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「ルーク、ここに座って」
「お、おう」
「じゃあ、はじめるわよ」
以前よりマシになったとはいえ、未だ世間一般の知識が足りないと思い悩むルークにティアが「教師」として買って出たらしい。
もちろんルークもティアと秘密(?)の超振動訓練を体験済みなので、丁寧で分かり易い優しいお姉さんということで喜んで受け入れる。
「さあ、何からすればいいのかしら?初歩的な事はガイからきっと教わってるはずよね・・・どうしよう。」
ルークの一日教師を買って出たものの、人に何かを「教える」といった経験がない為つい思い悩んでしまう。
「ああ、いいって気使わなくたって。そうだな・・・今の俺に欠けてるものをどんどん教えてくれよ!」
「もう・・・相変わらず適当なんだから。」
「わるいな。自分でもなんつーか・・・そ、そうだ!ほらティア前にさ俺の事見ててくれるって言ったじゃんか。俺のおかしな所とかあっただろ?
そいつを直してけばいいんだよ!俺って頭いいー!!」
本気で喜んでるルークを後目に、ティアは呆れた様子で溜め息を吐く。
「・・・・はぁ。ま、それもいいわね。ただし、覚悟しなさい?それを言い出したのは今のあなただからね?」
「マ、マジかよ。そんなに悪いとこがあんのか俺。と、とにかくよろしく頼むよティア!」
2時間後
「ルーク!もうちょっとどうにかならないの?その癖。ちゃんと直しなさい!」
「ま、待ってくれティア!癖はそう簡単に直らないって。それに・・・」
「あなたが自分の短所を直してくれって言ったんでしょ?それに、わたしは覚悟しなさいと言ったはずよ?
大体あなたがさっき適当に考えた結果がこの状況なのよ。そのすぐ適当に考える癖も直すべきね」
「ご、ごめんティア!怒らないでくれよ。全部ちゃんと直すからさ!」
先程の軽い発言により大変な事体を招いてしまったルーク。ティアの機嫌も悪くなる一方で、「丁寧で分かり易い優しいお姉さん」のイメージも、とっくにルークの頭からは消えていた。
まだまだティアの「お説教」は終わりそうにない。ルークは直立不動状態のまま脂汗を額に浮かべ、ただただ聞き続ける。
そして1時間後
「こんなとこかしらね。そろそろ休憩にしましょうルーク。」
ティアはスッキリした表情で近くにあった椅子に腰をかける。
「お、おう・・・。やっと休憩か・・・」
ルークは心身共に限界の様子で床にしゃがみ込む。
「よく途中で投げ出さなかたわよね。そういうところはあなたのいいところよ。」
さっきまでのティアとは違い、穏やかな表情でルークに語りかけてきたので、ルークも安堵の表情を浮かべる。
「あそこでやっぱりやめたー!なんて言ったらまた悪いところが追加されるだろ?それはもう勘弁だぜ・・・。
それにしても今日のティアはきっ・・・・・」
ふと床にあった目線をティアに戻す。
「・・・・。ルークどうしたの?」
正面の椅子に座り足を組んでいるティアの艶やかな足を見た瞬間、ルークは思わず目を伏せた。
「な、何でもないって!それよりティアはもう言いたい事はないのか?」
ティアを思うルークにとってそれはかなりの破壊力。混乱」させるには十分すぎる一撃だった。
至近距離にある魅力的な肢体、そして二人きりという理性との葛藤。
「ええ。言いたい事は言わせてもらったわ。後はこれからのルーク次第ね」
「そ、そうか・・・・」
ティアはこの間にもルークの状況を知らずに足を組み替えてみせる。
ティアにバレてしまっては間違いなく幻滅される。また怒られてしまう。最悪嫌われてしまうかもしれない・・・。
ルークも頭では見ては行けないと分かっているがどうしても目が追ってしまう。
しかしルークの挙動不振をティアが見逃すはずもなく、あっさりと突っ込まれてしまう
「ルーク。あなたさっきから何をソワソワしてるのよ」
痛い突っ込みに焦るルーク。早くこの空間から脱出しないとティアに何をするか分からない自分を必死に押さえ込む。
下手したらもう一生口を聞いてもらえなくなる可能性もある。
(ティアにだけは絶対嫌われたくない!)
