TOAのティアタンはメロンカワイイ SS > スレ10 > 423-427

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【スキット-只今特訓中! ティア&ノワール】

「あいよ、コーヒーでいいかい?・・・まったく、よく頑張ったもんだねぇ。」
「・・・ありがとうございます。」
「まぁ、生傷や痣はドーランで隠せるから大丈夫だろうよ。ただ、アンタの肌に合うようなの、あったかねぇ・・・。」
「あの・・・。」
「ん?なんだい?」
「私、変わりました?」
「・・・面白いもんだね。ケセドニアやレムの塔で会った時には仏頂面しか表情にないと思ったもんだけど。アンタ、きちんと笑ったりすること、できるじゃないか。」
「・・・多分、忘れていたんだと思います。」
「ん?」
「私、神託の盾に入る時、今までの私を捨ててきてたんです。軍人として、そして戦場で生きるために余計な感情は捨てていたんです。」
「・・・・」
「でもこうして・・・ノワールさんに鍛えてもらって、捨ててきた私を思い出してきたんだと思います。」
「・・・そうかい。」
「ところで・・・あの坊やに教えなくて、いいのかい?」
「そっ、それだけは駄目です!・・・・恥ずかしくて。」
「そっか・・・。よっし!じゃあもう一回おさらいするとしようか!気合入れていくよ!」
「はい…お願いします。」

ちょうどその頃。
バチカル港の荷物置き場でルーク・フォン・ファブレは仰向けになって夜空の月を眺めていた。
こちらに戻って以降、ファブレ家にいると仕切りなおしの成人の儀の予行演習に昼夜問わず
つきあわされ、登城すれば諸国の来賓との歓談に出ざるを得ない。
今や、この薄暗いバチカルの誰もいない荷物置き場の自分の体がすっぽり入る木箱の中が
彼の唯一の安住の場所であった。寝藁も敷いてあるし、安らぐにはおあつらえ向きだ。
「・・・・ふぅ。」
彼は今朝、自分宛に届いた郵便物の封筒の中身を取り出し、物憂げに読み返す。
「ケセドニア、レムの塔はじめ、皆様には大変お世話になりました。
つきましては感謝の意も込めまして我々の興行にご招待させていただきたく存じます。
ご多忙な皆様を癒すひと時の娯楽と愉悦の時間となれば幸いです。-漆黒の翼一同」
封筒の中には招待状と共にチケットが一枚同封されていた。
勿論、この招待状がジェイドによる悪知恵という名の御節介であることに気がつくわけが
無い彼であった。
本来ならば、こんな億劫な日々から抜け出せると、二も三もなく馳せ参じる所である。
だが、彼は躊躇っていた。サーカスに行くこと自体に問題があるわけではない。
行けば、「彼女」に顔を合わせる羽目になる。そのことがどうにも彼を躊躇わせた。
「・・・・きれいになってやがったな、アイツ・・・・。」
2年ぶりに会った彼女。再開を約束した想い人。だのに、それ以降、
彼は彼女にろくすっぽまともな話ができなかった。
彼女の顔を見るたびに何を話せばいいのかわからなくなっていたのである。
だから彼は自分がティアに対して何を話したのか、全く覚えていないのだ。
その人となりは立派な青年だが、結局のところ、彼の根底-特に恋愛に関しては
未だに少年のままだったのである。
そして、彼女もなぜか自分に対して以前のようにつっかかることなく、
生返事を繰り返すばかりだった。
「・・・・ったくなんなんだよ、約束どおり戻ってきたのに・・・。」
そう言ってルークは「小部屋」の中で寝返りを打った。
こういう時は眠ってやり過ごすに限る。ルークはそう思い固く目をつぶる。
だがティアの事を思うと心は千々に乱れ、それどころではなくなった。
体と心は疲れきっているのになんとも恨めしい話だ。
「-そうだ。」
そう思い、彼は記憶の中にある歌を口ずさみ始めた。
ティアの譜歌。彼女が戦場で相手に対して眠りを誘うそれである。
そのせいあってか、口ずさんでいるうちに彼は眠りに落ちた。
だが、譜歌の意味を正確に知らない者が歌えばそれは予想もしない形で術者に帰ってくる。
朝が来ても、そして彼の「小部屋」に釘が打ち付けられ、クレーンで船に運び込まれても
彼は目を醒ますことが無かった-。


