R Crohn病
101E19,101E20,101E21
次の文を読み,19~21の問いに答えよ。
21歳の男性。右下腹部痛と下痢とを主訴に来院した。
現病歴: 3か月前から右下腹部痛が持続し,1週前から1日5回の下痢が出現している。今朝から37℃台の発熱を認めている。
既往歴: 19歳時,痔瘻の手術を受けた。
現症: 身長 168cm,体重 54kg。体温 37.2℃。脈拍 72/分,整。血圧 118/62mmHg。眼瞼結膜に貧血を認める。眼球結膜に黄梁を認めない。右下腹部に圧痛を伴う腫瘤を触知する。筋性防御は認めない。肝・脾は触知しない。
検査所見: 尿所見:異常を認めない。血液所見:赤沈 48mm/1時間,赤血球 310万,Hb 9.1g/dl,白血球 9800,血小板 51万。血清生化学所見:総蛋白 5.8g/dl,アルブミン 2.3g/dl,AST 25IU/l,ALT 25IU/l。CRP 3.8mg/dl。大腸内視鏡写真を別に示す。
19 この患者の下痢の原因はどれか。
a ホルモン産生
b 蠕動低下
c 酵素欠損
d 細菌毒素
e 粘膜障害
× a
× b
× c
× d
○ e
正解 e
20 診断に有用なのはどれか。2つ選べ。
a 小腸造影
b 腹部造影CT
c 腹部エックス線単純撮影
d 選択的腹腔動脈造影
e 内視鏡的超音波検査
○ a
○ b
× c
× d
× e
正解 ab
21 治療薬として適切なのはどれか。
a 緩下薬
b 抗癌化学療法薬
c 抗凝固薬
d 副腎皮質ステロイド薬
e 非ステロイド性抗炎症薬
× a
× b
× c
○ d
× e
正解 d
診断 Crohn病
100A28
28歳の男性。1か月前から1日6,7行の粘血便が出現し来院した。4か月前から頻回の軟便がある。回盲部から右側腹部にかけて圧痛を認める。血液所見:赤血球 389万,Hb 11.5g/dl,白血球 9600,血小板 39万。血清生化学所見:総蛋白 7.0g/dl,アルブミン 3.5g/dl,AST 25単位,ALT 22単位,LDH 360単位(基準 176~353)。CRP 5.6mg/dl。注腸造影写真を別に示す。
この患者で吸収障害が予想されるのはどれか。2つ選べ。
a 鉄
b 胆汁酸
c アミノ酸
d ブドウ糖
e ビタミンB12
× a
○ b
× c
× d
○ e
正解 be
診断 Crohn病