「なんでもないって!それよりお前に言われたこと全部直すよう努力すっから!」
「そう?ちゃんと直るかどうかこれからも見ててあげるわ。でもちゃんと直るかしら?」
「当たり前だろ!ティアが嫌いな俺の部分を直さねえと、ティアに認めてもらえないからな」
「え・・・?」
「それに、そんなことでティアに嫌われるのは俺はいやなんだよ!」
「ルークそれって・・・」
「おし、俺ちょっと外の空気吸ってくるわ!」
「ちょっとルーク?」
ルークはこの場から立ち去る事しか頭になく、さらっと愛の告白じみた事を言ったことに気づいていないらしい。
「な、なんだティア?俺は大丈夫だ、いつもどうり元気だ。じゃあ行ってくる!」
外に慌てて飛び出すルーク。
(かなり動揺してるじゃない・・・ちょっとからかいすぎたかしら?)
ティアはルークがおかしくなった理由は薄々気づいていたのだ。慌てふためくルークがかわいかったのでちょっとした悪戯。
そのおかげか普段なら絶対に聞けないであろう、ルークの胸の内まで聞けてしまったティア。
「もうちょっと優しくしてあげるべきだったわね・・・」
後日談
「ティア、話って?」
「ごめんねルークあの時は・・・。あんなに怒っちゃって。」
「ああ、気にすんなって!お前のおかげで俺の悪いとこが直せるんだ。いいじゃんか!」
「ふふ…」
いきなりティアは、そのままルークの頭のうしろに手をまわした
「ティア!?な、な・・・」
「もう一つあるわね・・・あなたの悪いところ」
(ティアの様子が・・・こ、これは非常にまずいぞ・・・またあの時みたいに危険な俺が!!)
ルークは逃げようと部屋のドアに手をかける、がティアに止められる。
「それは素直じゃないところ・・・胸の内を明かしてみたらどう?」
「テ、ティア落ち着けって!」
「ふふ、ルーク。早く言って・・・ちゃんと言わないとわたしにも考えがあるわ」
「何の事か俺にはさっぱり・・・!」
そんなルークに、ティアはさらに迫る
「そ、そうだティア!俺まだ悪い癖があるんだけど気づいてるよな?ま、前みたいに叱わないとまずいだろ俺みたいなバカは?」
「やってるじゃない・・・」
ルークはその場に押し倒され ティアが馬乗りになる。そして慌てるルーク。
「テ、ティア!分かったから・・・!隠し事も全部言うから!」
「じゃあ言って?」
「俺、お前の風呂覗こうとしたことがあるんだ!でも覗いたわけじゃないぞ!」
「・・・・。あなたには何も分かってないようね・・・ばか・・・」
「ひっ!!」
ティアはルークの腕を組み伏せ、ゆっくりと……
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「ルーク、ここに座って」
「お、おう」
「じゃあ、はじめるわよ」
以前よりマシになったとはいえ、未だ世間一般の知識が足りないと思い悩むルークにティアが「教師」として買って出たらしい。
もちろんルークもティアと秘密(?)の超振動訓練を体験済みなので、丁寧で分かり易い優しいお姉さんということで喜んで受け入れる。
「さあ、何からすればいいのかしら?初歩的な事はガイからきっと教わってるはずよね・・・どうしよう。」
ルークの一日教師を買って出たものの、人に何かを「教える」といった経験がない為つい思い悩んでしまう。
「ああ、いいって気使わなくたって。そうだな・・・今の俺に欠けてるものをどんどん教えてくれよ!」
「もう・・・相変わらず適当なんだから。」
「わるいな。自分でもなんつーか・・・そ、そうだ!ほらティア前にさ俺の事見ててくれるって言ったじゃんか。俺のおかしな所とかあっただろ?
そいつを直してけばいいんだよ!俺って頭いいー!!」
本気で喜んでるルークを後目に、ティアは呆れた様子で溜め息を吐く。
「・・・・はぁ。ま、それもいいわね。ただし、覚悟しなさい?それを言い出したのは今のあなただからね?」
「マ、マジかよ。そんなに悪いとこがあんのか俺。と、とにかくよろしく頼むよティア!」
2時間後
「ルーク!もうちょっとどうにかならないの?その癖。ちゃんと直しなさい!」
「ま、待ってくれティア!癖はそう簡単に直らないって。それに・・・」
「あなたが自分の短所を直してくれって言ったんでしょ?それに、わたしは覚悟しなさいと言ったはずよ?
