ROCKETEER
寝息
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匿名ユーザー
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自分の意識が覚醒するのを感じた。目を開けても周りは暗い。あまり寝た
気がしないのは、実際それほど時間が経っていないからだろう。
(一時間くらいかな・・・・・・)
成歩堂はぼんやりと思った。隣にいる御剣は熟睡しているらしく、規則正
しい呼吸が聞こえてくる。
その寝顔に穏やかな愛情を覚え、同時に先刻の激しい熱を思い出した。
どれだけ求めても、まだ足りないと思う。手を離せば消えてしまうので
は、と不安になることさえあった。
自分が御剣を想っているのと同じように、彼も自分を想ってくれているの
だと言える自信はある。
ただしそれは現在に関してのことで、これから先のことは何も言えるはず
が無い。
元々、この関係は信頼から派生したものだ。
(最後に、御剣の選ぶ人がボクじゃなくても・・・・・・)
その信頼まで失われたりはしないだろう。これだけは確信が持てる。
それでも、彼が自分の側にいる間は・・・・・・。
成歩堂は眠る御剣を抱き寄せ、再び目を閉じる。
この小さな寝息を守るのは、自分だけでいい。