星座づくり

    

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「ここだとさ、ちょっとは見やすいだろ?」
手を引かれて連れてこられたのは成歩堂のマンションの非常階段だった。
建物の陰になって街灯の光が届かないそこからは、確かにベランダからよりは星がよく見えた。
「さすがに天の川までは見えないけど」
「ああ……」
成歩堂の隣で御剣はぼんやりと相槌を打った。
星空を見上げるのは何年ぶりだろう。ましてや、その為だけに時間を取るのは子供の頃以来かもしれない。
人々が寝静まった深夜。音の無い闇の中で見る星には、吸い込まれるような感覚を覚える。
「あれとあれと、あれを繋げてさ……」
ふいに成歩堂の手が宙を泳ぐ。その先には一際大きな光の粒。
「ぼくと御剣の星座にしよう」
「何の形をしているのだ?」
「……愛の形……?」
あは、と笑う声に呆れ顔を返す。
「そんなことを本気でやるとはな……」
「いいじゃないか、形なんて何でもさ」
そっと右手を包む温もり。
「来年も再来年もその次もずっと、あの星座は毎年この日にあそこに昇るんだ」
「私達の愛がか?」
からかうように言ったのは、ほんの少し切なくなったから。
「そうだよ。いつまでも変わらないであそこにあるんだ。これからずっと……」
例え、儚い願いでも。
「……そうだな」
その輝きは、二人が共に過ごした証。





<後書>
幼稚園の七夕行事とかで短冊に願い事を書くときに、特に思いつかなくていつも適当に書いてた記憶があります(夢のない子供)。
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