USS 小説ダンディー☆スター01


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ダンディー☆スターの冒険  ...著 / アザリンタ・アザレンダ

「世界はかくも美しくあるものだ」


ダンジョンに輝く一番星!
熱くて渋いタフガイ!
そうそれがこの俺様!
アンガス・ホースト。
人呼んでダンディー☆スター!
今日も冒険者の店に並んだあろ~まな獲物(冒険)たちが
俺の到着を今や遅しと待っている。
さぁ今日はどんな獲物が待っているのかな?

第一話 酒場で俺とナイストゥミーチュー


さわやかな朝が来た…希望の朝だ。おはようの挨拶が町中で
こだまする。
「はっはっはっはっは!おはよう諸君!」
 冒険者の朝は早い。常宿にしているのはこの店。
熱々のタンシチュー亭。酒も飲めて泊まれて仕事ももらえる。
とてもすばらしいオアシスさ。

 俺の朝はいつもこの庭先にある水場からはじまる。
顔を洗って歯磨きをして、鏡代わりにたまった水で
歯を10回は光らせる。
そのあと魔物を退治したあとにビシッと決めるための
ポーズを数回。よし!今日はこれで行こう。
今日は割りと早く決まったせいもあって、
ここの頭頂部がずいぶん寂しくなったおっさんのつくる、
無骨でデリィィイシャスな朝飯をいただけそうだ。あれはいいものだ…。
タオルを背中にバシィイインとぶつけると、
上半身裸のまま酒場のほうへと向かう。

表玄関からはいっていくと、誰かがぶつかってきた。
「うぉおおおっととととと」
よろけて尻もちをつきそうになるが、そこはダンディーにこらえる。
なぜなら?ぶつかってきたのはか弱い女性だったからだ。
ここで耐えられないような男はダンディーじゃない。
「おう…まだあぁああむ?大丈夫かい?(キラーン)」
年のころは20を超えてはや幾年月の妙齢の奥様が、入り口で何者かにでも
突き飛ばされてきたようだ。

どうやらマダムはここの冒険者にダンジョンの中に入り込んで出られなくなった、
一人娘の捜索を依頼していたらしい。
…が、儲けの少ない人探しということもあり、どいつもこいつも受けてくれなかったと。
もう一度どうか…とお願いをしたところ、そんなに暇じゃないとかなんとか、
言いながら突き飛ばされた…っとまぁこういうわけだ。
まだむを突き飛ばすとは…。まったく一言いってやらなければいけない。
それがダンディーというものだ。

「このノットダンディー野郎!女性の扱いも知らないのか!」
「あ゛?上半身裸男がなにいってんだ?表出ろや」
「上等!だこのダンディー様を知らないと見える」

10分後…

「ふん、いきがんなや筋肉だるまが…」
しこたま殴られ少々顔の形が変わったが、俺様の圧倒的勝利である。
奥からウェイトレスが仰向けに倒れている俺様の方に向かって、
急いで来ているような気がするが、きっと気のせいに違いない。

「あの…大丈夫ですか?」
先ほどのまだぁああむが俺様を心配そうに覗き込む。
「なぁはあに…まだむ、しんぱひはいりまへんよ(キラーン)」
酒場の奥で硬い木でできた頑丈の椅子のうえ。
鼻栓をつけ、少し負傷した顔を冷やすためのタオルは勲章にしか(俺様には)見えない。

「おいダンディ~そろそろたまった宿賃払うころだろ?あれだ…その方の話し
受けてやったらどうだ?」
今言おうと思っていた矢先に頭頂部の(以下略)のマスターが声をかけてくる。
「あ…あのでもたいしたお礼は…」
慌ててまだむは鞄から幾ばくかの硬貨を出そうとする…がもちろん止める。
「はっはっはっは、むぅわぁあああすたーに言われるまでもない。
このダンディー☆スターに任せれば、お嬢さんはもう安心だ。
ああ金銭は不要。冒険者の報酬はダンジョンの中にあるものだ(キラーン)」
ダンジョンはどうやら町外れの古びた教会の先の井戸からつながっているらしい。
「あんた、こいつは馬鹿だが男気は人一倍の奴だ。
さすがにただで受けるやつはいないからな。こいつでかまわないか?」
マスターが少し俺様を褒めすぎているじゃないか。
「ええ…ありがたいのですが…本当にただでよろしいのですか?」
申し訳ないような不安そうな顔をして、まだあぁあむが瞳を潤ませる。
そうそれでこそ依頼者。そしてそれでこそまぁだああむぅう。
「もちろぉおおん、このダンディー☆スターに任せて安心納得ですよ。はっはっはっは(キラーン)」
かくして俺様は初めてのアッドベンチュゥアアアへと偉大なる一歩を踏み込んで、
装備を忘れてもどって再出発したのであった。
「ダンジョンよ愛しているぜぇええナイストゥーミーチュー…」