迷宮都市のお巡りさん 第二話


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 迷宮都市のお巡りさん、ロウ=ルルの朝は早い。
 通常の人間が午前五時から八時に起きて活動を始めるのに比べ、その十二時間ほど前にはもう目を覚ましているのだ。

 ロウは見覚えのある天井を見て、今日はどこで寝ていたのかを思い出す。
 馴染みの魔道具技師の私室である。 何処か甘い匂いがする柔らかいソファの上から身体を起こして、頭をガリガリと掻く。

 お巡りさんという生業上、根無し草ではあるが、当然のようによく泊まる家は決まっている。

 宿屋で人助けをしたらだいたい宿屋に泊まるため、やはり宿屋に泊まることは多い。
 反対に、普通の民家だと助けたところで、ほんの少しだけの金銭か、役に立つことのなき物が貰えることが多く、何も 貰えないときも珍しくはない。 言うまでもないが、こんなゴツいゴリラ男を泊めるような民家は少ない。

 宿屋が困っておらず、民家にも泊まれなかった日、だいたいの場合はこの魔道具技師の家に厄介になっているのが現状だった。
 妙に甘ったるい部屋の匂い、それに自分の男臭さが混じることにも、もう慣れて原因不明の罪悪感に襲われることはなくなっていた。

 ロウはいつの間にか掛かっていた毛布を押し退けて立ち上がる。 裏手に置いてある水桶の元に向かい、軽く水を顔にぶつけることで顔を洗うのと同時に目を覚まさせた。

 ここに泊まって、起きてからすることは決まっていた。
 カチン、コチン、と軽い金属音が鳴り響く、家と同じ敷地にある工房に向かった。

「おい、ノノ」

 工房で一心不乱に、金属に紋様を掘っている幼い少女を見て声をかけた。
 黒髪の少女は、それに気がつくこともなくカチンと金属を掘っていく。

「おい、ノノ。 飯を食いに行くぞ」

 ロウはそう言ってから、ノノと呼ばれた少女の服の後ろを掴み、持ち上げた。
 片手で人を持ち上げる。 化け物らしい行いだが、その光景を見たらあまりに当然のことのように見える。
 方や身長が190cm近くある筋肉の塊、方や身長が140cmにも満たない細っこい童女。

 童女は金属を削るための道具と、掘っている途中の魔道具を落とし、持ち上げられたことにやっと気がつく。

「……ロウ。 作業中は邪魔をしないように、と僕は何度も注意した」

 少女は自分のことを僕と呼んでから、身体を捻り、抵抗することでロウの持ち上げから脱出する。

「お前が作業終えるまて待ってたら、日が三回は暮れるだろ。 飯、食いに行くぞ」

 ロウは再び作業を始めたノノの手を掴んで、引きずって工房を出た。
 ゴリラに似た大男が、嫌がる童女を無理矢理連れ歩く様はよく言って誘拐事件。 悪く言えば、即ぶっ殺されても仕方がないような絵面である。

 だが、それを見る人々は、その光景を見て声を挙げるでもなく、興味なさそうに過ぎていく。

 ロウとノノのやり取りは、毎日というほどでもないが、頻繁に目撃されている。 その上、ロウはある程度だが信頼が置かれており、童女誘拐などを起こすような者ではないことを誰もが知っていた。

 あらゆる揉め事に首を突っ込んだからこそ、信頼されるようになり、信頼されたことで揉め事に首を突っ込むことが容易になり、また首を突っ込むことで信頼される。

 小銭稼ぎ、その日暮らし、所詮はその程度だった浮浪者紛いの男であったとしても。 十年、十年の積み重ねは浮浪者を正義のヒーローにまで押し上げていた。

 その小汚いゴリラのヒーローは、攫ってきた童女を室内に連れ込み、無理矢理椅子に座らせた。

「お、ロウの旦那。 お久しぶりですね、あの時は世話になりました」

「気にするな。 俺も店主にはいつも世話になっている」

 グズる童女を無視して、男二人は話を始める。
 ロウにとって都合のいい義理深い男。 客商売でありながら抜け切らない甘さと人情は弱みであり、その人柄が好かれて人気がある店だが、その分以上に揉め事が多い。

「ロウ、飯を食うなら早く食わせろ。
僕は早く世紀の発明品を完成させなければならないんだ」

「お前の魔道具が世紀の発明になるわけないだろうが」

「いや、今度こそ世界を救う発明になるはずなんだ!」

「前も言っていたが「きゃー! 痴漢よー!」って声が出るだけの魔道具で何故世界が救えると思った。
ギャグか? 笑いで世界を救うつもりだったのか?」

 あんな役立たずの魔道具、と……ロウは罵ると、ノノは顔を顰めた。

「だが、大活躍だったそうじゃないか。 痴漢撃退用魔道具。 さすがは僕」

 先日、ロウが魔術師の男に投げつけたゴミのような効果を発揮した魔道具は、ノノが作り出した物だった。
 本来の用途は自らの腕に嵌めて、口を塞がれても大声を出して周囲の人を呼び掛けることが出来るという物だ。

