TOAのティアタンはメロンカワイイ SS > スレ10 > 短編

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62

「雨…」
浅い眠りから目を覚ました彼女の耳に、街に打ちつける雨音が聴こえる…
「神様もいじわるね…」
まるで自分の心を映すようなその光景に、思わず笑ってしまう。
あの日以来、自分だけがどこかに取り残されたような気持ちで日々を過ごして来た。
共に旅した仲間達は、それぞれに忙しくあれからの時を過ごしている。
そう。確かに、時は流れている。自分だけが、あの日で時計を止めてしまっているだけ…
幼い頃から兵士として育てられ、決して人前で涙を見せなかった。それが兵士としてあるべき姿だと、そう言い聞かせてきた。
しかし、彼女は気付いてしまった。自分が泣かない本当の理由を。…怖かったのだ。自分の感情を表に出すのが、自分の弱さを認める事が。
本当は声に出して泣きたい…逢いたいと、そう声に出せたなら、どれだけ楽になるだろう。
こんな時だから、隣に居て欲しいのに、背中を押して欲しいのに、泣いてもいいと、言って欲しいのに、彼はそばに居ない…
「でも…」
誰よりも愛しい人。誰よりも彼女を理解してくれる人。誰よりも逢いたい人。だからあの日、待つと決めた。
「約束、したものね…」
ふと、彼の顔が浮かぶ。笑っていた。そうだ、自分の中に、確かに彼はいる。
「だから…いつまでも待つわ…」
いつしか空は晴れ渡り、大きな虹がかかっていた。自然と譜歌を口ずさむ。少し、ほんの少しだけ、前を向けた気がした。

73

「お前が消えてから、もう1年になるんだな。時っていうのは恐ろしく早いよ・・・」
墓石を目の前にしゃがみこんで、ガイは呟いた。さらさらと乾いた風がガイの身体を包み込む。
背後に立っていたティアが、手にしていた花束を差し出した。
「・・・本当ね。ねえ、このルーのお墓どうするの・・・?私、お花持ってきたんだけど余計だったかしら・・・」
「そんなことないさ、花がない墓ってのも可哀相だ。困ったもんだよまったく・・・勝手にこんなもん建てちまって。ルークに失礼だろう。
 あいつが帰ってきたらどうするつもりなんだか」
「ふふ、そうね。亡くなってもないのにお墓があるなんて、ルークはどんな反応をするかしらね」
風に揺れる前髪を払って、ティアは軽く微笑んだ。

ふと脳裏に様々なルークの姿がよぎる。
ルークの楽しそうな顔。かわいい寝顔。自分が作ってあげた料理を嬉しそうに口へと運ぶあの表情。数え切れないほど彼の姿が浮かんでくる。
いつの間にかティアの顔から笑顔が消えていた。
そして、ガイもティアと同様、墓石を前にルークとのたくさんの思い出が頭に浮かぶ。
そのどれもがまるで昨日のように思え、思わず現実を放棄したくなる。
耳にはルークの声がこびりつき、似たような声が聞こえると間違えて振り向いてしまう。
もうこれ以上誰も失いたくないと思う。こんな思いはもうたくさんだ・・・

「ティアはつらくないのか」
「私・・・?そうね・・・つらくないと言えば嘘になるわ。だけどルークは絶対に帰ってくるって・・・ガイだってそう信じてるでしょ?」
「ああ、もちろんだ」
「だからもう帰りましょう。ここにくる理由なんてないもの・・・」
「・・・そうだな。帰ろうか」
ティアはすっと前に出て、墓石の上に花束を置いた。
「ルークは今何をしているのかしらね。もしかしたら私達を驚かせる為に何か準備をしてるかもね。だってルークだもの、そう思わない?」
ティアに微笑みが戻る。しかし、その表情は無理矢理作ったようにも見えた。
「そうか・・・そうだよな。俺はルークをいつまでも待つさ。あいつはどこかで生きていて、ひょっこり現れるんじゃないかってな。今でも信じてる」
ガイは墓石に手をかけると、立ち上がった。まるでルークと肩でも組むように、少し乱暴に。
「また来年来る。今度はお前をここに連れてな、楽しみにしてろよ」
墓石に向かってそう言うと、ガイはティアの横を通り過ぎ前へと歩き始めた。
ぽつりぽつりと雨が降り始める。
ティアは通り過ぎるガイの横顔をチラッと見ると、静かに持っていた傘を広げた。
「・・・ティア。君は強いんだな」
「え?そんなこと・・・私にだってつらい時はあるわ・・・。あの・・・それより傘を。このままだとあなた濡れてしまうわ」
ティアはガイに近づき傘に入れようとする。
「ああ・・・雨だな。だけど、傘は必要ない。・・・すまない」
ガイの服に、雨粒の染みが出来る。やがてそれは、ザーザーと勢いを立ててガイの身体を打ちつけた。
1度だけティアに振り返り、それからまた歩き出す。

あの時かすかに見えたガイの頬を流れる透明の液体が、涙なのか雨なのか、ティアには分からなかった。

104(ティア関係ない?)

