世界のビール
下面発酵酵母を使用し、低温(6~15℃)で発酵を行い、発酵が終わると酵母がタンクの底に沈降するのでこの名が付けられています。19世紀以降世界的に主流となっているビール。
淡色ビール
- ピルスナー
- チェコのピルゼン地方で生まれた淡色ビールの代表格。シャープなホップの苦味とフレッシュな喉越し、きめ細かい泡が特徴。世界で最も普及しており、日米の大部分のビールがこのタイプ。
- ドルトムンダー
- ドイツのドルトムント地方のビール。ピルスナーより淡色で苦味も弱い。
- アメリカン
- アメリカの一般的ビール。コーンやスターチなど副厚料を使用し、苦味を押さえ、炭酸ガスを強めにし清涼感を強調。
中等色ビール
- ウィーン(ウインナー)
- ウィーン地方のビールで黄金ないしは淡褐色。ミュンヒナーより甘味とコクは少ない。
濃色ビール(黒ビール)
- ミュンヘンラガー(ミュンヒナー)
- 19世紀の後半にドイツのミュンヘンで発達した濃色ビールで、ホップの苦味より、麦芽の旨味が特徴。ミュンヘン麦芽と色麦芽を使用。
- ボック
- 北ドイツのアインベックが発祥の地。ホップの苦味が強く、こくがありアルコール度数が高い。ドッペルボック(2倍のボック)というさらに濃厚なビールもある。
上面発酵酵母を使用し、常温(18~25℃)で発酵させる醸造法。発酵中に酵母が浮上し、液面に酵母の層ができることからこの名があります。
淡色ビール
- ケルシュ
- ドイツのケルン地方で造られる淡い黄金色のビール。淡色麦芽だけを使用。苦味が弱く、喉越しは爽快。炭酸ガスが弱く泡立ちも少ない。
- ホワイトビール
- ベルギー原産。小麦を加えたビール。フルーティーな爽やかさが特徴。
中等色ビール
- ベルリナーワイス
- ドイツのベルリンで造られる酵母で白く濁ったビール。フルーツのシロップを入れて飲むことが多い。
- ゴールデン・エール
- ベルギー原産。ラガービールより淡い金色のビール。アルコール度数の高いストロング・ゴールデン・エールもある。
- ペールエール
- イギリスのバートン産を代表とするビール。アルコール度数が高く、少し酸味があって苦味が強い。
- アルト
- ドイツのデュッセルドルフで発展した黒ビール。ホップの香味を効かせたのが特徴で、苦味が強くイギリスのエールに似ている。
濃色ビール
- ビターエール
- イギリスの国民的飲料であり、特徴のある銅色の樽生ビール。炭酸ガス含量が少なく、苦味が著しく強い。室温で飲用するビール。
- スタウト
- アイルランドのギネスを代表とする濃色ビール。濃厚で苦味が強く、アルコール度数も高い。
自然発酵ビール
自然界に存在する野生の自然酵母で常温で発酵させたビール。
- ランビック
- ベルギーのブリュッセル地方でつくられる伝統的なビール。木樽の中で2年近く自然発酵・熟成させるもので、特有の香りがあって酸味が強い。
- クヴァス
- 16~19世紀のロシアで、家庭で作られていたビール。ライ麦パンに熱湯を加えて濾し、砂糖とパン酵母と果物を入れて2~3日発酵させたもの。
酒税法におけるビールの定義
ビールと発泡酒は、酒税法で「麦芽比率」と「使用原料」の両面から分類されています。
ビールは、水とホップ以外の原料における麦芽の使用比率が、66.7%(3分の2)以上と決められ、さらに使用できる副原料(米・コーン・スターチ・糖類等)が限定されています。
ビールと同じように麦芽を原料としていても、この麦芽の使用比率が66.7%未満の場合、または定められた副原料以外のものを使用した場合は発泡酒となります。
最終更新:2008年03月23日 10:01