D 膜性腎症
102D50
67歳の男性。数週前から夕方になると足がむくみ,靴が履きにくくなるため来院した。足背に浮腫を認める以外特記すべき所見はない。血圧 142/86mmHg。尿所見:蛋白 3+,糖(-),沈渣に赤血球 1~3/1視野,白血球 1~3/1視野。血液生化学所見:総蛋白 5.1g/dl,アルブミン 2.2g/dl,尿素窒素 18.0mg/dl,クレアチニン 0.9mg/dl,総コレステロール 310mg/dl。腎生検組織の蛍光抗体IgG染色標本と電子顕微鏡写真とを別に示す。
基礎疾患として考えられるのはどれか。
a 肝硬変
b 悪性腫瘍
c 高血圧症
d 高脂血症
e うっ血性心不全
× a
○ b
× c
× d
× e
正解 b
101G36
55歳の男性。下腿の浮腫を主訴に来院した。4か月前に夕方になると靴下のゴムの痕がつくことに気付いた。徐々に浮腫の程度が強くなってきた。意識は清明。体温 36.6℃。脈拍 72/分,整。血圧 150/86mmHg。皮膚に発疹と発赤とを認めない。眼瞼に軽度の浮腫を認める。頸部と胸部とに異常はない。下腿と足背とに圧痕を残す浮腫を認める。尿所見:蛋白 3+,潜血(-),沈渣に赤血球 0/1視野,脂肪円柱 3/1視野。血液所見:赤血球 520万,Hb 16.2g/dl,Ht 48%,白血球 4600。血清生化学所見:空腹時血糖 96mg/dl,HbA1c 5.4%(基準 4.3~5.8),総蛋白 5.9g/dl,アルブミン 2.2g/dl,尿素窒素 22mg/dl,クレアチニン 1.3mg/dl,Na 135mEq/l,K 4.6mEq/l。免疫学所見:抗核抗体陰性,CH50 37U/ml(基準 30~40)。腎生検PAS染色標本を別に示す。
最も可能性の高い疾患はどれか。
a 膜性腎症
b 微小変化群
c ループス腎炎
d 糖尿病性腎症
e 膜性増殖性糸球体腎炎
○ a
× b
× c
× d
× e
正解 a
診断 ネフローゼ症候群(膜性腎症)