I 糖尿病(性)腎症
102D52
45歳の女性。健康診査で尿の異常と高血圧とを指摘され来院した。22歳での第一子出産時には尿の異常は指摘されていなかった。身長 156cm,体重 66kg。脈拍 72/分,整。血圧 158/96mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。浮腫は認めない。尿所見:蛋白 2+,糖 1+。血液所見:赤血球 452万,Hb 13.0g/dl,Ht 39%,白血球 6800,血小板 21万。血液生化学所見:空腹時血糖 140mg/dl,HbA1c 8.0%(基準 4.3~5.8),総蛋白 7.0g/dl,アルブミン 3.6g/dl,尿素窒素 8.0mg/dl,クレアチニン 0.7mg/dl。腎生検PAS染色標本を別に示す。
治療として適切なのはどれか。
a 血漿交換
b ACE阻害薬投与
c 降圧利尿薬投与
d シクロホスファミド投与
e 副腎皮質ステロイド薬投与
× a
○ b
× c
× d
× e
正解 b
101A36
54歳の男性。蛋白尿の精査加療を目的に来院した。13年前に糖尿病と診断され,食事指導を受けたことがある。4か月前の健康診断で尿糖と尿蛋白とを指摘された。身長 165cm,体重 67kg。脈拍 72/分,整。血圧 140/90mmHg。尿所見:蛋白 1+,糖(±),沈渣に異常はない。血清生化学所見:空腹時血糖 130mg/dl,HbA1c 7.5%(基準 4.3~5.8),尿素窒素 20mg/dl,クレアチニン 1.2mg/dl。
血糖コントロールに加えて行う治療はどれか。
a 高蛋白食
b β遮断薬投与
c アンジオテンシン変換酵素阻害薬投与
d 副腎皮質ステロイド薬投与
e 免疫抑制薬投与
× a
× b
○ c
× d 禁忌
× e
正解 c
診断 2型糖尿病合併高血圧,糖尿病性腎症(顕性腎症期)