TOAのティアタンはメロンカワイイ

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匿名ユーザー

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超新星、そして生まれいずる日

長かったようでとても短かった旅。
それはとても当たり前のように近くにいたみんなとの旅。
そして今まで知らなかった、知ろうともしなかった、自分のことも少し見えた旅。

その中であなたともずっと側にいた。
あの頃はあなたのことをこんなに想うなんて考えられもしなかった。


アクゼリュスの崩壊。
あのときあなたはとても遠い人に見えた。
でも私はあなたを見放さなかった。それは自分が出来なかったことへのただの
埋め合わせだったのかもしれない。兄さんを止められなかったから……。

でもあなたはどんどん変わっていった。私はずっと冷たい気持ちであなたを
見ていたはずなのに。自分への負い目から始まったことなのに。
シュレーの丘で初めて超振動を制御したとき。
別人のように、はしゃいで抱きついてきて、でも輝いて見えた。


あなたはたくさん私に感謝の言葉をくれた。
叱ったこと 見ていたこと そして彼を励まそうと懸命に届けた言葉に対して。
私も伝えたかった。―――ありがとうって。
これほどいろんな気持ちを持つなんて。
…ずっと前、冷血と言われたとき。
少しはムッとしたけれど、でも否定はする気にはならなかった。
自分でも冷徹な判断をしていると思ったし。兵士として自分を律することが一番だと信じていた。
だから……私がこんなに熱い心に支配される時があるなんて思ってもみなかった。

あなたと交わった時間では伝えきれなかった気持ちがあった。
私の本心はもうとっくにあったのに。でも伝えることはしなかった。


短くてもしっかりと存在していたあなたとの数ヶ月。
いつかはその旅も終わること。そんなことは勿論わかっていた。
でもあんな終わりではいたく……なかった のに。

ルーク…なぜあなたは此処にいないの?
私の中には昨日のことのように蘇るのに。


世間ではあの出来事ももう過去の出来事となりつつあるけど。
私の中では確かに存在していて。
あなたの笑顔はなくならない。

あなたがいなくなってもこうして世界はきちんと動いている。
私もその中で生きているのだから、止まることは出来ない。
だから誰かにそれを尋ねられた時。
能面を軽く貼り付けて私はこう返す。
「大丈夫」と











「~~♪」
「譜歌を詩っていたのか。なあティア、いま何考えてた?」
「今までの全部の出来事よ。みんなと…そしてあなたのと、ね」
「俺、あの譜歌が聞こえたからあの時帰って来れたんだ」
「そう。本当に…………よかった。でも、昔話はおしまい。
 私達はこれから出来ることが幾らでもあるんだから」
「―――さあ行きましょう、ルーク」
「ああ」


――僕らの時計は止まらないで動くんだ―――




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