大体あなたがさっき適当に考えた結果がこの状況なのよ。そのすぐ適当に考える癖も直すべきね」
「ご、ごめんティア!怒らないでくれよ。全部ちゃんと直すからさ!」
先程の軽い発言により大変な事体を招いてしまったルーク。ティアの機嫌も悪くなる一方で、「丁寧で分かり易い優しいお姉さん」のイメージも、とっくにルークの頭からは消えていた。
まだまだティアの「お説教」は終わりそうにない。ルークは直立不動状態のまま脂汗を額に浮かべ、ただただ聞き続ける。
そして1時間後
「こんなとこかしらね。そろそろ休憩にしましょうルーク。」
ティアはスッキリした表情で近くにあった椅子に腰をかける。
「お、おう・・・。やっと休憩か・・・」
ルークは心身共に限界の様子で床にしゃがみ込む。
「よく途中で投げ出さなかたわよね。そういうところはあなたのいいところよ。」
さっきまでのティアとは違い、穏やかな表情でルークに語りかけてきたので、ルークも安堵の表情を浮かべる。
「あそこでやっぱりやめたー!なんて言ったらまた悪いところが追加されるだろ?それはもう勘弁だぜ・・・。
それにしても今日のティアはきっ・・・・・」
ふと床にあった目線をティアに戻す。
「・・・・。ルークどうしたの?」
正面の椅子に座り足を組んでいるティアの艶やかな足を見た瞬間、ルークは思わず目を伏せた。
「な、何でもないって!それよりティアはもう言いたい事はないのか?」
ティアを思うルークにとってそれはかなりの破壊力。混乱」させるには十分すぎる一撃だった。
至近距離にある魅力的な肢体、そして二人きりという理性との葛藤。
「ええ。言いたい事は言わせてもらったわ。後はこれからのルーク次第ね」
「そ、そうか・・・・」
ティアはこの間にもルークの状況を知らずに足を組み替えてみせる。
ティアにバレてしまっては間違いなく幻滅される。また怒られてしまう。最悪嫌われてしまうかもしれない・・・。
ルークも頭では見ては行けないと分かっているがどうしても目が追ってしまう。
しかしルークの挙動不振をティアが見逃すはずもなく、あっさりと突っ込まれてしまう
「ルーク。あなたさっきから何をソワソワしてるのよ」
痛い突っ込みに焦るルーク。早くこの空間から脱出しないとティアに何をするか分からない自分を必死に押さえ込む。
下手したらもう一生口を聞いてもらえなくなる可能性もある。
(ティアにだけは絶対嫌われたくない!)
「なんでもないって!それよりお前に言われたこと全部直すよう努力すっから!」
「そう?ちゃんと直るかどうかこれからも見ててあげるわ。でもちゃんと直るかしら?」
「当たり前だろ!ティアが嫌いな俺の部分を直さねえと、ティアに認めてもらえないからな」
「え・・・?」
「それに、そんなことでティアに嫌われるのは俺はいやなんだよ!」
「ルークそれって・・・」
「おし、俺ちょっと外の空気吸ってくるわ!」
「ちょっとルーク?」
ルークはこの場から立ち去る事しか頭になく、さらっと愛の告白じみた事を言ったことに気づいていないらしい。
「な、なんだティア?俺は大丈夫だ、いつもどうり元気だ。じゃあ行ってくる!」
外に慌てて飛び出すルーク。
(かなり動揺してるじゃない・・・ちょっとからかいすぎたかしら?)
ティアはルークがおかしくなった理由は薄々気づいていたのだ。慌てふためくルークがかわいかったのでちょっとした悪戯。
そのおかげか普段なら絶対に聞けないであろう、ルークの胸の内まで聞けてしまったティア。
「もうちょっと優しくしてあげるべきだったわね・・・」
後日談
「ティア、話って?」
「ごめんねルークあの時は・・・。あんなに怒っちゃって。」
「ああ、気にすんなって!お前のおかげで俺の悪いとこが直せるんだ。いいじゃんか!」
「ふふ…」
いきなりティアは、そのままルークの頭のうしろに手をまわした
「ティア!?な、な・・・」
「もう一つあるわね・・・あなたの悪いところ」
(ティアの様子が・・・こ、これは非常にまずいぞ・・・またあの時みたいに危険な俺が!!)
ルークは逃げようと部屋のドアに手をかける、がティアに止められる。
「それは素直じゃないところ・・・胸の内を明かしてみたらどう?」
「テ、ティア落ち着けって!」
「ふふ、ルーク。早く言って・・・ちゃんと言わないとわたしにも考えがあるわ」
「何の事か俺にはさっぱり・・・!」
そんなルークに、ティアはさらに迫る
「そ、そうだティア!俺まだ悪い癖があるんだけど気づいてるよな?ま、前みたいに叱わないとまずいだろ俺みたいなバカは?」
「やってるじゃない・・・」
ルークはその場に押し倒され ティアが馬乗りになる。そして慌てるルーク。
「テ、ティア!分かったから・・・!隠し事も全部言うから!」
「じゃあ言って?」
「俺、お前の風呂覗こうとしたことがあるんだ!でも覗いたわけじゃないぞ!」
「・・・・。あなたには何も分かってないようね・・・ばか・・・」
「ひっ!!」
ティアはルークの腕を組み伏せ、ゆっくりと……
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