 ロウが全身に所狭しと装備している魔道具、その殆んどがノノが作り出した「発明品」である。

「痴漢撃退には使えねえけどな」

 ロウはそう言ってから、店主に向き直った。

「安い飯を二つ頼む」

「はいよ。 サービスしときますよ」

 いらねえ。 とロウは言ったが、その表情はにやけている。
 厨房に向かった店主を一瞥してから、全身に付けている魔道具を取り外し、一つずつそれを点検、整備していく。
 先日の痴漢撃退魔道具の腕輪から始まり、温かいお湯が出る指輪の魔道具、踏んだ地面が均される具足の魔道具。
 微妙な性能の魔道具、そのどれもがノノの作品であり、端正込めて作り上げられた一品だった。

 役に立たないと言いながらも、丁寧に扱っている姿を見て、ノノは嬉しそうに鼻を鳴らした。

「僕が作った魔道具が、そう簡単に壊れるわけないだろう」

 ロウはその姿を見て鼻で笑う。

「そりゃ、役に立たないから、使用頻度が低いんだよ。
殆んど使ってねえのに、壊れたら不良品にもほどがある」

「何を!」

「なんだよ?」

 睨み合う大男と、少女。 その間に、パンが割り込んできた。

「はいよ、お待たせ。 仲良いのは分かるけど、あまり店内でイチャつかないで……」

「なっ……! ぼ、僕達はイチャついてなんていない!」

 ノノの否定に、店主は笑いながら料理を机の上に置いた。 ロウは机の上に並べていた魔道具を片付けてから、店主に礼を言って、食器を手に取った。

 ロウの前に並べられていたパンは二口、肉団子は一口、野菜のスープは一飲み、一瞬で腹の中に消え去り、水を呑み下した。

「あ、行くのは待って、まだ食べてるだろ」

「んな、がっついて食わなくても、ゆっくり飯食ってるのを待つぐらいはする」

 ロウはそう言ってゆっくりと食えと言ったが、ノノはそれを聞かずに、ロウのように大口を開けて飲み込んでいく。 途中、喉にパンが詰まるなどの失敗もあったが、すぐに食べ終えた。

 ロウは懐から銀貨を一枚取り出して机に置き、店を出る。

「またきてくださいね」

「ああ」

 街のお巡りさん(自称)の浮浪者紛いの男と、世界一の魔道具技師(自称)の童女は工房に戻り、童女は中断していた作業を再開する。

「…………」

「…………」

 お互いに何も話すことはないのは、いつものことである。 そもそもの関係性は他人であり、ロウからしたらノノは一人だと野垂れ死にそうな子供だから面倒を見てやっているだけで、ノノから見たロウは自分のことを正義のヒーローとか言ってる痛い浮浪者である。

 父や娘という関係でもないため、ただ黙って二人で工房にいた。

 カチン、カチン、コチン、コチン。

 金属を削る音だけが寂しさやつまらない退屈さを紛らわす空間の中、バタバタと工房の中に人が入ってきた。

 三人組の……冒険者。
 一応は工房に店を兼ねている設計なので、人が来るのはおかしくはないが、あまりの珍しさにロウとノノは驚いたような表情を見せた。

「出発するんだから、あまりゆっくり見る時間はないわよ。 それにこういうところにあるのはそんな大した物はないわ」

「いや、でも……『世界一の魔道具店!』って書いてあったよ? 看板に」

「アレフ様、こういう世界一という看板は殆んど全ての場合で自称ですよ」

 どう見ても田舎者の男と、気の強そうな女、それと……ここいらでは珍しい種族、グランワイト人の女。
 ロウは金になりそうな相手ではないと判断し、挨拶もすることなく装備の点検に戻る。
 その三人組に大きく反応したのは店主のノノである。

「あ、いらっしゃい! メイクの魔道具工房に、ようこそ」

 不器用な笑みを浮かべて、三人組に話し掛ける。

「何か欲しい魔道具でもあるのか? 僕は世界一の魔道具技師だからね、大抵の物は揃っているよ」

「ほら、やっぱり世界一だって言ってるけど」

 超が付くほどの田舎者の少年、アレフは騙されやすかった。
 アレフを冷めた目で見る二人の女性を置いて、気を良くしたノノはアレフに接客を開始した。

「欲しい魔道具……魔道具……ねえエルマ、魔道具ってなんだっけ?」

 エルマと呼ばれた少女は、頭を抑えるような所作を行ってからため息を吐き出した。

「あんたねえ……。 前も説明したわよね」

「ご、ごめん……昔のことだから忘れちゃって」

 エルマは息を吸い込み、一息で説明を始めた。

「魔道具っていうのはね、魔術式が書かれた道具のことで、魔力を込めるだけで魔術が使える道具のよ。
でも、その代わりに装備した部位では、魔術式に書かれた魔術以外は使えなくなるものだから。
まぁ、あんたみたいにちゃんと魔術が使えるやつには無用の長物って感じかしらね」