ジェイド「それに私には、もっと残酷な考えしか浮かびませんから・・・」
ルーク「・・・俺か?・・・ジェイド・・・」
ティア「!!」
ナタリア「!!」
ゴーッ、パァン!!
ガイ「バッキャロウ!!」
ジェイド「ぐふぅ!?」
アニス「ガ・・・ガイ!?」
ガイ「ああ、確かに旦那の言う通りさ!!ルークはレプリカだしフォニム振動数が第七音素と同じ・・・まさにうってつけだよ!!」
ガイ「だからと言ってお前何だ・・・え!?皆がそれで満足するのか!?」
ジェイド「え!?ええ・・・大陸中の瘴気が消え去り、皆さんが安心して暮らせます・・・」
ガイ「そぅら見ろ!!それじゃまさにルークにうってつけじゃねえか!!」
ガイ 「やってくれるかルーク?」
ルークもちろんだよガイ!俺みんなの役に立ちたかったから・・・!」
ガイ「やってくれるって」
ジェイド「そ・・・そうですか・・・では行きましょう・・・」
ジェイド(何で今私殴られたのーーーーーー!?)ガビーン

404

「なぁティア?」
「なに?ルーク」
「これ…さっき拾ったんだけど。ブウサギのぬいぐるみ」
「き、きっと誰かの落とし物ね!お…落ちてた場所に置いておけば、取りにくるとおもうわ」
「ん?あ、あぁ。持ち主がくるといいんだけどな…誰か人にあずけた方がいいんじゃないか?」
「だ、大丈夫よ!来るに決まってるわ!…いちばんかわいいぬいぐるみだし…」
「お?名前のシールがあるぞ…「てぃあ」…?なぁティア、これってもしかして…」
「ぐ、偶然ね…名前が同じだなんて」
「でもこれ、ティアの部屋と同じ匂いだよな」
「さ、さぁ行きましょ!そのぬいぐるみは置いといてっ…」

「ははぁーん、ティア~?」
「な…なによアニス…」
「今日はアップルパイが食べたいな~っ」
「また買ってあげればいいんでしょ…うぅ~…」

586

ここはファブレ公爵邸の中庭。時は昼下がり。そこに人影が二つ。
「なぁなぁ、ティア、豆撒きしようぜ。」
「豆撒き?何するの?」
「なんかジェイドが言ってたんだけど、
どっかの地方でこの時期は豆をぶつけ合うんだってさ。」
「へぇ、そうなんだ。初耳だわ。」
そう言うとルークはおもむろにポケットから豆の入った袋を出す。
「はい、ティアの分。」
ひとつをティアに渡し、ルークは後ろを向いて少し離れる。
「っていうことで、いくぞティア!それ!」
振り返りざまに豆を投げる。
「きゃあ!」
いきなり豆をぶつけられて驚くティア。そしてすぐさま、
「ルーク!やったわね!」
ティアも豆を投げ返す。
「うわ、ティア!力入れすぎだって!」
「問答無用よ!」
「ん?何やってんだあの二人。」
ふと、通り掛かったガイがその様子を見かける。
よく見るとお互いに何かを投げ合っている。
傍から見ると夫婦喧嘩に見えなくもない。
「一応、ここは親友として止めないとまずいな。」
颯爽と二人の間に割って入る。
「ガイ!」
「お二人さん、夫婦喧嘩は犬も食わないって言うぜ。どうした?」
「夫婦喧嘩?な、ガイ!何言ってんだよ!」
ガイの『夫婦喧嘩』発言に思わず赤くなるルークとティア。
「それに喧嘩じゃなくて、『豆撒き』してんだよ。」
「そうなのか?じゃあ何で豆をぶつけ合ってんだ?」
「え?ちがうの?」
戸惑いがちにティアは問う。
「いいか、豆撒きってのは無病息災を願って災いを家から追い出す意味があるんだ。
で、豆は災いの象徴の鬼にぶつけるんだ。」
「鬼?でもいないぜ、いちいちモンスターにでも会いに行くのか?」
「そういうわけにもいかないから、誰かが鬼のお面をかぶってぶつけられる役になるんだよ。」
「へぇ~。じゃあ、今からガイが鬼の役やってくれよ。」
「おお、俺が?」
「じゃあいくぞ!ガイ!それ!」
手に握っていた豆をガイにぶつける。それに倣ってさりげなくティアも加わる。
「ちょ、ちょっと、何でティアも加わってんの!?」
「え、だって、面白いんだもん。」
すかさず逃げ出すガイ。
「あ、逃げた!追おう、ティア!」
「ええ!」
「助けてくれぇぇぇぇ!!!」
その後しばらくファブレ公爵邸からガイの悲鳴が聞こえ続けた。


