TOAのティアタンはメロンカワイイ SS > スレ6 > 338-340

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ルークが帰ってきてから一月ほど経つ。今だ二人はバチカル、ユリアシティと離れ離れに暮らしていたが、手紙のやり取りなどを欠かさなかった。

「わかった。今度ミュウに会いに、チーグルの森に行こう。じゃあケセドニアで待ち合わせだな。
早くティアに会えるの、楽しみにしてるよ。ルーク」

ティア「ルーク……。」 ティア「久しぶりに会えるのね、楽しみ…。」
(しかも、遠出♪)

ミュウには気の毒だが、チーグルの森に行きたいと言うのは半分口実のティアだった。
なんせ、せっかくルークが帰って来たと言うのにティアは執務に追われる毎日。ルークはルークで、身体の状態が心配され病院に通い詰めだった。
そんな中、互いに長期の休みがとれると言う事で、少しでも長く一緒にいたいと思ったティアはチーグルの森に行こうと誘った。
無論、ルークも楽しみでしょうがなかった。

そして、約束の日…

ティア「もう、ルークったら遅すぎるわ。」
ティア「…」
ルーク「ティア!!遅くなって、ごめんな。」
ティア「ルーク!!30分も遅刻よ?」
ルーク「船にトラブルがあったらしくてさ。って、さすがに今日は教団服じゃないんだな。」
ティア「当たり前よ、変じゃないかしら…?」
ルーク「全然、教団服もいいけど普段着のティアも可愛いよ。」
ティア「///」
(よかった、ルークに嫌われるんじゃないかって心配したわ。)
ルーク「…そろそろ、行こうか?」
ティア「そ、そうね。とりあえずエンゲーブまで行くのよね。」      
ルーク「うん。エンゲーブまでは、馬車で行こうな。」

二人は久しぶりの再開に酔いしれつつ、馬車に乗ってエンゲーブを目指す。
道中たわいもない話をしたり、懐かしい景色を眺めながら貴重な時間を過ごす。

ティア「そうだルーク。私、お弁当作ってきたの。」ルーク「ほんとに?嬉しいな。」
ティア「ちょっと待ってね……はい、口に合うか分からないけど食べてみて。」ルーク「いただきます。」ルーク「…うん、すっげぇおいしいよ!なんだか、腕上げたみたいだな。」
ティア「よかったぁ…。あなたがいない間、よく料理の勉強したのよ。」
ルーク「それ聞いただけでも、お腹いっぱいになるよ。」

ルークを眺めて頬笑むティア。
戦いの後、ティアは悲しむばかりではなかった。ルークがいつ帰って来てもいいようにと、料理の勉強したり他にも色々な事をしていた。もしかしたらそれは、悲しさを紛らわす為だったのかもしれない。
そうだとしたら、なんて彼女は強く、けなげな女性なんだろう。
そんなことを、まるで感付いているかのように、しばらくお弁当を眺めるルークだった。

それからまた、たくさんの話をした。他の仲間はどうしているとか、話題は尽きる事がない。
何かに夢中でいると、時間はすぐに過ぎていく。それに合わせるように太陽は沈み、月が夜を照らす。
二人の話も尽きた頃、やはり合わせるようにエンゲーブに着いた。


ルーク「着いたみたいだな。」
ティア「ええ、すっかり暗くなっちゃったわね。」
ルーク「そうだな、結構距離あったからな。」
ティア「とりあえず、宿をとりに行かない?」
ルーク「うん、わかった。」

二人は宿屋に向かう事にした。エンゲーブはいつ来てものどかで、変わることのない風景になんだか嬉しくなりながら。
宿屋につくと、さっそく部屋を借りた。なんとなく部屋は一つしか借りなかったが、特に交わす言葉もない。そんな状況になんだか昔を思い出す二人だった。

ティア「さてと。ルーク、今日はもう休む?」
ルーク「そうだなぁ、まだあんまり眠くないし…ティアは?」
ティア「私も。そうだわ、せっかくだから少し外を散歩しない?」
ルーク「うん、いいよ。」ティア「じゃあ行きましょう。」

静寂に満ちた夜のエンゲーブを、懐かしさにひたりながらゆっくり歩く。まるで、今まで止まっていた二人の時間を埋めるかのように寄り添いながら。
しばらく歩くと、川についていた。月の光が反射し、きらきらと輝きながら流れている。
二人は、それに引き寄せられるように近くの土手に座った。

ティア「ところで、体に異常はなかったの?」
ルーク「今のところは大丈夫だってさ。」
ティア「どういう事…?」ルーク「いやさ、全然異常はないんだ。でも、正直医者にも先の事は分からないって…。」
ティア「そう…素直には喜べないのね。」
ルーク「…うん。」
ルーク「あのさ、また二人でここに来れるかな…?」ティア「ルーク…当たり前じゃない。お願いだからそんなこと二度と言わないで。」
ルーク「ごめん。俺、今すごく幸せでさ。でも、幸せな分だけ悪いことも考えちゃうんだ…。」
ティア「……」
ティア「ねぇ、ルーク。初めてエンゲーブに来た時の事覚えてる?」
ルーク「え?うん…。」
ティア「あの時のあなたって、正直ひどかったわ。なんにも知らない上に、わがままばかり。」
ルーク「なんだよ!今思い出して言う事じゃないだろ…。」
ティア「だって、ルークったら店に置いてあるりんごをなんの迷いもなく食べちゃうんだもん。」
ルーク「しょうがないだろ、あの頃の俺はマジでばかだったんだから。って、なに笑ってんだよ!」
ティア「ごめんなさい、思い出したらおかしくって。」
ルーク「だいたい、ティアだってただの冷血女だったじゃんかよ!」
ティア「それは、ルークの態度が悪かったからよ。」ルーク「うっ、言い返す言葉がないな…。」
ティア「でも、あなたは変われたから、それはすごい事だと思うわ。」
ルーク「昔の事を思い出すと、ちょっと自信なくしたよ。」
ティア「うふふ。」
ルーク「今度は何がおかしいんだよ…?」
ティア「なんでもないわ。」

そう言うとティアは、立ち上がって歩きだしてしまった。それを見て、慌てて後を追うルーク。
ルークの頭の中から、いつの間にか心配は消えていた。そして、明日も無事に朝を迎えて二人は幸せな時間を過ごすだろう。

人気のなくなった川は、それでもきらきらと輝き流れる。それはまるで、全ての悲しみを流してくれるかのように……。


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