 説明口調だな。 とノノは思いながら、また何も買わずに去っていくのかとため息を吐き出した。

「ですがお嬢様、基本的には要らなくとも、魔術の発動速度は魔道具を使用した方が早いですよ。
場合によっては、魔道具を使用するのも手かと」

「それもそうね。 いつも相手が悠長に私の相手をしてくれるとも限らないわね」

「じゃあ、何か攻撃に使えるような魔道具を見せてもらおうかな」

 話は纏まったのか、アレフは自分よりも一回り以上小さなノノに話しかけた。

「何かオススメの魔道具ありますか?」

 よくぞ聞いてくれた! とでも言わんばかりに、ノノは目を輝かせた。

「僕のオススメはこの魔道具かな」

 そう言ってノノは、奥から一つの華美な腕輪を取り出した。

「なんとこれは……! 乾燥してるところで、なんか「バチッ」ってして痛くなるのが防げるんだ!」

 要らない。 ノノ以外の四人の心境が一致した。

「え、と……それはいいかな」

「……バチッってなるの、痛いんだぞ?」

 知ってるよ。 我慢出来るよ。 アレフはその言葉を飲み込んだ。

「これが駄目か……」

 落ち込んでいるノノの後ろからロウが首を出して、助言をする。

「服装と荷物を見てみろ。
旅人、あるいは旅に出る奴らだ」

 なるほど。 ノノは頷いて、工房の奥に行き、幾つかの魔道具を持ってきた。

「旅人、とお見受けする」

 ロウの助言を完全に自分の手柄に変えてから、ノノは貝殻のような形をした魔道具を掲げた。

「それは……」

「ふふ、お客よ、お目が高い。 これは数多の魔道具が存在する、我が店においても有数の旅向けの魔道具。
これを耳に当てて、魔力を込めてみるといい」

 アレフは神妙に頷き、自らの耳に当てて魔力を込めた。

『ねんねーんー、ころーりー、ねんころりーやー』

「ーー! これは!」

「そう! 子守唄を歌ってくれる!
旅で眠りにくい夜にでも寝られるんだ!」

「ッ! いらない!」

「なんだと!?」

 心底驚いたような表情を見せて、頭を抱える。

「何故だ! 僕の自信作なのに!」

「……いや、別に子守唄聞いても……その、変わらない、かな」

 二人のやり取りに呆れたエルマはため息を吐き出し、踵を返そうとする。
 ノノは急いでエルマを引き止めて、近くに置いてあった魔道具を手に取った。

「お嬢さん、お嬢さんにぴったりの魔道具。 あるよ」

「あんたにお嬢さんって言われる歳でもないわよ」

 ちなみにノノは10歳、エルマは15歳である。

「お嬢さんみたいな歳の頃だと、旅をしているとどうしても気になること、あるよな?」

「え……ないわよ?」

「あるの! お肌の荒れとか! そういうの!」

 ノノのその言葉に反応したのはグランワイト人の女性である。

「店主様、その魔道具について教えていただけますか?」

「グラベリア……」

 エルマが呆れたように言ってから「好きにしなさいよ」と続けた。
 それを自分に言ったのだと勘違いしたノノは、早速、魔道具の説明に入る。

「まぁ、誰もが聞いたことがあると思うけど、女性ってのは、見られると美しくなる」

 一切の根拠のない俗説をノノが吐き出した。 グラベリアはその姿を面白そうに見てから頷く。

「だから、この魔道具を使うと綺麗になれるんだ!」

 ノノは魔道具に魔力を込めて、んー、と背伸びをしてグラベリアの耳に魔道具をくっつけようとする。 身長が足りなかったために、ロウがノノを持ち上げてやっと届いた。 そしてーー魔道具の魔術が発揮される。