「オーイ、これはどこにもってけばいいんだぁ!?」
「例のところに持ってってくれー!」
各諸国からの貨物を運び込んでいる喧騒の中ではあるが、
サーカス団の興行初日を祝福するかのように、ダアト港はその日速やかに晴れ渡った。
「久しぶり、だな・・・。」
グランコクマからの定期船を降り、燦々と差し込む陽光を掌で遮りながら、ガイラルディア・ガランは久々にダアトの地へと降り立った。
「あら、ガイ?」
声をかけられた方を向くと、彼と苦楽を共にした仲間の一人-ナタリア・L・K・ランバルディアがそこにいた。
これだけ多くの人間がいるにもかかわらず、たおやかな美しさと高貴なたたずまいはひときわ目立つ。
「やぁナタリア!・・・じゃあ君も、これを?」
そう言って彼は招待状を懐から取り出した。
「ええ。私もいただきましたわ。ちょうどベルケンドへの技術視察の遊説もひと段落着いたので、こちらへと。」
「そうか、そいつはちょうどいいタイミングだったな。相変わらず忙しそうだね。」
「それが王女の義務ですもの。それにバチカルにずっといるのは私の性に合いませんわ。」
多忙を極める公務に携わっているにもかかわらずナタリアは疲れを見せず、むしろ穏やかな笑みを見せながらガイに応えた。
「あなたの方はいかがですか?」
「いかがも何もピオニー陛下の随身という名のお守りの毎日だよ。まったくなんで俺が陛下のブウサギの世話なんか・・・。」
ナタリアとは対照的にゲンナリと応えるガイである。
「あら、それは災難ですわね。」
「まったくさ、しかもジェイドの奴は城から飛び出して水浴びをするもんだからそれを捕まえるので俺も水びだしって事もしょっちゅう。」
「それはそれは・・・・。」
ブウサギのジェイドを追いかけるガイを想像し、ナタリアは懸命に笑いを堪える。
「全くああいう名前の奴で素直な気質の奴ってのはいないもんかね。」
心からため息を吐くかのように嘆くガイ。
「ああいう名前で、失礼いたしました。」
「うぉっ!?ジェイドっ!」
こういう時に限って出てくるジェイドであった。まったく地獄耳なのか、はたまたタイミングがいいのか。
「おっ、みんな来たね!・・・ってルークはまだか。なぁんだぁ。」
やって来たアニスも軽く落胆の表情を見せる。
「なぁんだぁ、つまんないの・・・・。」
その傍らで心からしょげるフローリアン。
「しょうがないですねぇ。一番来て欲しい人なのですが。時間がありません、行きましょう。」
「そうですわね・・・とそう言えばティアはよろしいのですか?」
「ティアは・・・そうですね。後から顔を合わせる事になると思うので大丈夫です。」
「?」
首をかしげるガイとナタリア。
「ね、大佐。楽しみだよね~。」
体全体でぶりっこするアニス。
「楽しみですねぇ~。」
満面の笑みを浮かべながら返すジェイド。
「たのしみぃ~。」
とにかく何か楽しいことが起こるようだと思っているフローリアン。
「どうやら・・・・」
「まんまとノせられたようですわね・・・私達・・・・。」
首を傾げながら、今回の集合の意図を薄々感づき始めた二人であった・・・・。



  • 後編がはやくみたいですね~(ジェイド口調)  -- 白黒P (2009-06-25 21:24:46)
  • トップクラスの熟女・人妻と楽しみませんかd(´∀`*) http://sns.44m4.net/ -- 優子 (2012-08-21 01:02:49)
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