610

いつものような昼下がりの中、ルーク達はバチカルを目指して歩いていた
「いやぁ、いい天気ですねぇ。」
「ああ。そうだな」
「………」
と、道ばたで何かを発見したティア。
「ん?どうかしたのかティア?」
「(…かわいい……)」
「おっ子犬じゃないかぁ。俺も小さい頃の話だが、屋敷で飼っていたよ」
「こんなところに捨てていくとは、ルークよりもひどいですねぇ」
「どーいう意味だよ…」
しゃがんだまま振り返って眼差しをルークに向けるティア
「な、なんだよ…」
「ルーク…その…えっと…」
「まさか…連れて行きたいとか…言わないよな?」
「そんなことは!な…ないわよ…でも、かわいいから…」
「わかったって!連れてきゃぁいーんだろ」
「ホントに!?ありがと、ルーク」
「やれやれ、また旅のお荷物が増えますね」
「大佐ぁ~、そんな言い方ってヒドイですよぉ。ティアがせっかく喜んでるのにぃ」
「でも、ティアはもう夢心地みたいですし、聞こえてないんじゃないんですか?」
「ん~♪♪」
抱き上げて目を細めるティア
「なんか…いつになくご機嫌だな…」
「よろしんではなくて?そういうこともあってもよろしいでしょう?」
「いやまぁ、そうだが…いつものティアじゃないからなんとなく調子が狂うな…」
「ふふっ♪ん?…あ…そ、その…これは…べ、別に犬好きとかじゃなくて…」
「じゃなくて…なんだ?」
「と、とにかく先を急ぎましょ!時間も喰っちゃったし(////」
変なヤツだな、とルークは感じながらも目的地目指して歩を急いだ

742

「この靴、ただの靴かと思ったら大間違いなのです!
乙女のみずみずしい美脚が汚れないよう、そして戦いの最中に傷がつかないよう
最新鋭の音素技術が詰め込まれている一品なのです。
足のラインが美しく見えるよう、従来の品より更に加工が加えてあるのです!
それが今なら60000ガルド!!
どうです?お安いでしょう?
今ならこの靴磨きもセットでついてきますよ!」

ヴァン「少し高いな…」
ティア「…兄さん、他の安いところでもっとかわいいのがあるかもしれないから
    他探してみましょう(うー…でもデザインかわいいなぁ…)」
店の人「まあそう言わず!」
ヴァン「もう少し安くならんのか」
店の人「うぐ・・・しかしこれは人気の品でして…」
ヴァン「ティア、これがずっと欲しかったのだよな?」
ティア「うん…」
店の人「仕方ない!かわいいお嬢ちゃんに負けて、50000ガルドでどうですか!」
ヴァン「うむ、それなら予算ギリギリセーフだ。買おう」
店の人「ありがとうございます!」
ティア「お兄ちゃんありがとう…」
ヴァン「何、初任給で何かお前に買ってやりたかったのだ。大切にするのだぞ」
ティア「うん!ありがとう!大切にするわ!」

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ディスト「~~であるから、コンタミネーション現象は…」
アニス「ねぇねぇ帰りにケーキ屋行こうよぉ」
ディスト「そこ!私の華麗な授業の邪魔をするな!何がケーキ屋ですか!」
ルーク「うぜぇーってぇの」
ティア「ちょっとルーク!聞こえるわよ!」
ディスト「キィィィッ!何がうざいですか!そもそも貴方達は…」

ガラッドガッ
ヴァン「お前達には劇薬が必要だ。」

879

 普段は優等生で通っているティアだが、今だけは校則を破る事に決めた。
 周囲に誰も居ないのを見計らうと、コンクリートの廊下を蹴ってスピードを上げる。
 急がなければ。
 貴重な休み時間はあと5分程しか残っていない。

 (先生ってば…もう少し早く言ってくれれば良いのに)

 『おや。私とした事が、次の授業に使う標本を忘れてしまいました』
 ジェイドの依頼は常に突然だから困りものだ。
 そしてそれを楽しんで行っている節が有る。
 大体一年教室から科学準備室までは結構な距離があり、どう考えても職員室の方が近いのだ。
 自分で赴いた方が余程早く済みそうなものを。

 (わたし、もしかして遊ばれているのかしら…)

 疑惑が脳裏を過るが、今はそんな事を気にしている場合ではない。

 (そこを曲がればもうすぐ!)

 息を上がらせながら、ラストスパートを掛ける。
 前だけを見据えていたティアが、逆方向から向かってくる人影に気付く事はなかった。

「うわっ?!!」
「きゃっ…?!」

 誰かにぶつかった。
 頭がそう認識した瞬間にはもう遅い。
 筆箱の中身やファイルに綴じられていたプリント類が、廊下の中心で派手に散らばる。

「ってぇ…あ、危ねえじゃねえか!いきなり飛び出すなよ!」
「ご、ごめんなさい!急いでいたので…」