『みーてーるーぞーーーー。 すごーく、みーてーるーぞーーーー』

「……どうかな?」

「いらないですね」

「なんだと!? これを聴き続けていたら、すごく見られてる感じになって、綺麗になるんだぞ!?」

「ずっと野太いおじさんに『みーてーるーぞー』と言われるのは……」

 グラベリアの意見を聞いて、ノノは持ち上げられながら落ち込む。 微妙に器用である。

「僕の自信作が……」

「まぁ、なんだ……相手が悪かったんだ」

「私は悪くないわよ! どう考えても!」

 ロウはノノを降ろして、整備していた魔道具を元の位置に戻していく。

「ロウになぐめられるのは……なんか腹立つな」

 この店主のお勧めは役に立たないと、的確な判断を下したエルマは、自ら選ぶことに変えた。

「攻撃用の魔道具はないの?
火属性の攻撃魔術が使えるのとか」

 ノノは魔道具を元の位置に戻しながら、首を横に振った。

「悪いな。 僕は、攻撃魔術の使える魔道具は、誰にも売らないことにしているんだ」

 なんで……と、不思議そうな顔をしたアレフに、ノノは言い放った。

「それは、世界一の魔道具だぞ? 会って間もない人に渡すには、危険過ぎる代物だ」

 少女の声に、少女の身体。 しかし、そう言い放った言葉の重みも少女の纏う雰囲気も、幼い少女が発したものとは思えず、アレフは言い淀んだ。

「悪いな。 他を当たってくれ」

 アレフ達はその言葉から、売る気は一切ないことを感じ取り、店を後にした。


 三人の冒険者が去った後、ロウはノノに向かって呟くように言った。

「よかったのか?」

 金払いも良さそうで、明確に物の価値が分かる目をしていた、悪い人間にも到底見えない。
 ノノが作った戦闘用の魔道具を託すには申し分のないほど、好条件だったように、ロウは思ったのだ。

「よかったんだよ。 そもそも……僕は、人を傷つける物は作りたくないんだ。
ぶっ壊してしまいたいぐらいだ、あんな物は」

「そうか」

 ロウは尋ねた割に、その返答に安堵したかのように息を吐き出す。

「お前の親父さんに……簡単に人に戦闘用の魔道具を売り付けるようなら 」

 それ以上の言葉を吐くのは、ノノには酷だと思い、続きを話すのは留まる。 そんなロウの様子を見てから、ノノは馬鹿にしたかのように鼻で笑って言い放つ。

「僕の腕を叩き斬れ。 だろ、どうせ」

 ロウは驚いたようにノノの顔を見る。
 ノノは寂しそうに、魔道具を作るための器具を撫でて、ポツリと零すように言った。

「親父はよく言ってたからな。
「死の商人にはなるな、人を殺すなら……金のためではなく、人のために。 商人としてではなく、人として」
って、汚い顔を顰めさせてな。 女の子に言うような言葉ではないよな」

「お前が女の子ってたまかよ」

 ロウの言い草に笑う。

「……おう、そうだな」

 何にせよ、良かった。 ロウは肺に溜まっていた息を吐き出した。
 もしも売っていたとしたら、ロウは一切の戸惑いもなく、迷いもなく、ノノの腕を斬り裂き、二度と魔道具を製造出来ないようにするつもりだった。
 ノノの親父の遺言だからではなく、ノノの世話をしている大人として。 ノノの技師たる所以である、父親譲りの腕を斬り裂く必要があった。
 その精神性も、父親譲りで本当に良かった。

「ロウ」

 ノノはロウの顔に手を伸ばすが明らかに背丈が足りず、厚い筋肉に覆われた胸を触った。

「なんだよ」

「僕は、ロウが欲しがるのならば……技師の腕にかけて、一人の人間として、それを託すつもりだ」

 ノノの頭に、手が乗る。 その活発そうなショートカットの黒髪を乱すように撫であげて軽快に笑った。

「いらないな」

 痴漢よー!と叫ぶ腕輪の方が、見てるぞと言ってくる耳当ての方が、バチッってくる痛いのを防ぐ腕輪の方が、ノノの作り出した、あまりにどうでもよい魔道具の方が……。
 ただ強いだけの魔道具より、遥かに有用で素晴らしいものであることを、ロウは確信していた。

「だろうな。 だから僕は……」

 ノノはロウの顔を見て、ほんの少し顔を赤らめる。 走って元の位置に戻ってから、近くにあった魔道具を手に取り、ロウを追い出すように投げ付けた。

「もう出て行けよ。 集中出来なくなるだろ!」

「ああ、頑張れよ。 また来る」

 そう言ってからロウはノノから受け取った魔道具を腰にかける。
 一つ増えた魔道具は「見てるぞ」と野太い声で言ってくるよく分からない耳当てである。

 本当につまらない物で、どうにも使い道がないくせに、並大抵の技師では再現出来ないような、とんでもない技術で造り出されている。

「本当に、いい娘に育ってるよ。 親友」

 もう、この世界「ウォーラン」の何処にもいない友人を思い浮かべながら、眩しい空を見上げた。
 あの三人組は今日旅立つらしい。何処に行くのかも、どうやって行くのかもしれないが、今日は旅日和の、いい天気だ。

 さあ、日々の糧を得るためだ。
 今日も今日とて、揉め事を、人の不幸を探しに歩こうか。

 ジャラジャラと、ゴミのような魔術しか発動しない魔道具を全身に引っ提げながら、ロウは笑みを浮かべた。