた。すやすやと寝息をたてる彼の寝顔を覗き込む。
「……あなたは、あなたよ」
彼と会ったばかりの頃を思い出す。あの頃の彼も、こんな寝顔だったっけ。
「私はずっと……あなたをみていたい…」
そう言って、無防備な彼の額にキスをした。