プロローグ03,壊れ行く日々

    
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 才能も実力もあった


 誰よりも強く優秀になろうと努力もした


 でも、そんなもの俺には不要な物だったんだ


 あったって何も変わらなかったんだ







                  プロローグ03,壊れ行く日々









 『この化物が!!!』

 ―――どうして俺を否定する?





 『お前なんて生まれてこなければ良かったのに!!!』

 ―――俺は何のために生まれてきたんだ?





 『ふん、こも出来損ないが……』

 ―――俺の存在意味は何なんだ?




 (何をやってもいい!!!……でも俺の存在意味だけは否定しないでくれ!!)









 月灯の入り込む部屋で天井を見ていた。


    (また何時もの夢か……)



 全身に汗をかきながら聖は自室で目が覚めた。



  反射的に自虐的な笑みが顔に浮かぶ





 父親には―――無関心に見られている



 母親には―――化物を見るような視線でたびたびあっても逃げるだけだった


 一族には―――異端として冷たい視線で見られた





 それが小学6年の現在にいたるまで聖は一族皆に腫れ物を扱うように扱われてきた。


 誰からも相手にされなかった……いや、異端児として恐れの視線で見られた。



          ひじり
 ―――それは、確実に少年の心を蝕んでいた―――





 布団から出て襖を開けて部屋を出た。



 襖を出るとそこには月の光が照らしていた。



 「夜は、こんなに月が綺麗だったのか……」


 いつもは中々見ることのない月を見て心が少し神秘的になった。




 太陽と月


 光と闇


 天宮の天契と自分の獄煉


 対極の存在




 ―――まるで俺本人じゃないか………



月を見ながらそう思えた。



 所詮はここには自分の居場所は無いことは知っている




 月を見て居ると横からふと声をかけられた。




 「聖様?……こんな遅くにどうしたのですか?」




 声をかけたのは聖と少し下くらいの年ごろのショートへヤーの少女だった。



 「ああ、小夜か……気にしないで」



 小夜は天宮においての分家で、何年か前から聖の世話をしてくれるている。どうやら、彼女は自分で志願して世話をしているらしい、聖は彼女とは全く会った覚えも無かった。彼女は聖の世話をしているため、分家でも友達は少ないらしい。


 最初の頃、聖は小夜はどうせすぐに自分の世話なんてやめうだろうと思っていた。


 しかし、小夜は今この時に至るまでずっと世話をしてくれた。




 それは、聖にしては一人ではなくなったと言うことだった。


 ―――だが、それはもう遅かったのだが―――




 「小夜、今夜はもう寝なよ」


 「いえ、私は一緒にいます」


 それだけの会話、他から見ると異様に思えるが2人にしては十分だった



 聖が縁側にすわると小夜がそのあとからすわる




 2人は一緒に月を見上げた。



 月明かりは2人の姿をいつまでも照らしていた。
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